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トップページモバマス > 双葉杏「ごちそうさまでした」

1: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:47:35 ID:f6J

アイドルマスターシンデレラガールズです。双葉杏のお話です。
実際にこうなるのかはわかりません。


2: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:47:53 ID:f6J

 双葉杏。17歳。今をときめくアイドルやってまーす。身長は139センチ、体重は30キロ。花も恥じらう乙女座のB型。

 私のプロフィールをざっと並べるとこんな感じになる。自分でも17歳にしては小さすぎるなとは思うよ。でも育たなかったんだから仕方がない。無いものねだりをしても意味が無いって事は重々承知している。

 あ、別に虐待を受けていてご飯を食べさせてもらなかったとかじゃないよ。私はちゃんと両親に愛してもらっていたし、ご飯だってちゃんと用意されていた。

 でもその用意されていたご飯をあんまり食べなかったのは私自身の選択。だから私があまり成長せずにこんな身体なのは私のせい。両親は何も悪くない。

 ……両親は悪くはないけど、強いて悪かった所を挙げるのであれば一緒に食卓を囲んだ記憶がほとんどないって事かな。

 私の両親は私と違って仕事人間だったからさ。いっつも忙しそうに働いていたよ。だから私の家はお金関連で不自由した事はないんだ。

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3: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:48:24 ID:f6J

 私はさ。自分で言うのもあれだけど、手がかからない子供だったと思う。割と器用だったから基本的には一人で何でも出来たし、頭も悪くないから物分かりも良かったしね。

 私がそんな子供らしくない子供だったせいだと思うけど、私が大きくなるのに比例して両親が家に居る時間が減っていったんだ。

 さっきも言ったけど、育児放棄とかじゃないから。

 普段、仕事で忙しい代わりに休みの日は二人とも私と一緒に居る時間を優先してくれたし、私の話をニコニコしながら聞いてもくれた。私という人間を心底愛してくれていたと思うよ。

 でもね。どんなに私が愛してもらっていても、一緒にご飯を食べた事なんてほとんどなかったんだ。私はいつも一人でご飯を食べてた。愛情がたっぷり籠ったお母さんの手料理を、冷たくなったお母さんのご飯を一人で食べてたんだ。

 両親は忙しいから仕方がない。私は物分かりの良い子供だったからちゃんとわかってた。それにどんなに忙しくてもご飯を作ってくれていたんだから愛されていないわけがないよ。

 でも、一人で食べるご飯は美味しくなくて。家族揃って食べると美味しいのに。同じお母さんの手料理なのに。

 一人で食べるご飯が美味しくないから、だんだん食べるのが嫌になってきて、気が付いたら何を食べてもあんまり味がしなくなったんだ。味のしないものをただ咀嚼して飲み込む。そんな行為に嫌気がさしてしまって、元々小食ではあったけどもより食べなくなっていった。

 味のしないものばかりだったけど、飴だけは違った。飴だけはちゃんと甘くて美味しかった。



4: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:48:50 ID:f6J



「あー……きらりぃ……。もう休んでもいいんじゃないかなぁ」

「んもぉー! 杏ちゃんすぐそうやってサボろうとしてぇ☆ メッだよぉ?」

「ぐぬぬー……! なら杏は飴を要求する! 飴貰わないとこれ以上は働けなーい!」

 きらりとのいつものやりとり。きらりと一緒のお仕事の時にはいつもこうやって飴を貰っている。まぁ、飴を貰えない事も多いけど私にはこうしてきらりとじゃれているのが楽しいから、飴はどうでもよかったりもする。

「杏ちゃん、きらりんとお仕事久しぶりなのに、一緒はヤなの……?」

「ぐっ……! そーくるかー……」

 もちろん私だってきらりとの仕事が嫌なわけない。それどこもむしろ嬉しくて仕方がない。なんだかんだ私もきらりも売れっ子アイドルだし、最近では事務所ですらあまり顔を合わせる事がないし。親友と一緒の仕事で嬉しくないわけがないのだけど、恥ずかしいから黙っておこう。

