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トップページモバマス > シンデレラガールズ×ポケモンクロス クロノスライトストーリー第11話Unseen ambitions and the secret of fists.

389: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:31:13 ID:8z7

※ここで、ほんの少しだけ時を遡る。

~5時の街 プロセウタウン~

忍「ブルーメから流れ流れて、ここまで来ちゃったけど……確か、この街ってジムがあるんだよね」
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カニくん「ケケン」シュシュッ

忍「あはは…意気込みは嬉しいんだけど、流石に一匹でジム挑戦はね…」

忍「っていうか、グリモ地方のジムってユニット制だから、アタシ一人でどうこうできるわけでもないしなぁ……」ハァ

忍「ううん、あれだけの啖呵切って故郷を飛び出してきたんだもん!何とか仲間を見つけて、絶対全ジム制覇してやるんだから!」

カニくん「マケンカー!」


シリーズスレ
シンデレラガールズ×ポケモンクロス クロノスライトストーリー
第2話 Why does it rain so much?
第3話Cats are not as sweet as they look.
第4話Find My Way Because I'm Not Alone.
第5話Flame flower roll storm.
第6話Melody played by the wind.
第7話Princess of temptation to dance.
第8話Trial of the Fountain Lord.
第9話Endurance battle of the city of the cliff.
第10話Flower festival and sweet honey.

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390: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:31:33 ID:8z7

~数時間後~

忍「はぁ……組んでくれる人……見つからない……」

カニくん「ケンカニ…」

『ユニット?キミの手持ち…え、そのカニ一匹!?ダメダメ、せめてもうちょっと強そうなのじゃないと』

『この街のジムリーダーは手強いぞ、そんなポケモン一匹で挑んでどうにかなるわけないだろ、修行でもしてくるんだな』

忍「うー……落ち込んだら何だかお腹減ってきた……」キュルル

芳乃「ほー?」キョトン
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忍「うわっ、ビックリした!?」

カニくん「ケケン…?」


391: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:31:49 ID:8z7

芳乃「ふむー、お困りの方がおられる気配がしたのですがー、成程成程、そなたでしたかー」フフッ

忍「まるで気配を感じなかった……この子、只者じゃ……」

芳乃「マケンカニ殿もはらぺこのご様子ー。よろしければ、共に夕餉といたしましょー」

忍「ゆうげ……って、晩御飯!? い、行きます!たべられるならもう、何でも!」

カニくん「ケケン!」

芳乃「ではでは~、参りましょー」


392: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:32:13 ID:8z7

~芳乃の社~

忍「んっ、あむっ、はぐっ、ごくん!」ガツガツ

カニくん「カニカニカニ」ガツガツ

芳乃「急に慌てて食べると、腹の腑がびっくりしてしまいますよー?」

忍「平気!食べられる時にお腹いっぱい食べとかなくちゃ、とてもじゃないけど……」 

カニくん「カニカニ」プハー

芳乃「ふむ、どうやら相当に苦労を重ねた様子ですねー」

忍「あなた、わかるの?えと……名前は」

芳乃「芳乃と申しましてー。このお社は、代々受け継がれてきた大事な場所なのですー」

忍「社の持ち主の、芳乃ちゃん……」

カニくん「カニ」ペコリ

忍「あ、あの、ご飯ごちそう様でした!えっと、それでその……」

芳乃「ふむふむー……」ジーッ

忍「よ、芳乃ちゃん…?」


393: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:32:30 ID:8z7

忍(何かわかんないけど思いっ切り見られてる……!?)

