2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:12:29.69 ID:hPgYvcmo0
___
【 事務所・Pのデスク 】
奈緒「Pさん、おはよ」
奈緒P(以下P)「おー、奈緒おはよう。今日もかわいいな」
奈緒「……ん」
P「……」
奈緒「な、なんだよ?」
P「照れを隠す奈緒はかわいいなぁ!」
奈緒「はあぁ!? 別に隠してないし! 照れてなんかないし!」
P「かわいいかわいい。よし!ここからは仕事の話だ。座って」
奈緒「はぁ……朝から疲れるよ、まったく」
P「まぁそう言うなよ。で、これが今度の仕事。旅行雑誌の表紙モデルだ」
奈緒「……"雪も溶かすアツいデートスポット大特集"!? なんだよコレ!」
P「今奈緒が言った通りだよ。表紙もかわいく撮るんだってさ。事務所の近くにファッション街があるだろ? そこで撮影だ」
【 事務所・Pのデスク 】
奈緒「Pさん、おはよ」
奈緒P(以下P)「おー、奈緒おはよう。今日もかわいいな」
奈緒「……ん」
P「……」
奈緒「な、なんだよ?」
P「照れを隠す奈緒はかわいいなぁ!」
奈緒「はあぁ!? 別に隠してないし! 照れてなんかないし!」
P「かわいいかわいい。よし!ここからは仕事の話だ。座って」
奈緒「はぁ……朝から疲れるよ、まったく」
P「まぁそう言うなよ。で、これが今度の仕事。旅行雑誌の表紙モデルだ」
奈緒「……"雪も溶かすアツいデートスポット大特集"!? なんだよコレ!」
P「今奈緒が言った通りだよ。表紙もかわいく撮るんだってさ。事務所の近くにファッション街があるだろ? そこで撮影だ」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:13:27.01 ID:hPgYvcmo0
奈緒「これはあたしには合わないだろぉ!? かわいくなんて無理だ!」
P「奈緒はかわいいよ」
奈緒「っ……! またかわいいかよ!? ……Pさんはあたしの事、本当にかわいいって思ってんのか?」
言い終わった後に気がつく
あー、これは聞いちゃダメな質問だ
P「本当に思ってるよ。奈緒はかわいい。俺がスカウトした女の子だ、かわいいに決まってる」
案の定……なんでこの人は恥じらいもなく、こんな台詞を言えるのだろう
そしてその言葉を聞いて嬉しくなるあたしもあたしだ……
奈緒「わかった! わかったからもう言うな! ばか! はぁ……やるよ、この仕事。Pさんがあたしの為に持ってきてくれた仕事だしな」
P「奈緒なら受けてくれると思っていたよ。すぐに先方に話しておく。俺も頑張るから一緒に頑張ろう、奈緒」
奈緒「う、うん!……へへ」
P「いい笑顔だ。かわいい」
奈緒「なっ! またかわいいって言いやがったなぁ~!ばかぁ!」
P「奈緒はかわいいよ」
奈緒「っ……! またかわいいかよ!? ……Pさんはあたしの事、本当にかわいいって思ってんのか?」
言い終わった後に気がつく
あー、これは聞いちゃダメな質問だ
P「本当に思ってるよ。奈緒はかわいい。俺がスカウトした女の子だ、かわいいに決まってる」
案の定……なんでこの人は恥じらいもなく、こんな台詞を言えるのだろう
そしてその言葉を聞いて嬉しくなるあたしもあたしだ……
奈緒「わかった! わかったからもう言うな! ばか! はぁ……やるよ、この仕事。Pさんがあたしの為に持ってきてくれた仕事だしな」
P「奈緒なら受けてくれると思っていたよ。すぐに先方に話しておく。俺も頑張るから一緒に頑張ろう、奈緒」
奈緒「う、うん!……へへ」
P「いい笑顔だ。かわいい」
奈緒「なっ! またかわいいって言いやがったなぁ~!ばかぁ!」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:14:06.18 ID:hPgYvcmo0
___
【 休憩室 】
加蓮「ふーん、良かったじゃん、モデルの仕事。なんで悩んでるのさ」
