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トップページグリマス > 北沢志保「雨が止むまで」

1: ◆C2VTzcV58A 2018/08/13(月) 22:36:32.05 ID:Ce/mZVRAO

P「悪いな、買い出し付き合ってもらって」

志保「別に、このくらいは普通です。あの部屋にあるお菓子や飲み物は、私達が共有しているものですから。荷物持ちくらいはやらないと」
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P「志保も割と食べてるもんな」

志保「可奈が一緒に食べようと持ってくるので」

P「なるほど。ふたりとも成長期だから、たくさん食べるのはいいことだ」

志保「あまりお菓子ばかり食べるのは、それはそれで問題ですけどね。毎日チョコレートばかり食べているプロデューサーさん」

P「うっ」

志保「栄養、偏りますよ」

P「大丈夫だ。きちんとそこは考えてある」

志保「へえ。たとえばどんなことを?」

P「たまに食べるのを抹茶チョコにしてる」

志保「………」

志保「たとえばどんなことを?」

P「流さないでくれないか?」

志保「回答をなかったことにしてあげたんですから、むしろ感謝してほしいくらいです」

P「毎度のことながら、志保の正論は耳に突き刺さるよ」

志保「こっちも毎度毎度言っていると、耳に突き刺さった後にそのまま右から左へ突き抜けてないか心配になってきます」

P「ははは」

志保「笑ってないで否定してください」ジト

P「あ、はい。ちゃんと聞いてます。脳に刻み込んでます」

志保「はあ……プロデューサーさんの相手は、ツッコミ上手でないと務まりませんね」



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2: ◆C2VTzcV58A 2018/08/13(月) 22:37:57.99 ID:Ce/mZVRAO

P「はは……でも最近は、昼飯に栄養バランスのとれた弁当を食べたりしてるから身体は健康だと思うぞ」

志保「それ、作ってるの私ですけどね」

P「いつもありがとうな。学校が休みの日にしか食べられないぶん、密かに楽しみにしてるんだ」

志保「そうですか。褒めてもらえるのは、素直に嬉しいです」

P「あれだけおいしい弁当なら、毎日食べたいって思うくらいだ」

志保「それは平日も学校に行く前にわざわざ事務所に寄って弁当を届けろという要求ですか」

P「悪意のある解釈はやめてくれ」

志保「冗談です」

P「志保は真顔で冗談を言う時があるからびっくりするなぁ」

志保「褒め言葉として受け取っていいですか?」

P「今度は善意ある解釈すぎない?」

志保「今思ったんですけど。プロデューサーさんも、ツッコミ上手ですよね」

P「まあ、普段からいろんな子に囲まれてるからな」

志保「大変ですね」

P「………」

志保「『お前も大概コミュニケーション大変だぞ』って顔してますね」

P「してないぞ」

志保「してます」

P「してないって」

志保「してます」

P「本当にしてないって」

志保「じゃあ、どう思っているんですか。私とのコミュニケーション」

P「考えることが多い」

志保「………」ツンツンッ

P「痛い痛い! 脇腹を本気で突っつかれると割と痛い!」

志保「プロデューサーさんはもっと素直になるべきだと思います」

P「お前がそれを言うか……お望みとあらば、すべてをさらけ出して素直になってもいいけど」

志保「………」

P「なんで距離をとる?」

志保「一応、何がさらけ出されてもいいように警戒しておこうと」

P「何を想像してるんだか……」


3: ◆C2VTzcV58A 2018/08/13(月) 22:39:39.39 ID:Ce/mZVRAO

P「実際、考えることが多いのは当たり前なんだ。志保は真面目な子で、真剣な気持ちをいつも伝えてくれるから」

P「ほら、俺が普段あんまり真面目じゃないぶん、ちゃんとやらないとなーってなるんだ」

志保「………」

P「つまりだな。考えることが多いって言うのは、全然悪い意味じゃないってことだ。志保が本気でぶつかって来てくれるぶん、俺もそれに応えようとしているだけだから」

志保「………プロデューサーさん、そういう口説き文句はうまいですよね」

P「当たり前だ。俺が何人の美女をスカウトしてきたと思ってる」

志保「やっぱり天職なのかもしれませんね。プロデューサーさんにとって、プロデューサーは」

P「そうそう、だからもっと俺を頼って――」ポタ

P「ん、雨か?」

志保「みたいですね。私の顔にも冷たい粒が……」

P「まあ、このくらいの小雨なら」


ザアアアアァッ!!


P「やば、急に大降りになった!」

志保「ああ、お菓子が濡れちゃう……!」

P「とりあえずあそこの軒下で雨宿りだ!」

志保「は、はいっ」


4: ◆C2VTzcV58A 2018/08/13(月) 22:42:20.49 ID:Ce/mZVRAO

P「ふう、とりあえず雨はしのげるな……志保も大丈夫か?」

志保「はい。髪はびしょびしょですけど……袋の中までは濡れていないようなので、お菓子は無事です」

P「そうか。それはよかっ………!?」

P(ふ、服が透けてブラが見えてる……)

