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トップページシャニマス > 【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「私はこの絆を諦めません」【安価進行】 CHAPTER 05

144: ◆zbOQ645F4s 2021/07/21(水) 21:04:32.62 ID:2fsxRw+e0

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GAMEOVER

シラセさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。



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関連スレ
【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】CHAPTER 01
【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】CHAPTER 02
【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】 CHAPTER EX
【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「その矛盾、撃ち抜きます!」【安価進行】 CHAPTER 03
【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「その矛盾、撃ち抜きます!」【安価進行】CHAPTER 04

145: ◆zbOQ645F4s 2021/07/21(水) 21:05:31.75 ID:2fsxRw+e0


さあさあ、今年も始まりました!
モノクマガールズコレクション!

全国の女子高生が注目するこのファッションショーに、なんと!ななななんと!
あの伝説的カリスマモデル、白瀬咲耶が戻ってきたァーーーーーーッ!!!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

殲夜アリア

超高校級のモデル 白瀬咲耶 処刑執行


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

流石は白瀬さん、抜群のスタイルに誰もを唸らせるクールな表情で魅せてくれますね。
ファーストルックからクールにスーツスタイルでキメッ☆
観客の女子高生たちも黄色い歓声をあげます!


146: ◆zbOQ645F4s 2021/07/21(水) 21:06:29.53 ID:2fsxRw+e0


このファッションショーは白瀬さんの独壇場、次々から次へとスタイルチェンジしては何度もランウェイへ。
赤に緑に青に黄、スパンコールにドレスにワンピース。
意匠を凝らした色鮮やかな美しい衣装に身を包み、回転寿司のレーンのように出ては入って出ては入ってを繰り返します。
過酷ですがこれがモデル業!
白鳥が水面下でバタ足をするように、華々しい世界の裏には弛まぬ努力があるのです!
白瀬さんも疲れが溜まってきてはいますが、表情は鉄仮面をつけたかのように崩しません。
ランウェイで表情を崩すのはタブー。笑うなんて持ってのほか。

それがモデルとしての義務であり矜持なのです!

しかし、芸能業界には大きな闇があります。

_______それは『嫉妬』。
堂々とライトを集めれば集めるほどそのライトの下にいない、暗中の少女たちは嫉妬の炎を燃やしてしまうのです。


147: ◆zbOQ645F4s 2021/07/21(水) 21:08:09.99 ID:2fsxRw+e0


ああ、可哀想に寸胴体系に生まれてしまったばかりにモデルモノクマはライトを浴びることはできません。
それなら嫉妬に走っても仕方ないですよね。
白瀬さんもトップモデルですしヒールに細工をされたぐらいじゃ大丈夫なはず……


……あれ?

あらら、ブッサイクに転んじゃってますね。ドレスも破けちゃってあれまあ!
そりゃ観客たちも怒り狂いますよ!
彼女たちが見たかったのはクールビューティ白瀬咲耶。こんな新喜劇みたいなのはお呼びじゃない!

白瀬さんの全身を包み込むのはランウェイのライトなんかではなく、カメラのフラッシュの好奇の光。
光の合間を縫って投げ込まれる観客からの罵声とゴミ。
埋もれるような失望に飲み込まれ、飲み込まれ……






ごみ山の中で誰にも見られることなく、
ボロ切れみたいなドレスを着たままひっそりとスーパーモデルは息を引き取りましたとさ。


153: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 20:55:20.58 ID:W2C/KaPl0

予定通り5章より再開いたします。
学級裁判を跨ぎ一か月以上空いたので改めて主人公周りの情報を整理しておきます。

なお、今回の更新では自由行動まで進むことはないと思うので予めご了承を。

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【5章現在での主人公の情報】

・習得スキル
【一番星の魔法】
〔自由行動二回目終了時にモノクマメダル10枚を消費することで、その日の自由行動を一回プラスすることができる〕

【ポシェットの中には】
〔自由行動のある日に限り一日の終わりにコンマ判定を行い、末尾の数字の枚数分だけのモノクマメダルを獲得できる〕

【意地っ張りサンセット】
〔反論ショーダウン・PTAのコンマ値の基礎値が+10される〕

【包・帯・組・曲】
〔学級裁判で不正解時のペナルティを三回まで無効化する〕

【HAPPY-!NG】
〔交流による親愛度上昇が+0.5される〕

【摩的・アンチテーゼ】
〔反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+15される〕

【水色感情】
〔学級裁判で不正解時コトダマが減少して正解が導きやすくなる〕


・現在のモノクマメダル枚数…123枚


154: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 20:56:42.37 ID:W2C/KaPl0

・現在の所持品

【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグ口ーブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】×2
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】


155: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 20:58:48.16 ID:W2C/KaPl0

【ここまでの親愛度】

・【超高校級の飼育委員】櫻木真乃……1.0【DEAD】
・【超高校級の占い師】風野灯織……(主人公)
・【超高校級の助っ人】八宮めぐる……0

・【超高校級の保健委員】幽谷霧子……0【DEAD】
・【超高校級のモデル】白瀬咲耶……3.5【DEAD】
・【超高校級の服飾委員】田中摩美々……12.0

・【超高校級の幸運】園田智代子……3.0
・【超高校級の応援団長】西城樹里……3.0【DEAD】
・【超高校級の日本舞踊家】杜野凛世……2.0【DEAD】

・【超高校級のゲーマー】大崎甜花……3.0【DEAD】
・【超高校級のスタイリスト】大崎甘奈……1.0【DEAD】

・【超高校級のギャル】和泉愛依……2.0

・【超高校級の???】浅倉透……0【DEAD】
・【超高校級のディベート部】樋口円香……6.0
・【超高校級の帰宅部】市川雛菜……12.0
・【超高校級の学級委員】福丸小糸……12.0【DEAD】

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以上です、それでは第5章開始いたします。


156: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:00:21.72 ID:W2C/KaPl0






___________一人目は不運に巻き込まれて。







157: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:02:41.65 ID:W2C/KaPl0


一人目は不運に巻き込まれて。
突然放り込まれた状況を理解も出来ず、ただわめくうちに仲間を手にかけてしまいました。
まさかそれが、この長い長い物語の始まりになるとも思わずに。

二人目は強さに憧れて。
強さの象徴と弱さの象徴が巡り合ったのは運命のいたずらか。
不思議と引き付けられた二人はみんなが寝静まった夜中に秘密の会合。
二人で強さを語らいます。その結果、二人は強さの倒錯を知り、本当の強き者は本当の弱き者の前に散り果てました。

三人目はエゴイズムに飲まれて。
ただ己が欲求を満たすためだけに二人もの人間を手に駆けました。
想いを同じくした二人の仲を引き裂いて、わざわざ不審者の存在を作り出してまで。
混迷で煙に巻こうとするのは人間の浅ましさか。

四人目は仲間のため。
裏切り続けた罪悪感と自己嫌悪。
自分の心に打ち込まれた楔は日を重ねるごとに大きくなり、やがて心臓もろとも突き破りました。
その結果の選択は仲間を救うと信じて、大きな決断に踏み切ったのです。


五人目は……………………

………………………
………………………
………………………
………………………
………………………
………………………
………………………


158: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:03:23.77 ID:W2C/KaPl0






………………………五人目なんか、いたか?






159: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:04:22.95 ID:W2C/KaPl0

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CHAPTER05

Die the sky.

(非)日常編


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160: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:06:04.25 ID:W2C/KaPl0



…………

……………………

…………………………………………
…………………………………………
…………………………………………
…………………………………………




…………………………………………ダメ。





161: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:06:46.88 ID:W2C/KaPl0


灯織「……はぁ」


裁判を終えて、もう動く気力も湧かず。
樋口さんの殺意を食い止める術を考えても、答えが出るはずもなく。
思考の堂々巡りがより一層靄を濃くするばかり。
ただひたすらに夢の世界に篭りたい一心で瞳を閉じ続けてきたけどこれ以上は眠れないらしい。


灯織「……なんだか、お腹が空いたな」


動きたくもないのに、誰かと話したくもないのに。
体は私の意思とは無関係に栄養を欲する。
別に何もいらないけど、眠ることもできそうにない。
むしろ眠るためには何かを口に入れて血糖値をあげたほうがいいかもしれない。


灯織「そういえば今、何時なんだろう」


睡眠も食事もいつのまにか疎かになっていた、モノクマのアナウンスも聞いていないしこの部屋には窓一つない。
もしかしたら夜時間真っ只中なのかもしれない。

……一応、出歩きは禁止だけど。


灯織「……行こうか」


162: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:08:42.76 ID:W2C/KaPl0

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【寄宿舎エリア 廊下】


廊下に出ても人の気配はない。みんな寝ているのか、それとも学校エリアにいるのか。

……まあ、いいか。
食堂に行こう。夜時間なら閉鎖されてるだろうから、ダメだった時は倉庫かな。

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【食堂】


ガチャガチャ

ダメ、閉まってる……
やっぱり今は夜時間なんだ。あの事件から、咲耶さんと凛世の死から数えて……何日めなんだろう。

……寝過ぎて頭痛すらする。
考えがまとまらない。

とりあえず、倉庫に行こうかな。

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163: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:10:01.89 ID:W2C/KaPl0

【倉庫】

倉庫には生活用品以外にも豊富な食料が保管されている……小糸やチョコとの交流でも確認した通り。
お菓子でもなんでも口に入れるだけならなんとかなるだろう。

大きなあくびをしながら扉を開けた。

……何も考えずに。


愛依「……えっ?!灯織ちゃん?!」

灯織「め、愛依さん?!」


倉庫の扉を開けるとそこには蹲み込んで段ボールの箱を漁る愛依さんの背中があった。


愛依「え、ひ、灯織ちゃん大丈夫なん?!病気とかじゃ……」


私の姿を確認するなり、飛びつかんばかりの勢いで側にやってきて私の手を取った。
寝起きそのままの形で出てきてしまったのに愛依さんが顔をマジマジと見てくるのでよろけてしまった。


愛依「わ、灯織ちゃん?!やっぱチョーシ悪い系?!保健室行く?!」

灯織「い、いえ!そういうわけではないので……」

愛依「そ、そうなん?でも久しぶりに灯織ちゃんの姿見れてマジでよかった〜〜〜!うちらみんな心配してたんだかんね!」

灯織「そ、そうなんですか……?」

愛依「うん!裁判の後から部屋から出なくなっちゃったから……めぐるちゃんとか毎日部屋のインターホンも鳴らしてたと思うんだけど」


そういえば何回か部屋のインターホンが鳴らされていたような気もする。
私はそれにすら耳を閉ざしてしまっていたけれど……あれはめぐるだったんだ。


164: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:11:29.29 ID:W2C/KaPl0


愛依「ご飯とかちゃんと食べてる?!睡眠はとってる?!」

灯織「め、愛依さん……ありがとうございます、ご心配をおかけしました」


塞ぎ込んでいたのは……私だけだったみたいだ。
あれだけ周りに希望だなんだの強いて来たのに、結局足を引っ張ってしまっている。情けない限りだ。


灯織「……立ち止まってるだけじゃダメだって、みなさんに偉ぶって伝えてきたのに私が一番できてなかったですね」

愛依「灯織ちゃん……うちが言うのもおかしな話だけどさ、弱い気持ちを隠したり意地張ったりする必要って無いと思う」

灯織「愛依さん……」

愛依「うちらは友達じゃん?」

灯織「はい……すみません、友達……を裏切ってしまうような真似を……」

愛依「いや、それも違う!」

灯織「愛依さん……?」

愛依「灯織ちゃんはうちらのことを考えて考えて……その結果パンクしちゃっただけなんだから何も悪くない!自分のせいだとか考えなくてマジでいいから!」

愛依「灯織ちゃんがしょげてるなら、その分うちらが頑張る!応援するし、支えるから!」

愛依「……ね?ちょっとずつ頑張れれば、それでいいじゃん!」


愛依さんは胸を張ってそう答えた。弱り切った今の私には何より頼もしくて、なによりも嬉しい言葉だ。
ガチガチになっていた心の凝りがほぐれて、モチモチになっていくのを感じる……
私の中で大きな峠を一つ越えたんだろう。


165: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:12:37.08 ID:W2C/KaPl0


灯織「愛依さん、私がいなかった間のことを詳しく教えてもらえないでしょうか。……許されるなら、今からでも皆さんと共に前を向いて行きたいですから」

愛依「モチ!……てゆーか、もう来てもらったほうが早いかな」

灯織「……え?」

愛依「今、みんなで体育館にいるんだよね。灯織ちゃんも来てもらったほうが早いかも?」


夜時間に体育館に集まってる……?
なんのために……?


灯織「わ、わかりました……体育館、ですね」

愛依「大丈夫?一緒に行く?」

灯織「い、いえ……大丈夫です!お手数をおかけするわけには……!」

愛依「いやいや、遠慮しなくていいから!うちもどうせ行くんだし!」

灯織「あ、あの……その……」

愛依「?」

灯織「シャワー、浴びてから行ってもいいでしょうか……?」

愛依「あっ……」


166: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:14:03.99 ID:W2C/KaPl0

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【体育館】

愛依さんと一旦分かれ、シャワーを浴びてから体育館の扉を開く。
何日も扉を開けていなかった右腕にはその扉は重厚に、そして威圧感を持って感じられた。
中から差してくる光の中に見たのは……

_______モノクマを解体している皆さんの姿?!?!


めぐる「灯織〜〜〜〜〜!!」


驚くのも束の間、正面から抱きついてきためぐるで遮られる。


灯織「め、めぐる……苦しいってば……」

摩美々「お熱いですねー」

めぐる「灯織、大丈夫なの?!心配したよ〜〜!!」

灯織「ご、ごめん……めぐる、もう大丈夫だから。心配かけてごめんね」

めぐる「病気はしてない?!怪我はしてない?!」

灯織「うん、そういうのとはまた違うの……ちょっとだけ、元気がなくなってたけどもう大丈夫だから」

めぐる「本当に?!無理してない?!」

灯織「してない、してないから」


めぐるの目元には涙が携えられていて、私を抱きしめる力も強く。
感情を真正面からぶつけられたような感覚だ。その両腕からじんわりと優しいものが広がるのを感じる。
私はめぐるの頭にそっと右の掌を添えて、撫で下ろした。


167: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:15:29.34 ID:W2C/KaPl0


摩美々「ご堪能のところ申し訳ないですケド、灯織にも今の状況を説明したいんだよねー」

灯織「あ、はい!むしろこちらからお願いしたいぐらいで……このモノクマは一体?」

雛菜「あは〜?でも正直雛菜たちにもよくわかってないよね〜?」

灯織「えっ……?」

智代子「うん……凛世ちゃんの裁判が終わった後のことなんだけどね……」

摩美々「いつもと同じように、エリアの開放があってー。その探索をした後はまたいつもと変わらず生活を続けてたんだケド、今朝になって愛依がこの状態のモノクマを発見したんだよねー」

雛菜「もともとアナウンスも流れなくなってておかしいなとは思ってたんだよね〜」

愛依「うちが校内で適当に散策してるとポツンってモノクマがいてさ!マジでビビったんだよね!」


そういえば、今日は朝と晩のアナウンスを聞いてないような気がする。
モノクマがここで動かなくなっていることと無関係なわけ、ないよね……


摩美々「あ、灯織これ渡しとくねー」

灯織「え?これは……?」

摩美々「モノクマの体に入ってた爆弾だよー」

灯織「ば、ばく……?!」

摩美々「ふふー、スイッチは切ってるから大丈夫だよー」


摩美々さんのからかいを受けるのも数日ぶりだな……
それにしても爆弾がモノクマの中に……何を目的として……


168: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:16:42.85 ID:W2C/KaPl0


……いや、目的なら知ってる。
実際私も目にしたじゃないか……この学園に来た初日、樹里が単身モノクマに抵抗したあの時。

____もう、そんな樹里はこの世にはいないんだけど。


摩美々「爆弾は置いとくにしても、モノクマの体はかなり緻密な機械設計みたいだよー。詳しいことはわからないけど、運動性能は信じられないほど高いと思う」

智代子「まあ実際あのおしおきをやってるぐらいだもんね……」

灯織「開発費用なんかもかなりかかってそうですね……」

雛菜「その結果やってるのがコロシアイの強要ってわけわかんない〜〜〜!」

摩美々「……まぁ、せっかく灯織に来てもらったことだし5階の調査報告をしとこうかぁ。モノクマに関しては摩美々たちもさっぱりですしー」

灯織「……あ、助かります」

めぐる「はいはい!それじゃあわたしが灯織に教えてあげるね!灯織のために一生懸命調べたんだよ!」

灯織「めぐる……うん、ありがとう」


モノクマのことは気にかかるけど、今はそれよりみなさんに追いつくことが先だよね。
ひとまずめぐるの報告に集中しよう。


灯織「じゃあ、聴かせてもらえる?」

めぐる「うん……あのね!」

______________

__________

______


169: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:18:08.71 ID:W2C/KaPl0

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【めぐるの部屋】

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ~!さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』


朝が来た……
凛世の事件の直後、円香の言い残した絶望計画。
それが頭から離れなくていても経ってもいられず、学校中を夜中は駆け回ってたけど円香の姿は見えず。
わたしが寝不足になっただけで終わっちゃった。

うぅ……わたしは灯織みたいに推理したりできないから、こういう時こそ力にならなきゃなのに……

ううん!だからってへこたれないよ!
諦めない限り、希望はあるって学んだから!
真乃から、みんなから受けついだ絆を果たすんだ!

とりあえずは灯織を起こすところから!


170: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:20:17.42 ID:W2C/KaPl0

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【廊下 灯織の部屋前】

めぐる「おはよーーーーーー!!灯織ーーーーーー!!」


インターホンを何度も鳴らしてるのに灯織からの反応はない。
こんなの初めてだよ……灯織はいつも早起きで、わたしと一緒に食堂に行ってるのに……


めぐる「まさか……事件が……!?」


ガチャガチャ!ガチャガチャ!

何度もドアノブを下ろすけど、内側からかけられた鍵が外れることはない。
廊下にはわたしのあくせくと漏らす声と耳障りな音だけが響く。


めぐる「灯織!!返事してーーー!!」

モノクマ「あーもう!ストップ、ストップだよ八宮さん!」

めぐる「モノクマ?!この扉を開けてくれる?!灯織が……灯織が中で……!」

モノクマ「はいはい分かった、分かったから!いったん落ち着いてみよっか!ほら、1から素数を数える!」

めぐる「そ、素数……?えっと、3.141592……」

モノクマ「それは円周率!全然違うよ、せめて自然数とか無理数とかでボケてよ!」


171: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:21:44.70 ID:W2C/KaPl0


モノクマ「とにかく落ち着いてボクの話を聞くんだ、ベイビー。いい知らせと悪い知らせ、二つある。どちらから聞きたい?」

めぐる「え……?そ、それじゃあ悪い知らせ……?」

モノクマ「今日のボクは便秘なんだ、というかここ1週間ほどずっとご無沙汰でね。今朝なんか腸の働きを促進にする薬を飲んでみたんだけ_____」

めぐる「で?!?!いい知らせって?!?!」

モノクマ「圧がすごいよ圧が……入社4年目が新卒に説教するときぐらい圧を感じるよ……」

モノクマ「風野さんは無事!何も起きてないから!だからそのドアノブガチャるのやめてくれるよね?!」

めぐる「そ、そうなんだ……」

モノクマ「まあ、メンタルが無事とは限らないけどね?今みたいにガチャガチャすると逆に彼女にとって負担になっちゃうかもしれないから」

めぐる「……!?」

モノクマ「ボクとしては鍵が摩耗するような真似はやめて欲しいってだけだから!風野さんを部屋から出したいなら別の方法でも考えるんだね!」


モノクマはわたしにそれだけ注意を伝えると何処かに行っちゃった。
灯織は昨日の事件で閉じこもっちゃったってことだよね……
これまでわたしたちを引っ張ってくれてた分、やっぱり負担をかけちゃってたんだ……
灯織、ごめんね……


めぐる「……うぅ、灯織」


ドアの向こうにはきっと落ち込んじゃってる灯織がいて……体を震わせてるかもしれない。
ギュゥって抱きしめてあげて、これまでの分もいっぱい「ありがとう」って伝えたい。
でも、それをするには遅すぎたみたい。
扉は、わたしの力じゃ開けられない。
扉に沿わせた掌が無気力にずるずると落ちていく。


めぐる「……でも、わたしは……円香を止めないと」


灯織が動けないのなら、それは今わたしの役目。
灯織の想いを、願いを引き継いで……わたしがみんなを守る!
だから、今はちょっとだけ灯織のそばを離れないといけない。


めぐる「灯織、待っててね。わたしが灯織の分まで、頑張ってくる!」


わたしは最後に灯織のネームプレートにタッチした。


172: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:23:05.24 ID:W2C/KaPl0

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【食堂】


みんなが集まったけど、やっぱり灯織はやってこなかった。円香も変わらず。
昨日の事件で二人を失っただけでなく、中心核だった灯織がいなくなったことでいつもよりも食堂はしんみりしちゃってる。


愛依「灯織ちゃん……やっぱ抱え込んでたんだね」

智代子「……灯織ちゃんに、応援の言葉をかけて欲しかったな」

雛菜「……どんよりした空気、雛菜きらい〜」

摩美々「……」


でも、だからこそ。
今はわたしが頑張らないとダメなんだ……
この嫌な空気も丸ごとギュッと抱きしめて、大丈夫にしてあげないとダメなんだ……!


めぐる「みんな、灯織がいっつもなんて言ってたか忘れてない?!」

愛依「えっ?……ひ、灯織ちゃんが言ってたこと……?」

雛菜「……絆、ですか〜?」

めぐる「雛菜正解!そう、わたしたちが大事にしなくちゃなのは絆……それは今でも変わらないよ!」

めぐる「灯織がいないからこそ、灯織との絆を大事にしないと……ダメなんじゃないかな?!」

摩美々「なんかふんわりしすぎてよくわかんないケド」

摩美々「要は『灯織がここにいれば何をしてたか』『私たちは灯織のためにも何をすべきか』ってことだよねー?」

めぐる「えっと……うん!多分!」

智代子「灯織ちゃんのために……」

愛依「……止まってる時間はないってことだよね」

雛菜「それに、円香先輩を止めないといけないですね〜」

摩美々「まあ、そんなのめぐるにわざわざ言われなくてもでしたケド」

めぐる「……ありゃ?」

摩美々「でも、摩美々のキャラ的に言いづらい話だったのでー……頑張り賞ぐらいはあげましょうかねー」


173: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:25:17.39 ID:W2C/KaPl0


モノクマ「はい!お話はまとまりましたでしょうか!」

雛菜「あ、来た〜!」

モノクマ「まあ、一応これもお約束というやつなのでアナウンスはしとくね?」

モノクマ「おめでとう!そなたたちはついに第四の壁を乗り越えた!その努力と成果を称えて新しき世界の扉を開こうではないか!」

愛依「5階……ってことだよね?」

モノクマ「そして大事なことなので、これも」

モノクマ「今そなたらの開いた扉は、この世界における最後の扉である!」

智代子「最後の……扉……?」

モノクマ「はやい話がこの学園は5階建てってこと!これ以上はもう無いってことだね!」

摩美々「……なるほどぉ」


5階が最後のフロア……ってことは、これが最後の手がかりってこと?
なら、なんとしても探索で成果を上げなきゃだよね!


モノクマ「それと合わせて、4階の学園長室も開放しておいたから探索はご自由に!」

モノクマ「きっと……オマエラの知りたい真相に近づくヒントが隠されてるはずだよ」

めぐる「……!!」

モノクマはそう言ってほくそ笑むと姿を消しちゃった。残されたわたしたちは、迷うこともなく一気にお互いを見合わせた。

摩美々「最後のフロアなら、気合入れなきゃですねー」

めぐる「うん!絶対に手がかりを見つけ出してみせるよ!」

智代子「……そうだね、頑張らないと」

愛依「おしっ!気合入れた!うちも本気で、死ぬ気で頑張るから!」

雛菜「円香先輩もきっともう探索してるよね……よし」


その一歩は力強く。
食堂を後にした。

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174: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:26:47.81 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------

さて、新しく開かれた五階にあるのは……武道場に植物庭園、生物室。それと教室みたい。
あとモノクマの話だと学園長室の扉も解放されたんだっけ?
灯織がいない分、いつも以上に気合を入れないと!


めぐる「よーし、がんばるぞー!」

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【探索について】

場所指定の安価と同時にコンマを判定し、末尾の数字と同じ枚数だけモノクマメダルが獲得できます。
※めぐるの獲得したモノクマメダルがそのまま灯織の枚数に加算されます

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めぐる「どこから探索しようかな……?」

1.学校エリア5F 武道場
2.学校エリア5F 植物庭園
3.学校エリア5F 生物室
4.学校エリア4F 学園長室

↓1


175: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/24(土) 21:39:32.81 ID:K+gajc9v0

4


176: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:41:41.94 ID:W2C/KaPl0

4 選択

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【学園長室】


4階の閉ざされていたはずの部屋。観音開きの重厚な扉は意外なほどにすんなりと開いた。

中はいかにもと言った感じな厳かな空間。
樫の木のデスクは威圧感を放っていて、壁にかけられた歴代の学園長の肖像画はわたしたちを睨みつける。
本当に通っている学園ではないのに、背筋をついつい正しちゃう。そんな雰囲気が漂っている。


摩美々「この部屋、ここまで隠してただけあって、結構色々あるねー」

めぐる「うん……摩美々は何か気になったものとかある?」

摩美々「とりあえずはあれかなー」


摩美々が指差した先にあったのは……ショーケース?中にはファイルホルダーといくつかの小物が見える。
摩美々はその一冊を手に取ると、わたしの目の前でパラパラとめくった。


摩美々「『コロシアイ合宿生活動機概要』……なんだか見覚えないー?」


目の前の書類には、見覚えどころか実際にわたしたち自身が経験したあの残酷な動機について手段からその狙いまで細かに記されている。


177: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:42:32.55 ID:W2C/KaPl0


めぐる『一つ目の動機は【疑心暗鬼】、あえて黒幕との接点を公開することにより必要のない疑いあいに持ち込む。お互いがお互いを信じ合えない状況下でアイドルたちは信頼をどんな形で発揮してくれるのか』

摩美々「透と真乃の事件……黒幕の目論見通り、真乃が疑心暗鬼の果てに透を手にかけた」

めぐる『二つ目の動機は【焦燥】、フェイク映像による近縁者の危機を告示する。この学園から出たいという意思を一層駆り立てた上で、真のアイドルになるための決断力を養成する』

摩美々「小糸は脱出しようと意思が強まった結果、殺害以外の方法を見つけるために樹里を頼って……事故に巻き込まれた」

めぐる『三つ目の動機は【才能】、各人の才能を伸ばすためのヒントを授ける。柔軟な思考力のもと、与えられた道具をどう活用するかに着目したい。
備考:当初の予定と異なり、コロシアイがそこまで精力的に行われなかったため一部変更。後の計画の予備実験としての役割も兼ね、被験体Aに人格の移植を行う』

摩美々「霧子はモノクマに人格を植え付けられて、自我の崩壊を起こして凶行に及んだ……」

めぐる『4つ目の動機は【犠牲】、集団としての生存のために1人を切り捨てる決断を迫る。損得勘定と個人の感情との間のすり合わせを適正化し、これから先生き残っていく上での野心を研ぎ澄ますのも狙いの一つである』

摩美々「私たちに紛れた裏切り者、咲耶と凛世はそれぞれ考えを別にして……凛世は私たちのために、咲耶を殺害した」

めぐる「ここまでのわたしたちと完全に一致してるね……」

摩美々「まぁ学園長室ってだけあってモノクマの書類なんだろうねー」


178: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:44:25.83 ID:W2C/KaPl0


めぐる「……あれ?第3の動機のところはもっと続きがあるみたいだよ?」

摩美々「……ああ、それは渡されたプレゼントの詳細についてみたい。見てみるー?」


数ページめくると、わたしたちに渡されたプレゼントが私たちの名前と才能、そしてそのプレゼントの写真付きで記されていた。

『八宮めぐる【超高校級の助っ人】ゼッケン』
『風野灯織【超高校級の占い師】水晶玉』


今生き残っているわたしたちの分は当然として、すでにあの動機が配られた段階で犠牲になっていたみんなの分も。一応用意はされていたらしい。


『櫻木真乃【超高校級の飼育委員】止まり木』

めぐる「……真乃の分」

摩美々「……ショーケースの中に入ってるケド、めぐる持って帰る?」

めぐる「うーん、流石にちょっと手で持って帰るにはおっきすぎるかな」

摩美々「……そうだねー」


『浅倉透【超高校級のカリスマ】テープレコーダー』

めぐる「あれ、透の才能ってこれ……」

摩美々「見るのは初めて……だけどある程度納得はいくよねー、カリスマってそれっぽいじゃーん」


透自身も才能のことは明かされてなかったらしいし、電子生徒手帳にも記載はなかった……
その才能が、カリスマ……


179: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:45:20.46 ID:W2C/KaPl0


『福丸小糸【超高校級の学級委員】タスキ』

摩美々「実用性のなさそうなプレゼント、私たちの中にも渡されてる人はいたけど小糸もそのパターンだったみたいだねー」

めぐる「『あんたが主役』……パーティとかで使うやつ?」

摩美々「つくづくモノクマって悪趣味だよねー」


と、亡くなった三人のリストを見た後パージをめくって……その手が止まった。
そこにあるはずの部分が、樹里の項目がまるまるバッサリと切り取られていたから。


めぐる「あれ?!樹里のページは?!」

摩美々「落丁ってわけでもなさそうだねー……もしかして、円香……?」

めぐる「えー?!もう先に来てたのー?!」

摩美々「かもね、モノクマにも円香が気に入られてるみたいだし……その程度の加担はしててもおかしくないでしょー」

めぐる「でも、なんで樹里のページが……?」

摩美々「……樹里の、プレゼント……?」


円香の行動の意図はわからないけど、今手元にない限りは諦めるしかない……
この謎は解消しようにもできない謎だ。


180: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:46:53.67 ID:W2C/KaPl0

【額縁】

学園長室の壁にはあんまり見慣れないおじいさんたちの肖像画。
うーん、下のプレートをよく見てみると……『希望ヶ峰学園歴代学園長』……?
ってことはこのおじいさんたちはみんな校長先生、だったのかな。
一番古いのは、これみたい。
『初代学園長・神座出流』……?
何て読むんだろう、『かみ、ざ、で、る』……?
人の名前、なんだよね……?

-------------------------------------------------

【コンマ判定81】

【末尾1】

【モノクマメダル1枚を手に入れました!】

1.学校エリア5F 武道場
2.学校エリア5F 植物庭園
3.学校エリア5F 生物室

↓1


181: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/24(土) 21:48:06.64 ID:Qqvqa1iu0

1


182: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:50:55.27 ID:W2C/KaPl0

1 選択
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【武道場】

これは……弓道場?
人工で植えられてる桜が綺麗、その向こうには弓道の的が並んでる。
結構な奥行きはありそうだな、練習にはちょうどいいかも?


愛依「わー……すっご、マジで和風系じゃん」

めぐる「愛依!そういえば愛依は小さい頃から書道をやってたんだっけ?」

愛依「まーね♪ばーちゃんに教えてもらって、それなりには書けるんだけどさ、なんかこの武道場の雰囲気は懐かしい感じがすんね」

めぐる「そうだね、ザ・ジャパニーズスタイルって感じがするよ!」


弓道だけじゃなく鎧甲冑や掛け軸もあるし、モノクマが意匠を凝らして作ったのかな?
……とと、何か使える手がかりを見つけないと。


愛依「この部屋で気になるのは、このロッカーぐらい?」

めぐる「ロッカー……木の札を差し込んで開閉するタイプか……」

愛依「うん、それぞれのロッカーに対応した番号の札があるから……替は効かないっぽいね」

ロッカーを一つ一つ開けてみると、その一つに書類が無造作に押し込められているのを見つけた。書面には『塔和シティ大規模暴動事件』と書いてある。


183: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:52:10.89 ID:W2C/KaPl0


めぐる「塔和シティ……?なんだろう、愛依は聞いたことある?」

愛依「いや、うちもピンとこない……どっか有名なとこなのかな?」

『この暴動は国内有数の財閥グループ、塔和グループの管理する大規模埋立居住区・東和シティで起きた子供による大人に対する反乱である』

めぐる「そもそもこの塔和グループ、って聞いたことがないんだよね……」

愛依「めっちゃ有名なカイシャみたいに書いてるけど、聞いたことなくね?」

めぐる「うん……それに子供による大人に対する反乱って……?」

『未来機関は即座に事態の沈静化のため、14支部支部長の十神白夜を中心とした部隊を派遣。その際に新開発兵器・メガホン型ハッキング銃を隊員たちには所持させた。これは新開発された兵器の実用性を試験する意味合いもあった』

愛依「み、未来機関……?なんかよくわかんない言葉ばっかで……頭こんがらがってくるんだけど?!」

めぐる「……あれ?この十神白夜って名前、どこかで……」

-------------------------------------------------

『十神財閥の御曹司も確か高校生でしたよね?彼も今年デイトレードでかなり有名になりましたが』

-------------------------------------------------

めぐる「……そうだ!あの時のテレビで見た第78期生の名前だよ!希望ヶ峰学園の新入生徒!」

愛依「確かにそうじゃん!なんか聞いたことあると思ったら!……あれ?でもだとしたらおかしくない?なんで十神って人は希望ヶ峰学園じゃなくて未来機関って方にいるの?」


そう、明らかにこれはおかしい……
わたしの知らない情報が多すぎる……


184: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:53:53.48 ID:W2C/KaPl0


『メガホン型ハッキング銃にはいくつかの機能を搭載している。
専用の特殊な弾薬を使い分けることで、電子機器類を『破壊』『燃焼』『噴出』『操作』『麻痺』などさせることができる』


めぐる「なんかすごい機械だったんだね」

愛依「てかなんでメガホン型なんだろう……普通に銃じゃダメだったん?」

めぐる「でもすごい技術だよね、銃で撃つことで機械を破壊したりできるなんて!」

愛依「ハッキングってマジすごいね!」

『未来機関とレジスタンスとの攻防は長期にわたり、多くの犠牲を伴った。都市機能は完全に停止し、生き残るために暴徒化した大人たちを新たに鎮静する必要も生じ事態は混迷を極める。その際に鎮静に一役買ったのは他でもないあの【超高校級の希望】の妹の……』

めぐる「あれ?これで終っちゃってる……」

愛依「え〜?!ここからがめちゃくちゃ気になるところじゃん!」

めぐる「この暴動がどう治ったのか、きっとモノクマにとって秘密にしたいことなんだね」

愛依「う〜ん、わっかんないね……そもそもこの超高校級の希望ってなんなん?」

めぐる「希望ヶ峰学園の生徒に、そんな称号の生徒って今までいなかったよね?」

愛依「だと思う……うちも割と毎年生徒の発表は見てたけど、聞き覚えない系」

めぐる「この情報、どこかで活きてくるのかな」


武道場で得られた情報はこれぐらい。
聞き覚えのない場所で起きた聞き覚えのない事件。それを鎮静化したのもまた聞き覚えのない組織。
これって本当にあったことなの……?

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【コンマ判定64】

【末尾4】

【モノクマメダル4枚を手に入れました!】

【現在のモノクマメダル…128枚】

1.学校エリア5F 植物庭園
2.学校エリア5F 生物室

↓1


185: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/24(土) 21:54:19.13 ID:aY7QKwEW0

1


186: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:57:09.97 ID:W2C/KaPl0

1 選択
-------------------------------------------------
【植物庭園】

すごい……入った瞬間おっきな花が目に入る。
思わず目を奪われ、近づいていくと……


モノクマ「あっぶなーーーーーい!!」

めぐる「うわぁっ?!も、モノクマ?!なになに、どうしたの?!」

モノクマ「八宮さん、迂闊に近づいちゃダメだよ!それはモノクマフラワー、雑食性の食虫植物だよ!」

めぐる「ざ、ざっしょく……?!」

モノクマ「超高校級の植物学者が開発した植物でね、プラスチックだろうと鉄だろうと人だろうと、なんでもお構いなしに溶かしちゃうんだから!」

めぐる「え、えぇ?!」

モノクマ「うおォン!さながら植物火力発電所だね!」

めぐる「そ、そんな植物あり……?」

モノクマ「まあ肝心の開発者の色葉田田田くんはそのモノクマフラワーの餌z……ゲフンゲフン」

めぐる「よ、よくわからないけど近寄ると危ないんだね……?」

モノクマ「そういうこと、まあ太陽の光が出てる時だけ活性化してそうなるんだけどさ。夜時間は静かなもんだよ」

めぐる「え?た、太陽……?でもこの学園じゃ太陽なんてどこも……」

モノクマ「今まではそうでした!が!熱い要望にお応えして!ついに!」

モノクマ「この植物庭園では人工太陽を導入しているのですーーーーー!!」

めぐる「じんこうたいよう……?」

モノクマ「紫外線を含む光を放つ、文字通りの太陽だよ!植物の生育のためには暖かい太陽光が不可欠だからね!」


確かにモノクマの言う通り、植物庭園自体は他の部屋同様窓も何もない部屋だけど天井には他の部屋とは表情の違う照明がついている。
この光が多分人工太陽ってことなんだよね。

灯りだけでも外の環境を再現してるってことなんだ……


187: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:58:10.49 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------
【智代子に話しかける】

智代子「……」

めぐる「……チョコ」


チョコは咲耶の裁判で、凛世を失った。
この生活が始まった時には放クラは三人いたのに、もう2人は……
明らかにチョコの元気は無くなっている。


智代子「めぐるちゃん……ごめんね、心配してもらっちゃって。大丈夫、ちょっとだけ時間をもらえれば……立ち直れるから」


それに凛世の死を前にしてなお犯行の意思を変えようとしない円香の存在。
灯織と同じく、抱えているものは多分わたし以上……


めぐる「……」


人と人はみんな違う。似てはいても、絶対に同じものは一つとしてない。
だから不用意に踏み込むようなことをすれば、かえってチョコを傷つけちゃう。
……こんな時、真乃や灯織ならどうするのかな。
なにかわたしが、チョコのためにしてあげられることは……


188: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 21:59:59.63 ID:W2C/KaPl0


智代子「……凛世ちゃんも、わたしに裏切り者だったって話はしてくれなかったし……やっぱり頼りなかったのかな」

めぐる「……チョコ!そんな風に、自分を責めちゃダメだよ!」

智代子「……でも、私がもっとちゃんとしてたらこうはならなかったんじゃないかなって……」

めぐる「チョコ……気持ちはわかるけど、それはチョコ自身が凛世の思いを反故にしてることになるんじゃないかな」

智代子「……え?」

めぐる「凛世は、最後のその瞬間までチョコのことを想ってた。わたしたちにその真意まではわからないけど、そのために事件を起こしたんだよね?」

智代子「確かに、そう言ってたけど……それは逆に私たちが凛世ちゃんを追い詰めたことになるし……」

めぐる「ちがう!追い詰めたのはモノクマの方だよ!チョコが責任に感じることじゃ……」

智代子「……」

めぐる「それに、凛世が最後にチョコに託した言葉……えっと、断じて行えば……ええっと……」

智代子「断じて行えば鬼神もこれを避く……だった、かな。信念を強く持てば、どんな障害も乗り越えられる……そういう言葉、なんだよね」

めぐる「チョコ……」

智代子「……うん、私の中でもきっと答えはもう出てるんだ。それなのに、その一歩を踏み出す勇気を寂しさが、孤独感が邪魔しちゃってたんだ……」

智代子「ごめんね、めぐるちゃん。なんだか吹っ切れたよ!泣くのはいつでもできるけど、前を向けるのは、向くべきなのは今だけだもんね!」

めぐる「……うん、頑張ろうチョコ!一緒にこの難局を乗り越えるんだよ!そのための応援なら、いつでもわたしが頑張るから!」

智代子「えへへ、そうだね!よし、それじゃあ意気込む意味も込めて……これを!」

めぐる「……?それって?」

智代子「凛世ちゃんの好きだったお菓子、なんだかもったいなくて食べれずにいたんだけど……はむっ!」

智代子「おいひ〜〜〜!!」

智代子「よーし!力が湧いてきちゃった!ここからまた、園田智代子再始動だよ!」


チョコはまだ少しだけ不安げだけど、元気を取り戻した。
無理をしているように見えるけど、今は無理をしてでも前を向くべきだってそう感じるから……それを指摘することはできなかった。
それに、チョコの意思を何よりも尊重すべき。
わたしはその側でチョコを支えることで、答えていかないと。


189: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:02:29.38 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------
【鶏小屋】

こんなところに鶏が……1、2、3、4ちょうど4羽だね。真乃がいればすごく喜んだと思うんだけど……


【倉庫】

ここには園芸用品がいっぱい詰め込まれてる。
肥料にブルーシート、芝刈り機に……ツルハシ?
ツルハシって園芸に使うのかな……?


【スプリンクラー】

入り口付近にはスプリンクラーを制御する装置。
でも管理者権限はモノクマにしかないみたい。

【毎朝7時半】に水やりをするように設定されてる。その時間に植物庭園にいると水を浴びちゃうから気をつけないとだね!

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【コンマ判定13】

【末尾3】

【モノクマメダル3枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル…131枚】

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【残り選択肢が1つとなったので自動進行します】

【獲得モノクマメダル枚数の判定のため直下のレスでコンマ判定を行います】

↓1


190: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/24(土) 22:12:47.37 ID:W/OQ59zX0

わくわくぅ!