 それにきらりだって口調は悲し気でも表情はニコニコしているし。私の考えてる事なんてお見通しなのだろう。

「はぁ……わかった。わかったよ、きらり。せっかくきらりと一緒なんだし、杏もうちょっとだけ頑張ろうかな」

「うん☆」


5: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:50:20 ID:f6J


 やれやれとため息をつきながらすっかり頭に入っている台本に改めて目を通す。久しぶりにきらりと一緒の仕事だってプロデューサーから聞かされて今日をずっと楽しみにしていたんだ。

 それはどうやらきらりも同じらしく、きらりの台本もあちこちに付せんが貼られ、蛍光ペンでカラフルに彩られていた。もちろん私の台本も似たようなものだし。きらりほどカラフルではないけど。

「ねぇねぇ、杏ちゃん」

「んー?」

「撮影、終わったら一緒にご飯にいこ☆」

「お、いいね~。杏も久しぶりにご飯食べたいし」

 そう言ってふと気が付いた事がある。そう言えば私って前にご飯食べたのはいつだっただろうか。飴はちょくちょく舐めているけど、食事って言う物をした記憶がすぐには出てこなかった。

「んー……?」

「どうしたの?」

「いやー。何食べようか迷っちゃってさー」

 まぁ大したことではないだろう。だって今までだってそう変わらない。どうせ味なんてしないんだから食べていても食べていなくてもそう変わらないだろう。


6: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:50:46 ID:f6J

「もぅ、杏ちゃんってば食いしん坊さんなんだから☆」

「あはは」

 食いしん坊なんて言われるほど食べるのが好きになれていたら今頃私もきらりに負けず劣らずの身長だったのだろうか。……もしそうだったらきらりは私に構ってくれなかったかも知れないし、食べるのが好きになれずに良かったのかも知れない。

 なんだかんだとは言え、これはこれで良かったのだと思う。

「おーい、きらり、杏そろそろ出番だぞ」

「はーい☆」

「仕方ないなぁ」

 どうやらそろそろ出番らしい。プロデューサーが私達を時間通りに呼びに来てくれた。ちぇっ。もう少しくらいゆっくりさせてくれても罰は当たらないと思うんだけどなぁ。

「じゃいこぉ?」

「うん」

 立ち上がったきらりが私へと伸ばした手を取り立ち上がろうとした瞬間、私の視界が急に真っ白になった。

「あれ……?」

 きらりの手の中から私の手がポトリと力なく落ちてゆく。同じように私の頭も床へ向かって一直線に落ちて行った。床にたたきつけられたはずなのに私は痛みも何も感じず、真っ白な視界の中、どこか遠くの方できらりとプロデューサーの私を呼ぶ悲痛な叫びが聞こえた気がする。

「……なん……か、ヤバい……気が……す……」

 そこで私の意識は完全に途切れた。



7: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:51:23 ID:f6J



「っ……!?」

 私が目を覚ましたのは知らない場所だった。見た事の無い部屋に私は寝かされていた。

 見た事は無いけどここがどこかは予想はつく。腕には点滴の針が刺さっているし、枕元にはナースコールのボタンがあるし。何より私のベッドに突っ伏すようにして目の回りを腫らしたきらりが寝ているのだから。

「……病院かぁ」

 きっと私は倒れたのだろう。倒れてしまうと言う事はもしかすると危険な病気なのかも知れない。

「……はぁ」

 ため息ばかりが出てしまう。もしも私が死んでしまったらこの娘はきっと今以上に悲しむだろう。普段は遠いきらりの頭を撫でてみる。いくら身長が高くてもきらりだってまだ私と同じ17歳だもん。受け止めきれない事もあるだろう。

「んゅ……?」

「あ、ごめん。起こしちゃった?」

「杏……ちゃん?」

「おはよう、きらり」

 こうやってきらりにおはようと言えるのもあとわずかなのかもしれない。そう思うと声が震えてしまいそうになる。必死に隠して、きらりに気付かれないようにするので精一杯だ。


