1: ◆C2VTzcV58A 2020/02/04(火) 00:29:39.49 ID:U0juHhHw0
ちとせ「突然ですがここで問題。今日は何の日でしょう?」
P「俺が初めて自転車に乗れた記念日」
ちとせ「あら微笑ましい♪ それはそれとして今日は千夜ちゃんの誕生日マイナス3日です」
P「微笑ましいと言う割には随分な扱いじゃないか?」
ちとせ「あなたの少年時代は気になるけれど、事態は急を要するの。続きはサイクリングの時に聞きましょう」
P「サイクリングの予定なんてあったか?」
ちとせ「あったよ?」
P「そうだっけ」
ちとせ「よー……よー……」
P「なんだそのセルフエコー」
ちとせ「吸血鬼らしく眼力で催眠術にかけようかと」
P「だいたいいつも思いつきだよな、ちとせは。サイクリングも結局この場の思いつきか」
ちとせ「冷めた人間だなぁ。きっと血も冷たいんだろうなぁ」
P「ははは。俺の血を吸うと冷や飯を食うことになるぞ」
ちとせ「吸血鬼相手にそんな情けない啖呵切る人初めて見たよ?」
P「なんとでも言え。俺は吸血鬼の催眠なんかに屈したりしない」
ちとせ「ま、そうだよね。魔法使いさんは照れ屋だから、ちょっと私が見つめるとすぐ目を逸らしちゃうもんね。催眠が効かないのも当然か♪」
P「逸らしてないが」
ちとせ「じーーー」
P「………」プイ
ちとせ「視線を先回り!」
P「ぬおっ姑息な手を!」プイ
ちとせ「逃げられないよ~♪」
P「なんのっ!」グリッ
ちとせ「今変な音しなかった?」
P「首痛めかけた……」
ちとせ「歳だね」
P「気持ちだけは若くいるつもりなんだけどな」
ちとせ「いっそ私と一緒に吸血鬼にならない? 不老は保証するよ?」
P「確かに、吸血鬼は若さを保てると聞くな……」
ちとせ「不死は保証しないけど」
P「棺桶ジョークはやめなさい」
ちとせ「あは♪」
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2: ◆C2VTzcV58A 2020/02/04(火) 00:33:44.64 ID:U0juHhHw0
ちとせ「で、もうすぐ千夜ちゃんの誕生日なわけですが。あの子がバンドユニットの強化合宿でいない間にいろいろと相談しておきたいことがあるの」
P「やっと話が戻ったか」
ちとせ「あなたと話してるとすぐに話題が迷子になっちゃうよね」
P「俺のせいなのか? ちとせが思いつきで話してるからじゃないのか?」
ちとせ「でも千夜ちゃんと話してる時は気づいたらちゃんと本題に戻ってるし」
P「それ千夜の気配りだろう。フォローに甘えてるだけだぞ」
ちとせ「そんなできた私の僕ちゃん、誕生日になってもあんまり喜んでくれないんだよねえ」
P「あんまりってことは少しは喜んでくれるのか」
ちとせ「『お嬢さまが楽しそうなのは良いことです』って喜んでくれるの」
P「その反応はまったく自分自身の記念日を祝う態度じゃないな」
ちとせ「でしょ? これじゃひとりだけ舞い上がってる私がピエロみたいじゃない?」
P「次はサーカスの仕事でも持ってくるか」
ちとせ「ハァイプロデューサー♪ 噛み殺すよ♪」
P「茶化したのは謝る」
ちとせ「とにかく、私は自分だけがピエロになるのはもう嫌なの」
P「まあ、祝われてる本人が乗ってくれないんじゃ悲しいのはわかるよ」
ちとせ「そういうわけで、今年はピエロになってくれる人を増やそうと思います」
P「増やす?」
ちとせ「プロデューサーのPは~?」
P「プリンスのP」
ちとせ「あは?????」
