1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:08:22.88 ID:vVeEcZ/P0
千早「今まで歌に関するトレーニングはカンペキにこなしてきたつもりだったわ」
千早「実際、声量や音程などにはようやく自信が持てるようにはなってきた。勿論、現状に満足はしていないけども」
千早「しかし…あるアップテンポな曲を歌ったときに、自らの弱点を見つけてしまったわ…」
千早「リズムを取るのに必死で、ロボットみたいな歌い方をしてしまったのよ…巷ではメカ千早とかメカご飯とか散々な言われようで…」
千早「これではいけない、完璧な歌が歌えていない。」
千早「だから私は歌のためにリズム感を鍛えたい。」
千早「というわけでゲーセンに連れて行ってちょうだい」
真「ちょっと待とうか」
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3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:12:02.14 ID:vVeEcZ/P0
真「リズム感を鍛えたいってとこまではすごく理解できたよ」
真「千早らしいしっかりした理由だし、ボクも出来るだけ協力したいなあって思ったけど」
真「そこからゲーセンに至るまでが飛びすぎてて、ちょっと説明が欲しいなあ」
千早「先に言っておくわよ!別に遊びたいわけでもないし、ゲーセンって場所に興味があるなんてことは断じてあり得ないからね???」
真「いやまだ何も言ってないけど」
千早「ただ、音楽ゲームを使えば、しっかり数値に現れるから、目標も明確になってとても良い練習になるんじゃないかって思っただけよ?決して楽しもうなんて思ってないわ」
真「そ、そっかぁ…」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:14:56.13 ID:vVeEcZ/P0
真「確かにすっごく上手い音ゲーマーの人とか、リズムに乗ってる感じはするよね…」
真「それがちゃんとした練習になるかは分からないけど、気分転換にノリノリのキャピキャピで音楽ゲームやったら気分も良いし楽しいし、リズム感を鍛える導入としてはいいんじゃない?」
千早「ええ、とても楽しそ…遊びで行こうとしてるんじゃないわよ」
真「……まあ、千早がそんなに気になるなら、行こうか。ボクもちょっと遊び…じゃなくてリズム感の練習したい気分だし」
千早「そうなの?真遊びたいの?まあ、私は遊びで行くつもりは無いけど、仕方なくついて行ってあげるからはやく案内して」
真「うう…今日の千早がほんとよくわからないよ…」
千早「ほら、真が行きたいって言うんだからはやく、ほら、ほら」
真「やっぱ春香とお菓子パーティーしたいから帰るわ」
千早「待って、悪かったわ、お願いだから見捨てないで」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:16:33.59 ID:vVeEcZ/P0
~~~~~~~~~~~~~~~~
真「よーし、ゲーセンについたよ!」
千早「ここが戦場ね」ワクワク
真「入る前からもう楽しそうだよ…」
千早「さあ楽し…練習しに行くわよ」
真「あくまで練習ってスタンスは貫くつもりなんだね」
~~~~~~~~~
千早「これが音楽ゲーム…?和太鼓じゃない。」
真「太鼓の達人って聞いたこと無い?」
千早「そんな卑猥な言葉知らないわね…」
真「千早の脳内で『太鼓の達人』がどう変換されたのか分からないけど、これが一番有名な音楽ゲームだよ」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:19:10.00 ID:vVeEcZ/P0
千早「そうなのね…真はこのゲーム得意なのかしら?」
真「まあまあかな、これでも結構やりこんでるから!」
千早「とりあえずやってみましょ」ワクワク
真「今デモ画面になってるからこれで説明しちゃうね」
真「ほら、ああやって音楽に合わせて赤いのと青いのが流れてくるでしょ」
真「それに合わせて、こうやって赤なら面、青ならふちを叩く。」
真「黄色いのとか風船は沢山叩く…まあ、これだけ覚えてればいいかな?」
千早「わかったわ!!さあ、はやくやりましょ!!!」ワクワク
真(とても楽しそう)
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:22:02.82 ID:vVeEcZ/P0
100円×2
タイコヲタタイテスタート
真「まずは流行りの曲から探すといいんじゃないかな」
千早「色んな曲があるのね…」
真「簡単そうなJ-POPとかアニメから選んでみようか」
千早「アニメ…アニメ……あら、READY!!があるじゃない」
真「ああ、そうだった。ボクたちの曲もゲームミュージックのところに結構入ってるんだよ。簡単だしこれからやろうか」
千早「このかんたんってやつでいいのかしら」
真「いいよ、ボクはむずかしいでいこうかな」
サア、ハジマルドン
アーユレディ アイムレイディ
千早「フン!フン!」ドン!ドン!
