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トップページモバマス > モバP「なっちゃんと梅雨」

1: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:19:38.79 ID:WSK+7JZIO

ザーザー


茄子「今日も雨ですねー」
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凛「梅雨だからね」
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光「雨だと、外で遊べないのがいやだなあ」
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菜々「ナナは、髪が湿っぽくなるのが嫌ですねえ」
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茄子「髪は女の子の命ですからね」

菜々「そう、女の子の命なんです!」

菜々「女の子のっ!」

凛「なんでそこ強調するの」




前スレ
モバP「なっちゃんという同級生」
モバP「なっちゃんという担当アイドル」
モバP「ナナ先生のメルヘンデビュー」
モバP「なっちゃんと恋人ごっこ」
モバP「なっちゃんと後輩アイドル」
モバP「なっちゃん達のガールズトーク」
モバP「なっちゃんと俺」
モバP「なっちゃんとその後」
モバP「なっちゃんと年越し」 鷹富士茄子「思い出話、追加注文です♪」
モバP「なっちゃんと春休み」


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2: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:21:22.12 ID:WSK+7JZIO

光「髪かあ。今日は朝急いでたから、ちょっとぼさぼさかも」

茄子「たしかに、いつものくせっ毛以外にもぴょこぴょこはねてます」

菜々「光ちゃん、こっち。直してあげますよ」

光「いいの? ありがとう」

菜々「いえいえ、このくらいは」ニコ

茄子「………」

茄子(本人に言ったら微妙な顔させちゃうかもしれないけど。やっぱり安部先生は大人だなぁ)

茄子(私も、いつかはあんなふうに……)



