友紀「……うーん」

ありす「……」

友紀「……」ﾌﾟｽﾌﾟｽ

ありす「あの、頭から煙が……」

友紀「ごめん、すぐには選べないや。ちょっと考えさせて……」

☆

ありす「ふぅ……」

巴「どうしたんじゃありす、ため息をついて」


ありす「実はかくかくしかじかで……」

巴「ほぉ……そりゃ難儀じゃな」

ありす「私はCoが専門ですので、かわいさはそこまで重要視していないのですが……マスコットキャラクターに負けるというのは悔しいです」

巴「無機物相手じゃからなぁ……」

ありす「え？」

巴「む？」

ありす「ねこっぴーは生き物ですよね？友紀さんも言っていましたよ」

巴「……」


巴「ほうか、ねこっぴーは生き物じゃな。勘違いしとったわ、すまんのう」

ありす「もう、びっくりさせないで下さい」

巴「まぁ、それは置いとくとしてじゃな。友紀にかわいさをアピールするために……ここはひとつ、Cuの先達をかわいさの参考にしてみるのはどうじゃ」

ありす「Cuの……？」

巴「例えば……そうじゃな、手軽なところで総選挙の上位陣をマネしてみるのはどうかの？」

ありす「なるほど……やってみます！」

ありす「橘ありす、頑張ります！」

巴「……」

ありす「普通ですね」

巴「……普通じゃの」

ありす「卯月さんは普通にマネをするのが難しいのではないでしょうか？」

巴「色々な背景があってこそ……という部分もあるかもしれんな」

ありす(ウサ耳)「……きゃ、きゃはっ」

巴「……」

ありす「……///」

巴「どうも照れが見えるのう」

ありす「うぅ……これはちょっと、恥ずかしすぎます……」

巴「衣装にセリフに、両方をマネするレベルは少し早すぎたかもしれんな」

ありす(ネコ耳&猫しっぽ)「こんな感じで……どうですか」

巴「ふむ……これはなかなか……」

ありす「お尻に違和感があって、落ち着きません……」

巴「かわいさのためには必須じゃ。我慢せい」

巴「しかしどうも、既視感というかインパクトの無さが拭えんのう」

ありす「インパクト……？」

巴「本家はギャップによってそれを打開したわけじゃが……もうワンポイント、付け加えたいところじゃ」

巴「猫……」

巴「かわいさ……」

巴「そして友紀本人の嗜好を考慮すると……」

巴「……仁奈のものならサイズも……」

ありす「？」

☆

友紀「ありすちゃん、かわいいーっ！！」ｷﾞｭｰｯ

ありす(ねこっぴーの被り物)「……」

巴「どうじゃ、ねこっぴーよりもありすのほうがかわいいと思わんか？」

友紀「うん！」




友紀「ありすちゃんは、ねこっぴーよりもずっとずっとかわいいよ！」

巴「……一件落着じゃな！」

ありす「釈然としないんですが……」

おしまい。

ねこっぴーに抱きつくのは合法だよな