志保「……」

杏奈「……」

志保「……」

杏奈「……あっ」

志保「なに」

杏奈「志保、またアンドロイドやるんだ……かっこいい」

志保「別にかっこよくはないでしょう」

志保「識別コード33。対象を認識しました。サイバー条例第3条に従い、処分を開始します」

杏奈「わぁ。かっこいい……」

志保「満足した？ じゃあ私は別の場所で資料を……」

杏奈「次、杏奈もやりたい……」

志保「そう、未来あたりを捕まえれば良いんじゃない。それじゃ」

杏奈「イェーイ！アンナロイドだよ！」

志保「少しは話を聞きなさいよ」

杏奈「杏奈、アンナロイド、です……」

志保「オンなのかオフなのかはっきりしなさい」

杏奈「志保は、どっちのアンナロイドが、好き……？」

志保「どちらかというと、オフの方がアンドロイドらしいんじゃないかしら」

杏奈「じゃあオンにするね！ アンナロイドは、見てるみんなをハッピーにする、アイドルアンドロイドだよ！いぇい！」

志保「なんでそうなるのよ」

杏奈「識別コード33、アンナロイドのステージ楽しんでくれてるかな～！？」

志保「楽しんじゃダメでしょ。感情が無いんだから」

杏奈「だめだめ、アンナロイドのステージを見て、もっと感情をニョキニョキ生やしてくれなきゃ！」

志保「つくしみたいに言わないでよ。処分対象になるわよ」

杏奈「……じゃあ、識別コード33はアンナロイドのステージを警備するアンドロイドね。かっこいい……」

志保「なんなのよもう」

杏奈「いぇーい！みんな楽しんでるー！？」

志保「切り替え早くて胸焼けしそう」

杏奈「あっ！あんなところにレジスタンスさんがいるよ！助けて識別コード33！」

志保「レジスタンスにさんを付けるアンドロイドがいるわけないでしょ」

杏奈「アンナロイドはアイドルだから、武器は持ってないの！お願い、助けて！」

志保「えぇ、えっと。止まりなさいレジスタンス。人間の武装はサイバー条例により禁じられています」

杏奈「あっ！レジスタンスさんがアンナロイドを狙ってる！危ない！」

志保「防護シールドを展開。鎮圧用ユニットを稼働します。アンナロイドはこちらへ」

杏奈「うん、分かった！」

杏奈「あぁ、鎮圧用ユニットが押されてるよ！レジスタンスさんがこっちに来る！」

志保「アンナロイドはこの通路を走ってください。私はここで彼らを止めます」

杏奈「でも、そしたら識別コード33は……」

志保「大丈夫です。データはバックアップしています。私が破壊されても、また新たな私が作られるだけ」

杏奈「嫌、嫌だよ！杏奈は、識別コード33に居なくなって欲しくない！」

志保「その方が確率が上がります。今すぐこの場を立ち去ってください」

杏奈「杏奈、識別コード33と一緒にいる！足手纏いにはならないから！お願い！」

志保「……分かりました。アンナロイドとの共闘をするプランを計算します。杏奈さん、私のそばを離れないで下さいね」

杏奈「うん、分かった！」

志保「くっ、早速追っ手が……！くらえ、国家機関ビーム！！ズガガガガ！！」

ガチャ

P「あっ」

杏奈「あっ」

志保「あっ」

P「うん、うん……えぇと、杏奈と志保は仲良しだな！」

志保「殺してください」

杏奈「それじゃ、杏奈満足したから帰るね……」

志保「……もうっ！」

杏奈「えへへ……ありがとね、志保」


おわり