想像の中の茄子『ナースミン、キャハッ☆』



茄子「いやいや、そっちはそんなふうにならなくていいですから」

凛「茄子さん? どうしたの、ぶつぶつ言ってるけど」

茄子「い、いえいえっ! ナスじゃなくてカコですよ!」

凛「知ってるけど……」


3: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:23:02.21 ID:WSK+7JZIO

凛「私も、毎日雨だと気分が沈んでくるのはあるかも。そこはちょっと好きじゃないかな」

菜々「ブルーな気分になりがちですよね」

光「そういう時こそ落ち込んじゃダメだ! 辛い時でも前を向くのがヒーローだから!」

凛「あ、髪直ってる」

光「ありがとう菜々さん! なんだか力が湧いてきた!」

茄子「髪型をばっちり決めるとやる気が出るの、よくわかります♪」

凛「私達、そんなに髪型をいじってるほうじゃないけどね。菜々さんがポニーテールにしてるくらいだし」

光「とにかく、梅雨のじめじめに負けないように頑張ろうっ」

茄子「梅雨に負けるなキャンペーンですね♪ なにかP君からもらえませんかね?」

凛「梅雨に入っただけでプレゼントくれるわけないと思うけど」

菜々「そんな人がいたら、相当のお人よしですねー。一生ついて行っちゃうかも」

茄子「いやいやー、わかりませんよ? P君はなんだかんだで期待を裏切らない男ですから」

茄子「今は営業に出てますけど、きっとお土産に、駅前のお店でケーキを買ってきてくれるはずです♪」

凛「駅前の店って、結構値段高くなかった? さすがにそれを買っては」

茄子「信じないんですか?」

茄子「この『私』が言うんですよ?」ゴゴゴ

凛「な、なんかすごい威圧感」

菜々「幸運の女神が言うと説得力あります」

光「悪の組織の首領みたいだ……」


5: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:28:00.39 ID:WSK+7JZIO

※結局、Pが買ってきたのは袋入りのキャンディーでした


茄子「予想が外れたので、P君に飴玉をあーんしてもらうことで我慢します♪」

P「わけがわからん」ホイ

茄子「はむはむ♪」


凛「予想が外れたら外れたで、無理やり幸運な展開に持っていったね」

菜々「本当、強い子になりました……」ホロリ

凛「感動するところなの?」

光「もぐもぐ♪」


6: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:28:47.69 ID:WSK+7JZIO

別の日


ザーザー


茄子「P君P君」

P「なに」

茄子「暇です」

P「そうか」

茄子「ちゅーしていいですか?」

P「ダメ」

茄子「むむ、相変わらずそこの一線は守ってきますね」

P「なっちゃんだって同じだろう。冗談ばかりで、本気でキスを迫ってきたことは今まで一度もないし」

茄子「ふふ、まあそうなんですけど」エヘヘ

茄子「でも、たまにはハメを外したくなる時だってあるんですよ?」

P「ほう」

茄子「というわけで、ごっこ遊びしましょう♪」

P「ごっこ遊び? この前やった『恋人ごっこ』みたいなやつか」

茄子「はい♪」

P「まあ、少しくらいならいいぞ。俺も一息いれようと思ってたところだし」

P「それで、今日はなにごっこをやるんだ?」

茄子「友情ごっこ」

P「すっげえシビアなごっこ遊びになりそうだ」

茄子「というのは冗談で、本当にやりたいのは――」


7: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:29:56.06 ID:WSK+7JZIO

凛「はあ、今日も結構濡れちゃったな……服」

凛「雨が本降りだと、傘だけじゃカバーしきれないんだよね……」

凛「おはようございます」ガチャ



P「なっちゃんは今日もかわいいな」

茄子「もう、P君たら。照れちゃいます♪」

P「俺は事実を言ってるだけだよ」

茄子「んもう♡ そういうP君も、かっこいいですよ?」

P「昔はもうちょっとイケメンがいいとか言ってなかったか」

茄子「恋をすると、女の子は変わってしまうんですよ。今はあなたの顔にめろめろです♪」ホッペツンツン

P「ははは、照れるなあ」

P「今日のなっちゃんは猫みたいに甘えん坊だ」

茄子「ネコじゃなくてカコですよ~」


いちゃいちゃ らぶらぶ


凛「………」

凛「……なにこれ。いつもより砂糖5割増し?」

光「バカップル? ごっこらしいよ」

凛「子どもがいる前で何してるんだか……」ハア


8: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:31:08.84 ID:WSK+7JZIO

光「あとでヒーローごっこもやってくれるらしいから、アタシは別に大丈夫だけど」

凛「けど?」




菜々「ううう……バカップルの甘さ、胃に重いい」

光「菜々さんが大ダメージで」

凛「子どもより大人に効果抜群だった」

菜々「ナナはアイドル、ファンのみんなが支えてくれます……」ブツブツ



