1: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:06:04 ID:GG8l
若干の越境要素があります。
2: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:06:33 ID:GG8l
3: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:07:05 ID:GG8l
― プロダクション内のコーヒーショップ ―
沢田麻理菜「それで?」

佐藤「んー。何か声かけ辛かったな☆」
麻理菜「悩んでるもなく、元気でもない。心、声をかけなくて正解だったかもね」
佐藤「さっすがマリナル☆して、その心は?」
麻理菜「大人にはわからないことよ」
佐藤「うーん…あっ!でも何となく分かったぞ☆」
麻理菜「まぁ可愛い妹分がため息ついてるのが気になるのはわかるけど、そこはそっとしておいてあげなさい」
4: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:07:20 ID:GG8l
佐藤「りょ☆でもでも~?手助けくらいしてあげてもいいだろ?」
麻理菜「早めに解消したほうがいいのは確かね。でも…」
佐藤「でも?」
麻理菜「あまり大袈裟にしないように気をつけて」
佐藤「これでも大人だぞ☆」
麻理菜「やりすぎるんじゃないわよ」
佐藤「ではでは☆しゅがーはぁとお姉様が一発気合い入れてやるぞ☆」(タッタッタ…)
麻理菜「まったく、世話好きなんだから…ふふっ♪」
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5: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:07:41 ID:GG8l
― リフレッシュルーム ―
白菊ほたる「…そうなんだね。裕美ちゃんも…」

関裕美「うん。心配だね…」

岡崎泰葉「2人とも、どうしたの?」

ほたる「あっ、泰葉ちゃん…」
裕美「ちょっと千鶴ちゃんの様子が、ね」
泰葉「千鶴ちゃんの、様子?」
ほたる「…さっきまで一緒だったんですけど…」
裕美「レッスンは特にいつもどおりだったんだ」
6: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:08:04 ID:GG8l
泰葉「落ち着いて?いっぺんに喋りだしても分かんないよ?」
ほたる「あっ、ごめんなさい…」
泰葉「うん。ちょっと深呼吸しようか」
裕美・ほたる(すーーーっはーーーっすーーーっはーーーっ)
泰葉「落ち着いた?」
ほたる「…はい」
裕美「じゃあ、説明するね」
泰葉「うんうん」
裕美「さっきまで、私とほたるちゃんと千鶴ちゃんでダンスレッスンだったんだけどね」
泰葉「うんうん」
ほたる「なんとなく上の空というか、寂しそうだったというか…」
7: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:08:32 ID:GG8l
裕美「昨夜、一緒に晩ご飯を食べた時までは何もなかったんだけど」
ほたる「今朝からちょっと様子が…」
泰葉「そうなんだ…。千鶴ちゃんは?」
ほたる「午後のレッスンまで時間があるからって、いったん寮に戻りました」
泰葉「2人は?」
裕美「これから乃々ちゃんと合流してワンステップスのユニットレッスンなんだ」
泰葉「そっか…2人とも、もう少し時間はある?」
ほたる「…はい…」
泰葉「ちょっと想像してみよう。もし、千鶴ちゃんが何か悩んでたりしてたら?」
裕美「いつもどおり何かのはずみでポロポロ説明してくれるね」
泰葉「もし、千鶴ちゃんが何か困っていることがあったら?」
ほたる「私たちに心配させまいと黙っていようとして、気がつけば全部話してくれてます」
泰葉「でも今日は?」
裕美「何も話してくれない…」
8: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:09:18 ID:GG8l
裕美「何も話してくれない…」
泰葉「悩みとか、困っているとかじゃないんじゃないかな…?」
ほたる「そうだといいんですけど…」
泰葉「昨夜までは大丈夫だったって話だけど、晩ご飯を食べたあとはしばらく一緒だった?」
裕美「ううん。千鶴ちゃん、今度のテストに向けて勉強したいって…」
