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トップページモバマス > のあ「ガンプラをつくるわよ」みく「あの」

1: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:25:44.33 ID:SQ0uZSEs0

・にゃん・にゃん・にゃんと奈緒がガンプラを買って作るSSです
・ガンプラを作ったことが無い人向けの講座っぽい感じです


みく「とりあえず、色々と説明して欲しいんだけど」
mekwmk41

のあ「ガンプラとは、ガンダムシリーズに登場するモビルスーツなどを立体化したプラキット――」
tkmnna33

みく「だれがガンプラの説明を頼んだのにゃ!」

みく「みくは、奈緒ちゃんと買い物に行くって言うから準備しようとしたの!」

みく「それが、なんでお米みたいに担がれているのにゃ!」




2: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:27:23.23 ID:SQ0uZSEs0

~回想~

みく「今日も寒いにゃあ……炬燵から出たくない……」

みく「けど、せっかくお休みだし、何処か出かけようかな……」

トゥルン

みく「ん、チャットにゃ。奈緒ちゃんから?」

奈緒『これから買い物に行くんだけど、良かったら一緒にどう?』
kmyno36

みく「おー、ちょうどいいところに。何処に行くのかな……まあ、変なとこじゃないでしょ」

みく『おっけー準備するにゃ』

奈緒『ありがとー、寮の前で待ってるよ。あ、今アーニャとの』

みく「アーニャとの……? なんだろ?」

デレレレレ レデレレレレ デレレレレ デレレレレ

みく「え、な、なに? 日曜夕方5時に聴いたことのあるイントロが……」

バンッ

のあ「レーイズユアフラー こえのかぎーり こえのかぎーり こえのかぎーりさけんでー」

アーニャ「きっといつかーいつかどこかーゆめをみつづけさまようー」

みく「!?」


3: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:28:45.67 ID:SQ0uZSEs0

みく「な、なんなのにゃ!?」

奈緒『途中で送っちゃった。アーニャとのあさんが迎えに行ってる』

みく「あーにゃんとのあにゃんなの!? なにそのリアルなネコマスク!?」

のあ「あーんぷれしゃゆーあうぇいてんぐふぉでぃれくしょん」

アーニャ「ごーんおざろーどざっじゅゆまいんー」

みく「英語のとこ全然歌えてないにゃ!」

のあ「……ふぅ。みく、行くわよ」

みく「えっ、行くって何処にってにゃ!? ちょ、いきなり担がないでー!」

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4: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:32:23.73 ID:SQ0uZSEs0

~回想おわり~

奈緒「えっと、なんかごめん……」

みく「奈緒ちゃんのせいじゃないから気にしないでいいにゃ……」オロサレチュウ

のあ「優しいのね、みく」オロシチュウ

みく「のあにゃんしか悪く無いでしょ!? なんなのにゃそのマスク!」

アーニャ「本当はヴァールク……アー、狼ですけど、にゃん・にゃん・にゃんなので猫にしました」
ana28

みく「そんな気遣いいらないにゃ……」

みく「まあ、のあにゃんが変なことするのはいつもどおりだし、もういいにゃ」

奈緒(いいんだ……)

みく「それで、買い物に行くんでしょ? 何買いに行くのにゃ?」


5: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:34:58.03 ID:SQ0uZSEs0

奈緒「え、えっと……その、ガンプラを」

みく「ガンプラ……って、CMで観たことあるような……おもちゃだっけ?」

奈緒「まあ、そうだな。アニメ観てたら欲しくなったんだけど、一人だとちょっと買いづらくてさ」

奈緒「そしたら、のあさんが一緒に行くって言ってくれて。で、アーニャも行きたいって言うから、せっかくだしみくも誘おうって」

奈緒「あー、迷惑、だったかな」

みく「そんなことないにゃ。皆一緒のほうが楽しいし、迷惑なわけないにゃ」

アーニャ「ダー。私もです」

奈緒「そ、そっか……あ、ありがとな」

のあ「私の判断は……間違っていなかったようね……」

みく「普通に誘ってれば同意したにゃ……」


6: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:36:32.75 ID:SQ0uZSEs0

みく「というか、のあにゃんってそういうの詳しいの?」

奈緒「そうだよなー。意外っぽい感じもするけど、やってても不思議じゃない感じもするし」

アーニャ「ノアは、ミステリアス、ですからね」

のあ「アイドルとなってからも、それ以前も……私は、世界を知るためにあらゆるものに手を伸ばした……」

のあ「達人……とは言えなくとも、人並みの知識は保証するわ」

のあ「これでも、地元のガンプラコンテストでは『素組のノア』と畏怖された女よ……」

奈緒(あれ、素組って確か、そのまま組んだ状態じゃ……)

