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トップページモバマス > モバP「思い出ボム式アラーム」【ぷちかれ】

210: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:47:48 ID:d1hx

モバP「思い出ボム式アラーム」【ぷちかれ】

ぷちの出番は少なめですが、更新します。


ぷちシリーズ

ぷちかれシリーズキャラクター名鑑

前回
ぷちふみ冒険譚・ももたろうの巻。

211: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:48:03 ID:d1hx

~事務所・仮眠室・夜~

司会『それでは本日はここMADE!SeeYouNextTime!』

ぷちかれ『マタネー!』ニッコニコ

ヒロミ『ありがとうございました!』ペコペコ

P「…………」

仰向けに寝転がり、スマホの配信アプリを開いて番組を観る。

勿論ちゃんと番組の録画データは別で持っているが、仮眠がてらにオンエアを確認するのにはスマホの方が都合良かったからだ。



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212: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:48:17 ID:d1hx

P「いい笑顔だった……か」

あの日、収録後にぷちかれ達はやりきった顔で事務所に帰ってきて。

不慣れながらにぎこちない笑顔で「楽しかった」と言うヒロミの笑顔は紛れもない本心で。

だからこそ、怖い。
業界の闇は、そんな笑顔を容赦なく食い物にするからだ。

P「……改めて考えると、俺は周りを見てなかったのかもな……」フゥ


213: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:48:34 ID:d1hx

そう、独り言ちる。
夢中でスカウトにスカウトを重ねて。
一人ひとりのアイドルを、それなりにまで売り出す事もできるようになり。

かつて『あの人』に託された夢に……近付けている気もして、そんな自分に酔って、或いは言い聞かせて、平気なふりをしていた。

仕事は増える。
預かる命の分だけ責任も重くなる。
トレーナーの聖さんが言った通りだ。

P「……例えば、それはどんな闇だ?」

考える。考えて……1つの言葉が頭によぎる。
先日、それこそ聖さんに言われた言葉だった。


214: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:48:51 ID:d1hx

ベテトレ『それに加えてあの特異な見た目は衆目を集めすぎる』

P「色んなヤツがいる事務所だ……だから問題ない、大丈夫だ……って、そう言いまくって来たんだよな、俺は」

…言ってしまえば。
それはある種の思考停止だ。
全員を一絡げにして、或いは見下ろして。
上から目線で勝手に期待を押し付けていただけだ。


215: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:49:05 ID:d1hx

思考の泥沼。
ヒロミのあの外見は武器になる。
だが、裏を返せば、見た目で弄られ、弄ばれ、差別すらされかねない。

P「見世物小屋の動物と一体何が違う……?」

ちくしょう。
今になって、本当に今になって。

P「……怖いのか、俺は」


216: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:49:22 ID:d1hx

~過去の雪山~

ヒュオオ……

加蓮『わ、Pさん、あの子……』

P『ほう、そう来たか』

加蓮『そう来たかってPさん』

~~~

P『そんな事よりアイドルに興味ない?』

ヒロミ『えっ……あの……ええっと……?』

~~~

P「何が、慣れてる、だ……」

P「………っ」キリキリ……


217: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:49:37 ID:d1hx

胃が痛む。額はほんの少し汗ばんでいた。
エアコンは付いているので、暑さのせいというわけでもなく。

P「…………わからなくなってきたな……」

その日の寝付きは最悪だった。
そのはずだったが、起きてみれば妙に体が軽く、違和感を覚えた。


218: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:49:53 ID:d1hx

P「……寝汗でぐっしょりだ……でも、何でこんなに気持ちがスッキリしてるんだ……?」

コンコン

P「……お前」

窓の外。床も何もない空間に、奏が立っていた。
騒ぎにならないようにか、霊体になってうっすらと透けている。

P「お前が何かしてくれたのか」ガララッ

奏「そうではないけれど、その様子だと少しはマシになったみたいね」

