1: ◆C2VTzcV58A 2020/05/31(日) 03:07:38.69 ID:zcfde6Ug0
P「ありすも大きくなったなぁ」ナデナデ
ありす「も、もうっ……やめてください」
P「ははっ」
ありす「あの、普通に嫌なのでやめてください。ていうかセクハラですよ」ペシッ
P「……すまん。久しぶりにやりたくなって、つい」
ありす「昔はよく撫でてましたもんね。私もまんざらでもなかったので受け入れていましたが」
P「今は?」
ありす「朝の眠い時間を使ってセットした髪を乱されるのが不愉快です」
P「大人になったな」
ありす「担当アイドルの成長を喜んでください」
P「喜ばしいが、少しだけ寂しくもある」
ありす「口○コン」
P「違うわい」
ありす「も、もうっ……やめてください」
P「ははっ」
ありす「あの、普通に嫌なのでやめてください。ていうかセクハラですよ」ペシッ
P「……すまん。久しぶりにやりたくなって、つい」
ありす「昔はよく撫でてましたもんね。私もまんざらでもなかったので受け入れていましたが」
P「今は?」
ありす「朝の眠い時間を使ってセットした髪を乱されるのが不愉快です」
P「大人になったな」
ありす「担当アイドルの成長を喜んでください」
P「喜ばしいが、少しだけ寂しくもある」
ありす「口○コン」
P「違うわい」
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2: ◆C2VTzcV58A 2020/05/31(日) 03:08:48.33 ID:zcfde6Ug0
ありす「まあ、いつでもどこでも無闇に頭を撫でられるのが嫌になっただけです。きちんと時と場合を選んでくれれば、今だって受け入れますよ」
P「たとえば?」
ありす「ベッドの上とか」
P「ぶっ!!」
ありす「冗談です」
P「びっくりした……」
ありす「ある側面では冗談ではありませんが」
P「ぶっ!!」
ありす「ふふっ。本当、すぐ騙されるんですから」
P「くっ、昔は俺がからかう側だったのに」
ありす「もう私の方が賢いですし。いつまでも下に見てると足元掬われますよ」
P「別に下に見てたことなんて一度もないんだけどな……」
ありす「どうでしょうか。それより、そろそろ会議の時間じゃないですか? 朝言ってましたよね」
P「うお、マジだ! 急がないと……あれ、書類」バタバタ
ありす「これですか」
P「それだ! ありがとう! じゃあいってきま」
ありす「あ、ストップ」グイ
P「ぐえっ」
ありす「ネクタイ曲がってますよ。直してあげるのでじっとしててください」
P「ああ……すまん。けどいきなり胸元引っ張られると怖いからやめてほしいな」
ありす「背が伸びたおかげで胸倉をつかみやすくって」
P「ありすが不良になってしまった」
ありす「不良みたいなネクタイの締め方してたプロデューサーにはお似合いじゃないですか?」
P「何も言い返せない」
ありす「生意気になったなぁって思ったでしょう」
P「いや生意気なのは出会った頃からいてててネクタイ締めすぎ」
P「たとえば?」
ありす「ベッドの上とか」
P「ぶっ!!」
ありす「冗談です」
P「びっくりした……」
ありす「ある側面では冗談ではありませんが」
P「ぶっ!!」
ありす「ふふっ。本当、すぐ騙されるんですから」
P「くっ、昔は俺がからかう側だったのに」
ありす「もう私の方が賢いですし。いつまでも下に見てると足元掬われますよ」
P「別に下に見てたことなんて一度もないんだけどな……」
ありす「どうでしょうか。それより、そろそろ会議の時間じゃないですか? 朝言ってましたよね」
P「うお、マジだ! 急がないと……あれ、書類」バタバタ
ありす「これですか」
P「それだ! ありがとう! じゃあいってきま」
ありす「あ、ストップ」グイ
P「ぐえっ」
ありす「ネクタイ曲がってますよ。直してあげるのでじっとしててください」
P「ああ……すまん。けどいきなり胸元引っ張られると怖いからやめてほしいな」
ありす「背が伸びたおかげで胸倉をつかみやすくって」
P「ありすが不良になってしまった」
ありす「不良みたいなネクタイの締め方してたプロデューサーにはお似合いじゃないですか?」
P「何も言い返せない」
ありす「生意気になったなぁって思ったでしょう」
