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トップページミリマス > 徳川まつり「マジックを教えて欲しいのです」【ミリマスSS】

1: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:40:18 ID:zsXZ

(ミリ女ダリア控え室)

真壁瑞希「マジックですか?」

徳川まつり「そうなのです。姫には、どうしてもやりたいマジックがあるのです」

瑞希「ふむ……私で出来るものであれば、教えますよ」

まつり「ありがとうなのです♪ それじゃあ……」ガサゴソ



2: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:41:15 ID:zsXZ


まつり「ここに、ふわふわあまあまのマシュマロがあるのです」

瑞希「はい」

まつり「このマシュマロを、食べてるように見せるマジックを教えて欲しいのです」

瑞希「はい……はい?」


3: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:41:57 ID:zsXZ


まつり「姫はまず何をすれば良いのです?」

瑞希「ちょっと、待ってください」

まつり「ほ? どうしたのです?」

瑞希「あの……徳川さんは、マシュマロが好物なのでは?」

まつり「そうなのです。ふわふわで、あまあまで、とーっても、おいしいのです」

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4: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:42:40 ID:zsXZ


瑞希「それでは、なぜ食べるふりをする必要があるのですか?」

まつり「……」

瑞希「……」


5: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:43:31 ID:zsXZ


まつり「……姫には、妹がいるのです」

瑞希「はい」

まつり「姫はマシュマロ大好きですけど、妹も大好きなのです」

瑞希「そうですか」


6: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:44:34 ID:zsXZ


まつり「だから、姫だけで食べるのはもったいないのです。お家に帰って、妹と一緒に食べたいのです」

瑞希「……」

まつり「だから、持って帰って……その、姫の分まであげることも考えて……」

瑞希「……」

まつり「でも、こっちでも、みんなで一緒に楽しく食べたいですし、姫のマシュマロをみんなが食べているところも好きで……」

瑞希「……」

まつり「あ、あとですね……」


7: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:45:03 ID:zsXZ


瑞希「」ツー

まつり「ほ? 瑞希ちゃん、なんで泣いてるのです!?」


8: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:46:07 ID:zsXZ


瑞希「すみません。感動しました」

まつり「えっどこが……いや、あの、そうだったのです?」

瑞希「はい。妹さんだけでなく、私たちのことにまで気を遣って……流石、お姉様です」

まつり「……納得してくれたのです?」

瑞希「はい。二袋買えば良いとか、そもそも妹さんと同居されてるのか、という無粋なことは考えず、全力でご教授させていただきます」

まつり「あ、ありがとなのです」


9: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:46:59 ID:zsXZ


瑞希「それでは、一緒にやりましょう」

まつり「よろしくなのです」

瑞希「まずは、マシュマロを手に取ります」

まつり「はいなのです」

瑞希「それで、食べようとする瞬間。反対の手を前に伸ばしてください」

まつり「こうなのです?」

瑞希「そして、こう言います」


10: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:47:26 ID:zsXZ


瑞希「あ、UFO」

まつり「ほ?」


11: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:48:29 ID:zsXZ


瑞希「周りの人がこちらから目を離した瞬間、ポケットに隠して、食べるふりをすれば成功です」

まつり「……瑞希ちゃん、これはダメなのです」

瑞希「……」

まつり「仮に一回目は成功しても、二回目からは使えないのです」

瑞希「徳川さん、安心してください」


12: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:48:54 ID:zsXZ


瑞希「これはジョークです」

まつり「ズコー、なのです」


13: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:50:00 ID:zsXZ


瑞希「それでは、まず一つ目です」

まつり「頼むのですよ」

瑞希「マシュマロを中指と親指ではさむように持ちます」

まつり「はいなのです」

瑞希「そして、すばやく食べようとする動きに合わせて、中指を曲げます」

まつり「ふむふむ」

瑞希「すると、こうなります」


14: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:50:24 ID:zsXZ


瑞希「」パクッ

まつり「ほ!?」


15: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:51:22 ID:zsXZ


瑞希「」モグモグ

まつり「瑞希ちゃん? 食べてますよね?」

瑞希「いいえ」

まつり「ほ?」

瑞希「この通り、手の中にあります」

まつり「す、すごいのです!」


16: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:52:29 ID:zsXZ


瑞希「それでは、やってみてください」

まつり「えっと……こう持って、ほっ!」

瑞希「……」

まつり「出来てたのです?」

瑞希「いえ、手に持ってるとわかってしまいますね」

まつり「むむむ……ほっ! どうです?」

瑞希「残念ながら……」

まつり「む、難しいのです」


17: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:53:20 ID:zsXZ


瑞希「もう少し、簡単なのが良いですか?」

まつり「あるのです?」

瑞希「はい。今度は親指と、中指の第二関節あたりで持ちます」

まつり「こうなのです?」

瑞希「はい。それでそのまま、口を隠すように顔に近づけて」


18: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:53:44 ID:zsXZ


瑞希「」パクッ

まつり「ああ」


19: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:54:52 ID:zsXZ


瑞希「」モグモグ

まつり「なるほど、なのです」

瑞希「このようにずらして、食べるふりをするだけです。もちろん、この通り手の中にあります」

まつり「たしかに、これなら姫にもできそうなのです」

瑞希「良かったです」

まつり「でも、すごく不自然なのです。さっきのは自然だったから……本当に驚いたのです」

瑞希「……なるほど」


20: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:55:40 ID:zsXZ


瑞希「それでは、他のパターンです」

まつり「お願いするのです」

瑞希「これは簡単で自然なので、徳川さんも一緒にやりましょう」

まつり「いきなり出来るのです?」

瑞希「はい。ゆっくりやるので、私の説明通りにやってください」

まつり「わかったのです」


21: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:56:26 ID:zsXZ


瑞希「まず、マシュマロを、親指と人差し指で持ちます」

まつり「はいなのです」

瑞希「それをそのまま顔に近づけて、口を開けてください」

まつり「はいなのです」

瑞希「そして、そのまま口の中にマシュマロを入れて」

まつり「こうなのです?」


22: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:57:01 ID:zsXZ


瑞希「口を閉じます」パクッ

まつり「はいなのでえっ?」パクッ


23: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:58:19 ID:zsXZ


瑞希「」モグモグ

まつり「み、瑞希ひゃん?」

瑞希「どうしました?」

まつり「姫のくひの中に、マヒュマロがあるのでふよ」

瑞希「そうですね」

まつり「どうふるのでふ?」

瑞希「ご安心ください」


24: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:58:48 ID:zsXZ


瑞希「それは食べてください」

まつり「……ほ?」


25: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)22:59:49 ID:zsXZ


瑞希「そして、この通り、私の手の中にもマシュマロがあります」

まつり「……」

瑞希「最初にマシュマロをつかむ時に、小指や薬指を使って、もう一つマシュマロをつかんだんです」

まつり「……」

瑞希「あとは、それを相手に見せないようにして、親指と人差し指で持ってる方を食べるだけです」

まつり「……」

瑞希「これで、徳川さんが好きなマシュマロを食べつつ、妹さんにも持ち帰ることができます」


26: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)23:00:32 ID:zsXZ


まつり「」ツー

瑞希「……涙?」

おわり


27: 名無しさん@おーぷん 21/08/24(火)23:01:47 ID:zsXZ

きっとあまりのおいしさになみだがでたんでしょうね。

完結報告してきます。





転載元:徳川まつり「マジックを教えて欲しいのです」
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1629812418/



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