205: 1 2013/12/04(水) 16:45:02.35 ID:p3DZZ86Fo
ガチャッ
P「おっ、次は日菜子か」
日菜子「……」
P「ひ、日菜子…?」
ニヘラッ
日菜子「い、いきなりプロポーズだなんて、日菜子困っちゃいますよぉ…むふ…むふふふ…」
P「何言ってんだお前」
日菜子「何って、Pさんが言ったんじゃないですかぁ。…あ、これは妄想でした」
菜々(いつも通りのフルスロットルぶりですね…)
P「そ、そうか…日菜子も一曲歌いにきてくれたのか?」
日菜子「そうですよぉ。そしてそれを聞いたPさんは日菜子に…むふふふ…」 ブツブツ
前スレ
【デレマス】安部菜々「オールディーズ?」
206: 1 2013/12/04(水) 16:45:42.30 ID:p3DZZ86Fo
菜々「行っちゃった…」
P「あいつ、美優さんとはまた別の理由で心配だなぁ。歩いてて電柱とかにぶつかるぐらいならいいけど、車道に出ちゃったりしないだろうな」
菜々「さ、流石にそこまではしないんじゃないですか?」
P「そうか? 自分の世界に完全に入り込んでる時とか、抱えて運んだりしてるんだが必要ないかな…」
菜々「え!? ま、まさか杏ちゃんみたいにわきに抱えたりしてたり…? 杏ちゃん以外の体格の子にやったら流石にセクハラですからね!?」
P「え、いや。こんな風に……」
菜々「お、お、お姫様だっこ!?」
207: 1 2013/12/04(水) 16:46:10.64 ID:p3DZZ86Fo
■喜多日菜子 Moon River
www.youtube.com/watch?v=BOByH_iOn88
ムーンリバーの川巾は 1マイルよりなお広い
だけど私もいつか、胸を張って渡っていくんですよぉ
くれた夢の数と同じぐらい 私の心を痛ませてきたあなた
あなたの通った道を辿って どこへだってついて行きます…むふふ
二人して 世界中を旅して廻るんです
世界は広くて、初めての事ばかり あっ、そんな事……初めてなの…むふふふ…
日菜子たち、虹の両端でずーっと それが綺麗なアーチを描いて、橋になるのを
待ってていいですよね 私のハックルベリーさん?
ムーンリバーと そして日菜子と……むふふ…
────
──
スポンサーリンク
208: 1 2013/12/04(水) 16:46:49.59 ID:p3DZZ86Fo
菜々「すごい幻想的で、綺麗な歌ですよね」
P「うん。個性が多少弱くても綺麗な、日菜子みたいな声質がよく映える歌だよ。……けど、日菜子が歌うとなんか妄想垂れ流してるように聞こえちゃうのがな…」
菜々「ちょっと!?」
P「あ、もう一曲行くみたいだな。なるほど、かの名曲をこう使ったのか」
菜々「? どういう事ですか?」
P「いや、ムーンリバーってさ、かの有名なヘンリー・マンシーニが、オードリー・ヘプバーンの為に作ったんだよ」
菜々「ふむふむ?」
P「ヘプバーンは音域が狭くてね。だから、決して歌は下手じゃないんだが、歌手としての名声はあんまないだろ? まぁ、ミュージカル全盛の時代が終わってたからという話もあるけど」
菜々「ああ、なるほど…キー的に負担が少ないから、ウォーミングアップに使ったと」
209: 1 2013/12/04(水) 16:47:19.04 ID:p3DZZ86Fo
P「そうそう。…お、始まった。へー、ニール・セダカか」
菜々「え!?」
P「え、なんで驚くんだ」
菜々「ニール・セダカって、"Z・刻をこえて"の…?」
P「あ? あぁ、Better Days Are Comingだっけ」
210: 1 2013/12/04(水) 16:48:07.43 ID:p3DZZ86Fo
■喜多日菜子 Happy Birthday Sweet Sixteen
ttp://www.youtube.com/watch?v=DoQOI6RbA2s
16歳の誕生日、おめでとう 日菜子
ずっと今夜を待っていたんだ 君が小さい子供じゃなくなるこの日をね
君は、今まで見た誰よりも 可愛い女の子に変わったよ
16歳の誕生日、おめでとう 日菜子
あのファニーフェイスに何があったの? あの可愛い生意気少女が、今はドレスを着てるなんて
この目が信じられないよ 年頃の女の子は、こんな奇跡を起こすんだね
16歳の誕生日、おめでとう 日菜子
211: 1 2013/12/04(水) 16:48:35.85 ID:p3DZZ86Fo
日菜子が6歳ぐらいの頃、僕はただの「おにいちゃん」だった
10歳の頃だったかな その頃は仲が悪かったよね
13歳のバレンタインは今でも覚えてるよ あれはおかしかったなぁ
だけど、日菜子はもっと大きくなって 素敵な未来をドレスに纏うよ