アイドル仲間の北条加蓮は、お菓子をポリポリ食べながらそう答える
奈緒「だってよぉ……モデルなんて初めてで、どうやっていいか分かんなくてさ。かわいくしろって言われても……」
加蓮「(普通にかわいいんだけど……)そうだ! だったらさ、あの服着ればいいじゃん!」
奈緒「あの服?」
加蓮「ほら! クリスマスの時の! 奈緒Pさんに見せたいからって着てきたじゃん!」
奈緒「あ、あれか!? 無理無理無理無理! 」
加蓮「えー、超かわいかったのにー。残念だなー」
加蓮がソファの背もたれにワザとらしく体重を乗せる
また煽って着せる気だな……
でも、あたしは着ないぞ。あの服は……
【 休憩室 】
加蓮「ふーん、良かったじゃん、モデルの仕事。なんで悩んでるのさ」
アイドル仲間の北条加蓮は、お菓子をポリポリ食べながらそう答える
奈緒「だってよぉ……モデルなんて初めてで、どうやっていいか分かんなくてさ。かわいくしろって言われても……」
加蓮「(普通にかわいいんだけど……)そうだ! だったらさ、あの服着ればいいじゃん!」
奈緒「あの服?」
加蓮「ほら! クリスマスの時の! 奈緒Pさんに見せたいからって着てきたじゃん!」
奈緒「あ、あれか!? 無理無理無理無理! 」
加蓮「えー、超かわいかったのにー。残念だなー」
加蓮がソファの背もたれにワザとらしく体重を乗せる
また煽って着せる気だな……
でも、あたしは着ないぞ。あの服は……
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5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:14:50.96 ID:hPgYvcmo0
奈緒「あの服は着ない! それに……あれはPさんの為に……」
加蓮「……」ニヤニヤ
奈緒「あ! 加蓮、今のは違う! そういう意味じゃなくて!」
加蓮「あーもう! 奈緒かわいい~~! 奈緒Pさんの事、そんなに好きなんだー」
奈緒「す、す、好きじゃない! 好きじゃないから~~~!」
加蓮「へ~~……ま、それでも気持ちは分かるよ」
奈緒「……え?」
加蓮「私もプロデューサーさんとデートする時の服、それ以外じゃ着ないもん」
奈緒「デ、デート……やっぱり加蓮Pさんと付き合ってるのか!?」
加蓮「ご想像にお任せしまーす。奈緒も奈緒Pさんと頑張ってね」
そう言うと加蓮は足早に去って行った
デート、か。
……ちょっと、ちょっとだけ、羨ましくなった
奈緒「そんな事より!……やるしかない、か」
加蓮「……」ニヤニヤ
奈緒「あ! 加蓮、今のは違う! そういう意味じゃなくて!」
加蓮「あーもう! 奈緒かわいい~~! 奈緒Pさんの事、そんなに好きなんだー」
奈緒「す、す、好きじゃない! 好きじゃないから~~~!」
加蓮「へ~~……ま、それでも気持ちは分かるよ」
奈緒「……え?」
加蓮「私もプロデューサーさんとデートする時の服、それ以外じゃ着ないもん」
奈緒「デ、デート……やっぱり加蓮Pさんと付き合ってるのか!?」
加蓮「ご想像にお任せしまーす。奈緒も奈緒Pさんと頑張ってね」
そう言うと加蓮は足早に去って行った
デート、か。
……ちょっと、ちょっとだけ、羨ましくなった
奈緒「そんな事より!……やるしかない、か」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:15:26.41 ID:hPgYvcmo0
___
【 撮影当日・夜 】
結局、撮影用の服は事務所から借りた
Pさんからは何も言われず、一緒に撮影現場に向かった
P「奈緒、頼むな。かわいく行こう」
奈緒「かわいく……かわいく……」
P「そう緊張するなよ。いつも通りの奈緒でいい。大丈夫さ」
奈緒「なんだよその自信は」
P「奈緒を信じているから。出来るな?」
奈緒「……まぁ、やってみるよ」
スタッフ「こっちは準備オッケーです! 撮影いけますか?」
P「了解、いけます。……奈緒、行こう」