P「いや生意気なのは出会った頃からいてててネクタイ締めすぎ」
4: ◆C2VTzcV58A 2020/05/31(日) 03:09:37.81 ID:zcfde6Ug0
ありす「本当、仕方のない人ですね」
P「………」
Pの記憶の中のありす(12歳)『……くすっ。本当、仕方のない人ですね』フフッ
P「なんか、そのセリフも昔と比べてガチ感漂ってきたな」
ありす「成長すると視野が広がりますから。憧れの大人だった人の、意外とダメな部分もたくさん見えるようになりました」
P「困ったな。呆れて見捨てられないようにしないと」
ありす「呆れはしますけど、見捨てることはきっとないですよ」
P「どうして」
ありす「さっきも言ったじゃないですか。私達お似合いだって」
P「………えっ、さっきのデレだったのか!? わかりづらっ!」
ありす「わかりやすい女じゃないのは昔からでしょう?」
P「いや昔はめちゃくちゃ好意がわかりやすいてててて」
ありす「遅刻しますよ。さっさと行ってください」
P「い、いってきます」
ありす「はい、いってらっしゃい」
P(勝てないなぁ)
P「………」
Pの記憶の中のありす(12歳)『……くすっ。本当、仕方のない人ですね』フフッ
P「なんか、そのセリフも昔と比べてガチ感漂ってきたな」
ありす「成長すると視野が広がりますから。憧れの大人だった人の、意外とダメな部分もたくさん見えるようになりました」
P「困ったな。呆れて見捨てられないようにしないと」
ありす「呆れはしますけど、見捨てることはきっとないですよ」
P「どうして」
ありす「さっきも言ったじゃないですか。私達お似合いだって」
P「………えっ、さっきのデレだったのか!? わかりづらっ!」
ありす「わかりやすい女じゃないのは昔からでしょう?」
P「いや昔はめちゃくちゃ好意がわかりやすいてててて」
ありす「遅刻しますよ。さっさと行ってください」
P「い、いってきます」
ありす「はい、いってらっしゃい」
P(勝てないなぁ)
5: ◆C2VTzcV58A 2020/05/31(日) 03:11:20.79 ID:zcfde6Ug0
2時間後
P「ただいま」
ありす「おかえりなさい。コーヒー淹れてあげましょうか」
P「ありがとう。実は期待してて缶コーヒー買ってこなかったんだ」
ありす「そういう勘だけは冴えてるの、私には真似できないところですね」
P「褒めてる?」
ありす「褒めてますよ。えらいえらい」
P「なんか棘が混ざってる気がするんだが」
ありす「素直じゃないのは性分なので。我慢してください」
P「開き直る強さを手に入れてしまったか」
ありす「自分を好きになれたってことですよ。はい、コーヒー」コト
P「それはそれはとてもいいことで」
ありす「なんか棘が混じってる気がします」
P「お似合いだろ?」
ありす「まったくですね」フフ
P「はは」
ありす「砂糖たっぷり入れちゃえ」
P「やめろ! 俺はブラックしか愛せないんだ!」
ありす「すみません仕返ししたかったので」
P「そういう負けず嫌いなところだけは一切変わってないな……」
ありす「ふふっ」
P「気品のある微笑みを浮かべても誤魔化せないぞ」
ありす「誤魔化すつもりもありませんし」ズズ
ありす「はぁ~、コーヒーを飲むと癒されます」
P「カフェイン中毒一歩手前だな」
ありす「とっくの昔にライン越えてる人に言われても困ります」
P「ありすまでブラックコーヒー愛飲家になってしまうとは」
ありす「Pさんの真似をしているうちに、ハマっちゃいましたね」
P「昔はあんなにいちご大好きの甘党だったのに」
ありす「今でも甘党ですよ。味覚のストライクゾーンが広がっただけです」
P「……大人になったな」
ありす「はい。来年で法的にも大人です」
P「初めて会ってから7年。いろいろあったなぁ」
ありす「ありましたね」
P「ありすは年を追うごとに魅力的なアイドルに成長して、俺は加齢によって身体が軋みはじめ」
ありす「湿布でも貼ってあげましょうか?」
P「実はさっきから腰が痛くてさ」ハハ
ありす「仕方ないですね。持ってきます」
6: ◆C2VTzcV58A 2020/05/31(日) 03:12:46.61 ID:zcfde6Ug0
ありす「この辺ですか」
P「んー、もうちょっと下かな」
ありす「じゃあこのあたり?」ピト
P「あんっ」