今日、僕の恋人になってからもね
勿論驚いてるよ こうして微笑んでいるのは 君が美しく変身した事の証拠さ
君は、今まで見た誰よりも 可愛い女の子に変わったよ
16歳の誕生日、おめでとう 日菜子
※ファニーフェイスは、直訳すると「面白い顔」「変な顔」ですが、となりのトトロでいう「サツキちゃん的ではないが、メイちゃん的可愛さ」、「愛嬌のある顔」というニュアンスではないかと思われます。
「ファニーフェイス」という映画があって、ヒロインがオードリー・ヘプバーンなので、いまいちピンと来ない部分もあるのですが、語呂のいい訳語が思いつかなかったのでそのままファニーフェイスにしました。
────
──
212: 1 2013/12/04(水) 16:49:39.33 ID:p3DZZ86Fo
日菜子「むふふ…」
P「お、おう。お帰り」
菜々「素敵な歌ですねー。菜々もこんな風に囁かれてみたいなぁ…」
日菜子「これは日菜子が16歳になった時に、プロデューサーさんが贈ってくれた歌なんですよぉ。むふふ…」
菜々「え、えぇっ!?」
P「往年の名曲の作者詐称すんな! これがヒットした年、俺まだ生まれてねえよ! あと6歳の日菜子とか見た事ねえよ!」
菜々「ていうか日菜子ちゃん、まだ15歳ですよね…?」
日菜子「あっ、そうでしたぁ。これも日菜子の妄想でした」
P「あのな…そんな妄想ばっかして、転んだりしないでくれよ?」
日菜子「大丈夫ですよぉ。プルーストも、人生は生きるよりも妄想する方がいい、って言ってますし」
213: 1 2013/12/04(水) 16:50:37.34 ID:p3DZZ86Fo
P「ホントかよ!?」
菜々「そ、そうだ。Pさんにお姫様だっこしてもらったんですよね。妄想と較べて、どうでした?」
日菜子「……」
菜々「あ、あれ。日菜子ちゃん…?」
日菜子「菜々さん、何言ってるんですか? 妄想もほどほどにした方が…」 ドンビキ
菜々「え、えぇー…」
P「気づかないほど妄想に集中してるのかよ!? そっちこそほどほどにしろよ!」
217: 1 2013/12/05(木) 08:40:02.47 ID:SmdkC9/ho
紗南「てれれれれれれってってってー!ひあかむずあにゅーちゃれんじゃー!」 バーン!
P「そんな挨拶があるか…相変わらず自由な奴だな……」
紗南「そこで日菜子さんとすれ違ったよ」
P「あぁ、さっきまでここにいたからな。何かあったのか?」
紗南「うんにゃ、いつも通りだった。『もしもPさんがお姫様だっこしてくれたらぁ…むふふふ…』って言ってた」
P「妙にうまいなその物真似」
紗南「あと『不思議と感触まで鮮明に想像できます…むふ…むふふふ…』って言ってた。地道なレベリングが実を結んだみたい」
P「そうか……。で、紗南も歌いに来てくれたのか?」
紗南「うんっ。次のイベント早く起こしたいから、好感度稼ごうと思って!」
P「あぁ、別にそんな事しなくても次の仕事用意してるから……まあでも、そうやって自己アピールする姿勢は立派だな。偉いぞ!」 ナデナデ
218: 1 2013/12/05(木) 08:40:33.10 ID:SmdkC9/ho
紗南「んっ。まぁ、今のフラグ達成率だとこのイベントだよねー」
P「?」
紗南「そんな事より、ちょっと行ってくるね!」
P「おう」
菜々「あー、これは紗南ちゃんらしい選曲ですね」
P「え、そうなのか。シンディ・ローパー好きだったのか…」
菜々「違いますよ、グーニーズですっ」
P「あ、あぁ。確かに子供が喜びそうな映画だったなぁ。でも世代的には、紗南の親が見てたぐらいの映画じゃないか?」
219: 1 2013/12/05(木) 08:41:06.65 ID:SmdkC9/ho
■三好紗南 The Goonies 'R' Good Enough
ttp://www.youtube.com/watch?v=Scu81EW4UC8
僕らは 銭ゲバと退屈が溢れる街に住んでる
そんな鎖、断ち切って飛びだそう
自分で感じられないモノなんて、リアルとは言えないでしょ
言えなかった期待 昔遊んだ夢の世界 それを実現させるんだ!
君が嬉しい事が、僕の嬉しい事だよ
それで充分 むしろ最高!
220: 1 2013/12/05(木) 08:41:34.49 ID:SmdkC9/ho
君が嬉しい事が、僕の嬉しい事だよ
それで充分 むしろ最高!
何が出来て出来ないか、分別って奴が分かってきたんだよ 君はそう言う
だけど僕には、ただぐずぐずしてるみたいに見えるね
古いしきたりとか迷信は なかなか捨てられるものじゃないけど
そんなものは蹴飛ばして、飛び出さなきゃ!
君が嬉しい事が、僕の嬉しい事だよ
それで充分 むしろ最高!