8: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:52:07 ID:f6J

「杏……ちゃんの……!」

 きっときらりももう私の事について知っているのだろう……。大きな身体を震わせて何かを言おうと――

「バカーっ!!!!」

「へっ?」

「もうバカバカバカ! どーしてご飯食べないの! きらり、杏ちゃんが倒れちゃった時もうあわあわってなってうゅーってなったんだよ!」

 きらりが私の身体をポカポカと叩きながら大声でまくし立ててくるけど、ちょっと待って。理解が追いつかない。

「きらり!? 杏が起きたのか!?」

 きらりの大声を聞きつけたのだろう。病室のドアを勢いよく開けてプロデューサーが文字通り転がり込んできた。あの、私が言うのもなんだけど大丈夫?」

「杏! この馬鹿野郎!」

「ご、ごめんなさい?」

「もうっ! 謝って済む問題じゃないにぃ!」

「えぇー……」

 どうやら私はよほどの事をしでかしてしまったらしい。私に甘いはずの二人が謝っても許してくれないなんて相当だと思う。

 あ、お仕事に穴空けちゃったことかな。


9: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:52:31 ID:f6J

「ごめん……せっかくきらりとのお仕事だったのに……」

「そうじゃないにぃ!!!」

「あ、はい。すみません」

 どうやらこれも検討違いだったらしい。きらりに一瞬で切り捨てられてしまった。

「杏。お前どうして怒られてるかわかってるのか?」

 ちょっと冷静さを取り戻したプロデューサーが私に尋ねてくる。えっと、お仕事に穴を空けた事じゃないんだよね。えっと……。

「杏が倒れたから……?」

 きっとこれが理由ではあるけども原因ではない気がする。それでも今の私で用意できる答えはこれくらいしかない。確かにお仕事直前で倒れちゃうなんてプロ失格だと思うし。

「もちろん。それも理由の一つだが……」

「杏ちゃん! ご飯ちゃんと食べたのいつ!?」

「えっ?」

 改めて聞かれると全然思い出せない。最後にご飯食べたのいつだっけな……。

「思い出せないくらい食べてないのか!?」

「えっと……。言われてみると、うん。確かに最近はずっと飴しか食べてなかった気がする」

 少なくともここ一週間で私が口にしたものは飴と飲み物くらいだったような気がする。あ、でも事務所で誰かが持ってきたお菓子を食べたような気も……?