191: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:15:06.62 ID:W2C/KaPl0

【生物室】


5階廊下の最奥部、のっぺりとしたグレーの扉が生物室みたい。
ゆっくりとその扉を開け……開け……


めぐる「開かない!」


結局まだ全部の部屋に行けるようになったわけじゃないんだ……がっくし。


雛菜「あ〜、やっぱりそこって入れないんですね〜」

めぐる「あ、雛菜!お疲れ様、探索は進んでる?」

雛菜「ん〜、まずまずですかね〜。この部屋も中を見てみたかったんですけど、開きませんし〜」


これまでにも閉鎖されてる部屋はあったけど、なんで生物室が?
学園長室とか情報処理室とかは重要そうなのも納得がいくけど生物室ってそこまで重要にも感じないような……


雛菜「この部屋、なんだか不気味ですよね〜……最上階のこんな一番奥でまるで隠すみたいに存在してる部屋ですし」

めぐる「うん……なんだか、他の部屋とも空気感が違うよね……」


空気感が違う、その言葉は部屋の見た目から発したものだったんだけど……
どうやら当たらずも遠からずだったみたい。


雛菜「ていうか……なんだか部屋の下から冷気が漏れ出てませんか〜?」

めぐる「え?……わっ、ホントだ!なんだか寒いと思ったら!」

雛菜「この中で何やってるんですかね〜」

めぐる「うーん……検討もつかないや……」


-------------------------------------------------
【コンマ判定37】

【末尾7】

【モノクマメダル7枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル…138枚】


192: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:17:09.37 ID:W2C/KaPl0


……さて、残すところはあと一つ。
入る前から異様な雰囲気を感じ取り、何故か先回し先回しにしてしまった教室。

_______意を決してその扉を開けた。

-------------------------------------------------
【教室】

めぐる「……っ!」


明らかに異様だった。
部屋に入った瞬間鼻を刺す刺激的な匂い。
それはここでの生活を送るうちに、嗅ぎ慣れてしまった匂い。
人の命を凝縮した、想いや感情を詰め込んだものが、無残にも散り果てた時の匂い。
血の匂い……人がそこで、死んだ時の匂いだった。


円香「……」


赤黒く染め上げられた教室は机や椅子も無残に破壊されており、その退廃的な光景の中心に円香は立っている。
わたしの入室に気づくと、そっとわたしの近くに寄った。


円香「……この教室にいると、思い出すでしょ?」

めぐる「お、思い出す……?」

円香「最初の事件……透も教室で、真乃に殺された」

めぐる「……っ!」

円香「……まあ、ここまでの惨状ではなかったけど。この教室はもっと遥かに凄惨な現場のようだから」


193: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:18:12.85 ID:W2C/KaPl0

円香はわたしの返答も待たずつらつらと言葉を綴る。

円香「殺人が起きたの事態は遥か前……それこそ私たちがここでの生活を始める前だったりするのかもしれないけど。それでもこの様子だと、死んだのは1人や2人じゃないんだろうね」

円香「……人の熱気を今でも感じるようじゃない?机に、椅子に、血痕に。手を触れただけで阿鼻叫喚の声が浮かび上がってくるみたい」


円香の言葉のままの想像が次々に浮かび上がり、胸のあたりがキュゥっとし始める。口のあたりに胃酸のような香りもする。


円香「でも、足りない」

めぐる「……え?」

円香「こんなものじゃ、私は満足しない。ただあなたたちを殺すだけじゃ満足しない。命を散らすだけじゃなく、そこに絶望を……生きる希望の一切を奪うだけの『最悪』をぶつける」

円香「灯織もめぐるも摩美々さんも愛依さんも智代子も……その瞳から希望の一切を失わせて見せる」


円香はその言葉とともに、私の胸に手を当てた。奥歯を噛みしめ、睨みつけ、そのドスの効いた声を上げる。


円香「その心臓を、潰す」

めぐる「……円香!」


わたしの制止に耳をかすはずもなく、円香は最悪の所信表明を下すとそのまま教室を後にした。
残されたのは地獄のような惨状となっている教室とわたし。


194: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:19:48.51 ID:W2C/KaPl0


モノクマ「ふぅ〜〜〜、樋口さんたら殺気放ちすぎだよ!怖くて出てくるタイミングを逃しちゃったじゃん!」

めぐる「わ?!モノクマ?!」

モノクマ「ボクは空気が読めるクマなので!シリアスムードの時にはROM専なんだよね!だってほら、ボクってば口を開けば口説き文句が出るじゃない?」

めぐる「よ、よくわからないけど……この教室ってなんなの?!円香が言ってたみたいに、何かの事件現場なの?!」

モノクマ「良い質問ですねぇ、全くもってその通り!」

モノクマ「この部屋は、とある凄惨な殺人事件の現場そのままなのです!死体は避けてるけど、他は一切手を加えてないそのままの形だね!」


うっ……やっぱりそうなんだ。
この匂いも、熱も……全てが本物。
これなら紛い物の方がよかったよ……


モノクマ「まあこれもオマエラの知りたがってる真実の一部だったりして?」

めぐる「えっ……それってどういう」

モノクマ「はいはい!これ以上は教えないよ!お母さんにネタバレする大人にだけはなるなって育てられたからね!」

めぐる「モノクマのお母さん……?」

モノクマ「まあ、手掛かりになりそうなものも残ってたりするし……結局オマエたち次第だよね!」


モノクマがそう言って目を向けたのは、机に突き立てられたままになっているナイフ。
あれも、その事件とやらで使われたものなのかな。


モノクマ「じゃ、頑張ってその足りない脳味噌で考えるんだね!ファイト〜〜〜!」

めぐる「……行っちゃった」


結局モノクマはまだ断片的な情報しか教えてくれない。
……この合宿生活の真実に、わたしたちは本当に近づいているんだよね……?

ひとまず、モノクマも気にかけていたあのナイフが気になるな。机に突き立てられていたナイフを引き抜く。刃渡りは10cm程度で、特殊な形状。
柄の部分にはモノクマの目元みたいな装飾。
これだけじゃ何にもわからないけど……ナイフをこのままにしておくわけにはいかない、よね。
いったんわたしで回収しておこう。


195: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:21:24.11 ID:W2C/KaPl0

------------------------------------------------
【食堂】

探索を終えたわたしたちは再度食堂に集まっていた。
目立った成果はないものの、徐々にこの学園の真相に近づくヒントが集まっていることで落胆はあまりなく、むしろ真剣な表情が並んでいる。


摩美々「この学園の全貌、少しずつ見えてきたって感じだよねー」

智代子「うん……希望ヶ峰学園、まだまだわたしたちの知らない秘密がいっぱいあったんだね!」

雛菜「というか、雛菜たちの知ってる希望ヶ峰学園と食い違う点が所々にあるような気がするんですよね〜……」


雛菜と同じ違和感をわたしも感じている。
希望ヶ峰学園の存在はずっと知っていた。日本中の憧れの学園、それは間違いないんだけど……
合宿前の記憶との矛盾も解決してないし、5階の疑問点の数々もこれと関係あるのかな……


めぐる「そうだ!探索中に円香に会ったよ!」

雛菜「……!!円香先輩は、なんて言ってました……?」

めぐる「……気持ちは変わらないみたいだよ」

愛依「……円香ちゃん、マジでうちらの誰かを殺すつもりなんかな」

智代子「め、愛依ちゃん……」

摩美々「間違いないだろうねー……」

雛菜「……」

摩美々「……でも、円香と単身交渉なんて真似はやめてよねー。誰かが相討ちなんか、そんなの望んでないので」

雛菜「……それ雛菜に言ってますー?」

摩美々「ここにいる全員だケド」


でも、これまでとは円香の話題になったときのみんなの顔は違った。

戸惑い、怯えるような顔じゃなくて……食い止めるという強い意志。
そして、それはわたしも同じ。真乃と灯織、この場にいない二人の気持ちも同じはずだから。

__________

________

______


196: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:22:45.22 ID:W2C/KaPl0


めぐる「……って感じかな!」


めぐるの報告を聞いた一通り聞き終わった私は、まずみなさんに改めて頭を下げた。


めぐる「ひ、灯織?!」

愛依「あ、謝られるようなことじゃないって!さっきも言ったじゃん?うちらは友達だから気を使わなくても……」

灯織「いえ……これは、謝罪だけでなく感謝の意味も込めた礼なので。受け取ってもらえませんか」

雛菜「灯織ちゃん、相変わらず義理堅いよね〜」

摩美々「まぁ、灯織はこうでもしないと気が済まないんだろうし気持ちは受け取ってあげようよー。お互いに負い目とか蟠りとかない状態じゃないと結束はできないしー」

灯織「……すみません」

めぐる「灯織、大丈夫!わたしたちも灯織にはずっと感謝してるんだから!」


めぐるは私の手を取ると、そのまま上体を引き起こしてみなさんを見るように顎で指示した。


めぐる「大事なのはこれから!でしょ!」

灯織「うん……」


197: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:24:21.12 ID:W2C/KaPl0


摩美々「じゃあこれからの話をしよっかー」

めぐる「うんうん!これからどうするかを決めなくっちゃだね!」

摩美々「灯織に渡した爆弾、これを使って情報処理室の扉を破壊しにいこっかー」

智代子「うん!そうだね!扉を破壊しにいこー!」

智代子「……え?!は、破壊?!」

愛依「ま、摩美々ちゃん?!そんなことしたら校則違反でおしおきされちゃうよ?!」

摩美々「コロシアイの首謀者……が操ってるモノクマが機能してない状態で誰が摩美々たちにおしおきを加えるわけー?」

灯織「……!!」

摩美々「今が絶好のチャンスだよー。円香が動いていない、こちらには灯織も帰ってきた。……脱出のためのヒントを得るための決死の作戦が今なら結構できるんじゃないー?」

愛依「た、たしかにそうかもだけど……」

めぐる「ひ、灯織……どう思う?」

灯織「え?」

めぐる「摩美々の言う通り、多分大きな意味がある作戦なんだと思うんだ。でも、灯織がやめておくべきだって思うなら……それにみんな従うよ」


ふと周りを見ると、みなさんが私のことを見つめている。
それは期待の視線ではなく、まして好奇の視線なんかでもない……信頼の視線。
一度逃げ出した私を、再び代表として迎え入れてくれる温かい視線だった。


198: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:25:26.39 ID:W2C/KaPl0


摩美々「灯織はどう思うか聴かせてもらってもいいー?」

灯織「摩美々さん……」

灯織「……」

灯織「行きましょう」

めぐる「灯織……!」

灯織「もう、逃げません。足踏みもしません。目の前に進むべき道があるのなら、それが悪路だろうと、危険な道だろうと、私は絆という指針がある限り折れはしません」

雛菜「やは〜〜〜!!」

愛依「そうだよね……やっぱ、ここまできたらもう進むしかないよね!」

智代子「……よし!わたしも一緒に行くよ!勇気と一握りのお菓子を持って!」

摩美々「ふふー、そう言ってくれると思ってたケドねー」


先程摩美々さんが私に爆弾を手渡したのは、ただのからかいだけではなかった。私に戦う覚悟があるかどうかを試したんだ。私にもう一度みなさんとの絆を背負う力があるかどうかを。
なら、それに答えないと。

恐怖なんか感じている時間が勿体無い。
前へ、前へ、前へ……!!



______行くしかないんだ……!!


199: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:26:04.50 ID:W2C/KaPl0



と、我武者羅に踏み出したのに。



__________絶望は私たちを簡単に逃そうとはしなかった。





200: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:27:23.69 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------
【情報処理室前】

灯織「なん、で……」

めぐる「うぅ……」

摩美々「……最悪」

愛依「ど、どうなってんの……!?」

智代子「そ、そんなぁ……」

雛菜「……」






モノクマ「みなさんお揃いでお散歩とは健康的ですね!新しい生活様式でもやっていけそうで何より何より!」


体育館で解体されていたはずのモノクマが私たちを待ち構えていた。
体表の毛皮には僅かなほつれもなく、挙動にもなんら不自然な点はない。完全体のモノクマだ。


摩美々「ちょっとぉ……下で解体したはずなんですケド……」

モノクマ「あー、あれね!第162代モノクマことモノトトスの死は何とも痛ましいものでした……」

モノクマ「動けなくなった隙を狙って、オマエラの手でバラバラに……小学生が蝶の羽を毟るようにそれはそれはバラバラに……」

モノクマ「そうかいそうかい!オマエラはそういう奴だったんだな!」

めぐる「な、なんで?!モノクマは、黒幕はいま動けないんじゃなかったの?!」

モノクマ「はぁ……いつの話してるのさ、確かに諸事情で動けなくなった瞬間はあったし、うっかりモノトトスはそこで手放したけどさ」

モノクマ「もう用件は済んじゃったし、普通に通常制御で元どおりなんだよね!うぷぷぷぷ!」


考えてみればそうだ。モノクマは複数体、しかもこちらで把握しきれないほどの台数がいるなんてわかり切ってたことだった。
一瞬の隙があったからって、こちらの思い通りになんか進むはずなかった。


201: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:28:17.92 ID:W2C/KaPl0


モノクマ「それよりオマエラ何しに来たわけ?この部屋の扉は閉め切ってるので入室できませんが?」

摩美々「……」

モノクマ「ねえ、黙ってないで教えてよ!喋らないならその体に聞いちゃうよ?ぐへへへ」

雛菜「うわ〜……」

灯織「そ、それはその……」

摩美々「……別にぃ?雑談しながら校舎散歩してただけなのでー、もう帰りまぁす」

モノクマ「ん?そうなの?センブリ茶くらいなら出しておもてなしするけど?」

摩美々「結構でーす」


口籠る私を他所に、摩美々さんはまともな言い訳すらせずに踵を返してしまった。慌てて後を追う私たち。


灯織「ま、摩美々さん!?諦めるんですか?!」

摩美々「トーゼンでしょー?モノクマがいるんじゃ、扉を破壊なんかしても無駄死にだしー……」

めぐる「で、でも……!」

摩美々「まぁ収穫はあったし、とりあえず今は撤退でいいんじゃなーい?」

愛依「しゅ、シューカク?なんもなくない?」


戸惑う私たちに、摩美々さんは声を潜めてその答えを返した。


202: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:30:00.94 ID:W2C/KaPl0


摩美々「第一に灯織が今隠し持ってる爆弾。モノクマに対しても、円香に対しても対抗策になり得るでしょー」

灯織「……!!」

摩美々「危機に迫られた時、使い道によっては状況を打破できる可能性のある代物だよねー。流石に玄関のあの重厚な扉は破壊できなくても、他の学園内設備を破壊することは容易なはずだよー」


思わずポケットに仕舞い込んでいる爆弾を強く握り込む。
そうだ、これは私たちの今持てる最高武力。これは抑止力にも、最終兵器にもなり得る。


摩美々「そして今モノクマが言った通り、モノクマには動けない瞬間が存在するっていう事実。この事実の裏を解明することができればぁ、自然とチャンスはまたやってくるんじゃないかなー」


確かにそうだ。モノクマは先程確かに、動けない瞬間があったことを認めた。
つまり摩美々さんたちで解体していたモノクマは何らかの意図があって停止していたわけではない、イレギュラーの産物だったということ。


愛依「なんか理由があって止まってたってことなんだよね?」

智代子「食事とか、トイレとか睡眠とか?」

摩美々「そこら辺をどうやってるのかはわからないケド、これまでの生活で目立ったボロはなかったからそういう整理的な要因ではないと思うんだよねー……もっと何か、別な理由が」

灯織「そうですよね……モノクマが停止するなんてこれまでになかった事態、ですもんね」

摩美々「……この学園の外で何かが起きた、とか」

智代子「け、警察が来たのかな?!」

雛菜「だとしたら遅すぎないですか〜?そろそろ雛菜たち、一ヶ月ぐらいここで住んでると思うんですよね〜」

愛依「うーわ、そういやもうそんなになんの……?」

めぐる「うーん、でも一ヶ月経ってやっと見つかったのかもしれないし可能性はないってことじゃないよね?!」

灯織「うん……それはそうだと思う、けど」

(コロシアイが始まった当初に言っていたあの言葉……モノクマは警察を恐れてすらいない様子だった)

(だとすると、警察が来たからってモノクマが離席することもないんじゃ……)


203: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:31:06.57 ID:W2C/KaPl0


摩美々「仲間割れ、とかー?」

智代子「な、仲間?!黒幕って一人じゃないの?!」

灯織「……!!そうですね、その可能性がありました……だって、私たちは実際黒幕に加担していた人間を知っているんですから……!」

めぐる「咲耶と凛世……そっか、脅迫されてたとはいえ黒幕側の人間として動いてたのは事実だもんね」

愛依「え?!裏切り者って他にもいんの?!」

摩美々「この前の裁判でのモノクマの発言を考えるとその可能性は流石に無さそうかなぁ」

智代子「じゃあもっと、根本的な……主犯格側の存在、とかなのかな?」

灯織「あくまで可能性、だけど」

摩美々「……なにかこちらからのアプローチで再度モノクマに隙を生む余地はあるかもしれないよねー」

智代子「もしも仲間割れが起きてるのなら、その仲間割れ相手はこっちの味方になるかもしれないんだもんね!」

めぐる「そうだよね!」


黒幕の仲間割れ、じゃなかったとしても間違いなく黒幕にとっての不都合が生じた結果なのは間違いないんだ。
希望はないわけじゃない……!


摩美々「さて、とりあえずこのまま帰るとして……爆弾はそのまま灯織が持っとくー?」

灯織「……みなさんがよろしければ、預からせていただきます」

愛依「うん、灯織ちゃんなら心配ないと思う!」

雛菜「雛菜も異議なしです〜」

智代子「でも大丈夫?灯織ちゃんは怖くない?」

灯織「……ううん、これぐらい平気。むしろ武器が手元にあって心強いよ」

摩美々「うっかり爆発させたりしないでよねー」

灯織「し、しませんよ!……多分」

愛依「そこは言い切ろ?!」


204: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:32:21.43 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

情報処理室の開放は一時諦めて、それぞれの部屋へと戻った。
道中体育館に再度立ち寄ったけど、モノクマの姿はもう無くなっていた。黒幕に回収されてしまったんだろう。
結果として手元に残ったのはこの爆弾のみ。


灯織「慎重に、管理しないと……」


刺激しないように、丁寧に布に包んでデスクの引き出しにしまい込んだ。部屋の鍵をかけている限りは盗まれることもないはず。
みなさんに託された希望、大事に保管しておかないと。

さて、今からはみなさんは睡眠時間をとるらしい。
動作が停止していたモノクマの監視ですっかり遅くなっていたこともあり、別れ際には欠伸が止まないぐらいだったし……しっかりと休んでほしいな。

私はというと、ここ数日ひたすらに睡眠をとって現実逃避をしていたので寝足りている。
夜時間の外出は禁じられていたけれど……流石に時間を持て余しちゃうな。

少し、散歩でもしようかな。


205: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:34:12.10 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------
【学校エリア】

コツ…コツ…

太陽光なんか微塵も入らないし、温度も空調で制御されて一定になっているから、正直昼と夜とでこの学園に違いはない。
ただそれでも昼間より無機質に感じるのは、私以外のみんなが眠っているという事実がそうさせるんだろう。

階段を上り、上の階へ。
そういえばまだ私は自分の目で5階は確認していなかったな。めぐるの話を自分で確かめて見るのもいいかもしれない。
そんなふうに考えながら一段一段登っている時だった。

……ズズ


灯織「……ん?」

(二階の男子トイレ?から、聴き慣れない音がしたような……)

灯織「……入って、確かめてみる?」

(いやいや!流石に……異性のトイレに入るのは倫理的にも問題があるし……万が一、他の人に見られでもしたら……)

灯織「……いや、なにを言い訳してるんだろう」


この学園で、そんなしがらみに囚われていたら前に進むことなんてできないのはこれまでの経験でも分かりきってること。
さっきはその一歩をモノクマに遮られたけど、今ここにはこの一歩は妨げるものはない。


灯織「……行こう!」


私は無駄に仰々しく意志を固めると、そのままお手洗いの扉を引いた。


206: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:35:21.58 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------
【2F 男子トイレ】

灯織「だ、男子トイレってこんな感じなんだ……」


よくよく考えれば男子トイレなんてこれが人生で初めての入室かもしれない。
個室以外に壁にくっつく形で設置されているのは、小便器……なんだよね。全然見慣れない。


灯織「……あれ?」


小恥ずかしさから脱せず、しばらく視線のやり場に困っていたけど冷静を取り戻すとともにあることに気がついた。
並んでいる個室トイレの一番奥、そこだけ扉が半開きになっている。
この学園にいるのは私たちだけ、利用者なんているはずもない。となるとさっきの音は……ここだ。

その個室を覗き込めば、タイルの壁があるはずの空間にはポッカリと人一人潜れるぐらいの穴が空いている。
偶然開いた風ではない、ちゃんと切り取られた空間。


灯織「……隠し通路?」


途端に心臓が破裂しそうなほどに拍動する。
聞こえるはずのないドクンドクンという音が耳元でうるさい。
緊張、不安、怯え……そういう感情がごちゃ混ぜになって体が震えだす。
だからそれは、武者震いということにした。
この穴の先に感じているのは、期待と興奮。そういうことにして。

無理やりにその一歩を踏み出した。


207: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:36:07.22 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------
【謎の空間】

その空間は異常なまでに無機質だった。
コンクリートが打ちっぱなしの教室に、簡素な机と本棚。
照明も白熱電球で、明かりとして頼りない。
まるで独房のような、冷たくなんの匂いもしない空気が漂っている。

灯織「この空間は、一体……?」

男子トイレの最奥、明らかに人目を避ける目的で設けられた部屋だ。
この、簡素なつくりの部屋には隠しておきたい秘密があるはず。

灯織「……よし!」


……隅々まで、調べ尽くす!


208: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:37:43.95 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------
【本棚】

本棚はスカスカ。数冊の本を収めるには私の背丈以上の本棚は流石に過剰な大きさじゃないかな。

まず目についた青いファイルを手に取る。ラベリングには【希望ヶ峰学園歌姫計画】と書かれている。

『超高校級のアイドル、超高校級のマネージャーをはじめとした学園の生徒協力のもと日本のエンタメ産業を担う新時代の“歌姫”を育成する計画』

『人為的に才能を生みだす意図ではなく、環境からのアプローチで才能を伸ばすことを目的とする』

『計画には現役のアイドルに参加してもらい、学園の生徒同様のトレーニングを実施する。適宜別のメニューも考案し、“超高校級”に匹敵する実力を習得する。成功した暁には、その生徒を【超高校級の歌姫】として迎え入れる予定』

……こんな計画が行われてたんだ。
超高校級のアイドルって、あの舞園さやかさんのことだよね……もし彼女と一緒にトレーニングさせてもらえたら、大きな成長を見込めそう。
なんだか羨ましくなっちゃうな。
でも、この学園は今こんな状態なわけだし……実際には実施されたわけでもないのかな。

続いて手に取ったのは赤のホルダーファイル。
膨大な数の紙がクリッピングされている、全部に目を通すのは厳しいけど……ザッピング的に見てみよう。
図説……これは、この学園の見取り図?各階ごとに解説が纏められている。
そこには、この隠し部屋のことも。男子トイレから繋がるこの空間は意図して作られたものみたい。

それと気になるのは、自分たちでは入ることのできない部屋。
情報処理室と生物室の2部屋が気になるな。何に使われている部屋なのか、どんな間取りなのか……ある程度掴めるかもしれない。

情報処理室は……なるほど、コンピュータがいくつも並んでいる。これは図書室にあったおもちゃとは別物、だよね。
さらにその奥にはもう一つ部屋があるみたい。そっちの情報は書いてない……?
いや、情報がないということは、むしろその部屋が重要なことの証拠。他の書類と併せて見ることで考察を深めて見るのがいいかも。

そして生物室。こちらは予想と違ったな……実験台などはほとんどなく、あるのは冷凍庫?かなりの収納スペースがあるみたい。何に使うんだろう……?
うーん、具体的に新たに得られた情報はあまりないかも。でも、見取り図としては使えそうだし、有力な材料かも。


209: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:38:50.86 ID:W2C/KaPl0

-------------------------------------------------
【机】

本当に簡単な作りの木製のデスクだ。
ただ、こんなところにあるのに不思議と埃が溜まっていない。……ということは、誰かが近いうちに使っていたことの現れになる。
そして気になるのは引き出し。
物を隠すなら、この中だよね。鍵すらついていない辺り、ここに私たち生徒がやってくることは想定していないんだろう。

一つ目の引き出しを引くと現れたのは……弾薬?
ドラマとかで見るのとは少し違う角張った形だ。リボルバー式の拳銃とかじゃ使えない、何か専用の銃がありそうなものだ。
危険物には変わりないし、これも回収しておいたほうがいいかな……?

そして2つ目の引き出しを引くと現れたのは……一枚の紙切れ。
メモ用紙を破ったような簡素な一枚。
それを軽い気持ちで手にして、裏へと目を向けた。





もしかしたらただのゴミで、手がかりなんか皆無の証拠未満の品かもしれない……そんな感じで本当に、軽い気持ちだった。


210: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:39:45.41 ID:W2C/KaPl0







『このコロシアイは浅倉透のため』




「……え?」

ガンッ


迂闊だった。
そもそも私がこの部屋に気づいたのは、物音がしたから。
なら、何者かがそこに出入りしていたということ。その【何者か】を完全に見落としていた。

突然の後頭部への強い衝撃は、一瞬で世界を揺るがせ、私を地に伏させ、意識を手離させるには十分すぎた。




犯人の姿を見ることすらなく、私はわずか数秒のうちに………………


211: ◆zbOQ645F4s 2021/07/24(土) 22:40:15.14 ID:W2C/KaPl0






______意識を失った。





217: ◆zbOQ645F4s 2021/07/27(火) 20:02:00.39 ID:Ai6SuBuE0


……あれからどれくらいの時間がたったんだろう。
目を覚ますと私は冷たい床の下、あの白熱電球の薄明かりの中にいた。
立ち上がると後頭部がガンガンと痛む。
腫れ上がってないかな、タンコブになってないかなと摩りながら立ち上がると、衝撃的な光景を目にした。

「…………ない」

本棚に入っていた数冊の本とファイルは忽然とその姿を消し、机の引き出しを引いてもそこには何一つなくなっていた。

「……やられた」

私が意識を失っている間に、あの何者かが全て持ち出してしまったんだ。
せめて姿さえ見ることができれば、何か手掛かりになったかもしれないのに。
それすらできず、気絶してしまって……

この足元のふらつきは、気絶の反動か自分自身に対する落胆か。
ひとまず私はふらつきながらも部屋を後にした。


218: ◆zbOQ645F4s 2021/07/27(火) 20:03:22.23 ID:Ai6SuBuE0

-------------------------------------------------
【2F 男子トイレ前】

めぐる「えぇーーーーーー?!」

灯織「め、めぐる……?」


しまった、気を失っているうちにもう夜時間が空けていたんだ。
めぐるは男子トイレから出てきた私をみて凍りついてしまった。


灯織「違う、違うのめぐる……これはそういうことじゃなくて……」

めぐる「う、うん……?」

灯織「細かいことは後で話すから、とりあえず今は落ち着いて」

めぐる「わかった、灯織のことを信じるよ……」

(どんな勘違いをされてるんだろう……)


219: ◆zbOQ645F4s 2021/07/27(火) 20:04:48.62 ID:Ai6SuBuE0

-------------------------------------------------
【食堂】

めぐると二人で食堂に行くと、そこには誰もおらず。
私は座って他のみなさんが戻るのを待つように指示された。
昨日まで塞ぎ込んでいたこともあって、朝食に顔を出さない私をみなさんはかなり心配してくださったらしい。
私を視界に捉えると愛依さんはまた駆け寄ってきてガクガクと肩を揺すった。


灯織「すみません、またしてもご心配をおかけしてしまって……」

愛依「ううん!灯織ちゃんが無事なのがマジで一番だから!大丈夫?どうしたん?!」

灯織「そうですね、まずは何があったのかをお伝えしないと……」

めぐる「うん!灯織が男子トイレから出てきた理由を聞かせてよ!」

灯織「え」

めぐる「……あれ?」

摩美々「灯織、もしかして……」

灯織「ち、違います!もしかしてに続くものが何か分かりませんが、とりあえず違うと思います!」


220: ◆zbOQ645F4s 2021/07/27(火) 20:05:56.40 ID:Ai6SuBuE0


灯織「私は昨晩みなさんとお別れしてから、その……眠りにつくことができず、学園の散策に向かったんです」

雛菜「灯織ちゃん、夜時間って出歩き禁止じゃなかった〜?」

灯織「それは……ごめん、申し開きもできない」

智代子「まあまあ、とりあえずはそれで夜の散策で何があったのかを聞いてみようよ!」

灯織「二階へ登っていた時、何かを引きずるような音が……男子トイレから聞こえてきたんです。昨晩、情報処理室に入ろうとしたところをモノクマに妨害されたこともあって、はやる気持ちもありました」

めぐる「それで灯織は男子トイレに入っちゃったんだね?」

灯織「うん……そうしたら、その中の一室。壁が隠し扉みたいになっている部屋があって、私はその中に入ったんです」

愛依「か、隠し扉?!マジで?!」

摩美々「……男子トイレじゃぁ、ここまで発見できなくてもおかしくないですねー」

智代子「そ、それで?!何をみたの?!」

灯織「うん……順を追って説明するね」


現物を持ち出すことはできず、何者かに持ち出されて手元にないので私の記憶の中からの話になる。
思い出せる限りで、情報の全てを伝えた。


221: ◆zbOQ645F4s 2021/07/27(火) 20:07:20.56 ID:Ai6SuBuE0


摩美々「『希望ヶ峰学園歌姫計画』……」

灯織「みなさん、聞いたことは……?」

愛依「ううん、初耳。全然聞いたことない……」

めぐる「希望ヶ峰学園って才能の研究をやってる学園だし、やっぱり変わったことをやってたんだね!」

智代子「わたしのチョコアイドルとしての個性もグンと伸ばせたりしたのかなぁ」

摩美々「…………それより、気になるのはやっぱり紙切れの方じゃない?」

雛菜「……うん、雛菜もそっちの方が気になる」

愛依「雛菜ちゃんに心当たりは無い系?」

雛菜「はい〜、透先輩がここに来てから変わった様子もなかったですし、コロシアイなんてそれまで一言も口にしたこともないですよ〜?」

智代子「透ちゃん本人はもう亡くなっちゃってるし、謎のままだね……」

めぐる「大体コロシアイに誰かのためも何もないよ!絶対に許されないことなのに!」

(それはそう、なんだけど……何かこの言葉には大きな裏がありそうな気がしてるんだよね……)


222: ◆zbOQ645F4s 2021/07/27(火) 20:09:35.72 ID:Ai6SuBuE0


摩美々「浅倉透のためってことはぁ、透にこのコロシアイを捧げるって意味合いだよねー」

摩美々「円香の暴走と何か関係があったりしないのかなぁ」

雛菜「円香先輩が何かを知ってるってことですか〜?」

智代子「うーん、でも円香ちゃんが変わっちゃったのは小糸ちゃんの事件が起きてからだしなぁ」

摩美々「円香が知ってたことじゃなくて、円香が暴走することまでが浅倉透のためのコロシアイ……だったりしてー」

(……え?)

摩美々「このコロシアイ、誰かの描いた絵図通りになってるような気がしてたんだよねー。まるで、あらかじめ存在していたシナリオをなぞるようなコロシアイっていうかぁ」

(ここで起きた事件が、何かをなぞっている……?いや、そんなこと……ありえない)

(真乃も、樹里も、霧子さんも、凛世も……事件が起きた理由は彼女たち自身の葛藤や苦悩から来たものなんだ)

(人の感情を予想したシナリオなんて……組めない、はず……だよね……)

灯織「すみません、現物を持ち出すことができず……あろうことか襲撃されてしまうなんて」

愛依「ううん!灯織ちゃんが無事だったことが一番なんだし気に止む必要ないって!」

摩美々「それにしても、灯織を襲ったのって誰なんですかねー」

雛菜「やっぱり、黒幕なんじゃないですか〜?雛菜たちはモノクマの監視でクタクタになってましたし、夜時間の間はぐっすりでしたよ〜?」

めぐる「うん……流石にわたしたちの中の誰かってことはないと思うな!」

摩美々「……」


223: ◆zbOQ645F4s 2021/07/27(火) 20:12:14.06 ID:Ai6SuBuE0


摩美々「もし灯織を襲ったのが黒幕なら、灯織は警戒しておくべきかもしれないねー」

灯織「え?」

摩美々「ファイルが持ち出されていたところを見るに、その情報は黒幕にとっても重要機密。それを知ってしまっている以上、灯織の存在はかなり厄介に感じているだろうからぁ」


それもそうだ。もしかすると黒幕はあの後頭部への一撃で私のことを殺そうとすらしていたのかもしれない。そう思うとゾッとする。
……と同時に、私はあの黒幕の急所に辿り着けたのだという効力感を抱いた。
この痛みは、これまでで一番の進歩を物語っているんだ。


灯織「ご忠告ありがとうございます、でも大丈夫です。私には、信頼出来る皆さんがいますから。そう簡単に殺されはしませんよ」

雛菜「あは〜?灯織ちゃん、はじめの頃から見ると図々しくなっちゃったね〜!」

灯織「ふふ、そうかも。でもこれは本当の気持ちなんだ。ここまで一緒に生き残ってきたみなさんのお力があれば、黒幕にも負けることはないって思うから」

めぐる「うん!ぜ〜〜〜ったいに!黒幕に灯織を殺させなんかしないよ!」

摩美々「摩美々もここで灯織を殺されたら困るので、協力ぐらいはしてあげますー」

愛依「うん、何かあったらうちらにすぐ言って!いつでもどこでも助けに行くから!」

智代子「頼りないかもしれないけど、精一杯力になるよ!」

灯織「……はい!」


こうして私たちは食堂を後にした。

命がけで手にした大きな手掛かり、これが学園の真実と黒幕の正体に近づく大きな一歩なんだ……!


224: ◆zbOQ645F4s 2021/07/27(火) 20:14:06.14 ID:Ai6SuBuE0

-------------------------------------------------

【灯織の部屋】

さて、休んでいる暇はないな。
後頭部は少し腫れちゃってるけど、このぐらい平気。
それより今は皆さんと協力して前に進むことの方が大事だよ。

絶対に真実に辿りついてみせる……!

【自由行動開始】


-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル138枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1


225: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/27(火) 21:13:23.78 ID:7Vbdrbcno

2.円香
参加遅れた……


230: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 21:55:08.65 ID:OG0SNMWi0

2 円香選択

【円香の部屋】

私があの空間で見つけた、「このコロシアイは浅倉透のため」という謎のメッセージ……
その真相を明らかにするに、どんな手掛かりでも欲しい……

そう思って歩いていると、自然と彼女の部屋の前にたどり着いていた。
樋口さん……あの裁判以降、どう動いているんだろう……

めぐるが探索の時に一度出会ったとは言っていたけどそれ以降の詳細は不明だ。

ピンポーン

出るはずも、ないか_____

-------------------------------------------------
【5章における樋口円香の交流について】
樋口円香は本章では灯織からでは出会うことすら叶わない状況下にあります。
この章においては雑談パートは発生しません。
プレゼントを部屋の前に置いておくことで渡すこと自体は可能なので、親愛度上昇の判定は発生いたします。
-------------------------------------------------

なにかプレゼントを置いておけば、反応があるかな……?

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?

・現在の所持品

【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグ口ーブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】×2
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】


↓1


231: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 21:59:45.70 ID:a7qEOMLF0

スカラベのブローチ


233: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 22:04:50.34 ID:OG0SNMWi0

