諦めずに、新しいアカウントを取得。

次は、あの有名な映画に便乗しよう。俺はいきり立ってテキストを用意した。

『第六回シンデレラガール、高垣楓の口咬み酒です！100万円から！』

テキストを打ち込んだ後、俺は口咬み酒を作るべく、白米を用意することにした。しかし、ここで誤算が。俺にはもう米を買う金すら残されていなかったのだ。米を用意しようにも、金が無い。金を得るための金がない。

このままでは、口咬み酒の画像を用意できない。仕方が無いから、ブリッツェンの鼻水をお借りして、それを容器に詰めて写真を撮る

コレでテキストと画像は用意できた…よし、早く出品しよう。

しかし、ここでまた想定外の事態が。出品するよりも先に、俺のアカウントがBANされていたのだ。

まだ何もやっていないのに、BANされるのはおかしい。そう思っていると、メールフォルダに一通のEメールが届いた。見知ったアドレスからだった。

『あまり恥をさらさないで。　八神』

ただ、それだけが書いてあるメールだった。それを見た瞬間、なぜだか知らないが涙が出た。

「仕方ないな…」

俺はパソコンをシャットダウンし、席を立つ。先月はカブトムシトラップがあるから避けていた方法を、今月は取るしかないだろう。

俺はスマフォから番号を呼び出し、ちひろさんにコールした。

「ああもしもし、ちひろさん？献血をお願いします」

ちひろさんに血液を買ってもらうことで、今月もしのぐことにしよう。なぁに、人間は1.5リットルまでは血を抜いても大丈夫なのだ。

俺は涙を拭いながらふんどしをしめなおし、ちひろさんの元に向かった。今回はいくらで買い取ってもらえるのだろう？前回よりも、高価になっているといいな。

周子「Pさん、今度近くに献血車来るんだって。一緒に行かない？社会貢献にさ」


P「すまないな、今月はもう行ったから、一緒には行けないわ」

周子「え、Pさんも献血行くんだ。なんか意外だな…」

P「今度な。タイミングが来たら、周子も一緒に行こうぜ。金ももらえるし」

周子「いや献血でお金はもらえないけど…」

～終わり～

ここまでです、ありがとうございました

ネットオークションでの詐欺、また血液の売買はやめましょう