ほたる「…もしかして…?」
泰葉「うん。たぶん晩御飯の後からだね。千鶴ちゃんはお勉強が趣味だけど、そんなあからさまには言わないもん」
裕美「そう言えばそう…」
ほたる「昨日の晩御飯、ちょっと珍しいねって話をしたくらいです。何か気に触るような…」
9: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:09:33 ID:GG8l
泰葉「昨夜の献立、覚えてる?」
裕美「うん。高菜の混ぜご飯と筑前煮だったよ。珍しいねって話してた」
泰葉「あぁ…もしかして…」
佐藤「やっほ☆3人とも丁度いい所に☆」(ズサー)
ほたる「あ、心さん…」
泰葉「心さん、もしかして千鶴ちゃんを探されてます?」
佐藤「はぁとお姉様って呼べ☆まー冗談はさておき、ビンゴ☆」
泰葉「どうも千鶴ちゃん、ホームシックっぽいんです」
裕美「ホームシック?」
10: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:09:57 ID:GG8l
ほたる「泰葉ちゃん、何か分かったんですか?」
佐藤(あーやっぱり)
泰葉「高菜ご飯も、がめ煮…筑前煮も、千鶴ちゃんの故郷では結構ポピュラーな家庭料理なんだ」
裕美「がめ煮…?そう言えば千鶴ちゃん、筑前煮をがめ煮って言ってたね、ほたるちゃん」
ほたる「はい。それにもう一品あったら…みたいなことも」
佐藤「ははーん。千鶴ちゃん、中途半端に郷愁感を呼び起こされちゃったな☆」
泰葉「懐かしい献立が出てきたのはいいけど、故郷での呼び方とも違って、かつ何かがちょっと足りなかった」
裕美「そういったちょっとした欠落で、寂しさが呼び起こされた?」
佐藤「だろーな☆3人はそういうの大丈夫?」
11: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:10:10 ID:GG8l
泰葉「小さい頃はありましたけど」
裕美「2時間半もあれば帰れるしね」
ほたる「…1つ目の事務所に入った時には…」
佐藤「…はぁとも東京暮らし長いしな☆」
裕美「千鶴ちゃん、実家に連絡とかしないのかな」
泰葉「下手にお母さんの声とか聞いて、帰りたくなったらって思ってるかもね」
ほたる「そうですよね…」
12: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:10:31 ID:GG8l
泰葉「私もこれから打ち合わせだし…どうしよっか?」
佐藤「まーここははぁとお姉様に任せろ☆」
裕美「大丈夫なんですか?」
佐藤「だてにお姉さんやってねーぞ☆誰だ?年の功っつったのは?☆」
泰葉「言ってません。でも大丈夫ですか?」
佐藤「ツッコミがきびしーな☆プロデューサーには先に話を通しておいたぞ☆」
13: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:10:42 ID:GG8l
裕美「意外に段取り上手なんですね」
佐藤「意外っていうなし☆んで、千鶴ちゃんは寮だな☆」
ほたる「はい…心さん、お願いします…」
佐藤「豪華客船に乗ったつもりでいていーぞ☆じゃなっ☆」(タッタッタ…)
裕美「行っちゃった…ふふっ」
泰葉「きっと大丈夫。あんなに心配してくれてるんだもん」
ほたる「はい…。何だか羨ましいです…」
14: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:10:52 ID:GG8l
15: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:11:09 ID:GG8l
― 女子寮・松尾千鶴の部屋 ―
千鶴「はぁ…」
千鶴「午前のレッスンは誤魔化せたけど、午後はビジュアルレッスン…」
千鶴「誤魔化せるかなぁ…?」
千鶴「何だかすごく、故郷が懐かしい…お母さんのご飯が食べたい…」
千鶴「…お姉さん、元気にしてるかなぁ…?」
千鶴「確か9歳の時にお姉さんの成人式だったから、そう言えば…」
千鶴「あ、心さんと同い年だったんだ…」
16: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:11:30 ID:GG8l
佐藤「千鶴ちゃん☆呼んだか?☆」(バーンッ)
千鶴「わっ!!し、心さん!ノックもしないで入ってこないでください!」
佐藤「千鶴ちゃんがはぁとを呼ぶ声が聞こえたからな☆」