ありす「今の、普通に気持ち悪いです……」
P「普通に落ち込む……」
ありす「幼きあの日に大きく感じた背中が、今はしょぼくれて見えます」
P「前半ポエミーからの後半普通に悪口」
ありす「ほら、背筋伸ばしてください」ペタッ
P「お~、冷たくて効く~~。ありがとう、ありす」
ありす「どういたしまして」
P「しかし、俺も歳とったなぁ。すぐ肩とか腰とかにくるようになった気がする」
ありす「もう30歳越えてますもんね」
P「おっさんだなぁ」
ありす「オジサマになれればよかったんですけどね」
P「ヒゲでも生やしてみたらモテるかな?」
ありす「私の好みじゃないですね」
P「ありすの好みかどうかは関係なくないか?」
ありす「本当にそう思います?」
P「………」
ありす「ひょっとしたらPさんは、三十路の冴えないおっさんをずっと恋い慕っている美少女がいるなんて都合のいいことがあるはずない、と思っているのかもしれませんが」
ありす「残念でしたね。私は都合のいい女の子です」
P「ありす………」
ありす「なんですか」
P「自己評価、高くないか?」
ありす「誰かさんに褒められながら育ちましたから」
P「俺のせいか」
ありす「はい、あなたのせいです。責任を取るべきですね」
P「俺のダメなところ、たくさん見えるようになったんじゃないのか」
ありす「それはもちろん」
P「だったらどうして」
ありす「惚れた弱みじゃないですか?」
P「んー、もうちょっと下かな」
ありす「じゃあこのあたり?」ピト
P「あんっ」
ありす「今の、普通に気持ち悪いです……」
P「普通に落ち込む……」
ありす「幼きあの日に大きく感じた背中が、今はしょぼくれて見えます」
P「前半ポエミーからの後半普通に悪口」
ありす「ほら、背筋伸ばしてください」ペタッ
P「お~、冷たくて効く~~。ありがとう、ありす」
ありす「どういたしまして」
P「しかし、俺も歳とったなぁ。すぐ肩とか腰とかにくるようになった気がする」
ありす「もう30歳越えてますもんね」
P「おっさんだなぁ」
ありす「オジサマになれればよかったんですけどね」
P「ヒゲでも生やしてみたらモテるかな?」
ありす「私の好みじゃないですね」
P「ありすの好みかどうかは関係なくないか?」
ありす「本当にそう思います?」
P「………」
ありす「ひょっとしたらPさんは、三十路の冴えないおっさんをずっと恋い慕っている美少女がいるなんて都合のいいことがあるはずない、と思っているのかもしれませんが」
ありす「残念でしたね。私は都合のいい女の子です」
P「ありす………」
ありす「なんですか」
P「自己評価、高くないか?」
ありす「誰かさんに褒められながら育ちましたから」
P「俺のせいか」
ありす「はい、あなたのせいです。責任を取るべきですね」
P「俺のダメなところ、たくさん見えるようになったんじゃないのか」
ありす「それはもちろん」
P「だったらどうして」
ありす「惚れた弱みじゃないですか?」
7: ◆C2VTzcV58A 2020/05/31(日) 03:13:58.26 ID:zcfde6Ug0
P「……ありすが昔から、俺のことを好いてくれてるのはわかってた」
ありす「あ、やっぱり昔から気づいてたんですね。なのにはぐらかしてたなんて、ずるい大人」ツンツン
P「それはそうだろう。立場上受け入れるわけにもいかないし、ありすのその気持ちは、なんていうか、その」
ありす「大人への憧れの延長線だと思ってた?」
P「そうだな」
ありす「まあ、確かにそういう側面もあったのかもしれません。昔の話ですから、私自身も実際のところはもうわかりませんけど」
ありす「……でも。始まりがどうであれ、7年も続けば本物だと思いませんか」
P「………」
ありす「……信じてほしいな」コツン
P「……しょぼくれた背中に頭預けて大丈夫なのか?」
ありす「ちょっと湿布臭いです」クスッ
P「だろうな」
ありす「でも、好きな背中ですから」
P「ありす……」
ありす「……もう、待たなくていいんですよ?」
P「っ、そのセリフは反則だろ……」
ありす「私もずるい大人の仲間入りですね」
P「もう立派に俺よりずるいよ」
ありす「褒め言葉として受け取っておきます」
P「………」
P「正直、成長していくありすを見ていて何も思わなかったわけじゃない」