あたしはPさんに連れられて撮影場所に入る
階段を下った所から振り向いて上を見上げる構図だそうだ
……イメージは"彼氏が下りてくるのを待つ女の子"
……あたしに出来るだろうか……
【 撮影当日・夜 】
結局、撮影用の服は事務所から借りた
Pさんからは何も言われず、一緒に撮影現場に向かった
P「奈緒、頼むな。かわいく行こう」
奈緒「かわいく……かわいく……」
P「そう緊張するなよ。いつも通りの奈緒でいい。大丈夫さ」
奈緒「なんだよその自信は」
P「奈緒を信じているから。出来るな?」
奈緒「……まぁ、やってみるよ」
スタッフ「こっちは準備オッケーです! 撮影いけますか?」
P「了解、いけます。……奈緒、行こう」
あたしはPさんに連れられて撮影場所に入る
階段を下った所から振り向いて上を見上げる構図だそうだ
……イメージは"彼氏が下りてくるのを待つ女の子"
……あたしに出来るだろうか……
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:16:07.87 ID:hPgYvcmo0
ディレクター「それじゃあ始めますか。最初に何枚か撮るから慣れてちょーだい」
奈緒「あ、はい! お願いします」
あたしは階段を数段下り、立ち止まって振り向く
ディレクター「んー、笑顔が足りないなぁ。もっとニコっとして!」
奈緒「は、はい!」
笑顔、笑顔
あたしはもう一度振り向いて笑顔を見せる
ディレクター「固いなぁ……ま、最初はこんなもんかな。カメラさん撮って」
___
ディレクター「うーん……P君どうだい? 固いよねぇ」
P「固いですね、いつも以上に表情がぎこちない」
ディレクター「先方さんの依頼は"自然な笑顔"だからねぇ。これじゃ作りものの笑顔だ」
P「……! でしたらディレクター、1ついいですか?」
___
奈緒「あ、はい! お願いします」
あたしは階段を数段下り、立ち止まって振り向く
ディレクター「んー、笑顔が足りないなぁ。もっとニコっとして!」
奈緒「は、はい!」
笑顔、笑顔
あたしはもう一度振り向いて笑顔を見せる
ディレクター「固いなぁ……ま、最初はこんなもんかな。カメラさん撮って」
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ディレクター「うーん……P君どうだい? 固いよねぇ」
P「固いですね、いつも以上に表情がぎこちない」
ディレクター「先方さんの依頼は"自然な笑顔"だからねぇ。これじゃ作りものの笑顔だ」
P「……! でしたらディレクター、1ついいですか?」
___
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:17:13.60 ID:hPgYvcmo0
奈緒「はぁ……」
上手くいかないなぁ
……Pさんとディレクターさんはずっと話こんじゃってるし
なんとかしないと。Pさんの期待に応えなきゃ
あ、話終わったみたいだ。Pさんがこっちに来た
……まず謝らなきゃ
奈緒「あ、Pさん。あのさ……」
P「奈緒、ちょっといいか?」
奈緒「ん、うん?」
Pさんがあたしの隣に座る
P「率直に言うけど、さっきの奈緒の笑顔はダメだ」
奈緒「っ!……」
P「そんな顔するなよ。奈緒が緊張しているのは分かる。雑誌のモデルは初めてだしな」
奈緒「……うん、緊張してる。だってさ、あたし……笑顔ってどうやって出すか分からなくて。だからさっきみたいな、
ぎこちない感じになっちゃって」
P「無理に笑顔を出さなくてもいい。俺に考えがあるんだ」
上手くいかないなぁ
……Pさんとディレクターさんはずっと話こんじゃってるし
なんとかしないと。Pさんの期待に応えなきゃ
あ、話終わったみたいだ。Pさんがこっちに来た
……まず謝らなきゃ
奈緒「あ、Pさん。あのさ……」
P「奈緒、ちょっといいか?」
奈緒「ん、うん?」
Pさんがあたしの隣に座る
P「率直に言うけど、さっきの奈緒の笑顔はダメだ」