────
──
221: 1 2013/12/05(木) 08:42:02.11 ID:SmdkC9/ho
菜々「ワクワクしてくる歌ですねっ。…けど、意外と風刺っぽい?」
P「菜々は映画は見たのか?」
菜々「見ました! あっ…も、もちろんビデ…DVDで見たんですよ?」
P「そこは何も言ってないだろ…。グーニーズってさ、わりと悪口なんだよな」
菜々「あ、確かに作中でそんな風に言われてた気がします」
P「愚図連中…とまでは言わないが、三バカトリオ、ぐらいのノリだよな。まぁ、グーニーズは四人だし、舞台の街の名前に引っ掛けたって設定だけど」
菜々「でも、それがどうかしたんですか?」
P「ああ、風刺絡みの話でさ。あのタイトル、直訳するなら『グーニーズは充分いけてる!』とかなるのかな。回りくどくないか?」
菜々「い、言われてみれば……。『グーニーズは最高!』じゃダメだったんですかね?」
P「そこで本来のgoonyで考えてみるとさ、『負け組だって悪くないさ』っていう、風刺的メッセージとのダブルミーニングなんじゃないかな、って」
222: 1 2013/12/05(木) 08:42:29.20 ID:SmdkC9/ho
P「マイキーの家は借金抱えて大変。マウスとデータは人種的マイノリティ。ローレンスはほほえみデブ」
菜々「最後のは別の映画ですよね!?」
P「うん……そういえばマウスとチャンクって、わりとまんまな奴らがフルメタルジャケットにもスタンドバイミーにもいたな。まぁそれはいいとして」
P「そんな、アメリカで勝ち組に入れない冴えない連中だって案外悪くないもんだぜ?みたいなメッセージが籠もってるのかなと」
菜々「なるほど…普段から、そんな事まで考えてるんですか?」
P「いやそういうわけじゃ…。けど、結構好きかも。宝探しみたいで面白くないか?」
紗南「ただいまっ!」
P「お、良かったぞ紗南! よくグーニーズなんて知ってたな!」
紗南「……」 ジロジロ
P「ん、どした?」
223: 1 2013/12/05(木) 08:43:01.55 ID:SmdkC9/ho
紗南「うーん、なかなかイベント発生しないなーって。グーニーズはお婆ちゃんの家でやったんだ」
P「(やった…?)へー、紗南はどのキャラが好きだ?」
紗南「キャラ? ……うーん、白いネズミかなぁ」
P「ネズミ…?」
紗南「海賊の骸骨はさー、出てくるとテンション上がるよね!」
P「え…っと、海賊ウィリーの事か? 確かにあの場面はテンション上がったなー。ポスターを先に見てたから、なんかもっと派手なのをイメージしてたけど」
紗南「さっきから何言ってんの?」
P「グーニーズの話だよな?」
紗南「グーニーズの話だよね?」
菜々「Pさんが言ってるのは映画のグーニーズで、紗南ちゃんが言ってるのはゲームのグーニーズですよね」
224: 1 2013/12/05(木) 08:44:01.73 ID:SmdkC9/ho
P「えっ? あー、あぁ! 紗南らしい選曲ってそう言う事か!」
紗南「あ、映画あるんだ? 今の歌って、映画が元なの?」
P「知らなかったのか……。よし、今度見せてやろう」
紗南「ホントっ!? じゃあ、じゃあ、あたしもオススメのゲーム持ってくね!」
P「まじか。紗南とゲームやっても大体俺がぼこられるだけじゃん…」
紗南「対戦じゃないやつ持ってくから! ……っしゃあ! イベント発生!このまま個別ルートまで突っ走るよーっ!」
P「はぁ……部屋の掃除しとくか」
菜々「……あれ!? そういえばPさん、奈緒ちゃん達は渋ってたのに、紗南ちゃんは普通に家に呼ぶんですか!?」
P「おいおい、凛とか奈緒ぐらいの年頃の子を部屋に入れるのと、紗南とか輝子ぐらいの子を入れるのとじゃ、全然意味合いが違うだろ?」
菜々「凛ちゃんと輝子ちゃんて同い年ですからね…? 紗南ちゃんもいっこしか違わないし」
P「……!?」
菜々「なに『初めて知った!!』みたい顔してるんですか!?」
225: 1 2013/12/05(木) 08:44:40.79 ID:SmdkC9/ho
バターン
友紀「しまっていこーっ! おーっ!!」
P「なんか騒がしいのが来たな…」
友紀「あははは! このぐらい声張らないと、球場じゃ応援できないしね!」
P「球場で騒げよ…。あ、友紀の選曲分かっちゃった」
友紀「おっとぉ? ノーサインで分かるとは、さすがあたしの恋女房だね!」 ケラケラ
P「友紀に女房呼ばわりされるのは釈然としないものがあるが、まぁ確かにアイドルはマウンドに立つ方だよな」
菜々「何の話ですか?」
P「ん。ああ、野球でキャッチャーの事を『女房役』って言うのさ。恋女房ってのはその上級表現みたいなもんだな」
友紀「へー、そうなんだ」 ケラケラ
P「おい!?」
友紀「まーまー。んじゃ、行ってきまーす!」
226: 1 2013/12/05(木) 08:45:18.18 ID:SmdkC9/ho
菜々「今のやり取りで友紀ちゃんが何歌うか分かったんですか?」
P「ん? いや、球場で流れる定番ナンバーがあるからそれかな、ってだけ。あー、ひょっとすると、Wild Thingもあるかもしれないなぁ」
菜々「?」
P「いや、メジャーリーグって映画の主題歌でさ、実際の試合でも使われる事があるらしいから。後は……友紀の好きな選手の応援歌とかだと分からんなぁ。適当なコト言わなきゃよかったな…」
菜々「友紀ちゃんは絶対気にしないと思いますけど…」
P「ところで菜々、忘れてるかもしれないけど、友紀は二十歳だから菜々より年上設定だぞ」
菜々「あ……キャ、キャハッ♪」
P「あ、おい! あいつビール片手に歌うつもりか!?」
菜々「蓋は開けてないみたいですけど……」
227: 1 2013/12/05(木) 08:45:51.39 ID:SmdkC9/ho
■姫川友紀 Take Me Out to the Ball Game
※実際に球場で流れてるバージョン
ttp://www.youtube.com/watch?v=vRDYwQS6b00
※少人数で歌うならこんな感じ?
ttp://www.youtube.com/watch?v=JGws1yR0tg8
姫川友紀は野球が大好き! 選手を全員覚えて、名前を全部言えるぐらい!
球場に来れば、フレー!って応援してる彼女に会えるよ
彼氏の名前はP その彼が言うの
”友紀、ディズニーランドなんてどう? 行こうよ”
信じらんない! 返事は無論NO! あたしはこう言ってやるの
228: 1 2013/12/05(木) 08:46:18.19 ID:SmdkC9/ho
あたしを野球に連れてって! 観客席に連れてってよ
ピーナッツとビールも買ってね 帰れなくなってもいいから!
