72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 08:48:56.43 ID:9TtZKV+Fo
武内P「――これは、専務のこの一言から始まった企画です」
武内P「皆さんは、覚えていらっしゃるでしょうか?」
武内P「……前川さんの起こした、ストライキ事件を」
武内P「あの事件がきっかけで、私達は、信頼関係を築くことが出来ました」
武内P「……ですが、事件は、事件」
武内P「それを知った専務は、彼女達に罰を与えると、そう、言われたのです」
武内P「ブンブンの刑」
武内P「……あまりにも過酷なこの刑は、彼女達に何をもたらすのでしょうか」
武内P「それでは、ご覧頂きましょう」
武内P「VTR……笑顔です」
武内P「皆さんは、覚えていらっしゃるでしょうか?」
武内P「……前川さんの起こした、ストライキ事件を」
武内P「あの事件がきっかけで、私達は、信頼関係を築くことが出来ました」
武内P「……ですが、事件は、事件」
武内P「それを知った専務は、彼女達に罰を与えると、そう、言われたのです」
武内P「ブンブンの刑」
武内P「……あまりにも過酷なこの刑は、彼女達に何をもたらすのでしょうか」
武内P「それでは、ご覧頂きましょう」
武内P「VTR……笑顔です」
73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 08:57:13.91 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
一日目 羽田空港
みく「おはようございまーす」

莉嘉「おっはよー☆ Pくんっ!」

杏「ふわあぁ……はよざいまーす」

武内P「前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん」
武内P「おはよう、ございます」
みく「えっ? もうカメラ回してるの?」
みく「ゴホンッ! みく達は、これから世界に羽ばたくにゃ!」
莉嘉「えっ、うそうそ! イエーイっ!☆」
莉嘉「海外旅行へ行く前の、城ヶ崎莉嘉だよー!☆」
杏「えー、この段階で撮るって、仕事量多すぎだよー……まあ、やるけどさ」
杏「杏達は、初の海外ロケに望みまーす♪」
みく・莉嘉・杏「いえーいっ♪」ニコッ
武内P「……良い、笑顔です」
一日目 羽田空港
みく「おはようございまーす」

莉嘉「おっはよー☆ Pくんっ!」

杏「ふわあぁ……はよざいまーす」

武内P「前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん」
武内P「おはよう、ございます」
みく「えっ? もうカメラ回してるの?」
みく「ゴホンッ! みく達は、これから世界に羽ばたくにゃ!」
莉嘉「えっ、うそうそ! イエーイっ!☆」
莉嘉「海外旅行へ行く前の、城ヶ崎莉嘉だよー!☆」
杏「えー、この段階で撮るって、仕事量多すぎだよー……まあ、やるけどさ」
杏「杏達は、初の海外ロケに望みまーす♪」
みく・莉嘉・杏「いえーいっ♪」ニコッ
武内P「……良い、笑顔です」
74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 09:08:25.98 ID:9TtZKV+Fo
武内P「……ありがとうございます」
武内P「良い画が撮れました」
みく「10日間もスケジュールが切られてるんだもん!」
みく「このお仕事、バッチリやりたいからね!」
莉嘉「それに、マレーシアで海外ロケだしっ!」
莉嘉「へへー! オリエンタルな魅力に目覚めちゃうカモ!」
杏「杏は、暑い所は嫌だし、そもそも海外とか面倒だけどね」
杏「……でもま、食べ物は美味しいらしいから我慢するよ」
武内P「はい、頑張りましょう」
――そう……彼女達には、今回の事は罰だと知らされていません。
マレーシアに行く目的は、あくまでも海外ロケ。
仕事で行くのだと、そう、思っていらっしゃいます。
みく「だけど……にゅふふ! みく、かなり楽しみなのー!」
莉嘉「アタシもアタシも! 海外で、開放的な空気で……ヤーン、困っちゃうなー☆」
杏「仕事の時以外は、ホテルの部屋で寝てても良いよね」
武内P「……」
とても、浮かれた様子でいらっしゃいますね。
これは、仕事なのではなく、ストライキとは言えカフェを占拠した罰だと言うのに……。
武内P「良い画が撮れました」
みく「10日間もスケジュールが切られてるんだもん!」
みく「このお仕事、バッチリやりたいからね!」
莉嘉「それに、マレーシアで海外ロケだしっ!」
莉嘉「へへー! オリエンタルな魅力に目覚めちゃうカモ!」
杏「杏は、暑い所は嫌だし、そもそも海外とか面倒だけどね」
杏「……でもま、食べ物は美味しいらしいから我慢するよ」
武内P「はい、頑張りましょう」
――そう……彼女達には、今回の事は罰だと知らされていません。
マレーシアに行く目的は、あくまでも海外ロケ。
仕事で行くのだと、そう、思っていらっしゃいます。
みく「だけど……にゅふふ! みく、かなり楽しみなのー!」
莉嘉「アタシもアタシも! 海外で、開放的な空気で……ヤーン、困っちゃうなー☆」
杏「仕事の時以外は、ホテルの部屋で寝てても良いよね」
武内P「……」
とても、浮かれた様子でいらっしゃいますね。
これは、仕事なのではなく、ストライキとは言えカフェを占拠した罰だと言うのに……。
75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 09:18:28.31 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
日本→マレーシア 飛行機内
武内P「……」
みく「機内食でーす。ビーフ、オア、チキンって聞かれたから、みくはチキンにゃ!」
莉嘉「アタシはビーフにしたよ! 味はねぇ……うんっ! 結構美味しいかも☆」
杏「杏はお肉だけでいいからさ、他はプロデューサー食べて良いよ」
・ ・ ・
武内P「……」
杏「……すぅ……すぅ」
莉嘉「……思いっきり寝てまーす」ボソボソ
みく「……」ジッ
莉嘉「……映画に夢中でーす」
・ ・ ・
マレーシア クアラルンプール国際空港
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「……せーのっ」
みく・莉嘉・杏「マレーシアーっ!」
日本→マレーシア 飛行機内
武内P「……」
みく「機内食でーす。ビーフ、オア、チキンって聞かれたから、みくはチキンにゃ!」
莉嘉「アタシはビーフにしたよ! 味はねぇ……うんっ! 結構美味しいかも☆」
杏「杏はお肉だけでいいからさ、他はプロデューサー食べて良いよ」
・ ・ ・
武内P「……」
杏「……すぅ……すぅ」
莉嘉「……思いっきり寝てまーす」ボソボソ
みく「……」ジッ
莉嘉「……映画に夢中でーす」
・ ・ ・
マレーシア クアラルンプール国際空港
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「……せーのっ」
みく・莉嘉・杏「マレーシアーっ!」
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76: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 09:27:52.82 ID:9TtZKV+Fo
みく「羽田から飛行機で、なんと八時間!」
莉嘉「でもでも、チョー良いシートだったよね!」
杏「そうだねぇ、寝心地は悪くなかったかなー」
みく「杏チャンは、機内でずっと寝てたもんね」
杏「本当はまだまだ寝てたいんだけどねぇ」
莉嘉「えー!? 色々見て回ろうよー!」
杏「……んもー、しょうがないなぁ」
みく「ねえPチャン! その時間はあるよね?」
武内P「はい。今日の予定は移動のみです」
武内P「本格的なものは、明日からになりますね」
本格的。
彼女達は、それが何を意味するものか、正しく理解してはいない。
莉嘉「じゃあじゃあ、買い物行こ! お姉ちゃんに、お土産買うんだ!」
みく「帰りに買った方が良いけど……でも、選ぶ位は、しておいた方がいいかも!」
杏「お土産、かぁ……しょうがないから、智絵里ちゃんとかな子ちゃん、きらりには買ってこうかな」
武内P「……」
莉嘉「でもでも、チョー良いシートだったよね!」
杏「そうだねぇ、寝心地は悪くなかったかなー」
みく「杏チャンは、機内でずっと寝てたもんね」
杏「本当はまだまだ寝てたいんだけどねぇ」
莉嘉「えー!? 色々見て回ろうよー!」
杏「……んもー、しょうがないなぁ」
みく「ねえPチャン! その時間はあるよね?」
武内P「はい。今日の予定は移動のみです」
武内P「本格的なものは、明日からになりますね」
本格的。
彼女達は、それが何を意味するものか、正しく理解してはいない。
莉嘉「じゃあじゃあ、買い物行こ! お姉ちゃんに、お土産買うんだ!」
みく「帰りに買った方が良いけど……でも、選ぶ位は、しておいた方がいいかも!」
杏「お土産、かぁ……しょうがないから、智絵里ちゃんとかな子ちゃん、きらりには買ってこうかな」
武内P「……」
77: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 09:38:52.07 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
シンガポール パンパシフィック・ホテル 夕食時
武内P「……」
みく「晩ごはんは、ホテルでのビュッフェにゃ!」
みく「味は……う~んっ! かなり美味しいよ!」
杏「ロブスター」
杏「……むぐむぐ……大きいから、満足感が違うよねぇ」
武内P「……」
莉嘉「ジャジャーン☆ マレーシアっぽい服の莉嘉だよっ!☆」
莉嘉「こういうの着ると、海外に来たってカンジがしてサイコーでーす☆」
みく「うぅ……みくも、買えば良かったかも」
莉嘉「エヘヘ……お小遣い、大分使っちゃいましたー」タハー
杏「ゴハンの時に着て良かったの? 汚さないよう、気をつけなよねー」
莉嘉「あっ! そうだった! アハハ、すぐ着たくなっちゃって☆」
マレーシアを満喫する、前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん。
この時は、本当に、いい笑顔をしてらっしゃいました。
シンガポール パンパシフィック・ホテル 夕食時
武内P「……」
みく「晩ごはんは、ホテルでのビュッフェにゃ!」
みく「味は……う~んっ! かなり美味しいよ!」
杏「ロブスター」
杏「……むぐむぐ……大きいから、満足感が違うよねぇ」
武内P「……」
莉嘉「ジャジャーン☆ マレーシアっぽい服の莉嘉だよっ!☆」
莉嘉「こういうの着ると、海外に来たってカンジがしてサイコーでーす☆」
みく「うぅ……みくも、買えば良かったかも」
莉嘉「エヘヘ……お小遣い、大分使っちゃいましたー」タハー