【スカラベのブローチを置いておいた……】

樋口さん、今は会うこともできないけど……
私たちはずっと仲間だと思ってる、その証明としてこれを置いていくよ……


~~~~~~~

円香「……なにこれ、プレゼントボックス?」

円香「……」

円香「……ひっ」ビクッ

円香「虫をかたどったブローチ……?なにこれ、敵対の意志表明……?」

円香「……そっちがその気なら、こっちも遠慮なくいっていいってこと?」

円香「……上等」


(うっ……別のものを渡せばよかったかな……)


【親愛度が上昇しました!】

【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】

【現在の樋口円香の親愛度…7.5】


234: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 22:06:33.95 ID:UhDuCth50

どう見ても嫌がらせでしかないのに親愛度上がって草


235: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 22:06:36.54 ID:OG0SNMWi0

-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

樋口さんに渡したプレゼント、あれで釣るわけじゃないけど何かしらのとっかかりにならないかな?
……可愛いブローチだったし、喜んでもらえるといいけど。

灯織「まだ少しだけ時間はあるかな」

【自由行動開始】

-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル138枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1


236: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 22:08:05.40 ID:a7qEOMLF0

雛菜


238: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 22:16:02.96 ID:OG0SNMWi0

2 雛菜選択

【植物庭園】

雛菜「ぬくぬく~~~♡」

灯織「あ、雛菜……お疲れ様、今は調査中?」

雛菜「う~ん、今はただの日向ぼっこかな~」

灯織「そ、そうなんだ……」

雛菜「円香先輩にももしかしたらどこかで会えないかな~とか思わなくもなかったり~」

灯織「……雛菜」

(そういう割にニワトリ小屋をのぞき込んだりしているのはなんなんだろう……)

-------------------------------------------------
【親愛度がMAXになっているキャラの交流について】

これ以上ないほど灯織との友情が成熟しているキャラからはもうスキルを得ることはできません。
代わりに交流の終わりにコンマ判定を行い、その末尾に応じた枚数分のモノクマメダルを獲得できます。
-------------------------------------------------

プレゼントを渡しますか?

・現在の所持品

【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグ口ーブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】×2
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】


↓1


239: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 22:21:28.10 ID:a7qEOMLF0

もちぷりフィギュア


240: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 22:24:27.95 ID:OG0SNMWi0

【もちプリのフィギュアを渡した……】

灯織「雛菜、これどうかな」

雛菜「……え゛っ゛」

灯織「ひ、雛菜……?」

雛菜「灯織ちゃん、これ……もしかして、雛菜に『かわいい』ものを渡そうとしてコレ持ってきたの……?」

(そ、そんな怪訝そうな目で見ないで……)

(うっ、別のものを渡せばよかったな……)

-------------------------------------------------

雛菜「……」

灯織「……雛菜?」

雛菜「あっ、ごめん灯織ちゃん……ちょっとだけ考え事~」

(雛菜が私に心を開くようになって数日、気兼ねなくお互い話はできるようになったけれど……)

(時々こうやってどこか物憂い気な表情を浮かべることがある)

(これはきっと私に対する関わり方ではなく、樋口さんの幼馴染であることによって生じる負い目のようなものなんだろう)

灯織「雛菜、樋口さんのことだよね?」

雛菜「あは~……やっぱ灯織ちゃんにはバレちゃってる~?」

灯織「雛菜はわかりやすいから。……まあ、私も人のことは言えないんだけどね」

雛菜「だよね~、灯織ちゃんってばお腹がすいてるときって露骨に『空腹~』って顔してるから」

灯織「えっ?!そんなに分かりやすい?!」

雛菜「あは~~~~!灯織ちゃんの分かりやすいのってそういうとこだよね~~~!」

雛菜「アンティーカの子がよくからかうのも気持ちがわかるな~!」

灯織「……もう、雛菜」


1.誤魔化さなくていいから
2.雛菜、間違っても一人で抱え込まないでよ
3.自由安価

【本セリフ指定安価で同時にモノクマメダル獲得枚数のコンマ判定を行います】

↓1


241: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 22:29:00.81 ID:a7qEOMLF0

2


242: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 22:39:52.80 ID:OG0SNMWi0

2 選択

灯織「雛菜、間違っても一人で抱え込まないでよ」

雛菜「え~?」

灯織「言ったでしょ、雛菜はわかりやすいって。今、雛菜が樋口さんのことで一人で責任とか後悔とか……一人で色々と背負い込もうとしてるのが丸わかりだから」

雛菜「……」

灯織「その……雛菜は優しいし、万が一のことがあれば……私は悲しい」

雛菜「……灯織ちゃんは心配性だな~」

灯織「……なっ!」

雛菜「灯織ちゃんも知ってるよね~?雛菜は、灯織ちゃんのおかげで変わることができた、幼馴染とそれ以外のみんなとの間にあった線を飛び越えることができたって~~~!」

雛菜「それに、雛菜は灯織ちゃんが側にいてくれてることは知ってるから!灯織ちゃんが悲しむことは雛菜もしあわせじゃないし~」

灯織「雛菜……その言葉に嘘はないんだよね」

雛菜「うん~~~♡なにかあればまず相談、それがお友達でしょ~?」

灯織「……うん、信頼してるよ」

(大丈夫、今の雛菜なら間違いは起こらない、起こさせない)

(それが私たちの培ってきた、積み重ねて来た絆……)

【コンマ判定81】

【モノクマメダル1枚を手に入れました!】

【現在のモノクマメダル枚数…139枚】

-------------------------------------------------

【スキル:一番星の魔法を発動できます】

【モノクマメダルを10枚消費して自由行動を追加できます】

【現在のモノクマメダル枚数…139枚】

【スキル:一番星の魔法を使用しますか?】

↓1


243: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 22:42:39.46 ID:Byq+S8buO

使う


244: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 22:44:20.37 ID:OG0SNMWi0


【スキル:一番星の魔法を使用しました】

【残りのモノクマメダル枚数…129枚】

-------------------------------------------------

【灯織の部屋】

樋口さんのあの一言で、みんな大きく変わってしまっている。
私がふさぎ込む一方で、雛菜のように何かを考え込んでいる人もいる。

……何も間違いが起きなければいいんだけど。

【自由行動開始】

灯織「まだ、時間はあるかな」

-------------------------------------------------

1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル129枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1


245: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 22:44:52.97 ID:a7qEOMLF0

めぐる


246: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 22:49:15.62 ID:OG0SNMWi0

2 めぐる選択

【体育館】

灯織「めぐる……?何してるの、こんなところで」

めぐる「あっ、灯織ー!えっとね、この前モノクマがここで動かなくなってたことで何かヒントが残ってないかって思ったんだー!」

灯織「そっか……どうだった?」

めぐる「うーん、手掛かりは何も……」

灯織「そっか……」

めぐる「でもでも、絶対に諦めないよ!あのモノクマの挙動……何か秘密があるはずだからねっ!」

(めぐるの底なしの明るさ……それがある限り、私はまだ戦っていける……)

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?

・現在の所持品

【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグ口ーブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】


↓1


247: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 22:51:45.06 ID:g566MPpK0

ミネラルウォーター


248: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:01:55.36 ID:OG0SNMWi0

【ミネラルウォーターを渡した……】

灯織「これ、めぐる。使って」

めぐる「ん?……わぁ!水だ!ありがとう灯織!わたしのために持ってきてくれたの?!」

灯織「うん、めぐるは何かと毎日走り回ったり私たちのために尽力してくれたりでエネルギーを使ってるから……水分補給をおろそかにしたら駄目だよ?」

めぐる「うん!灯織はわたしのことを気遣ってくれて優しいなぁ……ありがとう!」

灯織「ううん、これぐらいなんてことないよ」

【PERFECT COMMUNICATION】

【親愛度がいつもより多めに上昇します】

-------------------------------------------------

めぐる「灯織!灯織灯織灯織ー!」

灯織「めぐる……どうしたの?」

めぐる「えへへ、呼んでみただけ!なんだか、灯織の名前が呼びたいなーって!」

灯織「もう……なにそれ」

めぐる「灯織の名前を口に出すと、なんだかすごく力がもらえるんだよ!」

灯織「力?そんなの私がむしろめぐるから貰ってることで……」

めぐる「ちがうよちがうよ!わたしも灯織に力をもらってばっかりなんだから!」

灯織「もぅ……」

めぐる「わたしには灯織がいる、かけがえのない仲間がいる……この仲間を失っちゃダメなんだぞって!」

(めぐるの言う『力』は……真乃を失ったことに基づくものなのかもしれない)

(イルミネはもう、あのトライアングルを描くことはない……それを寂しく思う気持ちは私にだってある)

(それが無自覚なうちに、意識することなく、私への執着という形で現れたのが、今の掛け合いなのかもしれない)


1.じゃあ今度は私からめぐるの名前を呼んじゃうから
2.めぐる、手を握ろっか
3.自由安価

↓1


249: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 23:06:03.63 ID:VLbhsbmS0

2


250: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:10:40.11 ID:OG0SNMWi0

2 選択

灯織「めぐる……手、握ろっか」

めぐる「へ?」

灯織「私とめぐるは切っても切れない仲間、いつまでもどこまでも切れない絆を持っている。それを改めて確認したいなって」

めぐる「う、うん……」

ギュッ

灯織「めぐる……どうかな」

めぐる「……灯織の手、つめたいね」

灯織「え?!ご、ごめん……」

めぐる「ううん!ちがうの!……ほら、手が冷たい人って心はあったかいって言うでしょ?」

めぐる「それをわたしは知ってるから!この手から感じるものが、灯織の優しさの表れだって思うと……なんだか離したくなくなっちゃう!」

灯織「そ、そんな……照れるから」

めぐる「えへへっ、灯織!」

灯織「……もう」

めぐる「灯織灯織灯織ーーーー!!」

灯織「……もうったら……」


【親愛度が上昇しました!】

【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】

【現在の八宮めぐるの親愛度…2.5】

-------------------------------------------------

【スキル:ポシェットの中にはの判定に移ります】

【直下コンマの末尾の数字と同じ枚数のモノクマメダルを獲得できます】

↓1


251: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 23:16:37.48 ID:g566MPpK0



252: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:19:05.66 ID:OG0SNMWi0

【コンマ48】

【モノクマメダル8枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…138枚】

-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

ピンポーン

こんな時間に来訪者。……流石に黒幕がインターホンを鳴らしてはやってこないよね。
ある程度緊張を解いて来客を受け入れる。
扉を開くと、そこに立っていたのは……


めぐる「こんばんは、灯織!」

灯織「めぐる……どうしたの、何か用事?」

めぐる「えへへ、用事って言うか少し心配で……」

灯織「もしかして、私が黒幕に襲われないかってこと?」

めぐる「うん……灯織は今怪我もしてるから、万が一のことがあったら心配なの」

灯織「ありがとうめぐる……でも大丈夫、夜はちゃんと施錠してこの部屋に閉じこもるつもりだから」

めぐる「う~~~ん、足りないんじゃないかな。だってモノクマはいつでもどこでも出てこれるんだよ?鍵だけじゃ心配だよ~!」

灯織「そ、それはそうだけど……」

めぐる「ねえ灯織、今から一緒に護身用の武器を取りに行かない?何か自分の手で使える武器があった方が安心だよ!」


めぐるの口から武器なんてものが出てきて少し驚いたけど、めぐるの言う通りだ。
夜時間の個室は絶対安全なように見えて、その実自分を閉じ込める檻のようなもの。黒幕相手じゃ心細い。


灯織「でも、護身用の武器なんてどこに……」

めぐる「わたしにいい考えがあるんだ!体育館の前のトロフィとかの陳列スペース、あそこに立派な模擬刀があったと思う!」

灯織「模擬刀……確かに私でも使い方がわかるし、護身用にはいいかもね」

めぐる「よし、そうと決まったら善は急げだよーーー!」


253: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:20:12.31 ID:OG0SNMWi0

-------------------------------------------------
【体育館前】

めぐる「えっと……ここにあったと思うんだけど……」


モノクマに呼び出しを食らった時など頻繁に出入りはしてたけど、そこまで注視したことはなかったな。
めぐるは品定めするように腰を曲げ、しばらく眺めたかと思うとその手に模擬刀をとった。


めぐる「これだね!本物の日本刀……じゃないから、斬れないけど緊急時は相手を叩いて使ったらいいと思う!」

灯織「うん、ありがとう……これなら私でも使えそう」

私のありがとうの言葉を満面の笑みで受け取るめぐる。本当にめぐるには助けられてばかりだな。

灯織「でもめぐる、めぐる自体は大丈夫?」

めぐる「え?」

灯織「せっかくだから、護身用の武器とかめぐるも持って帰ったらどうかな?備えあれば患いなし、っていうでしょ?」

めぐる「ううん!大丈夫!実はわたし、ナイフを持ってるから!」

灯織「え、ナイフ?」


私の問いかけにめぐるは懐からナイフを持ち出した。
そういえば、今朝のめぐるの報告でもとある教室の机に刺さっていたと言っていた。それを回収したままだったらしい。


めぐる「ナイフ自体は怖いものだけど……使い方に気を付ければ大丈夫!」

灯織「もう……大丈夫?ちゃんとそれで自分の体を守れる?」

めぐる「うん!ばっちりだよ!」


めぐるは自信満々に言うけど、大丈夫かな……
少し心配にはなるけど、狙われるなら私の方が先だ。
ナイフをめぐるが振るう機会もそうそうないだろうし、今のところはめぐるにそのまま任せておくことにした。

-------------------------------------------------


254: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:21:38.78 ID:OG0SNMWi0

-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』

大きな収穫のあった1日だったな。
今に見てろ、モノクマ。このふざけた放送も、そう長くは続かせないんだから。

……っと、一応最大限の警戒はしておかないとね。
しっかりと部屋の施錠を確認して、護身用に持ち出した模擬刀も用意。これでそう易々とは殺されはしないはず。

なんとしても生き残って、この学園を皆さんと一緒に脱出するんだ……!
だから今はとりあえず、体を休めよう。
頭の傷もそうだし、昨日の晩から動きっぱなしだしね。

私は改めて固く決意をして、ベッドへと潜り込んだ。

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255: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:22:42.22 ID:OG0SNMWi0

_____
________
____________

【灯織の部屋】

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!』

モノクマ『起床時間ですよ~!さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』


素っ頓狂なアナウンスで今日も目を覚ます。両手をグーパーで確かめる、なんの異常もない。

……昨晩は襲撃を受けることはなかったな。
当然そのほうがいいんだけど、警戒していた分少しだけ拍子抜け。黒幕は私の存在をどう捉えているんだろう。

ひとまずは私の生存を示す意味合いでも食堂に行かないと。



256: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:23:43.86 ID:OG0SNMWi0

-------------------------------------------------
【食堂】

智代子「あ、灯織ちゃんだ!よかった!無事なんだねー!」

愛依「灯織ちゃんだよね?!ちゃんと灯織ちゃんだよね?!」

灯織「だ、大丈夫!私は無事ですから!」

摩美々「ひとまず何もなくぅ?黒幕に襲われもしなかった感じっぽいねー」

めぐる「うん、夜の間定期的に灯織の部屋の前を見回ってたけど怪しい人も来なかったよ!」

灯織「そ、そんなことをしてくれてたのめぐる?!」

灯織「ご、ごめん!全然気付いてなかった!めぐる、今晩は私がめぐるの部屋を見回りするから、今日はゆっくり休んで!」

摩美々「別にめぐるの部屋を見張る意味はないと思うケド……」


食堂では私の生存をみなさんが喜んでくださり、そのまま今後の体制についての話し合いに。
『希望ヶ峰学園歌姫計画』の全貌、浅倉透という人間のこのコロシアイにおける立ち位置なので目下の課題を調べるのは当然として……






円香「おはようございます」

樋口さんにも警戒をせねばならない。


257: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:24:31.85 ID:OG0SNMWi0


摩美々「一体何の用ー?摩美々たちは黒幕対策で忙しいんだケド」

円香「……生きて帰るお仲間の頭数にもう私は含まれていないんですか?」

灯織「そ、そういうわけでは……」

円香「別にそのつもりもないのでどうでもいいけど」

愛依「円香ちゃん……そんなこと言わないでよ」

円香「……」

摩美々「で?何が目的なわけ?まさか一緒にご飯食べたいわけでもないんでしょー?」

円香「よくおわかりで。こんな雑談をしに訪れたわけではないですね」

円香「みなさんにご挨拶をと思いまして」

めぐる「あいさつ……?」

円香「皆さんとお話しできるのもあと僅かですから」

灯織「そ、それって……」





円香「あなたがたの絆をズタズタに引き裂く準備は整いつつあります」

灯織「!?」






258: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:25:31.15 ID:OG0SNMWi0


円香「見るも無残な、絆なんて世迷言の成れの果てをお見せしますよ」

智代子「ま、円香ちゃん!考え直してよ!凛世ちゃんの想いは……円香ちゃんには届かなかったの?!」

円香「凛世の想い?……智代子こそ、凛世の想いを都合のいいように曲解してない?」

円香「凛世はただ、このコロシアイを続けたかった。それだけのことなのに、あなたがたは勝手に希望を託しただの絆を繋いだだの、お得意の理屈を並べて悦に浸っている」

円香「本当に下らない、見ているだけで反吐が出る」

めぐる「ちがうよ!凛世は、わたしたちのことを思ってくれてた……そこに間違いなんて!」

円香「だとしても、私には関係ない。私にとって大切なのは透と小糸、二人のためにこの命を懸けることだから」

雛菜「円香先輩、どうしてそうもねじ曲がっちゃったの……」

円香「あんたこそね。灯織たちのくだらない洗脳を受けて、もう同情すらできない」

雛菜「……!!そんな言い方するなんてやっぱり円香先輩おかしい〜〜〜〜〜!!」

円香「……おかしい?おかしいのはどっち?」

雛菜「そっち〜〜〜!!」

円香「……はぁ、あんたとは議論すらまともにできない」


いくら言葉を投げかけても立板に水。
樋口さんの殺意と敵意は微塵たりとも揺らぐことはなく、私たちをしっかりと睨みつけている。


円香「では、いつまでその食事を味わえるかハラハラしながらお過ごし下さい」


そしてその敵意を突き付けたまま、樋口さんは背を向けた。私たちに一頻り恐怖をばら撒いて満足し、退室するつもりだ。





でも、それを彼女は許さなかった。


259: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:26:30.53 ID:OG0SNMWi0


摩美々「待ったぁ、このまますんなり見逃すとでも?」

愛依「ま、摩美々ちゃん?!それ……?!」

智代子「い、いやぁぁぁぁぁぁぁ?!」


いつのまに厨房から持ち出していたのか、摩美々さんの手には包丁が握られていた。急速に食堂の空気が張り詰める。


円香「……へぇ、あなたがたにそんな勇気があるとは思いませんでした。てっきり平和主義を徹底するのかと思ったんですが」

摩美々「摩美々は平和主義ですよー、ただその平和を阻害する相手なら攻撃も辞さないだけでー」

愛依「わわ、わわわわ……ど、どうしよどうしよ!」

灯織「ま、摩美々さんやめてください!こんな形での幕引きは……望んでいません!」

摩美々「灯織!!」

灯織「……!!」

摩美々「灯織の言うことは間違ってないしぃ、全部その通り。こんな形で幕引きなんて、咲耶もきっと望んでない……」

摩美々「でも、円香を止めるにはこれしかない……言葉じゃ通じる相手じゃないんだよねー……」

円香「流石。よくわかっていらっしゃいますね」

摩美々「お生憎さま、摩美々も円香ほどじゃないケド悪い子なのでー」


まずい。摩美々さんをなんとしても止めないと……
この前の裁判とおんなじだ。また摩美々さんは自分の命を賭してでも、私たちを、絆を守ることに執心している。


260: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:27:40.16 ID:OG0SNMWi0


どうやって止めるべきか、そもそも止めないべきなのか。
こうでもないああでもないとあたふたしているうちに……ことは唐突に終結を迎えた。


摩美々「……!?」

円香「……どうしました?私をここで止めるのでは?」

めぐる「ど、どうしたの摩美々…………って!?」

雛菜「ま、円香先輩その薬……!!」

円香「持ってきて正解でしたね、この前の事件でも使われた薬品A・B。既にこのボトルの中で調合済み。私は刺された瞬間ここでこれを開封しますよ」

摩美々「……」

円香「私の邪魔をすれば、即座に全員が共倒れ。さて、どうしますか?」


摩美々さんは奥歯をギュッと噛み締め、プルプルと腕を震えさせながら包丁の鋒を樋口さんの胸元から徐々に高度を下げていった。
どうしようもない、樋口さんは最強の自己防衛策を持っていた。


円香「では、失礼します」


私たちは食い入るような目で、その去り際を見送ることしかできなかった。


摩美々「……はぁ」


ガックリと肩を落とす摩美々さん。
手離した包丁が耳障りな金音を立てて床に落ちた。


灯織「摩美々さん……」

摩美々「……私は間違ったことはしていないと思ってるからぁ、謝罪も釈明もしないよ」

摩美々「ただ、無力な自分に苛立ってるだけなのでー……」


大丈夫。摩美々さんとの間に行き違いがあるわけじゃない。
想いは同じ……ただ、その苛烈さの違いなだけ。
摩美々さん自体不安なんだ、樋口さんの動向そして咲耶さんの意思を受け継ぐことに。

誰も凶行に走ろうとした摩美々さんを責めようともせず、朝礼は意図せぬ形で解散となった。


雛菜「……」


261: ◆zbOQ645F4s 2021/07/30(金) 23:28:52.64 ID:OG0SNMWi0

-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

樋口さん、本当にやる気なんだ。
急がないと……急いであの部屋で知った秘密を解き明かさないと……
取り返しがつかなくなる、その前に。

【自由行動開始】

【事件発生前最終日の自由行動です】

-------------------------------------------------

1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル138枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1


262: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/07/30(金) 23:29:57.15 ID:+AGkHew+0

雛菜


267: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 21:06:05.21 ID:Yd1VA74N0

2 雛菜選択

【生物室前】

雛菜「あは~?灯織ちゃん、なんでこんなところに~?」

灯織「雛菜こそ……どうしたの?この部屋って確か入室不可能だよね?」

雛菜「ん~……なんだかこの部屋ってすごく冷たい感じがするから、円香先輩が寄ってきそうだな~って」

(樋口さんをまるで虫みたいに……)

雛菜「冷気もそうだけど~、なんだか部屋そのものから感じる冷たさがあるっていうか~……」

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?

・現在の所持品

【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグ口ーブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】


↓1


268: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 21:11:33.55 ID:Wu7eRyTU0

渡す 【白うさぎの耳あて】


269: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 21:18:45.10 ID:Yd1VA74N0


【白うさぎの耳当てを渡した……】

灯織「雛菜、これどうかな?可愛らしいファッションアイテムで雛菜に喜んでもらえ_____」

雛菜「やは~~~~~~~♡これすっごくかわいいね~~~~~~!!」

灯織「わっ!?ひ、雛菜……!?」

雛菜「これ、もらっていいの~?」

灯織「……ふふ、うん。雛菜が欲しいのならぜひ」

雛菜「あは~!灯織ちゃん大好き~~~~!」

【PERFECT COMMUNICATION】

【いつもより手に入るモノクマメダルの量が増加します】

-------------------------------------------------

雛菜「はぁ~……なんでモノクマってモノクマなんだろ~」

灯織「雛菜?どうしたの、珍しいねため息なんて」

雛菜「灯織ちゃん~~~!灯織ちゃんはモノクマのことどう思う~?」

灯織「え?どう思うって言われても……」

灯織「私たちのみの安全を脅かす、危険な存在で……到底許しがたいって言うか……」

雛菜「雛菜が聞きたいのはそういうことじゃなくて~」

雛菜「……モノクマって可愛いと思う~?」

灯織「……えっ?」

雛菜「モノクマって自分の事を可愛い可愛いっていうけど~、実際のところ、黒色と白色の組み合わせはあんまりだよね~?」

灯織「そ、そう……だね……」

雛菜「目つきも可愛くない~~~!」

(突拍子もない話で面食らってしまったけど……)

(そうだよね、友人同士の会話って元々こういうものなんだ……特に意味のない話を、何の目的もなくする)

(……それを雛菜が私にしてくれているってことは喜ぶべきことだよね)

雛菜「もっと可愛いクマがよかったな~」

灯織「雛菜には大好きなクマのキャラクターがいるもんね」

雛菜「灯織ちゃん知ってるの~?」

灯織「うん、なんとなくだけど……」

1.サンダースだよね?
2.ユアクマだよね?
3.自由安価

【本セリフ指定安価で同時にモノクマメダル獲得枚数のコンマ判定を行います】

↓1


270: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 21:21:23.00 ID:nwZmrdgpO

無難に2で


271: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 21:31:39.92 ID:Yd1VA74N0

2 選択

灯織「たしか、ユアクマ……だったよね?」

雛菜「うん~~~!流石灯織ちゃんだね~!」

灯織「雛菜が普段から来てる服にもアップリケがついてたり、グッズも集めてたと思うから……」

灯織「それに、と、友達の好きなものはやっぱり、ちゃんと知っておきたいから……」

雛菜「やは~~~♡」

雛菜「雛菜ね、ユアクマカフェの店員さんをやったこともあるんだよ~?」

灯織「へぇ……お仕事?」

雛菜「うん~~~!プロデューサーが取ってきてくれた~!」

(プロデューサー、一人一人の好みや適性に合わせてお仕事を持ってきてくださるあの手腕は流石だな……)

雛菜「ユアクマカフェはね~、メニューもユアクマ仕様で食べるのがもったいなくなっちゃうぐらいなんだよね~」

灯織「コラボ商品とかって、見た目まで作りこみがすごいもんね」

雛菜「あ、そうだ~!今度灯織ちゃんも一緒に行こうよ~!」

灯織「えっ……私も?」

雛菜「灯織ちゃんにもユアクマの魅力をもっと知ってほしいし~、一緒にお出かけしたいから~~~♡」

灯織「……喜んで、私からもお願いしたいな」

(……雛菜とこんなに親しくなれるなんて、はじめは思わなかったな)


【コンマ判定00】

【末尾ゼロは10とカウントします】

【PERFERCT COMMUNICATIONにより獲得枚数が倍になります!】

【モノクマメダル20枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…158枚】


272: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 21:33:43.94 ID:Yd1VA74N0

-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

雛菜とこの学園を出た後の約束をしてしまった……

雛菜とここまで親しくなった驚きもそうだけど、
何より、ここから出ていく理由がまた一つ増えた。

____絶対に、モノクマを打倒してみんなで出ていくんだ。


【自由行動開始】

【事件発生前最終日の自由行動です】

-------------------------------------------------

1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル158枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1


273: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 21:36:49.61 ID:Wu7eRyTU0

2 めぐる


274: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 21:47:33.05 ID:Yd1VA74N0

2 めぐる選択

【1F 教室】

学校の散策にまた向かおうとした矢先、学校エリアの一階の教室の扉がわずかに空いているのが目に入った。
体を伸ばしてのぞき込んでみると、見慣れた美しい金髪。

……めぐるだ。
いつにもなく神妙な面持ちで、席に座っている。

深く集中しているのか、私にも気づいていない。
……声をかけようか。

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?

・現在の所持品

【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグ口ーブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】


↓1


275: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 21:50:01.74 ID:nwZmrdgpO

あしたのグ口ーブ


276: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 21:55:02.94 ID:Yd1VA74N0

【あしたのグ口ーブを渡した……】

めぐる「随分と年季の入ったグ口ーブだね……!」

灯織「うん、持ち主の血のにじむような努力がつまった一品みたい」

めぐる「だね、持ってるだけでその人の熱意が伝わってくるよ……!わたしも頑張らなきゃってそう思えるような……!」

灯織「めぐるにとって、明日を頑張る活力になればいいかなって思ったんだ」

めぐる「灯織……ありがとう!灯織のその気持ちだけでもうれしいよ……!」

【PERFECT COMMUNICATION】

【いつもより親愛度が多めに上昇します】

-------------------------------------------------

灯織「……めぐる?こんなところでどうしたの?」

めぐる「……!!灯織!?も、もしかしてわたしのこと探してた?!」

灯織「あ、ううん……違うの、部屋の扉が開いてたから。……ここって」

めぐる「……うん、透と真乃の事件があった場所だよ」

灯織「……めぐる」

めぐる「真乃の言葉をそのまま守ることはできないで、今まで来ちゃった。真乃の事件の時から比べると、数もかなり減っちゃった」

めぐる「でも、今度こそ……真乃の言葉を守りたいってそう思うんだ。円香とも分かり合って、一緒に帰るんだって」

めぐる「そのための決意表明……なんてことをしてたんだ」

めぐる「……真乃、聞いてくれたかな」

灯織「……ねえ、隣に座ってもいいかな」

めぐる「灯織?」

灯織「私からも、真乃に送りたい言葉があるから」

めぐる「もう、灯織……なんだかお墓参りみたいだよ……」

(墓参りだなんて……そんなの、弔うことすらできず、今後も一生させてもらえないのにね)

灯織「ねえ、真乃……聞いてるかな」


1.今度こそ、樋口さんとの絆を証明してみせるよ
2.真乃の願い、絶対にかなえてみせるから
3.自由安価

↓1


277: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 21:59:02.53 ID:Wu7eRyTU0

2


278: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 22:06:59.53 ID:Yd1VA74N0

2 選択

(真乃の願い、それは……『モノクマに負けない』『アイドルとして輝き続ける』ということ)

(命を落とすこととなった真乃の分も強く気高く生き続け、そして夢を彼女の代わりにかなえるということ)

(……その願いは、私たち全員が背負うべき義務でもある)

灯織「真乃の願い、絶対にかなえてみせるから」

めぐる「……灯織」

灯織「アイドルとして、真乃の言う輝きを手にするのはいつになるのかわからないけど……必ずその時まで、努力を続けるしみんなで支え合って生きていく」

灯織「真乃が最期に見せてくれたあの笑顔を、私はこの先も一生忘れないから」

灯織「こんなの、めぐるからすれば当たり前のことだったかもしれないけど私自身の決意表明として、ね」

めぐる「ううん!灯織の決意……すごく胸に響いたよっ!」

灯織「そう言ってもらえると嬉しいな、少し照れちゃうけどね」

めぐる「真乃、見守っててね!絶対に灯織と、みんなと、真乃の願いを叶えるよー!」

(そこに亡骸があるわけでも、遺影があるわけでもない)

(彼女自体は、地下深くの処刑場で命を落としたし、死んだ場所はこの教室ですらない)

(それでも、何故だか真乃が……私たちを見て、あの優しいほほえみを浮かべたような気がした)

【親愛度が上昇しました!】

【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】

【現在の八宮めぐるの親愛度…5.0】

-------------------------------------------------

【スキル:一番星の魔法を発動できます】

【モノクマメダルを10枚消費して自由行動を追加できます】

【現在のモノクマメダル枚数…158枚】

【スキル:一番星の魔法を使用しますか?】

↓1


279: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 22:14:04.48 ID:nwZmrdgpO

する


280: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 22:15:55.33 ID:Yd1VA74N0

【スキル:一番星の魔法を使用しました】

【残りのモノクマメダル枚数…148枚】

-------------------------------------------------

【灯織の部屋】

あの事件が起きたのももう一か月近く前になる。
全ては、あの事件から始まったんだったよね……

……真乃。
今の私は、間違ってない、よね……

【自由行動開始】

灯織「まだ、時間はあるかな」

【事件発生前最終日の自由行動です】

-------------------------------------------------

1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル148枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1


281: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 22:23:02.68 ID:Wu7eRyTU0

2 愛依


282: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 22:26:03.14 ID:Yd1VA74N0

2 愛依選択

【武道場】

灯織「愛依さん、やはりこちらにいらっしゃったんですね」

愛依「あれ、灯織ちゃん?どしたし、なんか用事?」

灯織「少し雑談でもと思ったのですが……今は取り込み中でしたか?」

愛依「ううん、大丈夫!うちも誰かと話したい気分だったからばっち歓迎~!」

(愛依さんと二人で雑談をして過ごした……)

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?

・現在の所持品

【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグ口ーブ】
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】


↓1


283: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 22:33:13.46 ID:Wu7eRyTU0

渡す 【EYE GRASS】


284: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 22:37:49.88 ID:Yd1VA74N0

【EYE GRASSを渡した……】

灯織「このメガネ、見覚えないですか?」

愛依「えっ?……あれ、これって……」

灯織「はい、結華さんがメガネメーカーとのタイアップで作ったデザイングラス……と同じものです」

愛依「うわっ!ホントだ……!これって結構レアもんじゃん?!」

灯織「愛依さん、辛いときはこれを見て、結華さんのことを思い出して元気を出してください」

愛依「……ありがとう、灯織ちゃん」

愛依「でもさ、せっかくなら……あの子に渡してあげるべきなんじゃないかってうちは思うんだけど……」

(うっ……別のものを渡せばよかったかな……)

-------------------------------------------------

愛依「……ねえ、灯織ちゃん」

(愛依さんの表情は、いつもよりも真剣だ。私に今から投げかける質問に対し、かなり慎重になっていることが分かる)

(……真剣に、答えないと)

愛依「この前の……咲耶ちゃんと凛世ちゃんの事件、あったじゃん?」

灯織「……はい」

愛依「うちさ、あの事件の後……二人の言ってたことを改めて考えてみたんだよね」

愛依「したら……二人とも、他のユニットメンバーを人質に取られてたって言ってたんだよね」

灯織「確かに、死に際の凛世の言葉を振り返ると、そう言った胸の言葉がありましたね」

愛依「……それってさ、あさひちゃんと冬優子ちゃんも無事ってことになんないかな」

灯織「……!!」

愛依「二回目の事件の時、うちが見させられたのは二人が酷い目にあうビデオ。正直、生きたままいられるとも思えないような……そんぐらい、目もそむけたくなるようなやつだった」

愛依「でも、恋鐘ちゃんとか、果穂ちゃんとか……みんな無事だったんなら……もしかして、二人も……」

(愛依さんの声は少しばかりうわずっていて、感情が露出していた)

(淡い可能性に縋るような気持ち……それはこの生活における弱みになる)

(でも、これは愛依さんにとってか細くも大切な……生きていく希望なんだ)

愛依「灯織ちゃん!……灯織ちゃんは、どう思う?!二人は、生きてると思う!?」


1.二人を信じましょう
2.残念ながら……
3.自由安価

↓1


285: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 22:40:50.98 ID:Wu7eRyTU0

1


286: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 22:49:58.26 ID:Yd1VA74N0

1 選択

灯織「愛依さんの気づいた可能性……それがたとえどんな細い可能性でも、それを信じる価値はあると思います」

愛依「……灯織ちゃん」

灯織「今の私たちが、冬優子さんとあさひとのためにできるのは、二人を信じることだけ。でもそれで十分じゃないですか」

愛依「え?」

灯織「あの二人がそう簡単に命を落とすとは、私にも思えませんから」

愛依「……だよね!そーだよね!」

灯織「モノクマにどれだけの力があって、どれほどの脅威なのかはまだ完全には推し量りかねます」

灯織「でも、きっと……ストレイライトのお二人なら、それをはねのけることだって可能だと思います。常に進化を続ける、限界を超え続けるユニット……ですから」

愛依「灯織ちゃん……うちらのこと、よくわかってるね!」

愛依「ストレイライトはこんなところでくたばるタマじゃない!……これってこういう使い方で合ってる?」

灯織「ふふ、最適解だと思います」

愛依「うん、うちらは負けない……こんなとこで負けたりしないから!」

愛依「ありがと灯織ちゃん!うち、この希望を大事にする!この希望があれば、うちもまだまだ戦える!」

(愛依さん……喜んでいただけて良かった)

(ただの希望的観測に過ぎないかもしれないけど……それでも、信じていればきっとそれは叶うって……今はその言葉を信じるしかない)


【親愛度が上昇しました!】

【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】

【現在の和泉愛依の親愛度…4.0】

-------------------------------------------------

【スキル:ポシェットの中にはの判定に移ります】

【直下コンマの末尾の数字と同じ枚数のモノクマメダルを獲得できます】

↓1


287: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/03(火) 22:53:52.03 ID:aUh4OOWXO

っす


288: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 22:55:55.74 ID:Yd1VA74N0


【コンマ03】

【モノクマメダル3枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…151枚】

【CHAPTER05におけるすべての自由行動が終了しました】

【事件発生パートへと移ります】


289: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 22:56:22.37 ID:Yd1VA74N0






……私はきっと最初っから間違えていたんだろう。






290: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 22:57:38.34 ID:Yd1VA74N0


今日という一日の最初、この1週間の最初、この学園生活の最初…………彼女と出会ってからの『最初』。

『最初』を間違えていなければ、彼女の心情を少しなりとも理解して、葛藤を少しなりとも感じ取って、決意を少しなりとも写し取って。
ちゃんととるべき対応を、しかるべき警戒をしていたはずなんだ。

(きっとまだ樋口さんは動かない)

そうやって胡座を掻いていた。
この世界は散文的な物語でもないし、まして漫画の世界、御伽話の世界でもないんだ。
一度途切れてしまった糸はもう繋ぎ止めることはできない。
彼女との間の糸がプッツリと切れる瞬間は私自身が見ていたのに、そこから目を背けてしまっていた。





_____だから、見えていた結末に気づくことができなかった。


291: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 22:59:45.14 ID:Yd1VA74N0


-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

「……なに、これ」


それは突然に舞い込んだ一枚の写真。
自室に帰った私が模擬刀を手に取り、今日こそ返り討ちにしてやるなんて子どもじみた決意を胸にしていた時にやってきた知らせ。


____光沢紙に映し出されていたのは、どこかの部屋で拘束されて項垂れるめぐるの姿。



……樋口さんだ。
樋口さんが口にしていた【絶望計画】が動き出したに違いない。
だとしたら、これが罠なのは明白。
めぐるを餌にして私をおびき出し、ひいては私を殺そうとすらしているのかもしれない。

でも、無視することなんてできない。
めぐるを見捨てるなんて、地球が滅亡しようともありえない。
私にとってはこの星なんかよりも、めぐるは大切な存在だから。

私は手元の模擬刀を改めて握り直した。
めぐると一緒に取りに行った、護身用の模擬刀。

黒幕を打ち倒すためのはずだったのに、仲間を守るために、かつての仲間を挫くために手にしている。


「……行こう」


292: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 23:01:46.47 ID:Yd1VA74N0


そして、私が間違えていた『最初』がもう一つ。
この部屋に写真が差し込まれた時の、『最初』。

完全に頭に血が上っていて、冷静でなくなっていた。
この部屋に写真を入れるなんて、ドア下からしかできやしない。
私の部屋の前に直接出向かない限りできやしないのに。



……樋口さんが、【ドアの前で待っている】ことなんて想像にたやすいのに。

不用意にも扉を空けてしまった。


円香「こんばんは」

灯織「……!?ひぐっ……!?」


樋口さんが視界に入ったことを脳で処理するよりも先にその右手が伸びてきた。
右手に掴まれていたハンカチがそのまま私の口元を覆う。
薬品特有のツンとさす匂いが一瞬で脳へと到達した。
トロンと口元が開けっぱなしになるのを感じる。
どんどん全身が弛緩していく。
足元からドロドロに溶けていき、そのまま昏倒。


293: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 23:02:33.00 ID:Yd1VA74N0






_____私の世界は黒に染まった。






294: ◆zbOQ645F4s 2021/08/03(火) 23:03:24.83 ID:Yd1VA74N0

-------------------------------------------------
【???】


???「……円香、本気なんだね」

???「それならわたしももう逃げないよ……わたしにしかできない、わたしにたくされたことがあるから」

???「もうこれ以上、誰も死なせない……殺させない」

???「それが二人と、みんなと誓った約束だから」




???「……いくよ」


-------------------------------------------------


300: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:03:50.86 ID:B6IyU65v0

【???】

……あれから、どれくらい経ったんだろう。

私の視界は依然として真っ黒なまま。何かアイマスクのようなもので目隠しを付けられてるんだろう。おかげでここがどこなのかもわからない。
それに加えて、耳栓までつけられている。自分の唾液の音ぐらいしか聞こえないので今が朝か夜か、アナウンスすらも聞こえない。
極め付けには後ろ手に椅子に拘束されている。脚は自由になっているけれど、手が使えないので目も耳も自由にならない。


こんな状態のまま、既に数時間の時が経った……と思う。
時間の感覚もあやふやなのは拘束の時に吸わされた薬のせい。
意識がしばらく安定せず、平衡感覚すら怪しい時期もあった。
それにこの拘束は思った以上に体力を持っていく。体も同じ姿勢を余儀なくされるので、節々が痛む。
苦痛に喘いでも助けてくれる人はいない。疲弊は加速度的に増していく。


何も出来ぬまま時間だけが過ぎていき、

何もわからぬまま時間だけが過ぎていき、

何も起きないまま時間だけが過ぎていき、

闇が晴れたのは、一眠りした後だった。


301: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:05:28.15 ID:B6IyU65v0