そしてキャッツを応援しようよ!
無様に負けたら許さない! かっ飛ばせキャッツ!
これぞベースボール!って試合を見せて!
────
──
229: 1 2013/12/05(木) 08:47:08.34 ID:SmdkC9/ho
菜々「めちゃくちゃ楽しそうに歌ってますね…」
P「キャッツの試合がなかったからここに来たのか……。あっ、ビール開けやがった!」
菜々「飲みながら戻ってきますね…」
P「くそ…なんでここのスタジオは禁酒じゃないんだ…」
菜々「え、違うんですか!?」
P「まぁ、酒飲みながらレコード収録する大物アーティストとか、前例が無い訳じゃないからな…基本禁酒だけど、規約にはまだないんだよ」
菜々「そうだったんですか…」
P「あ、駄目ですよ安部さん。宴会とかで変な前例作ったら、禁止になる可能性が高いですからね」
菜々「しませんからね!?」
友紀「ップハーッ! ウメーッ!」
230: 1 2013/12/05(木) 08:47:36.22 ID:SmdkC9/ho
菜々(ビール…ゴクリ)
P「おい!」
友紀「んー? プロデューサーも飲む? ロング缶しかないけど」
P「それが半ダース"も"ある、だろ! それよりいつから俺がお前の彼氏になったんだ」
友紀「あー」
友紀「まーいーじゃん! 歌の話だし!」 ケラケラ
P「お前の場合、TPO弁えて言動調整できないから普段から気をつけなさい」
友紀「えーっ。あっでも、こないだ親に将来の話とかされて、めんどくさくなってPが彼氏だから心配すんなって言っちゃった!」
P「まじかよ!?」
友紀「ホントだ、あたし弁えられてない! さすが恋女房、あたしのコト分かってるね!」 ケラケラ
231: 1 2013/12/05(木) 08:48:03.62 ID:SmdkC9/ho
P「それはもう良いから! ちゃんとホントの事言っとけよ」
友紀「えーっ」
P「えーじゃない」
友紀「びーっ」
P「びーでもない!」
友紀「あははは! んじゃ、Pが彼氏になってくれたら言う」 ケラケラ
P「それじゃ意味ないだろ! 言うまでビールは没収」
友紀「あーっ、あたしが自分の稼ぎで買ったのに! んもー、しょうがないなぁ…帰って飲むか…」
P「あっおい! 飲むなとは言わないけど、親御さんにはちゃんと訂正しとけよ!」
232: 1 2013/12/05(木) 08:48:43.66 ID:SmdkC9/ho
P「…行っちゃった」
菜々(ビール…) ゴクリ
P「安部さん、ここで飲んだら設定変えてもらいますからね」
菜々「の、飲まないですよぉ。ウサミンは17歳なので、ビールの美味しさなんて分かんないんですっ!キャハッ♪」
P「語るに落ちてるぞ。……しっかし、友紀はあの明け透けさが魅力ではあるんだが…」
菜々「いつになく厳しく言ってましたね」
P「友紀はあのキャラがあるし、年齢的にも成人してるからさ、もうちょっと上にいけたら、彼氏とか旦那がいても関係なく愛されるタレントになれると思うんだよ」
P「ただ、今はその途中で、パパラッチとかで簡単にキャリア潰されるかもしれないからさ」
菜々「そこは他のアイドルと変わらないですね」
P「うん。友紀の場合、さっきも言ったけどあの明け透けさは魅力だからな。本人が意識して気をつけるより、俺とか周りがガミガミ言うから仕方なく、って構図の方が良い」
233: 1 2013/12/05(木) 08:49:25.34 ID:SmdkC9/ho
菜々「Pさん、完全に悪役ですね…」
P「それも仕事だろ?」
菜々「なるほど、恋女房……」
P「やめてくれ! そう言われるとなんか何かがキュッてなるんだよ!」
※おまけ:Wild Thing
ttp://www.youtube.com/watch?v=5Zw8z4_j9GI
239: 1 2013/12/07(土) 12:29:04.09 ID:dKl1vBINo
バーン!
