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トップページCo > 千秋「隠し味には、ありのままを」

2: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:18:48.55 ID:UFBD+olCo



 雪が降る。
 二月十四日の特別な夜は、異様な白色に染まっていた。

 独特な風を送る音を聞きながらキーボードを叩いている俺は、ついぞ増えてしまった仕事を消化するためにいそいそと文字を打っていた。

 事務所には誰も居ない。無論、ちひろさんもである。

 何故かと言われればそれはもう雪のせいとしか言いようがなく、帰宅困難者になる前に……丁度夕飯の前ぐらいだろうか、俺が帰宅を提案したのだ。

 その結果、ただでさえ夜遅くまで積み上がっているのに更に仕事をしなければならなくなり、今日は寝泊まりせざるをえないか、とさえ考えているのであった。

「……家よりはマシか」

 時計を見るとまだまだ次の日には遠く、今の作業状態を鑑みれば日をまたぐ前に事務所を後にできそうだ。
 しかし、正直に言うと今日はもう帰るつもりがないのだった。

 帰宅を提案していざ事務所を去ろうとした時、ちひろさんは夜遅くまで仕事しすぎないように口酸っぱく言っていたが、今日は仕方ない。
 彼女が帰宅困難者になりかねないのと同様に、俺もそうなのだから。

 加えて、自分の家よりも事務所のほうが快適というのもある。

 薄い壁に囲まれて寝るぐらいなら、事務所の仮眠室で寝た方が良いのは自明なのであった。



3: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:19:56.95 ID:UFBD+olCo




「――よし、休憩するか」
 時折止まぬ雪を眺めて目を休ませながら作業をすること数十分。
 気がつけば、体が空腹感を訴えていた。

 別段食事をおろそかにしている訳ではないものの、こうして集中的に作業をするとどうにも腹というのは減ってしまうものだ。
 つい数時間前に食べた食事を思い出しながら、俺は冷蔵庫からいくつかの箱を取り出して机に戻った。

 色とりどりの箱。
 大きさも違えば色も違う。
 まさに個性がそのまま表れたかのような箱が、机の上に並んだ。

「職業の特権、というべきか」
 それらは、所属するアイドルからのチョコレート。
 どこのブランドよりも貴重で、高価で、かけがえのないチョコレートだった。

 机には前々から置いてあったコーヒーが残っている。
 流石にチョコレートだけ食べるのは些か苦労だろうから、コップに入っているコーヒーの量を確かめてから箱を開けた。

 綺麗に作られたものから少し不格好なチョコレートまで、様々な物がある。
 味も同じではなく、使った原料やトッピングの違いでいくらでも差というものは生まれていた。

 まさに彼女たちそれぞれの気持ちが形になったものなのだろう、
 それらを受け取ることが出来て、本当に幸せだと思う。

 一つ一つを口に入れては、その時共に受け取った言葉を思い出し、しっかりと味を自覚する。
 このチョコレート達をただのおやつと呼ぶには、些か大きすぎるというものだ。

「……うん、これも最高だ」
 渡してくれたアイドルの中には箱にメッセージカードを忍ばせている子も居て、それを読むのもまた一興。

 目と鼻と口、そして頭。すべてを使って味わうこの時間は、思っている以上に早く過ぎていったのであった。

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4: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:22:36.41 ID:UFBD+olCo




「――っと、もうこんな時間か」
 かち、かち、という音に気がついたのは、およそ三十分後。
 夢の国に行っていた俺の意識を連れ戻したのは、永遠に鳴り続く時計の音であった。

 無論寝ていたのではないが、ついつい目の前の美味しさに舌鼓を打っている内に時間が駆け足で走っていったらしい。
 目の前の液晶画面には半分位で数字が途切れている表計算ファイルが表示されていた。
 これを完成させるのは、もうあと三十分はかかりそうか、という程だ。

 口にいれたチョコレートの味を脳に刻みながら作業を再開する。

 おおよそ素人がおいそれと作って渡せるようなレベルでないチョコレートも実は多い。
 定番の湯煎してから整形したチョコに始まり、ブラウニー、ショコラ、更にはチョコをねりこんだワッフルとバリエーションは豊かである。
 その上、いくら趣味と言ったって、チョコレートケーキを渡された日には今日という日を訝しんでも仕方ないぐらいだ。

