1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:36:26.09 ID:3hsmRDQS0
朝、目覚まし時計が鳴りだすと、私の今日が始まる。
「ふわぁ……お、おはよう」
いつもの挨拶をして、まだ寝ぼけた顔でゆっくり……ゾンビみたいな動きで、身支度。
今日は、どんな1日になるのかな。
「ふわぁ……お、おはよう」
いつもの挨拶をして、まだ寝ぼけた顔でゆっくり……ゾンビみたいな動きで、身支度。
今日は、どんな1日になるのかな。
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:37:15.38 ID:3hsmRDQS0
朝食を食べてから、学校へ。
授業中は目立つから、おしゃべりはしない。
小さいころ、他の子には見えないって理解する前は、それで周りの子からからかわれたり、嘘つき呼ばわりされてたっけ。
だから今は、静かに授業を聞いてるんだ……ちょっと退屈だけど。
授業中は目立つから、おしゃべりはしない。
小さいころ、他の子には見えないって理解する前は、それで周りの子からからかわれたり、嘘つき呼ばわりされてたっけ。
だから今は、静かに授業を聞いてるんだ……ちょっと退屈だけど。
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:38:40.27 ID:3hsmRDQS0
学校が終わったら、お仕事があるから事務所へ。
たしか今日は、幸子ちゃんと輝子ちゃんと一緒に雑誌のインタビュー。
2人に会えるの、嬉しいな。
「おはようございます、小梅さん、輝子さん」
「幸子ちゃん……もう、こんにちは……だよ?」
「あ、あれか、そのほうがギョーカイジンって感じだもんな……フヒヒ」
事務所の応接室にみんなが集まる。
たしか今日は、幸子ちゃんと輝子ちゃんと一緒に雑誌のインタビュー。
2人に会えるの、嬉しいな。
「おはようございます、小梅さん、輝子さん」
「幸子ちゃん……もう、こんにちは……だよ?」
「あ、あれか、そのほうがギョーカイジンって感じだもんな……フヒヒ」
事務所の応接室にみんなが集まる。
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4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:40:14.57 ID:3hsmRDQS0
「揃ったな。じゃあもうすぐ記者さん来るから、それまでに着替えるように」
と、プロデューサーさん。
幸子ちゃんや輝子ちゃんも、学校の制服。3人とも違う制服だから、なんだか面白い、かも。
「な、なぁ親友……なんで、わざわざ着替えるんだ……インタビューだろう?」
「そのインタビュー風景を撮って一緒に掲載するからな、流石に通ってる学校の制服はまずいだろう」
「それは、そうだね……うん、わかった」
「では早めに着替えにいきましょう。ボクは何を着てもカワイイですからね!」
……2人の制服姿、新鮮だからもっと見てたかったな。
と、プロデューサーさん。
幸子ちゃんや輝子ちゃんも、学校の制服。3人とも違う制服だから、なんだか面白い、かも。
「な、なぁ親友……なんで、わざわざ着替えるんだ……インタビューだろう?」
「そのインタビュー風景を撮って一緒に掲載するからな、流石に通ってる学校の制服はまずいだろう」
「それは、そうだね……うん、わかった」
「では早めに着替えにいきましょう。ボクは何を着てもカワイイですからね!」
……2人の制服姿、新鮮だからもっと見てたかったな。
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:43:13.18 ID:3hsmRDQS0
「今日はよろしくお願いします」
「はい、よろしくお願いします!」
「テーマを出しますので、それについて3人で自由に話して下さい。インタビューというより、対談形式になります」
インタビューと聞いて身構えしてたみたいだけど、それなら大丈夫そうかな?
「うん、その方が……き、緊張しないで、話せる、ね……」
「あぁ……私も嬉しいぞ、フヒッ」
「緊張せずにいつものおしゃべりのように、ですね!」
「そういうことです。写真もその様子をどんどん抜いていくので、目線なども気にしないでください。自然なリラックスした表情でお願いします」
「はい、よろしくお願いします!」
「テーマを出しますので、それについて3人で自由に話して下さい。インタビューというより、対談形式になります」
インタビューと聞いて身構えしてたみたいだけど、それなら大丈夫そうかな?