早苗「P君面白そうな事やってるらしいじゃない♪ お姉さんも混ぜなさいよ!」
P「パッションな面子が続くな……」
瑞樹「おはようP君に菜々ちゃん」
菜々「おはようございますっ♪」
P「お疲れ様です、早苗さん。……と、川島さん」
瑞樹「そういえば分からないわ。どうして私だけいつも名字呼びなの?」
P「え、あー。そういえば最初の頃、瑞樹さんて呼ぶと聖來が一緒に反応しちゃうんで、そうしたんですよね」
瑞樹「もう必要ないんじゃないかしら?」
P「え、でももう川島さんで定着しちゃったし…」
240: 1 2013/12/07(土) 12:29:49.07 ID:dKl1vBINo
瑞樹「瑞樹さんで紛らわしいなら、瑞樹ちゃんと呼べば良いんじゃないかしら」
P「いやそれはキツ…」
早苗「ちょっと! なにコント始めてるのよ!」
P「あっとそうでした。お二人でデュエットなさるんですか?」
早苗「そうそう。『セクシー☆ダイナマイツ』ってユニット名で売り出すわよ!ってそんなわけないじゃない!」 ビシッ
P「あ痛だっ! なんで話を戻すその流れでそのまままた脱線するんですか!?」
瑞樹「私の話まで脱線扱いしないで欲しいわ!」
P「あー、えーっとその…川島さんだけって事はないかと……他にも名字呼びの人いますし…」
瑞樹「例えば?」
早苗「そういえばP君、留美とか真奈美の事は名字呼びしてるわよね」
241: 1 2013/12/07(土) 12:30:21.77 ID:dKl1vBINo
P「あっ、そうですね。ほら、川島さんだけじゃないですよ!」
瑞樹「釈然としないわ…」
P「そ、そんな事より川島さんは何を歌われるんです?」
瑞樹「無理矢理戻したわね」
P「そんな事ないですよ」
瑞樹「…まぁいいわ。それは聞いてからのお楽しみよ」
P「はぁ…。それじゃ早苗さんは? 口リータあたりで?」
早苗「Pくぅん? あたし、おっさん扱いも嫌だけど、口リ扱いもイヤって知ってるよね?」 ギリギリギリ
P「痛でででででで! ち違いますって! トライミーとか歌った口リータですよ! ユーロビートとか好きそうだし!」
菜々「ユーロビートでトライミーって、安室奈美恵さんが歌ったやつですか?」
P「そうそう。あれカバーなんだよ」
242: 1 2013/12/07(土) 12:30:53.08 ID:dKl1vBINo
早苗「なんでユーロビート?」
瑞樹「ボディコンね。分かるわ」
早苗「ジュリアナが閉店した時、あたし10歳ぐらいなんだけど…」
P「まぁ、そうなんですけど……。ジュリアナ閉店と同時にボディコンが滅亡したわけでもないですし」
早苗「まぁ、ぶっちゃけ好きだけどね。……それより瑞樹、どっちから行く?」
P「あれっ? なんか昭和っぽいネーミングのユニットは?」
早苗「昭和っぽいとか言うな!」 ゴスッ
瑞樹「早苗が選んでいいわよ」
早苗「そ? んじゃ、お先に行かせてもらうわね」
243: 1 2013/12/07(土) 12:31:20.78 ID:dKl1vBINo
P「痛てて……。早苗さんといると生傷が絶えないんだけど…」
瑞樹「成人組では間違いなく一番、その枠をナシにして考えても、杏ちゃんと乃々ちゃんの次ぐらいにボディタッチが多いわよね」
P「お、俺から触りにいってるわけじゃないですよ!? 人をセクハラ野郎みたいに言うのはやめて下さいよ、もう!」
瑞樹「そういう事じゃないわ」
菜々「あれ、早苗さんなんだかすごい緊張してません?」
P「へ? あぁ、ホントだ。ライブの時でもあんなに自然体の早苗さんが、珍しいな」
瑞樹「深呼吸してるわね」
パァン! ウシッ!
菜々「じ、自分の両頬を叩いて気合い入れましたよ!?」
P「あーあ、真っ赤じゃないか…痕が残るような叩き方じゃないけど、アイドルなんだから顔はもっと大事にしてくれなきゃ……」
瑞樹「叩いたから真っ赤なんじゃなくて、真っ赤だから叩いたんだと思うわ」
244: 1 2013/12/07(土) 12:31:48.45 ID:dKl1vBINo
■片桐早苗 Say you love me
ttp://www.youtube.com/watch?v=5GQGqZGOPxU
分からない? あたし、君と友達以上の関係になりたいの
君に触れるのは心地いいけど もっと先まで進みたいのよ
今のままじゃ難しいと感じても あたし達が抱き合った時 きっとそれが正しいって分かるわ
『愛してる』って言ってよ それが素敵な事だって分かるでしょ?
ただ『愛してる』と言って あたしを氷みたいに扱わないで
お願い、あたしを愛して 君のものになってあげるから 君もあたしのものになって
ただ『愛してる』と言ってくれるだけで きっと全部うまく行くわ
ねえ、分かるでしょ あたし、君と友達以上になりたいの
じゃれあうだけじゃイヤ もっと心で繋がりたいの
いつもと違う風にあたしを見て 今から一歩先に進めば、きっと分かるわ
245: 1 2013/12/07(土) 12:32:18.08 ID:dKl1vBINo
『愛してる』って言って それが良いわ
『愛してる』って言ってよ あたしに冷たくしないで
ねえ、愛して 君を頂戴 あたしをあげるから
『愛してる』と言ってくれたら みんなうまく行くの
『愛してる』と言ってくれない? ねえ、言って
『愛してる』って言ってよ ダーリン
『愛してる』と言って
『愛してる』って言ってよ それが素敵な事だって分かるでしょ?
ただ『愛してる』と言って あたしを氷みたいに扱わないで
お願い、あたしを愛して 君のものになってあげるから 君もあたしのものになって
ただ『愛してる』と言ってくれるだけで きっと全部うまく行くわ
────
──
246: 1 2013/12/07(土) 12:32:46.83 ID:dKl1vBINo
P「やばい、あんなシリアスな早苗さん初めて見た」
菜々「すごい色っぽかったですよね! 菜々もドキドキしちゃいました」
瑞樹「……ちょっと、聞いてないわよ。あんな本気で攻めてくるなんて…」
菜々「? どうかしたんですか?」
瑞樹「こ、こっちの話よ? 準備してきたあれでは弱いわね……ええと…」
P「川島さん、顔色悪いですけど……大丈夫です?」
瑞樹「えぇ。大丈夫よ。ちょ、ちょっと、5分ほど外すわね」
247: 1 2013/12/07(土) 12:33:25.11 ID:dKl1vBINo
菜々「どうしたのかな…」
早苗「ただいまー、っと。あれ、瑞樹は?」
P「なんか5分ほど外すって、慌てて出て行きましたよ。何かやってるんですか?」
早苗「ん? ああ、ちょっとゲームをやってるの。美優と留美にも声を掛けたんだけど、乗ってこなかったのよね」
菜々「あ、美優さんならもう来られましたよー。…ゲームって、一体どんなゲームですか?」
早苗「うん。本気で愛の歌を歌って、P君を一番ドキッとさせた子が優勝、ってゲーム」
P「何やってんすか……。ちなみに相当ドキッとさせられました。ああいう歌もいけるなんて、知りませんでしたよ…」
早苗「ホント!? ちなみに優勝賞品は、P君がお婿さんになってくれる券♪」
P「ちょっ、何勝手に人の人生賭けてんだ! 全くもう、この人は……(溜息)」
早苗「いいじゃんいいじゃん、オトナの女はそういう口実がないと攻められないもんなのっ♪(////)」 ドスッ
P「カハッ」 ドサッ
菜々(鳩尾に肘鉄!?)
