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トップページシャニマス > 田中摩美々「おはようからおやすみまで」

1: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:02:16.67 ID:Q/m5dndE0

【Good morning】


摩美々「おはようございまぁす」

はづき「おはようございます~」

摩美々「……あれ。プロデューサーは?」

はづき「プロデューサーさんなら、仮眠室でひとやすみしてるところですよ。時間的にそろそろ起こさないとですね~」

摩美々「………」

摩美々「起こしにいってきますー」ニヤリ





仮眠室


P「………」スヤスヤ

摩美々「………」ソロリソロリ

摩美々「よく眠ってますねー……イタズラしがいがありそう」

摩美々(何をしてあげようかな……寝耳に水をかけるとか、枕元にホラーな絵を置いておくとか。あ、社長の声を大音量で流すとかもいいかも。確かスマホに音源とってあるし、それにしようっと)

摩美々(これだけ無防備にしてれば、なんでもし放題だし……すきを見せたほうが悪いんですよー)

P「………すぅ」

摩美々「こーんな無防備な顔を晒して……」

摩美々(社長の声を、耳元で大音量)

摩美々「そんな風だから、こんな目に遭うんですからねー」

摩美々(社長の声を――)

P「………」スヤスヤ

摩美々「………」

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2: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:04:09.26 ID:Q/m5dndE0

摩美々「……まー、みー、みー」コショコショ

P「………」スヤスヤ

摩美々「まー、みー、み」

P「………んぅ」

摩美々「ま、み、み」

P「………まみみ………」ムニャムニャ

摩美々「………ふふー♪」

摩美々「………」


摩美々(って、これイタズラになってなくない……? というか、冷静になるとすごく馬鹿っぽい……なんで私、こんなこと)

