1: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 16:36:15.68 ID:jYrGN3MAO
3: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 16:44:07.15 ID:jYrGN3MAO
時子「…大丈夫ですか?さっき、頭ぶつけちゃいましたし…」
愛梨「…別の意味で、頭が痛いわ…」
…記憶がごちゃごちゃしている
どういう風に…頭をぶつけたのかしら?
…確か…
4: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 16:51:28.30 ID:jYrGN3MAO
時子「ケーキ?…甘ったるいのは、あまりいらないのだけど…」
愛梨「はいっ、なのでさっぱり目のレアチーズケーキにしてみたんですっ」
時子「……」
愛梨「…ダメでしたか?」
時子「…フン、わざわざ私のために作ったなら…食べてあげてもいいわ」
愛梨「ありがとうございますっ」
…そうだったわ、戯れに愛梨の相手していたのよ
6: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 16:56:58.41 ID:jYrGN3MAO
愛梨「そういえば、レアチーズケーキって何が珍しいんでしょうね?」
時子「…貴女の脳味噌はケーキのスポンジで出来ているのかしら?」
…これだから、栄養が胸に行っている連中は…
でも味は…嫌いではないと褒めてもいいわ
7: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 16:59:54.54 ID:jYrGN3MAO
時子「…ごちそうさま。…悪くは、なかったわ」
愛梨「それじゃあ、片付けますねっ。…あっ、危なっ…」
時子「……アァン?」
…私としたことが、あまりに迂闊だったわ…
8: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 17:02:38.93 ID:jYrGN3MAO
何かに躓いた愛梨が勢いよく倒れてきて
そのまま遮るものはなく
…私の頭へごちん、と一撃
…後の記憶は、ない
…そして今、というわけね…
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11: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 17:07:41.67 ID:jYrGN3MAO
愛梨「…貴女の少ない脳味噌で、今の状況を考えてごらんなさい」
時子「私と時子さんの体が入れ替わってるんですよね?」
愛梨「わかってる割には…随分、暢気なものね…」
時子「大丈夫ですよ!頼りになる人はいっぱいいますから!」
…本当に…なんというか…
12: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 17:17:02.03 ID:jYrGN3MAO
…そこへ、まるで狙いすましたかのように…
私達のプロデューサー…下僕が現れた
時子「あっ、プロデューサーさん!ちょうどよかった!」
愛梨「…待ちなさい、愛梨」
私の体の愛梨に抱きつかれた下僕の表情は
まさに傑作だったわ
…複雑だけど
14: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 17:23:43.48 ID:jYrGN3MAO
愛梨「…で、何とかするのが貴方の仕事でしょう?」
時子「とりあえず候補探しですねっ。あ、ちょっと暑いので脱いでいいですか?」
愛梨「やめなさい、私の体よ」
…現状、あてになりそうなのは…
15: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 17:33:55.01 ID:jYrGN3MAO
こういう不可思議に詳しそうな芳乃は、仕事で遠出…
小梅は…微妙に違う気がする
…やはり、手っ取り早いのは晶葉かしら…
16: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 17:37:49.43 ID:jYrGN3MAO
時子「決まりました?」
愛梨「行くわよ愛梨、まずは晶葉の所。…着いてきなさい」
…面倒だけど、愛梨から目を離したら
何をされるかわかったものじゃないわ…
17: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 17:42:17.49 ID:jYrGN3MAO
池袋晶葉「知らん。そんな事は私の管轄外だ」
愛梨「…アァン?」
晶葉「冗談だ。だが私一人では難しいのは本当だ」
時子「一人では…って?」
晶葉「なに、ウサミンに協力してもらうさ。悪いが…明後日まで待って欲しい」
…今日明日は、これで凌がなきゃいけないわけね…
…腹立たしい
18: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 17:47:11.62 ID:jYrGN3MAO
今日も今日だけど
さらなる問題は…明日の予定
よりによって…私と、愛梨のグラビア撮影…
…この程度でキャンセルするのは…女王のプライドが許さないわ
…はぁ、番組の収録でないだけ、マシね…
全く、腹立たしいわ…
21: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 20:51:19.22 ID:jYrGN3MAO
椎名法子「あれ?えっと?どう呼べばいいの?」
…案の定、厄介なのが…
法子は妙に、私に懐くのよね…
愛梨「…いつも通りでいいんじゃないの?」
時子「でも姿と声じゃ、わかりにくいですよ?」
…それもそうだけど…
22: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 20:56:55.31 ID:jYrGN3MAO
法子「ご、ごめんなさい…っ」
愛梨「ハン、別に怒ってはいないわ…」
…世話の焼ける
愛梨「気にしてるなら、貴女のドーナツ持ってきなさい?そのために来たんでしょう」
法子「一緒に、食べてくれるのっ?」
愛梨「…そう言ってるのよ、全く」
23: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 21:01:45.29 ID:jYrGN3MAO
時子「ふふっ。時子さん、優しいんですね」
愛梨「…ひっぱたくわよ」パシーン
時子「もうやってるじゃないですかっ」サッ
自分に自分の名前を言われるのは…
…頭が痛いわ
25: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 21:17:25.83 ID:jYrGN3MAO
…ん?