杏「ゴハンの時に着て良かったの? 汚さないよう、気をつけなよねー」
莉嘉「あっ! そうだった! アハハ、すぐ着たくなっちゃって☆」
マレーシアを満喫する、前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん。
この時は、本当に、いい笑顔をしてらっしゃいました。
79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 09:51:56.74 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
パンパシフィック・ホテル 室内
武内P「……」
みく「ここが、みく達が泊まる部屋にゃ!」
みく「部屋もすっごく豪華で……見て! この、窓からの眺め!」
莉嘉「チョー綺麗でしょ! それにぃ、オ・ト・ナ☆ な雰囲気☆」
莉嘉「開放的になってぇ……チラッ! えへへ、P君見た? 見たー?」
武内P「? すみません、夜景を撮っていたので……」
莉嘉「えーっ?」
みく「もーっ、莉嘉チャン! 本当に映ったら、映像が使えなくなっちゃうにゃ!」
莉嘉「あっ、そうか! えっとじゃあね……そうだ! 入浴シーンとかは!?」
みく「もっと駄目に決まってるでしょー!? 杏チャンも、何か言って!」
杏「…………ん?……何?」
みく・莉嘉「また寝てたし!」
武内P「――シンガポールで一泊」
パンパシフィック・ホテル 室内
武内P「……」
みく「ここが、みく達が泊まる部屋にゃ!」
みく「部屋もすっごく豪華で……見て! この、窓からの眺め!」
莉嘉「チョー綺麗でしょ! それにぃ、オ・ト・ナ☆ な雰囲気☆」
莉嘉「開放的になってぇ……チラッ! えへへ、P君見た? 見たー?」
武内P「? すみません、夜景を撮っていたので……」
莉嘉「えーっ?」
みく「もーっ、莉嘉チャン! 本当に映ったら、映像が使えなくなっちゃうにゃ!」
莉嘉「あっ、そうか! えっとじゃあね……そうだ! 入浴シーンとかは!?」
みく「もっと駄目に決まってるでしょー!? 杏チャンも、何か言って!」
杏「…………ん?……何?」
みく・莉嘉「また寝てたし!」
武内P「――シンガポールで一泊」
82: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 10:09:56.62 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
シンガポール バス乗り場 ゴールデンマイル・コンプレックス
武内P「……」
みく「……おはようございまーす」
莉嘉「オハヨー、P君」
杏「……ふわぁあ」
武内P「皆さん……昨夜は、眠れなかったのですか?」
みく「なんか、テンション上がっちゃって……」
莉嘉「……ずーっとお喋りしちゃってたんだよね」
杏「杏は寝てたけど、まだまだ寝たり無いだけだよ」
武内P「ここからは、バスでの移動になります」
武内P「道中は寝ていて構いませんので」
武内P「……ただ、出国審査の時には、起きていただきますが」
みく・莉嘉・杏「……は~い」
シンガポール バス乗り場 ゴールデンマイル・コンプレックス
武内P「……」
みく「……おはようございまーす」
莉嘉「オハヨー、P君」
杏「……ふわぁあ」
武内P「皆さん……昨夜は、眠れなかったのですか?」
みく「なんか、テンション上がっちゃって……」
莉嘉「……ずーっとお喋りしちゃってたんだよね」
杏「杏は寝てたけど、まだまだ寝たり無いだけだよ」
武内P「ここからは、バスでの移動になります」
武内P「道中は寝ていて構いませんので」
武内P「……ただ、出国審査の時には、起きていただきますが」
みく・莉嘉・杏「……は~い」
83: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 10:15:45.93 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
二日目 夜 ホテル・イスタナ 926号室
武内P「……」
みく「今日は、ほとんど移動だけだったのに疲れたにゃ」
莉嘉「うんうん、バスの中にずっと居たカンジ」
杏「そう? 気づいたら着いてたかな~」
みく「杏チャンはずっと寝てたからでしょー!」
莉嘉「出国審査の時も、ずっとねぼけてたし!」
杏「覚えてないなぁ。なにせ、ねぼけてたからね」グッ!
みく・莉嘉「もー!」
武内P「――それでは、今回の企画を発表させて頂きます」
みく・莉嘉・杏「……」
みく・莉嘉・杏「へっ?」
ネタばらし。
二日目 夜 ホテル・イスタナ 926号室
武内P「……」
みく「今日は、ほとんど移動だけだったのに疲れたにゃ」
莉嘉「うんうん、バスの中にずっと居たカンジ」
杏「そう? 気づいたら着いてたかな~」
みく「杏チャンはずっと寝てたからでしょー!」
莉嘉「出国審査の時も、ずっとねぼけてたし!」
杏「覚えてないなぁ。なにせ、ねぼけてたからね」グッ!
みく・莉嘉「もー!」
武内P「――それでは、今回の企画を発表させて頂きます」
みく・莉嘉・杏「……」
みく・莉嘉・杏「へっ?」
ネタばらし。
85: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 10:22:17.40 ID:9TtZKV+Fo
みく「今回の企画って……何の企画?」
武内P「今回の、海外ロケの本当の目的、ですね」
莉嘉「本当の目的? えっ、何それ? ねえ、P君?」
杏「……ねえ、なんだか嫌な予感がするんだけど」
武内P「皆さんは、以前カフェを占拠するというストライキ……」
武内P「……いえ、最早テロと呼ばれるものを起こされましたね」
みく・莉嘉・杏「……はい」
武内P「それを知った専務が、貴女達にきちんと罰を与えろと、そう、おっしゃいまして」
みく・莉嘉・杏「罰……?」
武内P「皆さん……動物は、お好きですね?」
みく「ま、待ってPチャン? どういう事!?」
莉嘉「怖い怖い! 何々!?」
杏「……い、嫌だ! 杏は罰とか受けたくない!」
武内P「今回の、海外ロケの本当の目的、ですね」
莉嘉「本当の目的? えっ、何それ? ねえ、P君?」
杏「……ねえ、なんだか嫌な予感がするんだけど」
武内P「皆さんは、以前カフェを占拠するというストライキ……」
武内P「……いえ、最早テロと呼ばれるものを起こされましたね」
みく・莉嘉・杏「……はい」
武内P「それを知った専務が、貴女達にきちんと罰を与えろと、そう、おっしゃいまして」
みく・莉嘉・杏「罰……?」
武内P「皆さん……動物は、お好きですね?」
みく「ま、待ってPチャン? どういう事!?」
莉嘉「怖い怖い! 何々!?」
杏「……い、嫌だ! 杏は罰とか受けたくない!」
86: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 10:27:47.44 ID:9TtZKV+Fo
武内P「皆さん……動物は、お好きですね?」
みく「そりゃ、好きだけど……」
莉嘉「ねえ、P君!? 罰って、動物と戦うとかなの!?」
杏「待って、この流れ……」
双葉さんは、気付かれたようですね。
さすが、北海道出身の、アイドルです。
武内P「いえ、戦いはしません」
武内P「ある場所に行って、観察して貰うだけです」
みく「な、なーんだ! 罰って言うから、ビックリしちゃったにゃ!」
莉嘉「観察だけなら、余裕じゃない? だって、見るだけだもんね!」
杏「嫌だ嫌だ! 行かない行かない、杏は絶対行かない!」
みく・莉嘉「……?」
武内P「その、ある場所とは――」
武内P「――ブンブン・ミシロ、です」
ブンブン・ミシロ。
みく・莉嘉「……ブンブン……ミシロ?」
杏「ほら、やっぱり! やっぱり、ブンブンじゃんか!」
みく「そりゃ、好きだけど……」
莉嘉「ねえ、P君!? 罰って、動物と戦うとかなの!?」
杏「待って、この流れ……」
双葉さんは、気付かれたようですね。
さすが、北海道出身の、アイドルです。
武内P「いえ、戦いはしません」
武内P「ある場所に行って、観察して貰うだけです」
みく「な、なーんだ! 罰って言うから、ビックリしちゃったにゃ!」
莉嘉「観察だけなら、余裕じゃない? だって、見るだけだもんね!」
杏「嫌だ嫌だ! 行かない行かない、杏は絶対行かない!」
みく・莉嘉「……?」
武内P「その、ある場所とは――」
武内P「――ブンブン・ミシロ、です」
ブンブン・ミシロ。
みく・莉嘉「……ブンブン……ミシロ?」
杏「ほら、やっぱり! やっぱり、ブンブンじゃんか!」
87: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 10:38:10.08 ID:9TtZKV+Fo
みく「でも……ブンブンって、言葉の響きは可愛いにゃ」
莉嘉「あっ、それはアタシも思った! ねえ、どんな所なの?」
杏「……地獄だよ」
みく・莉嘉「へっ? 地獄?」
武内P「ブンブンというのは、動物を見るための小さな小屋」
武内P「――動物観察小屋の事です」
武内P「なので、そこへ向かうため、明日はボートに乗っていただきます」
みく「えっ、ボート!? ボートに乗らなきゃ、行けない場所なの!?」
莉嘉「ねえ、けっこうゆったりめの観光っていう話は!?」
嘘です。
武内P「皆さんが動物好きと聞いて……はい、安心しました」
武内P「その河には……はい、ワニが出るようなので」
ワニが出る。
みく・莉嘉「嘘でしょ!?」
莉嘉「あっ、それはアタシも思った! ねえ、どんな所なの?」
杏「……地獄だよ」
みく・莉嘉「へっ? 地獄?」
武内P「ブンブンというのは、動物を見るための小さな小屋」
武内P「――動物観察小屋の事です」
武内P「なので、そこへ向かうため、明日はボートに乗っていただきます」
みく「えっ、ボート!? ボートに乗らなきゃ、行けない場所なの!?」
莉嘉「ねえ、けっこうゆったりめの観光っていう話は!?」
嘘です。
武内P「皆さんが動物好きと聞いて……はい、安心しました」
武内P「その河には……はい、ワニが出るようなので」
ワニが出る。
みく・莉嘉「嘘でしょ!?」
88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 10:47:15.36 ID:9TtZKV+Fo
みく「ワニが出るって……そういうのは、幸子チャンの担当でしょー!?」
莉嘉「出るって言っても、ちっちゃいやつだよね!? ねっ!?」
武内P「笑顔です」
みく・莉嘉「あっはははははは!」
みく「――嫌にゃあああ! ずぅえったい、嫌にゃあああ!」
莉嘉「帰ろう!? 今なら、まだ引き返せるじゃん!」
武内P「……」
武内P「――それでは、明日以降の、本当のルートの説明をさせていただきます」
武内P「明日は、バスでクアラテンベリンまで移動、三時間程で着くでしょう」
みく・莉嘉「またバス?」