芳乃「では、まだ日も落ちてはおりませぬし、後片付けをして、腹ごなしに少しだけ歩きましょー」

忍「え、えっ? えっ?」

カニくん「カニカニ?」


394: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:32:50 ID:8z7

~鎮守の浜~

スイクン『芳乃か…む、その者達は?』

忍「わ、喋るポケモン……?」

芳乃「この街の守り神でしてー。スイクン様、こちらは旅のトレーナーさんなのですよー」

スイクン『旅人か。私はスイクン。この浜辺で水を清める神として崇められている。』

忍「スイクン様……えと、忍といいます!はじめまして!」

スイクン『……良い眼をしているな。だが……心の中に立ち込める霧も深い様だ』

忍「霧……」

芳乃「悩みがあるのであれば、私達が聞いてさしあげるのでしてー。お力になれるかはわかりませぬがー、心のもやもやは晴れるやもしれませぬー」

スイクン『話すがいい。志ある眼をした者が、悩みの霧に飲まれ消え行くのはしのびない。この街の神として、力を貸そう』

忍「…は、はい!実は……」

~~~~~~


395: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:33:14 ID:8z7

スイクン『成程。共に修練の場に赴く仲間がおらず、困っていた、と』

芳乃「それはそれはー、一大事なのでしてー」

忍「私、ポケモンもまだ一匹だけだし……ルールでは確かに、一匹でもポケモンがいれば、他の人と組んで数合わせもできる……できるけど…」

芳乃「真に絆を育む相手でなくてはー、いずれ瓦解し、全て無に帰す事になるでしょうねー」

スイクン『ふむ……』

拓海「お、芳乃と……スイクンさんじゃねえか、どうしたんだこんなトコで」
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ガオガエン「ガエン」

芳乃「拓海さんー。ちょうど良い所にー」

拓海「あ?何だ一体。…そういやそっちは見ねェ奴だな、新顔か?」

忍「えと、あの、この人は…?」

芳乃「拓海さんはポケモンリーグの四天王の一人なのでしてー」

忍「ああ、成程四天王………四天王!??」

拓海「おう、アタシはあくタイプ使いの拓海ってンだ。んで、こっちは相棒の『牙王餓炎』、イカス名前だろ」

牙王餓炎「ガウガァ」ガッツポ!

忍「わわ、神様に四天王に……何だか凄い人達ばっかで混乱してきちゃったかも……!」

~~~~~


396: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:33:38 ID:8z7

~マリータ峠(プロセウからメーヴェへ向かう道)~

忍「はぁ……はぁ……っ!」

カニくん「ケケン……カッ」ダッ

野生のグレッグル「ケッ」ゲシッ

カニくん「ケンカー!」ズザザザ……

忍「カニくん!!」

拓海「どうした、そんなモンじゃねェだろ!ちゃんと前向いて、思いっ切りぶん殴れ!!」

※峠の岩場、少しだけ高い岩に拓海があぐらをかいて座っている。どうやら見守るつもりの様だ……。


397: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:34:02 ID:8z7

カニくん「ケン……ケンカッ!」スカッ

グレッグル「ケッ!」ドッス!

カニくん「カニ……ッ」ゲホッ

忍「急所を……!」

拓海「ありゃ『毒突き』か……こりゃ、今日はここまで………ん?」

カニくん「マケン………カニィィィィ!」ダッ

忍「カニくん!?」

拓海「キレた……ありゃ特性の『怒りのツボ』ってヤツだな…」

忍「怒りのツボ?」

拓海「ああ、敵の技が急所に入った時、ブチキレて、攻撃力が最大までアガんだよ」ニヤリ

グレッグル「ケッ……ケケッ……」

カニくん「ケンカーニー……」グッ

拓海「出るぞ、新しい技!」

忍「…っ!」

カニくん「マケーン!!」ドゴシャアアア………

グレッグル「グレッ……グレエエエエ……!」ドサッ

忍「勝った……凄い」


398: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:34:23 ID:8z7

カニくん「カニィィィィ!」ウオオオオ

忍「やったよカニくーん!」ギュー!