「灯織ちゃん、大丈夫〜〜〜〜〜?!」

唐突に晴れた暗闇の果て、目の前に現れたのは雛菜だった。






302: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:06:25.61 ID:B6IyU65v0


灯織「ひ、雛菜……?」

雛菜「よかった、無事だぁ〜〜〜!!雛菜、寂しかった〜〜〜〜〜!」

灯織「ちょ、ちょっと待って……じょ、状況が掴めてないから……まず雛菜がどうしてここに?」

雛菜「え〜?鍵が開いてたからだよ〜?」

灯織「鍵……?」


そう言われて気がついた、ここは私の部屋だ。
樋口さんに気絶させられた後、そのまま自分の部屋に監禁されていたらしい。


雛菜「鍵は開いてたけど、外からドアストッパーを噛ませてあったから内側からは開けようがなかったけどね〜」

灯織「ど、ドアストッパー……?」


雛菜の手には黒い台形状の物体が。
本来なら扉を開けっぱなしにするためのものだけど、使用用途によっては犯罪にも使いうる品だと最近ニュースで見たっけ。


雛菜「他の部屋にもいっぱい噛ませてあったから、多分みんな閉じ込められてるんだよね〜」

灯織「そ、それホント?!雛菜?!」

雛菜「う、うん……」

灯織「急いでみなさんの無事を確認しないと……!雛菜、とりあえず私の拘束を解いてくれる?!」

雛菜「わ、わかった〜!」


303: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:08:18.91 ID:B6IyU65v0


雛菜に拘束を解いてもらうとその勢いのまま廊下へ。
手も足も久しぶりの活動で慣れない痛みに突き刺されるけど、今はそれどころじゃない。緊急も緊急だ。

雛菜の話通り、寄宿舎の個室のいくつかには不自然にドアストッパーが噛ませてある。私以外の生存者の部屋だ。
私は片っ端から扉を開けて、みなさんを解放していく。


智代子「灯織ちゃん……!あ、ありがとう……お腹が空いちゃってたんだよ……!」

愛依「ひ、灯織ちゃん……!ありがとう、マジで怖かった……」

摩美々「灯織……これって……?」

灯織「……わかりません、恐らく樋口さんが全員を拘束していたんだとは思うんですが」

摩美々「……これで全員?」

灯織「……そういえば、めぐるの部屋にはドアストッパーが噛ませてなかった」


……嫌な予感が全身を突き抜けた。これまでに何度も味わってきたそれとはまた違う、電流にも似た寒気。
あの時、私を部屋から吊り出すために使っためぐるの写真。
この学園では画像加工なんかできっこない以上、めぐるは本当に監禁されているはず。
だとしたら、私たちと違った形で危険に晒されている……!?


灯織「……めぐるっ!?」


思わず摩美々さんに向けていた爪先を魔反対に向けて走り出したくなる衝動に襲われる。
そんな私の右手を愛依さんが掴んだ。


304: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:09:18.17 ID:B6IyU65v0


愛依「灯織ちゃん、待って!不安なのはわかるけど、ここで一人で走り出しちゃダメ」

灯織「……愛依さん」

雛菜「円香先輩が動き出してる以上、単独で動くのは危険だよ〜」

智代子「うん、みんな一緒に探したほうがいいよ!」

摩美々「みんなの言う通り、いったん灯織も落ち着いてー。めぐるの身に何かあったって決まったわけじゃないじゃーん」

灯織「そ、そうですね……すみません、冷静を欠いていました」

雛菜「でも、何かしらに巻き込まれてるのは間違いないし早く助けてあげないと〜」

灯織「あ、だったらこの写真……」


めぐるが拘束されている写真を皆さんにお見せした。


摩美々「……この写真、摩美々たちみたいに個室で撮影されたものじゃないねー」

雛菜「う〜ん、どこだろ〜……?」

智代子「……あ!わかったよ!多分これ、5Fの植物庭園だよ!」

灯織「植物庭園……?」

智代子「うん、植物庭園には園芸用の道具を仕舞い込んでる倉庫があるんだけどね?この端に写ってる肥料の袋に見覚えがあるんだ!」

愛依「チョコちゃんちょーお手柄じゃん!」

智代子「えへへ、結構出入りしてたから!」

摩美々「それじゃあ植物庭園に向けてしゅっぱーつ」


305: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:11:08.41 ID:B6IyU65v0


私たちは息を揃えて植物庭園へと向かった。
途中樋口さんからの襲撃が来る可能性も考慮し、最大限の警戒態勢。
周囲を見渡しながら、慎重に歩みを進めた。

___そして短くも長い時間の後、ようやっと植物庭園へと辿り着いた。


愛依「灯織ちゃん、大丈夫。落ち着いて。きっとめぐるちゃんは無事だから」

灯織「……はい」

摩美々「……灯織、開けるよ」

灯織「お願いします……!」


そして私たちは息を整え、観音開きのその扉を開けた。

めぐるの無事を確かめるために。

樋口さんの企てを食い止めるために。

もう誰の手も汚させないために。

誰も悲しまないで済むように。

絆の存在を証明するために。

希望が挫けないことを改めて知るために。


306: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:12:15.52 ID:B6IyU65v0






……もう一度絶望に向き合うために。





307: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:13:14.04 ID:B6IyU65v0






【植物庭園の中央には、覆面をした謎の人物の刺殺体が転がっていた】






308: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:15:09.69 ID:B6IyU65v0

-------------------------------------------------


CHAPTER05

Die the sky.

非日常編


-------------------------------------------------


309: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:16:09.62 ID:B6IyU65v0


二度見、なんて言葉があるけどあれはまやかしだ。
実際人間は理解できないものを目にした時、視線を外すことすらできないから。

凝視して凝視して、その謎を解明しようと本能が試みる。
それでも人は理解できない時、一つの反応をあげる。


「うわあああああああああ!?!?!?」


予想だにしていなかった死体を目にしたことで、理性より先に絶叫が出た。
これまでのどの死体よりも異常な光景に、思考は全く追いつかなかった。


愛依「な、なんで?!なんで、死体があんの?!」

智代子「こ、この死体って……!?」

摩美々「覆面って……これ……」


そして、混迷を極める思考は行動を律することができなかった。
気がつけば私は死体に駆け寄り、その覆面をはごうとしていた。
その死体の正体を確かめるため、その死体の正体がめぐるでないことを証明するため。
私の両手を止めることはできなかった。


____結果から言えばそれは失敗。
だって、私がここでこの選択をとったことにより……


310: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:17:21.83 ID:B6IyU65v0



カッ


摩美々「灯織……!!」


バーーーーーーーーン!!


瞬間、私の視界は真っ白になった。

そして次に気がついたのは無重力。
私の体は文字通り滞空状態にあり、そしてそのまま勢いに乗せられたまま地面へと打ち付けられる。
それでことは終わらない、私を吹き飛ばそう消し飛ばそうとする爆風。
それに抗うことはできずそのまま後方へ。

これだけのことがわずか1、2秒の間に巻き起こり、理解するにはその倍の時間を要した。


311: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:18:18.76 ID:B6IyU65v0


愛依「ひ、灯織ちゃん!?」

智代子「なんで爆発が突然?!ど、どうなってるの?!」

摩美々「灯織も心配だけど、消火しないと……死体が誰だったのかすらわからないままになるよー?」

雛菜「雛菜が火は消すから、灯織ちゃんのことはお願いします〜」

愛依「お、オッケー!」


遠くに聞こえる皆さんの声。
全身を強く打ったけど、どうやら一応無事みたい。呼吸もできる、体も動く。


愛依「灯織ちゃん、大丈夫?!うちんこと分かる?!」

灯織「愛依さん……だ、大丈夫です……それより、死体は……」

智代子「今雛菜ちゃんと摩美々ちゃんが消火してるから大丈夫だよ!……ただ、顔の付近が爆発しちゃったから、死体には損傷が……」


愛依さんとチョコの力を借りて立ち上がり、なんとか元いた場所へ。
もくもくと上がる煙、ジューという消火の音。鼻を刺す肉の焼ける匂い。

そういったあらゆる不快を詰め込んだ空間で、再度死体に向き合った。


312: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:21:20.75 ID:B6IyU65v0


雛菜「あ〜……これじゃあもう誰だかわかんないですね〜……」

愛依「……うっぷ」

摩美々「無理はしなくていいから、流石にこれはぁ……」


顔の部分が吹き飛んだせいで、上半身の損傷は激しい。
目も当てられないほど無残な姿になっている。
付近には発見時に死体が羽織っていた白衣の燃えかすや、突き刺さっていたナイフが転がっている。
なぜ、犯人はこれに加えて爆破なんか……


ピンポンパンポーン

『死体が発見されました!一定の捜査時間の後、学級裁判を開きまーす!』


モノクマ「はいはい!とりあえずひと段落した感じなのでアナウンス鳴らしときますね〜!」

モノクマ「いやぁ~ボクってば空気の読めるクマ!死体発見からここまでの流れ、アナウンスで茶々入れない辺り出来る大人だよね~!」

灯織「モノクマ……これは……」


313: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:22:45.25 ID:B6IyU65v0


モノクマ「見ての通り殺人事件発生だよ!オマエラの中の誰かが、オマエラの中の誰かを殺したってことだね!」

摩美々「……それ、おかしくないですか〜?」

モノクマ「はぬ?」

摩美々「誰かを殺したって、被害者すら教えてくれないってコト?」

モノクマ「あ〜、それね!被害者ね!今回は犯人が意図的に被害者の正体を隠してると思うので、それをボクの一存で明かすのは公平な裁判の進行に反すると思いまして!」

灯織「ということは、モノクマ自体は被害者は把握しているんですね?」

モノクマ「当たり前田のクラッカー!犯行も始めから終わりまで、おはようからおやすみまでバッチリ見届けておりました!」

モノクマ「というわけで……ザ・モノクマファイル〜〜〜!オマエラのやるべきこと自体は変わらないからね、今回もバッチリ頼みましたよ!」


モノクマはやることだけやり終えると、私たちを置き去りにしてそそくさとどこかに行ってしまった。
残ったのは、被害者すらわからないという異例の事態を前に当惑する私たち。


314: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:23:42.51 ID:B6IyU65v0


摩美々「……とはいえ、被害者は二択だよねー」

愛依「……え?」

摩美々「今ここにいない人物、めぐると円香。そのどちらかと見るのが普通でしょー」

智代子「……だとしたら可能性が高いのって」

雛菜「……」

灯織「……」

摩美々「ごめん、失言だったかもー」

灯織「いえ、気になさらないでください……摩美々さんのご指摘は正しいですから」


真実から目を背けてはいけない、それは真乃とめぐるとも誓ったことだから。
たとえそれが残酷な事実を映し出していようとも、それを有耶無耶にするようなのは違う。
めぐるだってそれは望まないはずだ。

でも、弱い心自体を打ち消すわけではない。
めぐるじゃなければいいのに、その心は決して樋口さんの死を望むようなものではなく……ただ純粋に友人を思う気持ち。

この気持ちにも嘘はつきたくない。
混じり気のない感情、それが私にできる精一杯なんだ。


……孤独な戦いが始まる。


315: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:26:43.74 ID:B6IyU65v0

-------------------------------------------------
【捜査開始】

今回はめぐるが近くにいない。私一人で行う初めての捜査になる。
……大丈夫、できる。何も不安に思うことなんてない。
自分に強く言い聞かせて、モノクマに渡されたモノクマファイルを開封する。

『被害者は不明。死亡推定時刻は5時ごろ。死体は発見当時胸部にナイフが突き刺さっていた。その後覆面を剥がそうとした際に仕掛けてあった爆弾が起動。上半身の損壊は激しく、顔は判別不可』

やっぱりこっちにも被害者の記載はない。
今回の推理はそこから始めないといけないらしい。
樋口さんかめぐるか、どちらが今回の事件の被害者なのか見定めるのが前提の事件だ。

コトダマゲット!【モノクマファイル5】
〔被害者は不明。死亡推定時刻は1時ごろ。死体は発見当時胸部にナイフが突き刺さっていた。その後覆面を剥がそうとした際に仕掛けてあった爆弾が起動。上半身の損壊は激しく、顔は判別不可〕

-------------------------------------------------
さて、今回の事件は調べることも多いぞ。
私が爆弾を起動させてしまったことで、おそらく変わってしまったこともある。
みなさんへの聞き込みを入念に行うことで事実確認をしないといけないな。

1.死体周辺を調べる
2.植物庭園の設備を調べる
3.倉庫を調べる
3.雛菜に話を聞く
4.愛依に話を聞く
5.摩美々に話を聞く

↓1


316: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/05(木) 21:29:19.08 ID:l5+l5sA+0

1


318: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:35:45.43 ID:B6IyU65v0

>>317 早速ミスってますね……こちら、コトダマの方の表記が正しいです。死亡推定時刻は【1時】です。

-------------------------------------------------
1 選択

【死体周辺を調べる】

今回の事件の被害者の死体だ。上半身は爆弾の衝撃で損傷も激しく、焼け焦げてもいる。見た目で誰か判別するのは不可能だろう。
……ん?そういえばこの死体、上半身だけ濡れてるな。


雛菜「ん〜?ああ、それは雛菜たちが消火したからだよ〜!」

灯織「雛菜……そっか、私が爆風で吹き飛んでる間にやってくれてたんだね」

雛菜「うん〜♡だって何が起きたのかすらわかってないのに爆発が起きちゃったから、犯人の証拠隠滅の可能性もあるかな〜って!」

灯織「うん、ありがとう……欠損が上半身で済んだのはかなり大きな成果だよ」

雛菜「やは〜!雛菜えらい〜〜〜〜〜!」


コトダマゲット!【謎の死体】
〔死体の上半身は爆破の衝撃で損傷が激しい。爆弾により引火した際に摩美々と雛菜が消火したため、上半身のみが濡れてしまっている〕


319: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:36:53.77 ID:B6IyU65v0


……さて、どうにかこの死体から二人を判別しなくちゃいけないんだけど。

うっ……今回は今までのどの事件よりも直視しがたいな。
剥き出しになった肉がなんとも痛ましい。
損傷部位じゃないところからわからないだろうか。

爆発のあった上半身に背を向けるようにして、死体を触診していく。
下半身自体に怪しいところはなさそう。
年頃の女子高生の肉付きに、骨格。
流石に誰かまではわからないけど……

靴もご丁寧に履き替えさせられている。
倉庫で見かけた量産品のスニーカーだ。特定に至るための情報は削り取られている。
困ったものだなと腰をあげようとした時、ある違和感が私の視線を集めた。

……この手、おかしくない?
被害者がめぐるであれ、樋口さんであれ……この手はおかしい気がする。
だって、二人とも【右利き】なんだから。


コトダマゲット!【左手のペンだこ】
〔爆破された死体の左手にはペンだこができていた。めぐるも円香も右利きなので通常できるはずがない〕


320: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:38:38.79 ID:B6IyU65v0


一部焼け焦げて煤のようになっているけど、死体には上から白衣が被せられている。


摩美々「化学室にあった白衣ですねー、薬品調合の際に本来は用いられるやつ」

灯織「なるほど……でもなんでわざわざ白衣をかぶせたり?」

摩美々「シルエットを隠す目的じゃないかなぁ、女性ってどうあがいても胸元で特徴が出ちゃうしー」


確かに死体を最初に発見した時、白衣はだいぶゆったりとした掛け方をされていたと思う。そしてその上からナイフが刺さっていた。
ということは犯人はその状態で刺し殺したことになるのかな?


摩美々「……ナイフについてる血痕は新しい、近くに輸血パックはない……」

灯織「ですね、それならこの血痕は被害者の……」

摩美々「いや、そう考えるのは早計だよー。あっちを見てみなよー」


摩美々さんに促されるまま目を向けたのは、ニワトリ小屋?
植物庭園の一角で飼育されているニワトリたちがどうしたというのだろう。
疑問を胸にニワトリに目を向けると……


灯織「……あれ?」

摩美々「気づいたぁ?」

灯織「なんだか元気がないですね……」

摩美々「そうなんですよねー、なんか動きが鈍いって言うかぁ……それにぃ、ニワトリの数自体、1匹減ってるんだよねー」

灯織「……この事件に関係、しているんですよね?」

摩美々「まぁ、何に使われたのかも今の灯織ならすぐわかるでしょー」


コトダマゲット!【植物庭園のニワトリ】
〔植物庭園内で飼育されていたニワトリ。なんだかニワトリの元気がなく、さらには事件前後でニワトリが一体減っていた〕


321: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:39:49.66 ID:B6IyU65v0


死体の付近には爆風で散乱したものが転がっている。
やっぱり目につくのは……このナイフだ。
このナイフ……めぐるが教室から回収したものと同じだ。
あの夜、体育館前で私に見せてくれた武器。これがどうして……?


智代子「死体を見つけたときにはナイフが深々と刺さってたんだよね……」

灯織「うん、白衣の上から死体にまっすぐ。血痕もべったりついてたしね」

智代子「これが今回の凶器ってことになるんだよね……?だとしたら、犯人はこのナイフを持っていた人物?」


いや、それは違う……はず。
だってその理論だと犯人になるのは、なってしまうのはめぐるだ。
感情で答えをねじ曲げるわけじゃない、けど……

…………


灯織「まだ、結論を下すには証拠が足りないよ」

智代子「そうだよね!他の証拠も合わせて検討しないとだよね!」


違うんだよね、めぐる……?


コトダマゲット!【ナイフ】
〔死体に突き刺さっていた凶器と思しきナイフ。他のナイフにはない装飾がついている一品もの。事件発生前はめぐるが所持していた〕


322: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:41:29.89 ID:B6IyU65v0


死体の付近に落ちていて気になるものはもう一つ。
これは、木札だろうか?

愛依「あ、それって武道場のやつじゃん?」

灯織「愛依さん……これの使用用途をご存じなんですか?」

愛依「うん、武道場にはその札を使うロッカーがあって誰でも使用可能だったはず……多分それに使う系のやつだね」

灯織「なるほど、ありがとうございます」

現場に落ちていた以上、これも事件に無関係ではないはず……
ともなると、あとで確認しておいた方が良さそうかな?

-------------------------------------------------
さて、死体の周りで調べるのはこれぐらいかな?
植物庭園は結構な広さだ。他にも調べるところはたくさんあるし、整理しないとね。

1.植物庭園の設備を調べる
2.倉庫を調べる
3.雛菜に話を聞く
4.愛依に話を聞く
5.摩美々に話を聞く

↓1


323: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/05(木) 21:44:53.02 ID:ILOiFlPC0

3


324: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:45:53.97 ID:B6IyU65v0

【雛菜に話を聞く】

灯織「そういえば雛菜、私を助け出してくれたけど……雛菜は拘束されてなかったの?」

雛菜「ん〜?雛菜も捕まってたよ〜?」

灯織「そうなの?でもだとしたら、部屋から出ることはできなかったはずだよね?」

雛菜「雛菜は灯織ちゃんたちみたいに、部屋にドアストッパーを噛まされてなかったから、手さえ解ければ自由に動けたんだよね〜」

灯織「え……?」

雛菜「でも、長い間眠っちゃってたから動けるようになったのはついさっきのことだよ〜?」

(眠っちゃってた……?)

雛菜「一度縛り付けられた後に運ばれた食事、多分樋口先輩があ〜んして雛菜に食べさせたんだと思うけど……そのあと急に眠たくなっちゃったから〜」

(それって睡眠薬が盛られたってこと?……だとすると、雛菜がこの時間に目を覚ますように調整したってことなのかな)

雛菜「それにね~、みんながみんな部屋にドアストッパーが噛まされてたわけじゃないんだよ~?」

灯織「え?そ、そうなの?」

雛菜「うん~!灯織ちゃんと仲の良かったイルミネの子の部屋、ドアストッパーがなかったけど鍵はかかってたんだよね~」

雛菜「だから雛菜じゃ開けられない、ってなったから諦めちゃったんだ~」

(めぐるの部屋だけ鍵がかかっていた……?それってどうして……?)


コトダマゲット!【雛菜の証言】
〔雛菜も灯織たちと同様に部屋に監禁されていたが、部屋にはドアストッパーは噛まされておらず睡眠薬を盛られていた。同様にめぐるの部屋もドアストッパーが噛ませておらず、鍵がかかっていたらしい〕

-------------------------------------------------

1.植物庭園の設備を調べる
2.倉庫を調べる
3.愛依に話を聞く
4.摩美々に話を聞く

↓1


325: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/05(木) 21:48:09.03 ID:ILOiFlPC0

1


326: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:49:27.49 ID:B6IyU65v0

1 選択

【植物庭園の設備を調べる】

植物庭園の入り口付近にはスプリンクラーの操作パネルがついている。
どうやら今は朝の7時半になると一体に水が散布される設定になっているらしい。

自分で設定を変えられるか少し手を触れてみるけど……


ダメ。まるでこちらの制御を受け付けない。


モノクマ「うぷぷ……スプリンクラーを自由に操ってラッキースケベを呼び込もうったってそうは問屋が卸さないよ!」

灯織「モノクマ!?」

モノクマ「お年頃なんだから、すぐなんでも性と結びつけようとするのが悪いとこだよ!ほらそこ!童○のことを灯織って呼ぶのやめろよ!」

灯織「し、失礼な!」

モノクマ「ボクの大事大事なスプリンクラーをオマエラの性のはけ口にしようたってそうは許さないかんな!」


モノクマの妄想はさておいても、調整が生徒側で行えないのは有力な情報だ。
事件の起きた日でもスプリンクラーは朝の7時30分の設定だった。覚えておこう。


コトダマゲット!【スプリンクラー】
〔植物庭園一体を水やりするための設備。生徒側から設定をいじることはできず、毎朝7時30分に作動する設定になっていた〕


327: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:51:03.23 ID:B6IyU65v0


植物庭園の中央にそびえ立つように生えている大きな花。まさかこれは事件に関係ないよね……?
と近づいていくと、またしてもモノクマが現れた。


モノクマ「フリーーーーーーズ!!」

灯織「な、なんですか……捜査の邪魔はしないんじゃなかったんですか」

モノクマ「邪魔じゃないよ、これは忠告!このまま放って置いたら風野さんは死んでたかもしれないんだからね!」


そういえばめぐるの報告にもあったモノクマフラワーってやつ……それがこれなのか。
なんだか物々しい風格はあるけど、近づくだけで本当に食べられちゃうのかな。


モノクマ「モノクマフラワー鑑賞の際は、そちらのプレートに書いてある説明に留意した上で楽しんでくださいね」

『モノクマフラワー:食虫植物
全長:約5m
食虫と書いてあるけど、人でもなんでも食べちゃうぞ!Wow wow wow 人を食え!!
※夜時間の間はおやすみしてます。
食べさせたかったらお昼においで』

……ふざけた説明文だ。でも、夜時間の間は活動を停止しているのは重要な情報。
証拠隠滅にも使える可能性のあるモノクマフラワーが動けない時間は犯人の行動にも制約を与えるはず……


コトダマゲット!【モノクマフラワー】
〔人でも金属でもなんでも食べてしまう食虫植物。全長は約5mほどで見上げる高さ。夜時間の間は活動を停止する〕

-------------------------------------------------
1.倉庫を調べる
2.愛依に話を聞く
3.摩美々に話を聞く

↓1


328: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/05(木) 21:51:35.02 ID:Yo+Gp68UO

2


330: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:53:22.00 ID:B6IyU65v0

2 選択

【愛依に話を聞く】

灯織「愛依さん、先程はありがとうございました」

愛依「ううん、いいのいいの!それより灯織ちゃんこそ大丈夫?めっちゃ吹き飛ばされて体も打ってたでしょ?」

灯織「ええ、捜査できるくらいには」

愛依「無茶はしちゃダメだかんね?……で、うちに何か聞きたいこととかそーゆー系?」

灯織「は、はい……死体が爆発したときのことなど、何か気になった点があればと思いまして……」

愛依「ん〜……うちもあん時はテンパってたしなぁ……あ!そういえば爆発が起きた時、なんかめっちゃ飛んできた布があったんだよね!」

灯織「布、ですか……?」

愛依「待ってて、確かこっちの方に飛んで行ったはず……」


愛依さんは植物庭園の端へ駆けて行き、そのまま一枚の布切れを持って戻ってきた。


愛依「これ!なんかタオル生地っぽいんだけどさ……なんかの証拠にならん?」

灯織「……なんだかこの生地、焼け煤けてるほかに何かで裂かれたような跡もついてますね」

愛依「確かに……何かで切ったのかな?」

灯織「しかし、そもそもこの布はどこから……?」

愛依「そう、それもわかんないよね!死体を発見したときにも、タオルなんかなかったはずだし……」


どこから出てきたのかすらわからないタオル……
これも事件に関係あるのかな?


コトダマゲット!【タオル】
〔事件後に愛依が拾ったタオル。焼け煤けているほか、何かで裂かれたような痕跡も残っている〕

-------------------------------------------------
1.倉庫を調べる
2.摩美々に話を聞く

↓1


331: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/05(木) 21:54:35.79 ID:ILOiFlPC0

1


332: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:55:47.90 ID:B6IyU65v0

【植物庭園の倉庫】

チョコの話だと、めぐるが写真で監禁されていたのはここ……のはず。
だとするとそれに関係する証拠があるかもしれない。

肥料や芝刈り機といった園芸の道具を退けていくと一つ気になるものが見つかった。


灯織「……メガホン?」


どうしてこんなところにメガホンがあるんだろう。スイッチを引いて声を出してみる。


灯織「あー……」


でも壊れているのかまるで声が大きくなることすらない。
一体何に使ったんだろう……

コトダマゲット!【メガホン】
〔植物庭園の倉庫の中に置いてあったメガホン。壊れているのか声を大きくする機能が使えない〕

-------------------------------------------------
【選択肢が残り一つとなったので自動進行します】


333: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:56:48.64 ID:B6IyU65v0

【摩美々に話を聞く】

摩美々「ねえ灯織ー、今回の事件……一つ灯織に聞いておかなくちゃいけないことがあるんだケド」

灯織「摩美々さん……?な、なんでしょう……」

摩美々「死体の上半身を吹き飛ばした爆発、あれの原因ってなんだと思うー?」

灯織「え?や、やっぱり爆弾……ですよね」

摩美々「そう、その爆弾なんだケド……この学園でそれを持ってた人って一人しかいないんだよねー」

灯織「え?…………わ、私ですか?!」

摩美々「そう、モノクマを解体したときに手にした爆弾。あれは灯織に預けっぱなしだったからさー。あの爆弾、他の誰かに預けたりはした?」

灯織「い、いえ……自分の部屋で保管していました……」

摩美々「……」

灯織「わ、私は違いますよ……?」

摩美々「……わかってるから安心しなよー」


そうだ、この爆発は爆弾を用いない限りは有り得ない。それこそモノクマを解体でもしない限りは入手不可能なんだ。
……私の部屋の爆弾、あれをもう一度確認しておくべきかもしれない。


コトダマゲット!【爆弾】
〔モノクマの内部に存在する爆弾。死体の上半身を吹き飛ばすにはこれを用いる他ない。学園内で現在所持しているのは灯織のみ〕


334: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 21:58:32.30 ID:B6IyU65v0


さて、植物庭園で調べることはこれくらいかな?


摩美々「さて、捜査を進めて行かなきゃなんだケド……ここにある死体は一つ、めぐるか円香のどちらかは生きているはずだから……そっちも合わせて捜索したいよねー」

愛依「ん、それならうちがやっとくよ!推理とかは任す!」

雛菜「雛菜にもやらせてもらえませんか〜?円香先輩が生きているのかどうなのか、雛菜自身で確かめたいので〜」

摩美々「摩美々は異論なしですー」

灯織「はい、私からもお任せします……どうかご武運を」

智代子「捜査はわたしたちに任せてよね!」

摩美々「……でも、妙なんだよねー。死体発見アナウンスはすでに学校中に流れてるはずなのに、まるで反応がないのがさぁ」

灯織「……」


ダメだ。今は捜査に集中。
私がすべきなのは愛依さんと雛菜を信じることだけだ。


摩美々「今回の事件はまるで流れが掴めてない……とりあえず時間いっぱい学園中を探すぐらいのつもりの方がいいかもねー」

灯織「……そうですね」


悩んでいる時間がもったいないぐらいだ。
まさに暗中模索、手につくところからやっていかないと……!

-------------------------------------------------
1.生物室
2.武道場

↓1


335: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/05(木) 21:59:06.67 ID:ILOiFlPC0

1


336: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:01:07.91 ID:B6IyU65v0

【学校エリア 5F廊下】

灯織「な、なにこれ……?!」

事件の起きた五階、どこかに他の手がかりがあるはずと思って歩いていると衝撃的な光景を目にすることになった。

生物室の扉が開いている。
しまっている筈だった扉は無防備にも開けっ放し、というよりもむしろ閉めることのできない状態。扉を破壊されているのである。


灯織「い、いったい誰がこんなことを……」


扉には真っ黒な焦げ跡が付いており、強い衝撃を受けたせいか形が歪んでしまっている。
しかし、こんな形で扉を破壊してしまって大丈夫なのだろうか?
この学園には校則があり、それを破るとモノクマによってお仕置きされてしまう筈。これは明らかにそれに抵触する行為だろう。


灯織「……一体、誰が、なんのために?」


コトダマゲット!【生物室の扉】
〔締め切られていたはずの生物室は何か強い衝撃で破壊されていた。開放した生徒は校則に抵触していた恐れがある〕


ひとまず、中に入ってこの部屋でなにが起きたのかを確かめないと……
事態を把握しないことにはなにも始まらない。


337: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:02:05.56 ID:B6IyU65v0

【生物室】

部屋に入った瞬間全身を包み込む冷気。まるで来るもの全員を拒むような肌を突き刺す冷たさに思わず身震い。

そういえば、男子トイレの奥の空間で見た学園の見取り図で生物室も見たんだっけ。
あのときの図説通り、壁面にはロッカーのようなものが並んでいる。
ランプが点灯しているもの、そうでないもの……この違いは?


モノクマ「うわあああああ?!?!なんで風野さんがこの部屋に侵入してるのさ!」

灯織「モノクマ……」

モノクマ「こ、校則違反だ!イカサマだ!」

灯織「校則違反になるのは施錠された扉を無理やり破壊したとき、でしたよね?誰かが開けたままの扉に入るのは校則違反にならないと思いますが」

モノクマ「ああ言えばこういう……これだから元気もりもりご飯パワー世代のガキはよぉ……」

灯織「それよりこの部屋について説明してもらえますか?今回の事件に関係しているのは明白だと思います」

モノクマ「……ノリ悪いなぁ、わかったよ、わかりましたよ。お伝えします」

モノクマ「言ってしまえばここは霊安室!これまでのコロシアイで犠牲になったみんなが保管されてるんだよ!」

灯織「れ、霊安室……!?」


この部屋で感じる冷たさは単純な気温の低さだけではなかった。
生を失った者の発する、深淵から見据える視線の冷たさだったんだ。


338: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:03:09.91 ID:B6IyU65v0


灯織「ってことはこの中に、真乃も……?」

モノクマ「そうだね、入ってるよ。とはいえ櫻木さんはカラスに突っつかれて死んじゃったし、グ口くて死体は見れたもんじゃないけどね!」


モノクマの言葉で真乃の受けたおしおきが鮮明に蘇る。
アイドルとしての真乃を極限まで踏みにじった最低最悪の死……
今でもトラウマのように刻み込まれている。


モノクマ「死体が入ってる棚はランプがついてる、使用中の印だね!」

灯織「……なるほど」

モノクマ「まあ細かいことはこの仕様書を見てくれればOKだよ!」

モノクマに手渡された仕様書にはこの冷凍庫について詳細に書かれている。これと併せて見てみようか。


『本製品はご遺体安置を目的とした冷凍庫です。ご遺体をいつまでも美しい姿のまま保つべく、全方位から冷気を放出することにより急速冷凍を可能にしております。また、冷凍機能をオフにして使用することも可能です。冷凍機能のオンオフはランプの点灯をご参照ください』


なるほど、あのランプは冷凍機能を使っているかどうかの証明なんだ。それもそうか、収納道具なんだもんね。
じゃああのランプの数と、これまでの事件で犠牲になったみんなの数が一致すれば全員がここに保管されているということになる。

えっと、真乃と浅倉さん、樹里と小糸、霧子さんと甘奈・甜花さん、凛世と咲耶さん……で9人か。
それで点灯しているランプの数は……あれ、8?
数が合わないな……どうなってるんだろう?


コトダマゲット!【生物室の冷凍庫】
〔死体を保管するために使われているもの。これまでに犠牲になった9人に対し、ランプが点灯しているのは8つで数が合わない〕

コトダマゲット!【冷凍庫の仕様書】
〔本製品はご遺体安置を目的とした冷凍庫です。ご遺体をいつまでも美しい姿のまま保つべく、全方位から冷気を放出することにより急速冷凍を可能にしております。また、冷凍機能をオフにして使用することも可能です。冷凍機能のオンオフはランプの点灯をご参照ください〕

-------------------------------------------------
【選択肢が残り一つとなったので自動進行します】


339: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:04:19.65 ID:B6IyU65v0

【学校エリア5F 武道場前】

死体の付近に落ちていたこの木札。
この中のロッカーで使うものって愛依さんにお聞きしたし、中を確かめておく必要があるな。





____私はまったくもって無警戒だった。
事件は起きてしまった、捜査も始まっている。

真実に向けて目を向ける必要がある以上、感情からは目を背けて、不安や恐怖も感じることの無いように必死に努めていた。

だからこの扉を開くことにはいささかの躊躇もなかったし、


340: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:05:13.33 ID:B6IyU65v0






____まさかその中で更なる絶望が待ち受けていることなんて予想もしていなかった。






341: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:05:55.45 ID:B6IyU65v0






【武道場に備え付けられた弓道の的、そこには樋口円香の体を貫いて矢が刺さっていた】







342: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:06:56.64 ID:B6IyU65v0






……は?

理解という言葉はそこに『理』が存在するからこそ成立する。
完全に人が理解を放棄した瞬間、そこにあるのは無秩序と無制限の異常のみである。
私はその『無』の大波に真正面から呑み込まれ、再び思考を完全に停止することになった。

「うわああああああああああああああああああああああ!??!?」

学校中に響き渡る絶叫。他のみなさんが集まるまでに時間はそうかからなかった。


ピンポンパンポーン

『死体が発見されました!一定の捜査時間の後、学級裁判を開きまーす!』


343: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:08:11.73 ID:B6IyU65v0


愛依「……ま、円香ちゃん……?」

雛菜「……う、そ……円香先輩……?」

摩美々「……嘘でしょー」

智代子「そ、そんな……」


誰しもがその光景を前に言葉を失った。
だってそこで事切れているのは私たち全員を脅かせ続けた樋口円香その人だったから。
誰よりも殺意をむき出しにして、殺人予告までしていた彼女が、力なくうなだれている。
その手足には生命が全く感じ取れず、枯れた柳の葉のように風にその身を任せる。


モノクマ「いやはや、いつ見つけてくれるのか、それとも見つからないまま終わるのか!なんて心配もしちゃってましたけど杞憂でしたね!」

雛菜「……」

灯織「雛菜……」


雛菜はモノクマの言葉に耳もかさず、スタスタと樋口さんに歩み寄り、その手をとる。


344: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:09:56.40 ID:B6IyU65v0


雛菜「ホント雛菜はずっと円香先輩のことが分かんないままだったよ、透先輩も小糸ちゃんも他の誰かを殺せなんて言うわけないのに……円香先輩は雛菜の事なんにも聞いてくれないんだもん」

雛菜「最後まで円香先輩の事、雛菜はずっと嫌い……だと思いたかったよ」

灯織「……」

雛菜「……本当に円香先輩のことが嫌いなら、涙を流したりなんかしないよ」


雛菜に声をかけるわけにもいかず、私たちは雛菜のその背中を見守ることしかできなかった。
でも、その背中の小刻みな震え、すすり上げるような水音が微かに聞こえる所から見ても、雛菜の表情は想像できた。


雛菜「幼馴染みんないなくなっちゃったら雛菜一人になっちゃうじゃん……本当に円香先輩ってば無責任~……」

雛菜「…………」

雛菜「はいっ!終わり~~~~!!」

灯織「ひ、雛菜……?無理しなくても……」

雛菜「無理なんかしてない~~~!むしろ、円香先輩が死んじゃったからこそ、雛菜は燃えてるんですよね~~~~!」

雛菜「透先輩も、小糸ちゃんも、円香先輩も……みんなみんないなくなっちゃったから……だからこそ、雛菜が頑張らないと……絆が無駄になっちゃう、でしょ~?」

灯織「……!!」

雛菜「円香先輩からしたら絆なんてありがた迷惑かもしれないけど~、でも雛菜はちゃんと円香先輩のために戦いたいって思うから~!」


雛菜が口にしたのは私がこれまでにもなんども口にした言葉。
樋口さんの死を前にこの言葉を口にするのは、私にはためらわれた。

この言葉は樋口さんにとっては目の敵のシンボルのようなものだったから。それを口にする権利は、雛菜にしかない。


345: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:12:04.40 ID:B6IyU65v0


灯織「……わかった、雛菜の気持ちは受け取ったよ」

摩美々「……なら、さっさと捜査を始めた方がいいんじゃないー?被害者が増えた現在、これまで通りの捜査だと間に合わないかもしれないしー」

愛依「そ、そうだよね……急がないといけない系だよね」

灯織「モノクマ、モノクマファイルをもらえますか?」

モノクマ「あいよ合点承知!流石に事件も5回目になるとボクとも連携をとれてきたね!すごい一体感を感じるよ!今までにない何か熱い一体感を!風……なんだろう吹いてきてる確実に、着実に、ボクたちのほうに!」


私は無言でモノクマファイルを受け取った。


『被害者は樋口円香。死因となったのは腹部を矢のような形状のもので貫かれたために臓器を損傷したことに伴う失血死およびショック死。死因となった腹部以外にも、全身には同様の殺傷痕がある』


遠めに見ても樋口さんの亡骸は異様だ。
腹部に限らず全身を貫く矢が体を固定してまるで磔のようになっている。
何かに見立ててているように、残虐かつ荘厳な雰囲気を漂わせている様相はこれまでの事件のいずれとも違う。

これを、私たちの誰かが……?


コトダマゲット!【モノクマファイルEX】
〔被害者は樋口円香。死因となったのは腹部を矢のような形状のもので貫かれたために臓器を損傷したことに伴う失血死およびショック死。死因となった腹部以外にも、全身には同様の殺傷痕がある〕


さて、ここから先は植物庭園の死体と並行して樋口さんの捜査も行わなければならない。
これが同一の事件で起きたものなのか、それとも別個のものなのかもわからない。謎は広がるばかりだ……

-------------------------------------------------
1.死体を調べる
2.ロッカーを調べる

↓1


346: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/05(木) 22:12:51.07 ID:ILOiFlPC0

2


347: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:14:53.74 ID:B6IyU65v0

2 選択

そもそもこの部屋にやってきたのはこのロッカーを調べるためだったけど、想定外の方向に話が進んでしまったな……
樋口さんのことは気にかかるけど、こちらもしっかり調べておかないと。
もしかすると二つの事件をつなぎとめる証拠になるかもしれない。

正体不明の死体のそばに落ちていた木札を取り出し、ロッカーと確かめる。札ごとに対応するロッカーが一つずつ決まっている形みたい。
この木札が対応しているのは『伍』番のロッカーだ。
ロッカーを開けてみると、そこにあったのは……弾薬?変わった形状で一般的に見かけるような弾ではない。これって……?

-------------------------------------------------

一つ目の引き出しを引くと現れたのは……弾薬?
ドラマとかで見るのとは少し違う角張った形だ。リボルバー式の拳銃とかじゃ使えない、何か専用の銃がありそうなものだ。
危険物には変わりないし、これも回収しておいたほうがいいかな……?

-------------------------------------------------

……あのとき男子トイレの奥の謎の空間で見つけた弾薬だ!
襲撃を受けた際にこの弾薬も回収されていたはず。
あの時に比べると、弾数が結構減ってしまっている?
このロッカーを使用した人間が使った後にしまい込んだってことでいいのかな。
でも、その弾薬がここにあるってことは……私をあの時襲撃した犯人って……

コトダマゲット!【弾薬】
〔武道場のロッカーに残されていた弾薬。通常の銃では使用不可能な形状をしていて、専用の銃を必要とする。灯織が男子トイレ奥の空間で見つけた時に比べると弾数が減っている〕

-------------------------------------------------
【選択肢が残り一つとなったので自動進行します】


348: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:16:15.09 ID:B6IyU65v0

【死体を調べる】

樋口さん……死んでしまったことに全く現実味がない。
私たちをここ数日監禁していたのは樋口さん自身なんだし、それに私たちが何かを仕掛けてもすぐ退けるための薬品A/Bの調合薬も常備していた。
そんな彼女が不意を突かれたとでもいうのだろうか。


智代子「ねえ、円香ちゃんを下ろしてあげない?このままなのは流石に可哀想だよ……」

愛依「うん、そーだね……ハリツケは流石にね……」

灯織「そ、その……お腹を貫いてる矢はどうすれば……」

雛菜「……抜いちゃって大丈夫だよ~」


チョコに促されて、私たちは樋口さんを解放。一旦床に降ろすことに。
お腹を貫いていた矢が姿勢を固定していた部分が大きく、なかなか降ろすのには難儀した。


灯織「こんなに深々と突き刺さって……犯人はどんな力をふるったんでしょうか」

摩美々「……夏葉でもない限り、私たちじゃ難しいと思うんだケド」

摩美々「大体この円香に突き刺さってるのは矢っていうより槍みたいな感じだよねー」

灯織「そうですね、実際この弓道場に備え付けの矢とも異なるようです」

摩美々「……この槍ってどこから来たんだろうねー」


弓道場に遺体があるから樋口さんを貫いているのも矢だと思ってしまいがちだけど、形状からして槍の方が近い。
投てき競技なんかで私も見たことがある。
でも、それを軽々と振るって人に突き刺すとなると話は別だ。ましてや相手は樋口さん。
警戒心も人一倍なのにどうしてこんな方法で犯人は殺害を試みたんだろう。


コトダマゲット!【死体に突き刺さっていた槍】
〔全身を貫き、磔のようにしていた槍。弓道場の矢とは形状が異なり、出所不明〕


349: 捜査パート最後までやっちゃいますね ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:18:26.44 ID:B6IyU65v0


雛菜「灯織ちゃん、捜査をまだ続けると思うんだけどね~」

灯織「雛菜?どうかした……?」

雛菜「雛菜と一緒に円香先輩の部屋も見に行ってもらえないかな~、きっと手掛かりがあると思うし……」

そういう雛菜の表情は強張っていて、決意と哀愁を感じさせた。
誰よりも樋口さんの側で、樋口さんを理解しようと試みていた雛菜。
最後まで改心させることは叶わず、別離の時を迎えてしまった。
向き合おうとする雛菜の勇気、答えてあげないと。


灯織「うん、一緒に行こう……私でいいなら」

雛菜「灯織ちゃんだからこそだよ~~~!」

灯織「そう言ってくれるのは私もありがたいな……それじゃあ樋口さんの部屋に行くときは声をかけるから、その時一緒に行こうか」

雛菜「うん~~~!」


樋口さんの部屋には、私自身行ってみたい。浅倉さんと小糸の死を受けて変わってしまった樋口さん、その内面に少しでも私たちは迫っておくべきだから。

____覚悟が出来たら雛菜に声をかけよう。


-------------------------------------------------
まずは学園の捜査を続けよう……それがひと段落したら、樋口さんの部屋に行こう。

1.【学校エリア】学園長室
2.【寄宿舎エリア】灯織の部屋

↓1


350: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/05(木) 22:18:45.56 ID:ILOiFlPC0

2


351: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:21:01.21 ID:B6IyU65v0

2 選択

【灯織の部屋】

死体の覆面を取ったときの爆発……あれを引き起こせるのって、私の持っていた爆弾のほかにないよね……?
となると、私がみなさんから預かっていたあの爆弾は……

個室に入って自分の机の引き出しを開ける。
ガラガラという音とともに、本来ならあの赤い球体、爆弾が姿を現すはずだけど……

無い。

そこにあるはずの爆弾が忽然とその姿を消してしまっている。
……この部屋に足を踏み入れたのは、救出の際にやってきた雛菜のほかには、私自身と樋口さんしかいない。
となると死体に爆弾を仕掛けたのって……

コトダマアップデート!【爆弾】
〔モノクマの内部に存在する爆弾。死体の上半身を吹き飛ばすにはこれを用いる他ない。灯織がずっと所持していたが、監禁の際に円香に奪い取られたものと思われる〕

-------------------------------------------------
【選択肢が残り一つとなったので自動進行します】


352: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:22:11.20 ID:B6IyU65v0

【4F 学園長室】

摩美々「……」

灯織「あれ、摩美々さん……?こんなところでどうしたんですか?」

摩美々「や、ちょっと気になったことがあってねー」

灯織「と、言いますと……?」

摩美々「ここ、第三の動機で私たちに渡されるはずだったプレゼントがどうしても気になってねー」

灯織「樹里の分だけ無くなっていた、あれですか?」

摩美々「うん、もしかして今回の事件の証拠品のいずれかにそれに類するものがあるんじゃないかと思って見直しに来たんだよー」

(今回の事件で見つかった証拠品……そして、樹里に与えられた【超高校級の応援団長】という才能……それを合わせて考えると、樹里に与えられるはずだったプレゼントって……)

灯織「メガホン、でしょうか……?」

摩美々「やっぱりそれっぽいよねー、でもあのメガホンが事件にどう関係しているのかも分からないしぃ、結局手掛かりにはなってないカンジ?」

(そもそもあのメガホンは故障していた……そんなものをプレゼントとして用意してたっていうの……?)


コトダマアップデート!【メガホン】
〔植物庭園の倉庫の中に置いてあったメガホン。もともとは樹里に第三の動機で渡されるはずだった物だと思われる。壊れているのか声を大きくする機能が使えない〕


353: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:23:31.19 ID:B6IyU65v0

【円香の部屋前】

灯織「雛菜、待たせたね。準備できたよ」


樋口さんの部屋の前では、既に雛菜が私のことを待っていた。
扉は既に開錠済み、モノクマは捜査のこととなると本当に仕事が早い。


雛菜「灯織ちゃん……うん、行こっか~」


私たちを拒み続けた樋口さん、もう部屋の主はいないというのに彼女の個室は依然として私たちを拒むような空気を放っている。
ネームプレートに触れる。肌に張り付くような無機質な冷たさを感じた。


雛菜「……灯織ちゃん?」


この扉を開けるのは、私じゃない。
この事件を解き明かすのは全員に等しくのしかかる義務の十字架だけど、彼女に最初に踏み入るのは雛菜に義務がある。
私は雛菜を一瞥すると、すぐに身を引いた。ドアノブを引くのは私の役目じゃない。
そんな私の所作を見て意図をくみ取ってくれたのか、何も言わず雛菜はそのままドアノブを掴んだ。


雛菜「円香先輩、ごめんね……雛菜は、円香先輩のことも全部知りたい、真実を確かめたいから」


______そしてその扉は開かれた。


354: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:24:28.17 ID:B6IyU65v0

【円香の部屋】