みく「――じゃなくてぇ! 淡々とルート説明しないでよPチャン!?」
莉嘉「杏ちゃん! 杏ちゃんからも、何か言ってよ! 杏ちゃ……」
みく・莉嘉「……杏ちゃん?」
双葉杏、脱走。
・ ・ ・
武内P「――では、説明に戻ります」
みく・莉嘉・杏「……」
捕獲。
莉嘉「出るって言っても、ちっちゃいやつだよね!? ねっ!?」
武内P「笑顔です」
みく・莉嘉「あっはははははは!」
みく「――嫌にゃあああ! ずぅえったい、嫌にゃあああ!」
莉嘉「帰ろう!? 今なら、まだ引き返せるじゃん!」
武内P「……」
武内P「――それでは、明日以降の、本当のルートの説明をさせていただきます」
武内P「明日は、バスでクアラテンベリンまで移動、三時間程で着くでしょう」
みく・莉嘉「またバス?」
みく「――じゃなくてぇ! 淡々とルート説明しないでよPチャン!?」
莉嘉「杏ちゃん! 杏ちゃんからも、何か言ってよ! 杏ちゃ……」
みく・莉嘉「……杏ちゃん?」
双葉杏、脱走。
・ ・ ・
武内P「――では、説明に戻ります」
みく・莉嘉・杏「……」
捕獲。
89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 10:57:13.62 ID:9TtZKV+Fo
武内P「クアラテンベリンから、ボートでクアラタハンへ」
武内P「クアラタハンで、一泊します」
武内P「此処は既に、ジャングルになります」
みく「……ジャングルって言った」
莉嘉「……うん、言ったよね、ゼッタイ」
杏「……タマン・ヌガラ国立公園、だよ」
武内P「ナイトサファリには、参加されますか?」
武内P「私としては、体力温存のため、ゆっくりされた方が良いと思いますが」
みく「でもまぁ……せっかくだから」
莉嘉「それに危険は無いんだよね?」
武内P「はい。ヘビが出ますが、私がお守りします」
みく・莉嘉「不参加! 絶対、不参加で!」
武内P「……わかりました」
武内P「では、私だけ参加し、映像を撮ってこようと思います」
はい、せっかくなので。
武内P「クアラタハンで、一泊します」
武内P「此処は既に、ジャングルになります」
みく「……ジャングルって言った」
莉嘉「……うん、言ったよね、ゼッタイ」
杏「……タマン・ヌガラ国立公園、だよ」
武内P「ナイトサファリには、参加されますか?」
武内P「私としては、体力温存のため、ゆっくりされた方が良いと思いますが」
みく「でもまぁ……せっかくだから」
莉嘉「それに危険は無いんだよね?」
武内P「はい。ヘビが出ますが、私がお守りします」
みく・莉嘉「不参加! 絶対、不参加で!」
武内P「……わかりました」
武内P「では、私だけ参加し、映像を撮ってこようと思います」
はい、せっかくなので。
90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 11:09:46.59 ID:9TtZKV+Fo
武内P「翌朝、徒歩とボートで移動し、ブンブン・ミシロを目指します」
みく「最初に聞いた時に気になったんだけど……」
莉嘉「……ブンブンは良いけど……いや、良くはないケド」
みく・莉嘉「ブンブン・ミシロって、何?」
武内P「ブンブン・ミシロは、専務の改革以前に作られたブンブンです」
武内P「いざと言う時のために、346プロで作ったのですが……」
武内P「……はい、アイドルの方の使用は、今回が初になりますね」
みく「改革されて当り前にゃ! 無駄なお金も良い所だよ!」
莉嘉「アタシ達、そんな所に行くの!? 大丈夫なの!?」
武内P「今回のロケに際し、事前にチェックはされています」
武内P「設備もあまり傷んでいなかったようなので、大丈夫だと思われます」
武内P「トラが出たようですが、もしもの時は、私が囮になります」
トラが出るらしい。
みく・莉嘉「……」
みく・莉嘉「いやああああああ!」
杏「……帰りたい……帰りたい」
みく「最初に聞いた時に気になったんだけど……」
莉嘉「……ブンブンは良いけど……いや、良くはないケド」
みく・莉嘉「ブンブン・ミシロって、何?」
武内P「ブンブン・ミシロは、専務の改革以前に作られたブンブンです」
武内P「いざと言う時のために、346プロで作ったのですが……」
武内P「……はい、アイドルの方の使用は、今回が初になりますね」
みく「改革されて当り前にゃ! 無駄なお金も良い所だよ!」
莉嘉「アタシ達、そんな所に行くの!? 大丈夫なの!?」
武内P「今回のロケに際し、事前にチェックはされています」
武内P「設備もあまり傷んでいなかったようなので、大丈夫だと思われます」
武内P「トラが出たようですが、もしもの時は、私が囮になります」
トラが出るらしい。
みく・莉嘉「……」
みく・莉嘉「いやああああああ!」
杏「……帰りたい……帰りたい」
91: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 11:20:10.87 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
専務「――後枠を担当する、専務の美城だ」
専務「この映像を見ていると言うことは、君たちは問題を起こしたのだろう」
専務「それも……かなり、大きな問題を」
専務「大きな問題を起こした時、それには罰が与えられなければならない」
専務「私は、それこそが人と人たらしめるものだと思う」
専務「己を律する事の出来なかった者ならば、尚更だ」
専務「彼女達に待ち受ける運命を見なさい」
専務「君たちにも、無関係とは言えないのだから」
つづく
専務「――後枠を担当する、専務の美城だ」
専務「この映像を見ていると言うことは、君たちは問題を起こしたのだろう」
専務「それも……かなり、大きな問題を」
専務「大きな問題を起こした時、それには罰が与えられなければならない」
専務「私は、それこそが人と人たらしめるものだと思う」
専務「己を律する事の出来なかった者ならば、尚更だ」
専務「彼女達に待ち受ける運命を見なさい」
専務「君たちにも、無関係とは言えないのだから」
つづく
92: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 11:52:12.10 ID:9TtZKV+Fo
346プロダクション 前
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」
みく「みく達は、ブンブン・ミシロに向けて出発したにゃ!」
莉嘉「マジ、チョーキツかったから! 二度と行きたく無いってカンジ!」
杏「だからさ、この前枠も全力だよね!」
みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」
武内P「……あの、もう少し、その……笑顔で」
武内P「表情が、かなりやけになっている感じがします」
みく・莉嘉・杏「……」
武内P「あの……皆さん? 笑顔で――」
みく・莉嘉・杏「ちょっとカメラ止めて」
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」
みく「みく達は、ブンブン・ミシロに向けて出発したにゃ!」
莉嘉「マジ、チョーキツかったから! 二度と行きたく無いってカンジ!」
杏「だからさ、この前枠も全力だよね!」
みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」
武内P「……あの、もう少し、その……笑顔で」
武内P「表情が、かなりやけになっている感じがします」
みく・莉嘉・杏「……」
武内P「あの……皆さん? 笑顔で――」
みく・莉嘉・杏「ちょっとカメラ止めて」
94: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 12:03:20.79 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
三日目 バス内
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「……」
みく「Pチャン……ちょっとカメラ向けるのやめて」
莉嘉「……うん。アタシ、今ちょっとオフモード」
杏「……でもさ、二人はまだ良い方だと思うよ」…ガタガタッ
みく「? どうしたの、杏チャン? 起きてるなんて珍しいね」
莉嘉「うん。移動中だし、寝てても良いって言われたのに」
杏「二人に比べて、杏だけ揺れてると思わない?」…ガタガタッ
みく・莉嘉「……確かに」
杏「発車してから気づいたんだけどさ……」…ガタガタッ
杏「……ほら、椅子、壊れてるんだよ」…ガタガタッ
みく・莉嘉「……」
杏「……」…ガタガタッ
杏「……」ガタンッ!
みく・莉嘉・杏「あっははははは!」
三日目 バス内
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「……」
みく「Pチャン……ちょっとカメラ向けるのやめて」
莉嘉「……うん。アタシ、今ちょっとオフモード」
杏「……でもさ、二人はまだ良い方だと思うよ」…ガタガタッ
みく「? どうしたの、杏チャン? 起きてるなんて珍しいね」
莉嘉「うん。移動中だし、寝てても良いって言われたのに」
杏「二人に比べて、杏だけ揺れてると思わない?」…ガタガタッ
みく・莉嘉「……確かに」
杏「発車してから気づいたんだけどさ……」…ガタガタッ
杏「……ほら、椅子、壊れてるんだよ」…ガタガタッ
みく・莉嘉「……」
杏「……」…ガタガタッ
杏「……」ガタンッ!
みく・莉嘉・杏「あっははははは!」
95: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 12:11:21.39 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
ボート乗り場
武内P「……」
みく「――はい! ボート乗り場に着いたにゃ!」
莉嘉「思ってたより小さいボートで、ビックリしたよね!」
杏「あれでワニの居る河を行くだなんて、ドキドキするよー!」
みく・莉嘉・杏「でも、笑顔で頑張るよっ!」ニコッ!
武内P「……」
みく「……はい、今のでオッケー? もう良い?」
莉嘉「あんなボートじゃ、ワニが出てきたらひとたまりもなくない!?」
杏「遺書とかさ、書いておいた方が良いかな」
みく「もうね、ありったけの恨み言を書いて置くよ、そんなの」
莉嘉「アタシ、読んだだけでチョーテンション下がるの書く」
杏「んー、杏はやっぱり面倒だから、ひっそりとワニに食べられておくよ」
武内P「……」
絶望して、いらっしゃいますね。
ボート乗り場
武内P「……」
みく「――はい! ボート乗り場に着いたにゃ!」
莉嘉「思ってたより小さいボートで、ビックリしたよね!」
杏「あれでワニの居る河を行くだなんて、ドキドキするよー!」
みく・莉嘉・杏「でも、笑顔で頑張るよっ!」ニコッ!