拓海「『グロウパンチ』…当てる度に攻撃力が上がる根性の拳か。イイモン持ってるな……だが」ストッ

カニくん「カニ?」

拓海「上がりきっちまったパワーに更にパワーを上げる技はかえって無駄になっちまう」

忍「あ…そっか…」

カニくん「カニィ」

拓海「でもそれはそれとして、だ。この峠の野生ポケモンは、アタシが普段特訓で喧嘩してる奴らだからな。並のポケモンとトレーナーじゃ、どんな技があったってこうはいかねえよ」ニッ

忍「拓海さん……」

拓海「おい、魔拳禍弐とか言ったっけな、ソイツ」

忍「い、いえ、カニくんって一応名前が……」

拓海「何だそれ、締まんねえ名前だな…もっとビシッと来るやつ、考えらんねえのか?」


399: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:34:39 ID:8z7

カニくん「マケンカ マケンカ」シュシュッ

拓海「コイツ、大したタマだな…あれだけやりあってまだツッパれんのかよ」

忍「ツッパる……強がる………ツガル?」

カニくん「カニ?」

忍「何でだろ、今ちょっとピンと来たんだけど…」

拓海「ヘェ、ツガル…か。いい名前貰ったじゃねえか、お前」

ツガル「カニィ!」


~~~~~~


400: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:34:57 ID:8z7

~翌日~

拓海「昨日の話の続きだ。上がりきっちまったパワーに更にパワーを上乗せしても効率が悪りィ。いいワザだとは思うんだけどよ」

忍「でも、じゃあどうすれば……他に威力の高い技って言ってもなあ……やっぱり、努力と根性で…!」

拓海「その気合は嫌いじゃねえぜ。けど、どうせ同じ努力すんなら、闇雲に突っ走るよか、目的地を決めといたほうがいいかもしんねぇな」

忍「目的地…?」

拓海「アタシは計画だの目的地だの、そう言うのはアタマいいヤツの領分だと思ってっからなァ……だから泰葉のヤツに頭上がんねぇんだけどよ」

忍「は、はぁ……」


401: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:35:15 ID:8z7

拓海「まぁそれはいいや、とにかくだ」

拓海「今からアタシがツガルにワザを教えてやる」

忍「え、ええっ!?いいん……ですか?」

拓海「落ち着けよ、教えてやるだけだ、できるようになるとは言ってねえだろ」

忍「……って事は……技は教えるけど、後はアタシ達の努力次第……」

拓海「だな。わかってんじゃねえか」

拓海「つっても、アタシが教えられんのは細々した補助技だの、味方を援護する奴だの、そんなヤワなモンじゃねえ」

拓海「常に前に立って、仲間のピンチは自分が何とかする。何が何でも根性で喰らいつく。そういうヤツのための技だ」

拓海「お前らに、その覚悟はあるか?」


402: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:35:46 ID:8z7


忍「あります!!」ボウン!

ツガル「マケン!」グッ

拓海「……いい返事だ!!出てこい、牙王餓炎!!」ボウン!

牙王餓炎「ガーウ!」

忍「……っ、何て、威圧感……!けど!」

ツガル「マケン……!」

拓海「…腰は引けてねえみてえだな、上等だ」

拓海「牙王餓炎、そこの壁に『雷パンチ』だ!」

牙王餓炎「ガオッ」バチバチバチバチ……

牙王餓炎「ガエーン!」ドゴシャアアア……!

忍「す、凄い、一撃で…岩が粉々に……」

拓海「『雷パンチ』のコツは、とにかく魂の底から『ブチ抜く』って想いを引き出して、ソイツを拳に乗せるだけでいい」

忍「ブチ抜く………貫く。」

拓海「やってみろ。言っとくが、完成するまで飯が食えるとか思うなよ。アタシはやるからにはトコトンだ」ドサッ

拓海「んで、アタシも食わねえ。ここで見ててやる。さぁ、叩き込め!」


403: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:36:01 ID:8z7

忍「……はい! ツガル、想いを拳に!」

ツガル「ケンカーニー…!」ピリッ…ピリッパチッ

ツガル「カニィィィィ!」バシュウ!

忍「く………まだまだ!」

ツガル「ケンカーニー…!」ピリッ…ピリッパチッ……

拓海「最初から小せぇけどカミナリが出せてんじゃねぇか……こりゃ、思ったよか早く片が付くかもな」ニヤリ

~~~~~~


404: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:36:22 ID:8z7

~夜~

ツガル「カニィィィィ!」バチバチバチバチ!

