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トップページモバマス > モバP「川島さんと衛藤さん」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 05:53:04.40 ID:VbN+7kWOP


瑞樹「うん、大分良くなってきたわ」
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美紗希「そぉですか?ありがとうございまぁす!」
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美紗希「今日はごめんなさぁい、ボイストレーニングしてもらちゃってぇ」

瑞樹「いいのよ。美紗希ちゃんだけじゃなくて田舎から来た子にはよく頼まれるしね」

瑞樹「でもすっかり遅くなっちゃったわね、今日はもうここまでにしましょう」

美紗希「あっ、ごめんなさぁい、こんな時間まで……」

瑞樹「だからいいってば、それにしても随分な時間ね……美紗希ちゃん、今日はもう暇?」

美紗希「そぉですけどぉ?」

瑞樹「どこかで食事でもして帰ろうかなって思ってるんだけど、どう?」

美紗希「わっ、いいですねぇ!あたしもご一緒しますぅ!」

瑞樹「ふふ、ありがとっ」

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2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 06:00:50.65 ID:VbN+7kWOP

美紗希「……素敵なお店ですねぇ」

瑞樹「でしょ?私も一度来て気に入っちゃって」

美紗希「川島さんってぇ、やっぱり大人の女性?ってカンジしちゃますねぇ!」

瑞樹「大人の女性?」

美紗希「そぉですよぉ、なんだかとっても落ち着いていてぇ、あたしと違ってこういう雰囲気も似合ってるっていうかぁ……」

瑞樹「……可愛くないかしら?」

美紗希「可愛く、ですかぁ?」

瑞樹「そう、可愛く、よ?」

美紗希「う~ん……」

瑞樹「ねぇ」ズイ

美紗希「うぁ」

瑞樹「ねぇねぇ」ズイズイ

美紗希「うぅ……川島さん、可愛いですよぉ……」

瑞樹「ふふ、やっぱりまだまだいけるわね」グッ

美紗希「ガッツポーズ……古い……?」ボソッ


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 06:10:59.70 ID:VbN+7kWOP

瑞樹「それで……何の話だったかしら……?」

美紗希「ええとぉ、大人の女性の話ですよぉ」

瑞樹「ああ、そうだったわね」

美紗希「川島さんってぇ、やっぱり年上だけあってぇ、大人の雰囲気でてるなぁ、てぇ」

瑞樹「それに可愛いしね」

美紗希「そ、そぉですねぇ、あたしにわぁ、そういうとこ真似できないなぁって」

瑞樹「そうかしら?」

美紗希「そうですよぉ、あたしだってぇ。田舎から出てきてぇ色々おしゃれとかしてみたりぃ、雑誌とか読んだりしているんですけどぉ」

美紗希「やっぱりぃ、こういう都会の雰囲気でてるお店来ちゃうとぉ、すっごく緊張しちゃってぇ……」

美紗希「川島さんわぁ、うまく言えないんですけどぉ、すごくお店の雰囲気に溶け込んでてぇ…」

美紗希「……なんだかあたしじゃあ、敵わないなぁって……」

瑞樹「そうかしらね?」

美紗希「そうですよぉ」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 06:20:54.82 ID:VbN+7kWOP

瑞樹「大人、ね……まあ、私もあなたくらいの歳の頃はそういうの結構気にしてたところもあったわね」

美紗希「そぉなんですかぁ?」

瑞樹「ええ、美紗希ちゃんは22、だったわね?ちょうどその頃、私はテレビ局のアナウンサーとして入社したのよ」

瑞樹「学生時代と社会人になってからじゃやっぱり環境って全然変わるでしょ?いろんな人といろんなところで仕事したりして」

瑞樹「人生色々、男も色々、って感じでね、同期の女の子同士そういう話で盛り上がったり、あの彼いいとかどうとかって話になったりね、それこそ競争になったりしてね」

瑞樹「私にももちろん狙った相手とかいたりしたわ」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 06:25:27.90 ID:VbN+7kWOP