武内P「……」
みく「……はい、今のでオッケー? もう良い?」
莉嘉「あんなボートじゃ、ワニが出てきたらひとたまりもなくない!?」
杏「遺書とかさ、書いておいた方が良いかな」
みく「もうね、ありったけの恨み言を書いて置くよ、そんなの」
莉嘉「アタシ、読んだだけでチョーテンション下がるの書く」
杏「んー、杏はやっぱり面倒だから、ひっそりとワニに食べられておくよ」
武内P「……」
絶望して、いらっしゃいますね。
96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 12:20:59.64 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
ボート乗り場 昼食
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「……」モソモソ
……無言、ですね。
・ ・ ・
船着き場
武内P「……」
みく「これに乗ったら、もうトラの居るジャングルにゃ」
莉嘉「みくちゃん、ネコ好きなんだから何とかならない?」
みく「何とか?」
杏「トラが出たらさ、話し合いで解決するとか」
みく「話し合い?」
みく「……Pチャン、ちょっと良い?」
武内P「はい、何でしょうか?」
みく「莉嘉チャンと杏チャン、暑さで頭やられてるっぽいにゃ」
莉嘉「えっとね、今の気温は……36度だって☆」
杏「平熱って感じだねー……帰りたい……!」
ボート乗り場 昼食
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「……」モソモソ
……無言、ですね。
・ ・ ・
船着き場
武内P「……」
みく「これに乗ったら、もうトラの居るジャングルにゃ」
莉嘉「みくちゃん、ネコ好きなんだから何とかならない?」
みく「何とか?」
杏「トラが出たらさ、話し合いで解決するとか」
みく「話し合い?」
みく「……Pチャン、ちょっと良い?」
武内P「はい、何でしょうか?」
みく「莉嘉チャンと杏チャン、暑さで頭やられてるっぽいにゃ」
莉嘉「えっとね、今の気温は……36度だって☆」
杏「平熱って感じだねー……帰りたい……!」
97: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 12:29:53.36 ID:9TtZKV+Fo
莉嘉「でも……この服、買っておいて良かったよ」
みく「その服って、涼しい?」
杏「莉嘉ちゃんだけ、ちょっと元気だもんね」
莉嘉「向こうで、同じ様なの売ってたよ」
みく・杏「……」
・ ・ ・
みく「――ジャングル一号、前川みくにゃ!」
みく「もう、すっごいミラクル! ネコさん柄を見つけたのー!」
莉嘉「――ジャングル二号、城ヶ崎莉嘉でーす☆」
莉嘉「えへへ! また、新しい花柄の買っちゃった☆」
杏「――ジャングル三号、双葉杏!」
杏「帰りたい、ああ帰りたい、帰りたい……あ、ピンク色なだけでーす」
みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」
新しい服を購入し、無理矢理テンションをあげる三人。
いよいよ、ボートに乗り込みます。
みく「その服って、涼しい?」
杏「莉嘉ちゃんだけ、ちょっと元気だもんね」
莉嘉「向こうで、同じ様なの売ってたよ」
みく・杏「……」
・ ・ ・
みく「――ジャングル一号、前川みくにゃ!」
みく「もう、すっごいミラクル! ネコさん柄を見つけたのー!」
莉嘉「――ジャングル二号、城ヶ崎莉嘉でーす☆」
莉嘉「えへへ! また、新しい花柄の買っちゃった☆」
杏「――ジャングル三号、双葉杏!」
杏「帰りたい、ああ帰りたい、帰りたい……あ、ピンク色なだけでーす」
みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」
新しい服を購入し、無理矢理テンションをあげる三人。
いよいよ、ボートに乗り込みます。
98: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 12:40:52.05 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
ボート 移動中
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「……」
武内P「あの……何か、コメントを頂けますか?」
みく「……木が凄いでーす」
莉嘉「……自然に囲まれてる、ってカンジ」
杏「……結構揺れるので、眠れませーん」
武内P「あの……もっと、他に」
みく「えー、ワニが居るって聞いて怖がってたけど、慣れたにゃ」
莉嘉「ボートも古いんだけどさ、もう慣れたよね」
杏「出発の時にエンジンが中々かからなかったけど、納得だよね」
武内P「あの……皆さん」
みく・莉嘉・杏「長いの! 乗ってる時間が!」
ボート 移動中
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「……」
武内P「あの……何か、コメントを頂けますか?」
みく「……木が凄いでーす」
莉嘉「……自然に囲まれてる、ってカンジ」
杏「……結構揺れるので、眠れませーん」
武内P「あの……もっと、他に」
みく「えー、ワニが居るって聞いて怖がってたけど、慣れたにゃ」
莉嘉「ボートも古いんだけどさ、もう慣れたよね」
杏「出発の時にエンジンが中々かからなかったけど、納得だよね」
武内P「あの……皆さん」
みく・莉嘉・杏「長いの! 乗ってる時間が!」
99: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 12:48:14.74 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
ボート 移動中
武内P「……」
みく「あっ、見て! あそこにおサルさんが居るにゃ!」
莉嘉「えっ、どこどこ!? ホントだ! 居た! 三匹居る!」
みく「三匹!? え、あそこに一で、ニの……」
莉嘉「あそこ! ほーら、あそこだってみくちゃん!」
みく「にゃああ、どこに……居た! 居たにゃー! やーん、カワイイー!」
杏「……すぅ……すぅ」
莉嘉「あーっ! アレ、ワニ!? 案外ちっちゃくない!?」
みく「んえっ!? ワニって……もーっ! アレ、ワニじゃないにゃ!」
莉嘉「えーっ!? あはは、トカゲだった! ゴメーン!」
みく「でも、結構大きかっ……あーっ! 前の方に、なんかいっぱい居るにゃ!」
莉嘉「えっ、えっ!? 何アレ!? 牛の群れ! チョーいっぱい居る!」
杏「……もう食べられないよぉ……すぅ」
武内P「……」
皆さん、楽しむ余裕が出てきたようですね。
ボート 移動中
武内P「……」
みく「あっ、見て! あそこにおサルさんが居るにゃ!」
莉嘉「えっ、どこどこ!? ホントだ! 居た! 三匹居る!」
みく「三匹!? え、あそこに一で、ニの……」
莉嘉「あそこ! ほーら、あそこだってみくちゃん!」
みく「にゃああ、どこに……居た! 居たにゃー! やーん、カワイイー!」
杏「……すぅ……すぅ」
莉嘉「あーっ! アレ、ワニ!? 案外ちっちゃくない!?」
みく「んえっ!? ワニって……もーっ! アレ、ワニじゃないにゃ!」
莉嘉「えーっ!? あはは、トカゲだった! ゴメーン!」
みく「でも、結構大きかっ……あーっ! 前の方に、なんかいっぱい居るにゃ!」
莉嘉「えっ、えっ!? 何アレ!? 牛の群れ! チョーいっぱい居る!」
杏「……もう食べられないよぉ……すぅ」
武内P「……」
皆さん、楽しむ余裕が出てきたようですね。
100: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 12:57:15.74 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
クアラ・タハン 到着
武内P「……」
みく「杏チャン、着いたよ!」
杏「……ふわぁあ……おはよー」
莉嘉「なんか、思ってたより綺麗な所だよ☆」
武内P「はい。此処は、リゾート地ですので」
まだ、リゾート地。
・ ・ ・
タマン・ヌガラ リゾート 16号ロッジ
武内P「……」
みく「えー……朝の八時に出発して、今は夕方の六時にゃ」
莉嘉「今日はずっと移動で、アタシもーヘトヘトだよ!」
杏「暑くてちょっと寝にくいけど、これで働いてる事になるなら、まあアリかなぁ」
武内P「この後の予定は、夕食」
武内P「その後、ナイト・ジャングル・ウォークがありますが……」
みく・莉嘉「……ちょっと行きたくなってきたかも」
乗り気に……行きたくなってきたようです。
クアラ・タハン 到着
武内P「……」
みく「杏チャン、着いたよ!」
杏「……ふわぁあ……おはよー」
莉嘉「なんか、思ってたより綺麗な所だよ☆」
武内P「はい。此処は、リゾート地ですので」
まだ、リゾート地。
・ ・ ・
タマン・ヌガラ リゾート 16号ロッジ
武内P「……」
みく「えー……朝の八時に出発して、今は夕方の六時にゃ」
莉嘉「今日はずっと移動で、アタシもーヘトヘトだよ!」
杏「暑くてちょっと寝にくいけど、これで働いてる事になるなら、まあアリかなぁ」
武内P「この後の予定は、夕食」
武内P「その後、ナイト・ジャングル・ウォークがありますが……」
みく・莉嘉「……ちょっと行きたくなってきたかも」
乗り気に……行きたくなってきたようです。
102: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 13:12:34.64 ID:9TtZKV+Fo
莉嘉「珍しい虫とか……カブトムシとか、見られる?」
武内P「可能性は、十分にあります」
武内P「日本では見られない、珍しい種類の野生のものが見られるかと」
武内P「カブトムシだけでなく、クワガタも同様ですね」
みく「でも、明日の移動もあるし……って、どんな予定なの?」
武内P「はい。かなり歩くので……ブンブンに行った帰りが、良いかと」
杏「杏はパース。ゴハン食べて、ゆっくり寝るよー」
みく「んー、みくもやめとくにゃ。帰りでも良いみたいだしね」
莉嘉「そっか。それじゃ、アタシは帰りに見るよ!」
彼女達は、この時の判断を正解だと後に語っています。
帰りに見ると言っていた城ヶ崎さんも……はい、早目に寝て良かった、と。
武内P「……わかりました」
武内P「では――夕食後の予定は、ゆっくりすると言う事で」
みく・莉嘉・杏「はーい」
武内P「可能性は、十分にあります」
武内P「日本では見られない、珍しい種類の野生のものが見られるかと」
武内P「カブトムシだけでなく、クワガタも同様ですね」
みく「でも、明日の移動もあるし……って、どんな予定なの?」
武内P「はい。かなり歩くので……ブンブンに行った帰りが、良いかと」
杏「杏はパース。ゴハン食べて、ゆっくり寝るよー」
みく「んー、みくもやめとくにゃ。帰りでも良いみたいだしね」
莉嘉「そっか。それじゃ、アタシは帰りに見るよ!」
彼女達は、この時の判断を正解だと後に語っています。
帰りに見ると言っていた城ヶ崎さんも……はい、早目に寝て良かった、と。
武内P「……わかりました」
武内P「では――夕食後の予定は、ゆっくりすると言う事で」
みく・莉嘉・杏「はーい」
103: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 13:23:33.51 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
四日目 朝
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「おはようございまーす!」
みく「みく達は、いよいよ冒険の旅に出るよ!」
莉嘉「今日はねぇ、なんと! 吊り橋を渡るみたいなの!」
杏「キャノピーウォークっていう、世界最長の吊り橋なんだよねぇ」
みく「動物さんを観察するために、ジャングルの上にあるんだって!」
莉嘉「吊り橋効果でぇ……アタシに、もっとドキドキしちゃうかもね☆」
杏「普通に歩くより楽出来るらしいし、大歓迎だよー」
みく・莉嘉・杏「おーっ!」
武内P「……」