奈緒「っ!……」
P「そんな顔するなよ。奈緒が緊張しているのは分かる。雑誌のモデルは初めてだしな」
奈緒「……うん、緊張してる。だってさ、あたし……笑顔ってどうやって出すか分からなくて。だからさっきみたいな、
ぎこちない感じになっちゃって」
P「無理に笑顔を出さなくてもいい。俺に考えがあるんだ」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:17:52.25 ID:hPgYvcmo0
奈緒「なんだ?」
P「俺を見てくれ」
奈緒「……は、はぁぁ!?」
P「奈緒は気づいていないかもしれないけど、俺といる時の奈緒は良い笑顔が出ているんだ」
奈緒「……え?」
P「とても奇麗で、純粋な笑顔だ。あの笑顔が欲しい」
奈緒「な、な、な……」
何を言ってるんだ、この人は!
き、奇麗? あたしが!?
しかも、Pさんといる時だとーー!?
あ、あたしは知らないうちにPさんに笑顔を向けていたのか!?
P「落ち着いて。だからさ、俺が階段の上で立ってるから、奈緒は振り向いて俺を見てほしい」
奈緒「え……えぇ!? む、無理無理! は、恥ずかしすぎるってば!」
P「大丈夫、奈緒なら出来るさ。俺を信じて」
信じろ、なんて…………でも、そう言ってくれて気が楽になった
奈緒「……わかった。Pさんにそう言われたら、やるしかないよな」
___
P「俺を見てくれ」
奈緒「……は、はぁぁ!?」
P「奈緒は気づいていないかもしれないけど、俺といる時の奈緒は良い笑顔が出ているんだ」
奈緒「……え?」
P「とても奇麗で、純粋な笑顔だ。あの笑顔が欲しい」
奈緒「な、な、な……」
何を言ってるんだ、この人は!
き、奇麗? あたしが!?
しかも、Pさんといる時だとーー!?
あ、あたしは知らないうちにPさんに笑顔を向けていたのか!?
P「落ち着いて。だからさ、俺が階段の上で立ってるから、奈緒は振り向いて俺を見てほしい」
奈緒「え……えぇ!? む、無理無理! は、恥ずかしすぎるってば!」
P「大丈夫、奈緒なら出来るさ。俺を信じて」
信じろ、なんて…………でも、そう言ってくれて気が楽になった
奈緒「……わかった。Pさんにそう言われたら、やるしかないよな」
___
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:18:27.14 ID:hPgYvcmo0
ディレクター「次で決めちゃおうか! じゃあP君頼むよー」
P「はい、お願いします」
奈緒「……」
P「奈緒、俺を見るんだ。いいかい?」
奈緒「うん。もう大丈夫。行くよ、Pさん」
P「いい返事だ。それじゃあ始めようか」
あたしは階段を下りる
半分ほど下ったところで後ろを振り向いて見上げる
……Pさんがいる
いつもあたしを助けてくれて、いつもあたしと一緒にいてくれて、一緒に悩んで、一緒に泣いて、一緒に笑ってくれる
あたしはそんなPさんが……
Pさん、いつもありがとう……
奈緒「……へへ」
___
P「はい、お願いします」
奈緒「……」
P「奈緒、俺を見るんだ。いいかい?」
奈緒「うん。もう大丈夫。行くよ、Pさん」
P「いい返事だ。それじゃあ始めようか」
あたしは階段を下りる
半分ほど下ったところで後ろを振り向いて見上げる
……Pさんがいる
いつもあたしを助けてくれて、いつもあたしと一緒にいてくれて、一緒に悩んで、一緒に泣いて、一緒に笑ってくれる
あたしはそんなPさんが……
Pさん、いつもありがとう……
奈緒「……へへ」
___
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:19:11.32 ID:hPgYvcmo0
ディレクター「文句無し。最高の笑顔だ」
P「えぇ、最高です」
奈緒「あ、ありがとうございます!」
ディレクター「よくがんばったよ、神谷君。やはりP君が上にいたから……う~ん、これは青春だな」
奈緒「は?……え?」
