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トップページモバマス > 【モバマスSS】フリルドスクエアとプロデューサー【綾瀬穂乃香】

3: ◆w72AKbkgD2 2015/04/07(火) 23:45:59.09 ID:c5u/JJQY0

ブロロロロロ

モバP「工藤、今日もお疲れさん」

工藤忍「ありがと、Pさん。はぁ~」
kdsnb17

モバP「さすがに疲れたか」

忍「土、日両方でミニライブは初めてだったから」

モバP「それも来週までだ。6月頭の文化祭シーズン終わったら、ちょっとは落ち着くよ」

忍「うん。なんか忙しいのっていいね。ようやくアイドルになってきたって感じがする」

モバP「売れてきたらもっと忙しくなる。今のうちに体力つけないとな」

忍「頑張るね。それにしてもさ、Pさん。高校生って露骨だよね…」

モバP「うーん、まーねぇ」

忍「あなたは誰って感じが全面だもの。ショッピングモールとかだと、お年寄りなんかが温かく見てくれるのに」

モバP「文化祭の仕事、いや?」

忍「ううん。お仕事は大好き。それに、もっと有名になろうって気にさせてくれるから、大丈夫」

モバP「工藤のそういうところ、私は好きだな」

忍「えへへ…ちょっと照れるな」

モバP「よし、文化祭シーズン一段落したらちょっと楽しいことしようか」

忍「本当!? うれしい!」

モバP「何にするかは、ちょっと考えておくね」

忍「はーい! じゃあアタシはお仕事に全力投球で頑張るね♪」

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4: ◆w72AKbkgD2 2015/04/07(火) 23:55:22.43 ID:c5u/JJQY0


――――――――――――――――――――

モバP「ということで、どこに行ったらいいかな?」

ベテトレ「思いっきり丸投げしたな」

モバP「女子高生の行きたいとこなんてわからないし…」

ベテトレ「私がわかるとでも思うか?」

モバP「うん、思わない」

ベテトレ「から揚げ没収な」

モバP「え、やだ!ダメ!」

ベテトレ「まったく…」

モバP「明ちゃん、慶ちゃんは知らないかな?」(トレーナー&ルーキートレーナー)