248: 1 2013/12/07(土) 12:34:58.96 ID:dKl1vBINo
早苗「で、そういう事だから……って、P君聞いてるー?」
菜々「き、聞こえてないと思いますけど…」
早苗「もう、だらしないなぁ。ま、そういう訳なんだけど、菜々ちゃんも混ざる?」
菜々「な、菜々は遠慮しておこうかなーなんて……。キャハッ♪」
早苗「あたしらよりは余裕あるだろうけど、親御さんそろそろせっついてきてるんじゃない?」
菜々「う゛っ……。その、少しだけ…」
早苗「ま、後悔はしないようにしたいわね、お互い。…それじゃ先に帰るわ、瑞樹にはそう言っておいてくれる?」
249: 1 2013/12/07(土) 12:36:46.19 ID:dKl1vBINo
P「う、ぐ……息を吐いたところで急に来るんだもんなぁ…死ぬかと思った…」 ゲホゲホ
菜々「……」
P「あれ、どうした菜々?」
菜々「……確かに……年齢的に…当ですけど…やっぱり思い切って……」 ブツブツ
P「なーなー? 耳に息吹きかけちゃうぞー?」 フーッ
菜々「ひゃあああ!? な、な、なんですかいきなり!?」
P「いや、なんか呼んでも反応ないから」
菜々「だからってやって良い事と悪い事がありますからね!?」
P「早苗さんは?」
菜々「もう……帰りましたよ」
P「友紀の置いてったビール持ってって貰えばよかったな……あ、川島さんきた。なんだ、川島さんもすごい真剣な顔してるな」
菜々「無理もないですよね…」
菜々(多分、いつものノリでおふざけのつもりで来たら、早苗さんがガチだったから焦ったんですね…)
P「? あー、こうして見ると、アナウンサー時代の川島さんを思い出すなぁ。密かにファンだったんだよね、俺」
250: 1 2013/12/07(土) 12:37:21.49 ID:dKl1vBINo
■川島瑞樹 It Might Be You
ttp://www.youtube.com/watch?v=C0ug8LyAWSM
私の人生って、通り過ぎる列車を眺めていたようなものだったわ
浜辺で 海鳥が飛び交う様を眺めていたようなもの
家で誰かが待っていてくれたら そんな事を願いながら
その誰かって、君じゃないかしら そう 何かが囁いたの
251: 1 2013/12/07(土) 12:37:48.62 ID:dKl1vBINo
私の人生の中で
恋人たちが どんな風に出会って どんな風に別れるのかを見て来たの
もしも私の番が来た時 この人だ、って すぐに分かるかしら?
その人って、君じゃないかしら そう 何かが囁いたの
たくさん散歩に出掛けましょう 何度も一緒に朝を迎えてみましょう
そしてたくさんの愛を育ててみましょう?
時間が必要だって思うの そう、時間だけでいいのよ 分かるわよね?
そうすれば 君が『その人』かどうか 分かるはずだわ
252: 1 2013/12/07(土) 12:38:31.25 ID:dKl1vBINo
ラブソングやララバイを たくさん考えてるの
まだ形になっていない物もあるけど 全部まだ、誰も聞いた事がないものよ
君よ 君なのよ 私がずっと、生まれた時から待ち続けてきた『誰か』っていうのは
そう、君よ 多分、君なの
私がずっと、生まれた時から待ち続けてきた『誰か』っていうのは
────
──
253: 1 2013/12/07(土) 12:38:58.45 ID:dKl1vBINo
P「なっつかしいなぁー。ダスティン・ホフマン、『トッツィー』だ。学生の頃レンタルして来て見たんだったかなぁ」
菜々「え、ダスティン・ホフマンて歌も歌うんですか?」
P「ああいや、ホフマンは主演。歌はスティーヴン・ビショップだな。良い曲多いんだけど、なんだろうなぁ、癖がないのか、これがそこそこヒットして、後はあまり注目されなかったらしい」
菜々「そうなんですか…」
P「うん。他の曲もさ、悪くないんだよ」
川島「ど、どうだったかしら」
P「あ、お帰りなさい! 良かったですよ! いやー、やっぱ好きだなぁ…」
川島「ほ、本当!?」 ズイッ
P「…ビショップ」
ガクッ
254: 1 2013/12/07(土) 12:39:26.17 ID:dKl1vBINo
川島「そうよね、スティーヴン・ビショップの事好きよね。分かっていたわ」
P「あ、いや、勿論川島さんの歌も素敵でしたけどね」
川島「そ、そう? ドキっとした?」
P「あー…聞きましたよ。あんまり早苗さんの悪ふざけに乗っからないで下さいよ。もう大人なんですから」
川島「悪ふざ……。そ、そうね! お姉さん達があんまり色気振りまいたら、P君も困っちゃうわよねっ。はぁ……」
P「ホントですよ……ドキドキしどおしですよ…あ、そうか」
川島「な、何かしら?」
P「俺、大人の女性…って感じの人を名前呼びするのが、抵抗あるのかなって」
川島「つまり、どういう事?」
P「いや、例えばニュージェネの連中とかって、女性というより女の子って感じで。すんなり名前で呼べるんですよ」
255: 1 2013/12/07(土) 12:40:08.27 ID:dKl1vBINo