P「なんだその人を小馬鹿にした顔は!」
ちとせ「正解はピエロのPです」
P「……予想はしていたが、やっぱり俺を巻き込む気か」
ちとせ「キザな魔法使いのあなただもの、もともと千夜ちゃんのお祝いはするつもりだったんでしょう?」
P「プレゼントは用意するつもりだったけどな。今の話を聞いて不安になってきた」
P「やっと話が戻ったか」
ちとせ「あなたと話してるとすぐに話題が迷子になっちゃうよね」
P「俺のせいなのか? ちとせが思いつきで話してるからじゃないのか?」
ちとせ「でも千夜ちゃんと話してる時は気づいたらちゃんと本題に戻ってるし」
P「それ千夜の気配りだろう。フォローに甘えてるだけだぞ」
ちとせ「そんなできた私の僕ちゃん、誕生日になってもあんまり喜んでくれないんだよねえ」
P「あんまりってことは少しは喜んでくれるのか」
ちとせ「『お嬢さまが楽しそうなのは良いことです』って喜んでくれるの」
P「その反応はまったく自分自身の記念日を祝う態度じゃないな」
ちとせ「でしょ? これじゃひとりだけ舞い上がってる私がピエロみたいじゃない?」
P「次はサーカスの仕事でも持ってくるか」
ちとせ「ハァイプロデューサー♪ 噛み殺すよ♪」
P「茶化したのは謝る」
ちとせ「とにかく、私は自分だけがピエロになるのはもう嫌なの」
P「まあ、祝われてる本人が乗ってくれないんじゃ悲しいのはわかるよ」
ちとせ「そういうわけで、今年はピエロになってくれる人を増やそうと思います」
P「増やす?」
ちとせ「プロデューサーのPは~?」
P「プリンスのP」
ちとせ「あは?????」
P「なんだその人を小馬鹿にした顔は!」
ちとせ「正解はピエロのPです」
P「……予想はしていたが、やっぱり俺を巻き込む気か」
ちとせ「キザな魔法使いのあなただもの、もともと千夜ちゃんのお祝いはするつもりだったんでしょう?」
P「プレゼントは用意するつもりだったけどな。今の話を聞いて不安になってきた」
3: ◆C2VTzcV58A 2020/02/04(火) 00:34:52.55 ID:U0juHhHw0
P「下手なものをあげるとどんな顔をされるかわからない」
ちとせ「いい子だから、お礼は言ってくれるよ、きっと♪ どんな顔してるかは知らないけど」
P「ゴミを見るような目をされたらどうしよう」
ちとせ「普段からされてない?」
P「確かに。今以下はないと思うといける気がしてきたな」
ちとせ「今立っている床に穴が開かない保証もないけどねぇ」
P「君は人に手伝ってほしいのかしてほしくないのかどっちなんだ」
ちとせ「ごめんね? でも、5年も失敗続きだと私の図々しいメンタルもさすがにねー」
P「そうやってネガティブになる割には、諦めないんだな。誕生日を必ず祝わなければならない決まりはないし、本人が望んでいないなら、普段通りに過ごす手だってあるのに」
ちとせ「まあ、ね。千夜ちゃん本人としては、その方がありがたいのかもしれないけれど」
P「だったら」
ちとせ「でも、私は祝ってあげたいの。あの子の生まれた日を」
ちとせ「黒埼千夜になることを選んだのなら、祝う必要もなかったのかもしれない。でもあの子は、白雪の姓を捨てなかった。白雪千夜という女の子が生きているのなら、私はその子が生まれたその日を大切にしたい。価値を見出したいし、見出してほしい」
P「ちとせ……」
ちとせ「なんて、ね。わがままでしょう、お嬢さまは」
P「確かに。でも、それくらいでちょうどいいんじゃないか」
ちとせ「ふふっ」