ベテトレ「妹たちか…確かにわかるかもしれないが…それを聞くのか…」

モバP「男っ気がなさ過ぎて、とうとう女に、って思われちゃうかな?」

ベテトレ「よし、わかった。絶対聞かない」

モバP「うそうそ! ごめんなさい!」

ベテトレ「こーれーは許さん。自分で考えろ」

モバP「うー…ほかにもたくさん考えなきゅいけないことあるのに…」

ベテトレ「ほほーう。言ってみろ」

モバP「スカウトしろって指令が出た」


5: ◆w72AKbkgD2 2015/04/07(火) 23:56:48.08 ID:c5u/JJQY0

ベテトレ「スカウト?」

モバP「そ。部長命令でね。そっちもちゃんと考えなきゃでさー」

ベテトレ「今西さんからの指令か…優しい顔してきっちり仕事は与えるんだな」

モバP「うちで部長職だからね。優しいだけじゃそこまでは登れないでしょ。

工藤もちょっと仕事増えてきたし、私もプロデューサー業にちょっと慣れてきたって言うんで」

ベテトレ「ちょうどいいタイミングってことか。で、どんな娘がターゲットなんだ?」

モバP「工藤とユニット組むのにちょうどいい娘、だって。どんな娘がいいのやら」

ベテトレ「工藤はいい娘だから、誰とでも気があいそうだけどな」

モバP「それはそうなんだけど。でもうまくやろうとして、仲が良いのと、自然体で仲が良いのは違うでしょ」

ベテトレ「確かにな」

モバP「私と聖ちゃんみたいな仲良しになれる子を探さないと」

ベテトレ「…/// お前はさらっとそういうこという節があるよな」

モバP「えー、何々、聖ちゃん照れてるの?」

ベテトレ「そんなことない」

モバP「へへっ いいもの見れちゃった」

ベテトレ「怒るぞー」

モバP「わー、ごめんなさい!」


6: ◆w72AKbkgD2 2015/04/07(火) 23:57:57.90 ID:c5u/JJQY0



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


モバP「カントリーマダム、それはカ口リーの塊」

ポリ

モバP「しかし、最高にうまい」

千川ちひろ「何ぶつぶつ言ってるんですか、プロデューサーさん」

モバP「わっ! ちひろさん!」

ちひろ「そんなに驚かれるとちょっとショックなんですが…」

モバP「あ、ごめんなさい」

ちひろ「いえ。で、今日は何をこんな遅くまで残ってしてたんですか」

モバP「今度、工藤とオフでお出かけすることになりまして…その行き先を考えてました」

ちひろ「それすてきですね! で、決まったんですか」

モバP「それが全然。そうだ! ちひろさん、女子高生が喜びそうなとこってどこか知りませんか?」

ちひろ「うーん、パッとは思いつかないなぁ」

モバP「そこをなんとか! 私も聖ちゃんも体育大卒で、こういうの疎いんですよー」

ちひろ「うーん…そうですねぇ…女子高生が喜ぶところはわかりませんが、

忍ちゃんは、きっとPさんが楽しめるものを一緒に楽しんでみたいんじゃないかな、って思います」

モバP「私が、楽しめること…?」

ちひろ「えぇ。好きな人の好きなものって、気になるし、一緒になって楽しんでみたくなるでしょう?」

モバP「私そんな好かれてるかなぁ」

ちひろ「それは周りから見たら一目瞭然ですよ♪」

モバP「なんか、照れますね。ありがとうございます。参考にします」

ちひろ「はい♪ じゃあ、お先に失礼しますね」

モバP「お気をつけて」

ちひろ「プロデューサーさんも、ましゅまろほっぺ、お気をつけて~」ヒラヒラ




モバP「……」ムニムニ

モバP「確かに…太った…」ズーン


7: ◆w72AKbkgD2 2015/04/07(火) 23:58:58.71 ID:c5u/JJQY0

―――――――――――――――――――

モバP「ね、工藤。この間の話なんだけど」

忍「ひょっとして、楽しいことって話?」

モバP「そう。ちょっと私なりに考えたんだけど、なかなかいい案が思いつかなくて」

忍「ふむふむ」

モバP「それで、私の好きなもの、ちょっと紹介したいんだけど、そういうのでいいかな?」

忍「ホント? それ、アタシすごく興味ある! Pさん、お酒以外に何が好きかわからないし」

モバP「ぐむむ…お酒も好きだけど…じゃあ、来週の金曜日、レッスン終わったら案内する」

忍「うん! 楽しみにしてる」


8: ◆w72AKbkgD2 2015/04/08(水) 00:01:36.25 ID:dOy8Vei+0





忍「正直、すっごい意外」

モバP「言われなくても、顔見ればわかる」

忍「だってPさんがバレエだよ? 意外中の意外」

モバP「こう見えてね、中学まで本気でバレエやってたんだから」

忍「えー! そうなの! どうして、やめちゃったの?」

モバP「お菓子食べたかった」

忍「へ?」

モバP「毎日練習前に体重計乗るんだけど、少しでも増えてるとすっごい怒られたんだよねー

でもさ、中学生っていくらでもご飯食べられるし、お菓子だって食べたいし。それで嫌になっちゃって」

忍「なんだか、くだらない理由だけど、なんかちょっとわかるかも…女子的にそれきついね」

モバP「でしょう? 本当にストイックな人じゃないとバレエはなかなかね…

だから自分はやめちゃったんだ。 けど、見るのは今でも好き」

忍「なるほどね~ 青森にいたころは見る機会とか全然なかったから、楽しみ!」

モバP「良かった! 今日はプロの公演なんだけど、この劇団が持ってるバレエ教室の生徒から1人、ゲストダンサーが出るらしいんだ

工藤と同い年みたい」

忍「えー!それってすごいことだよね! 注目しなきゃ」


まもなく開演です 携帯電話は電源をお切りになるか、マナーモードに――


9: ◆w72AKbkgD2 2015/04/08(水) 00:03:59.77 ID:dOy8Vei+0






モバP(うーん、さすがレベル高い。お、あの子が今日のゲストダンサー)

モバP(すごいキレイなピルエット(旋回)…さすがプロに混じるだけある)

モバP(スタイルも抜群…しなやかで、きれー…)

モバP(見せ場、グランジュテ(大きな跳躍)…すごい、高い…決まった)

モバP(…でも、違う)


モバP(あの娘、ひょっとしたら…!)


10: ◆w72AKbkgD2 2015/04/08(水) 00:06:01.37 ID:dOy8Vei+0




忍「Pさん!」

モバP「ひゃっ」

忍「ひゃ、じゃないよ。バレエ終わってから、ぼけーっとしちゃって」

モバP「ごめん、ちょっと感動しすぎちゃって」

忍「うん、本当にすごく良かった♪ アタシもすっごく感動した!」

モバP「それは良かった」

忍「でも、きっとそれだけじゃないんでしょ? なんか考えてる顔してるもの」

モバP「あー、わかっちゃうもの?」

忍「顔に出やすいから、Pさん」

モバP「…工藤に、もっと高いところの景色見せてあげたいなって思って。

今日みたいな大きな劇場で…」

忍「…そうだね。アタシも見てみたいな。もっともっと頑張るよ、アタシ! 今日はありがとう、Pさん!」

モバP「その意気! また明日からがんばろ!」

モバP(工藤だけじゃない…あの娘にも)


11: ◆w72AKbkgD2 2015/04/08(水) 00:06:57.81 ID:dOy8Vei+0

―――――――――――――――――――


モバP(綾瀬穂乃香さん…か。なんとか学校までは調べられた…けどどうなることか)

モバP(聖ちゃんには笑われてしまった…まぁあれだけ言ってて、結局自分が捕まえたい娘をスカウトしようとしているんだから)