ディレクター「いやいや、それより本当に良かったよ。これなら先方さんも大喜びだ」
P「そうですね。写真が出来次第、私が持っていきます」
ディレクター「頼んだよ。じゃあこっちは撤収作業があるから、ここで解散だ。お疲れ様」
奈緒「お、お疲れ様でした!」
___
【 控室 】
P「よし!改めて、今日はお疲れ様。頑張ったね、奈緒」
奈緒「ん。Pさんの……おかげ、だから。その……ありがと」
P「おう」ニヤニヤ
奈緒「あぁぁ! もうニヤニヤすんな! ばか!」
P「ごめんごめん。ほら、着替えてくるといい。事務所の外で待ってるから」
はぁ……あたしが少し素直になったら、からかいやがって~~!
…………よーし、こうなったら……
___
P「えぇ、最高です」
奈緒「あ、ありがとうございます!」
ディレクター「よくがんばったよ、神谷君。やはりP君が上にいたから……う~ん、これは青春だな」
奈緒「は?……え?」
ディレクター「いやいや、それより本当に良かったよ。これなら先方さんも大喜びだ」
P「そうですね。写真が出来次第、私が持っていきます」
ディレクター「頼んだよ。じゃあこっちは撤収作業があるから、ここで解散だ。お疲れ様」
奈緒「お、お疲れ様でした!」
___
【 控室 】
P「よし!改めて、今日はお疲れ様。頑張ったね、奈緒」
奈緒「ん。Pさんの……おかげ、だから。その……ありがと」
P「おう」ニヤニヤ
奈緒「あぁぁ! もうニヤニヤすんな! ばか!」
P「ごめんごめん。ほら、着替えてくるといい。事務所の外で待ってるから」
はぁ……あたしが少し素直になったら、からかいやがって~~!
…………よーし、こうなったら……
___
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:20:04.36 ID:hPgYvcmo0
【 外・事務所駐車場 】
奈緒「あ、あの!……Pさん、お待たせ」
P「おー。それじゃあ帰……」
奈緒「……」
P「奈緒、その服……」
奈緒「……」
あたしは"あの服"を着た
クリスマスの日に着た、あの服を
P「……クリスマスの時の服か」
奈緒「さ、最初は……この服を着て、写ろうと思ってたんだ」
P「……」
奈緒「でも、これは……この服は特別だから……えと、その……」
P「奈緒」
奈緒「な、なんだ?」
P「実はね、今日の撮影、俺も最初はその服で写そうと考えていた。それでも俺はやめた。なんでか分かるかい?」
奈緒「……わかんない」
P「その服、俺のために着てくれたんだろ? 前に渋谷さん達から聞いたよ」
奈緒「!!!」
奈緒「あ、あの!……Pさん、お待たせ」
P「おー。それじゃあ帰……」
奈緒「……」
P「奈緒、その服……」
奈緒「……」
あたしは"あの服"を着た
クリスマスの日に着た、あの服を
P「……クリスマスの時の服か」
奈緒「さ、最初は……この服を着て、写ろうと思ってたんだ」
P「……」
奈緒「でも、これは……この服は特別だから……えと、その……」
P「奈緒」
奈緒「な、なんだ?」
P「実はね、今日の撮影、俺も最初はその服で写そうと考えていた。それでも俺はやめた。なんでか分かるかい?」
奈緒「……わかんない」
P「その服、俺のために着てくれたんだろ? 前に渋谷さん達から聞いたよ」
奈緒「!!!」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:21:42.17 ID:hPgYvcmo0
P「奈緒が俺のために一生懸命選んで着てくれた服。俺はね、それを他の人に見せたくなかった」
奈緒「Pさん……」
P「公私混同かな? でも、それでもいい」
Pさんの、まっすぐな気持ち
すごく暖かい
……あたしも、素直に……まっすぐに……
P「かわいいよ、奈緒」
奈緒「う、うん……あたし、……あたしも! 見せたいのはPさんだけ! クリスマスにPさんに見せたいから、
未央や凛達に手伝ってもらってこの服を買ったんだ!Pさんに喜んでほしいから!