瑞樹「それでいろいろ勉強して……最新の化粧品だとか、高級ブランドの服とか」

瑞樹「男を魅了するテクニックだとか、日焼けだけ止めて飢えて死ねだとか」

瑞樹「ま、それでも失敗する時は失敗してね、そのたびに思ったわ『もっと素敵な女になりたい!』って」

美紗希「大変だったんですねぇ……」

瑞樹「ええ、私だってただ待っているだけじゃ誰からも相手にされなかったでしょうね」

瑞樹「……努力してもなかなか相手にされなかったかもしれないけど……」


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 06:31:04.09 ID:VbN+7kWOP

瑞樹「それで、あれこれやってるうちにね、もう30近くまでなっちゃって……」

瑞樹「ふと、周りを見渡すと、同期の女の子はほとんど結婚しちゃってて……」

瑞樹「それで、下からは新しい女の子がどんどん入って来てて……」

瑞樹「そういう女の子も同期の男の子となんだか良い感じになってて……」

瑞樹「いつの間にか、職場じゃ私一人取り残された風になって、なんだか居辛くなってきてね……」

瑞樹「そんな時ね、彼に出会ったのは」

美紗希「プロデューサー、ですかぁ?」

瑞樹「そう、彼ね。」


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 06:38:24.11 ID:VbN+7kWOP

瑞樹「彼ってば、私のこと見て可愛いなんて言うもんだから、私もつい吹き出しそうになって」

瑞樹「でも、そんな風に見てくれる人まだいたんだって思うと何だかまだやれそうだなって気がしてね」

瑞樹「アイドルにスカウトされたんだけど、それも悪くないかなって思って、それでここにきてみたの」

瑞樹「そしたら、その事務所、当たり前だけど私より若い子もたくさんいてね」

瑞樹「このままじゃまた取り残されちゃう!って思って自分のことを若くみせようって頑張ってみたの」

瑞樹「皮肉なものよね、大人の女になりたいって思って努力してたら歳だけ食って」

瑞樹「歳をとったらとったで今度は若くなりたいなんて思うんだから」

瑞樹「女ってつくづくわがままな生き物だなって思ったわよ」


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 06:46:01.67 ID:VbN+7kWOP

美紗希「でもぉ、川島さん可愛くなってますよぉ」

美紗希「努力の成果出てる?ってカンジ?」

瑞樹「そう?ありがと」

瑞樹「色々話してすっきりしたわ。ごめんなさいね、こんなおばさんのお話に付き合ってもらっちゃって」

美紗希「そんなことないですよぉ!あたしも楽しかったです!」

瑞樹「そういってもらえると嬉しいわ、ありがとう」

美紗希「あのぉ、川島さん……?」

瑞樹「ボイストレーニングもしてもらっているのにぃ、申し訳ないんですけどぉ……」

瑞樹「何かしら?」

美紗希「あたしにも教えてもらっていいですかぁ?」

美紗希「アンチエイジングのやり方について!」

瑞樹「」


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 06:55:18.15 ID:VbN+7kWOP

美紗希「川島さんの使ってるコスメとかぁ、お肌に良いお料理とかぁ」

美紗希「どこでエステしてるのか、とかぁ」

美紗希「そういうのあったらぁ、あたしも参考にしたいなぁって」

美紗希「あたしもいつまでも若くないですからぁ、今のうちにお勉強しておきたいなぁって思いましてぇ!」

美紗希「あれぇ?どうしましたかぁ、川島さん?」

瑞樹「ふ、ふふふ……」

美紗希「?」

瑞樹「ふふっ、あははははははははは!」

美紗希「ひどいですよぉ!笑うなんて!あたし真剣なんですからぁ!」

瑞樹「くすっ……ごめんなさいね……ふふっ……でもそういうことじゃないの」

瑞樹「あなたはまだ若いんだから……ダメよ?歳とったときの話なんて今から考えてちゃ」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 07:08:15.62 ID:VbN+7kWOP

美紗希「えっ、でもぉ……」

瑞樹「あなたが思う理想の女性を目指しなさい、それが大事、私たちはアイドルなんだから」

瑞樹「彼が、プロデューサーがあなたをスカウトしたの、わかる気がするわ、昔の私を思い出すもの」

瑞樹「彼はね、きっとあなたにはそういう女の子になってほしい、そう考えてるんだと思うわ」

瑞樹「綺麗になりたい女の子。それってよく言う『等身大の私』みたいなものになるんじゃないかしら?」

瑞樹「そういえばあなた、男の子からの人気があまりないって言ってたわよね?」

瑞樹「それもまあいいんじゃないかしら?女の子のなりたい女って男の子にはよくわからないものだと思うから」

瑞樹「綺麗な女になろうとするあなたを見て、アイドルなりたいって思える女の子がいたらそれはそれで成功よ」

瑞樹「憧れを抱くのに女も男もないんだから」

瑞樹「私たちの仕事ってそういうものだしね」

瑞樹「今日は本当に楽しかったわ、また今度、一緒に食事でもしましょう」

瑞樹「じゃ、また明日ね、美紗希ちゃん」

美紗希「はい……」

美紗希「……理想の女性、かぁ……」

美紗希「川島さんにはやっぱり敵わないなぁ……」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 07:09:03.77 ID:VbN+7kWOP

おしまい
短いと思ったら本当に短かった




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    • 1 名無し春香さん
    • 2020年06月19日 04:00
    • 川島さんはええ女や…
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