摩美々「こんな幸せそうな寝顔を見るためにここに来たんじゃないのに……」


P「ん………ん~~っ。あれ……摩美々?」

摩美々「あ」

P「もうこんな時間か……ひょっとして、起こしに来てくれたのか?」

摩美々「別に、そんなんじゃないですケド……おはようございまぁす」

P「ああ、おはよう」

摩美々「………」プイ

P「……摩美々、機嫌悪い?」

摩美々「べつにー。イタズラしようとしたら、プロデューサーが起きちゃっただけですよー」


3: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:06:19.05 ID:Q/m5dndE0

【Good mmm】


摩美々「あいうえお作文?」

P「ああ。今度の雑誌のインタビューで使うことになってるから、考えておいてくれないか」

摩美々「それって、私の名前であいうえお作文をやるってことですかー」

P「察しがよくて助かるよ。『たなかまみみ』でお願いしたい」

摩美々「いきなり言われても難しいんですケド」

P「だから準備期間を設けてるじゃないか。向こうさんもそれがわかってるから事前に伝えてくれたんだろう」

摩美々「なるほどー」

P「とっつきにくいようなら、思いつきやすい文字から始めてくれてもかまわないから」

摩美々「んー……あっ」

P「お、早速思いついたか!」

摩美々「まみみの『ま』からでいいですかぁ」

P「全然いいよ! 言ってみてくれ」

摩美々「まみみの『ま』は、『まじめ』の『ま』ー」

P「………真面目?」

摩美々「なんですかぁ? その顔」

P「いや、だって、その……真面目?」

摩美々「プロデューサーは、私が真面目になることを諦めてるんですね……担当アイドルを信じられないなんて、ショックですー」

P「ち、違うぞ! 摩美々が文句を言いながらもレッスンを頑張ってくれていることはよくわかってる! ただ俺は、摩美々ならもっと上を目指せると思ってるから、だから」

摩美々「ちなみに私は自分で言ってて背中がかゆくなってきましたぁ」

P「おいっ!」


4: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:08:23.75 ID:Q/m5dndE0

摩美々「ふふー。じゃあ次、まみみの『み』ですケド」

P「うん」

摩美々「まみみの『み』は『見えそうで見えない』の『み』ー」

P「見えそうで見えない? それって、どういう意味なんだ」

摩美々「男の人はそういうのが好きだって聞きましたー」

P「ああ、なるほど……」

摩美々「プロデューサーも好きなんですかぁ?」

P「俺は……別に、そういう嗜好はないが」

摩美々「ちらちらー」

P「こらっ、女の子がスカートをぱたぱたさせるんじゃありません!」

摩美々「大人みたいなこと言うんですねー」

P「大人だからな。ほら、次は何か思いついたか? まみみの『み』」

摩美々「まみみの『み』は……」

摩美々「『見えそうで見えない』に『み』が2個分あるからもうよくないですかぁ?」

P「力技だな……せっかくだし、合体させずに考えてほしいんだけど」

摩美々「じゃあ、プロデューサーが考えてくださいよー」

P「え、俺?」

摩美々「大人なら、人に言う前に自分がお手本を見せるべきだと思いまぁす」

P「ぐっ、確かに正論だ」

摩美々「さぁさぁ、まみみの『み』は?」

P「んー……うーん」

摩美々「んー?」


5: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:08:52.93 ID:Q/m5dndE0

P「み……」

摩美々「みー?」

P「み、みんな大好き……?」

摩美々「………えー」

P「ど、どうしてドン引きしてるんだ!」

摩美々「だって……えー」

P「ま、間違ってはいないだろう。アンティーカのみんなは、摩美々のことが大好きだろうし。俺だって」

摩美々「俺だって?」

P「えっ」

摩美々「俺だって……なんですかー」

P「俺だって……摩美々のことは、好きだからな」

摩美々「………」

P「………」

摩美々「愛の告白ですかぁ?」

P「違うぞ!?」

摩美々「ごめんなさい、私好きな子が」

P「なんだと!!」

摩美々「ペットのカメレオンですケド」

P「心臓が止まるとかと思った……」

摩美々「ふふー♪ スキャンダル、心配しちゃいましたぁ?」

P「そりゃあ、な……はー、びっくりした」

摩美々「ふふー……」


摩美々「私も好きですよ、みんなのこと」

P「えっ」

摩美々「なーんて、インタビューの締めはこんな感じだとウケますかねー」ニヤニヤ


6: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:12:51.13 ID:Q/m5dndE0

【Good (k)night】


摩美々「私ばかりインタビューされるのはズルいので、プロデューサーにもインタビューしていいですかー」

P「俺に? 別にかまわないけど、面白い話なんてできないぞ?」

摩美々「それを決めるのは私なのでー」

P「そうか……よし、なんでも聞いてくれ」

摩美々「彼女とか、いらっしゃらないんですかー」

P「いません」

摩美々「そこでいないって言われると話が続かないんですケド」

P「嘘言ってもしょうがないだろう」

摩美々「じゃあー、好きな異性のタイプはー?」

P「そうだなぁ……俺、結構抜けてるところがあるから、しっかり見てくれるような人が隣にいてくれると安心かな。それこそ、おはようからおやすみまで」

摩美々「真面目な回答をされると話が続かないんですケド」

P「そこはインタビュアーの腕の見せ所だろう!?」

摩美々「もっと飛びぬけた希望はないんですかぁ? 石油王の娘がいいとか」

P「石油王の娘……まあ、いいかもしれないな。経済的に余裕があると生活にゆとりが生まれるし」

摩美々「私の家も結構お金持ちですよー」

P「あ、そうなのか。薄々そんな感じはしてたけど」

摩美々「反応、それだけですか?」

P「まあ、そうだな」

摩美々「ふーん……そーですかぁ」グリグリ

P「どうして俺は頬にチュッパチャップスをぐりぐりされてるんだ」

