松田亜利沙「松田亜利沙、王子」

亜利沙「アイドル松田亜利沙が王子役に大抜擢されました」

亜利沙「これは投票企画にて強敵を抑えて1位を取ったからで」

亜利沙「まさかの大役に松田亜利沙も驚いているとのことです」

紬桃子「おめでとうございます」

亜利沙「恐縮です。ありがとうございます」

紬「私もゲストとして関わらせていただくことが決まりましたし、撮影が楽しみです」

亜利沙「そうですね。よろしくお願いします」

桃子「頑張ってくださいね」

亜利沙「はい！　周防さんも別作品ですが、投票企画は4連覇ということで、流石です」

桃子「ありがとうございます。いろいろな役に選んで貰えて、嬉しいです」

紬「毎回の勝利の秘訣はなんでしょうか？」

桃子「……なんでしょうね。流れを掴むことですかね」

亜利沙「一番の理由は人気でしょうけど、周防さんのファンの本気度が、他のイベントより数段上のようにも感じますね」

紬「なるほど」

桃子「……たしかにそうですね。ありがとうございます。頑張ります」

亜利沙「いつもいつでも応援していますよ。続いてのニュースです。白石さん」

紬「はい」

紬「白石紬、待望の新曲」

紬「アイドル白石紬と桜守歌織の新曲『電波感傷』が発表されました」

紬「初めてのデュオということで『Justice OR Voice』の時より」

紬「濃密な時間を2人で過ごしたとのことです」

紬「なお、このデュオは一部で、唐揚げラーメンと呼ばれている模様です」

亜利沙「本当に、ほんっとうに、かっこよかったです！」

紬「ありがとうございます。天体公演で私たちがどのような扱いになるかは、不安でしたが、上手く使っていただいて幸運でした」

桃子「紬さんはミリ女の時もそうでしたけど、Jokerのようなポジションに上手くはまりますね」

紬「周防さん、それは、私がババのような存在だと？」

桃子「違うって。切り札みたいな感じですよ」

紬「あっ、し、失礼しました。光栄です」

亜利沙「しかし、唐揚げラーメンですか」

桃子「二人とも有名で、仕事に繋げてますし、その流れで朋花さんの咀嚼音に呼ばれるかもしれませんね」

紬「咀嚼音が売れるのは不思議な気がしますが……たくさん食べられるはずですし、オファー、お待ちしています」

亜利沙「続いてのニュースです。周防さん」

桃子「はい」

桃子「周防桃子、不思議体験」

桃子「アイドル周防桃子が不思議体験をしました」

桃子「仕事で嫌みなことを言ってくる相手が急に」

桃子「周防桃子の後ろを見て、逃げていった模様です」

桃子「なお、そこにはアイドル徳川まつりが居ただけ、とのことです」

紬「徳川さんが何かされたんでしょうか？」

桃子「声が聞こえたわけでもないですし、振り返ったら笑顔でしたし……わかりませんね」

亜利沙「何かオーラ的なものを放っていたのですかね？　天空橋朋花さんみたいな」

紬「天空橋さんは、そのようなことが出来るのですか？」

亜利沙「……白石さんには花咲夜で一緒の時も効かなかった、との噂は聞いております」

桃子「そもそも非現実的ですよ」

亜利沙「そう言われるとそうなんですけどね……続いてのニュースです」

亜利沙「高山紗代子、謎のハイテンション」

亜利沙「アイドル高山紗代子がアイドル豊川風花に腹見せ動画を送ったことが明らかになりました」

亜利沙「これは後にリクエストだったと判明しましたが」

亜利沙「高山紗代子は動画撮影時、謎のハイテンションで」

亜利沙「撮影係をしていたアイドル伊吹翼が、思わず『コワイ……』と漏らした模様です」

桃子「見ましたけど、たしかにコワかったです」

紬「なんでしょう。見境がなくなるのでしょうか」

亜利沙「豊川風花さんが優しすぎるのも原因かと。わたくしとしては、アイドル同士の絡みはどんどんやっていただけると非常に捗ります」

紬「捗る？」

桃子「紬さん、あまり深く考えない方が良いですよ」

紬「そうですか」

亜利沙「続いてのニュースです」

亜利沙「百瀬莉緒、お酒の失敗」

亜利沙「アイドル百瀬莉緒の記憶が曖昧になった模様です」

亜利沙「これは、劇場関係者との飲みにいった際に、飲みすぎたらしく」

亜利沙「何か変なことを言ってなかったか心配だったようですが」

亜利沙「この件に関係者は、詳しい取材を拒否しているとのことです」