忍「いける……」ハァ ハァ

ツガル「マーケン!」ドゴシャアアア…!

忍「やっ………た……」フラッ

拓海「オイ、大丈夫……」タッ

忍「……大丈夫です、師匠…」グッ……

拓海「お、おう……大した根性だな、おメェも……ん?」

忍「はい…?」ハァ ハァ

拓海「今お前、その……師匠、っつったか」

忍「はい、師匠は師匠ですよ。アタシ達の……喧嘩の師匠です……へへ」

ツガル「カニィ」コクン

拓海「……喧嘩の師匠、か。……そうか、アタシにも弟子ってのができたってワケだ」


405: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:36:45 ID:8z7

忍「師匠、雷パンチ、ありがとうございました。この技、きっと大事にします!」

ツガル「カニィ」ウッス

拓海「……まぁ待てよ。」

忍「はい?」

拓海「アタシは半端が嫌いなんだ。アタシの弟子になったって言うんなら……」

拓海「もう一発、とっておきのワザを教えてやるよ。…どうする」

忍「………!」

ツガル「カニ カニカニカ ケンカニ!」

忍「お、お願いします!師匠!!」

拓海「よし来た! っても、アレだな。流石に日も落ちてるし、腹も……」

忍「師匠、アタシ達、きのみならたくさん持ってます!」

ツガル「ケンカニ」

拓海「ヘェ、用意いいじゃねぇか。ホントなら肉が食いてぇとこだけどな。ま、ならこれ食って、特訓の続きと行くか!」

忍「はい!!」

ツガル「カニィィィィ!」

~~~~~~


406: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:37:00 ID:8z7

拓海『いいか、戦いってのはただ相手を倒して勝てばいいってモンじゃねえ。時には仲間を守ったり、逃したりする戦いだってあるだろ。』

拓海『そんな時、格が上の相手だからって、逃げることは許されねえ。引けば仲間がやられちまうからだ』

拓海『今から教えんのは、とにかく粘りを見せなきゃなんねえ時に使う技だ。死ぬ気で敵に喰らいついて、死んでも敵を通さねえ。その覚悟がなきゃ、この技は教えられねえ』

拓海『…ってのをお前らに聞くのは今更野暮だよな。いいか、こうやるんだ……』


407: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:37:20 ID:8z7

忍「ツガル、『ドレインパンチ』!!」

ツガル「ケンカーニー……マケーン!」ドゴオ

野生のゴロンダ「ゴロオオオ!」シュオオオオオ

ツガル「ケン マケンカ」シュシュッ

忍「拳を当てた相手から体力を奪って自分のものにする技……ドレインパンチ…正々堂々の技じゃない、守るための戦いの技……」

ゴロンダ「ゴオロオオオ」ブンッ

忍「『アームハンマー』が来る…!受け止めて!!」

ツガル「カニィ!」ガキン!

ゴロンダ「ゴロロ……」グググ

ツガル「カニ」グッ……ブクブクブクブクゴボボボ

ゴロンダ「ゴロダ!?」


408: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:37:46 ID:8z7

拓海「ハサミに水……アイツ、自力で新技まで…」

忍「いっけええ!『クラブハンマー』っ!!」

ツガル「マッケエエエン!」ゴボシャア!

ゴロンダ「ゴロオオオ!」バコーン!

拓海「キマった!ハンマーにハンマーでやり返すたァ……くーっ………アツいぜお前ら!」タタッ

逃げるゴロンダ「ゴロダ ゴロダー!」

拓海「ンだよ、『すてゼリフ』かよ、みっともねえな……おい、お前ら、凄えぞ、よくやっ……」

忍「………っ」バタン

ツガル「カニカ…」バタン

拓海「オイ!大丈夫……」

忍「…………おかぁさん……」スーッ……スーッ……

ツガル「カニー……カニー……」スヤア

拓海「………寝ちまっただけ、か。ったくよ」

拓海「お前ら、アタシの自慢の弟子だよ」ニッ

