1: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:30:39 ID:3Lq
―――レッスン後のレッスンルーム
李衣菜「もしかして前に雑誌で特集組んでたやつかな、原宿の」

泰葉「うん、そう! すごく食べたいんだけど……カップルっていうのがね、その……アイドルだし」

李衣菜「あ~……。あっ、でもPさんにお願いしたらついてきてくれるんじゃない?」
泰葉「今日は加蓮のお仕事について行ってるでしょう? だから……」
李衣菜「え、今日の話? クレープならいつでも……」
泰葉「…………」クキュルルル…
李衣菜「……うん、レッスンの後だしお腹空いてるよね。私も空いてるよ、うんっ」
シリーズスレ
だりやすかれん
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2: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:33:46 ID:3Lq
泰葉「我慢できないの……!」
李衣菜「わ、分かったよ……今から行こう?」
泰葉「ありがとう! で、問題はカップル限定ってことなんだけど……その」
李衣菜「いいじゃん、付き合ってますってことで。どうせバレないでしょ?」
泰葉「……李衣菜って変なところでサラッとそういうこと言うよね」ハァ
李衣菜「え、ダメ?」
李衣菜「わ、分かったよ……今から行こう?」
泰葉「ありがとう! で、問題はカップル限定ってことなんだけど……その」
李衣菜「いいじゃん、付き合ってますってことで。どうせバレないでしょ?」
泰葉「……李衣菜って変なところでサラッとそういうこと言うよね」ハァ
李衣菜「え、ダメ?」
3: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:34:45 ID:3Lq
泰葉「もう少し恥じらいとか……お、女同士なわけだし」
李衣菜「あはは、泰葉相手に恥ずかしいとかないよ♪」
泰葉「それはそれで複雑だなぁ、もう……ふふっ♪」
李衣菜「じゃあそんな感じで行こっか! 私もクレープ楽しみだな~」
泰葉「待って。見かけだけでもカップルなら手を繋ぎましょう!」キリッ
李衣菜「そこまでやらなくて良くない!?」
李衣菜「あはは、泰葉相手に恥ずかしいとかないよ♪」
泰葉「それはそれで複雑だなぁ、もう……ふふっ♪」
李衣菜「じゃあそんな感じで行こっか! 私もクレープ楽しみだな~」
泰葉「待って。見かけだけでもカップルなら手を繋ぎましょう!」キリッ
李衣菜「そこまでやらなくて良くない!?」
4: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:36:17 ID:3Lq
泰葉「ううん、そこまでやるべきだよ。いつそういう役のお仕事来るか分からないんだよ?」
李衣菜「お、おお……先輩モードになってる。さっきまで恥ずかしがってたのに……」
泰葉「いい機会だからちゃんと練習しておかなきゃ。女の子を好きになる気持ちを理解して……」ブツブツ…
李衣菜「お、お腹空いてたら理解できるものもできないと思うな~? とりあえず街に出ようよ、ねっ?」
泰葉「あ、そうだね。行こう♪」ギュ
李衣菜「ほんとに手ぇ繋いでくの!?」
泰葉「李衣菜こそさっきは普通だったじゃない!」
李衣菜「無理やりそういうの意識させられたらこうなるよ~!」
―――
――
―
李衣菜「お、おお……先輩モードになってる。さっきまで恥ずかしがってたのに……」
泰葉「いい機会だからちゃんと練習しておかなきゃ。女の子を好きになる気持ちを理解して……」ブツブツ…
李衣菜「お、お腹空いてたら理解できるものもできないと思うな~? とりあえず街に出ようよ、ねっ?」
泰葉「あ、そうだね。行こう♪」ギュ
李衣菜「ほんとに手ぇ繋いでくの!?」
泰葉「李衣菜こそさっきは普通だったじゃない!」
李衣菜「無理やりそういうの意識させられたらこうなるよ~!」
―――
――
―
5: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:37:27 ID:3Lq
―――若者の街
李衣菜「うぅ……周りに見られてる気がする……」ドキドキ
泰葉「大丈夫だよ、誰も見てないし溶け込めてるよ。板についてきてるってこと♪」
李衣菜「そ、そうかなぁ……。早く目当てのもの買って帰ろうよぉ」
泰葉「ふふ、仕方ないなぁ。ほら、お店あそこだから――あっ」
李衣菜「えっ?」
加蓮「――はいPさん、あーん♪ カップル限定クレープならこういうことしなきゃ♪」

P「ちょ、流石に恥ずかしいからダメだって! 加蓮が食べたいからって来たのに……!」
6: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:38:29 ID:3Lq
泰葉「…………」
李衣菜「…………」
加蓮「ふふふっ、変装してたけど『カップルです』って言えたの嬉し……へっ」
P「どうした加蓮……あ、泰葉。李衣菜も! レッスン終わりに腹ごなしか? 美味しいぞ~ここのクレープ~」
泰葉「…………」
李衣菜「…………」
加蓮「…………」ガタガタブルブル…
P「ん? なんだこの空気」
泰葉「♪」ガシッ
李衣菜「♪」ガシッ
加蓮「」
キャアアアァァァ…!