微妙に味が…前と違う?
時子「今度私もドーナツ作ろうかな~」
法子「ほんと?」
時子「時子さんも一緒ですよ?」
愛梨「アァ?…全く、面倒ね…」
…どうして私を巻き込むのかしら
26: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 21:29:48.46 ID:jYrGN3MAO
27: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 21:36:33.54 ID:jYrGN3MAO
楓「それはさておき…2人は明日撮影だったわね?」
時子「そうですっ、どうしようか考えてたんですが…」
楓「私は…普段通りにやればいいと思うわ。外から見れば、イメチェンみたいなものよ」
愛梨「…脳の片隅に置いといてあげるわ」
…ふざけているようで…本当に、得体の知れない女ね…
28: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 21:44:43.69 ID:jYrGN3MAO
愛梨「…さて、そろそろ部屋に戻るかしら…」
時子「お疲れ様でしたっ、明日もよろしくお願いしますねっ」
愛梨「…下手に出歩いたり、転ぶんじゃないわよ?」
…不安しかないわ…
29: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 21:50:08.91 ID:jYrGN3MAO
愛梨「…ふう…」
…自分でない自分の胸
…数値的には極端な差はないはずだけど
妙に大きく見える…
愛梨「私の栄養まで脳から奪ったりしないでしょうね…」
…寝ましょう…
30: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 21:59:53.34 ID:jYrGN3MAO
愛梨「…変に喋ったら叩くわよ…?」
時子「大丈夫ですよっ」
…こういう時に限って、水着の撮影なんてね…
いつも通り…ねぇ?
31: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 22:02:31.76 ID:jYrGN3MAO
しかし愛梨も慣れたもので
無遠慮と無邪気の境目のような
自分の持ち味を存分に出している
私の体で…というのがなければね…
32: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 22:05:52.59 ID:jYrGN3MAO
怪しく思って声をかけてきたスタッフは…
愛梨「今日はお互いにイメージチェンジしてるのよ…悪い?」
…一睨みして抑えつける
遠慮なんて必要ないわ
表面がなんであろうと私は私…女王なのよ
33: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 22:21:02.08 ID:jYrGN3MAO
時子「お疲れ様ですっ」
撮影を終えた愛梨がスタッフどもに微笑んでいる…
さっき言った事を完全に忘れているわね
…後で躾ないと
やはりああいう自分の姿を見ると調子が狂うわ
でも…
34: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 22:22:35.72 ID:jYrGN3MAO
愛梨「さあ…始めるわよ」
私の武器は…威厳、空気を下僕に変える力よ
シンデレラには出来ないことを…
存分に教えてあげるわ…!
35: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 22:25:48.05 ID:jYrGN3MAO
時子「あ、時子さんも終わったんですねっ」
愛梨「私は喋り過ぎるなと…言ったわよね?」パシーン
時子「わわっ!」サッ
何も考えていないようで…
身のこなしは上等なのよね…全く…
36: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 22:28:52.39 ID:jYrGN3MAO
晶葉「出来たぞ!人格交換装置だ!」
愛梨「クックックッ…やっとこの体ともおさらばね…」
時子「私は楽しかったですよ?」
愛梨「アァン…?」
新鮮ではあったけど…
二度は、ゴメンだわ
37: ◆NQR4ArJjk6 2015/05/09(土) 22:35:02.25 ID:jYrGN3MAO
時子「…で、犯人は貴女…じゃなくて、あの子だったわけね」
白坂小梅「ご、ごめん…なさい。あの子が、楽しそうだから…混ざろうと…した、みたい」
時子「ハァ…ちゃんと一言、言いなさい。ウジウジされると面倒なのよ」
小梅「う、うん…」
時子「…私に声は聞こえないから、誰かを仲介しなさい。…本当に世話が焼ける…」
改めて…二度目はない、と思いたいわ…
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