「うん、その方が……き、緊張しないで、話せる、ね……」
「あぁ……私も嬉しいぞ、フヒッ」
「緊張せずにいつものおしゃべりのように、ですね!」
「そういうことです。写真もその様子をどんどん抜いていくので、目線なども気にしないでください。自然なリラックスした表情でお願いします」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:44:59.24 ID:3hsmRDQS0
『まずは、そのユニークなユニット名について、何かエピソード等ありましたら』
「そもそも、この3人で正式なユニットと決まってたわけじゃないんですよね」
「うん……撮影のお仕事で、偶然、3人固まったんだよね」
「そこで、チーム名が必要だから何か考えてって言われて……」
「深く考えず決めましたけど、まさかそのままユニットまで組むことになるなんて……わかってたらもっとちゃんとした名前にしてましたよ!」
「で、でもインパクトはあるよな……フヒヒ」
「覚えやすいし……私はこれでよかったかなって、思うよ……?」
「まぁ、このカワイイボクがメンバーにいるユニットだとすぐに解るのは、良いことですね!」
対談の間、カメラマンさんが色んな角度からシャッターを切っている。
前から。斜めから。少し引き目に。一人ひとりをアップで。
みんな素敵な表情をして、それにつられて、私も笑顔になる。
……やっぱり、みんなでおしゃべりしてる時が、一番楽しいの、かも。
「そもそも、この3人で正式なユニットと決まってたわけじゃないんですよね」
「うん……撮影のお仕事で、偶然、3人固まったんだよね」
「そこで、チーム名が必要だから何か考えてって言われて……」
「深く考えず決めましたけど、まさかそのままユニットまで組むことになるなんて……わかってたらもっとちゃんとした名前にしてましたよ!」
「で、でもインパクトはあるよな……フヒヒ」
「覚えやすいし……私はこれでよかったかなって、思うよ……?」
「まぁ、このカワイイボクがメンバーにいるユニットだとすぐに解るのは、良いことですね!」
対談の間、カメラマンさんが色んな角度からシャッターを切っている。
前から。斜めから。少し引き目に。一人ひとりをアップで。
みんな素敵な表情をして、それにつられて、私も笑顔になる。
……やっぱり、みんなでおしゃべりしてる時が、一番楽しいの、かも。
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:46:59.81 ID:3hsmRDQS0
「ありがとうございました、今日はこれで以上です。プロデューサーさん、どこか削る所ありましたか?」
「いえ、事務所的にNGを出す部分もなかったですね、全文から使ってくれて構いません。幸子の発言数が多くなり過ぎないように、3人のバランス取ってもらえたら幸いです」
「ではそのように。出来上がったらまたご連絡しますので。お疲れ様でした」
「ありがとうございました!」
記者さんたちが撤収していく。何だかあっという間、だったなぁ……。
「よし、お前らもお疲れ。良かったぞ、いい記事になりそうだ」
「フフーン!ボクがいるから当然です!」
「あぁ、幸子はうまく2人の会話を引き出してたな。偉いぞ」
「そうでしょう!ほら、もっとちゃんと撫でてください!」
幸子ちゃんが、髪の毛をくしゃくしゃにされている。
ちょっと、羨ましい……。
「し、親友……私も頑張ったぞ……!」
「プロデューサーさん、わ、私も……!あの、だから……その……」
私も、頭撫でられたいな……なんて。
「いえ、事務所的にNGを出す部分もなかったですね、全文から使ってくれて構いません。幸子の発言数が多くなり過ぎないように、3人のバランス取ってもらえたら幸いです」
「ではそのように。出来上がったらまたご連絡しますので。お疲れ様でした」
「ありがとうございました!」
記者さんたちが撤収していく。何だかあっという間、だったなぁ……。
「よし、お前らもお疲れ。良かったぞ、いい記事になりそうだ」
「フフーン!ボクがいるから当然です!」
「あぁ、幸子はうまく2人の会話を引き出してたな。偉いぞ」
「そうでしょう!ほら、もっとちゃんと撫でてください!」
幸子ちゃんが、髪の毛をくしゃくしゃにされている。
ちょっと、羨ましい……。
「し、親友……私も頑張ったぞ……!」
「プロデューサーさん、わ、私も……!あの、だから……その……」
私も、頭撫でられたいな……なんて。
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:48:02.01 ID:3hsmRDQS0
夕焼けの中、並んで歩く帰り道。
プロデューサーさんはまだお仕事があるから、送れなくてごめんって謝ってたけど。
みんなと一緒の時間が長くなるから、私はいいかなって、そう思う。
「夕方なのに暑いし、まだまだ太陽が眩しいな……」
と、輝子ちゃんがつぶやく。
私も明るい所より暗い方が好き。