のあ「では、行きましょう……想像力を羽ばたかせるために……」


7: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:37:54.92 ID:SQ0uZSEs0

~ホビーショップ~

みく「おお……箱がたくさん積まれてるにゃ……」

アーニャ「ダー。未知の世界、ですね」

奈緒「へ、変じゃないかな? 女性だけでこういう店に入るのって……」

のあ「奈緒……アイドルがステージに立っているのを不思議がる人がいるかしら?」

奈緒「えっ? それは、当たり前のことだからじゃ……」

のあ「それと同じ。『ここにいて当たり前』と堂々としていれば、誰も気にしないものよ」

奈緒「な、なるほど……確かに、みくもアーニャも堂々としてる……」


みく「んー、みくもせっかく来たんだし、何かつくってみようかにゃ」

アーニャ「アー、ミク。これなんてどうですか」つネオジオング

みく「そんなご神体みたいなの置くスペースはないにゃ!」

奈緒(……漫才してるだけのような気もするけど)


8: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:42:16.01 ID:SQ0uZSEs0

奈緒「しかし、こう目の前にすると目移りするな……」

アーニャ「ダー。ノア、アーニャでも作れるの、ありますか?」

のあ「そうね……まず、前提としてガンプラを作るだけなら技術は必要ないわ」

のあ「ガンプラは、接着剤要らずで組み立てることができ、塗装の必要もない……」

のあ「時間と根気さえあれば、どのガンプラも難易度に大きな差はない……」

のあ「けれど、その時間というものは、誰もが同じだけ持っているわけではない」

のあ「ならば、どうすればいいのか……それは」

みく「もっと短く」

のあ「HGかSDにしなさい」

奈緒(あ、ちょっと拗ねてる)


9: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:44:48.06 ID:SQ0uZSEs0

奈緒「ま、まあ、初めてならHGかSDにすればいいってことだな?」

のあ「そういうこと……両者とも値段も安く作りやすいわ……」

アーニャ「こっちの『RG』っていうのは、なんですか?」

のあ「それは、リアルグレード……大きさはHGと同じだけど、内部フレームが存在、色分けの細かさなど情報量が異なるわ」

のあ「HGと比べると繊細なパーツも多い……故に完全な初心者には向かないかもしれない……」

みく「こっちがSD……あっ可愛いかも」

のあ「SDは、可愛らしくデフォルメされたデザインが特徴……」

のあ「そして、小さな子どもでも作りやすいように、ニッパーを使わず組み立てることが出来る……それも勧める理由……」


10: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:46:08.32 ID:SQ0uZSEs0

みく「えっと、HGだっけ。HGだと何がオススメにゃ?」

通りすがりの楓「このキュベレイパピヨンなんて蝶オススメです……ふふっ」

通りすがりのちひろ「こちらのブルデュエルもいいですよ!」

のあ「……良い、と思うものは人によって違う」

奈緒(えっ、今の流すの?」

のあ「その上で私が勧めるなら……」

つHG ガンダムバルバトス

奈緒「あっ、オルフェンズのやつだ」

のあ「最新技術で作られただけあり、太刀の両手持ちも無理なくこなせる可動範囲……」

のあ「パーツ数も多くなく、色分けもそれなり……何より定価1080円という値段。悪くないと思うわ」


11: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:47:37.15 ID:SQ0uZSEs0

アーニャ「SDでは、なんですか?」

のあ「SDなら……これね」

つレジェンドBB ストライク劉備ガンダム

みく「レジェンドBB……ってなんにゃ?」

のあ「簡単に言うなら、SDを豪華にしたものよ」

のあ「通常のSDと比べて値段が若干上がっているけれど、その代わりメッキやクリアパーツを使用されているわ」

奈緒「確かに、等身は小さいけどかなりクリアパーツが使われてるなー」

のあ「ストライク劉備ガンダムは、SDとは思えないボリュームが魅力……小さいながらも存在感がある……」

のあ「もう一つあげるなら……これよ」

つSDBF スターウイニングガンダム

のあ「これは、SDガンダム形態からHGと同等身のリアルモードに組み替えることが出来るわ」

奈緒「へえー。アニメと同じことが出来るってすごいな……」

のあ「SDガンダムは、こういったギミックも魅力ね……」


12: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 00:49:34.92 ID:SQ0uZSEs0