10: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:52:59 ID:f6J

「杏ちゃん……お腹空かなかったの?」

「お腹……」

 きらりに問われてみて私はようやく自分が空腹である事を理解した。だってお腹が鳴ったし。

「やっぱり腹減ってるんだな」

「あー、うん。ぽいね。意識したらなんかお腹空いてきた気がするよ」

「Pちゃん、ちょっと杏ちゃんの事お願いするね」

「おう」

 きらりはそう言って病室から出て行ってしまった。あの様子だともう怒ってはいないだろうけど、後で改めて謝らなくちゃいけない。

「なぁ杏」

「ん? なに?」

「どうして食事を摂らなかったんだ?」

 どうして、と聞かれるとさすがに悩んでしまう。杏だってわざとご飯を食べなかったわけじゃないし。


11: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:53:35 ID:f6J

「食べたくなかったのか?」

「いや、そういうわけじゃないけどさ」

 プロデューサーの質問に答えながら私は自分の中で答えを探していた。漠然としたものはあるんだけど、きちんと言葉に出来ないし。でもそのまま伝えるしかないかな。

「食べたくないってよりも、食べなくてもいいかってなってたんだ」

「はい?」

 あぁやっぱり混乱させちゃったか。こうなる事は予想済みだったけども。

「えっと……。ご飯ってさ。生きるために必要じゃん? でも生きるだけなら食事をする必要ってないんだよね」

 そう、例えばだけど今私の腕に刺さってる点滴のように、食事以外の方法で栄養を身体に取り入れれば食事という行動はそこまで重要ではない。と、私は思っている。

「私だって何も食べなかったわけじゃないんだよ。飴は食べてたし。ほら私ってこんな身体でしょ? だから身体を動かすだけなら必要なエネルギーってそこまで多くないんだ」

「だからって飴だけで生きられるわけないだろ。現にこうして栄養失調で倒れてるわけだし」

「あー、うん。そうだね」

 なるほど、私はどうやら栄養失調で倒れたらしい。意識が戻ってからはきらりとプロデューサーに怒られてたから私が倒れた原因を聞くに聞けなくてもどかしかったんだよねー。


12: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:54:03 ID:f6J

「でもさ。じゃあ栄養もサプリメントとかで補ったとして、身体を動かすのに必要なものが全て食事以外から接種できるとしたら、食事の意味ってなんだと思う? 私は食事も娯楽の一つだと思ってるんだよ」

「娯楽?」

「そう、娯楽。ゲームとかアニメとかみたいに。生きるのには無くても問題がないもの。私にとって食事はそういうのと変わらないんだ」

 だって私はご飯を食べてもあんまり味を感じないから。味のしないぐにぐにしたものやボソボソしたものを口に運び続けるってのは私にとっては苦痛なんだ。

「確かにみんなとご飯食べるのは楽しいけど、『これが食べたい』ってなる事もあるんじゃないのか?」

「んー……」

 まぁプロデューサーの言う事も理解は出来る。

「杏にとってはそれが飴なんだよ」

 私にとってちゃんと味があるものは『飴』だけ。『飴』はどんな時でも甘くて美味しい。だから私は飴を要求する。もちろんそういうフリの時もあるけど、私が飴を食べたいって思う気持ちはいつも本当。


13: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:54:40 ID:f6J

「私はさ。実はあんまり味を感じないんだ」

 人間の味覚は甘味、酸味、塩味、苦味、旨味にわけられるらしい。でも私の場合は甘味以外を極端なまでに感じない。その甘味だって飴以外ではほとんど感じないくらいだし。

「いったいいつから味を感じなくなったのかは覚えてないんだけど、私が気が付いた時には甘味以外をほとんど感じなくなっちゃってた」

「……だからあんなに飴を欲しがったのか」

「そういうこと。さすがプロデューサー。理解が早いね」

 今まで誰にも言った事はないから両親だって知らない。両親は私があんまり食べないのをただの小食だって思っているだろう。でも本当は味がしないから食べたくないだけ。

「だからさ……。杏にとっては食事って苦痛なんだよ」

 私がそう言うとプロデューサーは何か言いたげに唇を動かしたけど、結局黙り込んでしまった。きっと私にどう答えたらいいかわからないのだろう。


14: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:55:16 ID:f6J

「杏ちゃん、お待たせ~☆」

 プロデューサーと私の間に沈黙が流れて少し経った頃、きらりが私の病室に戻って来た。土鍋を乗せたおぼんを手に持って。

「きらり? どうしたの、それ」

「んふふー☆ はい、杏ちゃん。きらりん特性のおかゆだよぉ☆」

 きらりが持ってきた土鍋の中にはおかゆが入っていた。卵の入ったおかゆだった。

「え、なにこれ。どうしたの」

「えへへ、Pちゃんがね。病院の人に頼んでくれたの。病院のキッチンを使わせてくれーって」

「先生から杏が栄養失調だって聞かされたんだよ。ちゃんと食べてないんじゃないかとも」

「だからね! きらり先生に頼んだの! きらりが杏ちゃんに美味しいご飯を食べさせたいですって☆」

 なるほど。そこでプロデューサーも交渉して病院できらりが料理できるようにしてくれたんだ。

「だから……はい! 召し上がれ!」


15: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:55:41 ID:f6J

 きらりが差し出してくれた茶碗を受け取ると良い匂いが私の鼻に届いた。食欲をそそる匂いってのはこういうものなのかもしれない。だって私はおかゆを見て『食べたい』って思ったのだから。