ちとせ「じゃあ作戦はこう! まずPが変なプレゼントをあげてハードルを下げた後、私が最高のプレゼントをあげる振れ幅戦術!」
P「俺だけピエロにする気かお嬢さま!?」
ちとせ「あは♪」
ちとせ「いい子だから、お礼は言ってくれるよ、きっと♪ どんな顔してるかは知らないけど」
P「ゴミを見るような目をされたらどうしよう」
ちとせ「普段からされてない?」
P「確かに。今以下はないと思うといける気がしてきたな」
ちとせ「今立っている床に穴が開かない保証もないけどねぇ」
P「君は人に手伝ってほしいのかしてほしくないのかどっちなんだ」
ちとせ「ごめんね? でも、5年も失敗続きだと私の図々しいメンタルもさすがにねー」
P「そうやってネガティブになる割には、諦めないんだな。誕生日を必ず祝わなければならない決まりはないし、本人が望んでいないなら、普段通りに過ごす手だってあるのに」
ちとせ「まあ、ね。千夜ちゃん本人としては、その方がありがたいのかもしれないけれど」
P「だったら」
ちとせ「でも、私は祝ってあげたいの。あの子の生まれた日を」
ちとせ「黒埼千夜になることを選んだのなら、祝う必要もなかったのかもしれない。でもあの子は、白雪の姓を捨てなかった。白雪千夜という女の子が生きているのなら、私はその子が生まれたその日を大切にしたい。価値を見出したいし、見出してほしい」
P「ちとせ……」
ちとせ「なんて、ね。わがままでしょう、お嬢さまは」
P「確かに。でも、それくらいでちょうどいいんじゃないか」
ちとせ「ふふっ」
ちとせ「じゃあ作戦はこう! まずPが変なプレゼントをあげてハードルを下げた後、私が最高のプレゼントをあげる振れ幅戦術!」
P「俺だけピエロにする気かお嬢さま!?」
ちとせ「あは♪」
4: ◆C2VTzcV58A 2020/02/04(火) 00:36:04.43 ID:U0juHhHw0
その日の夜
千夜「21時か……お嬢さまはもう眠っただろうか」
Prrrrr
千夜「………」
ピッ
千夜「白雪ですが」
P『こんばんは』
千夜「おやすみなさい」
P『待て待て、少しくらい話させてくれ』
千夜「でしたら話をどうぞ。私は一切返事も相槌もしませんが」
P『壁に向かってしゃべってるのと同じじゃないか』
千夜「違いがあるとすれば通話代がかかるところだけですね」
P『散々だな……どうだ、合宿は』
千夜「様子を知りたいのなら、私以外の人間に聞いた方がよっぽど有意義だと思いますが」
P『千夜の様子を知りたいんだ、俺は』
千夜「口説きでしたら目の前でどうぞ。切り捨てますので」
P『いつもより舌の回りがよさそうだな。その様子だと、手ごたえありか?』
千夜「………皆さん、良い人ですから」
P『それはよかった』
千夜「用件はそれだけですか」
P『ああ。ごめんな、夜に電話して。それだけ知りたかったんだ』
千夜「まあ、まだ寝つけなかったので問題はありませんが。……お嬢さまは、元気にしていますか」
P『元気元気。今日もピザとラーメン一緒に食べようとしてどっちも食べ切れてなかった』
千夜「あまり甘やかさないでください。私が見ていないのをいいことに、健康に悪そうなものをここぞとばかりに」
P『ちゃんとお残ししないように俺が平らげといたから』
千夜「それを甘やかしていると言うのです。綺麗な女性に目がないのはわかりますが、時には厳しくすることを覚えてほしい」
P『失礼な。俺だって厳しい時は厳しいぞ』
千夜「少し胸を強調されたら及び腰になるくせに」
P『うっ』