みく「……いやもう、ホント……ねえ、ホントに行かなきゃ駄目?」
莉嘉「……ストライキなんかしなきゃ良かった」
杏「……安全性は……あんまり保証出来ないらしいね」
四日目 朝
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「おはようございまーす!」
みく「みく達は、いよいよ冒険の旅に出るよ!」
莉嘉「今日はねぇ、なんと! 吊り橋を渡るみたいなの!」
杏「キャノピーウォークっていう、世界最長の吊り橋なんだよねぇ」
みく「動物さんを観察するために、ジャングルの上にあるんだって!」
莉嘉「吊り橋効果でぇ……アタシに、もっとドキドキしちゃうかもね☆」
杏「普通に歩くより楽出来るらしいし、大歓迎だよー」
みく・莉嘉・杏「おーっ!」
武内P「……」
みく「……いやもう、ホント……ねえ、ホントに行かなきゃ駄目?」
莉嘉「……ストライキなんかしなきゃ良かった」
杏「……安全性は……あんまり保証出来ないらしいね」
104: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 13:31:27.35 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
出発 10分後
武内P「……」
みく「あっ」
莉嘉「? みくちゃん、どうしたの?」
杏「あっ」
莉嘉「杏ちゃん? 何か見つけたの?」
みく・杏「さ……サルが……///」
莉嘉「えっ? 居たの? どこどこ?」
武内P「あっ」
……ヤってる。
莉嘉「ねえ、どこ? みくちゃん、杏ちゃん!」
みく「いや、どこって言うか……///」
杏「み、見なくて良いんじゃない?///」
莉嘉「えーっ!? アタシもサル見た――」
莉嘉「あっ」
みく・莉嘉・杏「……///」
出発 10分後
武内P「……」
みく「あっ」
莉嘉「? みくちゃん、どうしたの?」
杏「あっ」
莉嘉「杏ちゃん? 何か見つけたの?」
みく・杏「さ……サルが……///」
莉嘉「えっ? 居たの? どこどこ?」
武内P「あっ」
……ヤってる。
莉嘉「ねえ、どこ? みくちゃん、杏ちゃん!」
みく「いや、どこって言うか……///」
杏「み、見なくて良いんじゃない?///」
莉嘉「えーっ!? アタシもサル見た――」
莉嘉「あっ」
みく・莉嘉・杏「……///」
105: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 13:37:49.74 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
キャノピー・ウォーク
武内P「……」
みく「……高くない? っていうか、細くない?」
莉嘉「そう? アタシ、こういうの結構ヘーキだよ」
みく「Pチャン渡れる? 引き返した方が良くない?」
武内P「大丈夫です」
みく「あっ、ちょっ、待っ……」
杏「案外スイスイ行ったね……それじゃ、杏も行こうかな」
みく「えっ!? 杏チャン!?」
杏「早く着いて、寝たいからね~」
みく「……」
みく「ま、待って……みくを一人にしないで……!」
キャノピー・ウォーク
武内P「……」
みく「……高くない? っていうか、細くない?」
莉嘉「そう? アタシ、こういうの結構ヘーキだよ」
みく「Pチャン渡れる? 引き返した方が良くない?」
武内P「大丈夫です」
みく「あっ、ちょっ、待っ……」
杏「案外スイスイ行ったね……それじゃ、杏も行こうかな」
みく「えっ!? 杏チャン!?」
杏「早く着いて、寝たいからね~」
みく「……」
みく「ま、待って……みくを一人にしないで……!」
106: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 13:50:16.40 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
午後二時
武内P「……」
みく「はい! なんとか吊り橋を渡りきり、本格的なジャングルに入るにゃ!」
莉嘉「でも、ここからはちょっと危ないらしいんだよね!」
みく「そこで! 現地のガイドさんに来てもらったにゃ!」
莉嘉「それじゃ、お願いしまーす!」
杏「プロデューサーサン……マエカワサン……ジェイガサキサン」
みく・莉嘉「あはははは!」
莉嘉「城ヶ崎! 城ヶ崎だよ、ガイドさん!」
みく「ガイドの、アンズ・チャンさんですにゃー!」
アンズ「ダイタイ、コンナコトシタッテナニモナラナクナクナクナクナイケンリヲ」
みく「ガイドさん! ガイドさん、日本語だけどそうじゃなく聞こえるにゃ!」
莉嘉「あははは! チョーウケるんだケド! あっはははは!」
午後二時
武内P「……」
みく「はい! なんとか吊り橋を渡りきり、本格的なジャングルに入るにゃ!」
莉嘉「でも、ここからはちょっと危ないらしいんだよね!」
みく「そこで! 現地のガイドさんに来てもらったにゃ!」
莉嘉「それじゃ、お願いしまーす!」
杏「プロデューサーサン……マエカワサン……ジェイガサキサン」
みく・莉嘉「あはははは!」
莉嘉「城ヶ崎! 城ヶ崎だよ、ガイドさん!」
みく「ガイドの、アンズ・チャンさんですにゃー!」
アンズ「ダイタイ、コンナコトシタッテナニモナラナクナクナクナクナイケンリヲ」
みく「ガイドさん! ガイドさん、日本語だけどそうじゃなく聞こえるにゃ!」
莉嘉「あははは! チョーウケるんだケド! あっはははは!」
107: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 14:04:19.78 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
武内P「……」
みく「またボート……って、今度は大分ちっちゃいね」
莉嘉「慣れって怖いよね……まあ良いかって思えるもん」
杏「うん……暑いけど、杏はこれでももう普通に寝られそう」
・ ・ ・
武内P「……」
みく「ブンブン・ミシロまで、ここから歩いて……四キロ」
莉嘉「ってコトは、もうすぐじゃん!」
杏「ハアハア……チョットセンリャクテキキュウケイヲシヨウ」
みく「杏チャン……いや、アンズ・チャンさん?」
莉嘉「ボートから降りたばっかりだし、いけるって☆」
杏「ノーノーノー。ナヅケテ、カエダーマダイサクセン」
武内P「……わかりました、荷物は私が全て持ちます」
武内P「……」
みく「またボート……って、今度は大分ちっちゃいね」
莉嘉「慣れって怖いよね……まあ良いかって思えるもん」
杏「うん……暑いけど、杏はこれでももう普通に寝られそう」
・ ・ ・
武内P「……」
みく「ブンブン・ミシロまで、ここから歩いて……四キロ」
莉嘉「ってコトは、もうすぐじゃん!」
杏「ハアハア……チョットセンリャクテキキュウケイヲシヨウ」
みく「杏チャン……いや、アンズ・チャンさん?」
莉嘉「ボートから降りたばっかりだし、いけるって☆」
杏「ノーノーノー。ナヅケテ、カエダーマダイサクセン」
武内P「……わかりました、荷物は私が全て持ちます」
108: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 14:18:46.44 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
武内P「……」
みく「……結構、上り下りするね」
莉嘉「アタシ、ジャングルってもっと平らだと思ってた……」
杏「……帰りたい……帰りたい」
疲労のためか、口数が減る前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん。
武内P「皆さん……笑顔です」
しかし、そんな時こそ、笑顔。
パワーオブスマイルで、乗り切って欲しいと……そう、思います。
みく「大体、な~にがブンブンの刑にゃ。ふざけてるにゃ」
莉嘉「日本に帰ったら、専務の部屋にカブトムシ放ちまくる、アタシ」
杏「良いね。杏も、何が出来るか考えてみるよ」
みく・莉嘉・杏「……へへへ」ニヤァ
武内P「……悪い、笑顔です」
武内P「……」
みく「……結構、上り下りするね」
莉嘉「アタシ、ジャングルってもっと平らだと思ってた……」
杏「……帰りたい……帰りたい」
疲労のためか、口数が減る前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん。
武内P「皆さん……笑顔です」
しかし、そんな時こそ、笑顔。
パワーオブスマイルで、乗り切って欲しいと……そう、思います。
みく「大体、な~にがブンブンの刑にゃ。ふざけてるにゃ」
莉嘉「日本に帰ったら、専務の部屋にカブトムシ放ちまくる、アタシ」
杏「良いね。杏も、何が出来るか考えてみるよ」
みく・莉嘉・杏「……へへへ」ニヤァ
武内P「……悪い、笑顔です」
109: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 14:30:18.17 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
武内P「……」
みく「……! ねえ、見て! アレじゃない!?」
莉嘉「あれだ! ねえ、P君! そうだよね!?」
杏「……やっと着いた……あれが……!」
武内P「はい」
武内P「ブンブン・ミシロです」
みく・莉嘉・杏「……やった――っ!」
みく「ようやく……ようやく着いたにゃ!」
莉嘉「ヤバイ……アタシ、感動して泣きそう……!」
杏「横に……! 早く、中に入って横になりたい……!」
武内P「……」
武内P「……」
みく「……! ねえ、見て! アレじゃない!?」
莉嘉「あれだ! ねえ、P君! そうだよね!?」
杏「……やっと着いた……あれが……!」
武内P「はい」
武内P「ブンブン・ミシロです」
みく・莉嘉・杏「……やった――っ!」
みく「ようやく……ようやく着いたにゃ!」
莉嘉「ヤバイ……アタシ、感動して泣きそう……!」
杏「横に……! 早く、中に入って横になりたい……!」
武内P「……」
110: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 14:34:11.43 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
専務「――彼女達は、遂にブンブン・ミシロに辿り着いた」
専務「その喜ぶ姿は、輝きに満ちあふれていますね」
専務「苦難を乗り越え、一つ、成長したのでしょう」
専務「だが、これは、あくまでも刑だ」
専務「道中とは、また違う苦難が彼女達を待ち構えている」
専務「ブンブンの刑……本番は、これからです」
専務「心して見るように」
つづく
専務「――彼女達は、遂にブンブン・ミシロに辿り着いた」
専務「その喜ぶ姿は、輝きに満ちあふれていますね」
専務「苦難を乗り越え、一つ、成長したのでしょう」
専務「だが、これは、あくまでも刑だ」
専務「道中とは、また違う苦難が彼女達を待ち構えている」
専務「ブンブンの刑……本番は、これからです」
専務「心して見るように」
つづく
113: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 17:57:11.59 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
みく「最悪にゃ~……心の底から最悪にゃ~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「みくちゃん……お腹ペチペチ叩きながら言わないでよ」
みく「莉嘉チャンもやるにゃ~……気が紛れるにゃ~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「えー……アタシ、カリスマJCアイドルなんだけど」
みく「みくだってネコチャンアイドルにゃ~……試しにやってみて~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「そんなワケないって~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「……あ、ホントだ」
ペチペチンッ!