奈緒「んー、じゃあ私はバルバトスを買おうかな。アニメでもカッコ良かったし」

アーニャ「アーニャは、スターウイニングガンダムにしますね。スター……星、ですから」

みく「じゃあ、みくはストライク劉備ガンダムに」

のあ「ああ……忘れていたわ。HGデンドロビウムもオススメよ」

みく「そうなの? じゃあ、それに――」

HGデンドロビウム「やあ」

みく「デカ!? 家電並にデカイ箱にゃ!? しかも高っ!? 割引されて27000もするの!?」

のあ「安心しなさい、ここは私のおごりよ」

みく「こんなのあったら、みくの生活スペースが奪われるにゃ!」


23: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 13:39:45.93 ID:SQ0uZSEs0

奈緒「とりあえず、買うものは決まったけど、道具は何がいるんだ?」

奈緒「のあさんは、ニッパーだけあれば組み立てられるって言ってたけど、ここにはたくさん道具があるし」

のあ「確かに……ピンセットやデザインナイフ、紙やすりやガンダムマーカー……あると便利な道具は多い……」

のあ「けれど、初めて作るというなら、買うものはニッパーとガンダムマーカー類だけでいいと思うわ」

アーニャ「便利なのに、ですか?」

のあ「様々な道具を買ったけれど、それで満足して手はついていない……。そんな経験はないかしら」

みく「そういえば、りーなちゃんもギター関係のもの買ってそれで満足してたような……」

のあ「人間というものは、お金を使っただけで満足してしまうもの……。それは避けるべき……」

のあ「そして、ここに売っているもののいくつかは、家庭にあるものでも代用できる」

のあ「代用品では物足りない、と思ってからでも遅くはないわ」

のあ「それに、今回は私の道具を貸す……」バッ

奈緒「こ、コートの中に工具が……」

みく「ブラックジャックみたいにゃ……」


24: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 14:07:07.89 ID:SQ0uZSEs0

アーニャ「アー、では、ニッパーを買えばいい、ですね」

のあ「ええ……それがあればいつでも組み立てる事ができる……」

みく「たくさんあるけど、どれを買えばいいにゃ?」

のあ「必ず『プラモデル用』と書かれているものを……500円程度のものでも十分よ」

のあ「これから何度も作る、と思っているなら2000円前後のものも悪くない……丁寧に使えば何年ももつ……」

奈緒「マーカーは? このペンみたいなのがそうなのか?」

のあ「ええ……ムラが出やすいから、広い面を塗るには向いてないけれど、部分塗装程度なら十分よ」

のあ「買うならマーカーセットがオススメね……。赤、青、黄、白の使い勝手のいい色が揃っているわ」

のあ「注意として……白のガンダムマーカーが単品で売っているけれど、これはやめた方がいい……」

のあ「他の色と比べて、『牛乳』と揶揄されるくらいに色が定着しないわ……」

奈緒「なるほど……よしっ、じゃあ買うとするか」

アーニャ「ダー。はやく、ミクの部屋で作りましょう」

みく「えっ、みくの部屋で作るのは決定済みなの?」

のあ「炬燵は……みくの部屋にしか無いもの……」

みく「のあにゃんが勝手に置いてったんじゃん……。使ってるのはみくだけど」


26: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 14:35:06.99 ID:SQ0uZSEs0