当然のことながら、間取りは私の部屋とも同じだ。
ベッドにデスク、もともと最低限のものしか置かれていない。
見た目の上では私の部屋とは同じ、それはそうなのに……言葉に詰まる物々しさが充満していた。

間違いない。この部屋には何かがある。
彼女が私たちに抱き続けた敵意と殺意の炎、それが灯された松明のように今もこの部屋では燃え続けている。


灯織「雛菜」

雛菜「うん、灯織ちゃん……全部、全部全部暴き出そう……雛菜はそうじゃないと満足しないから~」

灯織「……よし!」


私はその敵意の焔の中へと踏み込んだ。


355: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:25:48.18 ID:B6IyU65v0

【机】

消しカス一つなく、机の上は整然と整えられている。
筆記用具とメモ帳も使っているとき以外はしっかり片付ける性格なんだろう。いかにも樋口さんらしいなと思いながら、引き出しを開けていく。


一つ目の引き出しから息が止まる。これは……薬品のボトルだ。
化学室で見たパッケージが並ぶ。薬品AB、そしてそれを調合したものと思われる……あの時食堂で見たボトル。
おそらくこれを開封すればものの数秒後に転がっているのは私の屍だ。
震える手でそのままボトルをもとの場所に戻す。


続いて二つ目の引き出しへ。そこに入っていたのは赤青の二冊のファイル。
……ってこれ、あの男子トイレの奥の部屋で私が見ていたファイル!?
あの時私が見た通りのラベリング、『希望ヶ峰学園歌姫計画』と書かれた青のファイル。
学園の見取り図が入った赤のファイル。どちらも私があの日見たものと全くの同一だ。
でもどうしてこれが樋口さんの部屋に?
私をあの時襲ったのは黒幕ではなく、樋口さん……だったの……?

少なくともこの部屋にファイルがあって、こうして引き出しに入っていた以上は樋口さんがこれを見ていた可能性は高い。そしてそれは、『このコロシアイは浅倉透のためのもの』という怪しい走り書きも同様。
……樋口さんは、何を思っていたんだろう。

……

いや、感慨にふけるのはまだ先だ。ひとまずはこの事実だけを記憶しておこう。


コトダマゲット!【円香の部屋のファイル】
〔灯織が男子トイレの奥の部屋で見たのとまったく同じファイルが円香の部屋に保管されていた。ファイルの中身は詳細不明の『希望ヶ峰歌姫計画』と学園内の見取り図の二つ〕


356: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:27:17.57 ID:B6IyU65v0


とうとう最後の引き出しに手を付ける。
そこにあったのは、全員に支給されている裁縫道具セットそして……樋口さんの日記だ。
A4サイズのキャンパスノート、罫線の上にはつらつらとここに来てからの出来事と心情が合わせて記されている。

……私たちのことを、恨み始めるまでも。

『5日目 透が殺された。このコロシアイはただ殺せばいいってものじゃないらしい、学級裁判とやらで犯人当てをして、犯人との間で命を懸けた推理ゲームに挑まないといけない。灯織の活躍もあって犯人の真乃を特定することはできた。でも、私は透の仇を取ることはできなかった。私の目の前で真乃は処刑されて、私の行動は小糸に諫められてしまった。私は、間違ってはいない。人を恨むこと、憎しむことは人間として当然の心情。そこから逃避することは果たして正しいの?』

『9日目 小糸が殺された。殺したのは樹里。小糸が深夜に出かけるのを偶然目撃し、後をつけた結果、小糸が図書室で本棚を使って押しつぶして殺されてしまう音を聞いてしまった。その音は、私にとっての天啓のようなものにも感じられた。ぴしゃんと頬をぶたれたような気分、酔いから醒めた気分。絆なんて世迷言を掲げていても何も救えない、何も守れない。現実から逃げて縋りつく生に何の意味があるというの?くだらない、くだらないくだらないくだらない。見ているだけで反吐が出る。私は絶対に否定する』


357: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:28:56.05 ID:B6IyU65v0


心臓を握られているような感覚だった。
指はミシミシと食い込んでいき、この胸の痛みもずきずきと増していく。
人の敵意を浴びた事よりも、樋口さんの真意を私が甘く見積もる楽観視をしていたことに対する自責の念がこみあげてきているんだ。

どこでボタンを掛け違えてしまった、なんて言葉を使うわけにはいかない。
これはそんな小手先の問題じゃない、もっと重要な“布地”の話だ。

そのまま目で字を追っていく。
怨嗟のこもった文字は乱れたり、時には力がこもったり、樋口さんの生きたままの感情が写し取られていて……正直読むのはかなり堪える。
特に私に対しては名指しされているところもある。

そんな中でもなんとかなんとか読み進めていくと、ある一節が目に付いた。
この合宿生活の中で、人を憎しみ続けた樋口さんのもう一つの本音。それを目にした瞬間、私は雛菜を呼び寄せていた。


灯織「雛菜、樋口さんの日記なんだけど……これは雛菜が読むべきだと思う」

雛菜「へ~?」

灯織「……読んであげて」


358: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:29:34.00 ID:B6IyU65v0


雛菜は訝しみながらもその日記に目を落とす。
私は少し身を引いて、雛菜の様子を見つめていた。
残された者の気持ちは、私が一番わかるつもりだ。
真乃の死のとき、私は直接お別れを言うことができたから、彼女の真意にもそこで触れることができた。

最後に人が想うのは、大切な人に対する想いだ。
他の人はどうあれ、自分にとって大切な人間の無事を願う、慈しみの心。
それを失することあれば、それはもう人間とは言えない。


____樋口さんは復讐の獣になんかなっていない。彼女も最後まで『人間』だった。


『今となっては幼馴染で生きているのは私と雛菜だけ。ならせめて、雛菜だけでも。雛菜にだけは生き残ってほしい』


……大丈夫、樋口さん。私は雛菜と一緒に、生き残ってみせるよ。


359: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:31:03.18 ID:B6IyU65v0

キーンコーンカーンコーン……

『時は金なり、なんて言葉があるけどまるっきり詭弁だよね!時間様とお金ごときが釣り合うわけないじゃん!』

『時間は人を老いさせ、殺すこともできるけど、お金は藪医者を雇って延命処置するしかできない。時間は友情を解決してくれるけど、お金は友情を破壊する。時間は砂漠を森林に還すけど、お金は苗木を買うことしかできない』

『結局お金って時間の後追いでしかないんだよね!それなのに人は愚かにもお金のために人を殺してしまう……時間が有り余るホームレスやってる方がよっぽど有意義なのにさ!』

『なんて無駄話をしてると時間が過ぎちゃいますよね!さあさ、学級裁判の時間ですよ~~~!学校エリア1Fの、赤い扉のエレベーターホールに全員集合~~~!』


……時間だ。いつもこの時には、私の隣にはめぐるがいた。
命のやり取りをすることに怯えるお互いを鼓舞し合い、勇気を沸かせ合う時間は今回はない。
これから始まるのは生存をかけた孤独の戦いなんだ。

……めぐる、信じてるから。
めぐるは無事なんだよね……
あの死体は、めぐるなんかじゃない。そう信じてるよ。


「……よし!」


360: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:32:22.16 ID:B6IyU65v0

【エレベーターホール】

エレベーターホールに入るとみなさんが待ち構えていて、それでもめぐるの姿はやっぱりそこにはなくて。
惑いブレる心臓をなんとか抑え込む。


摩美々「……二人とも、大丈夫―?」

雛菜「……はい~、ご心配感謝ですけど雛菜は万全ですよ~」

灯織「私も、覚悟は決めています」


替えの効かない、大切な大切な幼馴染の全員を失った雛菜。
人生で一番の親友、その所在が分からなくなっている私。

みなさんが私たちのことを心配するのは当然のことだった。
今すぐにでもその心配に甘んじて、ここで涙で目をはらしてしまいたい衝動はあった。でも、それは奥歯をグッとかみしめて押さえつける。

めぐるの生存を信じてあげられるのは私だけ。樋口さんの敵意に向き合う義務があるのも私。この事件から私は一番逃げちゃいけない存在だ。


灯織「絶対に犯人を見つけて、生き延びてみせます……!!」

摩美々「ホント、強くなったねー」


361: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:33:28.54 ID:B6IyU65v0

-------------------------------------------------

エレベーターに私が乗り込むと、すぐ直後に後ろで扉が閉まった。
ゴウンゴウンと音を立てて下っていくエレベーターもこれで五回目。

気づけばエレベーターの中は私を含めて5人しかいなくなっていた。さらにここから戻るときには、一人減って4人になる。
めぐるの生存は未確定で、生きていれば帰るときは5人のままだけど、数の問題なんかじゃない。
心を通わせ合った仲間は数なんかで推し量れるものじゃない。感情に、想いに、結びつきに、ぽっかりと穴が開いてしまう。

穴、穴、穴。

そして私たちはまた穴へと堕ちていく。
希望も絶望も一緒くたにして呑み込んでしまう、暗くて深い、深淵の穴。

その穴から這い出るために、この命を燃やさなければならない。
_______他の誰かの命を代わりにして。





チーン!

そしてエレベーターは、穴底に到達した。

-------------------------------------------------


362: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:34:33.38 ID:B6IyU65v0


モノクマ「やあやあ!よく来てくれましたね!準備はバッチリ整ってますよ~!」

摩美々「……内装、なんかいつも以上にごちゃついてますねー」

モノクマ「うん!コロシアイ合宿生活もそろそろ佳境だからね!人間の命のやり取りといえば戦争でしょ?だからそれを模したトラジェディックな内装にしてみたんだ!」

灯織「……」

モノクマ「……うぷぷ、今日は流石に風野さんもいつもと表情が違いますね!」


モノクマの言葉に耳なんか貸さなくていい。
私には、私のやるべきことがある。


363: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:35:37.23 ID:B6IyU65v0


めぐる……今どこで何をしているの?
めぐるは死んでない、生きているって私は信じているから。
めぐるが帰ってくるその時まで、私は一人で戦い続けるよ。
戦って戦って、生き残って……きっとめぐるを迎えに行くから。
だから……待っててほしい。

樋口さん……最後まであなたとは和解できなかった。
でも私はずっとあなたとも一緒に生きて還りたいと思っていました。きっとまた前のように笑い合える日が来ると、そう信じていました。
でも、そんな日はもう戻ってこない。
……なら、私にあなたのために戦わせてもらえませんか。きっと樋口さんははた迷惑だというでしょう、それでも……あなたとの絆を手放すのは嫌だ。
樋口さんとの間の絆も、私に背負わせてください。


私には、闘う理由がある。
私には、生き残る理由がある。

だから私は……この裁判でも絶対に勝ってみせる。


364: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 22:36:16.27 ID:B6IyU65v0






_______この『理由』のために。






367: ◆zbOQ645F4s 2021/08/05(木) 23:21:41.43 ID:B6IyU65v0

-------------------------------------------------
【購買】

灯織「さて……せっかくだし何か買っておこうかな?」

【以後交流の時間が無くなるため、お役立ち品購入推奨です】

【一部アイテムの効果が変更になりました】

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【自動販売機】

※【贈答用】
『メダル10枚で購入可能』
・希望のパーカー 
・最高にカッコいいネックレス 
・即席ちゃんぽん
・EYE GRASS
・無銘の巾着
・ジャスティスV変身ベルト
・ダンベル君主論
・冬優子ちゃん育成キット
・デウス・エクス・翁
・ノロマ号
・にちかちゃん人形 
・柄入りブルゾン 
・カミサマの憤懣 

『メダル20枚で購入可能』
・親愛のお守り 


【お役立ち品】

・ロボット掃除機 30枚…生活が豊かなものになるかも?
・283プロのタオル 30枚…裁判で有利に働くかも?
・サイリウムブレード 40枚…裁判で有利に働くかも?
・虹の羽 50枚…裁判で有利に働くかも?
・はじまりのメッセージカード 50枚…裁判で有利に働くかも?
・敏腕記者の名刺 60枚…交流がやりやすくなるかも?
・※アイドルコミュの鍵 60枚…新しい力が手に入るかも?
・スーパーはづきさん人形 99枚…?????

-------------------------------------------------

【現在のモノクマメダル枚数…151枚】

【購入したい品物があれば次回までに書き込んでください、相談などもご自由にどうぞ】

【複数購入可能なものは※がついています】


376: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:08:26.64 ID:r2nFS9Bi0


少し遅くなりましたが予定通り再開します。
購買での商品購入もはづきさん人形+虹の羽で確定します。

-------------------------------------------------

灯織「よし、これとこれで……学級裁判も乗り切れるかな?」

・虹の羽
〔輝く羽は希望を語る。ロジカルダイブで誤答した時、どこの選択肢があっていてどこが違うのかがわかる〕

・スーパーはづきさん人形 
〔どんな事務仕事もたちどころに終わらせてしまう伝説の事務員を模した人形。反論ショーダウンでコンマ値をあげるスキル・アイテムがパニックトークアクション、議論スクラムでも適用されるようになる〕


【モノクマメダルを149枚消費しました】

【残りのモノクマメダル枚数…2枚】


377: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:09:45.47 ID:r2nFS9Bi0

【コトダマ】

‣【モノクマファイル5】
〔被害者は不明。死亡推定時刻は1時ごろ。死体は発見当時胸部にナイフが突き刺さっていた。その後覆面を剥がそうとした際に仕掛けてあった爆弾が起動。上半身の損壊は激しく、顔は判別不可〕

‣【謎の死体】
〔死体の上半身は爆破の衝撃で損傷が激しい。爆弾により引火した際に摩美々と雛菜が消火したため、上半身のみが濡れてしまっている〕

‣【左手のペンだこ】
〔爆破された死体の左手にはペンだこができていた。めぐるも円香も右利きなので通常できるはずがない〕

‣【植物庭園のニワトリ】
〔植物庭園内で飼育されていたニワトリ。なんだかニワトリの元気がなく、さらには事件前後でニワトリが一体減っていた〕

‣【ナイフ】
〔死体に突き刺さっていた凶器と思しきナイフ。他のナイフにはない装飾がついている一品もの。事件発生前はめぐるが所持していた〕

‣【スプリンクラー】
〔植物庭園一体を水やりするための設備。生徒側から設定をいじることはできず、毎朝7時30分に作動する設定になっていた〕


378: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:10:39.02 ID:r2nFS9Bi0

‣【モノクマフラワー】
〔人でも金属でもなんでも食べてしまう食虫植物。全長は約5mほどで見上げる高さ。夜時間の間は活動を停止する〕

‣【雛菜の証言】
〔雛菜も灯織たちと同様に部屋に監禁されていたが、部屋にはドアストッパーは噛まされておらず睡眠薬を盛られていた。同様にめぐるの部屋もドアストッパーが噛ませておらず、鍵がかかっていたらしい〕

‣【タオル】
〔事件後に愛依が拾ったタオル。焼け煤けているほか、何かで裂かれたような痕跡も残っている〕

‣【爆弾】
〔モノクマの内部に存在する爆弾。死体の上半身を吹き飛ばすにはこれを用いる他ない。学園内で現在所持しているのは灯織のみ〕

‣【生物室の扉】
〔締め切られていたはずの生物室は何か強い衝撃で破壊されていた。開放した生徒は校則に抵触していた恐れがある〕

‣【生物室の冷凍庫】
〔死体を保管するために使われているもの。これまでに犠牲になった9人に対し、ランプが点灯しているのは8つで数が合わない〕


379: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:11:06.48 ID:r2nFS9Bi0

‣【冷凍庫の仕様書】
〔本製品はご遺体安置を目的とした冷凍庫です。ご遺体をいつまでも美しい姿のまま保つべく、全方位から冷気を放出することにより急速冷凍を可能にしております。また、冷凍機能をオフにして使用することも可能です。冷凍機能のオンオフはランプの点灯をご参照ください〕

‣【モノクマファイルEX】
〔被害者は樋口円香。死因となったのは腹部を矢のような形状のもので貫かれたために臓器を損傷したことに伴う失血死およびショック死。死因となった腹部以外にも、全身には同様の殺傷痕がある〕

‣【死体に突き刺さっていた槍】
〔全身を貫き、磔のようにしていた槍。弓道場の矢とは形状が異なり、出所不明〕

‣【弾薬】
〔武道場のロッカーに残されていた弾薬。通常の銃では使用不可能な形状をしていて、専用の銃を必要とする。灯織が男子トイレ奥の空間で見つけた時に比べると弾数が減っている〕

‣【メガホン】
〔植物庭園の倉庫の中に置いてあったメガホン。もともとは樹里に第三の動機で渡されるはずだった物だと思われる。壊れているのか声を大きくする機能が使えない〕

‣【円香の部屋のファイル】
〔灯織が男子トイレの奥の部屋で見たのとまったく同じファイルが円香の部屋に保管されていた。ファイルの中身は詳細不明の『希望ヶ峰歌姫計画』と学園内の見取り図の二つ〕


380: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:12:07.67 ID:r2nFS9Bi0

-------------------------------------------------
【学級裁判 開廷!】


モノクマ「まずは学級裁判のルールの確認から始めます」

モノクマ「学級裁判では皆さんの中に潜むクロを探していただきます」

モノクマ「議論の結果指摘されたクロが正解ならクロのみがおしおき、不正解ならクロ以外の全員がおしおきとなります」

摩美々「……ねえ、あれってどういう意味ー?」

モノクマ「と言いますと?」

摩美々「円香はまだしも、めぐるの席に建てられた写真付きの看板……他のみんなと違った装飾になってますよねー?」

モノクマ「深い意味はないよ!樋口さんは死亡が確認されたけど、八宮さんは未確定だからね!死亡を断定するわけにはいかないんだよね!」

(……めぐるの死は、未確定)

雛菜「じゃあこの裁判で生死も明らかにしなきゃダメってこと〜?」

モノクマ「そうなりますね!これは八宮めぐるさんの生死を明らかにした上で樋口円香さんの死の真相を解き明かすための裁判ですので!」

智代子「う〜、今までと勝手が違うから難しそうだね……」

灯織「大丈夫、やるべきこと自体は変わらないよ。徹底した議論を行なって、その中で答えを見つければいいんだから」

摩美々「ま、とりあえず議論を始めよっかー」

摩美々「まず最初に明らかにすべきなのは植物庭園の死体が誰だったのかってところだよねー」

愛依「うーん、それなんだけどさ……今この場にいるのがうち、灯織ちゃん、摩美々ちゃん、チョコちゃん、雛菜ちゃんの5人でしょ?」

愛依「だったら……消去法でめぐるちゃんってことになるんじゃないの?」

(そう……普通に考えれば、数の上ではそうなる……)

(でも、あの死体はきっとめぐるではない……!!)


381: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:13:10.63 ID:r2nFS9Bi0

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

【コトダマ】
‣【モノクマファイル5】
‣【謎の死体】
‣【タオル】
‣【ナイフ】
‣【雛菜の証言】
‣【左手のペンだこ】
‣【円香の部屋のファイル】


摩美々「めぐるは生きているのか、死んでいるのか、まずはその議論から始めましょー」

智代子「めぐるちゃんはきっと生きてるよ!」

智代子「モノクマは生死を明かさないんじゃなくて、【明かせない】んだよ!」

愛依「でも、今この裁判上にはめぐるちゃん以外の全員がいるしさー」

愛依「結局【あの死体はめぐるちゃん】ってことになんない?」

雛菜「円香先輩はまた別に死んじゃってますしね〜」

摩美々「死体の数の上では、めぐるになっちゃうのは仕方ないケド」

摩美々「死体の数の帳尻を合わせる方法はないわけー?」

愛依「ちょ、チョージリ……?」

雛菜「もしかして、この学園には≪雛菜以外の学生もいた≫ってことですか〜?」

智代子「16人目の高校生……?!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------


382: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 21:14:39.20 ID:e19ylmgI0

あの死体はめぐるちゃんに左手のペンだこ


384: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:17:05.19 ID:r2nFS9Bi0


灯織「それは違います!」論破!

【BREAK!】

灯織「確かに死体の数、生存者の数を参照するとあの自体は自ずとめぐるということになるかもしれません」

灯織「でも、なによりも……あの死体自体がめぐるじゃないという証拠があればどうでしょう?」

愛依「え?そ、そんなショーコがあんの?!」

灯織「はい、死体の左手……その指にはペンだこが付いていたんです」

智代子「ぺ、ペンだこ……?」

摩美々「色々物を書いてたりするとできるタコのことだけどー……考えてみてよー」

摩美々「めぐるの利き手って、右だったよねー?」

雛菜「あは〜!右利きなら左手にタコができるはずないね〜!」

灯織「そう、あの死体はめぐるのものだとは考えづらいんです……!!」

愛依「ちょ、ちょい待ちちょい待ち!だとしたら今度はあの死体は誰だった、っていう疑問が湧いてくんだけど?!」

雛菜「それこそ雛菜の言ってた16人目の高校生って奴ですかね〜?」

灯織「いや、わざわざ別の人物を想定しなくても解決する方法はあるよ」

灯織「あの死体は私たちのよく知る人物、あの人だったんだよ」

-------------------------------------------------
【怪しい人物を指摘しろ!】

↓1


385: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 21:17:34.43 ID:e19ylmgI0

霧子


386: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:20:31.75 ID:r2nFS9Bi0

灯織「あなたしか、いません!」

【解!】

灯織「霧子さん……数少ない左利きだよ」

愛依「き、霧子ちゃん?!」

智代子「ひ、灯織ちゃん?!霧子ちゃんは、その……もう事件が起きる前に死んじゃってたんだよ……?」

灯織「うん、わかってる。だからこそ、犯人はその死体を使ったんじゃないかな?」

雛菜「死体を〜?」

智代子「ね、ネクロマンス?!」

愛依「まぐろだんす……?」

摩美々「ほらそこ、ややこしくしないー……」

摩美々「まぁ話を戻すけどあの左手の正体を考えるとおのずとそうなるよねー、この合宿生活参加者で左利きは霧子と凛世の二人だけなんだしー」

智代子「ま、待ってよ!死体を再利用したって言ってもどうやって?!おしおきされた後の死体がどこに行ったのかなんて聞いてないよ?!」

灯織「うん……コロシアイ合宿生活で犠牲になった方々はみんなあの部屋にいたんだ」

-------------------------------------------------
【正しいコトダマを選べ!】

>>377~379

↓1


387: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 21:21:39.43 ID:e19ylmgI0

生物室


388: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 21:22:21.44 ID:e19ylmgI0

生物室の冷凍庫


389: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:23:32.99 ID:r2nFS9Bi0

灯織「これです!」

【解!】

灯織「生物室、私たちは入室不可能だったけど……あそこの部屋は実質的に霊安室になっていたんだ」

智代子「そ、そうなの?!」

灯織「備え付けの冷凍庫、あそこには死体を収容して保管する設備が備わっていた。つまり死体の再利用自体は可能だったんだよ」

摩美々「ということはー、犯人はわざわざ生物室の中の死体を引っ張り出して改めてナイフを突き立てた後に爆発させたことになりますねー」

摩美々「わざわざ左利きの死体をチョイスした理由はわかんないケド」

摩美々「凛世はおしおきで爆散しちゃってたから、再利用可能なのは霧子の死体だけだっただろうしー、あの死体は霧子って考えるのが自然かなぁ」

灯織「犯人は霧子さんの死体を生物室から持ち出して、あたかも新しい死体だと誤認させたんです!」

【智代子「その推理は甘すぎだよ!」】反論!

-------------------------------------------------

智代子「待って灯織ちゃん!今の推理では大事なことが抜け落ちてるよ!」

灯織「ち、チョコ……?」

智代子「死体の再利用、それは本当に行われたのかな!」

灯織「だからそれは左手のペンだこが証拠で……」

智代子「確かに左手のペンだこは不自然だけど、死体を再利用したとなるとそれ以上に不自然な点が出てくるよ!」

智代子「この不自然を解消しない限り、死体の再利用は認められないと思うんだ!」


390: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:24:50.18 ID:r2nFS9Bi0

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマファイル5】
‣【生物室の冷凍庫】
‣【スプリンクラー】
‣【植物庭園のニワトリ】
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【謎の死体】


智代子「めぐるちゃんは右利き」

智代子「死体には左手にペンだこがあった」

智代子「これは確かに大きな矛盾だけど」

智代子「あの死体がめぐるちゃんであることを否定するには弱いよ!」

智代子「めぐるちゃんがたまたま左手にタコを持っていた可能性だってあるよね?!」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「それを言い出したらキリがないよ……!」

灯織「この合宿生活に来てから物を書く機会は圧倒的に減っていた」

灯織「だからあの死体はやっぱり霧子さんだよ……!」

-------------------------------------------------

智代子「ううん!やっぱりおかしいよ!」

智代子「だってあの【死体の血痕はまだ新しかった】んだよ?!」

智代子「霧子ちゃんはそもそも冷凍庫の中で保存されていたから……」

智代子「出血量も抑えられるはずだよね?!」

智代子「死体を再利用したならあんな風にはならないんじゃないかな?!」

【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


391: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 21:27:42.85 ID:e19ylmgI0

死体の血痕が新しい に対して 【植物庭園のニワトリ】


393: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:31:23.89 ID:r2nFS9Bi0


灯織「その矛盾、切らせてもらうよ!」論破!

【BREAK!】

灯織「死体にはあった新しい血痕、あれも偽造された物だと思う」

智代子「え……?!」

灯織「植物庭園ではニワトリを飼育していたことをチョコも知ってると思うけど、事件後には鶏が一体減っていたんだ」

愛依「ま、まさか……?」

雛菜「ジェノサイド〜〜〜♡」

灯織「……新鮮な血液なら使用可能だったんだよ」

智代子「む、惨いね……」

摩美々「今回の事件はこれまでとまた違った悪意を感じるよねー、私たちに対する敵意っていうかー」

(敵意……樋口さんからずっと感じ続けていた感情もそうだったな)

愛依「でも、なんで犯人はわざわざそんなことをしたんだろ」

愛依「霧子ちゃんの死体を使うことで、何がしたかったの?」

灯織「……おそらく、犯人の狙いはあれなんじゃないでしょうか」

(今この場にめぐるがいないこと、霧子さんの死体を使ってまで殺人事件をでっち上げたこと。併せて考えると狙いはそれしかない)

-------------------------------------------------
・霧子が死んだ事実を受け入れられないから
・アリバイ工作のため
・死んだのがめぐるだと誤認させるため

【正しい選択肢を選べ!】

↓1


394: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 21:32:11.35 ID:e19ylmgI0

アリバイ工作のため


396: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:36:18.51 ID:r2nFS9Bi0


灯織「アリバイ工作のためだったのではないでしょうか?」

愛依「ん?アリバイ……?」

雛菜「雛菜よくわかんない~」

摩美々「……まぁ、今の話の流れして違うんじゃないのー」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(あの左手の偽装、死体の血痕の偽装合わせて考えればその可能性は一つに絞られる……!)

-------------------------------------------------
・霧子が死んだ事実を受け入れられないから
・アリバイ工作のため
・死んだのがめぐるだと誤認させるため

【正しい選択肢を選べ!】

↓1


397: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 21:37:11.68 ID:zbVWg4dr0

死んだのがめぐるだと誤認させるため


398: コピペ貼り忘れましたが包帯組曲で誤答判定は消えてます ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:39:02.09 ID:r2nFS9Bi0


灯織「これです!」

【解!】

灯織「やはりあの死体をめぐるのものだと誤認させることこそが狙いだった、と考えるのが自然でないでしょうか?」

摩美々「まあ明らかにそういう意図だよねー。今回の犯人が誰にしろめぐるの存在を隠匿している中で死体だけ見たら、誰でもあれがめぐるだと思うしー」

智代子「ってことはつまり……めぐるちゃんは生きてるってこと?!」

灯織「……私は、今のところそう思うかな」

愛依「うーん、だとしたらめぐるちゃんは今どこにいんの?学園の中は隅々まで捜索したと思うけど……」

雛菜「もしかして、まだ監禁されてたりします〜?」

智代子「監禁って……そっか、めぐるちゃんもわたしたちと同じで円香ちゃんに捕まって?!」

灯織「……その可能性は案外高いかも。学校エリアで踏み入れられる場所は全て愛依さんと雛菜が捜索してくれていた、二人体制だから不正は起こり得ない」

灯織「だとすると私たちが入れない場所って個室ぐらいのものだから」


399: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:39:49.62 ID:r2nFS9Bi0


摩美々「……本当にそうかなぁ」

摩美々「仮にめぐるが個室で監禁されてるままで、生きてるんだとしたら……モノクマがここに連れて来ないのって不自然じゃないのー?」

愛依「た、確かに言われてみればそうかも……?」

摩美々「モノクマ、その辺の認識ってどうなってるのー?」

モノクマ「えーっとね、冒頭にも言ったけどこの事件では明らかに八宮さんの生死が謎の一部として組み込まれています。だからボクの一存で彼女の生死を明かすのはフェアじゃない」

モノクマ「例え今の推理通りだったとしても、最終的な結論が出るまではボクは八宮さんを部屋から出しはしないだろうね!」

摩美々「要は教える気はないってことねー」

灯織「……今は今までの推理を前提に議論を進めていきましょう」

智代子「えっと、霧子ちゃんの死体を生物室から持ち出してめぐるちゃんに偽装したんだったよね?」

愛依「そっから議論を進めていくとしたら……」

雛菜「どうして円香先輩の死体は偽装しなかった、とかですかね〜?」

(……え?)

雛菜「だってそうじゃないですか〜?円香先輩はむしろ見せつけるように殺してるのに、こっちは死体の偽装だなんてなんだかチグハグですよね〜」

灯織「……確かに」

愛依「んん〜〜〜?円香ちゃんの死は隠さなくても良かったってこと?」

摩美々「じゃ、今度はそこを話し合ってみよっかぁ」

摩美々「どうして犯人がめぐるの死を偽装して、円香の死は偽装しなかったのかー」


400: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:40:46.91 ID:r2nFS9Bi0

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【モノクマファイル5】
‣【雛菜の証言】
‣【冷凍庫の仕様書】
‣【植物庭園のニワトリ】
‣【生物室の扉】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


401: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 21:52:33.36 ID:zbVWg4dr0

犯人には何かメリットがあった に 生物室の扉


402: 今回は裁判のシナリオ的に出せる情報出せない情報があるので誤答時に汎用的なセリフになってしまいますね… ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 21:59:41.82 ID:r2nFS9Bi0


智代子「灯織ちゃん?同意してもらえるのは嬉しいんだけど……それってどういう意味なのかな」

智代子「い、いやごめんね?!わたしが分かってないだけかもなんだけど!」

灯織「う、ううん!私の方こそ……」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(死体を偽装する、つまりめぐるがあそこで死んでいると私たちに誤認させることが目的だった)

(だとするとそれで得するのって……?)

【スキル:包・帯・組・曲の効果で誤答ペナルティが無効化されました】

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【モノクマファイル5】
‣【雛菜の証言】
‣【冷凍庫の仕様書】
‣【生物室の扉】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


403: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:01:13.76 ID:zbVWg4dr0

自分自身が犯人だった に 雛菜の証言


404: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:04:55.10 ID:r2nFS9Bi0


雛菜「え~?確かにストッパーがなかったのは不自然だけど、それだからって犯人になるの~?」

灯織「……うーん、推理の筋としてはそう間違っていないような気もするんだけど」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(……雛菜の推理に何か活路がありそうな気がするのは確か)

(今のは少し飛躍があった、のかもしれない。もっと物証としてわかりやすいものはなかったかな……)

【スキル:包・帯・組・曲の効果で誤答ペナルティが無効化されました】

【スキル:包・帯・組・曲の効果を使い切りました】

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【モノクマファイル5】
‣【雛菜の証言】
‣【冷凍庫の仕様書】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


405: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:06:02.33 ID:zbVWg4dr0

生きてる場合何か不都合があった に 雛菜の証言


407: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:09:18.78 ID:r2nFS9Bi0


愛依「めぐるちゃんが生きてるってうちらが思ってたら生じる不都合……」

愛依「いや、うちが言ったことだけど……なんなんかな?」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(めぐるの生死を私が誤認した時……めぐるは既に死んでいる者として私たちは議論を進めることになる)

(それってつまり……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【モノクマファイル5】
‣【冷凍庫の仕様書】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


408: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:12:01.40 ID:zbVWg4dr0

≪犯人には何かメリットがあった≫に【モノクマファイル5】


409: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:19:59.99 ID:r2nFS9Bi0

正解以外のコトダマは適当に入れ込んでるのですが、これはこれで通っちゃいますね……
すみません、書き溜め外のルートを書く技量はないので今回ばかりは×にさせてください……!

-------------------------------------------------

智代子「うーん、モノクマファイルの記載に何か関係あるかな……?」

智代子「ごめんね!ちょっとわからないかな……」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(めぐるが死んだと私たちが認識すれば、まず間違いなく容疑者から外れる)

(それは雛菜も言った通り……なら、めぐるが犯人だと断定できるような物証)

(めぐると強い結びつきのある証拠品がなかったかな……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【冷凍庫の仕様書】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


410: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:21:22.15 ID:zbVWg4dr0

犯人には何かメリットがあった に ナイフ


411: 割とガバい議論でしたね、申し訳ない… ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:22:37.72 ID:r2nFS9Bi0


灯織「いや、そんなはずは……」同意!

【BREAK!】

灯織「……死体発見時、覆面の死体にはナイフが突き刺してありました」

灯織「あのナイフについていた装飾は特殊で、ほかに同じものはこの学園にも存在していません」

智代子「そういえばあんまり見たことないナイフだったよね。わたしはよく厨房に出入りなんかしてるんだけど……そこでも見たことなかったかも!」

灯織「あのナイフは、めぐるが5階の調査の途中で確保していたものです」

智代子「……え?!」

愛依「めぐるちゃんが?!」

灯織「雛菜の言うように、めぐるが犯人だとは私には思い難い……」

灯織「でも、死体偽装の一端を担っているあのナイフが存在する以上はめぐるの関与は濃厚なものかと」

摩美々「円香を殺害した後にめぐるも連続殺人に巻き込まれた」

摩美々「そういう筋書きを想定していた、ってことなのかなー?」

愛依「そ、そんな……」

雛菜「実際雛菜たちははじめ被害者を誤認していたわけですし、左手のミスさえなければ気付かなかったんじゃないですかね〜」

智代子「あ、あのめぐるちゃんが……?」

(……)

(……違う、そんな裏切りが真実なわけない)

(確かにあのナイフはめぐるのものだけど、だからといってめぐるが犯人になるわけじゃない)

(今の推理はきっと大きな矛盾を孕んでいる……それを打ち破って真実を引っ張り出すんだ……!)


412: 割とガバい議論でしたね、申し訳ない… ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:23:56.83 ID:r2nFS9Bi0

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【モノクマファイル5】
‣【冷凍庫の仕様書】
‣【タオル】
‣【植物庭園のニワトリ】
‣【生物室の扉】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】


愛依「死体の偽装に使われたナイフは【めぐるちゃんのものだった】」

愛依「ってなるとめぐるちゃんが犯人?!」

智代子「円香ちゃんを殺害しためぐるちゃんは」

智代子「【生物室から霧子ちゃんの遺体を持ってきて】」

智代子「それに覆面をかぶせて【ナイフとニワトリの血を使って】新しい死体だと見せかけた」

智代子「被害者を誤認させることが目的だったのかな……?」

雛菜「【左手のペンだこ】がなかったら雛菜たちは多分気付いてなかったですしね〜」

摩美々「……灯織はどう?」

摩美々「めぐるが犯人だと思う?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1


413: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:25:28.74 ID:zbVWg4dr0

生物室から霧子ちゃんの遺体を持ってきて に 生物室の扉


414: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:29:42.23 ID:r2nFS9Bi0


灯織「それは違います!」論破!

【BREAK!】

灯織「いや、やっぱり前提からしておかしいですよ……!」

愛依「ひ、灯織ちゃん?前提がおかしいって……どこの部分?」

灯織「死体偽装ですよ……!そもそも生物室はみなさんもご存知の通り、鍵が閉まっていた。私たちには部屋に入ることすらできなかったんですよ」

智代子「そ、それはそうだけど……でも事件の後に行ったら扉は開いてたよね?」

灯織「あれは何者かによって破壊されたからだったんだよ!ほら、思い出してみて」

灯織「扉はひどく歪曲して、表面には焦げ跡のようなものもついていた。これって意図的に破壊されたものだよね?」

愛依「そういえばそうだったかも……」

灯織「そしてこの合宿生活における校則……鍵のかかったままの扉を意図的に破壊する行為は校則違反にあたるんだよ」

灯織「校則違反はモノクマによっておしおき処分が下る、死体を偽装しようとすればかえって自分自身が命を落とすことになるんだよ!」

智代子「ほ、ホントだ!自分だと思わせたい死体を用意する段階で自分が死んじゃったら意味ないよ!」


415: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:30:39.19 ID:r2nFS9Bi0


摩美々「ねえ、モノクマー。この校則のおしおきって学級裁判のおしおきと同義、処刑って捉えていいのー?」

モノクマ「そうだね、人間が犬にやるみたいに殺処分って考えてくれれば!」

灯織「この時点で、めぐるが死体を偽装したとは思い難いんじゃないでしょうか?」

愛依「うーん、そんな気がしてきた……」

智代子「待ってよ!それならあの生物室を開けたのって誰になるの?開けること自体が校則違反なら誰も開けられないよ?!」

摩美々「……ホントにそうー?」

(……え?)

摩美々「開けた人間が必ず死ぬ、それなら死んだ人間の中に開けた人がいるんじゃないのー?」

灯織「ま、摩美々さん……それって」

摩美々「ここまでいえば分かるよね、灯織ー」

摩美々「生物室の扉を開けたのって誰なのー?」

(死んだ人間の中に生物室の扉を開けた人間がいる……?それってつまり……)

-------------------------------------------------
【怪しい人物を指摘しろ!】

↓1


416: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:32:03.17 ID:zbVWg4dr0

円香


418: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:33:31.91 ID:r2nFS9Bi0


灯織「あなたしか、いません!」

【解!】

灯織「樋口さん、ですか?」

摩美々「ピンポーン、だいせいかーい」

摩美々「だよね、モノクマー?」

モノクマ「……」

摩美々「そもそも生物室は凛世の事件の後に行けるようになった場所、その時点で候補は絞られて……」

摩美々「生き残っているメンバーを除けば残るのは円香だけ、円香があの扉を開けたのは明らかだよー」

智代子「待ってみんな……!ま、円香ちゃんが開けた可能性が高いのは分かったけど……そもそも円香ちゃんはどうして、生物室に死体が保管されてるって知ってたの?」

智代子「わたしたちの誰も、そんな事実は知らなかったよね?!」

雛菜「そうですよね~、雛菜たちが探索してた時って確か生物室は閉鎖されてたはずですし~、中身は誰も知らなかったはずです」

摩美々「摩美々もこの事件が起きて初めて知りましたねー」

(……樋口さんがどうして生物室に死体があることを知っていたのか、その答えは明らかだ)


【正しいコトダマを選べ!】

>>377~>>379

↓1


419: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:34:58.92 ID:zbVWg4dr0

円香の部屋のファイル


420: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:35:06.74 ID:rFF5Fpp7O

【円香の部屋のファイル】


421: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:37:19.80 ID:r2nFS9Bi0


灯織「これです!」

【解!】

灯織「雛菜、一緒に樋口さんの部屋に行ったときのこと覚えてる?」

雛菜「へ~~~?」

灯織「あの時雛菜には樋口さんの日記帳を渡したけど、同時に引き出しにはファイルが入ってたんだ」

愛依「ファイル……?ってことはなんかの資料、とか?」

灯織「その通りです。中には重要な情報の収められた資料……以前みなさんにもお伝えした情報が入っていました」

摩美々「それってまさかー」

灯織「私が2階男子トイレ奥で確認した書類と全く同一でした」

愛依「ま、マジで?!」

灯織「【希望ヶ峰学園歌姫計画】と【学校内見取り図】……今回重要になるのは後者ですね。私たちでは現状立ち入りの出来ない教室についても三次元的な図説である程度中を知ることが可能でした。生物室もその中には含まれます」

智代子「そっか……そのファイルで円香ちゃんは生物室の死体を利用する方法を思いついたんだね!」


422: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:38:26.71 ID:r2nFS9Bi0


愛依「そ、そっかぁ……あれ?でもそのファイルってさ、灯織ちゃんが襲われたときにごっそり無くなってたやつじゃなかったっけ。なんで円香ちゃんがそのファイルを持ってんの?」

灯織「……それの答えは、単純です」

灯織「樋口さんが、私をあの部屋で襲った犯人だったんです」

摩美々「まぁ、そうなるよねー……」

愛依「円香ちゃんが……」

灯織「……いろいろと思うところはありますが、今はもっと他に議論すべきところがあります」

智代子「そ、そうだよね……円香ちゃんが生物室の扉を破壊したっていう事実が大事なんだよね」

愛依「んー、でもさ」

雛菜「ん~?また何か引っかかるところでもあるんですか~?」

愛依「うん……円香ちゃんが死んでたのって武道場じゃん!おしおきを受けたんなら生物室で死んでなきゃおかしくね?!」

(それは……そうだ)

(モノクマの口ぶりからして、おしおきは基本的に即実行。校則違反の後には大した猶予もないと思う)


424: おっと……同じ内容をコピペしてましたねすみません ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:40:25.05 ID:r2nFS9Bi0


摩美々「……それに関してはモノクマに話を聞こっかー。ねえ、モノクマ」

摩美々「例えば摩美々がここで校則違反をした時、『これから事件を起こして、偽装工作を終えた後にちゃんとおしおきをするので待っててもらえますー?』なんて聞いたらどうしますかぁ?」

モノクマ「……」

摩美々「この情報、フェアな学級裁判の進行には必要だと思うんですケド」

モノクマ「……えぇー、非常に取り扱いの難しい問題なわけですが、流石にそれは認めないかな」

摩美々「……!?」

モノクマ「流石にそれはクロに加担しすぎ!言ったよね、ボクはフェアな進行を約束するってさ!」

モノクマ「校則違反が確認されればその場で直接ボクの手で断罪させていただきます!」

摩美々「……そ、そっかぁ」

(……もしかして、今の反応からして摩美々さんの想定と違った?)

(確かに、事件が面白くなるならって理由でモノクマが加担することはあり得そうだし、摩美々さんの話にはある程度納得できた)

(しかし、それが違うとなれば……死体の偽装をしたのって誰なんだろう……)

智代子「ど、どういうこと……?円香ちゃんでもないなら、誰が生物室の扉を壊したの……?」

(……樋口さん以外は生きている、この時点で候補にはなり得ない)

(摩美々さんの言うように、直後のおしおきを免れるような方法でもない限り、生物室の扉が破壊されていたことには説明がつかない……)


425: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:41:39.17 ID:r2nFS9Bi0


(……でも、そんなのどうやって)

(モノクマは絶えず学園内を監視しているんだ……その視界から逃れられる瞬間なんて)

(…………)

(……!?)

(そうだ、その瞬間なら一度だけあった……!モノクマが学園内の監視をしていない瞬間が、一度だけ……!)

灯織「摩美々さん……まだ可能性はあります、思い出してください……モノクマの監視を逃れる方法は存在するんです、そしてそれを私たちは実際に目にしています……!!」

摩美々「えっ……」

摩美々「……」

(私の手で示そう、モノクマの監視を逃れる方法を……!!)

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.生物室の扉を開けた直後、犯人はおしおきされた?
A.されていない B.された

Q2.灯織たちの見た、モノクマの監視から外れた瞬間とはいつのこと?
A.灯織たちの監禁前夜
B.灯織たちが監禁される二日前
C.灯織たちが監禁される三日前

Q3.生物室の扉を開けた時、モノクマはどんな状態だった?
A. 他の生徒にかかりっきりになっていた B.眠っていた C.黒幕の制御から外れていた D.監禁されていた

【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------


426: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:43:05.79 ID:nhelM396O

ACC