プロデューサーさんはまだお仕事があるから、送れなくてごめんって謝ってたけど。
みんなと一緒の時間が長くなるから、私はいいかなって、そう思う。
「夕方なのに暑いし、まだまだ太陽が眩しいな……」
と、輝子ちゃんがつぶやく。
私も明るい所より暗い方が好き。
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:49:23.98 ID:3hsmRDQS0
「もうすぐ夏ですからねぇ……コンビニでアイスでも買っていきます?」
「今食べたら、晩ごはん、入らなくなっちゃうよ……?」
「小梅ちゃんは、小食だからな」
「小梅さんはもう少し食べた方がいいと思いますよ」
それは私も思う。
「そう……?別に、大丈夫だよ……?」
「まぁ、3人ともそんなに食べる方じゃないし……」
「確かにボクも人のこと言えないかも知れませんね。あ、2人とも料理できます?」
「わ、私は……あんまり……」
「トモダチを使ったキノコ料理なら、いくつか作れる……フヒヒ……」
「そこでトモダチって表現すると怖いですよ」
「友達を調理するって……スプラッター映画で、ありそうだよね……えへへ」
「小梅さんも良い笑顔で何言ってるんですか!」
さっきまであんなにおしゃべりしてたのに、全然会話が途切れない。
みんな、ほんとに仲良しなんだなって。
「今食べたら、晩ごはん、入らなくなっちゃうよ……?」
「小梅ちゃんは、小食だからな」
「小梅さんはもう少し食べた方がいいと思いますよ」
それは私も思う。
「そう……?別に、大丈夫だよ……?」
「まぁ、3人ともそんなに食べる方じゃないし……」
「確かにボクも人のこと言えないかも知れませんね。あ、2人とも料理できます?」
「わ、私は……あんまり……」
「トモダチを使ったキノコ料理なら、いくつか作れる……フヒヒ……」
「そこでトモダチって表現すると怖いですよ」
「友達を調理するって……スプラッター映画で、ありそうだよね……えへへ」
「小梅さんも良い笑顔で何言ってるんですか!」
さっきまであんなにおしゃべりしてたのに、全然会話が途切れない。
みんな、ほんとに仲良しなんだなって。
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:50:18.73 ID:3hsmRDQS0
晩ごはんを食べて、お風呂に入って、ちょっと勉強したりして……あっという間に、もう寝る時間。
目覚まし時計のセットを確認して、ベッドに潜り込む。
そこから、最後のおしゃべりの時間。
今日あったこと、2人でお話するんだ。
目覚まし時計のセットを確認して、ベッドに潜り込む。
そこから、最後のおしゃべりの時間。
今日あったこと、2人でお話するんだ。
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:51:14.62 ID:3hsmRDQS0
「あのね、今日……何度も、寂しそうな顔してたよね……?」
そっか、気付いてたんだ。
「私……幸子ちゃんも輝子ちゃんも、親友だと思ってるけど……私たちは小さいころから、ずっと一緒だから……負けないくらい、特別だよ……」
……うん、ありがとう。
ほら、眠そうな顔してるよ。また明日、お話ししよう。
おやすみ、小梅ちゃん。
「うん……おやすみ」
そっか、気付いてたんだ。
「私……幸子ちゃんも輝子ちゃんも、親友だと思ってるけど……私たちは小さいころから、ずっと一緒だから……負けないくらい、特別だよ……」
……うん、ありがとう。
ほら、眠そうな顔してるよ。また明日、お話ししよう。
おやすみ、小梅ちゃん。
「うん……おやすみ」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/07(木) 19:52:19.77 ID:3hsmRDQS0
後日談
「んー、これはやっぱり……」
「プロデューサーさん、どうかしたの……?」
「小梅か、丁度良かった。ほら、こないだ142'sの3人で対談したよな?その件で至急確認お願いしますって連絡がきてな」
「お、覚えてるけど……なにか、問題があったの……?」
「問題ってわけじゃないんだが……この3人並んでる写真を見てくれ。ここの小梅と幸子の間に」
「……あ、」
「確認なんだが……これって」
ごめんなさい……
「あの子が『ごめんなさい』って言ってる、よ……」
「んー、これはやっぱり……」
「プロデューサーさん、どうかしたの……?」
「小梅か、丁度良かった。ほら、こないだ142'sの3人で対談したよな?その件で至急確認お願いしますって連絡がきてな」
「お、覚えてるけど……なにか、問題があったの……?」
「問題ってわけじゃないんだが……この3人並んでる写真を見てくれ。ここの小梅と幸子の間に」
「……あ、」
「確認なんだが……これって」
ごめんなさい……
「あの子が『ごめんなさい』って言ってる、よ……」
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