~みくの部屋~

みく「あー炬燵あったかい……」

アーニャ「いいですね……」

奈緒「な、なあ、早くつくってみようよ」ワクワク

のあ「その気持ち……わかるわ」

のあ「けれど、組み立てる前に、まずは説明書と照らしあわせて部品不足がないかを確認する……」

奈緒「は、はい!」ガサガサ

みく「へえー、本当にバラバラなんだ……いや、当たり前だけど」

アーニャ「ジーヴァピスィ……アー、イラストが多くて見やすいですね」


27: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 14:43:17.83 ID:SQ0uZSEs0

のあ「不足が無ければ、組み立てにかかりましょう」

奈緒「おお、ついに……なんかドキドキしてきた……」

みく「んー? 説明書のA16っていうのは、どういう意味にゃ?」

のあ「パーツは、ランナーと呼ばれる枠組みに繋がれている……」

のあ「Aというのは、ランナーの種別のこと……Aと書かれたランナーがあるはずよ」

アーニャ「ダー。じゃあ、A16は、『Aランナーのパーツ番号16』という意味、ですね」

のあ「その通り……アーニャは賢い子ね……」ナデナデ

アーニャ「エヘン、です」ドヤーニャ


28: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 15:04:35.11 ID:SQ0uZSEs0

のあ「では、やっていきましょう……まずは、奈緒のHGガンダムバルバトスから」

奈緒「よ、よし……」

のあ「パーツは、ゲートと呼ばれる細いプラでランナーと繋がれているわ。ここを、ニッパーで切る」

のあ「この時、パーツから離れたところを切って、少し残すのがコツ……。そして、下からニッパーを入れると、パーツを傷つけずに済むわ」

奈緒「ビルドファイターズでやってたなぁ……同じことをやっていると思うと、不思議な感じがする……」

のあ「そして、ニッパーを密着させてゲートの残りを切る……あとは説明書通りに組みたてていくだけよ……」

奈緒「思っていたよりも簡単……あ、あれ? 上手く嵌まらない……!」ギギギッ

のあ「パーツが上手く嵌まらない時は、接続穴からポリキャップがズレているのが原因よ」

のあ「無理に嵌めようとすると、ポリキャップが変形して泥沼……。一度外して付け直すといわ」

奈緒「なるほど……おっ、今度はちゃんと嵌った!」

のあ「パーツはパチンと言うまでしっかりと……基本ね」


29: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 15:22:07.52 ID:SQ0uZSEs0

みく「みくたちのは、どうやって作るの?」

のあ「手でちぎりなさい」

みく「雑っ!?」

アーニャ「アー、簡単にちぎれますね」ブチブチ

みく「あーにゃん!? もうちょっと躊躇おうよ!?」

のあ「パーツをちぎる、というのは抵抗があるかもしれないけど……元よりSDはそのように作られている」

のあ「むしろ、ニッパーで切り取るよりも綺麗に取れる……」

みく「……あ、ほんとにゃ。簡単に取れるにゃ」

アーニャ「ダー。けど、ゲートがちょっと残るのもあります」

のあ「パーツに残ったものは、ニッパーで切り取れば問題ないわ。後はHGと同じ……説明書通りにつくるだけ……」


36: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 19:48:27.69 ID:SQ0uZSEs0

みく「あっ、どうせパーツを外すなら最初に全部外しちゃばいいんじゃにゃいか?」

みく「みくはお利口さんだにゃ!」

のあ「待たれよ」

みく「えっ、なにその口調……」

のあ「ガンプラのパーツは、見分けの付きづらいものも多い……それらを区別する自信はみくにはあるかしら……」

みく「うっ……確かに、パーツ番号と説明書を見ないとわからないかも……」

のあ「それに、その過程でパーツを紛失してしまうかもしれない……素人にはオススメ出来ないわ……」

みく「そっか。じゃあ、順番にパーツを」

のあ「待たれよ」

みく「……今度は何」

のあ「冷蔵庫のプリン……食べてもいいかしら……」

みく「一個だけだよ」

奈緒(一個ならいいんだ……)


37: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 20:12:08.90 ID:SQ0uZSEs0

のあ「さて……奈緒は、そろそろ目のシールかしら……」モグモグ

奈緒「か、顔が小さくて貼りづらい……!」プルプル

奈緒「ピ、ピンセットはないのか……!」

のあ「素手でのシール貼りは難しい……ピンセットがないときは、爪楊枝の先にシールを乗せるとやりやすいわ……」

奈緒「お、おう……これなら素手よりかはまだ……」

のあ「貼った後は、麺棒で押し付けてやるとしっかり密着させられるわ……」

のあ「アイドルもガンダムも顔が命……慎重に焦らずやりなさい……」


39: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 20:17:54.53 ID:SQ0uZSEs0