427: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:46:53.46 ID:r2nFS9Bi0


(……いや、そうじゃない、これだと推理はつながらないよ)

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ2で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.生物室の扉を開けた直後、犯人はおしおきされた?
A.されていない B.された

Q2.灯織たちの見た、モノクマの監視から外れた瞬間とはいつのこと?
A.灯織たちの監禁前夜
B.灯織たちが監禁される二日前
C.灯織たちが監禁される三日前

Q3.生物室の扉を開けた時、モノクマはどんな状態だった?
A. 他の生徒にかかりっきりになっていた B.眠っていた C.黒幕の制御から外れていた D.監禁されていた

【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------


428: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:47:23.90 ID:LihzYHbAO

ABC


429: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:49:17.48 ID:r2nFS9Bi0


灯織「推理は繋がりました!」

【COMPLETE!】

灯織「私たちが監禁される二日前、愛依さんと倉庫で私が再会した晩のことを覚えていますよね?」

愛依「え?あ、あの時?……めっちゃ嬉しかった!ずっと心配してた灯織ちゃんに会えたからもう、安心して!」

灯織「そ、それは大変ありがたいんですが……重要なのはそこではなく」

灯織「あの時、愛依さんを含め私と樋口さん以外は体育館でモノクマを解体していましたよね?」

摩美々「……モノクマが突然停止したとかで、愛依に呼び出しを食らったんだよねー」

灯織「それから情報処理室でモノクマに再会するまで、私たちは完全にフリーでしたよね?」

智代子「た、確かに……コロシアイを管理するモノクマ自体が停止してたから……」

摩美々「だからこそ、情報処理室に直接乗り込んで爆弾で扉を開けようとしたわけだしねー」

灯織「あの時と同じように、モノクマの機能を停止させることができれば、その隙に生物室の扉を開けること自体は可能です!」

愛依「な、なるほど……」

雛菜「でもどうやって〜?」

雛菜「モノクマって雛菜たちより遥かに素早くて強いし〜、無力化なんて難しいと思うけど〜」

(……そう、問題はそこだ)

(あのモノクマを無力化なんてどうやったらできるんだろう)

灯織「……」

(……ダメ、そんな方法……知っていたなら脱出のために使っている)

(どうすれば、どうすればモノクマを封じられる……?)


430: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:50:14.60 ID:r2nFS9Bi0


(……)

(…………)

(………………)





愛依「……塔和シティ大規模暴動事件」


431: そろそろ今回の更新分は終わりにしますね ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:51:24.24 ID:r2nFS9Bi0


灯織「……愛依さん?」

愛依「いや、前に一度めぐるちゃんと一緒に見たことがあって……ちょっと思い出したんだけど」

雛菜「なんですかそれ〜」

愛依「いや、関係ないかも……ごめん」

灯織「愛依さん、話してください。今は些細なことでも情報が欲しいんです、詳細に聞かせてもらえませんか」

愛依「う、うん!えっとね……大規模な埋立地の塔和シティって街があって……そこでは子供が大人に対する反乱を起こしたんだって!」

摩美々「……何かのSF小説ですかぁ?」

愛依「こ、細かいことはわかんないんだけど、そこで活躍した未来機関って組織が、メガホン型ハッキング銃ってのを使って活躍したらしいんだよね!」

愛依「もしそんなのがあればモノクマも無力化できんのかなーって……ごめんね!ふと思っただけだから!」

摩美々「……灯織、これって」

灯織「……はい、摩美々さん」

灯織「愛依さん、おかげで謎が解けましたよ。モノクマのおしおきを回避しながら扉を破壊する方法、答えが出ました」

愛依「ま、マジで?!」

灯織「おそらくこの道具を使って、おしおきを回避したはずです……!」


【正しいコトダマを選べ!】

↓1


432: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:52:41.02 ID:LihzYHbAO

メガホン


434: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:54:26.67 ID:r2nFS9Bi0


灯織「これです!」

【解!】

灯織「はじめ私はこれの使用用途がわからず、悩んでいましたが……そういうことだったんですね」

智代子「それって……メガホン?」

愛依「ってまさか……?」

灯織「そう、今の愛依さんの話に出てきたメガホン型ハッキング銃……その可能性があります!」

摩美々「トリガーを引いてもまるで拡声機能が使えないから壊れてるのかと思ったけどー、そういう目的のものじゃなかったんだねー」

灯織「これにどこまでの機能があるのかはわかりませんが、ハッキングと題している以上はモノクマの行動に制限を加えるのには十分すぎる品なのかと」

雛菜「ん〜、でもそんなものがあるのに、どうして雛菜たちはそれを知らなかったんですか〜?」

雛菜「脱出に役立ちそうなものだし、誰かしらが情報共有しそうなものですけど〜」

灯織「うん……このメガホンは学園内の設備として設けられたものではないんだ」

雛菜「え〜?」


435: ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:55:02.70 ID:r2nFS9Bi0


灯織「そして、これの本来の持ち主はすでにこの場にはいない人物……」

愛依「この場にいない……?」

灯織「樹里に渡されるはずだった、3つ目の動機だったんだよ」

智代子「じゅ、樹里ちゃんの……動機?」

灯織「才能に応じたプレゼント、あれで【超高校級の応援団長】に渡されるはずのものがこれだったんだ」

愛依「確かにメガホンなら応援でもよく使うもんね!」

灯織「そして摩美々さん、この品は……」

摩美々「うん、摩美々たちが調べるよりも先に円香が回収してたやつだよー。だから使うこともできたのは円香のみー」

灯織「となると生物室の扉を開けたのは樋口さんと見て間違いないんじゃないでしょうか!」

愛依「じゃあ円香ちゃんが生物室の扉を開けて死体の偽装もしたんだ!」

灯織「めぐるにこれは不可能……めぐるがクロで追求を逃れたという推理はここで破綻します!」


【雛菜「今の推理きらい~~~~~!」】反論!


436: この安価で終わりにします ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 22:56:40.56 ID:r2nFS9Bi0


雛菜「灯織ちゃん、今の本気で言ってる~?」

灯織「……雛菜」

雛菜「流石にハッキング銃とか言われても信じられないし、大体そのメガホンが同じものだっていう証拠が無いよね~?」

(……このメガホンがハッキング銃である可能性は非常に高い)

(樋口さんが生物室の扉を破壊したと仮定すれば、矛盾はない。私たちが確証を持つためにも、ここは譲るわけにもいかない!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【左手のペンだこ】
‣【スプリンクラー】
‣【弾薬】
‣【生物室の扉】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【植物庭園のニワトリ】

雛菜「確かにそのメガホンがハッキング銃ならうまくいくかもしれないけど~」

雛菜「そもそもそのハッキング銃っていうのも嘘くさいし~」

雛菜「モノクマにもその銃が通用するのかもわからないよね~?」

雛菜「推測で進めるには流石にリスクが高すぎる主張じゃないかと雛菜は思いまーす」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「確かにこれまでの議論では、あくまで仮定の上で進めて来た」

灯織「でも、実質的な証拠があれば雛菜も納得してくれるんだよね?」

-------------------------------------------------
雛菜「証拠があるなら、ね~?」

雛菜「ハッキング銃なんて存在がそもそも誰かの記憶だよりなものなんだし~」

雛菜「この【現実世界に存在するかどうかすらも怪しい】んじゃないの~?」

雛菜「このメガホンを起動して使えるなら確かめられるかもしれないけど~」

雛菜「それもできないなら、【もっと現実的な手段を他に考えるべき】だよ~!」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


437: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 22:58:21.43 ID:zbVWg4dr0

現実世界に存在するかどうかすらも怪しい に 弾薬


439: コンマ ◆zbOQ645F4s 2021/08/07(土) 23:00:21.30 ID:r2nFS9Bi0


雛菜「聞こえませ~~~ん!雛菜の反論を食い止めたいなら灯織ちゃんも全力で来てほしいな~!」

(くっ……今の反論じゃ切れ味が足りないか……)

(指摘する点はあっている、後は切れ味を研ぎ澄ますだけ……!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【左手のペンだこ】
‣【スプリンクラー】
‣【弾薬】
‣【生物室の扉】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【植物庭園のニワトリ】

雛菜「確かにそのメガホンがハッキング銃ならうまくいくかもしれないけど~」

雛菜「そもそもそのハッキング銃っていうのも嘘くさいし~」

雛菜「モノクマにもその銃が通用するのかもわからないよね~?」

雛菜「推測で進めるには流石にリスクが高すぎる主張じゃないかと雛菜は思いまーす」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「確かにこれまでの議論では、あくまで仮定の上で進めて来た」

灯織「でも、実質的な証拠があれば雛菜も納得してくれるんだよね?」

-------------------------------------------------
雛菜「証拠があるなら、ね~?」

雛菜「ハッキング銃なんて存在がそもそも誰かの記憶だよりなものなんだし~」

雛菜「この【現実世界に存在するかどうかすらも怪しい】んじゃないの~?」

雛菜「このメガホンを起動して使えるなら確かめられるかもしれないけど~」

雛菜「それもできないなら、【もっと現実的な手段を他に考えるべき】だよ~!」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】


↓1


440: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/07(土) 23:01:14.47 ID:zbVWg4dr0

現実世界に存在するかどうかすらも怪しい に 弾薬


445: それでは再開いたします ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:02:05.65 ID:eyxOpIOE0


灯織「見切った!」論破!

【BREAK!】

灯織「雛菜、それならちょうどいいものがあるよ」

雛菜「え~?」

灯織「この弾薬だよ。もともとは私が男子トイレの奥の謎の空間で見つけたものなんだけど、この弾薬は形状が特殊で素人目にも通常の拳銃では使えない弾だったんだ」

灯織「これを……そのメガホンで試してみない?」

摩美々「そんな弾、どこで見つけたのー?」

灯織「武道場の木札を使うロッカーの中です。植物庭園に落ちていた伍番の木札、あれで開錠してみたところ入っていたのがこちらの弾でした」

灯織「さっそく、入れてみますね」


私はみなさんが注目する中、弾薬をメガホンに装てんすることにした。
メガホンを四方八方から観察すると……あった。
通常電池を入れる所はマガジンのようになっていて、ここに弾薬をつめることができる。

カチャ……カチッ

灯織「……入った」


446: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:03:13.12 ID:eyxOpIOE0


愛依「マジで……?!本当にそれがハッキング銃だったん……?」

灯織「それを証明するためには……こう!」

モノクマ「え?」

『壊れろ!』


トリガーを引くと同時に『壊』の字を模したバーチャルの銃弾、電磁波パルスがモノクマめがけて飛んでいく!
突然のことでモノクマも反応できず……左目に着弾。


灯織「ど、どう……?」

モノクマ「……な、なにさ!なにするのさ!」

智代子「こ、これどうなったの?」

雛菜「銃弾は当たったように見えましたけど~」

モノクマ「ぷ、ぷひゃひゃひゃひゃ!な、なんだよ!ビビらせやがって!なんでもないお遊びじゃん!」

摩美々「ねぇ、モノクマー」

モノクマ「ん?」

摩美々「モノクマ、もう死んでるよー」


摩美々さんが指を刺した丁度そのタイミング。
モノクマの体はガクガクと震えだし高と思うと、その節々からカッと閃光。


モノクマ「……ひでぶぅ!?!?!?」

ドカーン


醜い断末魔と共に、モノクマの体は爆発四散した。


447: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:04:03.59 ID:eyxOpIOE0


智代子「え、ええええええ?!」

愛依「も、モノクマが死んじゃった?!?!」

雛菜「あは~?」

灯織「……本物、ですね」

愛依「そ、それどころじゃないっしょ?!も、モノクマが……モノクマが……」

摩美々「……愛依、落ち着いてー。モノクマはいくらでもスペアがいるって、知ってるでしょー?」

愛依「そ、そっか……」

モノクマ「オレッチを呼んだクマか?!」

雛菜「あ、戻ってきた~~~~!」

智代子「あ、あれ……猫耳に二股のしっぽって……これって地縛霊の猫のあのキャラ……」

モノクマ「あのね、風野さん!試し打ちにしてもなんでボクに打つのさ!しかもよりによって『壊』のコトダマだなんて!まぁ、今回は意図的じゃなかったみたいだし大目に見るけどさ……」

摩美々「……『壊』のコトダマ?」

灯織「ハッキング銃は実在した……対人ではなく、対機械用の武器として」


448: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:06:37.27 ID:eyxOpIOE0


灯織「モノクマ、このメガホンについて詳細に教えてくれませんか?どうしてあなたは自分にとって不都合な武器をわざわざ用意したんですか?」

モノクマ「はぁ、生き返って早々に質問攻めですか。行き着く暇もない、取り付く島もないとはこのことですね」

モノクマ「そちらのハッキング銃はこれまでの議論でも登場したとおり、もともとは超高校級の応援団長である西城樹里さんのためにご用意したものになります!お渡しする際にはハッキング銃とはお伝えしますが、弾は学園のどこかに隠したから見つけてねのスタンスの予定だったけど……その前に死んじゃったからさ」

モノクマ「学園長室に置いておいたらソッコー樋口さんが回収してたよね!そりゃそうか、ハッキング銃なんていくらでも使い道があるんだもんね!」

摩美々「樹里にはどこまで伝える予定だったわけー?私たちが学園長室に来たときには既にその銃と説明文が無くなってたから知ってる情報に開きがあると思うんだケド」

モノクマ「うーん……それぐらいは教えてあげてもいっか。この学園内に用意した弾は『壊』『観』『痺』『接』の四種類をそれぞれ用意しています。『観』は消費エネルギーも少ないので半永久的に使用可能ですが、『壊』『痺』『接』は持ち弾を消費しないと駄目なんだ!」

愛依「いや、全然わかんないんだけど……そのコトダマってなんなん?」

モノクマ「さっき見た通りだよ、風野さんがボクを爆破したのが『壊』のコトダマ、ボクを完全に痺れさせて暫く行動不能にするのが『痺』のコトダマ、ボクの制御を一定時間乗っ取ることのできる『接』のコトダマ。ここいらを覚えておけばとりあえずは大丈夫かな!」

摩美々「半永久的って言ってたやつはー?」

モノクマ「んー、まああんま関係ないんだけどさ。要はブラックライトみたいなもんなんだよ」

摩美々「了解ですー」


449: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:08:16.32 ID:eyxOpIOE0


灯織「今の説明でもあったように、『接』のコトダマを使えばモノクマを乗っ取れる。ついさっき校則違反の話になったときも、モノクマは直接出向いておしおきを下すって言っていたからそのタイミングで撃ち込めば……一時的に回避できると思う」

智代子「そんな抜け道があったんだね……」

愛依「でも待って!だとしたら、どうして円香ちゃんは死んじゃったの?!だってモノクマのおしおきは回避したんだよね!?」

灯織「……完全な回避ってわけじゃなかったのかも」

愛依「え……?」

灯織「おしおきをしに現れたモノクマを操るために『接』のコトダマをぶつけると一時的に操作権は奪えても、おしおきをしに現れた状態は維持されたままになって……」

灯織「『接』の効果が切れたタイミングでおしおきが実行されたのかも……」

摩美々「その辺どうなの、モノクマー」

モノクマ「もう、さっきからボクに対する質問ばっかりじゃない?」

摩美々「だって摩美々たちの知らないシステム周りの話とかが今回の事件じゃ多いのでしょうがないじゃないですかぁ」

モノクマ「……まあ、そうだね。ボクがお仕置き状態で呼び出されて、『接』のコトダマを撃たれたら切れたタイミングでおしおきを発動するだろうね」

雛菜「じゃあ円香先輩は、生物室を破壊した分のペナルティを時間をずらして受けたってことですか〜?」

灯織「多分、そうなると思う……だって、その証拠も残ってたから」

雛菜「あは〜?」

(樋口さんはおしおきで殺された……それならあの不自然な死に方にも説明がつく……)

-------------------------------------------------
【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>377~>>379

↓1


450: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:09:21.00 ID:4ebDB4qf0

死体に突き刺さっていた槍


451: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:11:07.08 ID:eyxOpIOE0


灯織「これです!」

【解!】

灯織「死因でもある、全身の槍の刺し傷。あの槍ってどこから来たものだったんでしょうか」

愛依「え?あれって弓道場で使う弓矢の矢じゃなくて?」

灯織「場所が場所だけに紛らわしいですが、形状が違います。鞭のような尾もついているし……矢というには長すぎます」

摩美々「あんなの、この学園の中でも見たことない……しかも一本や二本じゃない数あるし、それが出どころ不明って怪しすぎでしょー」

智代子「そういえば死体を下ろすときに槍に触ったけど、めちゃくちゃに重たかったよね……!あれをわたしたちの誰かが振り回して殺害したとは思いづらいよ!」

灯織「モノクマ、樋口さんを殺害したのはあなたなんじゃないですか?」

モノクマ「中部地方の山間部に広く伝わる郷土料理といえば?」

灯織「は?」

モノクマ「五平餅だよ!五平餅!粒が残るぐらいに米を潰して作ったお餅で、タレとか味噌をつけると絶品なんだよね!」

モノクマ「大崎さんが生きてたら郷土料理トークに花を咲かせてたところなんだけど、それも叶わない……寂しいもんですな」

摩美々「話聞いてたぁ?円香をおしおきしてモノクマが殺したんじゃないかって訊いてるんだけどぉ?」

モノクマ「だから言ってるじゃん、ゴヘイだって!」


452: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:12:03.15 ID:eyxOpIOE0


灯織「はぁ……」

モノクマ「ボクは樋口さんを殺したんじゃなくて、校則違反なので制裁を加えただけだよ!オマエラみたいなエゴイズムで手にかけたと思われるのは心外!だから“語弊”なんだよ!」

摩美々「要は認めたってことだねー」

愛依「じゃあ今の推理は正しかったんだ!」

灯織「樋口さんが生物室の扉をこじ開け、おしおきはハッキング銃で回避。その後偽装工作の末に『接』のコトダマが時間切れになってしまいおしおきが武道場で執行された」

灯織「これが今回の事件の全容です!」

愛依「よっしゃ!今回も解決じゃん!」

智代子「よかったー!愛依ちゃんがハッキング銃の話を覚えてくれてたおかげだよ〜!」

愛依「いや、それを拾ってくれた灯織ちゃんの方がマジですごいっしょ!」

(……そう、これが事件の真実)

(死体は霧子さんで偽装したものだから、めぐるも生きている)

(樋口さんの思惑を打ち破ったんだ……!)



【雛菜「円香先輩のことなんにもわかってない〜〜〜〜〜〜!!」】反論!



453: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:12:55.01 ID:eyxOpIOE0

-------------------------------------------------

灯織「え……?雛菜……?」


……ちがう。

みんなは、円香先輩のことをわかってない。
円香先輩はそんなんじゃない。
雛菜たちのことが大好きでたまらない円香先輩が、復讐に走ってこんなので終わるわけない。

雛菜たちのことを本当に恨んでいるなら、こんな絶望で終わらせるような円香先輩じゃない。

________円香先輩は本当に子供っぽいから。


雛菜「灯織ちゃん、今のが灯織ちゃんの到達した結論なの〜?」

灯織「う、うん……今の推理で矛盾はないと思うんだけど……」

雛菜「確かに今の推理はあってると思うけど〜、円香先輩がこれで終わりだと雛菜には思えないんだよね〜」

灯織「そ、それってどういう意味……?」

雛菜「ん〜……わかった!雛菜が灯織ちゃんに教えてあげるね!円香先輩の悪意ってやつ〜!」


-------------------------------------------------


454: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:14:15.97 ID:eyxOpIOE0

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【ナイフ】
‣【雛菜の証言】
‣【モノクマファイルEX】
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【モノクマファイル5】


灯織「今回の樋口さんの狙いは、被害者の誤認と自分自身の死を不透明なものにすること」

灯織「まず最初に生物室の扉をした樋口さんは」

灯織「ハッキング銃でモノクマを無力化、お仕置きを一時的に回避」

灯織「その間に生物室から霧子さんの死体を持ち出して」

灯織「その後に武道場で銃の効果が切れたモノクマにおしおきで殺される」

灯織「ここまでが事件の流れだよ」
-------------------------------------------------
【発展!】

雛菜「それ自体に矛盾はないけど〜」

雛菜「被害者の誤認の部分について詳しく聞かせてもらえる〜?」
-------------------------------------------------

灯織「霧子さんの死体で偽装したのはめぐるの死だよ」

灯織「めぐるを【私たち同様に個室に閉じ込めて】おいて」

灯織「その状態で死体を目撃すれば私たちは自然とめぐるだと勘違いしただろうし……」

灯織「【めぐるのナイフを使った】のもその一端なんじゃないかな」

灯織「めぐるの事件への関与をあれで印象付けたんだよ」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


455: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:16:08.12 ID:4ebDB4qf0

私たち同様に個室に閉じ込めて に 雛菜の証言


456: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:18:16.15 ID:eyxOpIOE0


【コンマ 12+25<70】

灯織「……雛菜、死体の偽装に間違いなんかないよ。だってこれまで雛菜も一緒に議論してきたでしょ?」

(う~ん、案外灯織ちゃんも手ごわいんだな~……)

(もっと刃を研ぎ澄まさないと、負けちゃうかもね~……)


-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【ナイフ】
‣【雛菜の証言】
‣【モノクマファイルEX】
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【モノクマファイル5】


灯織「今回の樋口さんの狙いは、被害者の誤認と自分自身の死を不透明なものにすること」

灯織「まず最初に生物室の扉をした樋口さんは」

灯織「ハッキング銃でモノクマを無力化、お仕置きを一時的に回避」

灯織「その間に生物室から霧子さんの死体を持ち出して」

灯織「その後に武道場で銃の効果が切れたモノクマにおしおきで殺される」

灯織「ここまでが事件の流れだよ」
-------------------------------------------------
【発展!】

雛菜「それ自体に矛盾はないけど〜」

雛菜「被害者の誤認の部分について詳しく聞かせてもらえる〜?」
-------------------------------------------------

灯織「霧子さんの死体で偽装したのはめぐるの死だよ」

灯織「めぐるを【私たち同様に個室に閉じ込めて】おいて」

灯織「その状態で死体を目撃すれば私たちは自然とめぐるだと勘違いしただろうし……」

灯織「【めぐるのナイフを使った】のもその一端なんじゃないかな」

灯織「めぐるの事件への関与をあれで印象付けたんだよ」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


457: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:18:48.31 ID:4ebDB4qf0

私たち同様に個室に閉じ込めて に 雛菜の証言


458: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:21:41.25 ID:eyxOpIOE0


【コンマ 31+25<70】

灯織「雛菜、樋口さんの事件の真相にたどり着くためだから……お願いだから雛菜も協力してほしい」

(え~?これでもダメ~?)

(なかなか反論って言うのも難しいんだね~……正面から斬り合うんだから、もっと力込めなきゃだね~)


-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【ナイフ】
‣【雛菜の証言】
‣【モノクマファイルEX】
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【モノクマファイル5】


灯織「今回の樋口さんの狙いは、被害者の誤認と自分自身の死を不透明なものにすること」

灯織「まず最初に生物室の扉をした樋口さんは」

灯織「ハッキング銃でモノクマを無力化、お仕置きを一時的に回避」

灯織「その間に生物室から霧子さんの死体を持ち出して」

灯織「その後に武道場で銃の効果が切れたモノクマにおしおきで殺される」

灯織「ここまでが事件の流れだよ」
-------------------------------------------------
【発展!】

雛菜「それ自体に矛盾はないけど〜」

雛菜「被害者の誤認の部分について詳しく聞かせてもらえる〜?」
-------------------------------------------------

灯織「霧子さんの死体で偽装したのはめぐるの死だよ」

灯織「めぐるを【私たち同様に個室に閉じ込めて】おいて」

灯織「その状態で死体を目撃すれば私たちは自然とめぐるだと勘違いしただろうし……」

灯織「【めぐるのナイフを使った】のもその一端なんじゃないかな」

灯織「めぐるの事件への関与をあれで印象付けたんだよ」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


459: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:22:08.99 ID:4ebDB4qf0

私たち同様に個室に閉じ込めて に 雛菜の証言


462: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:25:24.46 ID:eyxOpIOE0


摩美々「廊下側から固定してしまえば扉が動きようがないもんねー」

智代子「そこまでのことをやってたんだ……」

雛菜「でも、全員が全員その監禁方法をされてたわけじゃないんだよね〜」

愛依「え、そうなん?」

雛菜「一人めは雛菜だよ〜!円香先輩は雛菜に睡眠薬を盛るぐらいしかやってなくて、多分他のみんなを助ける役割をさせたかったんだと思うんだよね〜」

灯織「実際私を含め、ここにいる全員が雛菜に救われています……」

雛菜「そして、ドアストッパーが噛ませてなかった部屋がもう一室……今回の被害者の部屋だよ〜」

灯織「めぐるの部屋……」

雛菜「しかも鍵はかかったまま……これっておかしくないですか〜?」

雛菜「他の部屋は鍵をかけられないからドアストッパーを代わりに噛ませてるのに、この部屋だけかけることができたんですかね〜?」

愛依「めぐるちゃんの部屋だけ……?な、なんでそんなことが起きんの?!」

(めぐるの部屋だけ鍵がしっかりかかっていた理由は……一つしかない)

-------------------------------------------------

・鍵がオートロックだったから
・鍵を閉めたのがめぐる本人だから
・円香がマスターキーを持っていたから

【正しい選択肢を選べ!】

↓1


463: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:26:19.73 ID:4ebDB4qf0

鍵を閉めたのがめぐる本人だから


465: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:28:35.56 ID:eyxOpIOE0


灯織「これです!」

【解!】

灯織「個室の鍵を閉めることができるのはその本人のみ……となると閉めたのはめぐる以外に考えられません」

雛菜「円香先輩は鍵が使えないからこそドアストッパーを噛ませるなんて方法を取ったんだしね〜」

摩美々「ドアストッパー自体は倉庫で手軽に入手可能……ホントあそこの倉庫って殺人道具の見本市って感じだよねー」

モノクマ「げへへ……褒めても何も出やしませんぜ姉御」

愛依「いや褒めてないっしょ!?」

智代子「じゃあ個室にめぐるちゃんが閉じ込められてる可能性はないってこと……?」

愛依「だとしたら今度こそめぐるちゃんはどこにいんの?!霧子ちゃんの死体を偽装して、生死を誤認させたっていうあのトリックは?!」

灯織「……」

(そうだ、結局めぐるはどこに行ってしまったのか……その議論に終始する)

(この学園内で他に密室にできるようなところはない……)

(他に生きた人間をそのまま収容できるような場所はないのかな……)


466: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:30:07.87 ID:eyxOpIOE0

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【爆弾】
‣【雛菜の証言】
‣【スプリンクラー】
‣【円香の部屋のファイル】
‣【謎の死体】
‣【モノクマフラワー】
‣【弾薬】


智代子「めぐるちゃんは結局どこに行っちゃったの?!」

愛依「めぐるちゃんの個室にいないのなら……」

愛依「これまでに≪犠牲になった誰かの部屋に閉じ込められてる≫とか?!」

雛菜「≪生き残ってる誰かの部屋≫でも隠せるスペースがあったのかもしれませんよ〜?」

愛依「それこそ≪円香ちゃんの部屋≫はどうなん?!」

摩美々「≪愛依と雛菜の知らないところ≫に隠してるとかー?」

愛依「いやいやいや、うちらは学校の全ての部屋を見てきたよ!?」

雛菜「学校エリアで≪雛菜たちじゃ調べられないところ≫でもあるんですか〜?」

摩美々「案外、まだ摩美々たちじゃ≪入れない部屋の中≫にいたりしてー」

摩美々「寄宿舎エリアの二階とか、誰も足を踏み入れてませんよねー」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


467: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:31:00.12 ID:4ebDB4qf0

雛菜たちじゃ調べられないところ に モノクマフラワー


468: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:33:06.74 ID:eyxOpIOE0


灯織「そ、そんなはずは……」同意!

【BREAK!】

灯織「……ひとつだけ、学校エリアの中で愛依さんと雛菜でも捜索できない場所があると思います」

愛依「え、マジ?……あ、男子更衣室とか?!」

灯織「いえ、それは私たち全員も同じ……仮にめぐるを閉じ込めるとしても犯人にも不可能ですから」

灯織「私が不可能だと言っているのは物理的に不可能だからなんです」

愛依「ぶ、ブツリ的……?」

愛依「ごめん!うち理科系の科目はマジで全くでさ〜!」

摩美々「や、そういう物理じゃなくてー……」

灯織「みなさんは植物庭園に入った際に何か気になるものを見ませんでしたか?というか見ざるを得ないものがあったと思うんですが……」

智代子「もしかして、モノクマフラワー?!」

愛依「え……あ、あれってさ……ザッショクの植物とか言ってなかったっけ……」

灯織「……」

灯織「あまり考えたくはないんですが……可能性としては考慮すべきものではないかと。モノクマフラワーに食べさせた、とすれば物理的に発見は不可能になります……」




【摩美々「それは違うよー」】反論!


469: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:34:47.91 ID:eyxOpIOE0

摩美々「はいストップー。灯織、妄想はそこまでにしてもらえるー?」

灯織「摩美々さん……?」

摩美々「モノクマフラワーにめぐるを食べさせる?そうすれば私たちの誰も発見不可能かもしれないけどー」

摩美々「そんなのできっこないんだよねー」

(いや、モノクマフラワーを利用すること自体は私たちにも可能だったはずだ)

(……摩美々さんにその方法を示すんだ!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

-------------------------------------------------

【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

-------------------------------------------------

摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


470: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:36:16.73 ID:4ebDB4qf0

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に モノクマファイル5


471: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:39:28.41 ID:eyxOpIOE0


灯織「摩美々さん……モノクマファイルに死体が何者だったかの記載はありません、ともすればモノクマフラワーに食べさせた可能性も否定できないのでは?」

摩美々「や、それはそうだけど……摩美々が欲しいのは、モノクマフラワーに食べさせることが可能だった証拠なんですよねー」

摩美々「それはあくまで可能性じゃーん」

(うっ……別のことを話せばよかったな)

(摩美々さんの言う通りだ……私が摩美々さんに示すべきは可能性じゃなくて証拠……何か無かっただろうか……)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

-------------------------------------------------

【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

-------------------------------------------------

摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


472: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:40:57.20 ID:4ebDB4qf0

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に 爆弾


473: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:43:45.47 ID:eyxOpIOE0


灯織「摩美々さん、爆弾を用いたのならどうでしょうか」

灯織「爆風で死体を打ち上げればモノクマフラワーに捕食させることも或いは……」

摩美々「発想は面白いけどさー、そんなことしたらそもそも死体がバラバラになっちゃわないー?」

(うっ、別のことを話せばよかったな……)

(爆弾でも不可能ではなさそうだけど、もっと確実な方法がないかな……?)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

-------------------------------------------------

【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

-------------------------------------------------

摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


474: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:44:41.67 ID:4ebDB4qf0

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に タオル


475: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:50:22.21 ID:eyxOpIOE0


※すみません、ちょっとおひとりの方の連投で
片っ端から回答している感じになってきたので連続で回答いただいてる方は10分ほどお待ちいただいてもよろしいでしょうか
その間に他の方の回答がなければ10分後に回答していただけると幸いです

-------------------------------------------------

摩美々「……タオル?なにそれ、それで死体をぶん回すってコトー?」

灯織「いえ、流石にこれは自分でも突飛すぎると思いました……」

(うっ……別のことを話せばよかったな……)

(うーん、発想から変えてみるべきなのかな……?)

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【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

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【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

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摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1



476: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:52:08.37 ID:D8lnX4TLO

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に メガホン


477: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:55:17.48 ID:eyxOpIOE0

【コンマ 37+25<70】

摩美々「そんな太刀筋じゃかなわないって今までの経験で学ばなかったのー?」

摩美々「摩美々は手加減するほどいい子じゃないのでー」

(くっ……さすがは摩美々さん、手ごわい……)

(矛盾を突き崩す策は見つかった、後は切り伏せるだけ……!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

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【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

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摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


478: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 21:56:48.30 ID:pg9tFVQa0

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に メガホン


479: コンマ値の競り合いになった場合は連取でもOKです ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 21:59:30.28 ID:eyxOpIOE0

【コンマ 30+25<70】

摩美々「ふふー、まだまだだねー」

摩美々「摩美々を黙らせたいなら、全力を出しなよー」

(くっ……さすがは摩美々さん、手ごわい……)

(あと少し、あと少しでいいのに……!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

-------------------------------------------------

【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

-------------------------------------------------

摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


480: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:00:02.55 ID:4ebDB4qf0

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に メガホン


483: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:03:57.37 ID:eyxOpIOE0


智代子「でもこれで明らかになったね!モノクマフラワーを利用して食べさせることができれば、めぐるちゃんの失踪にも説明がつく!」

智代子「……あれ、でもそれって……?」

灯織「…………」

摩美々「灯織……」

(……見えてきた、樋口さんが今回の事件で狙った“絶望”の全貌が……!)

灯織「明らかにしましょう……樋口さんが今回の事件で狙ったものを……!!」

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.植物庭園にあった死体の正体は?
A.めぐる B.霧子 C.円香

Q2.死体の偽装はなんのため?
A.時間を稼ぐため
B.めぐるが死んだと誤認させるため
C.円香

Q3.めぐるの死体役に霧子を選んだ理由は?
A.体格が似ていたから
B.霧子とめぐるでは利き手が違うから
C.霧子の死体は損傷が少ないから
D.犯人と仲が良かったから

Q4.めぐるは事件で結局どうなった?
A.爆破された
B.現在も生きたまま監禁されている
C.モノクマフラワーに捕食された
D.おしおきされた

Q5.円香が狙った“絶望”とは?
A.八宮めぐるを殺すこと
B.めぐるの生存の可能性を見せた後にそれを潰すこと
C.犯行後におしおきされることでクロ不在の状況を作り出すこと


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------


484: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:05:12.98 ID:hlUOedi30

bbccc


488: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:08:06.47 ID:eyxOpIOE0


【BBCCC】

(……いや、そうじゃない。樋口さんの犯行の意図はそうじゃない)

(私たちをいかに絶望させるか、そのためにこの犯行は計算しつくされている……!)

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ3とQ5で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.植物庭園にあった死体の正体は?
A.めぐる B.霧子 C.円香

Q2.死体の偽装はなんのため?
A.時間を稼ぐため
B.めぐるが死んだと誤認させるため
C.円香

Q3.めぐるの死体役に霧子を選んだ理由は?
A.体格が似ていたから
B.霧子とめぐるでは利き手が違うから
C.霧子の死体は損傷が少ないから
D.犯人と仲が良かったから

Q4.めぐるは事件で結局どうなった?
A.爆破された
B.現在も生きたまま監禁されている
C.モノクマフラワーに捕食された
D.おしおきされた

Q5.円香が狙った“絶望”とは?
A.八宮めぐるを殺すこと
B.めぐるの生存の可能性を見せた後にそれを潰すこと
C.犯行後におしおきされることでクロ不在の状況を作り出すこと


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------


489: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:08:31.14 ID:hlUOedi30

BBCCB


491: 連取10分ルールで下に回答をずらしますね ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:11:30.34 ID:eyxOpIOE0

【BBBCB】

灯織「推理は繋がりました!」

【COMPLETE!】

(……ここまで見通した上で、あえてだったんですね)

(樋口さん、その執念には恐れ入ります)

(……ですが)

(それに報いる……!!報いてこその絆なんだから……!!)

灯織「すべて見えました……樋口さんがこの事件で狙ったものを、この事件の最中考えていたことが」

愛依「灯織ちゃん、それって……!!」

智代子「全部分かったんだね?!」

摩美々「灯織、聴かせてもらえるー?」

灯織「はい、順を追って説明させていただきます」


492: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:12:36.59 ID:eyxOpIOE0


灯織「まず、この事件において私たちが直面することとなった謎の死体……そこから全ては始まりました。当時行方知れずになっていた樋口さんとめぐる、その二人のいずれかであると私たちはまず推定することになる」

灯織「その後に武道場で樋口さんを発見。ともなると植物庭園で見たのは当然めぐるの死体だと私たちは誤認します」

灯織「でも、樋口さんはあえて……めぐるの死体役に霧子さんを選んだ。それは左手の矛盾にあえて気づかせるためだったんです」

灯織「そうなると私たちはめぐるが生きている、その希望を持つことになります。だからこそ、寄宿舎の個室や学校エリアでの監禁などの可能性を考えることになる……」

灯織「でも、実際は違う。その可能性の全てに潰れるだけの理由が存在する。となると残ったのは最後、モノクマフラワー。めぐるが食べられてしまったと言う無情な結末のみ」

灯織「ここで私たちの抱いた希望は一転、絶望へと変わる……生きていると信じた仲間の死によって」

灯織「……樋口さんは事件が全て暴かれることまで織り込み済みで、この偽装工作をしたんだと思います」

灯織「それはある種の信頼で……ある種の私たちとのだったのかもしれない」

(それこそ、私に対する意趣返しだったのかもしれない。【遺される人間に託される思い】、樋口さんはそれを最後の最後まで【敵意】にし続けたんだ……)

灯織「これがこの事件の真実だよ……どうかな、雛菜」


494: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:14:23.36 ID:eyxOpIOE0


雛菜「はぁ〜……円香先輩、本当に最後まではた迷惑だよね〜」


私の推理を一通り聞いた雛菜は、大きなため息をついて樋口さんの席を一瞥。
かと思うと、私の目を見て正面から向き合った。


雛菜「灯織ちゃん、いくら謝っても足りないって雛菜も思う……けどごめんなさいをさせてもらえないかな〜……」

灯織「ひ、雛菜?!」


雛菜は深々と頭を下げて、謝罪の意志を見せた。
いや、謝罪なんて並一通りの言葉で括れるようなものではない。
自省、贖罪、慙愧……そんな複雑な感情がにじみ出ているような、重たい辞儀だった。


雛菜「雛菜が、雛菜が……雛菜が止めないといけなかったのに……円香先輩を止めなきゃいけなかったのに……!」

灯織「……雛菜」

雛菜「雛菜のせいで……灯織ちゃんの大切な友達を……雛菜にとってかけがえのない仲間を……めぐるちゃんを失うことになっちゃった……」

(雛菜、今めぐるの名前を……!?)

雛菜「まだ生きてる、きっと生きてるって……そう思ってた、思いたかったのに……」

灯織「……うん」


今にも泣きそうな程に震える雛菜の背中。
雛菜はこの裁判に、いろんなものを背負い込んでいたんだ。
自分の幼なじみが犯行に手を染めたこと、自分の幼なじみが仲間に対して敵意を抱き続けてそれをついに爆発させたこと、
そしていつしか事務所のアイドルに友愛の感情を抱くようになっていたこと、線引きが曖昧になりつつあったこと……

普段は飄々としている彼女も、他の誰とも変わらない一人の女の子なんだ。
希望も絶望も一緒くたにしてしまうには、あまりにもその体は小さく、その力はか細い。


_____だから私は、彼女を抱きしめた。


495: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:15:05.38 ID:eyxOpIOE0


雛菜「灯織ちゃん……?」

灯織「……めぐるがね、よく真乃や私のことを抱きしめてくれたんだ。めぐるはただ仲良しを確認するため、友情を感じるためだったのかもしれないけど、私はそんなめぐるに救われてた」

灯織「ほら、こうしてるとあったかい気持ちが伝わるような気がしてくるでしょ?」

雛菜「……」

灯織「雛菜、辛かったんだね。ここまで雛菜は一人でよく頑張ったよ。幼なじみと向き合って、私たちとも向き合って……すごく大変だったと思う」

灯織「私なんて、きっとまだまだ頼りないと思うけど……雛菜の気持ちを、私にも担がせてもらえないかな」

雛菜「……灯織ちゃん」

(……大丈夫、立ち向かえる)

(樋口さんが私たちにもぶつけてきた絶望)

(……めぐるの死、という絶望)

(今でも正直血相を変えて叫び出したいぐらい、足元から崩れ落ちて地面を両手で叩きたいぐらい……絶望的な感情の渦は感じている)

(でも、私たちには絆がある、友情がある)

(樋口さん、この勝負は私たちの勝ちだよ……!)


496: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:16:58.91 ID:eyxOpIOE0