いつもあたしの事を……か、かわいいって言ってくれるPさんに、もっとかわいいって言ってほしかったから!」
P「可愛いよ、奈緒」
奈緒「っ!!!」
Pさんに、抱きしめられた
え? え? どうしよ
あたし、どうすれば
P「可愛い」
奈緒「……あああああのあの、Pさん、あ、あたし、いま、Pさんに」
P「嬉しかったよ、また着てくれて。すごく可愛い」
奈緒「………………うん」
いつもの"かわいい"と違う"可愛い"
ずっとずっと、Pさんの気持ちが込められた"かわいい"だった
___
奈緒「Pさん……」
P「公私混同かな? でも、それでもいい」
Pさんの、まっすぐな気持ち
すごく暖かい
……あたしも、素直に……まっすぐに……
P「かわいいよ、奈緒」
奈緒「う、うん……あたし、……あたしも! 見せたいのはPさんだけ! クリスマスにPさんに見せたいから、
未央や凛達に手伝ってもらってこの服を買ったんだ!Pさんに喜んでほしいから!
いつもあたしの事を……か、かわいいって言ってくれるPさんに、もっとかわいいって言ってほしかったから!」
P「可愛いよ、奈緒」
奈緒「っ!!!」
Pさんに、抱きしめられた
え? え? どうしよ
あたし、どうすれば
P「可愛い」
奈緒「……あああああのあの、Pさん、あ、あたし、いま、Pさんに」
P「嬉しかったよ、また着てくれて。すごく可愛い」
奈緒「………………うん」
いつもの"かわいい"と違う"可愛い"
ずっとずっと、Pさんの気持ちが込められた"かわいい"だった
___
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:22:31.84 ID:hPgYvcmo0
P「おっ……と。いくら人がいなくても、外でこれはヤバいな。完全に甘い雰囲気に呑まれてた」
奈緒「あ、甘いって……は、恥ずかしい……」
あたし、Pさんと抱き合っちゃった……
抱き合っちゃった!
どうしよう、顔が熱い。心臓がすごくバクバクいってる
でも……すごく幸せな気分だ
P「奈緒、おーい」
奈緒「はっ……! な、なんだよPさん!?」
P「これから、ご飯でも食べに行かないか?」
奈緒「ご、ご飯……?」
P「この前さ、良さそうなレストランを見つけたんだ。車で少し走れば着くから、どうだ?」
奈緒「……うん、行くよ。行きたいな、Pさんと一緒に」
P「決まりだな。それじゃあ一緒に行こうか」
Pさんはあたしに手を伸ばす
あたしは少し恥ずかしがってその手を取る
Pさんはニコっと笑う
あたしも、笑う
P「いい笑顔だ、奈緒」
___
奈緒「あ、甘いって……は、恥ずかしい……」
あたし、Pさんと抱き合っちゃった……
抱き合っちゃった!