~~~~~


409: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:38:05 ID:8z7


~翌朝・プロセウタウン・鎮守の浜~

芳乃「今朝もまた、神々しい朝日なのでありましてー。」オガミ

芳乃「おひさまのおめぐみにー感謝感謝でありますのでー」

拓海「おーい!芳乃ー!」

芳乃「ほー?」

スイクン『アレは……』

忍「すう……すう……」

拓海「流石に峠からここまで背負ってくんのは、ホネだな」ヘヘッ

ツガルを背負う牙王餓炎「ガウ」ニッ

ツガル「カニ…カニ…」スヤスヤ


410: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:38:25 ID:8z7

スイクン『その様子だと、修行は上々の成果だったようだな』

芳乃「はいー。来た時よりも、幾分お顔がたくましく見えますねー」

忍「ん……ここは……」パチッ

拓海「お、起きたかよ」

忍「アタシ……寝て……? あ、ごめんなさい師匠、すぐに……痛たっ」ズキッ

拓海「何日かは休んだ方が良さそうだな、こりゃ」

芳乃「慣れぬ峠道を歩き、特訓もしたのでありましょうー。疲れているなら、無理は禁物ですよー」

スイクン『休むこともまた戦いのうちと言うからな。焦る事はない。そなた達は既に充分に強くなったと言えるだろう』

芳乃「本来であれば、バッジを渡しても良いくらいなのですが、ユニットの掟がありますからねー」

忍「え、えっ、芳乃ちゃん、今なんて」


411: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:38:43 ID:8z7

拓海「何だ、言ってなかったのかよ。ここの番はってんのは、この芳乃だよ」

芳乃「はいー。プロセウタウンのジムリーダーは、私なのでしてー」

忍「え、えええええ!?」

ツガル「ケカ」パチッ 

牙王餓炎「ガウガ」

ツガル「ケケン!」ペコリ

地面にツガルを下ろす牙王餓炎「ガウ」

拓海「まぁ、何だ。ダチが見つかるまで、芳乃んとこで修行でも…」ピピピピピ

拓海「んだ、電話か? もしもし」

泰葉「拓海さん、大変なんです!」
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412: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:39:01 ID:8z7