みく・莉嘉「あっははははは!」
壊れた、二人。
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
みく「最悪にゃ~……心の底から最悪にゃ~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「みくちゃん……お腹ペチペチ叩きながら言わないでよ」
みく「莉嘉チャンもやるにゃ~……気が紛れるにゃ~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「えー……アタシ、カリスマJCアイドルなんだけど」
みく「みくだってネコチャンアイドルにゃ~……試しにやってみて~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「そんなワケないって~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「……あ、ホントだ」
ペチペチンッ!
みく・莉嘉「あっははははは!」
壊れた、二人。
114: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 18:03:39.52 ID:9TtZKV+Fo
みく「何が最悪かって……まずこの暑さ」
みく「ホラ撮って! 背中撮って、Pチャン!」
武内P「……」
莉嘉「うっわ、汗すごい! どうしたのそれ!?」
みく「莉嘉チャン……さっきブラ外してたよね?」
莉嘉「えっ、うん……もう汗でびっしょりだったし」
みく「そう! そうなの! 透けてないけど、そうなの!」
莉嘉「もしかして、まだつけてるの?」
みく「当り前にゃ! だって、Pチャンがいるし!」
みく「なんで居るの!? いや、なんでみく達は此処に居るの!?」
武内P「……申し訳、ありません」
みく「謝ってなんて言ってないでしょー! 暑いって言ってるの!」
莉嘉「みくちゃんみくちゃん!」
ペチペチンッ!
みく・莉嘉「……」
みく・莉嘉「あっはははははは!」
みく「ホラ撮って! 背中撮って、Pチャン!」
武内P「……」
莉嘉「うっわ、汗すごい! どうしたのそれ!?」
みく「莉嘉チャン……さっきブラ外してたよね?」
莉嘉「えっ、うん……もう汗でびっしょりだったし」
みく「そう! そうなの! 透けてないけど、そうなの!」
莉嘉「もしかして、まだつけてるの?」
みく「当り前にゃ! だって、Pチャンがいるし!」
みく「なんで居るの!? いや、なんでみく達は此処に居るの!?」
武内P「……申し訳、ありません」
みく「謝ってなんて言ってないでしょー! 暑いって言ってるの!」
莉嘉「みくちゃんみくちゃん!」
ペチペチンッ!
みく・莉嘉「……」
みく・莉嘉「あっはははははは!」
115: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 18:10:44.02 ID:9TtZKV+Fo
みく「それでね? みく、もう一つ言いたいことがあるにゃ」
莉嘉「……あー、多分だけど、アタシもおんなじコト思ってる」
みく・莉嘉「……」ジッ…
武内P「?」
みく「ぬわぁんで! Pチャンはぁ! そんな涼しげな格好してるの!?」
莉嘉「ここ、ジャングルだよP君!? ハーフパンツだけって、海の格好じゃん!」
みく「身だしなみには気をつけろって、専務にも言われてたでしょ!」
莉嘉「スーツ着なよ、スーツ! アタシがネクタイ締めてあげるから!」
みく「上半身裸でアイドルと居るって、問題だと思うにゃ!」
莉嘉「P君がそれアリならぁ、アタシ達も脱ぐよ!? 良いの!?」
武内P「……」
…ペチンッ!
みく・莉嘉「あっははははは!」
みく「っくっくくく! それ……それ、ズルいにゃ……!」
莉嘉「っひー! っひー! いったたい! あはは、お腹いったい!」
杏「……」
…ムクリ
みく・莉嘉「あ、起きた」
莉嘉「……あー、多分だけど、アタシもおんなじコト思ってる」
みく・莉嘉「……」ジッ…
武内P「?」
みく「ぬわぁんで! Pチャンはぁ! そんな涼しげな格好してるの!?」
莉嘉「ここ、ジャングルだよP君!? ハーフパンツだけって、海の格好じゃん!」
みく「身だしなみには気をつけろって、専務にも言われてたでしょ!」
莉嘉「スーツ着なよ、スーツ! アタシがネクタイ締めてあげるから!」
みく「上半身裸でアイドルと居るって、問題だと思うにゃ!」
莉嘉「P君がそれアリならぁ、アタシ達も脱ぐよ!? 良いの!?」
武内P「……」
…ペチンッ!
みく・莉嘉「あっははははは!」
みく「っくっくくく! それ……それ、ズルいにゃ……!」
莉嘉「っひー! っひー! いったたい! あはは、お腹いったい!」
杏「……」
…ムクリ
みく・莉嘉「あ、起きた」
116: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 18:19:25.21 ID:9TtZKV+Fo
みく「杏チャン、おはよう」
莉嘉「凄いよね、この暑さの中眠れるんだもん」
みく「暑さだけじゃなくてね、うるさいの」
ジーコシャワシャワシャワミミンミリンリンジョワージジジジ!
莉嘉「意識しないだけでね? アタシ達、ずっとこの音が大音量だから」
杏「いや……さすがの杏も、ねっころがってただけだよ」
みく「あ、そうなの?……って、ドコ行くの?」
莉嘉「外? えっ? まだ帰れないよ?」
杏「今のうちに、トイレ行っておこうと思って」
みく「あー、トイレは外だもんね。みくも、後で行っとこっと」
莉嘉「んー、アタシは良いかなぁ」
アタシは良い。
莉嘉「カリスマJCアイドルはぁ、トイレなんか行かないのっ☆」
トイレなんか行かない。
武内P「……」
莉嘉「凄いよね、この暑さの中眠れるんだもん」
みく「暑さだけじゃなくてね、うるさいの」
ジーコシャワシャワシャワミミンミリンリンジョワージジジジ!
莉嘉「意識しないだけでね? アタシ達、ずっとこの音が大音量だから」
杏「いや……さすがの杏も、ねっころがってただけだよ」
みく「あ、そうなの?……って、ドコ行くの?」
莉嘉「外? えっ? まだ帰れないよ?」
杏「今のうちに、トイレ行っておこうと思って」
みく「あー、トイレは外だもんね。みくも、後で行っとこっと」
莉嘉「んー、アタシは良いかなぁ」
アタシは良い。
莉嘉「カリスマJCアイドルはぁ、トイレなんか行かないのっ☆」
トイレなんか行かない。
武内P「……」
117: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 18:27:22.07 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
夕食
武内P「……」
みく「みく……カップ麺とか久しぶりにゃ」
莉嘉「そうなの?」
杏「杏は家ではたまに食べるかなぁ。楽だしね」
みく「栄養バランスが悪いにゃ……お肉とお野菜が必要だよ」
莉嘉「草は……周りにチョーいっぱいあるよ」
みく「……お肉は?」
杏「そりゃあ……ここに、四人分」
みく・莉嘉・杏「……」
みく・莉嘉・杏「あっはははは!」
みく「四人分って! それ……それ、トラ視点にゃ、杏チャン! あははは!」
莉嘉「みくちゃんおっ○い大きいから、真っ先に狙われるって! っぷふはは!」
杏「へへへ、杏は小さいから、見逃して貰えあっつい! スープこぼした!」
みく・莉嘉・杏「あははははは! あはははは!」
夕食
武内P「……」
みく「みく……カップ麺とか久しぶりにゃ」
莉嘉「そうなの?」
杏「杏は家ではたまに食べるかなぁ。楽だしね」
みく「栄養バランスが悪いにゃ……お肉とお野菜が必要だよ」
莉嘉「草は……周りにチョーいっぱいあるよ」
みく「……お肉は?」
杏「そりゃあ……ここに、四人分」
みく・莉嘉・杏「……」
みく・莉嘉・杏「あっはははは!」
みく「四人分って! それ……それ、トラ視点にゃ、杏チャン! あははは!」
莉嘉「みくちゃんおっ○い大きいから、真っ先に狙われるって! っぷふはは!」
杏「へへへ、杏は小さいから、見逃して貰えあっつい! スープこぼした!」
みく・莉嘉・杏「あははははは! あはははは!」
118: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 18:35:57.58 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
莉嘉「……はい、あたりが暗くなってきまし……っくく!」
杏「そろそろ、夜行性の動物達が……っぷふ! 活動を開始……っひひ!」
みく「シャーッ!」
莉嘉・杏「あっははははは!」
莉嘉「ぶ、ブラを頭に巻い……あっははは! ひーっ、ひーっ!」
杏「外さないって言ってたのに! なんで頭に……ゴホッ! ゴホッ!」
みく「ブラを頭に? 何を言ってるかサッパリにゃ」
みく「これは、ネコミミ」
みく「ジャングルで、みくの中のネコチャンの野生の血が目覚めたにゃ」
みく「見て、ホラ! キュートでしょー! にゃうんっ♪」
莉嘉・杏「あっははははは!」
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
莉嘉「……はい、あたりが暗くなってきまし……っくく!」
杏「そろそろ、夜行性の動物達が……っぷふ! 活動を開始……っひひ!」
みく「シャーッ!」
莉嘉・杏「あっははははは!」
莉嘉「ぶ、ブラを頭に巻い……あっははは! ひーっ、ひーっ!」
杏「外さないって言ってたのに! なんで頭に……ゴホッ! ゴホッ!」
みく「ブラを頭に? 何を言ってるかサッパリにゃ」
みく「これは、ネコミミ」
みく「ジャングルで、みくの中のネコチャンの野生の血が目覚めたにゃ」
みく「見て、ホラ! キュートでしょー! にゃうんっ♪」
莉嘉・杏「あっははははは!」
119: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 18:44:56.82 ID:9TtZKV+Fo
莉嘉「っはー、お腹痛い! マジ腹筋攣りそう!」
杏「キュートって……っひひひひひ! ひ、うひひひっ!」
みく「みくもね、迷ったの。ブラを外すかどうか、真剣に」
莉嘉「そ、そうなの?」
みく「それで、試しに……試しにね? ちょっと外したにゃ」
杏「……そうしたら?」
みく「わからないんだけどね? わからないけど、ネコミミが生えてたにゃ」
みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」
みく「もう、すっごい開放感だよ! フワァって! フワァってなったもん!」シュッシュッ!