千夜「21時か……お嬢さまはもう眠っただろうか」
Prrrrr
千夜「………」
ピッ
千夜「白雪ですが」
P『こんばんは』
千夜「おやすみなさい」
P『待て待て、少しくらい話させてくれ』
千夜「でしたら話をどうぞ。私は一切返事も相槌もしませんが」
P『壁に向かってしゃべってるのと同じじゃないか』
千夜「違いがあるとすれば通話代がかかるところだけですね」
P『散々だな……どうだ、合宿は』
千夜「様子を知りたいのなら、私以外の人間に聞いた方がよっぽど有意義だと思いますが」
P『千夜の様子を知りたいんだ、俺は』
千夜「口説きでしたら目の前でどうぞ。切り捨てますので」
P『いつもより舌の回りがよさそうだな。その様子だと、手ごたえありか?』
千夜「………皆さん、良い人ですから」
P『それはよかった』
千夜「用件はそれだけですか」
P『ああ。ごめんな、夜に電話して。それだけ知りたかったんだ』
千夜「まあ、まだ寝つけなかったので問題はありませんが。……お嬢さまは、元気にしていますか」
P『元気元気。今日もピザとラーメン一緒に食べようとしてどっちも食べ切れてなかった』
千夜「あまり甘やかさないでください。私が見ていないのをいいことに、健康に悪そうなものをここぞとばかりに」
P『ちゃんとお残ししないように俺が平らげといたから』
千夜「それを甘やかしていると言うのです。綺麗な女性に目がないのはわかりますが、時には厳しくすることを覚えてほしい」
P『失礼な。俺だって厳しい時は厳しいぞ』
千夜「少し胸を強調されたら及び腰になるくせに」
P『うっ』
5: ◆C2VTzcV58A 2020/02/04(火) 00:37:59.04 ID:U0juHhHw0
千夜「はぁ……とにかく、お前がしっかりとお嬢さまのことを見ていてください」
P『任しとけ』
千夜「………」
P『千夜?』
千夜「……ああ、すみません。お前に頼ってしまっている自分に気づいて、頭を痛めていました」
P『なんで頭を痛めるんだ……』
千夜「もともと、自分ひとりでなんでもできるなどという驕りは抱いていませんが……これほど自然に、頼ってしまうとは」
P『悪いことみたいに言うなよ。どんどん頼ってくれていいんだ。頼りがいがある大人だぞ、俺は』
千夜「そういうことは、自分で言うものではありません」
P『はははっ』
千夜「お前は本当に、一言多い時が……ふわ」
P『そろそろ眠いか?』
千夜「そうですね。いい具合に眠気がやってきました」
P『おやすみ』
千夜「おやすみなさい。それと……ありがとうございます」
P『………』
千夜「どうしました。目の前にグラマラスでもいましたか」
P『見えないからってむちゃくちゃ言うのやめてくれ。ほら、千夜にお礼言われるとは思ってなくてさ』
千夜「私がいない間、お嬢さまを気にかけてくれているのでしょう。お嬢さまから聞きました。いつにもまして魔法使いさんからの視線が熱っぽいと」
P『なんだか誤解を招く表現だな』
千夜「よかったですね。誤解を招いていれば今頃お前は大切断でした」
P『恐ろしいな!』
千夜「誤解はしません。だから、私はお前に感謝をしています」
P『千夜……』
P『まあ、そもそも千夜を合宿に追いやったのは俺なんだけどな』
千夜「それもそうでしたね。私の感謝を返せ」
P『もらった言葉は返せないな~』
千夜「では慰謝料で」
P『世知辛い!』
千夜「冗談です」
P『どの辺から冗談だったんだ』
千夜「私の感謝を返せ、のところから」
P『じゃあ、それより前は』