川島「興味深いわ。でも、早苗はどうなのかしら?」
P「ああ、早苗さんは……年上ですけど、なんか女の子って感じがするからか、抵抗ないんですよね」
ガタッ
川島「つまり私は大人のオンナと意識しているという事ね、分かるわ!」
P「え、はぁ、まぁ……」
川島「一歩リードよ、早苗……! あら、そういえば早苗は?」
菜々「あ、先にお帰りになりましたよ」
川島「そう、ありがとう。それじゃ私も行くわね」
菜々「あ、はーい。おつかれさまでしたっ」
川島「またね、P君♪」
菜々(ウィンクに投げキス……)
256: 1 2013/12/07(土) 12:40:35.27 ID:dKl1vBINo
P「はぁ……心身ともにすごく消耗した気がする…」
菜々「あ、そういえば美優さんとか楓さんは名前呼びですけど、早苗さんと同じ理由ですか?」
P「え、ああ、そういえばそうだな。うーん、なんだろうな、あの二人が特別ってより、年上オーラ出てる人はつい距離を置いて名字呼びしちゃう感じ?」
菜々「うわ……逆ですか…」
P「な、なんだよ…。ちなみに礼子さんは自分でも分からん。あの人はなんかもう"礼子さん"てキャラだからしか言いようがない」
※おまけ:川島さんが準備してきてた曲 Do You Want to Know a Secret
ttp://www.youtube.com/watch?v=BVQU6xH96k8
260: 1 2013/12/10(火) 17:18:46.42 ID:3tu6I4nCo
ガチャ
菜々「あ、乃々ちゃん。おはようございまーすっ」
乃々「あの……アイドルやめたいんですけど…」
P「第一声からそれかよ!?」
乃々「む、無理ならせめて帰りたいんですけど…」
P「お、おう……。ま、まぁ強制じゃないし、今日はオフだったはずだし、止める理由はないよ」
菜々(むしろ、なんで来たんだろう…)
乃々「……」
P「どうした?」
乃々「な、なんでもないんですけど……それじゃ用もないですし帰ります…」
261: 1 2013/12/10(火) 17:19:21.83 ID:3tu6I4nCo
トボトボ チラッ
菜々「!」
パタン
菜々「あの、乃々ちゃんひょっとすると……」
P「…」 ウズウズ
菜々「あ、あの、Pさん?」
スクッ ズカズカッ バタン
バタバタバタバタッ
262: 1 2013/12/10(火) 17:19:49.19 ID:3tu6I4nCo
ナ、ナンデ オイカケテ クルンデスカ
ヤ、ヤメテ ホシイン デスケド
ム、ムーリィ
バタバタバタバタッ
ガチャッ
菜々(Pさんが急に出て行ったと思ったら、乃々ちゃんを抱きかかえて戻って来た!?)
菜々「ど、どうしたんですか!? さっき帰って良いって言ったのにそんな強引に連れ帰ってきて…」
P「はっ!? す、すまん乃々。ついいつもの癖で」
乃々「うう…もりくぼに自由はないんです…横暴なプロデューサーがこうして攫いに来ますし…(////)」
菜々(言うわりになんだか嬉しそう)
263: 1 2013/12/10(火) 17:20:34.14 ID:3tu6I4nCo
P「いや、面目ない。乃々と杏が背中を見せる時はいつも逃げる時だからもう条件反射で…」
乃々「あ、あんまりなんですけど……乃々はペットじゃないんですけど…」
菜々(むしろ条件付けされてるPさんこそペットっぽい気も)
菜々「あ、あの、取り敢えず乃々ちゃんを下ろしてあげたらどうですか」
P「あ、あぁ。そうだよな」 スッ
乃々「あ…」
P「済まなかったな、無理矢理連れてきちゃって」
乃々「本当に困るんですけど…もうこういう事やめて欲しいんですけど…」
P「わ、悪かったって。用もなく抱きかかえて攫ってくるみたいな事はしないって、気をつけるよ」
乃々「……全くしなくなったらそれはそれで寂しいんですけど」
P「は?」
264: 1 2013/12/10(火) 17:21:00.95 ID:3tu6I4nCo
乃々「ひ、独り言までいちいち聞かないで欲しいんですけど…」
P「(独り言だったのか…)お、おう…ごめんな」
乃々「…」
P「…」
菜々「……」
P「あの…」
乃々「せ、せっかくだから歌っていってもいいんですけど」
P「えっ? そうなのか! なんだ、準備してきてくれてたのか! いやぁ、嬉しいなぁ!早速聞かせてくれよ!」
乃々「む、むーりぃー…」
菜々「どっちなの!?」
265: 1 2013/12/10(火) 17:21:29.33 ID:3tu6I4nCo
P「乃々が辞めたい・帰りたい以外に何か積極的にやろうとしてくれるなんて、嬉しいなぁ」
菜々「乃々ちゃんて、ホントに嫌々アイドルやらされてるんですか?」
P「うーん……一回、本番直前に逃げ出した事があってさ」
菜々「え……た、大変じゃないですか!」
P「あ、うん。監督がカンカンでさ、ひとまず宥めなきゃいけなくて、すぐ追いかけられない事があったんだけど」
菜々「乃々ちゃん、帰っちゃったんですか?」
P「いや、すぐ外でうろうろしてた」
菜々「」
P「もう夢中でかっさらって戻ってさ、スタッフに平謝りして、どうにか予定通り撮影してもらったんだけど」