志保「プロデューサーさん? どうかし………っ!?」バッ

P「み、見てないから!」

志保「それは見た人の反応です……!」

P「ご、ごめん。自然に目に入ってしまって……」

志保「……もういいですから。見ないでください」

P「わかった……あっち向いてる」


5: ◆C2VTzcV58A 2018/08/13(月) 22:43:19.81 ID:Ce/mZVRAO

志保「……雨、すぐ止むといいですね」

P「そうだな。予報だと雨は降らないはずだったんだけど」

志保「夏はよくありますよね。そういうにわか雨」

P「だな……」

志保「………」

志保「ぷっ」

P「え、なんで笑ったの?」

志保「だって、ずっと向こうをむいたまま話すから……」

P「志保が見るなって言ったんだろう」

志保「胸元を見ないでくださいって言っただけです。私の顔を見ながら話すだけならまったく問題ありません」

P「そうなのか? だったら顔だけ見るよ」

志保「そうしてください。こっちも話しづらいので」

P「ならこっち向くわ」

志保「………」

P「………」

志保「……どうして無言で見つめるんですか」

P「いや、顔だけ見てるから自然と……」

志保「………」プイ

P「向こうを向かれると話しづらいんだけど」

志保「別に、話がないならいいじゃないですか」

P「じゃあ昨日のドラマの話しよう」

志保「興味ないです」

P「つめたっ!」

志保「雨がですか?」

P「雨より冷たいモノが目の前にいる」

志保「大変ですね」

P「本当にな……」


6: ◆C2VTzcV58A 2018/08/13(月) 22:44:11.95 ID:Ce/mZVRAO

志保「………」

P「……雨、止まないな」

志保「そうですね。向こうの方まで、空が雲で覆われてます」

P「近くにコンビニあるみたいだし、タオルと傘を買ってくるよ」

志保「そんなことをしたら、プロデューサーさんがずぶ濡れになっちゃうじゃないですか」

P「でも、このまま待ち続けるのもしんどいだろ」

志保「それはそうですけど」

P「行ってくるよ。志保はここで待ってて――」

志保「………」ギュッ

P「志保? 袖つかまれると、動けないんだけど」

志保「……独りにしないでください」

P「えっ」

志保「……お願いです」

P「……わ、わかった」


志保「と言えば、プロデューサーさんなら立ち止まってくれると思いました」

P「演技かチクショウ! ときめいて損した!」

志保「毎度律儀に騙されますね、プロデューサーさん」

P「志保の演技が迫真すぎるんだよ……またドラマの仕事持ってきてやるから覚悟しろよ」

志保「はい。覚悟しておきます」

志保「でも、行ってほしくないのは本当です。風邪をひかれると、困るので」

P「なら、最初からそう言ってくれればいいのに」

志保「それを言うだけじゃ、プロデューサーさんは無視して行ってしまうじゃないですか」

P「そんなことは……んー、あるかも」

志保「だいたいわかってます。付き合い、長いので」

P「つまり、本気で俺を引き留めるための演技だったってことか」

志保「そういうことです」

P「優しいな、志保は」

志保「優しくなんてないですよ。私自身のワガママも、混ざってますから」

P「ワガママ?」


7: ◆C2VTzcV58A 2018/08/13(月) 22:45:25.82 ID:Ce/mZVRAO

志保「………」

志保「最近、お互い忙しかったじゃないですか」

P「そうだな。みんな人気が出てきて、仕事が増えたから」

志保「だから……今日くらいは、もう少しお話ししたいと思って。ゆっくり雨宿りしてもいいんじゃないかと思って」

志保「そういう、プロデューサーさんとのコミュニケーションも、仕事のひとつですから」

P「志保……」

P「その割には、さっき一瞬で興味ないって話をぶった切らなかったか?」

志保「あ、あれは……! その場の勢いです。すみません」

P「ははっ……よしわかった! 雨が止むまで、話そう」

志保「……ありがとうございます」

P「じゃあ、昨日見たドラマの話から――」


8: ◆C2VTzcV58A 2018/08/13(月) 22:46:17.70 ID:Ce/mZVRAO

志保「雨、止みましたね」

P「志保がデレたら空もデレたな」

志保「デレてないです。ほら、早く行きましょう」

P「まだ話し足りないとかは?」

志保「雨が止んだら、さっさと事務所に戻らないと。食料をみんなに届けるんですから」

P「律儀だなぁ」

志保「別に普通です」

P「じゃあ、帰るか。みんな待ってる」

志保「はい」

P「事務所に着いたら、チョコレートいっぱい食べて栄養補給だな!」

志保「またチョコですか。食べ過ぎると身体に毒ですよ」

P「他に栄養補給できるものがあれば、そっちでもいいんだけどな」

志保「たとえば?」

P「志保の笑顔とか」

志保「は?」

P「冗談です……睨まないで……」

志保「まったく。それで栄養になるならいいですけど、笑顔じゃお腹は膨れませんよ」

P「面目ない………ん?」

志保「どうかしましたか」

P「『それで栄養になるならいい』ってことは、栄養になるなら俺に笑顔を見せてくれるってことか?」

志保「………」

志保「さあ、どうでしょう。仮定の話で質問されても、答えられません」

P「よーし! なら研究して笑顔が栄養になることを証明してやる!」

志保「そんなことする暇があるなら仕事してください」

P「あ、はい」

志保「………ふふっ」



おしまい


10: ◆C2VTzcV58A 2018/08/13(月) 22:58:27.50 ID:Ce/mZVRAO

おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
志保の笑顔が眩しい

シリーズ前作
北沢志保「プロデューサーさんって、チョロいんですね」

その他過去作
モバP「なっちゃんとイタリアン」

などもよろしくお願いします


転載元:北沢志保「雨が止むまで」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1534167392/
SS速報VIPの紹介です

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コメント一覧

    • 1 名無し春香さん
    • 2018年08月14日 22:50
    • このシリーズすこ
    • 2 名無し矢吹くん
    • 2018年08月14日 22:55
    • 5
      この人のssすこ
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