千夜「………もう寝ます。ばーか」
P『任しとけ』
千夜「………」
P『千夜?』
千夜「……ああ、すみません。お前に頼ってしまっている自分に気づいて、頭を痛めていました」
P『なんで頭を痛めるんだ……』
千夜「もともと、自分ひとりでなんでもできるなどという驕りは抱いていませんが……これほど自然に、頼ってしまうとは」
P『悪いことみたいに言うなよ。どんどん頼ってくれていいんだ。頼りがいがある大人だぞ、俺は』
千夜「そういうことは、自分で言うものではありません」
P『はははっ』
千夜「お前は本当に、一言多い時が……ふわ」
P『そろそろ眠いか?』
千夜「そうですね。いい具合に眠気がやってきました」
P『おやすみ』
千夜「おやすみなさい。それと……ありがとうございます」
P『………』
千夜「どうしました。目の前にグラマラスでもいましたか」
P『見えないからってむちゃくちゃ言うのやめてくれ。ほら、千夜にお礼言われるとは思ってなくてさ』
千夜「私がいない間、お嬢さまを気にかけてくれているのでしょう。お嬢さまから聞きました。いつにもまして魔法使いさんからの視線が熱っぽいと」
P『なんだか誤解を招く表現だな』
千夜「よかったですね。誤解を招いていれば今頃お前は大切断でした」
P『恐ろしいな!』
千夜「誤解はしません。だから、私はお前に感謝をしています」
P『千夜……』
P『まあ、そもそも千夜を合宿に追いやったのは俺なんだけどな』
千夜「それもそうでしたね。私の感謝を返せ」
P『もらった言葉は返せないな~』
千夜「では慰謝料で」
P『世知辛い!』
千夜「冗談です」
P『どの辺から冗談だったんだ』
千夜「私の感謝を返せ、のところから」
P『じゃあ、それより前は』
千夜「………もう寝ます。ばーか」
6: ◆C2VTzcV58A 2020/02/04(火) 00:38:38.51 ID:U0juHhHw0
後日
『千夜ちゃん(さん)、お誕生日おめでとーーっ!!』パンパンッ!!
千夜「………」ポカン
P「うちの事務所の子達は、率先してピエロやってくれる子が多くてな」
ちとせ「みんなで道化になっちゃえば怖くない♪」
千夜「お嬢さま、これは……」
ちとせ「みんな、千夜ちゃんの誕生日を祝うためにクラッカー鳴らしてくれてるんだよ?」
法子「お祝いにドーナツたっくさん買ってきたよ♪」
蘭子「祝え! 白夜の姫の誕生を!」
颯「部屋の飾りつけ、ケッコーこだわってるから!」
千夜「……何故、私のために」
P「今日は、千夜が主役だからだ」
ちとせ「賑やかでしょ?」
千夜「……そうですね。確かに、いつかの誕生日にお嬢さまがひとりでクラッカーを鳴らして回っていた時に比べると、とても賑やかです」
ちとせ「千夜ちゃん? それ若干黒歴史に足突っ込みかけてる事案だから。14歳の時のはしゃいじゃった歴史だから」
P「ちとせ、そこまで頑張ってたんだな……」ホロリ
ちとせ「泣かないの」
P「黒埼歴史」
ちとせ「はいはい、私の話はここまで! ほら、魔法使いさんは素敵なお誕生日プレゼントを用意してるんでしょう?」
千夜「プレゼント?」
P「仕返しにハードル上げてきたな……まあいいか。千夜、お誕生日おめでとう」
千夜「これは……」
P「アルバムだ。コンパクトに収納できる優れものだぞ」
千夜「アルバム……私には、記録する価値のある写真は」
P「これから撮っていくんだよ。千夜が主役の写真を、たくさん」
千夜「私が、主役の……」
『千夜ちゃん(さん)、お誕生日おめでとーーっ!!』パンパンッ!!