どうしよう、顔が熱い。心臓がすごくバクバクいってる
でも……すごく幸せな気分だ
P「奈緒、おーい」
奈緒「はっ……! な、なんだよPさん!?」
P「これから、ご飯でも食べに行かないか?」
奈緒「ご、ご飯……?」
P「この前さ、良さそうなレストランを見つけたんだ。車で少し走れば着くから、どうだ?」
奈緒「……うん、行くよ。行きたいな、Pさんと一緒に」
P「決まりだな。それじゃあ一緒に行こうか」
Pさんはあたしに手を伸ばす
あたしは少し恥ずかしがってその手を取る
Pさんはニコっと笑う
あたしも、笑う
P「いい笑顔だ、奈緒」
___
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:23:15.09 ID:hPgYvcmo0
【 数日後・事務所 】
奈緒「Pさん、おはよ!」
P「おはよう、奈緒。今日もかわいいな」
奈緒「……ん」
P「お、照れてるな。よしよし」
奈緒「そりゃ照れるに決まってるだろ! ばか!」
P「奈緒はかわいいなぁ! 頭なでなでしてやろうか」
奈緒「うわっ! おいPさん! やめろ! やめろって~~!」
あれから、あたしとPさんの関係は少し変わった
お互い、前よりスキンシップが増えた気がする
P「っと、じゃれ合うのはこれくらいにして、奈緒はレッスンを」
奈緒「あー、Pさん、あのさ」
P「どうした?」
奈緒「んーと、その……今日さ、仕事終わったら……遊びに行きたいなーって……思ったり」
P「……あぁ。行こうか、2人で」
奈緒「うん! ありがとな、Pさん」
P「素直になった奈緒もかわいいな。いつものツンデレ奈緒もかわいいけど」
奈緒「う、うるさいな! 茶化すなよ!」
P「悪い悪い。それで、今日はあの服、持ってきてるのか?」
奈緒「そうだけど……ほんとPさんはあの服好きだよなー」
奈緒「Pさん、おはよ!」
P「おはよう、奈緒。今日もかわいいな」
奈緒「……ん」
P「お、照れてるな。よしよし」
奈緒「そりゃ照れるに決まってるだろ! ばか!」
P「奈緒はかわいいなぁ! 頭なでなでしてやろうか」
奈緒「うわっ! おいPさん! やめろ! やめろって~~!」
あれから、あたしとPさんの関係は少し変わった
お互い、前よりスキンシップが増えた気がする
P「っと、じゃれ合うのはこれくらいにして、奈緒はレッスンを」
奈緒「あー、Pさん、あのさ」
P「どうした?」
奈緒「んーと、その……今日さ、仕事終わったら……遊びに行きたいなーって……思ったり」
P「……あぁ。行こうか、2人で」
奈緒「うん! ありがとな、Pさん」
P「素直になった奈緒もかわいいな。いつものツンデレ奈緒もかわいいけど」
奈緒「う、うるさいな! 茶化すなよ!」
P「悪い悪い。それで、今日はあの服、持ってきてるのか?」
奈緒「そうだけど……ほんとPさんはあの服好きだよなー」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 02:23:59.11 ID:hPgYvcmo0
Pさんが好きなのはあたしじゃ無くて服なのか?
ちょっとだけ服に嫉妬した
P「服も好きだけど、俺は奈緒が好きだよ」
奈緒「…………へ!?」
P「さて、仕事仕事! 資料はどこだったかな……」
奈緒「待て待て! Pさん、今のは!」
P「お仕事だぞー」
奈緒「逃げる気だな!? そうはいくか!」
どこかへ行こうとするPさんに、あたしは前から抱きついた
さっきの言葉がまた聞きたいから
P「おわっ!! 奈緒!? ここじゃマズイって!」
奈緒「は、離すもんか! もう一回言わないとダメだからな! ……ばか」
P「……可愛いな、奈緒は。それじゃあもう一回言うよ」
奈緒「うん」
___
【 物陰 】
凛「奈緒、かわいい」
加蓮「かわいい」
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