P「妙に体が軽いし、疲れも飛んでて……でも魘されてた様な気もするし……おかしな気分だ」


219: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:50:10 ID:d1hx

奏「……女の子が一人、あなたのことを気にかけていたわ。伝言もあるの」

P「伝言…」

奏「『一人で頑張りすぎないで下さい、私達もいます。悩んでいるなら頼ってください、プロデューサーさんは1人きりじゃないんですよ』……って」

P「……卯月」


220: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:50:28 ID:d1hx

奏「……今は疲れて寝てしまっているから、お礼のメッセージは後のほうが良いと思うわ。…それと」

P「それと……何だ」

奏「あなたはアイドルを一絡げなんかにはしていない。ちゃんと向き合って考えてる。そうでなければ、今の伝言だけで誰のことか、なんてそうそう思い浮かぶはずもないもの」

P「…お前、気付いて」

奏「あら、やっぱりそういう事だったの」

P「なっ」

奏「ふふ、ごめんなさい、ちょっとカマをかけたくなったものだから。…何だか焦れったくて」


221: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:50:44 ID:d1hx

P「……なら、奏。お前も…聞いてくれるのか」

奏「『私も』ね。……噂をすればかしら」

ガチャリ

加蓮「起きてる?責任感に雁字搦めのばかプロデューサーは」

ぷちかれ「ポハヨー!」フリフリ

楓「……おはようございます、プロデューサーさん」

P「……何か……尋問でもされそうなメンツだな……」


222: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:51:00 ID:d1hx

加蓮「まぁ、プロデューサーさんにお説教してあげられるのって、この事務所だと『アタシ』くらいのもんじゃない?…なんて、ちょっと調子に乗ってみる加蓮ちゃんでした」

楓「何だか、加蓮ちゃん、イキイキとしてますね…『生き・がい』を見つけた、といった感じでしょうか。そういえば髪型もどことなく『巻き貝』に似ていますね♪」

ぷちかれ「コレ? コレコロネ!」ユビサシ

楓「まぁ!コロネと言うことは、非常時はこれを食べる『頃ね』…!なんて、ふふっ」

P「いくらなんでも朝から飛ばし過ぎだ……」


223: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:51:15 ID:d1hx

加蓮「プロデューサーさん」

P「……んぁ」

生返事をする俺の顔に。

加蓮「えぇいっ!」

スパァアアン!!!


224: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:51:32 ID:d1hx

P「ぶべぇ!!!」ドンガラガッシャーン!!!

奏「……ホントに飛ばし過ぎよね、これは」

加蓮「あ、ごめんごめん、歯を食いしばってって言い忘れてた」テヘ♪

楓「大丈夫ですか、プロデューサー……まぁ!」

奏「どうしたの?」

楓「ピー君の目のクマが消えてます!いつも寝不足気味な顔をしているのに……何かのご病気でしょうか…」オロオロ

奏「普通逆よね?」

ぷちかれ「オカユ ツクル?」


225: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:51:47 ID:d1hx

加蓮「あー、手が痛い。青春熱血ドラマなら、『殴った俺の手も痛えんだー』とかって言っちゃうヤツだよね、これ」

P「……加蓮……」

加蓮「まぁアタシはそんな白々しい台詞、言わないけど。……しゃっきりしなよ、一人じゃないって今更言われないとわかんないワケ?人の魂背負っておいて、今更」

P「それとこれとは話が……」

加蓮「元を辿れば結局同じでしょ?悩み過ぎでPさんに死なれると、私、自動的に心中コースなんだけど?」


226: ◆6RLd267PvQ 22/08/05(金) 22:52:07 ID:d1hx

奏「あなたらしいわね。プロデューサーさんの為に引っ叩いたのよ、なんて言わないんだから」

ぷちかれ「ナマイモ アルヨ タベヨ」ハイッ

P「いや、せめてポテトにしといてくれ…つつ……」

加蓮「……おはよう、Pさん。朝だよ」スッ

P「……ああ。……仕方ないから、起きるよ」ギュ

一人で悩んでいたのがバカバカしくなるくらい、俺を引っ張り上げるその手は、あたたかかった。

つづく。





転載元:モバP「思い出ボム式アラーム」【ぷちかれ】
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1657949582/




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