莉嘉「でしょ!? だから言ったじゃん、外しなって!」
杏「っくくくく! みくちゃん、その動き何……!」
みく「え? 何が? トラが出た時に、対処する動きだよ?」シュッシュッ!
莉嘉・杏「……」
みく「ネコパンチにゃ」シュッシュッ!
みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」
杏「キュートって……っひひひひひ! ひ、うひひひっ!」
みく「みくもね、迷ったの。ブラを外すかどうか、真剣に」
莉嘉「そ、そうなの?」
みく「それで、試しに……試しにね? ちょっと外したにゃ」
杏「……そうしたら?」
みく「わからないんだけどね? わからないけど、ネコミミが生えてたにゃ」
みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」
みく「もう、すっごい開放感だよ! フワァって! フワァってなったもん!」シュッシュッ!
莉嘉「でしょ!? だから言ったじゃん、外しなって!」
杏「っくくくく! みくちゃん、その動き何……!」
みく「え? 何が? トラが出た時に、対処する動きだよ?」シュッシュッ!
莉嘉・杏「……」
みく「ネコパンチにゃ」シュッシュッ!
みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」
121: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 18:56:29.09 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
みく「はーい、あたりはもう真っ暗になったにゃ」
みく「動物を見るためと、うたた寝しても良いように、メガネでーす」
莉嘉「ネコミミは?」
みく「みくは人間なので、耳は二つで十分でーす」
杏「そりゃ外すよね、だって……っくく……邪魔そうだったし」
みく「耳が二つ以上あったら、虫の鳴き声で気が狂うにゃ」
莉嘉「あ、そうだ。P君、撮って撮ってー」
武内P「……」
莉嘉「暑かったから、髪は編み込みにしたよ☆」
莉嘉「首元、チョー涼しくなった!」
莉嘉「どうどう? オトナな雰囲気出てるでしょ?」
みく「Tシャツに短パンだけど、いつもと違う雰囲気にゃ」
杏「さっきネコミミ生えてた人は上から言えないと思うな~」
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
みく「はーい、あたりはもう真っ暗になったにゃ」
みく「動物を見るためと、うたた寝しても良いように、メガネでーす」
莉嘉「ネコミミは?」
みく「みくは人間なので、耳は二つで十分でーす」
杏「そりゃ外すよね、だって……っくく……邪魔そうだったし」
みく「耳が二つ以上あったら、虫の鳴き声で気が狂うにゃ」
莉嘉「あ、そうだ。P君、撮って撮ってー」
武内P「……」
莉嘉「暑かったから、髪は編み込みにしたよ☆」
莉嘉「首元、チョー涼しくなった!」
莉嘉「どうどう? オトナな雰囲気出てるでしょ?」
みく「Tシャツに短パンだけど、いつもと違う雰囲気にゃ」
杏「さっきネコミミ生えてた人は上から言えないと思うな~」
122: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 19:05:05.90 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
武内P「……」
みく・莉嘉「……」
みく「……動物、居る?」
莉嘉「……暗くて、全然見えない」
みく「Pチャン、ちょっと……なんとかならない?」
莉嘉「杏ちゃんなんか、飽きて寝ちゃっ……いや、普通に寝ただけか」
杏「……すぅ……すぅ」
武内P「何とかと……言われましても」
みく「こう……ほら、スカウトしてくるとか」
莉嘉「動物を?」
みく「うん。おいでー、笑顔にゃ~、って」
莉嘉「いやいや、みくちゃん……それは」
みく「パワーオブスマイルにゃ~、って」
莉嘉「……チョー名案だよ、ソレ」
みく・莉嘉「あはははははは!……はぁ」
みく・莉嘉「……動物探そ」
武内P「……」
みく・莉嘉「……」
みく「……動物、居る?」
莉嘉「……暗くて、全然見えない」
みく「Pチャン、ちょっと……なんとかならない?」
莉嘉「杏ちゃんなんか、飽きて寝ちゃっ……いや、普通に寝ただけか」
杏「……すぅ……すぅ」
武内P「何とかと……言われましても」
みく「こう……ほら、スカウトしてくるとか」
莉嘉「動物を?」
みく「うん。おいでー、笑顔にゃ~、って」
莉嘉「いやいや、みくちゃん……それは」
みく「パワーオブスマイルにゃ~、って」
莉嘉「……チョー名案だよ、ソレ」
みく・莉嘉「あはははははは!……はぁ」
みく・莉嘉「……動物探そ」
123: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 19:14:47.82 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
武内P「……」
杏「……あれ?」
みく「? どうしたの、杏チャン」
莉嘉「何々? 何か居た?」
杏「……プロデューサー、ホラ、あそこ見て」
武内P「……何か、居ますね」
何か、居る。
みく「えっ、ウソ! どこどこ!? どこに居る!?」
杏「ホラ……この指の先に、何か、光って……」
莉嘉「ホントだ! 居る! 居る居る居る居る! 二つ、目みたいなの光ってる!」
みく「ウソでしょ!? ホントに!? そんなハッキリ見え……居たー!」
杏「なんか……結構大きいよ、あれ。杏より大きいのは確実だね」
莉嘉「五メートル位無い!? ヤバくない!? ねえ、ヤバくない!?」
みく「いや、六……ううん、八メートルはあるにゃ、アレ……!」
そんなに大きくは、無い。
武内P「……」
杏「……あれ?」
みく「? どうしたの、杏チャン」
莉嘉「何々? 何か居た?」
杏「……プロデューサー、ホラ、あそこ見て」
武内P「……何か、居ますね」
何か、居る。
みく「えっ、ウソ! どこどこ!? どこに居る!?」
杏「ホラ……この指の先に、何か、光って……」
莉嘉「ホントだ! 居る! 居る居る居る居る! 二つ、目みたいなの光ってる!」
みく「ウソでしょ!? ホントに!? そんなハッキリ見え……居たー!」
杏「なんか……結構大きいよ、あれ。杏より大きいのは確実だね」
莉嘉「五メートル位無い!? ヤバくない!? ねえ、ヤバくない!?」
みく「いや、六……ううん、八メートルはあるにゃ、アレ……!」
そんなに大きくは、無い。
124: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 19:25:46.20 ID:9TtZKV+Fo
莉嘉「ヤバいって! どうするの、P君!?」
武内P「笑顔です」
みく「っかー! こんな時に笑顔とかどうでも良いにゃ!」
みく「パワーオブスマイルじゃなくて、パワーのみで良いって!」
莉嘉「ねえ……あれって、もしかして……トラ? トラなの!?」
杏「ちょっと静かにしよう……注意を引くと、危ないかも」
みく・莉嘉「……!」コクコク!
杏「杏は、ドアにバリケードを作るから、二人は見張ってて」
みく「任せるにゃ、杏チャン……!」
莉嘉「武器……そうだ、武器になるもの……!」
みく「ひいいい……! めっちゃこっち見てるにゃああ……!」
武内P「……」
武内P「笑顔です」
みく「っかー! こんな時に笑顔とかどうでも良いにゃ!」
みく「パワーオブスマイルじゃなくて、パワーのみで良いって!」
莉嘉「ねえ……あれって、もしかして……トラ? トラなの!?」
杏「ちょっと静かにしよう……注意を引くと、危ないかも」
みく・莉嘉「……!」コクコク!