7: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:39:37 ID:3Lq
―――
泰葉「美味しいね限定クレープ♪」
李衣菜「美味しいねぇ♪」
P「短時間で女の子をとっかえひっかえする最低男になってしまった……!!」
李衣菜「平気ですよ、応対してくれた店員さんも違いましたし♪」
泰葉「人気店だったのが逆にカモフラージュになりましたね♪」
加蓮「あは、あはは♪ ほんと美味しい、みんなで同じの食べられて嬉しいなぁ♪」ケラケラ
P「か、加蓮! 目に光を戻してくれ……!」
8: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:40:39 ID:3Lq
加蓮「だ、大丈夫大丈夫……あなたの育てた『アイドル』だから……」
李衣菜「そう、アイドルだよ?」
泰葉「二度と忘れないでね?」
加蓮「は、はいっ!」
P「こ、これくらいなら別に構わないんだけどな……仕事のご褒美だっただけだし」
泰葉「Pさんが許しても私と李衣菜が許しません。今日は特に」
李衣菜「そうですよっ。Pさんがいなかったから仕方なく泰葉と付き合うことにしたのに」
P「ぶっふぇア!?」
加蓮「ほぉ、へぇ?」ニヤァ…
泰葉「李衣菜言葉が足りてないよ!!?」
李衣菜「そう、アイドルだよ?」
泰葉「二度と忘れないでね?」
加蓮「は、はいっ!」
P「こ、これくらいなら別に構わないんだけどな……仕事のご褒美だっただけだし」
泰葉「Pさんが許しても私と李衣菜が許しません。今日は特に」
李衣菜「そうですよっ。Pさんがいなかったから仕方なく泰葉と付き合うことにしたのに」
P「ぶっふぇア!?」
加蓮「ほぉ、へぇ?」ニヤァ…
泰葉「李衣菜言葉が足りてないよ!!?」
9: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:41:27 ID:3Lq
李衣菜「えっ、あ! ち、違うんですよPさんっ! ほんとは付き合ってないんです!」
P「げっほ、ごほ、お、おおうわかっ、ぐぇほ、分かってるから……!」
加蓮「あらら~付き合ってないって。フラれちゃった?」ニヤニヤ
泰葉「かっ加蓮あなたね、人をからかえる立場じゃないでしょ今!」
加蓮「からかってないよ、真剣だよ♪」ニタニタ
泰葉「真剣な人はそんなニヤケ顔しない!」
P「げっほ、ごほ、お、おおうわかっ、ぐぇほ、分かってるから……!」
加蓮「あらら~付き合ってないって。フラれちゃった?」ニヤニヤ
泰葉「かっ加蓮あなたね、人をからかえる立場じゃないでしょ今!」
加蓮「からかってないよ、真剣だよ♪」ニタニタ
泰葉「真剣な人はそんなニヤケ顔しない!」
10: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:42:23 ID:3Lq
加蓮「違う違う、泰葉と李衣菜がお付き合いすることになって嬉しいんだよ~♪ おめでと♪」
泰葉「絶対分かって言ってるよね!?」
加蓮「そ、私は2人の理解者だもん♪」
泰葉「も~、ああ言えばこう言う! 李衣菜も何か言い返して!」
李衣菜「待って泰葉、Pさんが……!」
P「の、のみものっ……なんか飲み物を……!!」
李衣菜「か、買ってきますから待っててくださいっ! ごめん泰葉~!」ピューンッ
泰葉「絶対分かって言ってるよね!?」
加蓮「そ、私は2人の理解者だもん♪」
泰葉「も~、ああ言えばこう言う! 李衣菜も何か言い返して!」
李衣菜「待って泰葉、Pさんが……!」
P「の、のみものっ……なんか飲み物を……!!」
李衣菜「か、買ってきますから待っててくださいっ! ごめん泰葉~!」ピューンッ
11: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:43:02 ID:3Lq
泰葉「李衣菜~!?」
加蓮「そっかそっかぁ、2人がカップルかぁ~♪ じゃあPさんは私が~、ふふふふっ♪♪」
泰葉「どうしてこんなことに~!!」
に~!