千鶴「呼んでないです!ただ…」
佐藤「ただ?」
千鶴「ちょっと、昔のことがひどく懐かしくなって…」
佐藤「おうおう☆」
千鶴「昔、近所で遊んでくれたお姉さんがいたんです。今思えば心さんと同い年だなって」
佐藤「はは~ん☆それではぁとを呼んだってことか☆」
千鶴「呼んでませんって」
佐藤「照れんな☆」
17: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:11:45 ID:GG8l
千鶴「まったく…まぁ昨日、懐かしい料理が晩ご飯で出てきて、それで色々懐かしくなって」
佐藤「うんうん☆」
千鶴「そうしたら、急に寂しくなって…お姉さんにもまた会いたいなって…」
佐藤「そかそか☆今そのおねーさんは何してんだ?」
千鶴「2年前に結婚して、今は北九州の方で…去年、赤ちゃんも生まれたんです!」
佐藤「そっか…はぁと達の年齢だと結婚して赤ちゃんいてもおかしくないもんな…」
千鶴「なんでダメージ受けてるんですか?」
佐藤「受けてねーし☆ま、千鶴ちゃんが軽~いホームシックなのは分かったぞ☆」
千鶴「…まぁそういうことです」
18: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:12:07 ID:GG8l
佐藤「懐かしさと寂しさが溢れて零れそう!はぁとも上京したての頃たまになってたからわかるわぁ☆」
千鶴「心さんがですか!?」
佐藤「そんなに驚くことか?☆」
千鶴「あの心さんが!?ホームシック!?」
佐藤「重ねんな☆まー学生だったし、そん時は実家に帰ってたけどな☆」
千鶴「あぁ、長野はそんなに遠くもないですしね」
佐藤「千鶴ちゃんはそんなに簡単に帰れるもんじゃないしな☆」
19: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:12:21 ID:GG8l
千鶴「そうですね…。ワガママを言ってみんなを、プロデューサーさんを困らせたくないですし」
佐藤「というわけで~出かけるぞ☆」
千鶴「なんですか?藪から棒に。私、午後からもレッスンが…」
佐藤「プロデューサーには話をつけた☆千鶴ちゃんは午後からオフだぞ」
千鶴「えぇ!そんな勝手に…」
佐藤「聖ちゃん(ベテラントレーナー)がプロデューサーに報告してたから話は早かったぞ☆」
千鶴「そんな…やっぱりバレてた?」
20: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:12:32 ID:GG8l
佐藤「『少し様子がおかしい、メンタル的なものと思えるので(キリッ)』みたいな☆」
千鶴「今度ベテトレさんに言っておきますね」
佐藤「いや~ん☆千鶴ちゃんのイ・ヂ・ワ・ル~♪」
千鶴「はぁ…びっくりして損した…。それで、どうするんですか?」
佐藤「プロデューサーから営業車借りたから、ブラブラすっぞ☆」
千鶴「そんな無計画な…」
佐藤「いいから来い☆」
千鶴「はいはい…全くもう…(ニコニコ)」
21: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:12:43 ID:GG8l
― しゅがは運転中 ―
佐藤「で、なんで筑前煮ががめ煮?」
千鶴「昔はすっぽんのお肉を使ってた名残とか…」
22: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:12:53 ID:GG8l
― しゅがは運転中(数十分後) ―
佐藤「お腹空いてきたわー☆千鶴ちゃん何食べたい?」
千鶴「そうですね…焼き飯が食べれそうな…」
佐藤「ラーメン屋だな☆はぁとが奢ってやるぞ☆」
千鶴「ありがとうございます」
23: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:24:27 ID:Env5
― しゅがは運転中(昼食後) ―
佐藤「あれが高菜ご飯か?」
千鶴「ちょっと違いますね。さっきのお店のは高菜チャーハンですね」
佐藤「寮で出たのは混ぜご飯って話だったな?」
千鶴「そうですね。高菜とジャコを炊きたての御飯に混ぜ込むんです」
24: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:24:58 ID:Env5
― しゅがは運転中(14時頃) ―
佐藤「ほほー☆がめ煮?はお祝い事にも出るんだ☆」