みく「……あ、あれ? 説明書だとポリキャップに軸を入れるはずなのに、ポリキャップがない?」

みく「し、しまったにゃ! ポリキャップ入れずに組み立てちゃったにゃ!」

みく「んぎぎぎ……! 外れないにゃ……!」

のあ「落ち着きなさい、みく……自分を曲げてもパーツを曲げてはいけない……」

みく「みくは自分もパーツも曲げる気はないにゃ!」

のあ「なら、このカッターを使いなさい」スッ

みく「カッター? これをどうするにゃ?」

のあ「傷がついても目立たないパーツの隙間に、刃を入れるのよ」

のあ「そうしたら、テコのように少しずつパーツを浮かせていく」

みく「あ、隙間が広がって取りやすくなったにゃ」

のあ「無理にパーツを外すのは、怪我のもと……気をつけなさい」

みく「ん……ありがとにゃ」


40: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 20:22:47.95 ID:SQ0uZSEs0

奈緒「んー……」

アーニャ「どうしました、ナオ?」

奈緒「いや、色の濃いパーツだとゲート跡が白いのが目立って気になってさ」

アーニャ「ダー。ちょっと目立ちますね」

のあ「そういう時は、これを使いなさい」スッ

アーニャ「割り箸、ですか?」

のあ「割り箸の尻で、ゲート跡を擦るのよ」

奈緒「ごしごし……っと。おっ、ゲート跡が滑らかになった、かな?」

のあ「そうしたら、パーツと同色のガンダムマーカーを塗って、テイッシュで軽く拭き取る」

奈緒「ぬりぬり……ふきふき……。おお! さっきより目立たなくなった!」

のあ「リタッチというテクニックよ……素組には欠かせないわね」


41: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 20:31:33.10 ID:SQ0uZSEs0

~数時間経過~

みく「出来たにゃ!」

アーニャ「ダー。カッコいい、ですね」

奈緒「速いなー。けど、私も片足と腰で完成だな」

のあ「なかなかね……。けど、どうせならもう一手間加えてみましょうか……」

みく「にゃ? まだ何かするの?」

のあ「みくたちのガンプラは、このままでもカッコいい……しかし、のっぺりしてるとは思わないかしら」

みく「のっぺり……んー、確かに箱の絵とは違う感じにゃ」

アーニャ「けど、これは塗ってあるからじゃないですか?」

のあ「それはその通り……けれど、塗装せずとも完成度を高める事ができる……それが墨入れ」


43: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 20:42:13.35 ID:SQ0uZSEs0

麺棒でもシール押し付けられるし(震え声


奈緒「あ、聞いたことある。プラモの溝をペンでなぞるんだったような……」

のあ「その通り……プラモの表面にある溝……モールドに塗料を流しこむ」

のあ「それによって、モールド内に影が出来たように見え、よりリアリティが増すわ……」

みく「ペンって、ガンダムマーカーでやるのにゃ?」

のあ「それだと、太すぎるし色が濃すぎる……マーカーセットに付いて来た墨入れペン(流し込みタイプ)を使いましょう」

のあ「やりかたは簡単。モールドに墨入れペンを軽く押し付けるだけ……」

アーニャ「ダー。モールドに沿って塗料が流れていきます」

のあ「十分に流れ切らない場合は、数カ所押し付ければいいわ」


44: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 20:46:16.68 ID:SQ0uZSEs0

