ぽふんぽふん

まゆ｢や、やめ、まゆは目覚ましじゃないですよぉ｣

ぽふんぽふんぽふん

まゆ｢もぅ！Pさん！｣

P｢……朝ー？｣

まゆ｢そうですよぉ｣

P｢あー……｣

まゆ｢ほらほら、いいお天気ですよ？起きて───｣

P｢……ねむい｣

まゆ｢……うふ｣

……ｴｯ、ｱｯ、ﾁｮｯ、ﾏﾕ!?

ｳﾌﾌﾌﾌﾌ

ｱ゛ｯ───!?

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P｢おはよう……｣ﾎﾞﾛｯ

まゆ｢はい、おはようございます♪｣

P｢あー……腰が痛い｣

まゆ｢目は覚めましたかぁ？｣

P｢ああ、うん、おかげさまで｣

まゆ｢ご飯、できてますから……まずはお顔と手を洗ってきてくださいね？｣

P｢はい……あ、いい匂い｣

まゆ｢今朝は簡単にですけどフレンチトーストですよぉ｣

P｢お、いいな｣

まゆ｢ほらほら、急いでください♪｣

P｢ふぁい｣

ｷｭ、ｼﾞｬｱｱｱｱ

P｢……ぷは｣

まゆ｢はい、どうぞ｣

P｢お、ありがとな｣ｺﾞｼｺﾞｼ

まゆ｢……あ、Pさん｣

P｢んお？｣

まゆ｢泡、残ってますよ｣

P｢えっ、どこ｣

まゆ｢ほら、そこに｣

P｢んー？｣

まゆ｢……ちゅ｣

P｢……ん｣

まゆ｢うふふ、おはようのキスしちゃいました｣

P｢……おう｣

まゆ｢ほーら、照れてないでご飯食べましょ、ごはん♪｣

P｢……まゆこそ、顔赤いぞ｣

まゆ｢……｣ﾍﾟｼｯ

P｢いて｣

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P｢いただきます｣

まゆ｢いただきます｣

P｢……｣ﾓｸﾞﾓｸﾞ

まゆ｢……｣ｼﾞｯ

P｢旨い｣

まゆ｢うふ、よかった｣

P｢いつもありがとな、まゆ｣

まゆ｢いいんですよぉ、まゆが好きでやってるんですから｣

P｢それでもだよ｣

まゆ｢……はい♪｣

P｢……｣ﾓｸﾞﾓｸﾞ

まゆ｢……♪｣ｶﾁｬｶﾁｬ

P｢……そういえば、まゆは今日オフだっけ｣

まゆ｢……｣ﾓｸﾞ

P｢ああいいよ、ゆっくりで｣

まゆ｢んく……ごめんなさい｣

P｢俺は今日、一応プロダクションのほうに顔出さないといけないんだけど｣

まゆ｢お仕事ですかぁ？｣

P｢うんまあ、ちょっと確認しておきたい事があって｣

まゆ｢遅くなるようだったら……｣

P｢いや、多分昼ごろには切り上げて帰ってくるよ｣

まゆ｢お昼はどうしますか？｣

P｢んー……多分、外で食べるかなあ｣

まゆ｢じゃあ、晩ごはんは一緒に食べましょうね｣

P｢ああ、楽しみにしてるよ｣

まゆ｢うふふ、任せてください｣

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P｢じゃあ、行ってくるな｣

まゆ｢はい、いってらっしゃい｣

P｢しっかり休んでくれよ？｣

まゆ｢うふ、前向きに考えておきますねぇ｣

P｢家事なら俺が帰ってから一緒にやってもいいんだぞ｣

まゆ｢いいえ、おうちの事はまゆの役目ですから｣

P｢全く……ほどほどにな｣

まゆ｢はぁい♪｣

P｢じゃあ｣

まゆ｢あっ……｣

P｢……ああ｣

まゆ｢ん……うふふ♪｣

P｢よし、今日も一日頑張れそう｣

まゆ｢……おうちも、まゆも、綺麗にして待ってますね｣

P｢……帰ったらチェックするからな、主にまゆの方を｣

まゆ｢はぁい♪｣

P｢行ってきます｣

ﾊﾞﾀﾝ

まゆ｢……さぁて、まゆもお仕事ですよぉ｣

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まゆ｢まずは、お布団を干さないと……｣

まゆ｢……Pさんの、お布団｣

