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21: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:40:18 ID:pAn3

【ぷちシリーズ】高垣楓「私をアイドルに…してくれますか?」モバP「…ああ」

P回です。今回はヒロミはお休み。


ぷちシリーズ

ぷちかれシリーズキャラクター名鑑

前回
ヒロミ「笑顔の練習、頑張らないと」モバP「おう、その意気だ!」

22: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:40:37 ID:pAn3

~8年前・真暗スタジオ・廊下~

女の子「えっと、でも……」

マクラスタジオの偉いおっさん「いいからいいから、ちょーっとご飯食べて帰るだけだから…うふふ」ベタベタ

女の子「……本当にご飯だけ…なら……」

ギンギンおじさん「大丈夫大丈夫、おじさんに任せなさ」

「おい」

振り返りおじさん「…あ?」


23: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:40:56 ID:pAn3

ドゴォ!!

腹パンおじさん「あが……が……」

「…汚え手でベタベタ女に触ってんじゃねえよ」

女の子「…あなたは…?」

「…名乗るほど売れてる名前でもない」

女の子「…それは私もです。今日は大きな撮影スタジオでしたけど……代理で、急場しのぎで」

「そっか……道理でな」

女の子「?」

「ここでのびてるコイツ、業界じゃ有名な色情魔でな、噂じゃ女だろうが男だろうが、気に入った相手を飯に誘って、飯にクスリ仕込んでやりたい放題やるっていうぞ」

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24: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:41:14 ID:pAn3

女の子「そう…なんですか…」

「ま、噂だけじゃ流石に根も葉もねえけど、今のを見ちまったらな…あの目はヤバいヤツの目だ、同じ男だから余計にわかっちまう」

女の子「………」

「お前もサッサとここを出た方がいい、というか、なるべくならこのスタジオには来ないほうがいいかもな…仕事を選べねえなら多少は仕方ないとも思うが」

女の子「…やっぱりお名前を聞かせてくれませんか、あなたのこと、覚えておきたくて」

「……さっき、名乗るほどの名前じゃないって言ったろ」

女の子「それでも、です。本当は何かお礼がしたいですけど…」


25: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:41:41 ID:pAn3

「……ピーター」

女の子「え?」

ピーター「……恥ずかしい名前だろ、勝手にこの名前で売り出せって事務所に言われてよ…あんま名乗りたくねえんだよ」

女の子「ピーターさん…ですか。…素敵なお名前ですね」

ピーター「は?どこがだよ、普通にダサいって…」

女の子「あ、私はたかが……」

ピーター「あー、いいいい、恩を売りたくて助けたわけでも、アンタを狙って助けたわけでもないんだ、それに、アイドルにしろモデルにしろ、そういうのはご法度だろ」

女の子「そう…ですか……寂しいですね、それは」


26: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:41:59 ID:pAn3

ピーター「それがイヤならサッサとこんなヤクザな業界なんかやめちまうこった」

ピーター「本当は夢も希望も、この世界には…ないんだからよ」スタスタ

女の子「……私は……そうは思いませんけどね……」ポツン

~~~


27: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:42:15 ID:pAn3

~後日・真暗スタジオ~

苛立ちおじさん「あの野郎……よくもやりやがったな……よりによって急所の近くを的確に殴りやがって……機能不全になったらどうしてくれるんだ」

閃きおじさん「よーし…見てろよ、アイツの顔と名前くらい、スタジオの出入りの履歴やカメラの映像ですぐに割れるんだ……」

復讐に燃え上がるおじさん「アイツをこの業界から永久に追放してやる……そしたらおじさんの天下なんだからな!」メラメラァ

~~~


28: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:42:37 ID:pAn3

~そして7年前~

社長「そうか、早速アイドルを見つけてきたか」

P(元ピーター)「まぁ、アイドル…って言うか…」

奏「奏よ、よろしく」
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社長「ほお、かなりの美人じゃないか、やはりキミに……若い者の目に任せてみて正解だったらしい」