 冷蔵庫に残ったチョコレートケーキは、明日の俺の朝食か、アイドルたちのおやつになるだろう。

 そうだ、いっそアイドル監修のケーキを狙ってみるのも良いかもしれない。

 バレンタインの仕事を任せるアイドルは多いが、お菓子類は未だ居ない。
 お菓子作りでファンの間で有名な子も居るのだからそこまで無理な話でもないはずだ。

 一旦そういう風なことを考えてしまうと、途端に液晶画面にメモ帳を浮き上がらせてしまう。
 気がつけば画面左には編集ファイルを、右の片隅にはメモ帳を分割して起動しており、ひたすら数字を打ち込んでいく傍ら時々メモ帳に浮気をしてしまっていた。

 案外深く考えないこういう時のほうが面白い案が出るものだ。
 考えるだけなら損はすまい、とアクティブをメモ帳に変更したその時。


 事務所の扉が開くという、鳴るはずのない音がなったのである。



5: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:24:48.97 ID:UFBD+olCo



 今日は既に来客の用事はない。
 ちひろさんは帰ってもらったし、今日の雪が酷いことぐらいわかっているので、アイドル達には仕事場から直帰するように事前に言っている。

 では一体誰が、と扉を注視すると、白色が点々と染まった長い髪をぱたぱたとはたく黒髪の女性が立っていた。

「……お疲れ、千秋」
 頭の上に僅かに積もった雪を払って俺の目の前に表れたのは、今日仕事で某スタジオに行っていた千秋であった。

「あら、お疲れ様。今日も遅いのね」
 まるで俺が居たことなど気がついてなかったかのように挨拶をして、彼女はいたずらっぽく笑った。

 おかしいぞ、と返事をする前に思考が横入りする。
 今日は仕事があるアイドル全員に事務所を経由せずそのまま直帰するように連絡していたはずだ。
 ましてや彼女は遅い時間帯の仕事だ、距離的に考えても、ここに立ち寄る道理はない。

「事前に連絡したはずなんだけどな……どうして事務所に?」
 千秋は手に持っていたポシェットとコートをソファに置いて、俺の隣の机であるちひろさんの席に座っていた。

「仕事、邪魔したかしら?」
 きい、きいと椅子をゆっくりと軋ませて、千秋は体の向きを変えていた。
 その言葉の裏に、たいそれた感情は見えてこない。
 まるで遊びにでも来たかのような、リラックスした表情である。

「邪魔ではないけどな。雪の中歩くのは危ないっていう意味だ」
「大丈夫よ、雪なんて見慣れてるもの」
 くす、と笑って窓越しに雪の空を見る。

 そういえば彼女は雪の本場出身であったか。
 千秋も東京に来て長いため、ついつい忘れてしまっていた。

 そんな俺の気持ちを察したか、千秋は苦笑しつつ、不意に俺の胸元に手を近づけた。
「ああ、それと、勿論理由はあるのよ? ……はい、これ。間に合ってよかったわ」

 視線をそれに向ければ、新鮮で、ある意味見慣れた様相の箱があった。



6: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:26:44.47 ID:UFBD+olCo



「お、ああ……バレンタインか」
「あら、あまり興味がなさそうね」
 一瞬反応が鈍った俺に、千秋は鋭く声を投げかけた。
 千秋は今日、事務所に行く予定が無かったのでわざわざ私に来てくれたということらしい。

 一方、彼女からのチョコレートに興味がないのではない。
 少し理由があるのだ、と机の片隅に積んだ空箱を見せてやると、即座に彼女も納得してくれた。

「私程度のチョコレートじゃPさんは喜んでくれないみたい。流石、人気のプロデューサーね、ふふ」
「茶化すなよ。それに、そういうのじゃない」

 口元に手を当てて、ゆらゆらと長い髪を揺らして彼女は微笑んだ。
 夜の空に溶けこむような漆黒の髪が、雪に照らされて一層輝いて見えた。

「そういうのって?」
 千秋は俺の目をしっかりと見つめ、僅かに首を傾げた。

「そりゃあ……そうだろ」
 俺は机に積まれた空箱に視線を向けて呟く。

 ここに置かれているチョコレートというものは、安易に分類できる品物ではない。
 これが市販のチョコレートであるのなら、ある程度友好の証という風に区切れるのだろうが、ことこれらに至っては容易ではない。

 しかし、一方で俺と彼女たちの間に個人的な関係はないのだ。
 それが絶対視されるべきことならば、このチョコレートをくれた彼女たちにそのような気が無いことは明らかだろう。