摩美々「でも、これで結論にたどり着いたんだよねー?」

摩美々「円香がめぐるをモノクマフラワーに放り込んで殺害して、円香自身は校則違反のおしおきで死亡……」

愛依「ってことは、今回は円香ちゃんに投票すればいいカンジ?」

智代子「よかった……わたしたちの間に犯人はいなかったんだね」

灯織「はい、これで間違い無いと思います」

灯織「モノクマ、投票タイムを……」

モノクマ「ふわぁ〜……眠たい、眠たくなってきちゃったよ」

モノクマ「5章にもなって未だにお寒い友情談義してるだけでも眠くなるってのに」

モノクマ「こんな時間までクソ長い裁判してりゃ眠くもなるよね……ふわぁ〜……」

摩美々「……!」

智代子「もー!なんで学級裁判を主宰してるモノクマが眠くなってるの?!」

モノクマ「そんなこと言ったってしょうがないじゃないかぁ!元来クマはよく眠る生き物なんだよ、寝るクマは育つっていうじゃん?」

愛依「モノクマに育つも何もないんじゃん……?」

灯織「モノクマの茶番に付き合ってる暇はありません、さっさと投票タイムを」


497: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:17:41.74 ID:eyxOpIOE0





摩美々「待ったぁ」






灯織「……!?ま、摩美々さん……!?」

摩美々「……灯織、もしかすると私たちは重大な見落としをしてるかもしれないよー」

灯織「み、見落とし……ですか?でも、今の推理にはなんら矛盾はなかったかと思うんですが……」

摩美々「そう、矛盾じゃなくて見落としなんだよ……しかも超重大な、ね」

愛依「ちょージューダイな見落とし……?」

摩美々「もう一度今の灯織の推理を見直してみよっかぁ、そうすればきっとその見落としにも気づくはずだよー」

(……今の推理に存在した見落とし?)

(何が……何を私は見落としているというの……?)


498: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:18:33.24 ID:eyxOpIOE0

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【モノクマフラワー】
‣【生物室の扉】
‣【メガホン】
‣【モノクマファイルEX】
‣【スプリンクラー】
‣【冷凍庫の仕様書】


智代子「えっと……円香ちゃんはまず最初に【生物室の扉を破壊】して」

智代子「【おしおき自体はハッキング銃で回避した】んだよね?」

愛依「生物室から【霧子ちゃんの死体を取り出して】、それで偽装コーサクして……」

愛依「めぐるちゃんは【操ってるモノクマを利用】して」

愛依「【モノクマフラワーに食べさせた】んだよね?」

雛菜「モノクマの操作にはタイムリミットがあるから〜」

雛菜「それが切れた瞬間に【おしおきされて円香先輩は死んじゃった】んだよね〜?」

摩美々「……今の推理には明確な見落としがあるよねー」

摩美々「灯織、ここまで言えばわかるよねー?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1


499: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:20:13.07 ID:hlUOedi30

【おしおきされて円香先輩は死んじゃった】 に【死体に突き刺さっていた槍】


501: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:23:32.26 ID:eyxOpIOE0


雛菜「え~?円香先輩の体に刺さってた槍って出所不明なんでしょ~?」

雛菜「あんなに重たい槍を振り回せる人もいないし、やっぱりあれはおしおきじゃないかな~」

(うっ……しまった、別のことを話せばよかったな……)

(摩美々さんの言う見落とし、それっていったい……?)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【モノクマフラワー】
‣【生物室の扉】
‣【メガホン】
‣【スプリンクラー】
‣【冷凍庫の仕様書】


智代子「えっと……円香ちゃんはまず最初に【生物室の扉を破壊】して」

智代子「【おしおき自体はハッキング銃で回避した】んだよね?」

愛依「生物室から【霧子ちゃんの死体を取り出して】、それで偽装コーサクして……」

愛依「めぐるちゃんは【操ってるモノクマを利用】して」

愛依「【モノクマフラワーに食べさせた】んだよね?」

雛菜「モノクマの操作にはタイムリミットがあるから〜」

雛菜「それが切れた瞬間に【おしおきされて円香先輩は死んじゃった】んだよね〜?」

摩美々「……今の推理には明確な見落としがあるよねー」

摩美々「灯織、ここまで言えばわかるよねー?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1


502: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:24:36.02 ID:4ebDB4qf0

モノクマフラワーに食べさせた に モノクマフラワー


503: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:25:45.94 ID:eyxOpIOE0


灯織「見つけた……!!」論破!

【BREAK!】

灯織「そうか……完全に見落としていました……!」

摩美々「その調子だと気付いたみたいだねー、灯織。今の推理に欠けていたポイント、教えてもらえるー?」

灯織「【時間】ですよ……モノクマフラワーには、使用不可能になる時間が存在するんです」

智代子「ん〜〜〜……そういえば、夜時間の間はモノクマフラワーは活動を停止するって最初に聞いた気がする!」

愛依「マジで?!……あれ?でも今って日中じゃないの……?」

灯織「いえ、今が日中かどうか、なんて情報はこれまでに一度も出てきていません……それにこの学園には窓なんか一つもついていない、昼と夜を錯覚させるには十分すぎる条件が整っています」

愛依「で、でもそれってやっぱおかしくない……?捜査中にみんな教室を何度も移動して時計は見てるはずだよね……?」

摩美々「時計自体は見てるよー?でも、教室の時計って全部アナログ時計じゃーん」

摩美々「1~12の数字盤だけじゃ午前と午後の区別はできないしねー」

灯織「そして、今が夜時間だという根拠なら存在している……それがスプリンクラーなんです」

灯織「スプリンクラーは午前7時30分に決まって放水する設定。しかもこれはモノクマにしか制御権がありません」

灯織「スプリンクラーとこの証拠品を合わせて考えると……今の時間が見えてくるはずです」

-------------------------------------------------
【正しいコトダマを選べ!】

>>377~>>379

↓1


504: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:25:46.72 ID:hlUOedi30

【霧子ちゃんの死体を取り出して】に【スプリンクラー】


507: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:31:36.82 ID:eyxOpIOE0


灯織「これです!」

【解!】

灯織「死体そのもの……あの死体が濡れてたのって上半身だけでしたよね?」

雛菜「雛菜たちが消火したときは、上半身が燃えちゃってたからそっちに水をかけたけど~」

雛菜「下半身には基本的にかけてないよ~」

摩美々「スプリンクラーが作動していれば当然全身にまんべんなく水がかかる……下半身が濡れていないってことはつまりそういうことだよねー」

摩美々「植物庭園に死体が置かれてから、朝7時30分は跨いでいない……」

摩美々「室内環境だから、そう簡単に自然乾燥はしないはずだよねー」

灯織「モノクマファイルを見ると死亡推定時刻は1時ごろ。これが昼間の一時なら寝そべった死体の水を吸った衣服はまだ乾いていない筈」

灯織「全く死体の下半身の衣服が濡れていない以上は、この死亡推定時刻は午前一時ということになりませんか?」

雛菜「ってことは夜時間だから~、モノクマフラワーも使えないね~?」

智代子「待って灯織ちゃん!ハッキング銃を使えばどうかな?」

智代子「モノクマの制御権を奪えばそのままスプリンクラーを調整できるんじゃない?」

灯織「……どうだろう、そこまでして調整する意味があんまり」

摩美々「それならもういっそ、ここでビシッと今が何時なのか決めちゃってのはどうかなぁ」

灯織「え?」

摩美々「灯織も知ってるはずだよー、この学園生活で唯一正確な時間を教えてくれるものがあるってー」

(正確な時間を教えてくれるもの……?)

(それって一体……)

-------------------------------------------------

【ひらめきアナグラム開始!】


/め/い/ど/ま/ざ/け/し


【正しい順番に並べ替えろ!】

↓1


508: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:32:07.70 ID:hlUOedi30

めざましどけい


510: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:35:12.86 ID:eyxOpIOE0


灯織「そうか、わかりましたよ!」

【解!】

灯織「めざまし時計……!あれは確か、電波時計でしたよね?」

愛依「めざまし時計って最初に透ちゃんの事件で出てきたやつ?!」


-------------------------------------------------
灯織「あれ?こんなところに目覚まし時計?」

愛依「あーそれ、うちが止めたやつ!」

灯織「そういえば、死体発見の時にも鳴ってた……」

めぐる「えっ、それわたしの持ってるやつにそっくりだよ?!」

灯織「め、めぐるの?!」

真乃「ううん、めぐるちゃんだけじゃなくてわたしもあるよ……モノクマに希望すれば誰でももらえたみたいっ」

-------------------------------------------------
モノクマ「学校内の時計はすべて、電波時計を採用しております!」

モノクマ「寸分たりとも誤差なく正確な時刻を刻む時計だよ、オマエラに渡した目覚まし時計も同様にね!」

-------------------------------------------------


智代子「確か希望者は誰でももらうことができる、正確な時間の時計……だったよね?」


511: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:36:08.01 ID:eyxOpIOE0


灯織「現在この場所で持っている人はいないと思いますが……誰でも受け取れることのできる品なら、今ここで用意してもなんら問題ありませんよね?」

モノクマ「むー、今回の裁判やたらボクを酷使してない?まぁそのぐらいいいですけど!ていうか既に用意済みですけど!」


モノクマは少し不服そうにしながらも、私に目覚まし時計を手渡した。
デジタル盤で、今の時刻が正確に文字に起こされる。


灯織「……やっぱり、この時計デジタル表記なのでAMとPMの区別がつきますが……今の時間は午前の2時過ぎになってます」

愛依「あ、朝の二時……?!」

智代子「そうなると今は夜時間ってことだよね!?そういえば事件が起きた時間って……」

摩美々「モノクマファイルの記載は1時としか書いてない……意図的に午前と午後の情報を伏せてるわけだねー」

智代子「事件当時も今と同じ夜時間だとみて基本的には間違いないハズだから……」

雛菜「じゃあやっぱりモノクマフラワーは使えないね~!」


512: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:37:43.89 ID:eyxOpIOE0


愛依「よし、それじゃ今の情報を踏まえてさっきの灯織ちゃんの推理を振り返ろっか!」

愛依「えっと……個室に監禁されてる可能性は無くて、学校エリアでもなくて、モノクマフラワーでもないから……そこ以外のところにいる系なんだよね?」

愛依「うんうん、なるほど~!」

愛依「……って今度こそもうめぐるちゃんが隠れる場所無くね!?」

(……めぐるの居場所として想定されたモノクマフラワーが使用不可だと分かったことでめぐるに生存の目がまた出て来た)

(でも……だとしたら、めぐるはどこに……?)

摩美々「愛依と雛菜は私たちの入れる全ての部屋に入って調べたって言ってたよねー?」

雛菜「あは~?そうですよ~?」

摩美々「それってどこまでー?ロッカーとかも全部調べたー?」

愛依「大体は!自分で開けられる部分は全部開けたと思う……」

(……愛依さんと雛菜の捜査に見落としがあるとも考え難い……)

(……見落とし?)


513: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:39:06.11 ID:eyxOpIOE0


(そういえばさっきも、時間という重大な見落としがあって前提が覆った)

(めぐるの隠れ先も、前提が覆ったらどうだろう……)

摩美々「……灯織?」

灯織「なんでしょう……あと少しで答えが、めぐるの隠れているところが分かりそうな気がするんですが……」

雛菜「それじゃあ雛菜たちの出番だね~?」

灯織「え……?」

愛依「うん!餅とカツレツって言うもんね!」

智代子「……持ちつ持たれつ、かな?」

雛菜「灯織ちゃんが困ってるなら、雛菜たちでお手伝いする~!それが仲間の絆って奴でしょ~?」

摩美々「そういうコト、私たちで灯織のひらめきを助けていきましょうかー」

灯織「皆さん……!」

(あと少しのところまで来ているんだ……!)

(めぐるが隠れている場所、それさえ分かれば、めぐるを救うことができる……!)


514: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:40:40.70 ID:eyxOpIOE0

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【植物庭園のニワトリ】
‣【雛菜の証言】
‣【メガホン】
‣【謎の死体】
‣【モノクマフラワー】
‣【冷凍庫の仕様書】
‣【モノクマファイル5】


摩美々「はい、それじゃあめぐるの隠れ場所を当てようのコーナー開始―」

愛依「【寄宿舎エリアの個室、学校エリアの教室は無い】って考えていいんだよね?」

雛菜「雛菜たちの捜索に≪見落としがあった≫なら話は別だけどね~?」

智代子「事件の前後で≪入れなくなった場所≫は無い?」

智代子「めぐるちゃんを隠した後に≪入室不可能になった部屋≫とか!」

摩美々「そこにいるはずないと思って無視してるとことかないー?」

摩美々「≪人間が普通は入れないところ≫とかー」

愛依「≪モノクマを使わないといけないとこ≫とかはどう?!」

愛依「ハッキング銃を持ってる人じゃないと隠せない、隠れられない場所はない?」

雛菜「ホントは≪この裁判場にいた≫りして~!」

雛菜「モノクマが協力してたらこれも可能性はあるよね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1


515: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:42:07.07 ID:4ebDB4qf0

人間が普通は入れないところ に 冷凍室の仕様書


518: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:43:24.32 ID:eyxOpIOE0


灯織「それに賛成です!」同意!

【BREAK!】

灯織「……摩美々さん、それです、それですよ!」

摩美々「えー?」

灯織「愛依さんと雛菜、二人が捜査の段階で【そこにいるはずがない】と見逃した可能性のあるところが存在します……!」

雛菜「え~?雛菜しっかり全部調べたよ~?」

愛依「う、うちもそう思う!人が入れるところは全部……」

灯織「そう、二人は【人の入れるところは】全部調べたんです……逆に言えば、人が入るはずのないところは調べていない!」

雛菜「それどういう意味~?それじゃあ隠れることもできないんじゃないの~?」

灯織「二人とも、生物室の冷凍庫は調べましたか?」

愛依「生物室の……」

雛菜「冷凍庫~?」


519: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:44:39.79 ID:eyxOpIOE0


愛依「ちょ、ちょっと待って!あそこって死体を安置してるレーアン室なんでしょ?!めぐるちゃんがいるわけないし……いても凍えちゃうじゃん!」

灯織「それは思い込みなんです……あの冷凍庫は、冷凍機能のオンオフの切り替えが可能なんですよ」

愛依「ま、マジで……!?」

灯織「確かに通常あの冷凍庫は死体の状態を保持するために使われるものですが、それを使わずただの収納具としても使用可能になっていたんです。それこそ引き出し一つ単位で切り替えて」

愛依「じ、じゃあめぐるちゃんは……?」

灯織「今もあの冷凍庫の中で息をひそめている可能性があります……!」

智代子「で、でも……そんなのって……」

灯織「基本的に冷凍庫は内側からは開けることができない作りです……この隠れ場所なら樋口さんの狙いにも説明がつく!」

(樋口さんの言う絶望計画、その真の狙いを私たちは読み違えていた……!)

(私たちに絶望を味合わせるなら、こんなところで済むわけないんだ……!)

摩美々「円香の狙いー?」

灯織「樋口さんが私たちに味合わせようとしていた絶望とは……」

-------------------------------------------------

・生きていたと思われた仲間が本当は死んでいた絶望
・仲間を救うことができず、そのまま仲間が死んでしまう絶望
・犯人を間違えて全員が死んでしまう絶望

【正しい選択肢を選べ!】

↓1


520: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:45:20.20 ID:4ebDB4qf0

仲間を救うことができず、そのまま仲間が死んでしまう絶望


523: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:46:48.54 ID:eyxOpIOE0


灯織「これです!」

【解!】

灯織「私たちはめぐるの隠れている場所に生物室の冷凍庫なんて見当もしてきませんでした……それこそ、この気づきが起きるまで」

灯織「それまでの私たちの想定だとめぐるは樋口さんに殺された前提で進み、犯人の投票も樋口さんに入れていた。おそらくこれでも裁判自体は無事に終わったはずです」

灯織「でも樋口さんはそれも読んでいた、おそらくモノクマフラワーまで到達することは読んでいたうえの計画。そのうえで、私たちに更なる絶望を与えようとした。それが……無力感です」

智代子「無力感……?」

摩美々「生きている仲間を救うことができない、救うことができたのにー……ってことだよね」

愛依「そっか……今こうしてる間にもめぐるちゃんは冷凍庫の中に閉じ込められたまま……うちらがあの冷凍庫には死体しか入ってないと思い込んだままだと、誰も助けてくれないし……」

雛菜「そのまま衰弱死しちゃうよね~……」

灯織「だから、敢えて樋口さんはモノクマフラワーの結論に至るまでの推理の導線を残しておいた。植物庭園の倉庫にメガホンを置いたままにしたり、死体の偽装を行ったり……私たちの推理そのものを利用した計画を組み立てたんです!」

智代子「円香ちゃんの執念というか……憎悪と言うか……」

智代子「ここまでのものだったんだね……」


524: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:48:18.33 ID:eyxOpIOE0


雛菜「円香先輩の部屋に灯織ちゃんと一緒に行ったとき、雛菜は円香先輩の日記を読んだんだけどね~……」

雛菜「目をつぶりたくなるぐらい、そむけたくなるくらい……みんなを恨む言葉が書いてあったんだよ~……」

摩美々「……」

摩美々「でも、これで今度こそ結論に到達できたよねー?めぐるは今も生きていて、生物室の冷凍庫に閉じ込められている……」

摩美々「モノクマ、真相にたどり着いたわけだし、めぐるをさっさと助けてもらえるー?まさか救命活動はシロ側への加担になる、とか言わないよねー?」

モノクマ「……そうだね!今の推理なら八宮さんは命の危機に置かれているわけだし、助けてあげないと駄目だよね!」

智代子「うん!だから早く助けに行って!」





モノクマ「……今の推理なら、ね」



525: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:49:28.15 ID:eyxOpIOE0


(……え?)

雛菜「へ~~~~~?」

雛菜「今の、どういう意味~?」

モノクマ「うぷぷぷ……風野さんの着眼点は非常に面白いと思いました!先入観の裏をかこうとする、斬新な発想!でもね、風野さんには重大な見落としがあります!」

灯織「……え?」

愛依「ま、また見落とし……?」

モノクマ「というか、風野さんが知らない情報があるんだよね。まず第一に、あの冷凍庫はボクの集中制御下にあります。死体を出したり仕舞ったりはある程度自由にやってもらえますが……」


526: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:49:59.27 ID:eyxOpIOE0







モノクマ「冷凍機能のオンオフは生徒じゃ切り替えできないよ?」







527: ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:51:07.38 ID:eyxOpIOE0


灯織「そ、そんな……!?」

智代子「それじゃあつまり、めぐるちゃんは生きたまま急速冷凍されちゃってるってこと……?そんなの、死んじゃうよ……!!」

摩美々「いや、それは違うよー。冷凍庫は使用中の引き出しはランプが点く、生物室の冷凍庫はランプが8個点灯していた……霧子を抜いて、めぐるを入れたんなら9個点灯してないとおかしいよねー?」

愛依「じゃあ、冷凍庫は関係なかった系……?」

愛依「冷凍庫じゃなかったらどこにめぐるちゃんは……?モノクマフラワーもダメ、冷凍庫もダメ……ホンカク的に隠れる場所なくなっちゃうよ?!」

(……何が起きているの……?)

(樋口さんの意図を読み解こうとすればするほど、行き着く先にその推理をつぶす因子が現れる)

(樋口さんの言っていた『絶望計画』……その全貌が見えなくなってきた)

摩美々「……こうなってくると一度発想自体を変えるべきかもしれないよねー」

灯織「……摩美々さん」

摩美々「めぐるに隠れられそうな場所は残っていない、そうなると……めぐるが『隠れているのかどうか』の根底の発想から変えた方がいいかもしれないねー」

灯織「発想の逆転、ですか?」

愛依「ギャクテン……ギャクテン……つまり、どーゆーこと?」

(……発想の逆転)

(めぐるも何度も私に掛けてくれたアドバイスだ。凝り固まった考え方をしていては、真実を逃しかねない)

(一度発想を切り替えなくては……!)


528: 本日はこの安価で終わりにします ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:52:08.14 ID:eyxOpIOE0

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q.1 八宮めぐるが隠れているのは?
A.寄宿舎の個室の中
B.モノクマフラワー
C.生物室の冷凍庫
D.この中にはない

Q2.八宮めぐるは今どこにいる?
A.裁判場
B.植物庭園
C.生物室
D.学園の外
E.学園内未開放エリア

Q3.灯織の推理で根底から間違えているのは?
A.死体偽装
B.犯人
C.犯行時刻


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1


529: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:52:44.40 ID:4ebDB4qf0

DEB


530: 正答出るまではやります ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:55:20.49 ID:eyxOpIOE0


(いや、そうじゃない……めぐるが隠れているかの議論を根底から見返すとはいえあくまでめぐるも私たちと同じ一生徒)

(常識の範疇で、常識を疑う……そういう塩梅が必要なんだ)

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ2とQ3で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q.1 八宮めぐるが隠れているのは?
A.寄宿舎の個室の中
B.モノクマフラワー
C.生物室の冷凍庫
D.この中にはない

Q2.八宮めぐるは今どこにいる?
A.裁判場
B.植物庭園
C.生物室
D.学園の外
E.学園内未開放エリア

Q3.灯織の推理で根底から間違えているのは?
A.死体偽装
B.犯人
C.犯行時刻


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1


532: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 22:57:01.86 ID:hlUOedi30

DBC


534: 連取なので一つ下の安価を採用します ◆zbOQ645F4s 2021/08/09(月) 22:59:39.48 ID:eyxOpIOE0


【DBC】

(いや、そうじゃない……めぐるが植物庭園にいるのだとしたら、それに伴ってあのトリックについて見返す必要が出てくる)

(それってつまり……覆るのは……)

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ3で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q.1 八宮めぐるが隠れているのは?
A.寄宿舎の個室の中
B.モノクマフラワー
C.生物室の冷凍庫
D.この中にはない

Q2.八宮めぐるは今どこにいる?
A.裁判場
B.植物庭園
C.生物室
D.学園の外
E.学園内未開放エリア

Q3.灯織の推理で根底から間違えているのは?
A.死体偽装
B.犯人
C.犯行時刻


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1


536: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/09(月) 23:00:29.56 ID:4ebDB4qf0

DBA


544: 少し早めですが再開します ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 20:57:26.91 ID:bCNSqp6T0


灯織「推理はつながりました!」

【COMPLETE!】

灯織「……一つ、可能性があります」

雛菜「灯織ちゃん、わかったの~?」

灯織「うん、何となくだけど……」

摩美々「なんとなくでもいいからさぁ、とりあえず話してみてよー。今はめぐるがどうなったのか、どこにいるのか。その手がかりすらもつかめてないしさー」

灯織「……めぐるは最初っから隠れてなんかいなかったのではないかと」

愛依「え?」

愛依「いやいやいや?!それはおかしいっしょ?!実際今もめぐるちゃんは見つかってないからこそ、これまで議論してきたんじゃん?!」

灯織「その前提からしてはき違えていたとすればどうでしょうか」

愛依「ゼンテーから……?」

灯織「めぐるは、すでに見つかっていたんです。……覆面の死体として」

智代子「覆面の、死体……え、ええええええっ?!」


545: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 20:58:14.33 ID:bCNSqp6T0


智代子「ちょっと待ってよ!それはおかしいよ!だってあの死体って左手にペンだこがあって……左利きだから、めぐるちゃんじゃなくて霧子ちゃんだったって話じゃなかったの?!」

智代子「めぐるちゃんってもしかして、両利きだったの?!」

摩美々「いや、両利きなのは事務所でもあさひだけだったはずだよねー?利き手の問題は解決できな……」

摩美々「……!!」

灯織「摩美々さん、気づきましたか……?」

摩美々「利き手が問題なら、利き手の問題だけ解決すればいい……それさえなければあの死体がめぐるでもなにもおかしくないってことだよねー?」

雛菜「それってつまりどういうことですか~?利き手の問題ってどうあがいても解決できなくない~?」

(死体の利き手を解決する方法ならある……)

-------------------------------------------------

・左手をつぶしてタコを模した痕をつくる
・死体の左手のみを挿げ替える
・死体を霧子のものに入れ替える

【正しい選択肢を選べ!】

↓1


546: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:01:16.56 ID:0Kj8PHS30

左手をつぶしてタコを模した痕をつくる


547: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:04:59.28 ID:bCNSqp6T0


灯織「例えば……左手をつぶしてタコによく似た痕跡を作るんです!」

摩美々「え、なにそれ……ていうかそんなのどうやるワケー?」

智代子「何か熱した棒とかあればできなくもなさそうだけど……」

摩美々「そんな器用な真似、素人にできるものなのー?」

(うっ、しまった……別のことを話せばよかったな)

灯織「死体の利き手を解決する方法は……これです!」

-------------------------------------------------

・左手をつぶしてタコを模した痕をつくる
・死体の左手のみを挿げ替える
・死体を霧子のものに入れ替える

【正しい選択肢を選べ!】

↓1


548: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:08:05.19 ID:0Kj8PHS30

死体を霧子のものに入れ替える


549: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:10:46.82 ID:bCNSqp6T0


(……いや、それはさっきまでの推理の軌道上の話)

(死体を霧子さんのものと入れ替えるのでなく【あの死体はめぐるだった】と考えるのがこの推理の大きな転換点)

(ともすれば、あの左手の謎を解明するのはこの方法だけ……!)

【選択肢が一つになったので自動で進行します】

-------------------------------------------------

灯織「これです!」

【解!】

灯織「左手だけ、左利きの方のものと入れ替えてしまえばいいんですよ」

愛依「左手だけ入れ替える……?そ、それって……どーゆー意味なん?」

灯織「めぐるの左手を切り離して、左利きの人間の左手に付け替える……」

(こんなの、口にもしたくないけど……この方法なら、死体の数の辻褄も合う……!)

智代子「そ、そんな残虐な方法……円香ちゃんが……!?」

摩美々「左利きの手だけ現場に残せればいい、むしろそれ以外の死体のパーツは必要ないってことだよねー」

摩美々「それに、この方法なら霧子よりももっと都合のいい【左利きの人間】がいるはずだよー。死体の後処理が霧子に比べて圧倒的に楽なもう一人の人間、がねー」

(それはきっと、あの人のことだ……)

灯織「樋口さんはめぐるの死体をめぐるだと思わせないように……あの人の死体を使ったんです!」


-------------------------------------------------

【正しい人物を選べ!】

↓1


550: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:14:40.43 ID:0Kj8PHS30

凛世


551: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:19:38.89 ID:bCNSqp6T0


灯織「あなたしか、いません!」

【解!】

灯織「凛世……ですよね?」

智代子「凛世ちゃんの死体を?!」

摩美々「みんなも見たよね、凛世のおしおきー……凛世は文字通りの爆殺で殺された、それこそ灯織が今回の事件で体が吹っ飛ばされたのなんか目じゃないくらいの大爆発でねー」

摩美々「凛世の死体は……四肢がばらばらになって、ほとんど残ってなかったはずだよ……わざわざ円香が死体の部位を切り離す手間をかけずとも、左手のパーツだけなら手に入ったかもねー」

摩美々「反対に霧子の死体は欠損はほとんどない、新しく左手を用意しようと切り離していると……それこそハッキング銃の時間切れになるかもしれない」

摩美々「凛世は、ダミーとしてうってつけだったんじゃないかなぁ」

智代子「……凛世ちゃん」

愛依「……ダメ、うちこの話これ以上聞くのきついかも……」

灯織「愛依さん、無理はなさらないでください……その、これまでの事件とは全く異なる毛色のものですから……」


552: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:20:35.11 ID:bCNSqp6T0


(樋口さんの悪意、何を分かった気になってたんだ……私の想像で推しはかれる範疇なんかじゃなかった……!)

(樋口さんは、ここまでの展開をすべて読んでいたんだろうか……)

雛菜「じゃあ結局円香先輩はめぐるちゃんを殺した後に、死体の左手を凛世ちゃんの左手にすることで二重三重にめぐるちゃんの生死を偽装したってことですか~?」

智代子「……めぐるちゃん、今度こそ生きてるって……そう思えたのにね」

(めぐるの生と死、それが議論の中で二転三転することで私たちを揺さぶりつくす……)

愛依「もう、これ以上めぐるちゃんの死はひっくり返んないのかな……?」

摩美々「これ以上めぐるの所在の候補がない以上は覆りようはないんでー」

摩美々「……めぐるは本当に死んだってことになるんじゃないかなぁ」

(そしてたどり着くのが、めぐるの死という結末)

(…………)

灯織「……」

(……めぐる)


553: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:21:39.33 ID:bCNSqp6T0

-------------------------------------------------

樹里「灯織……大丈夫じゃねえだろ、無理すんなって」

灯織「無理しますよ!……じゃないと真乃が報われませんから」

めぐる「そうだよ!わたしたちは、頑張らないといけないよ!」

灯織「……めぐる?!」

めぐる「ごめんね灯織……わたし、やっぱり真乃のことは受け止めきれなくて……」

めぐる「でも、それでも前に進まないと真乃に悪いもんね!」

灯織「めぐる……」

めぐる「みんなで明日からも頑張ろう!頑張って頑張って……絶対にコロシアイなんか二度と起きないようにしようよ!」

円香「……頑張るって具体的には?」

めぐる「具体的……えへへ、わかんないや……」

樹里「……へへっ、なんだよそれ」

めぐる「でも、こうやって現実に目を背けて立ち止まるってことじゃないのはわかるよ!」

-------------------------------------------------

めぐる「わーーーーーーーー!!!」

めぐる「……えっと、今から言うのは……全部わたし自身に向けてなんだけど……」

めぐる「いつまで怖がってるんだ、八宮めぐるーーーーー!!」

灯織「え……?」

めぐる「そんなの、お前らしくないぞーーーーー!!」

雛菜「あは〜?」

めぐる「お前は元気なのが取り柄なんじゃないのかーーーー!!」

めぐる「不安で、怖くて、泣きたくて……そんなのみんな一緒だよ!!」

めぐる「お前だけじゃない、みんな同じ気持ちなんだよ!!」

めぐる「一人で被害者ぶってる暇があったら、隣の人と手を繋いで前に進めーーーー!!」

めぐる「それがいつもの八宮めぐるでしょ!!」

めぐる「だから負けるなーーーー!!」

めぐる「へこたれるなーーーー!!」

めぐる「どうしても辛くなったら、その時は無理やり笑っちゃえ!!」

めぐる「だって笑顔は無敵……だよね、灯織!!」

-------------------------------------------------


554: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:22:38.78 ID:bCNSqp6T0


(私たちを底なしの明るさで、あの笑顔で……ずっとずっと、この合宿生活中引っ張って、励ましてくれためぐる)

(そのめぐるが…………本当に、死んだ)

(議論をし尽くした末の結論、もうめぐるの死はひっくり返らない)

愛依「灯織ちゃん……大丈夫?」

智代子「……灯織ちゃん」

(あんなにずっと一緒にいたのに、お別れの言葉すらいえないままに迎えてしまった死別)

(それどころか、めぐるの死体と真正面から向き合うこともできないままにめぐるの死体は爆破されてしまった)

(めぐるは最後に、どんな表情をしていたんだろう……)

(めぐるの最後は、どんな気持ちだったんだろう)

(……今となっては、それを知るすべはない)

摩美々「……ひとまず今は私が議論を先導するねー、これまでの議論で」

灯織「いえ、大丈夫です摩美々さん」

(……だから、無理やりにでも前を向く。進み続ける。諦めない)

(めぐるならきっと見てくれてる、『フレフレガンバレ!』の応援の声を上げながら、私の背中を押してくれるはずだ)


555: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:23:18.58 ID:bCNSqp6T0


摩美々「……!や、今は無理する必要なんか」

灯織「……無理ではありません。もちろんめぐるの死は到底受け入れられるものでないですし、この世界が現実じゃなく夢ならばいいのに……そう思う気持ちは否定できません」

灯織「でも、めぐると決めましたから。辛いときこそ笑うって……笑顔は無限のエネルギーなんですよ」

引き攣った笑顔だったのは間違いない。視界は歪んでいるし、頬には涙が撫でる感触があった、鼻孔もぐずりかけている。それでも無理やりに笑顔を作って、声を上げた。仲間の死を引きずり、縺れる脚で沼の中を漸進する。
泣きじゃくってる暇はない。

灯織「めぐるのために、この裁判を私はやり遂げてみせますよ……!」

雛菜「雛菜もおんなじって言っていいかはわからないけど~……樋口先輩が起こした事件なら、最後までそれに向き合う~!」

雛菜「事件にかかわる人間として、幼馴染としてそれが責務だよね~~~!」

灯織「うん、雛菜……一緒に頑張ろう」

灯織「あと少し、この事件のすべてを明らかにするんだ……!」


556: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:24:14.00 ID:bCNSqp6T0

-------------------------------------------------
【クライマックス推理開始!】

【act.1】

灯織「今回の事件のはじまりは、樋口さんによる監禁から。一人一人個室にいる隙を狙って訪問、何かしらの方法で部屋から引っ張り出したところを襲撃。意識を失ったところにアイマスクと耳栓をしたうえで部屋の中の椅子に校則。加えてドアにはドアストッパーを廊下側から噛ませることで部屋からの脱出を不可能にしました」

灯織「私、愛依さん、チョコ、摩美々さんの四人はその拘束方法でしたが……めぐると雛菜だけは違いました。雛菜は私たち同様に襲撃はされましたが、拘束は甘く、代わりに睡眠薬を投与されていました。薬で目を覚ます時間を調整して、他の全員を密室から解放する役割を雛菜には与えられていたからです」

灯織「めぐるはと言うと、はじめ植物庭園の倉庫で監禁されていました。それは私が見た写真、めぐる捜索の際に皆さんにお見せした写真からも明らかです。めぐるは部屋を出たままに拘束され、自分の部屋に戻るタイミングがなかったからこそドアストッパーを噛ませてなかったんです」


【act.2】

灯織「私たちの行動に制限を加えた樋口さんは準備に取り掛かります。重要になるのがモノクマ対策のハッキング銃。これは本来樹里が第三の動機で渡されるはずだった物です。銃弾は二階男子トイレ奥の空間から調達しており、これを使えば校則違反を起こしてもしばらくの間はおしおきが執行されず行動が可能となります。制限時間を超過してしまえば、その瞬間おしおきは執行されてしまいますが、樋口さんはそれも織り込み済みでした」

灯織「樋口さんは私の部屋から持ち出した爆弾で生物室の扉を破壊。鍵のかかった扉を破壊するのは校則違反、当然モノクマが出てきますが……そこにハッキング銃を射出。モノクマを『接』のコトダマで制御下に置いているうちに、敵意に満ちた犯行計画を実行に移したのです。

灯織「めぐるの死体を別の人間だと思わせるために左利きの人間の左手が必要になった樋口さんは冷凍庫を操作して、収められていた凛世の死体を取り出しました。霧子さんの死体は欠損がないほぼ完ぺきな状態で残っていること、凛世の死体は爆殺されたことによりばらばらになっていたこと。合わせてみれば偽装工作にうってつけなのは凛世なのが明らかでした」


557: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:25:17.23 ID:bCNSqp6T0


【act.3】

灯織「生物室から凛世の死体を持ち出した樋口さんはそのまま植物庭園での作業に移ります。なにせモノクマのおしおきには制限時間があるので……かなりスケジュールとしては逼迫したものだったのではないでしょうか」

灯織「まず、めぐるの死体の左手と凛世の死体の左手を挿げ替える。もしかすると、挿げ替えるというよりも、爆破に巻き込まれない位置に置く……ぐらいだったのかもしれません。実際私たちが確認したのは上半身が損壊した状態で、左手のみを発見したので……左手さえ見つかれば私たちは否が応にも別人だと思い込みますからね」

灯織「凛世の死体のほかの部位ももしかしたらあの爆発に巻き込まれていたかもしれませんね。既におしおきで一度四肢バラバラになった体。白衣の下に紛れ込ませていてもおそらく気づかなかったはずです」

灯織「あとは覆面をかぶせて、白衣を羽織らせた上にめぐるから奪ったナイフを突き刺す。そしてニワトリの血をたらせば偽装工作はおしまい。正体不明の左利きの人間の刺殺体が完成するというわけです」


【act.4】

灯織「そして死体の偽装工作を終えた後は武道場へ。おしおきの方法をおそらく樋口さんは先に聞いていたんでしょう。槍で串刺しにされるという状況を弓道の矢と誤認することを想定し、自らの死に場所を弓道の的の前に選んだのです」

灯織「その結果あの磔にも似た怪しい死体が完成。私たちは大きくかき乱されることになりました」

灯織「これまでの偽装工作をしたのは、めぐるの生死をめぐって議論が二転三転することを見越した樋口さんの敵意……私たちの感情を揺さぶることを目的とした、議論の末にたどり着くめぐるの絶対的な死」


灯織「……これが樋口さんの『絶望計画』の全貌だったんです!」

【COMPLETE!】


558: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:27:01.72 ID:bCNSqp6T0


灯織「樋口さんが実際どこまで見通していたのかはわかりません、しかし意図的に撒かれたような手掛かりそしてミスリード……私たちを徹底的に揺さぶる目的だったのは間違いないです」

智代子「実際何度も希望と絶望を味わされて、ジェットコースターみたいだったよ……」

愛依「……めぐるちゃん、ホントに死んじゃったんだね」

灯織「……はい」

雛菜「円香先輩が本当にすみませんでした~……」

愛依「ううん、雛菜ちゃんが謝ることじゃ……」

愛依「いや、それも違う……よね。大事なのは雛菜ちゃんがそれをどう背負うか、これからどう向き合っていくか、なんだよね」

雛菜「これを絆って呼んでいいのかはわからないけど~……雛菜は雛菜のしたいことを、やるべきことをやっていくつもりだよ~」

智代子「うん!それが一番だよ!」

灯織「……」

(そう、これで終わり……樋口さんの計画の全貌は明らかになった)

(……私たちを絶望に染め上げる計画の全貌が)


559: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:28:43.52 ID:bCNSqp6T0


智代子「よし、それじゃあ投票タイムだよね?今回は結局、円香ちゃんに入れればいいんだよね!」

雛菜「ですね~、円香先輩に引導を渡しちゃって下さい~」

愛依「オッケー!円香ちゃんにインドを渡すね!よくわからんけど!」

摩美々「……」

灯織「……摩美々さん?」

摩美々「や、なんでもない……なんでもない、ケド……」

灯織「何か気にかかることなら聞かせてもらえませんか?学級裁判はチームプレイ、全員での勝利を目指しているのは摩美々さんもよく知るところですし……」

摩美々「今の推理に矛盾は無いし、見落としもないと思うケドさぁ……」

摩美々「ここまでミスリード仕掛けてるのに結局結論円香が犯人になるんだなーって」

智代子「……でも、円香ちゃんの狙いってめぐるちゃんの生死に関しての誤認誘発でしょ?クロは円香ちゃんでも問題ないんじゃないかな?」

(…………)

(……なんなんだろう、この喉に小骨が引っ掛かったような感覚は)

(今の推理が間違ってはいない、と思うんだけど……)


560: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:29:53.40 ID:bCNSqp6T0


摩美々「……円香の狙いを私たちは一度読み違えてる」

摩美々「そのことで少しだけ慎重になっちゃってただけ……かも……」

灯織「……少しだけ、時間をもらえませんか」

雛菜「灯織ちゃん~?」

灯織「今の私たちの推理、それの違和感を明らかにするまで議論を続けたいんです」

智代子「違和感……言われてみれば、何か引っかかるような気もするような……?」

(考えろ……考えるんだ……)

(これまでの議論で明らかにされていない謎はないだろうか……?

-------------------------------------------------

【ひらめきアナグラム開始!】


し/ぐ/る/い/の/め/ん


【正しい順番に並べ替えろ!】

↓1


561: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:30:36.39 ID:0Kj8PHS30

めぐるのしいん


562: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:32:38.71 ID:bCNSqp6T0


【めぐるの死因】

灯織「そうか、わかりましたよ!」

【解!】

灯織「めぐるの生死を議論の中核に据えてここまでやってきたばかりに蔑ろにしていた点がありました……」

摩美々「推理の欠落点ってことだよねー?」

灯織「はい、それは当たり前すぎて……他の部分が印象的過ぎたがゆえに盲点になってしまっていた要素……」

灯織「めぐるの死因、だったんですよ……!」

愛依「めぐるちゃんの、死因……?」

智代子「あれ?でもめぐるちゃんに刺さってたナイフが死因なんじゃなかったっけ?」

雛菜「ううん~?モノクマファイルを見ても、死体発見時にナイフが刺さっていたとしか書いてないよ~?」

愛依「確かにそれしか書いてないけど……でも、それ以外に死因とか無くない?」

愛依「だってうちらが見付けた時にはもう死んでたんだしさ?死体発見アナウンスも、覆面をしていてニンソーが分からんかったら死体を発見していないって判定だっただけだし……」


563: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:33:43.75 ID:bCNSqp6T0


灯織「……そもそもあれってナイフは本当に刺さっていたんでしょうか」

雛菜「え~?」

智代子「で、でもわたしたちが死体を発見した時には実際にナイフが刺さってたよね?!」

灯織「確かにナイフは刺さっているように見えましたが……死体は爆発の影響で損傷が激しく、傷跡はわかりませんでしたし……」

摩美々「……死体に刺してるように見せかけてただけって言いたいのー?」

灯織「……その可能性はあるかと」

智代子「そ、そんなのどうやって?」

(死体にナイフを刺したように見せかける……)

(他の何かに刺していたとしたらどうだろう……)

-------------------------------------------------

【正しいコトダマを選べ!】

>>377~>>379

↓1


564: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:35:02.63 ID:0Kj8PHS30

【植物庭園のニワトリ】


565: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:41:41.13 ID:bCNSqp6T0


灯織「植物庭園のニワトリに刺していたのではないでしょうか?」

智代子「うーん、ニワトリの数は減ってたけど……ナイフをニワトリに刺してたんだとしたら、爆発した時にニワトリの死骸も散らばらないかな……?」

灯織「それもそうだね……」

(うーん、違ったか……)

(ニワトリの頭数が減ってはいたけどあれは血液を誤魔化すため……めぐるの死体に工作するより先に前もって仕込んでたのかもね……)

(死体にナイフを刺したように見せかける……)

(他の何かに刺していたとしたらどうだろう……)

-------------------------------------------------

【正しいコトダマを選べ!】

>>377~>>379

↓1


566: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:42:35.31 ID:6SC5lnKwO

タオル


568: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:44:14.39 ID:bCNSqp6T0


灯織「これです!」

【解!】

灯織「愛依さん、死体発見直後……現場で変なものを拾いましたよね?」

愛依「え?あー……もしかして、タオルのこと?」

灯織「はい、死体に刺す代わりに、白衣の下に仕込んでいたタオルに刺していたとしたらどうでしょう」

愛依「いやいや!タオルなんて薄すぎるし誤魔化せないっしょ!?」

雛菜「折れば解決だよ~!」

雛菜「それに一枚に限らなくても、何枚か重ねるように折っちゃえばナイフを刺してもある程度安定すると思うんだよね~」

愛依「た、たしかに……?」

摩美々「それに、あの死体がめぐるだって結論に至った今……にわとりの血の偽装工作が完全に浮いちゃってるんだよねー」

摩美々「あれって死体が霧子の可能性があった、冷凍された直後の死体では出血するはずないからこその偽装工作のはずなのに体温の変わってないめぐるの死体でやるのはおかしいでしょー」

灯織「そうか、それも狙いだったのかもしれない……!あれをみれば誰もが刺殺体だと思い込むから……!」


569: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:45:36.03 ID:bCNSqp6T0


智代子「ま、待って、二人とも!!そうなると、めぐるちゃんってどうやって死んじゃったことになるの?!」

摩美々「……正直なところ、死体は爆破で損壊が激しいからめぐるが円香に何をされたのかはわからない」

智代子「そんな……!!」

摩美々「……」






摩美々「一つ、考えられうる限り最悪のシナリオがある……ケド……」







570: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:47:00.96 ID:bCNSqp6T0


(……摩美々さん)

(……やっぱり、そういうことなんですね)

(正直なところ、ずっとその可能性はあるんじゃないかと思っていました)

雛菜「いや、でもやっぱりめぐるちゃんは刺殺されたんじゃないの~?だって、他に凶器は現場に……」

愛依「タオルが本当に白衣の下にあったのかどうかなんてわかんないしさ?!可能性はもっとシンチョーに検討した方が良くない?!」

(おそらく、この場にいる全員がうっすらと勘づいている)

(でもそれを口にしないのは……みなさんの優しさであり、弱さだ)

(……私が言うしかない)

(摩美々さんの言う最悪のシナリオは、きっとそういうことだから)

灯織「……みなさん、一つ聞いてもらえますか」

摩美々「……っ!」

灯織「私、わかってしまったんです。この事件の犯人が」


571: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:47:51.89 ID:bCNSqp6T0