千鶴「他にも法事とかですね。親戚で集まった時とか…」
佐藤「そのお姉さんの~結婚祝いの時とかも?☆」
千鶴「…そうですね。式の前の、親戚同士の寄り合いにお呼ばれしました」
佐藤「なるー☆ちなみにどんな感じの子だった?☆」
千鶴「そうですね…少なくとも心さんとは全然違うタイプですよ」
佐藤「はぁとみたいなのが他にいてたまるか☆」
千鶴「それもそうですね」
25: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:25:13 ID:Env5
― しゅがは運転中(15時頃) ―
千鶴「…小学生の頃、お姉さんと一緒に食べに行ったコロッケが美味しくて…」
佐藤「ほむほむ☆」
千鶴「その後も結構食べに行ってたんですよ。懐かしいなぁ…」
佐藤「おっし!ちょっとコンビニ寄るぞ☆」
千鶴「?はい」
26: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:25:27 ID:Env5
― しゅがは駐車中 ―
佐藤「ちょっと待ってろ☆」(スマホポチポチ)
千鶴「?」
佐藤「確か~ビンゴ☆近くの商店街でコロッケが評判の精肉店があるぞ☆」
千鶴「あっ、本当だ」(スマホスラスラ)
佐藤「近くの駐車場は…うわ高っけぇ…」
千鶴「じゃあ私が買いに行きましょうか?一個を半分ずつでいいですよね?」
佐藤「おっし任せた☆」
千鶴「おとなしく待っててくださいよ?」
佐藤「おすまし顔で待ってるぞ☆」
27: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:25:44 ID:Env5
― 商店街 ―
千鶴「えーっと確か…向こうの方に…」
千鶴「同じ商店街でもやっぱり東京だと人も多いなぁ…」
千鶴「でもこの空気感…何だか懐かしいな…」
通りすがりの子供「ママー!あのお姉ちゃんずっと喋ってるよ!」
通りすがりの母親「そういう人もいるのよ」
千鶴「…ハッ!?」
千鶴(ウソウソ!ずっと口に出してた!?)
千鶴(もぅ…早くコロッケ買って戻ろう…)
28: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:26:01 ID:Env5
― 精肉店前 ―
千鶴(ここかな。とってもいい香りがする…)
千鶴(お姉さんに連れて行ってもらったのが懐かしいな…)
千鶴「どうせならたくさん買っていきたいけど…晩ご飯もあるし間食は控え目にしないとね」
店員さん「あら、こんにちは。いらっしゃいまし」
千鶴「あっこんにちは!わぁっ…綺麗な人…」
店員さん「ふふっ。ありがとうございますわ」
千鶴「あわわっすみません!」
店員さん「良いんですのよ。嬉しいですわ」
29: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:26:20 ID:Env5
千鶴(綺麗なだけじゃなく良い人…でもなんで琴歌さんみたいな口調なのかな?)
店員さん「当店へは初めてのご来店ですのね?せっかくですので一切れサービスいたしますわ」
千鶴「えっそんな…悪いですよ!」
店員さん「いえいえ。褒めていただいたお礼と思ってくださいまし。さぁどうぞ」
千鶴「…はい。ありがとうございます」
千鶴(温かくて…ホクホクして…美味しいなぁ…それに懐かしい味…)(涙ポロッ)
店員さん「!?まぁ!どうされたのですか?」
千鶴「…すみません…とっても美味しくて…とっても懐かしくて…つい…」
店員さん「…よろしかったらこちらに座って…」
千鶴「ありがとうございます…」(ウルッ)
30: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:26:30 ID:Env5
店員さん「もぅ…泣いてしまわれたら可愛いらしいお顔が台無しですよ」(ハンカチスッ…)
千鶴「!そんな!可愛いだなんて!」(アワアワ)
店員さん「とっても可愛らしいですわ」(キッパリ)
千鶴「うぅ…でも、ありがとうございます」
店員さん「いえいえ。でも、何かあったのです?」
千鶴「えっと…私、都内で寮暮らしをしてるんですけど…実家は福岡で…」
店員さん「……」
31: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:26:49 ID:Env5
― 松尾千鶴説明中 ―
店員さん「…そうですのね。それは心苦しかったでしょう…」(背中サスサス)