まゆ｢……｣ｷｮﾛｷｮﾛ

まゆ｢……えいっ｣

ぼふ

まゆ｢……Pさんの、匂い｣

まゆ｢うふふ、いい匂い……｣

まゆ｢……｣ｺﾞﾛｺﾞﾛ

まゆ｢凛ちゃんが匂いに執着する気持ちが、ちょっとだけわかりますねぇ……｣

まゆ｢……｣ｽｩ

まゆ｢……｣

まゆ｢……はっ｣

まゆ｢だめだめ、まだまだやる事はいっぱいあるんだから｣

まゆ｢まだ……｣

まゆ｢……も、もうちょっとだけ｣

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まゆ｢……やってしまいました｣

まゆ｢恐るべし、Pさんのお布団……｣

まゆ｢まさか二時間もごろごろしてしまうなんて……｣

まゆ｢よいしょ｣

ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

まゆ｢おふとんはこれでよし、次は……｣

まゆ｢お洗濯、ですねぇ｣

まゆ｢……あっ、その前に｣

ﾄﾃﾄﾃ

まゆ｢Pさんは今どこに……｣ﾋﾟｯﾋﾟｯ

まゆ｢……今は、事務所ですかぁ｣

まゆ｢さすが、晶葉ちゃん謹製のGPSですねぇ……場所だけじゃなくて、どこにどれだけいたかもわかるなんて｣

まゆ｢Pさんは……1時間くらい事務所にいるみたいですね、事務処理でしょうか｣

まゆ｢……うふ｣

まゆ｢デスクに向かってお仕事してるPさん……素敵ですねえ｣

まゆ｢……｣

まゆ｢……｣

ぎゅ

まゆ｢……お洗濯、しなきゃ｣

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ｺﾞｳﾝｺﾞｳﾝ

まゆ｢洗濯機も、そろそろ新しいのに買い換えた方がいいですかねぇ｣

まゆ｢Pさんったら、『まだ使えるから』ってずうっと古いのを使ってますから……｣

まゆ｢今度、一緒に見に行くのもいいですねえ｣

まゆ｢……さて、この間にお掃除でも｣

まゆ｢Pさんのお部屋……は、この間やりましたし｣

まゆ｢お手洗いとお風呂……は、昨日Pさんがしてくれましたから｣

まゆ｢リビング……そうだ、掃除機ばっかりで拭き掃除はまだでした｣

ﾋﾟﾘﾘﾘﾘ

まゆ｢そうと決まれば……あら？｣

ﾋﾟﾘﾘﾘﾘ

まゆ｢Pさんの携帯……？｣

ﾋﾟﾘﾘﾘﾘ

まゆ｢事務所からですね｣

ﾋﾟｯ

まゆ｢もしもし｣

P｢ああまゆ、やっぱり家にあったか｣

まゆ｢うふ、忘れ物ですかぁ？｣

P｢ああ、参ったよ｣

まゆ｢だめですよぉ？今日はちゃんとしたお仕事じゃないからいいですけど、普段は忘れないでくださいね？｣ﾒｯ

P｢どうも今日はうっかりしててな……｣

まゆ｢うふ、Pさんはいつもそうじゃないですか？｣

P｢そう言われると弱いな｣ﾊﾊﾊ

まゆ｢うふふ……｣

P｢まあ、今のところ順調に進んでるから言ったとおり昼過ぎには帰れるよ｣

まゆ｢はい、待ってますねえ｣

P｢ん、それじゃ｣

まゆ｢はぁい｣ﾋﾟｯ

まゆ｢……Pさん｣

まゆ｢……お掃除、しないと｣

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まゆ｢結構、ホコリが溜まってましたねえ｣

まゆ｢汚れちゃった……お風呂に｣

まゆ｢でも、お洗濯がそろそろ終わりそう……｣

まゆ｢……｣ｳｰﾝ

まゆ｢……汚れたまま洗濯物を扱うのもだめですし、先に入っちゃいましょう｣

まゆ｢そうと決まったら……｣

ﾋﾟｰｯﾋﾟｰｯ

まゆ｢あっ｣

まゆ｢……うぅ｣

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まゆ｢……｣

ちゃぷ

まゆ｢はぁ……｣

まゆ(お休みですけど、Pさんがいないとあんまり楽しくないですねぇ……)