みく「けど、これだと押し当てたところが汚れちゃってるにゃ」

のあ「問題ない……。墨入れペンは消しゴムで消すことが出来る……」ケシケシ

のあ「消すときは、モールドに対し直角に消すこと……モールドに沿って消すとモールドの墨入れも消えてしまう」

のあ「また、平面に対し凸状になっている箇所を墨入れしたい……そういう時は、通常のペンタイプのもので墨入れするといいわ」

のあ「細い墨入れにしたい場合は、濃い鉛筆やシャーペンでもいいわね……」

アーニャ「全部、黒で墨入れしてもいいんですか?」

のあ「基本は、墨入れしたい箇所の同系色……白ならグレー、赤なら紺というようにする……」

のあ「しかし、モールドをはっきりとさせたい場合は白に黒を使ってもいい……要は好み、自由ね……」

奈緒「へえー。よっしゃ、墨入れ出来るように仕上げちゃうか!」パチパチ

のあ「小技として、腰部のフロントアーマーが繋がっている場合は、真ん中で切ると可動しやすくなるわ」


45: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 21:02:47.85 ID:SQ0uZSEs0

~それからそれから~

奈緒「やっ……たぁ! 完成したぞ!」

アーニャ「ハラショー。いい出来栄えですね、ナオ」

奈緒「そ、そうかな、へへっ」

みく「けど、全然ガンダムは知らないけど、ガンプラ作りは楽しかったにゃ」

アーニャ「ダー。新しいこと、楽しかったです」

奈緒「けど、のあさんは、私たちに教えてるだけで良かったんですか?」

のあ「いいのよ……私はそれだけで満足したのだから……」

のあ「それに、私は何も作っていなかったわけじゃない……」

奈緒「えっ? それはどういう……」

のあ「私が作り上げたもの……それは……」


のあ「貴方達の笑顔よ……」フッ


46: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 21:07:46.24 ID:SQ0uZSEs0

奈緒「……」

みく「……」

アーニャ「……」

のあ「……」

奈緒「……」

みく「……」

アーニャ「……」

のあ「……」


奈緒(本気なのかジョークなのかわからない……!)

奈緒(私は感動するべきなのか!? それとも笑えばいいのか!?)


47: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 21:11:46.56 ID:SQ0uZSEs0

みく「のあにゃん……」

アーニャ「ノア……」

奈緒(う、動くか……?)

みく「のあにゃんって、やっぱり優しいにゃ……」ダキッ

アーニャ「ダー。ノアは、にゃん・にゃん・にゃんのスタールシャヤ スィストラ……お姉さん、です」ダキッ

奈緒(そ、そっちなの!?)

のあ「ありがとう……二人とも……」チラッ

みく「……」チラッ

アーニャ「……」チラッ

奈緒(めっちゃ私の事チラ見してる! わ、私も行かないと駄目なのか!?」


48: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 21:18:02.22 ID:SQ0uZSEs0

奈緒「え、ええっと……あ、ありがとう、ございます……のあさん……」ダキッ

のあ「いいのよ……私も幸せよ……」ナデナデ

奈緒(は、恥ずかしい……!)

カシャカシャ

奈緒「……ん?」

のあ「さて……時間もちょうどいいし、夕飯にしましょうか……」スマホシマイ

みく「お昼からずっとガンプラ作ってたにゃ……何食べようか」スマホシマイ

アーニャ「アー、また鍋、にしますか?」スマホシマイ

奈緒「な、なあ今シャッター音みたいなのがしたような」

みく「また鍋? いいけど、今度は静かに食べさせて欲しいにゃ」

奈緒「もしかして、のあさんに抱きついていたところ撮ったんじゃ……」

アーニャ「今度は、水炊きもいいですね」

奈緒「なあ! せめて答えてくれよ!?」

のあ「……お約束、ね」

奈緒「だあああああ消してくれーーー!」


おわり


49: ◆QbMLM0d8YE 2016/02/06(土) 21:18:58.52 ID:SQ0uZSEs0

おまけウサミン


奈緒「菜々ちゃんは、ガンダムって観てた?」

菜々「ガンダムですか? そうですね、ナナはGガンげっほげっほ!」
abnn45

菜々「な、ナナはですね! え、ええっとそう! SEEDを観てました! JKですから!」

奈緒「へー3歳の時からガンダム観てたんだ」

菜々「…………えっ?」

※ガンダムSEED:2002年10月から2003年9月にかけて放送


おわる





転載元:のあ「ガンプラをつくるわよ」みく「あの」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454685934/



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コメント

コメント一覧

    • 1 名無し春香さん
    • 2022年03月16日 23:33
    • え?2016年のSSでBFの話が?まさかそんなハハハハハ……
      ……うそやん……orz
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