拓海「何だいきなり藪から棒に…リーグ開催はまだ先だからアタシら一応フリーじゃねえのかよ」

泰葉「そのフリーが問題なんです!1番フリーダムなあの志希さんがまたどこか消えちゃったの!」

拓海「志希が!? アイツはなぁ……放っとくとろくなコトしねえからなぁ……」

泰葉「今、人を集めて捜してるところなんだけど……とにかく、すぐに戻ってきて情報を確認して!」

拓海「わーった、すぐ戻る。んじゃな。」ピッ

忍「師匠、今のって……」

拓海「こないだ話したろ、アタシら四天王の纏め役があの泰葉だ。本来ならチャンピオンの仕事なんだが……あの人はあの人でどこぶらついてんのかよくわかんねえしなあ」

忍「は、はぁ……」


413: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:39:18 ID:8z7

忍「は、はぁ……」

拓海「とにかく、アタシはすぐ戻らなきゃいけねぇ。街の入口にバイク止めてきてんだ、空気を汚さないとかってんで美世のヤツに試し乗りさせられてよ」

芳乃「志希さんは大丈夫なのでしょうかねー」

拓海「まぁ、あの志希が勝手に消えんのは今に始まった事じゃねーけど……智絵里の事もあるからな……」ヒソヒソ

芳乃「私の方でも気をつけてはおきましょうー」ヒソヒソ

忍「……? 何の話を……」

拓海「つーわけだから、アタシはちょっと行くわ。忍、ツガル。必ずリーグに来いよ!んで、アタシと戦うまで負けんじゃねえぞ!」

忍「…は、はい!」

芳乃「お気をつけてー」フリフリ

ツガル「ケンカニ!」フリフリ

~~~~~~


414: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:39:34 ID:8z7

~で。その志希はと言うと……~

~某所・マジカ団ラボ~

志希「ふ~ん……意外とキョーミ深い研究してるんだねー」パサリ
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志希のベベノム「ベノベノ」

志希「ん、りょーかーい。意外と手薄なんだにゃー。さてさて、これに書いてある問題の洗脳装置とやらは……」

したっぱ「誰だ!」パチッ

志希「はにゃ?」

したっぱ「……その白衣は……何だ、新しく来た研究者か……」

志希「あー、うんそうそう、志希ちゃんマジカ団の研究者~。」


415: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:39:49 ID:8z7

したっぱ「ならさっさと働け!戦力増強と総帥の野望を果たすために、我々の計画を少しでも早く進めるのだ!」

志希「りょーかーい。べべちゃんいくよー」

ベベノム「ベノベノ♪」

※図らずも、潜入に成功してしまった四天王の志希であった。


416: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:42:34 ID:8z7

※一方、こちらはブルーメタウンを後に、旅を続ける加蓮達。次のジムがあるプロセウタウンに向けて、シトリー渓流と呼ばれる場所に差し掛かっていた。

肇「釣りをするには最適の場所ですね。風も涼しくて気持ちいいです…」
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ヤド先生「やぁん…♪」

肇「先生もお気に入りみたいですね、ふふっ」

未央「おっ、ネネちん、それお昼ごはん?」
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めりゃめりゃ「メリャ」

ネネ「はい。街で食料も買ってきましたし、ここなら水も使えますから……よいしょ」
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ハナちゃん「ダネー」タッタカ

まろ「チルー」パタパタ


417: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:42:56 ID:8z7


加蓮「またミツの取り合いしてるよ……いい加減仲良くすればいいのにさ」
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肇「あ、先生、水に入っちゃいました」

ヤド先生「やぁん」プカー

肇「いいなぁ……私も泳ぎたいです」

加蓮「風邪ひくよ、少し風冷たいし」

肇「ですね。それにそろそろお昼みたいですし」

ネネ「できました、野菜たっぷりのBLTサンド!」

未央「お、お肉様も入ってる~。ネネちん、わかってますな、お主」

ネネ「長旅ですから、元気を出さないと、です!」

肇「医食同源、ですね。食べ物から身体は作られていますから」

加蓮「わ、美味しそう……アタシこういうの大好きなんだよねー♪」

ネネ「ではでは、手を洗ってからご飯にしましょうか」

「「「はーい!」」」

※ところが。


418: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:43:15 ID:8z7

Side 加蓮

加蓮「待てーっ!アタシのサンドイッチ返せーっ!」

