――舞台裏

NWP（以下P）「よっしゃ！さくら、お疲れ様」

さくら「プロデューサー？わー、見ててくれたんだ」

亜子「さくら、お疲れ」

泉「お疲れ様」

P「おう、二人もお疲れ様」

「今回もすごい盛況だったな。これなら今度のシンデレラも狙えないことはないぞ」

さくら「えへへー、ほめてほめて」

P「よしよし」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

さくら「えへへー」

泉「……」

亜子「……なら、うちらは帰るわ。プロデューサー、さくらのエスコート頼むで」

P「ん？お前らも一緒でなくていいのか？ユニット組んでる仲だろ」

亜子「んー、今プロデューサーがシンデレラ云々言うからちょっとね」

泉「どうせならトップを目指したいし」

P「そうか……なら無理に誘わないが」

さくら「ねー、じゃあ前に言ってたお店に行こうよ」ｸﾞｲｸﾞｲ

P「しょうがないな。今日はお姫様のために全力で尽くすといたしますか」

亜子「まぁ、ほどほどにな」

泉「プロデューサー……手を出したら早苗さん事案だからね」

さくら「えー、私としては願ったり叶ったりなのにー」ﾌﾟｰ

P「おお怖」

ﾊﾞﾀﾝ

亜子「行ったか」

ｷﾞｭｯ

「……泉？」

泉「うぅ……辛いよ…胸がすごく痛いよ……」

亜子「泉……うん、我慢や。待ってれば次の誕生日が来るんや。それまで」

泉「……ｸﾞｽｯ…ごめん。亜子だって辛いのに……」

亜子「大丈夫や。家に帰ったらおもいっきり泣いて…すっきり……させるから」

ﾎﾟﾀｯ

泉「……強がって」

亜子「お互い様や」

亜子「……辛いのが我慢できないなら」

泉「トップアイドルになるだけ……だからね」

亜子「……うん」

「その代わり」

泉「それ以上は言わなくていいよ」



「だって」



「それは仲良し三人組が崩壊する日だから」

亜子『その2は、自分の誕生日だけおもいっきり甘えられると』

『欝憤を晴らすようにおもいっきりやで』

さくら『それならいいかも』

泉『……でもプロデューサーがもし』

亜子『ストップや……それは仕方がないことや』

さくら『そうなったら……さくら達は……ニューウェーブはどうなるの…』

亜子『……自然分解やな』

『だから』



『誰かがトップアイドルになったら、プロデューサーに……いんや、その権利は自動的に委譲になってしまう』

泉『……』

亜子『だからいっそ』

さくら『みんなが』

泉『トップアイドルになるんだね』

『その通り』



『でも、両刃の剣やで』

『なんせ全員選ばれない可能性だってあるで……』

…………
……

P「おーい、到着したぞ」

さくら（……）

「えへへ、手……繋いでいいかな？」

P「まったく……変装しているとはいえ、アイドルの自覚はあるのか？」

さくら「いいもーん」

（だって）





（いつかはアイドルという土台は崩れてしまう）

（なら、今のうちに次の土台に……将来、プロデューサーの横に立てるようにするだけ）

（だから）

さくら「今日はこのまま帰りたくないな」

P「うっ……」



さくら（既成事実は作らないとね）





(o・▽・o)＆(●・▽・●)おわりだよー