千鶴「はい…でもみんなに気を遣ってもらって、さっき話した騒がしい先輩も、わざわざ私のために…」
店員さん「わたくしにも、あなたのようにたくさんの仲間が居ますが、本当にありがたいですわ」
千鶴「そうですね…でも頼り切ってばかりでは…」
店員さん「そんなことはありません。わたくしも仲間たちに何かあったら必ず手を差し伸べます」
千鶴「……」
店員さん「きっと、あなたの仲間たちもそう思っていますわ。あなたもそうでしょう?」
32: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:27:06 ID:Env5
千鶴「…はい!仲間たちに何かあったら、絶対に助けたい…」
店員さん「それで良いのですわ。そうやって絆が深まっていけば、もう寂しくもなくなることでしょう」
千鶴「そう、ですね…私にはたくさん、仲間がいる。友だちがいる。競い合うライバルも…」
店員さん「ふふっ♪素敵な方々なのですね」
千鶴「はい。とっても素敵な仲間たちなんです!私にはもったいないくらい…」
店員さん「そのように自分を卑下してはいけません!あなたもとても素敵な方です」
千鶴「…そうだったら、良いな…」
店員さん「今は自信が持てなくても、きっと大丈夫」(ヨシヨシ)
千鶴「…はい…何だか不思議です。地元のお姉さんと久しぶりにお話できたみたいで…」
33: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:27:18 ID:Env5
店員さん「あら、それは光栄ですわ」
千鶴「本当に、ありがとうございます。すごく気持ちが楽になりました」
店員さん「良いんですのよ。では、ご注文はコロッケでしたわね」
千鶴「はい、1つで申し訳ないです…色々聞いてもらったのに…」
店員さん「そうですわ!小振りなコロッケを2つにしてさしあげます!」
千鶴「そんな!そこまでしてもらうのは…」
店員さん「いえ、あなたとお話できてわたくしもとても楽しかったんです。これくらいさせてくださいまし」
千鶴「何から何まで…ありがとうございます…」
店員さん「それに、寮暮らしということなら、次回はあらかじめ管理者様に当店のお惣菜を買っていくと伝えてくだされば…」
千鶴「はい!必ずまた来ます…今度は友達も一緒に…」
店員さん「ぜひお願いしますわ。それでは少々お待ちくださいまし…」
34: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:27:31 ID:Env5
― コロッケ調理中 ―
店員さん「どうぞ。わたくしが揚げましたの。味には自信がありますよ」
千鶴「わぁ…とっても美味しそうです…」
店員さん「ふふっ。おまたせしている先輩さんと、できたてのうちにお召し上がりくださいませ♪」
千鶴「はい…ありがとうございました!」
店員さん「またいらしてくださいまし。ごきげんよう」
35: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:27:47 ID:Env5
― しゅがは駐車中 ―
佐藤「まーっだっかなー☆まーっだっかなー☆」
千鶴「すみません!遅くなりました!」
佐藤「待ったぞ☆待ってる間に3人にナンパされたぞ☆」
千鶴「いい時間つぶしになりましたね」
佐藤「おっ☆信じてないな?☆こいつー☆」
千鶴「どうでしょうかね。はい、買ってきましたよ」
佐藤「何だかスッキリした顔してんな☆」
千鶴「店員のお姉さんがとっても良い人で…コロッケもわざわざ小振りを2つで作ってもらったんですよ」
佐藤「おー☆さっそくいただくか☆」
千鶴「はい、どうぞ」
36: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:27:56 ID:Env5
佐藤「ん~♪スウィーティー☆」
千鶴「コロッケの感想で言うことじゃないですよね」
佐藤「いや、でもマジで美味いわこれ」
千鶴「いきなり素にならないでください…とっても美味しいですよね」
佐藤「評判のお店だからな☆これ見ろ☆」
千鶴「口コミですか?二階堂精肉店…☆5!?コロッケ以外も評判なんですね…」
佐藤「…良いオフだったな☆」
千鶴「はい…また、明日から頑張れます…!」
佐藤「さて帰るか☆」
千鶴「はい。帰りましょう。みんなが待ってる寮に…」
37: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:28:11 ID:Env5