P「ただ、出会った時からありすは『女の子』で。でも、魅力的なのは事実で」
P「……いい加減、きちんと向き合うべきなんだろうな」
ありす「………」
P「だから、時間をくれないか。ありすの気持ちに、ちゃんと向き合えるようになるまで」
ありす「……大丈夫ですよ」
ありす「待ってもらったぶん、今度は私が待つ番ですから」
P「ありがとう」
ありす「どういたしまして。私も、やっと前に進めた気がして嬉しいです」
P「……最終的に、俺がどんな答えを出すかは保証できないぞ?」
ありす「わかってますよ。でも、Pさんだって知ってるはずですよ」
P「何を」
ありす「あ、やっぱり昔から気づいてたんですね。なのにはぐらかしてたなんて、ずるい大人」ツンツン
P「それはそうだろう。立場上受け入れるわけにもいかないし、ありすのその気持ちは、なんていうか、その」
ありす「大人への憧れの延長線だと思ってた?」
P「そうだな」
ありす「まあ、確かにそういう側面もあったのかもしれません。昔の話ですから、私自身も実際のところはもうわかりませんけど」
ありす「……でも。始まりがどうであれ、7年も続けば本物だと思いませんか」
P「………」
ありす「……信じてほしいな」コツン
P「……しょぼくれた背中に頭預けて大丈夫なのか?」
ありす「ちょっと湿布臭いです」クスッ
P「だろうな」
ありす「でも、好きな背中ですから」
P「ありす……」
ありす「……もう、待たなくていいんですよ?」
P「っ、そのセリフは反則だろ……」
ありす「私もずるい大人の仲間入りですね」
P「もう立派に俺よりずるいよ」
ありす「褒め言葉として受け取っておきます」
P「………」
P「正直、成長していくありすを見ていて何も思わなかったわけじゃない」
P「ただ、出会った時からありすは『女の子』で。でも、魅力的なのは事実で」
P「……いい加減、きちんと向き合うべきなんだろうな」
ありす「………」
P「だから、時間をくれないか。ありすの気持ちに、ちゃんと向き合えるようになるまで」
ありす「……大丈夫ですよ」
ありす「待ってもらったぶん、今度は私が待つ番ですから」
P「ありがとう」
ありす「どういたしまして。私も、やっと前に進めた気がして嬉しいです」
P「……最終的に、俺がどんな答えを出すかは保証できないぞ?」
ありす「わかってますよ。でも、Pさんだって知ってるはずですよ」
P「何を」
8: ◆C2VTzcV58A 2020/05/31(日) 03:14:51.84 ID:zcfde6Ug0
ありす「私は負けず嫌いなんです。私だけが一方的に好きでいるなんて、認めるわけないじゃないですか」
ありす「絶対に、好きって言ってもらいますから」ニヤリ
P「……強いな」
ありす「なに他人事みたいに言ってるんですか……あ、もうこんな時間。私、レッスン行ってきます」
P「ああ、いってらっしゃい」
ありす「はい。……そうだ、最後にひとつだけ」
P「?」
ありす「……ドキドキしてるPさん、かわいかったですよ♪」
ガチャ、バタン
P「………」
P「勝てないなぁ……」
おしまい
ありす「絶対に、好きって言ってもらいますから」ニヤリ
P「……強いな」
ありす「なに他人事みたいに言ってるんですか……あ、もうこんな時間。私、レッスン行ってきます」
P「ああ、いってらっしゃい」
ありす「はい。……そうだ、最後にひとつだけ」
P「?」
ありす「……ドキドキしてるPさん、かわいかったですよ♪」
ガチャ、バタン
P「………」
P「勝てないなぁ……」
おしまい
9: ◆C2VTzcV58A 2020/05/31(日) 03:15:45.01 ID:zcfde6Ug0
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
ありすに時間を与えたら負け
ありすに時間を与えたら負け
転載元:モバP「19歳になった橘ありすに勝てない」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1590862058/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1590862058/
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