千夜「………」ポカン
P「うちの事務所の子達は、率先してピエロやってくれる子が多くてな」
ちとせ「みんなで道化になっちゃえば怖くない♪」
千夜「お嬢さま、これは……」
ちとせ「みんな、千夜ちゃんの誕生日を祝うためにクラッカー鳴らしてくれてるんだよ?」
法子「お祝いにドーナツたっくさん買ってきたよ♪」
蘭子「祝え! 白夜の姫の誕生を!」
颯「部屋の飾りつけ、ケッコーこだわってるから!」
千夜「……何故、私のために」
P「今日は、千夜が主役だからだ」
ちとせ「賑やかでしょ?」
千夜「……そうですね。確かに、いつかの誕生日にお嬢さまがひとりでクラッカーを鳴らして回っていた時に比べると、とても賑やかです」
ちとせ「千夜ちゃん? それ若干黒歴史に足突っ込みかけてる事案だから。14歳の時のはしゃいじゃった歴史だから」
P「ちとせ、そこまで頑張ってたんだな……」ホロリ
ちとせ「泣かないの」
P「黒埼歴史」
ちとせ「はいはい、私の話はここまで! ほら、魔法使いさんは素敵なお誕生日プレゼントを用意してるんでしょう?」
千夜「プレゼント?」
P「仕返しにハードル上げてきたな……まあいいか。千夜、お誕生日おめでとう」
千夜「これは……」
P「アルバムだ。コンパクトに収納できる優れものだぞ」
千夜「アルバム……私には、記録する価値のある写真は」
P「これから撮っていくんだよ。千夜が主役の写真を、たくさん」
千夜「私が、主役の……」
7: ◆C2VTzcV58A 2020/02/04(火) 00:39:27.49 ID:U0juHhHw0
ちとせ「はい、じゃあ早速1枚目として千夜ちゃんとPのツーショット♪」パシャリ
P「うおっ!? いきなりかっ」
ちとせ「うわ、闇の魔法使いみたいな顔になってる」
千夜「あまりに醜いならトリミングすればいいのでは」
P「ツーショットだろ!」
千夜「冗談です、ばーか。お前とのツーショット、保管させていただきます」
P「千夜……」
千夜「お前の写真映りの悪さを嗤うための大切なアイテムなので」
P「そんなことだろうと思ったよ! ちとせ、撮り直しだ、撮り直しを要求する!」
ちとせ「撮り直しはいいけど、次はせっかくだしみんなで撮らない? カメラマンは私がやってあげるから」
千夜「お嬢さまの手をこれ以上煩わせるわけには。でしたら私がカメラを」
ちとせ「それじゃ意味ないでしょ? 千夜ちゃんは、ほら。真ん中♪」
法子「真ん中だよ~!」
千夜「あ、ああ……はい」
P「よーし、今度こそばっちりキメ顔で」
ちとせ「じゃあ撮るよ~」
ちとせ「はい、ばーか♪」
P「なんだそのかけ声!?」
みんな『ばーか♪』
P「みんなまで!?」
千夜「………」
千夜「ばーか」フッ
ちとせ「……あは、良い顔ゲット♪」パシャリ
おしまい
P「うおっ!? いきなりかっ」
ちとせ「うわ、闇の魔法使いみたいな顔になってる」
千夜「あまりに醜いならトリミングすればいいのでは」
P「ツーショットだろ!」
千夜「冗談です、ばーか。お前とのツーショット、保管させていただきます」
P「千夜……」
千夜「お前の写真映りの悪さを嗤うための大切なアイテムなので」
P「そんなことだろうと思ったよ! ちとせ、撮り直しだ、撮り直しを要求する!」
ちとせ「撮り直しはいいけど、次はせっかくだしみんなで撮らない? カメラマンは私がやってあげるから」
千夜「お嬢さまの手をこれ以上煩わせるわけには。でしたら私がカメラを」
ちとせ「それじゃ意味ないでしょ? 千夜ちゃんは、ほら。真ん中♪」
法子「真ん中だよ~!」
千夜「あ、ああ……はい」
P「よーし、今度こそばっちりキメ顔で」
ちとせ「じゃあ撮るよ~」
ちとせ「はい、ばーか♪」
P「なんだそのかけ声!?」
みんな『ばーか♪』
P「みんなまで!?」
千夜「………」
千夜「ばーか」フッ
ちとせ「……あは、良い顔ゲット♪」パシャリ
おしまい
転載元:白雪千夜「冗談です、ばーか」
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