智代子「は、犯人……?」

雛菜「そ、そんなの円香先輩って結論だったよね~?」

愛依「そ、そーだよ!この裁判に結論はもう出てるじゃん!」

灯織「この事件でめぐるの命を奪った犯人は……」

摩美々「灯織……っ!」

灯織「摩美々さん……」

摩美々「……っ!」

灯織「お願いします、この事件の幕を私に引かせてもらえませんか」

摩美々「……」

灯織「それがめぐると樋口さんに対する、これまでに犠牲になったみなさんに対する私なりの誠意なんです」

摩美々「灯織……本当に強くなったよねー。ホント、この学園に来たときは大違いー」

摩美々「……なんで、強くなっちゃったの」

灯織「……すみません、摩美々さん」

灯織「でも、アイドルは日々成長……ですから」

摩美々「……ホント、最悪―」

(……さあ、覚悟を決めよう)

(この事件の犯人を、私の手で指摘するんだ……!)

灯織「この事件の犯人は……!」


-------------------------------------------------

【クロを指摘しろ!】

↓1


572: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:48:24.47 ID:0Kj8PHS30

雛菜


573: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:51:19.06 ID:bCNSqp6T0


(……ううん、雛菜は犯人じゃない)

(あの樋口さんなんだもん、幼馴染の手を汚させるような真似はしないよ)

(彼女なら、手を汚させるなら……憎しみを向け続けた相手を選ぶはず……)

(そして、その憎しみをぶつけた相手は……)

(……さあ、今度こそ覚悟を決めよう)

(この事件の犯人を、私の手で指摘するんだ……!)

灯織「この事件の犯人は……!」


-------------------------------------------------

【クロを指摘しろ!】

↓1


574: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:51:52.96 ID:fR/Zq7sF0

灯織


575: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:54:11.18 ID:bCNSqp6T0


灯織「これが私の覚悟……!」

【解!】

『5日目 透が殺された。このコロシアイはただ殺せばいいってものじゃないらしい、学級裁判とやらで犯人当てをして、犯人との間で命を懸けた推理ゲームに挑まないといけない。灯織の活躍もあって犯人の真乃を特定することはできた。でも、私は透の仇を取ることはできなかった。私の目の前で真乃は処刑されて、私の行動は小糸に諫められてしまった。私は、間違ってはいない。人を恨むこと、憎しむことは人間として当然の心情。そこから逃避することは果たして正しいの?』

『それに、灯織は必死に取り繕っていたけど……真乃の犯行を見てよくあんなことが言える。真乃は自分自身が生き残るために、他の誰かを罠にはめようとした。その事実は覆るものじゃない。私は灯織の言う絆に、仲間の想いというものに、疑問を感じざるを得ない』





『もし灯織は……自分自身が同じ目に遭っても、同じことが言えるの?』






576: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:55:41.78 ID:bCNSqp6T0


灯織「私たちが植物庭園で見つけた時……めぐるは、死んでなんかいなかった。まだ生きていたんです」

灯織「でも、私は一人で焦ってしまって覆面の下がめぐるでないことを確かめたくなってしまった」

灯織「だから、みなさんの制止を聞く間もなく、覆面を取ってしまったんです」

灯織「あの覆面の下には、爆弾が仕掛けられていたにもかかわらず」

愛依「もうやめて!!」

灯織「……愛依さん」

智代子「灯織ちゃん、ちがう、ちがうよ……!灯織ちゃんの推理は全部全部……的外れだよ!」

灯織「チョコ……」

雛菜「円香先輩がめぐるちゃんを殺したに決まってるじゃん!灯織ちゃんは、なにもしてない、何も悪くないよ~~~!!」

灯織「雛菜……」

摩美々「灯織、それ以上見当違いな推理を続けるようなら摩美々も許さないから」

灯織「摩美々さん……」


577: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 21:57:41.22 ID:bCNSqp6T0


灯織「皆さんの気持ちはありがたいです、ありがたいですが……それを受け取るわけにはいきません。受け取ってしまえば、それこそ皆さんに対する裏切りですから」

摩美々「生意気だね、灯織―」

灯織「やっぱり、摩美々さんはそう簡単に引いてはくれませんよね」

摩美々「当たり前じゃん、灯織が言ったんじゃーん。学級裁判はチームプレイだって」

摩美々「そんなくだらない作り話で裁判を操作しようとするなんて、灯織はめちゃくちゃ悪い子じゃーん」

灯織「……悪い子、そうかもしれませんね」

摩美々「はぁ?」

灯織「なら、摩美々さんの胸を借りてもいいですか」

灯織「どっちが本当に悪い子なのか、今ここで決めませんか?」

摩美々「……っ!ホントに、生意気―……!!」

摩美々「認めない、絶対に認めない……灯織のそんな論外な推理、認めるわけない……!」

灯織「私と勝負してくれますよね、摩美々さん」

摩美々「……いいよ、それなら摩美々も全力出しちゃいますからぁ」

摩美々「灯織を正面から捻りつぶしちゃいますねー」

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】


摩美々「私悪い子ですからー」【防御力50】
摩美々「そんなの生意気だよねー」【防御力55】
摩美々「認めない、認めない、認めないからぁ」【防御力60】
摩美々「いい加減怒りますよー?」【防御力65】
摩美々「灯織も悪い子だよねー」【防御力70】
摩美々「推理の撤回を要求しますー」【防御力75】


【盾の防御力をコンマで削り取れ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓直下より六回連続判定


578: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:58:10.58 ID:6SC5lnKwO



579: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:58:22.91 ID:0Kj8PHS30



580: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:58:29.54 ID:6SC5lnKwO



581: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:58:39.93 ID:fR/Zq7sF0



582: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:58:46.91 ID:6SC5lnKwO



583: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 21:59:03.15 ID:0Kj8PHS30



584: 今更ながらコンマ判定は連取可です ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:02:30.73 ID:bCNSqp6T0

【コンマ判定 58 91 54 93 91 15】

【スキル効果を合算します】

【最終判定 83 116 79 118 116 40】

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】


摩美々「私悪い子ですからー」【BREAK!】
摩美々「そんなの生意気だよねー」【BREAK!】
摩美々「認めない、認めない、認めないからぁ」【BREAK!】
摩美々「いい加減怒りますよー?」【BREAK!】
摩美々「灯織も悪い子だよねー」【BREAK!】
摩美々「推理の撤回を要求しますー」【防御力35】

(あと少し……)

(ここで引くわけにはいかない、これが皆さんを守ることにもなるんだから……!!)

【盾の防御力をコンマで削り取れ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓直下


585: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:03:04.81 ID:6SC5lnKwO



587: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:05:30.54 ID:bCNSqp6T0

【コンマ判定 81】

【スキル効果を合算します】

【最終判定 106】

-------------------------------------------------

【ALL BREAK!】

灯織「正々堂々、勝負してもらいますよ!」


【摩美々「死体発見当時既にめぐるは死んでいた、そうじゃないと覆面を取るときに反応がないとおかしいでしょー」】


や/ん/A/ひ/く


【正しい順番に並び替えて、コンマ値80以上でとどめをさせ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


588: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:06:18.15 ID:0Kj8PHS30

Aやくひん


590: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:08:36.96 ID:bCNSqp6T0


(いや、正しい並びはそうじゃない……)

(ラベリングは前回の咲耶さんの事件の時に確認した通り……意味としては同じだけど)

(それに、摩美々さんを打ち破るには力が足りない……)

(もっともっと……相手の論理を打ち破る、その力を……!!)



【摩美々「死体発見当時既にめぐるは死んでいた、そうじゃないと覆面を取るときに反応がないとおかしいでしょー」】


や/ん/A/ひ/く


【正しい順番に並び替えて、コンマ値80以上でとどめをさせ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


591: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:09:24.84 ID:0Kj8PHS30

やくひんA


593: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:10:55.46 ID:bCNSqp6T0


灯織「真実から目を背けないでください!」

【BREAK!】

灯織「たとえ生きていたとしても行動を封じる方法なら摩美々さんもご存じなはず」

摩美々「……っ!」

灯織「化学室には山ほど薬品があります。前回の事件でも薬品Aを用いて気絶させるトリックは使われましたよね?」

摩美々「ち、ちがう……」

灯織「薬品Aは空気よりも重たい気体、それを吸引すれば意識を失ってしまう。覆面を私が剥がそうとしたところで反応はできないですよ」

摩美々「ちがうちがう……!!」

灯織「そしてそれは、植物庭園のニワトリたちも意識不明になってたところからも明らかです」

摩美々「ちがうってばぁ……!!」

灯織「断言します、めぐるを殺した犯人は、覆面の下の爆弾を起動した……」




雛菜「わ~~~~~~~~~!!!」





594: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:12:19.25 ID:bCNSqp6T0


灯織「ひ、雛菜?!」

雛菜「ちがう!ちがう!絶対に円香先輩が殺したんだもん!」

雛菜「ぜ~~~~~~~~ったいに灯織ちゃんなんかじゃない!」

愛依「うちも絶対に認めない」

愛依「灯織ちゃんが犯人なわけない……めぐるちゃんを殺しちゃったなんて……あるわけないんだかんね!」

智代子「それ以上は灯織ちゃんでも許さないよ!」

智代子「こんな推理……これ以上聞きたくない!」

(…………)

(……みなさん、本当に優しいなぁ。私にはもったいないくらい)

(でも)

(優しい皆さんだからこそ、今はここで戦わないといけない、打ち負かさないといけない)

(正しい方向に導けるのは__________今は私だけなんだ)

灯織「……モノクマ!」


【モノクマ「今こそ雌雄を決するとき!」】意見対立!


-------------------------------------------------

モノクマ「あいよ、お待ちしておりましたぁ!」

モノクマ「風野さん、思う存分論破しちゃってちょーだいな!」

モノクマ「命を懸けた究極の全論破、見せてちょーだいな!」

モノクマ「最期の大花火、打ち上げてちょーだいな!」

(わざわざモノクマに言われなくても、だ)

灯織「……行きます!」


595: これが本裁判最後の安価ですね ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:14:00.46 ID:bCNSqp6T0

-------------------------------------------------
【意見対立】

【議論スクラム開始!】

「風野灯織は無実だ!」vs【風野灯織は犯人だ!】


雛菜「そもそもあの死体がめぐるちゃんだって証拠はないよね~~~?他のところにめぐるちゃんはいるはずだよ~!」

愛依「めぐるちゃんは発見した時にはもう死んでたんじゃん?!だから覆面を取るときにも抵抗しなかったし……」

智代子「めぐるちゃんの死因は刺殺だよ!あの爆発は証拠隠滅のためだけ!」

摩美々「犯人は円香だって結論は出てたじゃーん」

雛菜「灯織ちゃんがいたから、雛菜は変われたんだよ……?雛菜を一人にしないでよ~!」

摩美々「灯織はこれまで私たちを引っ張ってきたのに……こんなところで終わらせる気なのー……?」

-------------------------------------------------
【意見スロット】

【薬品A】
【犯人】
【絆】
【ナイフ】
【仲間】
【隠れ場所】

【意見スロットを正しい順番に並び替え、敵スクラムを向かい討て!】

↓1


597: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:18:10.81 ID:0Kj8PHS30

【隠れ場所】
【薬品A】
【ナイフ】
【犯人】
【仲間】
【絆】


600: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:22:45.08 ID:bCNSqp6T0

>>597
-------------------------------------------------
【隠れ場所】
【薬品A】
【ナイフ】
【犯人】
【仲間】
【絆】
-------------------------------------------------
【灯織「私の手で……導いてみせる!」】


雛菜「そもそもあの死体がめぐるちゃんだって証拠はないよね~~~?他のところにめぐるちゃんはいるはずだよ~!」

【灯織「他の隠れ場所はすべて検討した……めぐるに隠れる場所はもう残ってないんだよ」】


愛依「めぐるちゃんは発見した時にはもう死んでたんじゃん?!だから覆面を取るときにも抵抗しなかったし……」

【灯織「薬品A、あれを使えば意識を奪うことは容易なはずです!気体は空気より重たいので、寝転がっためぐるはずっと吸い続けていたはずですよ!」】


智代子「めぐるちゃんの死因は刺殺だよ!あの爆発は証拠隠滅のためだけ!」

【灯織「あのナイフは死体には本当は刺さっていなかった……タオルを挟み込んでいたんです!」】


摩美々「犯人は円香だって結論は出てたじゃーん」

【灯織「樋口さんが行ったのは偽装工作まで、本当の犯人はあの罠にかかった私なんです!」】


雛菜「灯織ちゃんがいたから、雛菜は変われたんだよ……?雛菜を一人にしないでよ~!」

【灯織「一人になんかしない……雛菜には、仲間がいる。そのことに雛菜も気づいてくれたよね?」】


摩美々「灯織はこれまで私たちを引っ張ってきたのに……こんなところで終わらせる気なのー……?」

【灯織「終わりになんかしません。私の想いを、絆を……みなさんに引き継いでもらいますから!」】


-------------------------------------------------
【CROUCH BIND】

【SET!】

【コンマの合計値300以上で相手のスクラムを打ち破れ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果によりコンマ値が+25されます】

↓直下より六回連続でコンマ判定


601: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:23:23.70 ID:CP+3e6yT0



602: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:24:15.53 ID:0Kj8PHS30



603: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:24:40.62 ID:HP0eRMWs0



604: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:24:58.76 ID:0Kj8PHS30

ひぃん


605: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:25:22.29 ID:v4DRdTi6O



606: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/08/10(火) 22:26:13.76 ID:0Kj8PHS30

ひおひお……


607: お疲れ様でした。 ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:29:55.16 ID:bCNSqp6T0


【コンマ判定 70+53+62+76+29+76】

【スキル効果でさらに+25されます】

【コンマ合計値 315】

【全論破】

灯織「真実から目を背けないで!」

【BREAK!】

灯織「……もう、結論は出てるんです」

灯織「めぐるの居場所も、死因も、樋口さんの策略も……これが議論の行き着く先、たった一つの真実なんです。だからこそ、その真実から目を背けないでほしいんです」

灯織「たとえ辛い、残酷な真実であっても……それが真実である限りは、私たちにはそれを選ぶほかないはずです」

灯織「……そして、みなさんならそれができるって私は知ってますから」


608: お疲れ様でした。 ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:31:04.01 ID:bCNSqp6T0


摩美々「そんなのって反則だよ、灯織―……」

雛菜「灯織ちゃんにそんな風に言われたら……」

愛依「うぅ……なんで、なんで灯織ちゃんが……」

智代子「……やだ、いやだよ、やっぱり」

灯織「……最後までご一緒できず、すみません」

灯織「みなさんなら、きっと生きて還れると信じてますから。めぐると、真乃と、みなさんと一緒に見守ってます」

灯織「モノクマ、始めてくれますか」

モノクマ「ラジャ―!それでは議論の結果も出た様子なので、投票タイムと参りましょう!」

摩美々「……」

モノクマ「オマエラはお手元のスイッチで犯人と思う生徒に投票してください!」

灯織「みなさん、投票をお願いします。もちろん、投票先は私で」

愛依「……押せないよ、うちには」

智代子「わたしも、押したくないよ……」

雛菜「雛菜も、こんなのやだ……」




摩美々「………………」


609: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:32:33.11 ID:bCNSqp6T0




摩美々「灯織、化けて出ないでよー?」



灯織「……!!摩美々さん……!!」

摩美々「灯織ってば寂しがりだから、死んじゃっても枕元に出てきそうで心配って言うかぁ……幽霊になってもねちっこいかもしれないですよねー」

灯織「わ、私ってそんなに粘着質ですか?!」

摩美々「ふふー、冗談ですよー」

灯織「もぅ……摩美々さんったら……」

摩美々「灯織はホント、からかいがいがありますねー」

愛依「摩美々ちゃん……?これって……」

摩美々「そんなんだから円香にもいいように騙されちゃうんだよー?」

灯織「うっ……それは言わないお約束でしょう……」

智代子「いつもの二人の、からかい合い……」

摩美々「それに灯織ってば鈍感だからぁ、現場にあったダイイングメッセージにも気づいて無かったよねー?」

灯織「そ、そんなのあったんですか?!それなら早く言ってくださいよ!」

雛菜「雛菜たちの、日常……」

摩美々「ほら、すぐ騙される―」

灯織「なっ……!!また嵌めましたね、摩美々さん……!?」


それは、摩美々さんの決意の表れ。
私に別れを告げるために、私に私の意志を継いだことを伝えるために、
絆がそこにあることを証明するために、別れを決してつらいものにしようとする摩美々さんの気位だった。

これまで積み重ねて来たいつも通りの日常をこの場所に持ってくることで、その場に居合わせた全員に伝播させたメッセージ。


610: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:33:48.64 ID:bCNSqp6T0


雛菜「……」

雛菜「あは~♡灯織ちゃんってば、いっつも面白いよね~!」

灯織「ひ、雛菜まで……!?」

愛依「……」

愛依「アハハ、ちょいちょい!灯織ちゃんも困ってるって!」

灯織「め、愛依さんの言う通りですよ!少しは控えてください!」

智代子「……」

智代子「まあまあ、議論のし過ぎで疲れちゃったよね!お菓子持ってきてるんだけど、ちょっとここで休憩にしない?」

摩美々「お、気が利くじゃーん」

愛依「うちももらっていい?」

雛菜「も~らい!」

灯織「あ、それ私の分だよ雛菜!」

智代子「あはは、しっかり灯織ちゃんの分もあるから大丈夫だよ!」


そして私たちは同時に口の中に一口大のチョコを放り込んだ。
クラスの中の良い同級生と昼休みを過ごすときのように顔を見合わせ、笑みを浮かべてちょっとばかしの涙も滲ませて。

頬からはじんわりとほぐれていく。
別れの味がほろ苦いなんて、そんなの嘘っぱちだ。
私にとってお別れは、こんなにも優しく、温かい……





______甘い味だ。


611: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:34:46.85 ID:bCNSqp6T0


摩美々「それじゃあ、そろそろ観念しますー?」

雛菜「だね~、名残惜しいけど、それが灯織ちゃんの望んだことだもんね~」

愛依「ごめんね、灯織ちゃん……何度も逃げちゃって。でも、うちももう逃げないよ!」

智代子「うん!わたしも覚悟を決めたよ!灯織ちゃんのために……わたし自身のために!」

灯織「……ありがとうございます、それが一番うれしい言葉です」

モノクマ「……えーっと、もう流石にいいんだよね?いいよね?」

モノクマ「投票の間近になってこんな遅延行為をされると思わなくて正直びっくり仰天だったんだけど……ボクは空気が読めるクマなので!」

モノクマ「それでは気を取り直して、改めてお手元のスイッチで投票しちゃってくださーい!」

モノクマ「裁判の結果導き出したクロは正解なのか、不正解なのかー!さあ、どっちなんでしょうかね?」


612: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:35:35.07 ID:bCNSqp6T0

-------------------------------------------------


    【VOTE】
〔灯織〕〔灯織〕〔灯織〕

 CONGRATULATIONS!!!!

   パッパラー!!!


-------------------------------------------------


613: ◆zbOQ645F4s 2021/08/10(火) 22:36:08.35 ID:bCNSqp6T0







【学級裁判 閉廷!】






619: それでは5章ラストまで参ります ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:05:32.47 ID:H8GPE6RA0


……もし、透と小糸が今でも生きていたなら。

私がこれからすることをどう評しただろう。
自分の命を懸けてまで、怨恨と憎悪の計画を実行する私を馬鹿にするだろうか。叱りつけるだろうか。

小糸はきっと必死に止めようとする。
私の袖を引いて、必死の表情で額に汗を滲ませながら説得を試みるはず。

透は多分何も言わない。
切なそうな表情で、手を伸ばすこともせず。名前を呼ぶくらいはするかもしれないけど、きっと踏み込んではこない。


……わかってる。
私のこの感情はいつしか二人の想いからも逸れかけていたことは重々承知。
灯織に同調するわけじゃないけど、二人が心から復讐を望むことは考え難い。でも、それは私が辞める理由にはならない。

私はただ仇討ちのために動いているんじゃない、大義名分なんか関係ない。
幼馴染を奪った甘言を許せないから、幼馴染を守ることのできなかった自分を許せないから、このくだらないゲームを許せないから……

全部全部、エゴイズムだ。
人間なんて行き着く先はそんなもの。
思いやりや滅私奉公なんて言ったところでそこにはエゴイズムが透けている。
聖人君主なんか存在しないし、存在するべきじゃない。

もしそんな人間が存在するなら、私のように復讐の獣のその身を堕とした人間はどこまでも惨めで軽蔑されるべき存在になってしまう。

だから私は、もう戻れない。

_____戻ることなんて、許されないから。





「……私は」



620: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:07:33.94 ID:H8GPE6RA0

-------------------------------------------------

モノクマ「ひゅー!今回の見事に大正解だぜブラザー!」

モノクマ「樋口さんの計画に嵌って犯人に仕立て上げられちまった哀れな英雄、風野灯織さんに餞の拍手をお送りください!いよーっ!」


投票を涙ながらの笑顔で終えた私たちだったけど、流石に拍手は誰も行わなかった。
何も黒幕の非道な考え方に染まったわけじゃない、皆さんは私に純粋な優しさを向けてくれただけだったから。

私のクロが確定した今も、必死に涙を見せまいとしてくれている皆さんの顔を見ると、自然と言葉が口を継いで出た。


灯織「投票してくれて、ありがとうございました」

摩美々「ホント、結構覚悟要ったんだからぁ」

愛依「灯織ちゃんを信じてたからだかんね!」

智代子「うん!最後に迷いはなかったよ!」

雛菜「いつかスイーツでも食べに行こ~!灯織ちゃんの奢りね~!」

灯織「雛菜……うん、それぐらいなら」


いつもと変わらない日常をずっと演じ続けてくれる皆さん。


621: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:09:20.31 ID:H8GPE6RA0


灯織「皆さん、本当にありがとうございました。…………でも、そろそろ本当の別れに向けて、私からの言葉を素の、この学園で生きていく皆さんで聞いてもらえませんか」

摩美々「……はぁ、灯織はやっぱ真面目だよねー」

灯織「すみません、がこれは通しておきたい義理ですので」


でも、いつまでも今のままというわけにはいかない。
別れを辛いものにしないための演技で、最後の想いまで覆いつくしてしまうのはそれまた辛いものになる。

……最期くらいは、本音で語り合いたい。


智代子「……」

愛依「……」

雛菜「……」

摩美々「……」


_____皆さんに、自分自身の言葉で伝えるんだ……!


622: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:10:06.34 ID:H8GPE6RA0


灯織「チョコ、樹里と凛世……二人とおしおきという形で別れることになったチョコにこれを言うのは心苦しい部分もあるんだけど、できれば私のおしおきからも目を背けないでほしいかな」

智代子「そんなの、無理だよ……!灯織ちゃんが死ぬ瞬間を見ちゃったら……それを認めないといけなくなっちゃうよ……!」

灯織「樹里も凛世も、チョコに辛い現実でも向き合ってもらうことを望んでいた。どんな苦境でもへこたれず前を向ける、私なんかよりよっぽど強くてエネルギッシュな……唯一無二のアイドルが園田智代子だよ」

智代子「……わたしは灯織ちゃんが言うほどすごいアイドルじゃ、ないよ」

智代子「でも……それを目指すことは、わたしにも出来ることだもんね……!」

灯織「うん、期待してる」

智代子「任せて!頑張る、頑張るよ……!」


623: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:10:51.03 ID:H8GPE6RA0


灯織「愛依さん……いつも私が挫けかけた時でも明るく励ましてくれてありがとうございました。愛依さんがいなければ、私は凛世の裁判と樋口さんの計画で完全に折れていたかもしれません」

愛依「うちは何もしてない、灯織ちゃんについていこうと必死なだけだったし……」

灯織「自分がどう思っていても、他人からの評価では全く違う側面が見つかることがある。私も人のことは言えないんですが、愛依さんももっと自分自身を評価すべきだと思います。愛依さんも他の誰にも負けず劣らず魅力的で……私にとってあこがれのお姉さんですから」

愛依「アハハ、お姉さんってば照れんね……うち、そんなにホスピタリティ?があるのかはわからないけど……灯織ちゃんがいなくても、みんなが折れないように、がんばって励まし続ける……!それが灯織ちゃんの願いなんじゃん?!」

灯織「はい、身勝手なお願いだとは思いますが……お願いできますか?」

愛依「もちろん!うち、頑張るから!」


624: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:11:39.05 ID:H8GPE6RA0


灯織「雛菜、この合宿生活で大きく変わった雛菜ならもう心配はないと思ってるよ。心の中に無意識に作っていた線引きを踏み越える勇気を手にして、私たちも本当の意味で仲間になれた」

雛菜「でも、その仲間から灯織ちゃんがいなくなるなんて……雛菜は嫌だよ~~~~!」

灯織「最後まで一緒にいられなくて、ごめんね。雛菜を無理やり引っ張り出したのは私なのに、無責任だよね……でも、私たちはずっと一緒、でしょ?」

雛菜「その言葉、ずるいよ~……雛菜、諦めるしかなくなっちゃうじゃん」

雛菜「も~~~~!灯織ちゃんのバカ~~~~~!……そういうところが雛菜は嫌いで、大好きだったよ」

灯織「私も、雛菜のことが好きだったよ」

雛菜「雛菜の方が灯織ちゃんのこと、好きだもん~~~!灯織ちゃんが死んじゃっても、これは譲らないから~~~!」


625: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:13:02.44 ID:H8GPE6RA0


灯織「……摩美々さん」

摩美々「……」

灯織「私がここまで皆さんと来れたのは、生き延びてこれたのは間違いなく摩美々さんのおかげです。裁判で行き詰ったときに動かしてくれたのはいつも摩美々さんですし、摩美々さんがいらっしゃらなければたどり着けなかった真相ばかりです」

摩美々「……」

灯織「不穏な流れになったときでも、私と一緒に対策を考えてくれた。聡明で、機転が利いて、そして誰よりも仲間想い。そんなあなただからこそ、私も安心して背中を任せられた……摩美々さん、私亡き後も皆さんを引っ張って行ってくれますか?」

摩美々「……はぁ」

摩美々「咲耶と同じで自分勝手。自分は先に死ぬからって後に色々託し過ぎじゃないー?摩美々の体は一つなんですケド」

摩美々「……ま、やるだけやってはみるよー」

灯織「ふふ、そう言ってくれると信じていました」


626: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:14:58.78 ID:H8GPE6RA0


……言えた。死の間際になって、やっと思いが伝えられるなんて、我ながら情けない。
でも、悔いはない。皆さんに私のすべてを託す準備は、委ねる覚悟ができた。


摩美々「……」


摩美々さんと自然と目が合い、お互い示し合わせたわけでもなく頷きあった。
私はいつの間にか図々しくも皆さんを率いるような立場に就かせていただいていた。
私なんて推理も一人じゃできないし、誰かを鼓舞するにも仲間の力を借りてようやくといった頼りないリーダーだったはず。
だから、そんなリーダーがいなくてもきっとやっていける、私なんかよりも立派なリーダーが、私の意志を受け継いでくれるだろうから。

真乃、めぐる……私、やりきったよね?


モノクマ「ま、今回はうっかりクロになっちゃったってだけだしそう長話することもないでしょ?もうおしおきしちゃっていいっすか?」

灯織「……モノクマ、その前に一つ聞いてもいいですか?」

モノクマ「ん?どうしたよ、風野さん。なぜなに期?」

灯織「めぐるが最期に、樋口さんとどんな会話を交わしていたのか教えてもらってもいいですか?めぐるのことです、きっと最期まで樋口さんの説得を試みたんじゃないかと思って」

モノクマ「あー、まあそれくらいならいっか。ちょっと待っててね、すぐに監視カメラの映像を映してあげるから!」


私の申請を存外すんなりと受け入れたモノクマはすぐにコードを繋ぎ、モニターに映像を映し出す。
映像は植物庭園の倉庫の中だろうか、ぼんやりとした暗い空間に見なれた金髪の少女が両手足を拘束された状態で言葉を投げかけている。


627: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:16:54.64 ID:H8GPE6RA0


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
めぐる『円香……本当に、やるの……?わたしを殺して、灯織たちに絶望させるつもりなの……?』

円香『……そうだけど』

めぐる『これ以外の方法はなかったの?……どうしても、みんなはわかり合えなかったの?』

円香『……しつこい、言ったでしょ。分かり合うとか分かり合えないとかの次元じゃない。国籍が変われば言葉は通じないのと同じ、そもそも別の種類の人間だったってだけ』

めぐる『ちがうよ』

円香『……は?』

めぐる『言葉が通じなくても、気持ちは通じ合える……円香が別の種類の人間だって思っても、心を通わせることはできるはず……!灯織たちは、円香が思うような悪い子たちなんかじゃ……!』

円香『やっぱりわかってない。灯織たちの掲げる絆とやらの崇高さ、美徳は十分に理解してる。……そのうえで、それを掴む権利が私には無いってだけ』

めぐる『そんなことないよ!』

円香『……もういい?めぐると雑談している間に邪魔が入っても困るから』

めぐる『……わかった、でも最後に一つだけ円香に聞いてもらってもいいかな』

円香『……何?』

めぐる『わたしも、灯織も、摩美々も愛依もチョコも雛菜も……これまでに犠牲になったみんなも……全員が、円香のことを大好きだから!』

円香『……今からその相手に仲間を殺す道具として使われても?』

めぐる『円香のすることは許せないよ。確証のない計画で仲間の命を巻き込んで……でもね、円香という一人の女の子が元々すごく優しい子だってことは知ってるから』

円香『……罪を憎んで人を憎まずってわけ?お涙頂戴でも狙ってるの?』

めぐる『円香、助けてあげられなくてごめんね』

円香『……うるさい』


ブツンッ!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


628: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:18:24.03 ID:H8GPE6RA0


モノクマ「うぅ……泣けますね、涙の説得に全く耳を貸そうともしない樋口さん。いったいいつから道をたがえてしまったのか……」


……やっぱり、めぐるはめぐるのままに死んでいったんだな。
私だってめぐると気持ちは同じだ。あれほど敵意を向けられようとも、樋口さんのことを憎んだり恨んだりはできなかった。
他の誰とも変わらない仲間の一人、事務所で一緒に過ごしただけの時間があったから。

私もやっぱり、樋口さんのことが好きだったから。


灯織「ありがとうモノクマ、最後にめぐるの気持ちに触れることができてよかったです」

モノクマ「……やめてよ感謝の言葉なんか!耳が腐っちゃうじゃないか!ボクはそういう感動ポルノが世界で1番嫌いなんだよ!」

摩美々「そうですかぁ?摩美々は結構好きだったりしますケド」

愛依「……うん、うちも刺さった。めぐるちゃんの気持ち、絶対大事にする!」

モノクマ「はぁ~、流すんじゃなかったよこんな映像。後でさっさとこんなの消しとこ、ハードディスクの容量の無駄。深夜帯のエッチな番組が撮れなくなっちゃう」


……さて、そろそろ潮時かな。
もうこれ以上は死から逃れる猶予もない。

私は改めて皆さんの方へ向き直る。これで見納めとなると、流石に寂しさは感じるけど贅沢も言ってられない。


629: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:19:27.04 ID:H8GPE6RA0


モノクマ「ま、これで用件も済んだでしょ!今度こそお待ちかねの時間と行きましょうかね!」

智代子「……そん、な」

雛菜「……おしおきタイム、なんだよね」

灯織「大丈夫、私は覚悟はもうできています」

摩美々「……はぁ、見送る側もしんどいんだよー?」

愛依「……泣かない、泣かないから、うち……!」

モノクマ「うぷぷぷ……これまでみんなを引っ張ってきた風野さんのおしおき、思わず興奮してきちゃいますね!」


……残り最期のわずかな時間。
その終わりのコンマ一秒まで、私は命を賭して言葉を紡ぐ。


630: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:20:58.99 ID:H8GPE6RA0


灯織「……樋口さんの仕掛けた計略、それに私はかかってしまいました」

灯織「樋口さんはきっとあの状況ならば私が真っ先に覆面を外しに行くことも見越していたんでしょうね。めぐるが目の前からいなくなって、実際冷静を欠いていましたし」

灯織「そこで覆面の下に爆弾を仕掛けておけば、起爆するのは十中八九私。犯行にはもともと無関係だった人間が、罠に引っかかって最終的なトリガーを引いてしまう」

灯織「その結果、犯人になってしまうのは……私」


モノクマ「惨たらしく、みじめな死にざまを風野さんにお届けできると思うとオラワクワクしてくっぞ!」


灯織「でも、これってもともとは真乃が浅倉さんの事件で、最初の事件で愛依さんに仕掛けた罠と同じなんです」

灯織「絆を、仲間を、想いを……訴え続けて来た私にそれと同じことをすることで、仲間自身が足を引っ張り死へと引きずり込むことで、意趣返しの目的があったのでしょうね」

灯織「きっとそうして、絆というものの脆弱性を示そうとしたんだと思います。幼馴染という繋がりを失ってしまった樋口さんだからこそ、その繋がりの希薄さを証明することで……自分自身を宥めようとしていたのかも」

灯織「樋口さんの目論見は、その意味では途中まで成功していましたね」

灯織「事実罠にかかったのは私、めぐるを手にかけることになったのは私。見事狙い通りに私にクロを押し付けることに成功したんです」


モノクマ「じゃあそろそろ始めちゃいましょうか!」



631: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:23:21.71 ID:H8GPE6RA0


灯織「……でも、樋口さんにとってきっと今の私たちは完全に目論見通りではないはず」

灯織「だって私は、折れてなんかいませんから」

灯織「自分自身がクロとなって、死を目前に控えた今、私はかえって皆さんとのつながりを、絆を強く実感しているんです」


モノクマ「今回も、超高校級の占い師である風野灯織さんのためにスペシャルなおしおきを用意させていただきましたぞ~~~~!!」


灯織「私のことを思って涙を流してくださる……私との間の絆を、大切に思ってくださっている」

灯織「それはある意味では悲嘆、絶望になるのかもしれません。永遠の別れを前にその感情を抱かない人間はいませんから」

灯織「でも、その絶望は希望を奪い去る深い闇のような絶望なんかではなく……むしろ前に進むための力になる、バネにすることのできる前向きな絶望なんです」

灯織「ふふっ、樋口さんもまさか『絶望計画』で与えた絶望の先に希望があるとは思っていなかったでしょうね」

灯織「だから……みなさん、諦めないでください。負けないでください」


モノクマ「それでは張り切っていきましょう!おしおきタイム~~~!」



632: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:25:09.70 ID:H8GPE6RA0


灯織「挫けそうになったら、辛くなったら……よろしければ私のことを思い出してください」

灯織「絆を掲げて、絶望に抗おうとした直情的なアイドルのことを、忘れないでいてくれると幸いです」

灯織「さようなら……!」





________私が最期に見た景色は、みなさんの涙交じりの笑顔だった。






633: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:26:52.02 ID:H8GPE6RA0

-------------------------------------------------



GAMEOVER

カザノさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。



-------------------------------------------------


634: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:29:03.93 ID:H8GPE6RA0


風野さんが教室でポツンと独りぼっち。
黒板に向き合うように教室の椅子にお行儀よく座っています。
でも、体が強張ってしまっているのか机椅子から離れようにも離れられません。
え?どうして体が強張るのかって?無粋だねぇ、彼女は今から『卒業』を迎えるんですよ?

卒業、それは誰しもに訪れる別れと成長の時。
教育者としては、教え子が一つの区切りを迎えることほど感慨深いこともありませんね。
卒業生はほんの少し寂しさと希望と夢を胸に、新天地へと旅立つのです。

ま、風野さんが胸に抱いているのは絶望ですけどね!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  卒業
~graduate~

超高校級の占い師 風野灯織 処刑執行

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

さあ、この学園を旅立つ風野さんのために私たちもできることをしてあげましょう。
この学園で過ごしたという、楽しい楽しい思い出、忘れたくとも忘れられない思い出を、
その体に刻み付けちゃいましょう!


635: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:30:03.21 ID:H8GPE6RA0


思い出強制マシンが作動!
教室の中央の床が一気に抜けたかと思うと、大きなカメラが姿を現します。
カメラは旧式のシャッターカメラ。眩いばかりのフラッシュと共にシャッターが下りて、思い出の一瞬を写真に焼き付けます。

床の中央が抜けたことで、教室の床全体があり地獄のように傾く形に。風野さんの座っていなかった机椅子は次々に落下。
落ちてきたのと同時にシャッターが下りる!

バキッバキバキッ

カメラのシャッターが無慈悲に机をかみ砕きます。
うんうん、これもまた思い出だね。

教室のみんなで書いた書初めも。

バキッバキバキッ

ロッカーに押し込められた学生カバンの数々も。

バキッバキバキッ

全部全部思い出として刻み込みましょう!


637: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:33:46.92 ID:H8GPE6RA0

-------------------------------------------------

モノクマ「……は?」

智代子「ひ、灯織ちゃん……!?」

愛依「おしおきが、失敗した……?」

モノクマ「……いやいやいやいや!何が起きてるのさ、な、なんで……!?」

摩美々「……な、なにが起きてるんですかぁ?」

モノクマ「こっちが聞きたいよ!なんでこんな大事な局面でおしおき装置が停止するの!?オマエラが何かした……わけはないし、まさか……!!」

雛菜「心当たりでもあるの~?」

モノクマ「……畜生、あいつらめ……とうとう邪魔してきやがったか……!もう怒ったぞ、もう怒ったからなァーーーーーッ!!!」

摩美々「や、怒ってるのは分かったケド、これって扱いとしてはどうなるわけー?摩美々たちはこれからどうすればいいの?」

モノクマ「風野さんのおしおきは不完全燃焼だけど、しょうがない。それは諦めることにするよ。あのままゴミ捨て場に真っ逆さま、出てくることなんかできるわけないしどうせそのまま死んじゃうからほっとけばいいや」

モノクマ「だから学級裁判はここでお開き!閉廷だよ閉廷!」

雛菜「あは~、滅茶苦茶ですね~」

モノクマ「滅茶苦茶だよ!滅茶苦茶を超えてドチャクチャだよ!あ~、もう!ボクは今からやることができたから、オマエラはさっさと自分の部屋に戻ってくださーい!」


638: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:35:08.77 ID:H8GPE6RA0


愛依「……行っちゃった」

智代子「ど、どうしよう……灯織ちゃん、どうなっちゃったのかな」

雛菜「モノクマが言ってたことを信じるとゴミ捨て場に行っちゃったみたいだよね~?ゴミ捨て場ってことはトラッシュルームの地下かな~?」

摩美々「……もしかして、灯織はまだ生きてるかもしれない」

愛依「えっ……!?」

摩美々「ゴミ捨て場にあるごみの種類によってはクッションみたいになってる可能性もあるから……無事を信じて助けに行くことができる、かも……?」

愛依「ま、マジ……!?」

雛菜「モノクマも今回のことは想定外だったみたいだし、助けに行くなら今の内かもしれないよね~」

智代子「そ、それなら早く行こうよ!灯織ちゃんを助けてあげないと!」

摩美々「ちょっと落ち着いて―……可能性があるってだけだし、準備をしてから助けに行かないと困るのはこっち……共倒れになってもダメでしょー」

愛依「そ、そっか……」

摩美々「ひとまず学校に戻って対策会議と行こっかぁ」

智代子「うん!絶対灯織ちゃんを助け出そうね!」

摩美々(……灯織、少しの辛抱だから待ってて……!絶対、助けるから……!)






摩美々(この希望を、摩美々も絶対に絶やさないから……!)


639: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:37:16.79 ID:H8GPE6RA0

-------------------------------------------------
【???】

モノクマ「あ~もうクソ!ここまで邪魔してきやがって!いい加減にしろ!がっつきすぎる男子は嫌われるんだぞ!」

モノクマ「……これか、学園内の施設設備を管理するシステムにハッキングを受けた後がある。これでボクのおしおきを邪魔したんだなぁ~!?」

モノクマ「……そうか、そう来るんだな。だとしたらボクが僕自身の手で見せてやるよ!ボクは間違ってない、ボクが何よりも正しい!」

モノクマ「ボクの生み出す絶望、そして希望がこれまでのどれよりも正しく、深く、輝いている、真理だって証明してやる!」

モノクマ「見てろよ……ボクをコケにしたことは、絶対に許さないからな!」

▶activating the file 【希望ヶ峰歌姫計画】
▶now loading…

モノクマ「クックックッ……これで全部整うんだ」

モノクマ「ボクの追い続けた理想が叶い、ボクの夢が成就して、ボクの復讐がやり遂げられて、ボクの計画が完遂されて……」
モノクマ「全部全部きっちりがっちりしっかりねっとり……整うんだ」

モノクマ「そして新しい時代がやってくる……すべてのアイドルが過去になる、エンタメとしても、人類としても新しい時代」





モノクマ「人類としての次のステージがね!」




-------------------------------------------------


640: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:38:37.77 ID:H8GPE6RA0



……ザザ………ザ……

ザザ……ザザザ………



「……絶対に、止めてみせる」





641: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:39:21.85 ID:H8GPE6RA0

【???】


「……絶対に、止めてみせる」

「こんなの、間違ってる……これが正しい筈がないだろ……!」

「もう、遅いのかもしれない。それでも、だからといって逃げる理由にはならない」

「守らないと……絶対に……救わないといけないんだ」

「彼女たちを誰よりも近くで見て来た、誰よりも彼女たちのことをよく知る俺だからこそ」






「このイかれたコロシアイを、俺が止めなくちゃいけないんだ……!」







642: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:40:06.42 ID:H8GPE6RA0

-------------------------------------------------


【CHAPTER 05 Die the sky】

    END

残り生存者数 4人…?

To be continued...


-------------------------------------------------


643: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:41:30.41 ID:H8GPE6RA0

-------------------------------------------------


【CHAPTER05をクリアしました!】

【学級裁判クリア報酬としてモノクマメダル41枚を入手しました!】

【CHAPTER05クリア報酬としてアイテム『星のヘアゴム』を手に入れました!】
〔CHAPTER05を生き抜いた証。めぐるが生前着用していたヘアゴム。かつて夜空に輝いた星は墜ち、やがて燃え尽きる〕

【CHAPTER05クリア報酬としてスキル『アップ・トゥ・ユー』を習得しました!】
〔学級裁判中任意のタイミングで発動可能。モノクマメダルを消費することで回答を導く。要求枚数は回数ごとに増加〕


-------------------------------------------------


644: ◆zbOQ645F4s 2021/08/11(水) 21:49:02.66 ID:H8GPE6RA0


というわけで5章もこれにて終了です。
事件自体はそう難しくはないものでしたが、物語のキーとなる灯織めぐる円香を絡めた事件の構図を考えるのに結構時間がかかりました……

さて、物語は佳境も佳境、次の章が文字通りの最終章となります。
第六章では前にもお伝えした通り自由行動も発生せず、最初っから非日常編の捜査パートになりますね。
灯織たちがどんな謎と向き合うことになるのか、楽しみにしていただければ幸いです。
ここまでお付き合いいただいてる方の中には流石にいないとは思いますが、
最終章はこれまで以上にダンガンロンパシリーズ原作のネタバレが含まれて参りますので、未プレイな方は先にプレイすることを強く推奨いたします。


また暫くは書き溜めのためにお時間をいただきます。
流石に最終章ともなると規模感が違うので5章の時と同じかそれ以上にお待たせする可能性もあると思います。
物語の終結まではやり遂げるつもりですので、どうか温かい目で見守っていただければと思います。

更新が再開した際には、どうか最後まで見届けてやってください。

それでは5章もお疲れ様でした!
またよろしくお願いします!




転載元:【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「私はこの絆を諦めません」【安価進行】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1622871300/



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