摩美々「プロデューサーは、石油王の白馬の騎士がご希望なんですねー」

P「白馬の騎士って柄じゃないけどな」

摩美々「じゃあ騎空士」

P「それはまた違うやつだろう」

摩美々「冗談は置いといてー……私は、プロデューサーに馬は似合うと思いますケド」

P「そ、そうか? なんだか照れるな……」

摩美々「熱血『馬』鹿なので」

P「摩美々~~!!」

摩美々「ふふー、そういうとこですってばー」ニコニコ


7: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:15:19.66 ID:Q/m5dndE0

【Mid night】



摩美々「………」ウトウト

P「摩美々。摩美々ーっ」

摩美々「………」パチ

P「起きたか」

摩美々「おやすみなさいー」

P「こら、起きなさい。もうすぐダンスレッスンだろう」

摩美々「まだ少し時間あるじゃないですかー」

P「寝起きですぐは動けないだろうから、ちょっと早めに起きておかないと」

摩美々「えー」

P「そんなに眠いのか?」

摩美々「昨日は遅くまで起きてたんで」

P「夜更かしはほどほどにしないとって、いつも言ってるじゃないか」

摩美々「そうは言っても、いろいろあるんですよー。学校の宿題とか」

P「宿題か……それは、仕方ないな」

摩美々「まあ昨日はゲームしてただけですケド」

P「ダメじゃないか!」

摩美々「あと、プロデューサーにモーニングコールするために早起きしたせいでもありますねー」

P「俺が頼んだわけじゃないけどな。今朝いきなり電話がかかってきたから何事かと思ったぞ」

摩美々「イタズラ成功ー。寝起きのプロデューサーの声、かわいかったですよー」

P「なんだか無性に恥ずかしい……」

摩美々「あ、そうだ。プロデューサー、手伝ってくれませんかぁ? 私の宿題」

P「え、俺がか?」

摩美々「アイドルと学業の両立が難しいのは事実なんですから、手伝ってくれてもいいと思いまぁす」

P「うーん、まあそれはその通りだが……俺に解けるかなぁ」

摩美々「教科はよりどりみどりですよー。現文に古典、物理、数学、世界史」

P「………」

摩美々「じゃあ、今一番嫌そうな顔をした数学をお願いしますー」ニヤニヤ

P「ええっ!?」

摩美々「プロデューサーの眠っている可能性を見せられるチャンスかもしれませんよー」

P「ぐっ……わ、わかった。問題を見せてくれ」

摩美々「ふふー、ではではー」


8: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:16:56.25 ID:Q/m5dndE0

15分後


P「~~~~~っっ」

摩美々「死にかけのセミみたいな声が出てますねー」

P「こ、こんなに難しかったか? 高校の宿題って……いや、だが諦めるわけには」

摩美々「補助線引きすぎて図形が真っ黒になってますケド」

P「この中のどれかが正解かもしれないだろう」

摩美々「力技ですねー。はい、あーん」

P「?」モグ

摩美々「甘いプリンのおすそ分けー。糖分補給して頑張ってくださいー」

P「……ありがとう。よし、絶対解いてやる!」

摩美々「ふれーふれー」

P「………」カキカキ

摩美々「………」


摩美々(そろそろ、『それ本当は宿題じゃなくて大学入試の過去問ですよー』ってネタバラシしようと思ってたケド)

P「………よし、いけそうだ……!」

摩美々「………」


摩美々(もう少しだけ、その真剣な横顔を眺めていたいと思ってしまった)

摩美々(ので、もうちょっと黙っておこう……悪い子って、こういう時に便利だなー)クス


9: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:18:26.54 ID:Q/m5dndE0

【Good morning, Good night】


P「さて、明日の準備もできたし、そろそろ寝るか」


ぴょこんっ


P「ん? ラインか……摩美々からだ」


『まだおきてますか』


P「起きてるよ、と」


Prrrrrrr



P「もしもし」

摩美々『全然寝ぼけてない……本当に起きてたんですねー』

P「そうだけど」

摩美々『ざんねんー。ラインに反応がなかったら、寝てると判断して喜んで電話かけてたんですケド』

P「朝のモーニングコールの次は夜のイタズラ電話か……未遂で済んで助かったよ」

摩美々『夜更かしせずに寝ないとダメですよー』

P「それはお互い様だろう。摩美々だって、こんな夜中まで起きてるんだから」

摩美々『あ、バレちゃいましたぁ?』

P「まったく」


10: ◆C2VTzcV58A 2019/10/06(日) 21:19:24.27 ID:Q/m5dndE0

摩美々『プロデューサーが早く寝れば、私も早く寝られますよー』

P「そこ、別に連動するところでもないと思うけどな……まあ、お互いこれ以上起きているのがよくないのは事実だ。一緒に寝よう」

摩美々『えっちー』

P「………あっ! そういう意味じゃないからなっ!」

摩美々『ふふー、冗談ですー』

P「はあ、びっくりした……じゃあ、おやすみ」

摩美々『おやすみなさいー』

P「……あ」

摩美々『どうしましたぁ』

P「いや。今日は、『おはよう』も『おやすみ』も摩美々だったなと思って。摩美々で始まり、摩美々で終わった一日だった」

摩美々『……おはようから、おやすみまで』

P「そうそう」

摩美々『いい気にならないでくださいー』

P「なんで怒られてるんだ、俺」

摩美々『さあ?』

P「さあって……」

摩美々『ふふー。まあ、プロデューサーはいつも、私がサボらないか監視してますし』

摩美々『仕返しとして、私もしっかり見ててあげますからねー』

P「うわ……何かやらかすとすぐに広められそうだ」

摩美々『ふふー♪ ご想像に、おまかせしまぁす』






おしまい


転載元:田中摩美々「おはようからおやすみまで」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1570363336/

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