 それにしても、世間では死ぬほど彼女たちの手作りのチョコレートを欲しがる人がごまんといるだろうに、それを俺が労せず手に入れているというのは何とも皮肉な話である。


7: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:27:30.52 ID:UFBD+olCo



「堅物なのが玉に瑕……いえ、魅力なのかしらね」
 俺が千秋からもらったチョコレートを食べていると、彼女はぽつりと呟いた。

「俺に魅力はないし、そもそも必要ないよ」
 どういう理由でその言葉を放ったのはよく理解できないが、対象が俺であるなら、と素直に返事をした。

 魅力という存在を身につけるのはアイドルの義務である。
 それをあろうことか裏方が身につけてしまっては何の意味もない。

 無論、プロデューサーとしての仕事をする上で役に立つのなら、その魅力というものもあって困らないとは思うが。

「そういうところよ」
 ふふ、と一つ笑い、千秋は机に置かれたチョコを一つ手にとって自分の口に入れた。
 とても綺麗なチョコレートだが、これは自分で作った物らしい。

 おいしい、と一つ呟いて、こちらを直視する。
「……ねえ、Pさんは宝石は好きかしら?」
「宝石?」
 突然の話題に思わず聞き返してしまう。

 宝石といえば、色々な記念日に用いられる事もあれば、思いの証明として好まれることのある特別な存在だ。
 お金持ちどころか、一般市民でさえ持っていない人は居ないぐらい、普遍的で、それでいて高くあり続けている。

 それを好きか嫌いかで言えば、当然好きである。



8: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:29:23.35 ID:UFBD+olCo



「ふふ、私も好きよ」
 意図がいまいち見えてこなかったのでとりあえずそう答えると、千秋は白色が降り注ぐ夜空に視線を投げかけたまま続けた。
「私も宝石が好き。とても貴重で高価で、例え同じものがあっても、それぞれがかけがえのない、気高い物だから」

 気高い物……それは、宝石という物が普遍的でありながら今なお人を惹きつけ続けている証拠である。
 高価だから、人はそれに並々ならぬ感情を抱く。
 自分で買うにしろ誰かからもらうにしろ、貴重で高価だからこそその石に幾千、幾万もの思いが宿るのだろう。

 そういう意味で、宝石は好きだと千秋は言った。

「まあ、男にはあまり縁がないかもしれないけどな」
 えてして宝石というものは女性というイメージがある。
 当然男性も購入はするだろうが、とりわけ興味をもつのは女性だろう。

 何気なくそう言うと、彼女はくすりと笑い――耳を疑うような言葉を口にした。
「そうでもないわ。……だって、貴方は宝石なのだから」
「……なんだって?」

 そう返事をするのも無理はない。
 宝石と縁遠いはずの俺がイコールで結ばれているというのだから、可笑しな話である。

 しかし、千秋の表情に冗談の色は見えなかった。



9: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:30:32.33 ID:UFBD+olCo



「溺れそうになって、捻じ曲げられそうになって――それでも、ありのままの私を受け入れてくれて。そして今この場所に立っていられるのは……貴方が光を持っていたからなのよ?」
「……偶然だろう」
 千秋がこの事務所に来るまでには何とも言いがたい複雑な事情があるのだが、数奇な運命によって彼女は彼女の望む姿のまま時を過ごすことが出来た。

 だがそれは、俺が初めて千秋を見た時に得も言われぬ美しさを感じたからであって、彼女が俺を見定めたわけではあるまい。

 どうしたものか、と次の一言を考えるまもなく、千秋は更に続ける。

「その時はね。でも今見れば分かるわ。この事務所の中で、貴方に救われた子は一体どの位いるのかしらね?」
 くす、と彼女は小さく笑った。
「道に悩む人も、道に迷う人も皆導いて。まるで聖職者みたい――ああ、本当の聖職者も居たわね、ふふ」

 救う、だなんて仰々しいことは考えていない。

 ただ彼女たちの中に何かとてつもない物を感じ取ったからスカウトしただけである。下心など何もなく、ただ偶然、彼女たちはここで過ごして喜んでくれているのだ。


 それを千秋は偶然ではないと言うのであった。



10: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:31:55.40 ID:UFBD+olCo



「実は……なんてことは、よくあることよ。偶然見つけたと貴方はいうけれど、逆。貴方が光を持っていたから、私達はそれに引き寄せられたの」
 そんなことがあり得るのだろうか。
「宝石というのは、貴方が魅力的だからなの。唯一で、かけがえのない人だから……私達は、近づきたがる」