茄子「P君P君」

P「ん?」

茄子「私が今、何を考えているかわかりますか?」

P「んー……」

P「俺と同じこと」

茄子「……ふふ、正解です♪」

P「なっちゃん……」

茄子「P君……」トロン



菜々「ウサミンウサミングルコサミン……ウサミンウサミンプロビタミン……うっ」

凛「ふたりともストップ! 菜々さんがこれ以上耐えられそうにないから!」

光「よくわからないけど、バカップルってすごい技なんだな……」


9: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:32:43.96 ID:WSK+7JZIO

その後


光「罪のない人々を苦しめたこと……許さないぞ、カコ!」

茄子「許さない? 理解できませんね。私はただ、全人類が幸福になれる未来へ舵をとっているだけなのに」

光「その未来のために、今生きている人たちをないがしろにしていいことにはならない!」

茄子「……平行線、ですね。あなたと私の意志は、決して交わることはないでしょう」

光「カコ……アタシはここで、お前を止める!」

茄子「止める……随分と大きな口を叩くのですね」

茄子「『奇跡』に愛された私に、ただのヒーローであるあなたが勝てるはずがない」キッ

光「……いや、そうでもないさっ!」

茄子「なんですって?」

光「ヒーローっていうのは、いつも『奇跡』を生み出す存在だ! だから、アタシは負けない!」

茄子「……いいでしょう。叩き潰してあげます」

光「いくぞ! うおおおおっ!!」


凛「かつてともに見た夢は遥か彼方。一方は絶望の果てに闇に堕ち、一方は愚直なまでに前へ進み続ける」

凛「崩れゆく舞台。苦しみもがく人々。カコの計画は最終段階へ」

凛「立ちはだかるヒカルは、かつての友を止めることができるのか」

凛「次回『過去と未来、光と闇』。こうご期待」



凛「……こんな感じでいいの?」

光「いい! すっごくいい!」キラキラ

光「次回予告のナレーションまでついたら、さらに燃えてきた!」


10: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:33:23.05 ID:WSK+7JZIO

茄子「ふふ。やってみると結構楽しいですね、ヒーローごっこ」

凛「茄子さん、相変わらず冷たい演技がうまいよね」

茄子「これでも昔は、氷の女王としてぶいぶい言わせていましたから♪」

光「ねえねえ、もうちょっと続きやろう! ね!」

茄子「はいはい、いいですよー。面白いので♪」

光「やった!」

光「ナレーションもよろしくっ」

凛「二人の演技を見てアドリブで考えるの、なかなか骨が折れるんだけど……まあ、いいか」フフ


11: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:34:28.07 ID:WSK+7JZIO

菜々「楽しそうですね。みんな」

P「そうだなあ」カタカタ

菜々「Pくんは、パソコンと格闘中ですか」

P「さっきまでなっちゃんと遊んでたから、やる気は十二分にある」

菜々「……そうですか」

P「どうしたの、先生みたいな優しい視線向けて」

菜々「うーん、そうですね。今はちょっと、アイドルから先生に戻っているのかも」

P「ナナ先生に?」

菜々「はい。教え子の成長を感じていたところです」

菜々「前から思っていましたけど。Pくん、大人になりましたよ」

P「それ、なっちゃんにも言われた」

菜々「あ、やっぱり」


12: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:35:22.81 ID:WSK+7JZIO

菜々「昔のPくんは怠け者でしたから。遊んだら遊んだ分だけ、そっちに意識が向いて勉強しなくなるタイプだったし」

菜々「その点、今はオンオフついてるから立派です」

P「社畜根性がついてしまっただけじゃ」

菜々「もう、そんなこと言うんじゃありません」

菜々「ちゃんと4人のアイドルをプロデュースできてるんですから、もっと自分に自信を持つこと!」

P「おお、久しぶりにナナ先生の先生っぽい言葉が聞けた」

P「ありがとう」

菜々「またすぐにアイドルナナに戻りますけどね。ふふっ」


13: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:36:58.23 ID:WSK+7JZIO


菜々「茄子さんのほうも、初めて会った時に比べたら変わりましたね」

P「本当、元気になったよなあ。たまにゲスいこと言うようにもなったけど」

菜々「それは、高校時代から一緒にいる誰かさんの影響じゃ?」

P「さてさて誰のことだろうか」



菜々「………」

菜々「みんな、楽しそうですよね」

P「うん? まあ、そうだな。しんどいこともあるけど、基本的には笑顔の絶えない職場だから。いろいろと」

菜々「いい場所ですね、それは」

P「面白いのが一番だからな」

菜々(そういうところが、茄子さんに影響を与えたんでしょうね)