に~っ
に~――……
12: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:43:49 ID:3Lq
―――後日、事務所
加蓮「Pさん、Pさんっ」
P「ん、どした加蓮」
加蓮「今度ね、カップル限定ジェラートが出るの。一緒に行ってほしいなぁって♪」
P「……味を占めたな? そう言ってこないだあんなことになったのに」
加蓮「えへへっ。ダメぇ?」
P「しょうがないな――」
泰葉「ダ!」ピョコッ
李衣菜「メ!」ニュッ
13: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:44:32 ID:3Lq
加蓮「あ、カップル登場♪」
泰葉「本気で怒るよ?」ジトッ
加蓮「冗談だってば~♪」
李衣菜「女同士で行けるならその方がいいよ! 絶対!」
加蓮「はーいはい、じゃあどっちでもいいから付き合ってよ。Pさんにはお土産で買ってくるってことで。いいよねPさんっ?」
P「ふふ、ああ。ありがとうな」
泰葉「本気で怒るよ?」ジトッ
加蓮「冗談だってば~♪」
李衣菜「女同士で行けるならその方がいいよ! 絶対!」
加蓮「はーいはい、じゃあどっちでもいいから付き合ってよ。Pさんにはお土産で買ってくるってことで。いいよねPさんっ?」
P「ふふ、ああ。ありがとうな」
14: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:45:11 ID:3Lq
加蓮「あ、そうだっ。この際だし、どの組み合わせがベストカップルか考えてみない?」
李衣菜「お、なんか面白そうだね」
泰葉「そう? 私は李衣菜とがいい。加蓮とは無理」ギュ
李衣菜「え」
加蓮「真正面から拒否られた! だったら私も李衣菜がいいし!」ダキッ
李衣菜「あれ、なんで急にそんな流れに!? Pさん助けてください~!」
李衣菜「お、なんか面白そうだね」
泰葉「そう? 私は李衣菜とがいい。加蓮とは無理」ギュ
李衣菜「え」
加蓮「真正面から拒否られた! だったら私も李衣菜がいいし!」ダキッ
李衣菜「あれ、なんで急にそんな流れに!? Pさん助けてください~!」
15: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:45:52 ID:3Lq
P「ははははっ、李衣菜は人たらしだからなー、苦労するなぁ!」
李衣菜「そんなんじゃないですけど!?」
泰葉「李衣菜!」
加蓮「李衣菜っ!」
李衣菜「ど、どっちも重そうだから嫌だ! Pさんがいい!」
「「フラレタ…!」」ガーンッ
P「り、李衣菜……酷いオンナだ……!」
李衣菜「味方がいないー!?」
李衣菜「そんなんじゃないですけど!?」
泰葉「李衣菜!」
加蓮「李衣菜っ!」
李衣菜「ど、どっちも重そうだから嫌だ! Pさんがいい!」
「「フラレタ…!」」ガーンッ
P「り、李衣菜……酷いオンナだ……!」
李衣菜「味方がいないー!?」
16: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:46:45 ID:3Lq
加蓮「泰葉……振られた者同士付き合うのもアリだよね……」シクシク…
泰葉「そうだね……傷を舐め合って生きようね……」メソメソ…
李衣菜「そ、そういう悲しい付き合い方は良くないよ! 2人のことは好きだし、3人で仲良くしよう? ……ってなんで私こんなこと言ってるの!?」
加蓮「やーい最低女~♪」
泰葉「いつか身を滅ぼしちゃうよっ、ふふ♪」
泰葉「そうだね……傷を舐め合って生きようね……」メソメソ…
李衣菜「そ、そういう悲しい付き合い方は良くないよ! 2人のことは好きだし、3人で仲良くしよう? ……ってなんで私こんなこと言ってるの!?」
加蓮「やーい最低女~♪」
泰葉「いつか身を滅ぼしちゃうよっ、ふふ♪」
17: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:47:27 ID:3Lq
李衣菜「うぅ……Pさんほんと助けてくださいよ~……!」
P「仲良しはいいことだからな~。喧嘩してるようでしてないし」
泰葉「私たち!」シャキーン
加蓮「マブダチ!」パパーン
李衣菜「今ちょっと疑わしいけどねっ! まったくもうっ!」
きゃっきゃ うふふ
がちゃ