まゆ(最近、Pさんと一緒なことばっかりだったから)

まゆ(Pさんのお家で一人……)

ちゃぷ

まゆ(……Pさんのお世話ができるのは、嬉しいですけど)

まゆ(Pさんがいないのは、やっぱり)

まゆ｢さみしい、ですねぇ｣

ぱしゃ

まゆ｢早く、帰って来てください……｣

ぱしゃん

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まゆ｢……いい天気｣

まゆ｢お布団は……うん、そろそろ取り込めそうですねぇ｣

まゆ｢よい……しょ｣

まゆ｢……｣ｸﾝ

まゆ｢……Pさんの匂い、しなくなっちゃいました｣

まゆ｢……｣

ぼふ

まゆ｢Pさん……｣

まゆ｢……｣ｽｩ

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P｢まゆ？まゆー｣

まゆ｢ううん……｣ﾑﾆｬ

P｢まゆー起きろー｣

まゆ｢ふぁい……？｣ﾎﾞｰ

P｢ただいま｣

まゆ｢おかえりなさい……｣ﾎﾞｰ

P｢こんなトコで布団抱えて寝て……やっぱり疲れてたのか？｣

まゆ｢そぉんなことないですよぉ……｣

P｢……まだちょっと寝ぼけてるな｣

まゆ｢Pさぁん……｣ｷﾞｭｳ

P｢んー？｣

まゆ｢まゆ、ちゃんとお留守番してましたよぉ｣

P｢そうだな、家のこともしてくれて、ホント助かってるよ｣

まゆ｢Pさんのお家ですからぁ……ちゃんとしないと……｣

P｢……まゆ？｣

まゆ｢ちゃんとしてないと、いけませんからぁ……｣

P｢まゆ｣

まゆ｢じゃないと……｣

P｢こら｣ﾍﾟｼ

まゆ｢んっ……あ、あれ｣

P｢ちゃんと目ぇ覚めたかー？｣

まゆ｢あ、はい……あっ、お布団！｣

P｢取り込んでる途中で寝ちゃったのか？｣

まゆ｢うぅ……ごめんなさい｣

P｢なあ、まゆ｣

まゆ｢はぁい……？｣

P｢まゆが家事やらなにやらしてくれるのは、凄い助かってるよ｣

まゆ｢はい……｣

P｢でもそれは、ここが俺の家だからなのか？｣

まゆ｢え？｣

P｢ここ、もう俺とまゆの家でもあるって思ってたんだけど……まゆは、違うのか？｣

まゆ｢……そう、ですねぇ｣

P｢だろ？｣

まゆ｢はい……｣

P｢だから俺だってできる事はするし、まゆばかりに任せるわけにはいかないっていつも言ってるだろ？｣

まゆ｢そう、ですねぇ……そうでした｣

P｢だから、まゆが気負う事なんてなにもないんだからな？｣

まゆ｢……はい｣

P｢……寂しかったのか？｣

まゆ｢……少し｣

P｢ごめんな｣ﾅﾃﾞ

まゆ｢いいんですよぉ……まゆが勝手に思い違いしてただけなんですから｣

P｢それでも、だ｣

まゆ｢……はい｣

ぎゅ

P｢ほら、こんなトコで寝てたら風邪ひくぞ｣

まゆ｢もう少し、このまま……だめですかぁ？｣

P｢……しょうがないな｣

まゆ｢……ありがとうございます、Pさん｣

P｢ん？何か言ったか？｣

まゆ｢いいえ、なんにも♪｣

P｢ふぅん……ところで、まゆ｣

まゆ｢はぁい？｣

P｢朝の約束、覚えてるか？｣ﾆｺ

まゆ｢朝……あっ｣

P｢約束どおり、チェックさせてもらおうかな｣

まゆ｢あああの、それは｣

P｢ちょうど布団もあることだし、なあ？｣

まゆ｢……うう｣

まゆ｢せ、せめて優しくしてくださいね……？｣