真「♪」ドンカッドドカッ
千早「フン!ハァ!ソイヤッ!」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:26:06.80 ID:vVeEcZ/P0
成績発表!
真「やーりぃ!ボクも千早もフルコンだ!」
千早「」ハァハァ
真「…千早、そんなに強く叩かなくてもちゃんと反応してくれるからね」
千早「お祭りの和太鼓をイメージしすぎたわね」
真「でも上手だったよ。あと2曲選べるし、次はレベルをふつうにあげてみたらいいかも」
千早「ほかのアイマスの曲は何があるのかしら?」
真「うーんと…アイマス特集から見てみようか」
真「自分REST@RTとか、ゴーゴータイムがまんまコール&レスポンスで面白いんだよ」
千早「M@STERPIECEは聴いただけで泣いちゃうから出来ないわ…ん?」
千早「!」
千早「真、この曲にしましょう」ハァハァ
真「ちょっ、キラメキラリはアイマス曲の中じゃかなり難しい部類だけど…」
千早「やるわ。高槻さんへの愛の力を試す…私もむずかしいコースでいくわよ、ウオオオオオ」カカカカカカ
真「待って千早!そんなにふちを連打したら…」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:28:12.93 ID:vVeEcZ/P0
ギュゥゥン ドドン
千早「…なにこれ」
真「これはおにコースっていうもっと難しいやつだよ。普通の人にはできないからやめといたほうがい」
千早「かかってこいやオラァ」ドン
真「えええええ、ちょっ」
千早「真も当然おによね?」
真「ボクにとっては千早がもうおにだよ…」
サア、ハジマルドン
フレッフレッガンバレッサーイコー
千早「」ドンカッドンカッドンカカドンカッ
真「」
ギターソロ カモーン
千早「」ドカカカドカカカドカカカドン
真「」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:29:36.07 ID:vVeEcZ/P0
成績発表~
1P 最大コンボ 691 良619 可 72 不可 0
2P 最大コンボ 14 良185 可172 不可 334
真「…千早」ハァハァ
千早「…」ハァハァ
真「だからおにコースはやめとけって言ったんだ…」1P
千早「愛だけじゃどうにもならないこともあるのよね」2P
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:31:48.17 ID:vVeEcZ/P0
千早「しかし真上手いわね。正直途中から諦めてみてたんだけど、人間業とは思えなかったわ」
真「まあね、音ゲーは極めるとどれも人間離れしちゃうから…」
千早「これをフルコンボしちゃうなら、もう何をやってもクリア出来るんじゃないかしら」
真「大体はね…さあ、最後の曲を選ぼう」
千早「このナムコオリジナルっていうの、気になるわ」
真「太鼓の達人オリジナル曲ばっかりだから、千早の知らない曲ばっかりだと思うよ」
千早「たしかに、エンジェルドリームくらいしか知らな……ん?」
千早「○○2000っていう曲がやけに多いわね…」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:34:58.76 ID:vVeEcZ/P0
千早「この2000っていうのが沢山並んでるのは…?」
真「あ、ちょっとそこらへんは難しすぎて触らない方がいいかも…」
千早「ふぅん…ん?」
ピッポッポッポッピッポッポッポ 「何ッ!?」
千早「メトロノームがひたすら鳴ってるだけ…?リズムを刻む練習になりそうだしこれにしましょ」ドン
真「千早ぁ…それ選ぶと太鼓の達人嫌いになると思うんだ…」
千早「でもかんたんコースなら平気でしょ?」
千早「あ、あれ…真、おにじゃなくてむずかしいコースにするの…?」
サア、ハジマルドン
千早「えっえっ」
千早「72ッ!?」
~~~~~~~~~~~~~~~~
※気になる方は「ドンカマ2000」の「おに」だけじゃなく、「かんたん」や「ふつう」の譜面も見てみましょう
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:36:53.98 ID:vVeEcZ/P0
