マスター「おおそうだ、そういや今日は【初恋の日】らしいですよ？」

P「初恋ねぇ……」ｸﾞﾋﾞ

マスター「聞き耳欹てる輩もなし、こんな場末の飲み屋だ、酒の肴に話してくれるなら、一杯くらいサービスしますよ」ﾆﾔﾘ

P「さて、酒の肴になるほど愉快な話とも思えんが……どうしたもんかね」

P「……アレは、確か……俺が今の仕事始めて、少ししたくらいの頃だったと思うが……壁にぶち当たって悩んでたんだよな……」ｸﾞﾋﾞ

～～～

～いつかの春頃・とあるガチャマシンの前～

P「ぬぁーっ！！」ｶｷﾑｼﾘｰ

こども「マ・マー、あのおじさんいい歳してガシャガシャ回してるよー」ﾕﾋﾞｻｼｰ

マ・マー「しーっ、見ちゃいけません！今日の夕飯はマカロニサラダにするんだから、特売の卵買いに急ぐのよ」ｽﾀｺﾗｰ

緑髪の少女「ふつーになくないですかー？お一人様1パックなんですよ？」

背の高いイケメン「……でも、それってズルじゃないか」

緑髪少女「融通……もういいです、その代わりプロデューサーさんのは卵抜きですからね」

イケメン「えっ………それはむしろわざわざ俺のだけ別で作るとかじゃないと難しくないか……？」

ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ……

P「……駄目だ……全然シークレットが出ない……」ｼﾞﾄﾒ

P（何となく仕事のストレスから逃げたくて特に意味もなく射幸心のままにガシャガシャしてみたが……あと一個でコンプリートできてしまうとこまで来てしまった……）

P（今やめればまだ軽い火傷くらいで済む…別にこのガシャのキャラクターに思い入れとかもないし……今ならまだ…でも……）

P（次なら…引ける気がする……！！！）ｺｲﾝﾁｬﾘｰﾝ ｶﾞｼｬｶｷｰﾝ

～～～

P「全て失ってしまった………まだ今月始まったばっかなのに……どうして……」ﾋｭｵｵ…

もみあげ少女「助けてあげましょうか？」ﾓｷｭﾓｷｭ

P「あ……？」

もみあげ少女「私、回す前に戻せますけど」ﾕﾙﾌﾜﾑｹﾞﾝﾁｶﾗﾘｾﾏﾗｰ

P「縋れるなら藁でももみあげでも何でもいいや…！」ｵｶﾞﾐｰ

もみあげ少女「因果なものですねえ」ﾕﾙﾌﾜｰ

～～～

マスター「……ゃくさん……お客さん」ﾕｯｻﾕｻﾕｻﾕｻｺｽﾞｴ

P「はにゃ」ﾊﾟﾁｸﾘ

マスター「はにゃ、じゃなくて……どうします、タクシー呼ぶか、外で寝るつもりか知りませんが、もういい時間ですよ」

P「ああ…そうか、俺はいつの間にか眠って…」

P（……何かしょーもない夢を見た気がする…イヤーな記憶なよーな、そうでもないよーな……）

もみあげ「ども、酔っ払い引き取りに来ました～」ｶﾗﾝｶﾗﾝ

P「お前もう深夜だぞ」ﾋﾞｸｯ

藍子「いえ、明日…というか今日の朝…？もう何時間か後ですかね……？悪酔いしたプロデューサーさんが何か頭痛くてつらそうだったのでゆるふわリセマラしようかなと遡って来たんですよ」

P「来るならじゃあ潰れる前に来てくれ……」

マスター「はは、素敵なお嬢さんじゃないですか、わざわざ時を越えてお出迎えとは、なかなかできるもんじゃないですよ」

P「むしろできてたまるかって話だけども……まぁでも短い時間だけどぐっすり眠れたな…久々に」

藍子「そんなに休みたいなら卯月ちゃんに頼めばタイトル空間で休ませてくれますよきっと」

P「アレは幽閉だろうが…だいたいお前はだなぁ」

藍子「あ、そういえばさっきそこのガシャガシャでシークレットのメタルうーぱが出たんですけどね」

P「シュタインズゲート展開になってもお前だけは全く動じなさそうで俺は怖いよ……お代、置いてくよ」

マスター「毎度～」

ｶﾗﾝｶﾗﾝ

マスター「ふ、何だかんだ悪態ついちゃいるが…まんざら……あのお兄さん、ありゃ苦労するね……」ﾌｯ…

おわれ。