P「確かに綺麗だと思ったし、勢いでスカウトしてしまったが……あの子は…加蓮ちゃんは…」

社長「ん、おお、もう一人いるのかね!何とも手回しが早い…!この調子なら私の夢もきっと……!」ゲホッゲホッ

P「爺さん、さてはまた病院抜けてきたろ…医者呼ぶから、せめて仮眠室で横になったらどうだ」

社長「すまないね、つい興奮しすぎてしまったらしい……ふふ…」

P「ったく、ほら、肩貸すから……」

奏(…………)

~~~


29: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:42:50 ID:pAn3

~社長を病院に戻してしばらく後~

奏「………貴方、さっきのやり取り、気付かなかった?」

P「ああ……俺がお前を視認できてるのは、俺に死相が浮いてるから、だっけ」

奏「貴方も過労で入院してたのに私達をスカウトするし、あの社長も私の姿が視えているみたいだし…貴方はまだ若いから精神次第で肉体が保つとは思うけれど……彼はもう…直に」

P「…わかってるよ、そんな事」


30: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:43:13 ID:pAn3

奏「先行き不安ね、この事務所も」

P「……それでも俺は…拾われた恩に報いたいって思うんだよ」

ピーンポーン

奏「……来客みたいね」

P「こんな時間に……誰だ?」ガチャッ

楓「あ……」
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P「お前、楓……?」

楓「やっぱり、ピーターさんだ」

奏「…ピーター?」スウッ

P「うっ……人の黒歴史を……」


31: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:43:49 ID:pAn3

楓「わ……いきなり女の子が現れるなんて、不思議……何かタネがあったりするんですか?」

P「…話すと長いが、幽霊なんだ」

楓「おー、幽霊!私、夏になるとよく見かけるんです!こう、霊に会うのが恒例に」

P「全くヒかねえんだなお前…」

奏「ふふ、何だか楽しいコね、同い年くらいかしら」

楓「あ、私18です。貴女は…」

奏「幽霊…というか、死神なの。17歳のまま、歳は取らないわ」

P「……とりあえず玄関で話すのやめないか」

楓「あ、それもそうです。じゃあお邪魔しまーす」テコテコ

奏「入ってきちゃったわね」

P「まあ、別に追い返したりはしないけどな…」


32: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:44:09 ID:pAn3

楓「あ、冷蔵庫に麦茶とカボチャ…!気が利いていますねぇ」

P「別にお前のダジャレのためじゃねえからな、そもそもソレカボチャっつかパンプキンプリン」

楓「夏にカボチャのプリンって珍しいですよね」モキュモキュ

奏「食べてるわよ?」

P「止めても無駄なんだ…」ハァ…

P「あと、カボチャの収穫時期はむしろ夏だから、別に今カボチャ食ったって何もおかしくないだろ」

奏「採れたてだと熟してないんじゃないの?」

P「そこまで知らん。いいだろ、食いたいもん食いたい時に食えば」

楓「そうですよ、食べたかったんです♪あ、ごちそうさまでした。」

P「へいへいお粗末様、俺の楽しみが…」


33: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:44:26 ID:pAn3

奏「色々訊きたいことがあるのだけれど、二人は恋仲なの?」

P「……腐れ縁だよ」

楓「まぁ、アレだけの事をしておいて…私のことは遊びだったんですね…よよよ…」

P「遊びにしか行ったことないだろ…」

奏「ふうん……それなりの仲ではあるのね」

P「俺はやめろって言ってんのに、業界から追い出された後もコイツ、俺の周りをずっとちょろついてたからな」


34: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:44:52 ID:pAn3

楓「だって、ピー君が元気なさそうにしてたから」

P「ピー君言うな」

奏「因みに、ピー君はお幾つなのかしらね」フフッ

P「流れにのってきた…25だよ25。25でピー君は何か小っ恥ずかしいだろが」

楓「最近は連絡がつかなかったし、どこに行ったのかなって心配していたんですよ」

P「…ちょっと入院してただけだよ、別に大した事じゃないから話さなかった」

楓「…またそうやって背負い込むんですね、貴方は」

P「何言って…」


35: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:45:19 ID:pAn3

楓「……ここ、アイドル事務所なんですよね、来る前に調べてきたんです。最近出来たと書いてあったので……人手が足りないのでは?」

P「ああ、だから俺が急いでスカウトを…」

楓「じゃあ、私がここに入れば多少は助けになりますよね」

P「……待て、お前、モデルの仕事は」

楓「辞めました。あの真暗スタジオのおじさんを蹴落とすくらいの立場になれたので、さくっと懲らしめて出禁になっちゃいました」

P「……お前、それじゃそのためにモデルを続けて……」


36: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:45:41 ID:pAn3

楓「勝手な復讐なんです、私一人の。私もです、背負い込む癖があるのは」

P「でも…それは俺の事を…」

楓「勘違いしないで下さいね。私がやりたいからやったことなんです。ピー君が気に病むこと、なんにもないんです」

P(俺は……だとしたらあの時、彼女を……助けないほうが良かったのか…?)

楓「だからピー君も私も、またここからなんです、一緒にやり直しましょう、ね?」

奏「素敵な女性ね…どうするの、プロデューサーさん。女の子にここまで言わせておいて……プロデューサーさん?」

P(……俺の責任だよな……なら、答えは決まってる)

奏(………そう。貴方は…それを選ぶのね)


37: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:46:53 ID:AN5s

P「……高垣楓さん。貴方をプロデュースさせて貰います」

楓「え、そんな、楓さんなんて他人行儀な…」

P「言ったでしょう、この業界じゃ、男と女が下手に関わると、火種になるんだ」

楓「……はい」

P「俺と一緒に来てほしい。ただし……俺は貴方を、『所属アイドルの一人』として扱う」

P「それでも、いいかな」

楓「それが、貴方の呪い…ううん、覚悟なんですね…」

楓「……どうか、私にもその苦しみを分けてください。今日から…よろしくお願いします。プロデューサーさん」

奏(…………ままならないものね、人の心って)

~~~


38: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:47:44 ID:AN5s

~810プロ事務所・現代~

カレン「あづい……」

加蓮「文句言う暇あるなら手を動かす、ほら」
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カレン「何でこんなあつい部屋で本棚漁ってるのー……読書好きとかでもないでしょ」

ぷちかれ「ポテ?」

加蓮「ん、ぷちかれ、何か見つけた?」

ぷちかれ「コレ」ハイッ

加蓮「これは……古い雑誌の切り抜き……? でも、途中でまっさらなページばっかになってる」


39: ◆6RLd267PvQ 22/07/17(日) 22:48:20 ID:AN5s

カレン「日付は…8年前か、アンタがこの事務所に来たのって…」

加蓮「その頃はまだ闘病生活の真っ最中だったからね、籍は置いてたけど、幽霊みたいなもんだったよ」

ぷちかれ「オバケ?」ワクワク

加蓮「虫取り網と虫かごでおばけは捕まらないから置いときな」

ぷちかれ「ポーイ」シュン…

加蓮「新進気鋭のアイドル・ピーターさん(24)傷害罪で起訴……」

カレン「…この顔、どっかで」

加蓮「……あ」

カレン「あ」

ぷちかれ「ポテ?」

W加蓮「「あーっ!!!?」」

とりあえず叫ぶぷちかれ「ポテ工エエェェェェエエ工」

つづく。





転載元:【ぷちシリーズ】高垣楓「私をアイドルに…してくれますか?」モバP「…ああ」
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1657949582/



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