 レンゲにおかゆをすくって口に含む。ほんのりと利いた塩味と卵の優しい甘さとお米の旨味が口いっぱいに広がった。

「……ぐすっ」

「あ、杏ちゃん!? ご、ごめんね!? 美味しくなかった!?」

「おいしい……おいしいよぉ……きらりぃ……おいしい……」

 私が泣きながら夢中でおかゆを掻き込んでいると、さっきまで慌てていたきらりはすっかり笑顔になっていた。

「なんで……なんでこんなに美味しいんだよぉ……」

 食べる手を止められない。こんなにご飯が美味しいなんて思ったのは何年振りなんだろう。

「うん……。だって杏ちゃんのためにきらりがいーっぱい愛情を込めたから!」
「愛情……」

 あぁそっか。これって愛情の味なんだ。そう言えばお母さんのご飯も美味しかった。きらりのご飯に負けないくらい美味しかったんだ。


16: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:56:22 ID:f6J

「杏」

「なに?」

 私が空になった茶碗をきらりに差し出しおかわりを要求しているとプロデューサーに声をかけられた。あ、大盛で頼むよ、きらり。

「杏もさっき言ってたけど、食事は娯楽だと俺も思うよ。でも、娯楽ってさ。誰かと一緒の方がもっと楽しくないか?」

「んー。確かにそうかも。ゲームも一人でやるのも楽しいけど、事務所で紗南達とやってる時の方が楽しいし」

「食事もゲームと同じだ。一人よりも誰かと一緒の方が断然楽しいんだ。みんなと食うメシはうまいんだよ」

「みんなと食べると美味しい……」

 言われてみると私にも思い当たるフシがある。忙しい両親だったけどたまに家族揃って食卓を囲めると気があった。その時は私も普段以上に食べていたし。

 きっと、そういう事なんだろう。

「うん……そうだね。そうなんだろうね」

「えっ? えっ? なに? どゆこと?」

 私とプロデューサーの話が理解出来ないきらりは私とプロデューサーに向かってきょとんとした顔をキョロキョロと向けていた。

「きらりの作るご飯は美味しいってこと!」

 きっとまったく理解出来ないだろうけど、もうこれで充分だろう。だって味覚のない杏はもう居ないのだから。

 これからは今までの分までしっかり食べるんだ!



17: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:56:50 ID:f6J



「杏ー、そろそろ仕事行くぞ……って。また食ってんのか」

「おー、プロデューサーも食べる? きらりの自信作」

 私が事務所できらりお手製のお弁当を食べているとプロデューサーがあきれ顔をしていた。

「まったく……。また栄養失調で倒れられるよりはいいけどさ。あんまり食ってるとさすがに太るぞ」

 まぁ確かに私も乙女のはしくれ。更に言うならアイドルだ。体系の維持は仕事の一つかも知れない。

「まぁまぁ。やっとご飯が美味しくなったんだから大目に見てよ。遅れて来た成長期ってやつだよ」

「無茶苦茶な……。まぁ、お前はやせ過ぎだしこれくらいで丁度いいのかもな」

「そういう事。……うん。美味しかった。ごちそうさまでした」

 今まで言えなかった分、これからはたくさん『ごちそうさま』と言うんだ。大切な仲間と一緒にたくさんたくさん。

 今度は私がいろんな人に教えてあげる番だ。誰かと一緒に食べるご飯を美味しいって事を!

End


18: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)23:58:42 ID:f6J

はい、以上です。
きらりが難しかった。
あと味覚異常に関しては完全に私の妄想です。そんなもんかーって受け取っておいてください。

さて、どうやら総選挙が近いようですね。噂では来週には告知とか。
なので、今年も私の担当アイドルである「神谷奈緒」と「佐藤心」の二人をどうかよろしくお願いします。

それではお読み頂ければ幸いです。


転載元:双葉杏「ごちそうさまでした」
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1554821255/

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    • 1 名無し春香さん
    • 2019年04月12日 10:34
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