サンド(アローラのすがた)「サンサン」モグモグ

加蓮「人の貴重な…それもよりによってアタシの好物を……!」ワナワナ

加蓮「ぽて、燃やし……」グッ

加蓮「たらダメか、サンドイッチ焦げちゃう…」

サンド「サン?」キョトン

加蓮「まろは論外。余計に食べられる」

加蓮「…………詰んだ……」ガーン


419: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:43:34 ID:8z7

半分くれたサンド「サン」ハイッ

加蓮「あ、ありがと……泥棒に同情された……」

サンド「サンサン」モグモグ

加蓮「アンタ、野生のポケモンみたいだけど、この辺の子にしては水タイプっぽくないよね」ピポ

加蓮「あ、端末で出た。こおりとはがねタイプなのね…ふーん……」

サンド「サン…」ポケー

加蓮「何かヒマそうだね、アンタ…って言うか、長いツメ……手入れとかしてないの?」

サンド「サン」コクン

加蓮「普通アンタみたいにツメがある子って、自分で爪研ぎとかして、手入れは怠らないもんだと思うんだけど」

加蓮「えーと……爪やすり、これ使えるかな……ちょっと手出して」

サンド「サン」ハイッ


420: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:43:49 ID:8z7

加蓮「ひゃ、冷たっ。こおりタイプってこんななんだ……よいしょ…」スリスリ

サンド「サンサン♪」

※サンドは気持ちよさそうにしている…。


421: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:44:12 ID:8z7

加蓮「……つい癖でネイルまでやってしまった……」

サンド「サン……!」キラキラキラ

加蓮「気に入った? あ、もしかしてメスなのかな…」

サンド「サンサン♪」

加蓮「普通戦うための武器でしょその爪。そんな飾りで喜んじゃうなんて…ふふ、アンタ変わってるね」ナデナデ

サンド「サン♪」

加蓮「よし。行くとこないならアタシと一緒に行こ」スクッ

サンド「サン? サンサン!」ピョン

加蓮「捨てられたのか、迷い込んだのかわかんないけど…このままほっとくなんてアタシには無理だし。それに、ポケモンのツメのお手入れも結構楽しいし♪」

加蓮「とりあえず、名前つけなきゃね。ぱんでどう?サンドイッチ食べちゃったし」

ぱん「サンサン♪」

加蓮「決まりね。じゃ、はい、モンスターボール」ポイッ

ボウン ユラッ ユラッ ユラッ カチッ… 


422: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:44:30 ID:8z7

加蓮「3体目……か。強いのか弱いのかはさておき、アタシはアンタのこと気に入っちゃったからね。」

加蓮「責任持って、ちゃんと面倒見てあげるから、安心していいからね。」

※モンスターボールを撫でながら、加蓮は皆のもとへ帰っていった…。

※その、サンドがいた場所から少し離れた場所に、智絵里が囚われていたマジカ団のラボがひっそりと建っていた……。


423: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:44:45 ID:8z7


~マジカラボ(シトリー支部)~

部下「マギアシティでの降雨実験はうまく行きました…ポケモンのエネルギーを集める事にも成功しています。やはり、天候を操作するほどの力をエネルギーとして取り込めば、かなり強力な資源となるのは間違いないでしょうね」

総帥「その様な事は始めからわかっています。異常気象を引き起こし、エネルギーを集め、アレを呼び起こす……そして……」

部下2「総帥!捕らえていたポケモンが一匹逃げ出したようです!まだ産まれて間もない個体だった様ですが……」


424: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:45:00 ID:8z7

総帥「捨て置きなさい。進化前のポケモン一匹のエネルギーひとつで狂う我が計画ではありません。」

総帥「とにかく、気象を操作し、アレを呼び覚まし……そしてそのエネルギーで…………を眠りから解き放たねば……」

部下「総帥…」

部下2「渓流の降雪実験、影響力は未だ20%程でありますが、いかがなさいますか」

部下「少し寒風が吹く程度、でしょうか…」

総帥「もう少しだけ実験を続けましょう。それでダメならこのラボは放棄、ポケモンは別の支部に移送して実験を再開します」

総帥「諦めない……諦めるわけには……絶対にいかないのです…」グッ


425: ◆6RLd267PvQ 19/07/15(月)02:45:14 ID:8z7


※徐々に片鱗を見せる、マジカ団の野望。
果たしてその真の目的とは。

そして、加蓮達の旅は、まだまだ続く!


転載元:シンデレラガールズ×ポケモンクロス クロノスライトストーリー
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1562165347/

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