杏「杏は、ドアにバリケードを作るから、二人は見張ってて」
みく「任せるにゃ、杏チャン……!」
莉嘉「武器……そうだ、武器になるもの……!」
みく「ひいいい……! めっちゃこっち見てるにゃああ……!」
武内P「……」
125: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 20:02:44.99 ID:9TtZKV+Fo
武内P「……」
みく「……もおお……! 最悪にゃああ……!」
莉嘉「まだ居る? うわあぁ……居るうぅ……!」
杏「――でもさ、この状況は覚えがあるよね」
みく「いやいやいや、そんなの無いって!」
莉嘉「アタシ達、こんな状況になったこと……あっ」
みく「莉嘉チャン? ど、どうかしたの?」
莉嘉「いや……ホラ、あったじゃん、こういう状況」
みく「?……あっ」
みく・莉嘉・杏「――ストライキの時」
みく「そうだね……あの時も、こうやって立て籠もったんだった」
莉嘉「あの時の相手は、トラじゃなくて、P君だったケドね☆」
杏「そう思ったらさ、なんとかなる気がしてこない?」
みく・莉嘉・杏「……!」
武内P「……」
みく「……もおお……! 最悪にゃああ……!」
莉嘉「まだ居る? うわあぁ……居るうぅ……!」
杏「――でもさ、この状況は覚えがあるよね」
みく「いやいやいや、そんなの無いって!」
莉嘉「アタシ達、こんな状況になったこと……あっ」
みく「莉嘉チャン? ど、どうかしたの?」
莉嘉「いや……ホラ、あったじゃん、こういう状況」
みく「?……あっ」
みく・莉嘉・杏「――ストライキの時」
みく「そうだね……あの時も、こうやって立て籠もったんだった」
莉嘉「あの時の相手は、トラじゃなくて、P君だったケドね☆」
杏「そう思ったらさ、なんとかなる気がしてこない?」
みく・莉嘉・杏「……!」
武内P「……」
126: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 20:09:41.31 ID:9TtZKV+Fo
みく「……杏チャンの言う通りにゃ!」
みく「襲い来るトラと、襲い来るPチャンなら、トラの方がマシにゃ!」
莉嘉「そうだよ! むしろ、今はP君が味方に居るもん!」
莉嘉「P君だったら、トラが相手でもラクショーだよね☆」
杏「……ってな訳で、いざという時はよろしく~」
杏「本当にもしもの時は、杏が囮になるからさ」
みく「何言ってるにゃ、杏チャン! 皆で日本に帰るよ!」
莉嘉「そうだよ! あの時も、諦めなかったじゃん!」
杏「逃げるのも面倒だし、それが一番助かる人数が多いよ」
みく「駄目だよ! 杏チャン、ちっちゃいからすぐ食べ終わるにゃ!」
莉嘉「アタシ……ライオンの衣装着たことあるし、戦うよ! ガオーッ!」
杏「……へへへ、二人共、本当に物好きだね」
武内P「……」
みく「襲い来るトラと、襲い来るPチャンなら、トラの方がマシにゃ!」
莉嘉「そうだよ! むしろ、今はP君が味方に居るもん!」
莉嘉「P君だったら、トラが相手でもラクショーだよね☆」
杏「……ってな訳で、いざという時はよろしく~」
杏「本当にもしもの時は、杏が囮になるからさ」
みく「何言ってるにゃ、杏チャン! 皆で日本に帰るよ!」
莉嘉「そうだよ! あの時も、諦めなかったじゃん!」
杏「逃げるのも面倒だし、それが一番助かる人数が多いよ」
みく「駄目だよ! 杏チャン、ちっちゃいからすぐ食べ終わるにゃ!」
莉嘉「アタシ……ライオンの衣装着たことあるし、戦うよ! ガオーッ!」
杏「……へへへ、二人共、本当に物好きだね」
武内P「……」
127: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 20:15:08.25 ID:9TtZKV+Fo
杏「……ま、杏もおとなしくやられるつもりは無いってば」
みく「そうにゃ! トラがこっちに来るとは限らないし!」
莉嘉「……うん……まだ、あそこに居るね」
みく「ジッとこっちを見て……」
みく「――あっ」
莉嘉「どうしたの、みくちゃん?」
みく「……ねえ、あれ……シカじゃない?」
莉嘉「えっ!? トラでしょ!?」
みく「ホラ、光ってる目の……上の方に、ツノみたいなの見えない?」
莉嘉「いや、見えないって……だってアタシ、模様見えたもん」
杏「……どれどれ……いや、トラじゃないなら……」
杏「――あっ、シカだ」
武内P「……」
シカでした。
みく「そうにゃ! トラがこっちに来るとは限らないし!」
莉嘉「……うん……まだ、あそこに居るね」
みく「ジッとこっちを見て……」
みく「――あっ」
莉嘉「どうしたの、みくちゃん?」
みく「……ねえ、あれ……シカじゃない?」
莉嘉「えっ!? トラでしょ!?」
みく「ホラ、光ってる目の……上の方に、ツノみたいなの見えない?」
莉嘉「いや、見えないって……だってアタシ、模様見えたもん」
杏「……どれどれ……いや、トラじゃないなら……」
杏「――あっ、シカだ」
武内P「……」
シカでした。
129: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 20:27:13.68 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
武内P「……」
みく・莉嘉「あっはははは! あっはははははは!」
杏「……」
みく「あっ、杏チャン……! それ……それ、あっははは!」
杏「これ? バリケード!」
莉嘉「バリケード! マットレスじゃん! ペラペラ……ペラペ、あははは!」
杏「杏もさ、咄嗟だったからね? 咄嗟……っぷふふはは!」
みく「みく……みく、なんか格好いいこと言っちゃったにゃ!」
莉嘉「皆で日本に帰るよ!」
みく・莉嘉・杏「あっはははははは! っひひあっはは!」
莉嘉「アタシだって武器探し、っぶふうっ! っくくく! 腹筋痛い痛い!」
杏「ひーっ……ひーっ……! 何か、何か見つかった?」
莉嘉「これ、ホラ……ネコミミ」
みく・莉嘉・杏「あっはははは! あっはははははは!」
武内P「……」
みく・莉嘉「あっはははは! あっはははははは!」
杏「……」
みく「あっ、杏チャン……! それ……それ、あっははは!」
杏「これ? バリケード!」
莉嘉「バリケード! マットレスじゃん! ペラペラ……ペラペ、あははは!」
杏「杏もさ、咄嗟だったからね? 咄嗟……っぷふふはは!」
みく「みく……みく、なんか格好いいこと言っちゃったにゃ!」
莉嘉「皆で日本に帰るよ!」
みく・莉嘉・杏「あっはははははは! っひひあっはは!」
莉嘉「アタシだって武器探し、っぶふうっ! っくくく! 腹筋痛い痛い!」
杏「ひーっ……ひーっ……! 何か、何か見つかった?」
莉嘉「これ、ホラ……ネコミミ」
みく・莉嘉・杏「あっはははは! あっはははははは!」
130: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 20:36:44.31 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
五日目 朝 ブンブン・ミシロ
武内P「――皆さん、起きてください」
みく「……ふわぁあ……朝……?」
莉嘉「体……ダルい……」
杏「帰るよ~、やっと帰れるんだよ~」
みく「んっ……んんん……! アイタタタ……体痛い……!」
莉嘉「アタシ……あんまり眠れなかった」
みく「うっわ……ギャルっていうか、ヤマンバギャルにゃ」
莉嘉「えっ、ウソ!? そんなにクマできてる!?」
杏「……とりあえず、帰り支度しようぜ~」
みく・莉嘉「……はーい」
五日目 朝 ブンブン・ミシロ
武内P「――皆さん、起きてください」
みく「……ふわぁあ……朝……?」
莉嘉「体……ダルい……」
杏「帰るよ~、やっと帰れるんだよ~」
みく「んっ……んんん……! アイタタタ……体痛い……!」
莉嘉「アタシ……あんまり眠れなかった」
みく「うっわ……ギャルっていうか、ヤマンバギャルにゃ」
莉嘉「えっ、ウソ!? そんなにクマできてる!?」
杏「……とりあえず、帰り支度しようぜ~」
みく・莉嘉「……はーい」
131: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 20:43:30.86 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
ブンブン・ミシロ 外
武内P「……」
みく「……ブンブンに、挨拶しておく?」
莉嘉「まあ……いちおー、お世話になったもんね」
杏「……しょうがないなぁ」
みく・莉嘉・杏「――お世話になりました!」
みく・莉嘉・杏「……」
みく「さっ! さっさと、こんな場所おさらばするにゃ!」
莉嘉「ホント、マジでもう二度と来たくないよね」
杏「ホテルに着いたら、寝て、起きて、寝る!」
みく・莉嘉「さんせー!」
杏「なんて言うかさ、一生分は働いた気がするよ」
みく「ホントだよ! 残りの休みは、バカンスにゃ!」
莉嘉「アタシ、思いっきり満喫する! するったらするの!」
みく・莉嘉・杏「おーっ!」ニコッ!
武内P「……良い、笑顔です」
ブンブン・ミシロ 外
武内P「……」
みく「……ブンブンに、挨拶しておく?」
莉嘉「まあ……いちおー、お世話になったもんね」
杏「……しょうがないなぁ」
みく・莉嘉・杏「――お世話になりました!」
みく・莉嘉・杏「……」
みく「さっ! さっさと、こんな場所おさらばするにゃ!」
莉嘉「ホント、マジでもう二度と来たくないよね」
杏「ホテルに着いたら、寝て、起きて、寝る!」
みく・莉嘉「さんせー!」
杏「なんて言うかさ、一生分は働いた気がするよ」
みく「ホントだよ! 残りの休みは、バカンスにゃ!」
莉嘉「アタシ、思いっきり満喫する! するったらするの!」
みく・莉嘉・杏「おーっ!」ニコッ!
武内P「……良い、笑顔です」
132: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/22(金) 20:53:33.18 ID:9TtZKV+Fo
・ ・ ・
?日目 夜 ホテル・イスタナ 926号室
武内P「――と、これで映像は以上になります」
武内P「前川さん、城ヶ崎さん、双葉さんは、立派に刑を終えました」
武内P「……これ以降、ユニットを越えた絆のようなものを感じます」
武内P「過酷ですが……良い、刑罰だったと、そう、思います」
三人「……!?」
武内P「……皆さんの表情を見るに……はい、その通りです」
武内P「皆さんに伝えられていたスケジュールは、全て偽りのものです」
武内P「貴女達の問題行為に、ある決定が下されました」
武内P「……ここまで言えば、もうおわかりですね?」
武内P「その決定とは――」
三人「……!」
武内P「ブンブンの刑に処す」
おわり
?日目 夜 ホテル・イスタナ 926号室
武内P「――と、これで映像は以上になります」
武内P「前川さん、城ヶ崎さん、双葉さんは、立派に刑を終えました」
武内P「……これ以降、ユニットを越えた絆のようなものを感じます」
武内P「過酷ですが……良い、刑罰だったと、そう、思います」
三人「……!?」
武内P「……皆さんの表情を見るに……はい、その通りです」
武内P「皆さんに伝えられていたスケジュールは、全て偽りのものです」
武内P「貴女達の問題行為に、ある決定が下されました」
武内P「……ここまで言えば、もうおわかりですね?」
武内P「その決定とは――」
三人「……!」
武内P「ブンブンの刑に処す」
おわり
転載元:武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509708830/
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