 不意に、千秋は机の上に残っていた最後のチョコレートをそっと手に持って俺の口元に寄せた。
 その瞳は、夜の街を彩るライトや降り注ぐ雪では比較にならないほど、鮮やかに輝いていた。

「ねえ、気をつけて。貴方はとても綺麗な宝石。何も知らないうちに、誰かがあなたを盗むかもしれないわ」
「盗まれるって……まさか。でも面白いな」
「ふふ、ホントよね」

 お互い苦笑しながら、俺は千秋が手に持ったチョコレートを受け取って口に運ぶ。
 千秋のチョコで満たされた口を通って、胃へと抜けていく。

 そんな最後のチョコレートは、どこか苦味のある鋭い味だった。




11: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:33:21.31 ID:UFBD+olCo



 全て味わって、美味しかった、と千秋に感想を伝えると、彼女は三度、黒髪を揺らして微笑んだ。
「……はい、これでおしまい。じゃあ、また明日。事務所で会いましょう?」
「ああ、明日は午前十時からだな」

 立ち上がって椅子をしまい、千秋は荷物を置いていたソファに取りに行く。
 それを眺めながら、俺は机の上を片付け始めた。

 あれだけあったチョコレートも、もはや箱だけである。
 かさばらないように畳める分は畳んで袋に入れた。

 準備には時間がかかるものだと思いがちだが、千秋はこの寒い中どうやら軽装でここまで来たらしく、瞬く間に帰宅の準備が完成していた。

「送ろうか?」
「いいえ、大丈夫よ。久しぶりに雪が見たいの」

 見慣れているとはいえ、東京でここまで積もりそうな雪を目の前にして、何やら郷愁の念が浮かんできたのだろうか。

 俺の誘いを断った彼女は、扉の前に向かうと不意に踵を返した。



12: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:35:05.14 ID:UFBD+olCo



「……Pさん。最後のチョコレートはどんな味だったか、訊いてもいいかしら?」

 今日に至っては突然の話が多すぎる、と思ったが、こういう日は人を深くさせるのだろうと勝手に結論付けて、彼女の話に集中した。

 最後のチョコレートは、千秋が直接手渡してくれたもので、そんな最後の物から感じたのは、ほろ苦さだった。

「そう……なるほど。隠し味が効いたのかもしれないわ」
「隠し味?」
「そう、隠し味。ありのままのね」
 全く予想していない言葉が突如千秋の口から放たれた。

 手作りだというのは理解していたが、どれもおいしいもので、最後のチョコレートだけは少しビターであった。
 しかし、これもまた美味しいと感じたのでそういうものだと思っていたが……一体彼女はチョコレートに何をいれたのだろうか。

「え? 隠し味って何を――」
 そういう風に言われると途端に気になってしまう。
 後から聞き出すのは少し憚られる、とこの場で訊ねようとしたが、その瞬間、俺の口に彼女の綺麗な手が添えられた。


 ――千秋の顔が俺にぐっと近づく。

 日常生活ではまずここまで近づくことはないだろう、という程に……吐息が感じられる程に、彼女は俺の胸元に寄ってきたのだ。

 混乱する俺に、千秋は一方的に言い放つ。
「隠し味は、貴方に気づいてもらわなければ意味はないの。……ふふ、頑張ってね」

 このままいけば唇が触れるのではないか――そんな危惧を他所に、千秋はそっと囁いてからそのまま事務所を去って行ってしまった。



13: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/14(金) 22:35:56.63 ID:UFBD+olCo




 ばたん、と静けさが戻る事務所。
 彼女が触れた口を、無意識になぞってしまった。


「隠し味、か……何なんだろう」
 今日は特別な日。チョコレートに載せて想いを運ぶ一年に一度の日。
 そこに、千秋は甘さと苦さを載せて俺に運んだのであった。

 本人が隠し味を言ったのだから、単純にカカオの配分を増やしたとか、砂糖を減らしたとか、そういうものではなさそうだが……そういう日となれば、千秋でさえも少し変わってしまうのだろうか、と一人ごちるが、解答は得られそうもなかった。

「……はあ、仕事の続きをするか」
 謎が謎を呼ぶ今日という日はもうすぐ終わる。
 明日になれば、今日のことを考える暇は無い。

 ……それでも、俺は宝石であり続けられるのだろうか?
 バレンタインデーから見えた彼女の瞳のまま、居続けられるのだろうか?

 もしも、それが事実なら――せめて盗まれないようにしないとな、と夜空を眺めながら俺は呟いたのであった。





転載元:千秋「隠し味には、ありのままを」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1392383687/

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