モバP(それにしても、あんぱんおいしい。一度やってみたかったのよね、張り込み、あんぱん、牛乳)モグモグ

コンコン

モバP「ふぁい?」

「この学校の警備員の者ですが、先ほどから何をされているんですか」

モバP「え?あ?え?」

「学校の前に車を止めて、何をされているんですか」

モバP「えーっと、あの、これはその、あのその、あ、あれです! お腹空いたんです!」

「あなたね、とーっても怪しいよ」

モバP「そそそそそそそそ、そんなことはないですよ?」

「女の人だからね、まあ変なことはしないだろうとは思うけどね、一度、事務室まで来てくれる?」

モバP「いや、あの、それは、その、えーっと」

綾瀬穂乃香 テクテク

モバP「あー! 綾瀬さん!」

穂乃香「え?」
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モバP「警備員さん! 私、あの子に用事があったんです!」

「……本当かい?」

穂乃香「え、いえ…あの」

モバP(お願いっ!)ナミダメ

穂乃香「…えぇ。そうなんです」

「…はぁ。以後、怪しいことはしないよう、気をつけてください」

モバP「は、はい!」


12: ◆w72AKbkgD2 2015/04/08(水) 00:07:27.02 ID:dOy8Vei+0

モバP「ごめんなさい、助かりました」

穂乃香「いえ、悪い人にはまったく見えませんし…私の名前も知っていらしたし…あの私に何か?」

モバP「えっと…もしよかったら、ちょっとお時間いただけますか」

穂乃香「まだレッスンまで時間ありますし、これも何かのご縁です。いいですよ」


13: ◆w72AKbkgD2 2015/04/08(水) 00:09:05.84 ID:dOy8Vei+0



穂乃香「346プロダクション…のプロデューサーさん」

モバP「まだ、新米だけどね。私、あなたをアイドルにしたいの」

穂乃香「正直に言いますが、ちょっとがっかりしました。悪い人じゃないと思ったのに」

モバP「スカウトが一概に悪いとは言えないと思うけど…」

穂乃香「346プロ、聞いたことはあります。大きな会社だって…でも、やっぱりあまりいい気持ちはしません」

モバP「…ごめんなさい」

穂乃香「…なんで私のことを知っていたんですか。なんで、私をスカウトしようと」

モバP「この間の公演…あなたが出演していた公演を見ていて、一目ぼれ。それじゃ、ダメかな」

穂乃香「…だとしたら、あなたには見る目がないのかもしれませんね。

賞はいくつも取ってきました。でも、それは技術があったから…私の表現力は東京じゃまるで通用しません

いえ、このままでは地元に残っていても限界が来ていたと思います」

モバP「限界、自分の中で決めちゃっていいの?」

穂乃香「…それが良くないことくらい、わかっています。だから、苦しくても練習に向き合うんです」

モバP「バレエ、本気なんだね」

穂乃香「はい。それに…アイドルなんて人に夢を与えるお仕事、今の私には難しいです」

モバP「そっか…ごめんなさい。お時間取ってくれて、ありがとう」

穂乃香「いえ、ではこれで」

モバP「綾瀬さん、最後に」

穂乃香「…はい」

モバP「あなたのグランジュテ、とても素敵だった。とてもとても高く跳躍してた。

…本当は、自分の殻を突き破って、もっともっと高く、今よりも違う世界に飛び立ちたいんじゃないかな」

穂乃香「…そんなこと」

モバP「私なら…いえ、私と私の相棒となら、あなたに新しい景色を見せてあげられるかもしれない」

穂乃香「新しい、世界」

モバP「もし、自分の可能性をかけてみたくなったら、いつでも連絡してきて」

穂乃香「…考えておきます」


14: ◆w72AKbkgD2 2015/04/08(水) 00:09:45.20 ID:dOy8Vei+0



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

穂乃香(私がグランジュテをあの日飛んだのは1度きり…)

穂乃香(たった1回の跳躍で、すべて見透かされてしまった…)


穂乃香(東京に一人で出て、自分ともっと向き合って、高いレベルのバレエに触れたら、何か変われるかもしれない。

そう思ってた)

穂乃香(…でも、そうじゃなかった)


自分の殻を突き破って、もっともっと高く、今よりも違う世界に飛び立ちたいんじゃないかな

私なら…いえ、私と私の相棒となら、あなたに新しい景色を見せてあげられるかもしれない


穂乃香(かけてみてもいいのかな)

穂乃香(私は、私を信じてみたい)


15: ◆w72AKbkgD2 2015/04/08(水) 00:11:22.55 ID:dOy8Vei+0

―――――――――――――――――――



ピリリリリリリ

モバP「はい、346プロダクション、Pです」

穂乃香『綾瀬穂乃香です。あの、Pさん…私、アイドルに、なれますか?』






終わり(結成編もしくは柚編に続く)


転載元:【モバマスSS】フリルドスクエアとプロデューサー【綾瀬穂乃香】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428417800/

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