ちひろ「おはようございます~。プロデューサーさ~ん、ちょっとお願いが~……」トテトテ
P「仲良しはいいことだからな~。喧嘩してるようでしてないし」
泰葉「私たち!」シャキーン
加蓮「マブダチ!」パパーン
李衣菜「今ちょっと疑わしいけどねっ! まったくもうっ!」
きゃっきゃ うふふ
がちゃ
ちひろ「おはようございます~。プロデューサーさ~ん、ちょっとお願いが~……」トテトテ
18: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:48:04 ID:3Lq
P「あ、おはようございますちひろさん。どうしました?」
ちひろ「じ、実はですね……昨夜、実家から電話がありまして」ヒソ
P「え、実家?」
李衣菜「あはは、くすぐったいよ――ん? 実家?」ピクッ
泰葉「どうしたの?」
加蓮「なに?」
ちひろ「じ、実はですね……昨夜、実家から電話がありまして」ヒソ
P「え、実家?」
李衣菜「あはは、くすぐったいよ――ん? 実家?」ピクッ
泰葉「どうしたの?」
加蓮「なに?」
19: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:48:58 ID:3Lq
ちひろ「ええ、そろそろ相手を見つけなさいと……いつもだったら適当に切っちゃうんですけど、そのぉ……」
P「……まさか『相手がいる』とか何とか言っちゃったんですか……!?」
ちひろ「そ、そのまさかで……。『声だけでも聞かせろ』って言われちゃいまして……ですので、えっと……プロデューサーさんの声を貸してください!」
P「だと思いましたよ! 誤魔化すだけで済みますかそれ? 取り返しのつかないことになるのは嫌ですからね!?」
ちひろ「大丈夫です、ぜっっっったい大丈夫! プロデューサーさんだけが頼りなんです~!!」ビエェェ
P「……まさか『相手がいる』とか何とか言っちゃったんですか……!?」
ちひろ「そ、そのまさかで……。『声だけでも聞かせろ』って言われちゃいまして……ですので、えっと……プロデューサーさんの声を貸してください!」
P「だと思いましたよ! 誤魔化すだけで済みますかそれ? 取り返しのつかないことになるのは嫌ですからね!?」
ちひろ「大丈夫です、ぜっっっったい大丈夫! プロデューサーさんだけが頼りなんです~!!」ビエェェ
20: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:49:33 ID:3Lq
P「わ、分かりましたよ! だから鼻水をつけないで!! ――あ」
ちひろ「う゛ぇ?」
李衣菜「…………」
泰葉「…………」
加蓮「…………」
ちひろ「ピエッ」
ちひろ「う゛ぇ?」
李衣菜「…………」
泰葉「…………」
加蓮「…………」
ちひろ「ピエッ」
22: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:51:14 ID:3Lq
李衣菜「ちひろさん?」
泰葉「ダメですよ?」
加蓮「ほんとに声だけだよ?」
「「「Pさんとは付き合っちゃダメ」」」
ちひろ「ち、ち――」
――チッヒャアアアアアァァァァァァァァァアアアッ……!!
P(以来、ちひろさんは俺の元にそういう話を持ってくることはない……)
おわり
泰葉「ダメですよ?」
加蓮「ほんとに声だけだよ?」
「「「Pさんとは付き合っちゃダメ」」」
ちひろ「ち、ち――」
――チッヒャアアアアアァァァァァァァァァアアアッ……!!
P(以来、ちひろさんは俺の元にそういう話を持ってくることはない……)
おわり
23: ◆5F5enKB7wjS6 20/12/04(金)23:52:21 ID:3Lq
というお話だったのさ
空白の9ヶ月、お前は何をしてたんだろうね
お前……?
空白の9ヶ月、お前は何をしてたんだろうね
お前……?
転載元:李衣菜「カップル限定クレープが食べたい?」泰葉「うん」
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1607092239/
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1607092239/
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