14: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:37:35.57 ID:WSK+7JZIO

P「ナナ先生も、楽しんでくれてる?」

菜々「もちろん」

P「そっか。それ聞いて安心した」

菜々「アイドルナナは、みんなと一緒にガンガン走っていきますよ!」

菜々「それと……『ナナ先生』も、こっそりみんなを見守っていますからね」

P「おお、それは怖いな。サボってたら怒られそうだ」

菜々「がんばってくださいね♪」

P「はーい」



菜々「あと。バカップルごっこは胃に穴が開きそうになるからNGです」

P「あ、はい」


15: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:38:36.69 ID:WSK+7JZIO

その後


P「うーん。このへんに置くかな。邪魔にならないし」

茄子「P君? なにして……あっ。それ、七夕の笹ですか?」

P「当たり。もうすぐだから、そろそろ出しておこうかと思って」

茄子「いいですねー。たーなーばーたーさーらさらー♪」

P「こういう季節を感じさせるものを置いておくと、みんな喜ぶからな」

茄子「もちろん短冊もあるんですよね」

P「そりゃそうさ。ほら」

茄子「用意がいいですねえ」

P「まだ早いから、書くのはもう少し経ってからだけどな」

茄子「わかってます♪」


16: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:39:44.91 ID:WSK+7JZIO

茄子「ところで、P君は何をお願いするつもりなんですか?」

P「サマージャンボで3億円」

茄子「うっわあ」

P「俗にまみれた願いで何が悪い。誰だって思ってるはずだ」

茄子「まあ、それはそうかもしれませんけどね」

P「そういうなっちゃんはどうなんだ? 願い事、決まってたりするの?」

茄子「私ですか? 私は……」

P「宝くじ?」

茄子「P君と一緒にしないでください」ジトーー


17: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:41:17.19 ID:WSK+7JZIO

茄子「そうですね……私は、今の日々が続いてくれることですかね」

P「些細なようで難しい願い事だ」

茄子「わかっていますよ。だからお願いするんです」

茄子「なにも変わらないなんてことはありえないけれど……たくさんのものが変わっていく中で、大事なものだけは変わってほしくないかなあって」

茄子「月並みですけど、そう思います」

茄子「私にとっては、宝くじが当たることよりも、P君やみんなに出会えたことのほうが幸運ですから」

P「なっちゃん、たまに平気な顔してすごいこと言うよなあ」

茄子「ふふ。これでも照れてるんですよ?」


18: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:42:24.23 ID:WSK+7JZIO

茄子「考えてみるとですね」

P「うん」

茄子「P君が最初にプロデュースしたアイドルは凛ちゃんですけど。その前から、プロデュース自体はやっていたのかもしれません」

P「誰を?」

茄子「言わなくてもわかりません?」

P「……なっちゃんをプロデュースしてたってこと?」

茄子「当たり♪」

茄子「昔はあれこれ面倒な人間だったのに、今ではすっかり単細胞なP君色に染められちゃいました」

P「さらっと毒を混ぜてくるよね」

茄子「そこのところもP君の影響を」

P「なんでも俺のせいにすれば許されるわけじゃないからな」

茄子「あ、ばれました?」

P「ったく」


20: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:42:54.20 ID:WSK+7JZIO

茄子「でも、P君色に染められたのは本当ですよ?」

茄子「あなたがいなければ、きっと今の私はなかったと思うから」ニコッ

P「………」

P「まあ、うれしい……のかな。それは」

茄子「あー、照れてます?」

P「べつに」

茄子「照れてる~♪ 写メ撮って拡散ですね♪」

P「携帯没収!」

茄子「あっ! もう、返してくださいよ~」ピョンピョン

P「ほらほら、ここまで手が届かないだろー」

茄子「背の高さを使うのはずるいですよー!」


21: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:44:15.48 ID:WSK+7JZIO

茄子「やっと返してもらえました」

P「なっちゃんを十分弄ったから満足した」

茄子「………」

茄子「P君」

P「なんだ。怒ったのか?」

茄子「いーえ」


茄子「これからも、そういうP君でいてくださいね。約束です」

P「………」

P「ああ。わかった」

茄子「はい、よろしい♪」




茄子「まあ、それはそれとして。最近出費がかさんでいるから、今度サマージャンボ買いましょうか」

P「おい。さっき俺が宝くじの話してたら引いてなかったか」

茄子「だって私、わざわざ七夕に願わなくても当てる自信ありますし」ニヤニヤ

P「うっわあ、こいつめちゃくちゃゲスい顔してるよ」


22: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:44:58.85 ID:WSK+7JZIO

茄子「当たったら、みんなで旅行でもいきましょうか♪」

P「あ、それは賛成」

茄子「どこ行きます? 草津? 草津? 草津?」

P「どんだけ草津行きたいんだよ」

茄子「いろんなところに行って、たくさん想い出を作りましょうね」ニコニコ

P「……ま、楽しそうだからいいか」

茄子「面白いこと、めいっぱい楽しみましょう♪」

P「楽しむか!」





菜々「………」ニコニコ

凛「菜々さん。またうちの担任と同じような顔になってる」

菜々「はっ! き、気をつけますっ!」

光「?」



おしまい


23: ◆C2VTzcV58A 2016/06/25(土) 23:48:06.32 ID:WSK+7JZIO

おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
今後も不定期にちょろちょろ書いていくと思います

茄子さんと菜々さんと凛と光と一緒に旅行に行きたい


他の過去作もよければどうぞ
モバP「愛媛では水道からみかんジュース出るって本当なのか?」
的場梨沙「父の日のプレゼントはアタシ!」
モバP「雪美と梨沙と、それから千秋」



転載元:モバP「なっちゃんと梅雨」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466864378/
SS速報VIPのSS紹介です。

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コメント

コメント一覧

    • 1
    • 2016年06月26日 10:53
    • 草津温泉閉店しますよ・・・
    • 2
    • 2016年06月26日 17:16
    • 七夕編も期待
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