桃子「何か言ってますね」

亜利沙「9割方そうですね」

紬「そんな、不確かなことを言って、大丈夫なのですか？」

桃子「その関係者がそういう態度を取るということは、きっと莉緒さんをかばってますよ」

亜利沙「ちなみに、何もなかった、ということだけは確実ということで、その点は安心してください」

紬「そ、そうですか」

亜利沙「続いてのニュースです」

亜利沙「野々原茜、唯一ミスる」

亜利沙「アイドル野々原茜が音ゲーで唯一ミスったことが明らかになりました」

亜利沙「アイドル所恵美と桜守歌織が成功する中、意気込んで臨んだものの」

亜利沙「あえなく撃沈した模様です」

亜利沙「なお、『も～いっかい！』と持ち曲のごとくおねだりをし、最終的にはクリアしたとのことです」

紬「野々原さんのおねだりは、らしいかわいさがありましたよね」

亜利沙「それはその通りです！……ちなみに、懐かしのポプだと、準優勝するくらい上手いんですが」

桃子「逆に、音ゲーのプロの環は、ポプは言うほどでしたからね」

紬「天海さんはお上手でしたね。松田さんはいかがでしょう？」

亜利沙「……体調不良で披露する機会を失いましたね。実力は闇の中ということで」

桃子「残念でしたね」

亜利沙「以上でニュースを終わります。ここまでのお相手は、キャスターの松田亜利沙と」

紬「アシスタントの白石紬と」

桃子「同じくアシスタントの周防桃子でした」

亜利沙「それでは皆様、また会う日まで。ご機嫌よう」ﾍﾟｺｯ

…………
ﾊｲ、ｵﾂｶﾚｻﾏﾃﾞｼﾀ

亜利沙紬桃子「お疲れ様でした」

亜利沙「お二人ともありがとうございますぅ！　流石、たくさん出演しいただいてるだけあって、手慣れてますね！」

紬「松田さんほどではないですが……たしかに、最初の頃と比べて緊張は少なくなったかもしれません」

桃子「桃子は場数が違うから。この番組のおかげってことでもないよ」

亜利沙「ええ、もう、それは充分承知しております！　本当、桃子センパイにはいつも助けて貰ってます！」

桃子「それはそれで大げさだよ。亜利沙さんも90回以上やってるんだし、上手だから、自信持っていいよ」

亜利沙「ふおお！　なんとありがたいお言葉……録画してないのが悔やまれます！」

桃子「だから大げさだって」



野々原茜「生放送お疲れー！」

亜利沙「茜ちゃん！　ありがとうございます！」

茜「いや～、亜利沙ちゃんはお目が高いねぇ。茜ちゃんのニュースを取り上げるなんて！」

桃子「失敗談だけど？」

茜「そんなことないよ。茜ちゃんのかわいさをアピールしつつ、セールスにも繋げられて、物理的にも課金させて。一石三鳥の大成功！」

紬「野々原さん、もしかしてわざと失敗されたのですか？」

茜「ｷﾞｸｯ」

桃子「え？」

茜「や、やだなぁ、つむりん。そんなわけないじゃん」

紬「そうですよね」

茜「そりゃ、普通にクリアしても何もおもしろくないにゃー、とか、ここで茜ちゃんが失敗してかわいくおねだりすれば一番印象に残るにゃー、とか、思わなくはないけど」

紬「は、はあ」

桃子「……これはやってるね」

亜利沙「茜ちゃんのそういう所も大好物ですよ」

茜「ち、違うから。わざとじゃないって。これきっかけに、スマホゲームする茜ちゃん人形売ろうなんて、そんなに思ってないからね！」

紬「……そうなのですか？」

桃子「普通はその発想にもならないと思うけど」

亜利沙「ムフフ」

茜「それはさ、将来茜ちゃんメーカーとか、茜ちゃんくじを作った時に、いろんな種類があった方が良いから、ちょっとでも話題になってるのを生かさないとって思ってるだけで」

亜利沙「茜ちゃんくじ、というのは初耳ですね」

茜「おっ、亜利沙ちゃん、流石だね。茜ちゃんくじは、茜ちゃん人形がランダムで当たるくじなんだよ」

亜利沙「なるほど、それはおもしろそうですね」

茜「普通に売るのと違って、コンプリートまで買い続けてくれる人もいるから、その分稼げちゃうってこと♪」

亜利沙「くぅ、オタクの悲しい性ですね。絶対買ってしまいます！」

茜「でしょでしょ？　更に、くじを初めてちょっとしてから……」

茜「どうしても揃えたい人向けに、コンプリートボックスとして全種揃ったのを割高で売れば……」

桃子「それはダメだよ」

紬「炎上しますよ」

亜利沙「それは流石に擁護できませんね」

おわり