千早「これはクソゲーね」
真「否定はしないさ…」
千早「大きなドンがゆっくり迫ってくるのは恐怖でしかなかったわ」
真「本当はこういうゲームじゃないんだよ…」
千早「でも楽しかったわ、さて、次はあの矢印にあわせてダンスするやつやりましょう」
真「千早がゲームを楽しんでくれててボクも嬉しいよ」
千早「楽し…そ、そう!レッスンだって調子が出てきたら楽しいでしょ?そういうことよ!これはあくまで練習だから!」
真「ははは、そうだね。じゃあボクとダンス対決しようか!」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:40:47.87 ID:vVeEcZ/P0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
真「いやあ、よく遊んだね!」
千早「ええ、ダンスの練習も沢山したし、DJの練習も、四角い16個の箱を押す練習もして、沢山の音楽と触れ合うこともできたわ」
真「…ほんと、いっぱい遊んだよね!」
千早「ほんと、よく遊ん…リズム感の練習し」
真「遊んだよね!」
千早「……練」
真「今日の千早、すっごく楽しそうだったよ」
千早「…」
真「…遊んでみたかったんだよね?」
千早「……そうね。ホントは私もこういう遊びがしてみたかったのよ。」
千早「みんなのおかげで色んな過去から立ち直れて、普通の子たちみたいに笑いあえるようになって」
千早「ただ、まだこういう遊びとかにはついていけなくて……だから知りたかったの。」
真「そっかそっか」
千早「でも、一人で行くのも怖いし、かといって私みたいな生真面目な人が、いきなりゲーセンに誘うのも…恥ずかしくて…」
真「千早…」
千早「まあ真ならチョロそうだしいけるかなって」
真「千早ァ!!台無し!!」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:43:20.36 ID:vVeEcZ/P0
千早「冗談よ、でも真には本当に感謝してるわ。楽しかった。また連れて行ってほしいわ。」
真「えへへ、ボクも楽しかったよ…あ!最後に、記念にプリクラ撮ろうよ!」
千早「えっ!プリクラって…あのプリクラよね。プリウスコンビニクラッシュの略じゃないわよね?」
真「そっちのプリクラをよく知らないけど、写真撮るやつだよ。ね、いいでしょ!千早の初ゲーセン記念に!」
千早「わかったわ…恥ずかしいけど…挑戦してみる」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:46:24.33 ID:vVeEcZ/P0
千早「プリクラって、偏見で脳みそお花畑のクソビッチJKしか撮らないものだと思ってたけど、意外と面白いのね」
真「お願いだからファンの前でそういう汚い言葉使わないように気を付けてね」
千早「ええ、これは真にしか見せないト・ク・ベ・ツ・よ」
真「……や、やっぱボクたちも年頃の女の子だし、こういうキャピっとしたカワイイ写真撮ってなんぼだよね!」
千早「そうね…こうやって写真に落書きしてると、何だかカップルみたいだわ」
真「……」
千早「……あ、ああ、どっちも女の子のカップルってことよ!決して、どちらかが王子様とか彼氏とか言ってるわけじゃないからね?!」
真「言ってるようなもんだよ…まあ千早の王子様にならなってもいいけどさ」
千早「……突然何言い出すのよもう//」プイッ
真(あ、かわいい)
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 15:48:13.57 ID:vVeEcZ/P0
翌日 事務所
春香「おはようございます!」
千早「あら、おはよう春香!」トントン
春香「千早ちゃんいつもより元気な声してる、何かいいことあった?」
千早「ふふ、ちょっとね♪」トントン
春香「千早ちゃんがめっちゃご機嫌…!何があったのか気になりますなぁ~…ところでどうしたの、机でリズムを刻んじゃって」
千早「これ?これはね…」
千早「リズム感の練習に行くための、練習よ」
おわり
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