― 松尾千鶴帰寮後 ―
裕美・ほたる「「千鶴ちゃん!」」
泰葉「お帰りなさい。千鶴ちゃん」
千鶴「裕美ちゃん、ほたるちゃん、それに泰葉ちゃん…」
森久保乃々「千鶴さん…お帰りなさい…」
千鶴「乃々ちゃんも?」
裕美「千鶴ちゃん…大丈夫?」
千鶴「ごめんね。みんなに心配かけてたね」
ほたる「千鶴ちゃん…」
千鶴「もう大丈夫。何だかスッキリしちゃった」
乃々「良かったです…もりくぼもみなさんの話を聞いて、しんぱいくぼでした…」
泰葉「千鶴ちゃん。寂しくなったら、私たちが居るからね」
千鶴「はい…!みんな…ありがとう♪」
38: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:28:24 ID:Env5
― プロダクションエントランス ―
麻理菜「心、その調子だと上手くいったみたいね」
佐藤「モチのロン☆最後のひと押しは精肉店のお嬢さんだったみたいだけどな☆」
麻理菜「あら?その割には随分満足げね」
佐藤「スウィーティーなコロッケを食べれたからな☆」
麻理菜「なにそれ?スイートポテトでも使ったコロッケ?」
佐藤「今度一緒に行こうな☆それとー飲みにいくから付き合え☆」
麻理菜「はいはい。付き合ってあげるわ。今日の功労者さん」
佐藤「よーし☆そうと決まったら行くぞー☆」
麻理菜「心、その調子だと上手くいったみたいね」
佐藤「モチのロン☆最後のひと押しは精肉店のお嬢さんだったみたいだけどな☆」
麻理菜「あら?その割には随分満足げね」
佐藤「スウィーティーなコロッケを食べれたからな☆」
麻理菜「なにそれ?スイートポテトでも使ったコロッケ?」
佐藤「今度一緒に行こうな☆それとー飲みにいくから付き合え☆」
麻理菜「はいはい。付き合ってあげるわ。今日の功労者さん」
佐藤「よーし☆そうと決まったら行くぞー☆」
39: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 00:28:43 ID:Env5
― 10日ほど後・合同LIVE会場 ―
泰葉「さて、そろそろ出番だね」
ほたる「765プロダクションとの合同LIVE…緊張します…」
裕美「大丈夫、レッスン通りにやればファンのみんなにも…?千鶴ちゃん」
千鶴「…あっ、ごめん。765プロの出演者の名前を見てたの」
泰葉「えーと…萩原雪歩さん、周防桃子ちゃん、伴田路子ちゃん、二階堂千鶴さんだね」
千鶴「この前、みんなに話したお肉屋さん、二階堂精肉店って名前だったの」
ほたる「そう言えば、千鶴ちゃんと同じ名前なんですね。二階堂さん…」
泰葉「あははっすごい偶然だね」
40: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 06:58:59 ID:L0vN
裕美「二階堂さんはすごいセレブだって話だよ」
千鶴「…何だか似てる気がするけど、違うよね」
ほたる「千鶴ちゃん…大丈夫、ですか?」
千鶴「大丈夫だよ、ほたるちゃん」
泰葉「LIVEが終わったらご挨拶する予定だから、ちょっと聞いてもらおうか」
裕美「偶然でも面白い話だもんね」
千鶴「もぅ…今度のオフ、約束通りみんなでコロッケを買いに行こうね」
ほたる「はい…♪」
裕美「…うん♪」
泰葉「うん!…行こう!みんな!」
(タッタッタッタッタ…)
41: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 06:59:30 ID:L0vN
― LIVEステージ ―
(ワァァァァァァァァ!!!)
泰葉「みなさん!」
ほたる「今日は色んな所から…」
裕美「来てくれてありがとう!」
千鶴「私たち!」
四人「GIRLS BE NEXT STEP です!」
42: ◆xMUmPABXRw 22/12/17(土) 07:00:34 ID:L0vN
おしまい。
転載元:【デレマス】高菜ご飯とがめ煮と松尾千鶴とコロッケと
https://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1671203164/
https://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1671203164/
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