266: 1 2013/12/10(火) 17:21:56.41 ID:3tu6I4nCo
菜々「ま、まだ何か?」
P「いや、それ以来やたらプチ脱走するようになってさ。時間のちょっと前に逃げ出して、俺が担いで戻るのがもう習慣になってて……」
P「多分、乃々本人はアイドルが好きだと思うんだよなぁ。ただ自分でエンジン掛けられないから、そうやって誰かにスイッチ入れて貰ってるだけなんじゃないかなぁ」
菜々「は、はぁ…」
菜々(後で菜々も真似してみようっと)
267: 1 2013/12/10(火) 17:22:26.91 ID:3tu6I4nCo
■森久保乃々 Love Will Keep Us Alive
ttp://www.youtube.com/watch?v=t6tfTJ4I31g
その人は たった一人で戦っていて
その女の子は ただ隠れる場所が欲しかっただけなんですけど…
道が分からなくて孤独でしたけど その人のおかげで強くなれましたし
別にアイドルのお仕事なんてしなくても 愛があれば生きていけると思うんですけど…
”心配すんな。騙されたと思って乗せられてみろって!な?”とか言われても
確かに 知らない間に世界はもりくb…その女の子にとって 生きやすくなったとは思うんですけど
その人に見つけて貰って もう寂しくも虚しくもないですし
別にアイドルのお仕事なんてしなくても 愛があれば生きていけると思うんですけど…
268: 1 2013/12/10(火) 17:22:54.18 ID:3tu6I4nCo
”お前の為ならなんだってやる 世界一の山にだって登ってやる! 命だっていくらでも賭ける!”
そう言ってくれるのは嬉しいんですけど もりくぼがアイドルじゃなくても言ってほしいんですけど…
あっ、なんだってやるなら、まず引退させてほしいんですけど…
その人は たった一人で戦っていて
その女の子は ただ隠れる場所が欲しかっただけなんですけど…
道が分からなくて孤独でしたけど その人のおかげで強くなれましたし
別にアイドルのお仕事なんてしなくても 愛があれば生きていけると思うんですけど…
お腹が空いたって 二人の間に愛があれば生きていけると思うんですけど…
大事だから何度も言うんですけど 何はなくても 愛があれば生きていけると思うんですけど…
────
──
269: 1 2013/12/10(火) 17:24:14.05 ID:3tu6I4nCo
P「イーグルス再結集の時の曲だ。いいよなぁ、これ」
菜々「素敵な歌詞ですねー。お腹が空いても、二人愛し合っていれば生きていける、ですか」
P「うんうん、イーグルスも、詞が分かると良さが増すグループだな。俺も一日一食まで切り詰めたって、ガチャがあれば生きていけるよ」
菜々「ご飯ぐらいは三食しっかり食べて下さいよ、もうっ!」
ガチャ
P「おっ、良かったぞ乃々!」
乃々「む、むーりぃー…」
P「無理なもんか! 絶対トップアイドルにしてやるからな!」
乃々「トップアイドルとか無理ですし……あの歌はもりくぼの切実な願いなんですけど…」
P「ははは、むーりぃー」
乃々「ま、真似しないで欲しいんですけど…」
270: 1 2013/12/10(火) 17:24:49.39 ID:3tu6I4nCo
菜々「乃々ちゃんもまた、強烈なキャラですね…」
P「個性派の中でもひときわ異彩を放ってるだろ。あいつはビッグになるぞ」
菜々「本人がそれを望んでいるかどうかですけど…」
P「あれだけの素材を埋もれさせておくなんて! それはもう全人類に対する罪だろ! なーんて…」
菜々「女の子を攫ってアイドルさせる方が罪ですからね…ところでPさん、少女漫画って読みますか?」
P「ん? いや、あんまり。ガラスの仮面が少し分かるぐらい」
菜々「なんだかんだ言って、イケメンで強引な王子様が攫いに来てくれるお姫様、って構図は多いんですよ」
P「へー、そのへんの願望は男女とも一緒だな。男向けの漫画にも受け身な男子が美少女に迫られるって構図が多いように思えるぞ」
菜々「乃々ちゃんて、少女漫画が好きじゃないですか」
P「あはは、なるほどな。それじゃ、ホントの王子様が乃々を攫いに来るまで、王子でもイケメンでもない俺が頑張るか」
菜々「……そのまま王子様にならないで下さいよ?」
P「俺が王子に縁があるって言ったら、八王子ぐらいだからなぁ。ははは」
菜々(心配だなぁ…)
271: 1 2013/12/10(火) 17:25:59.99 ID:3tu6I4nCo
留美「おはよう、Pさんに菜々さん」
菜々「あ、おはようございまーす!」
P「おはようございます、和久井さん。和久井さんも、オールディーズを一曲歌いに来てくれたんですか?」
留美「オールディーズと言うには新しいかもしれないけど」
P「ああいや、なんかもう各人にとっての懐メロ~ぐらいの砕けたニュアンスでやっちゃってますから」
留美「そう。ならよかったわ」
P「しかし楽しみだなぁ、和久井さんも結構古い洋楽は聞かれるんですよね」
留美「元々そういう趣味があったわけではないわよ。貴方の影響ね」
菜々(!?)
P「あ、そうなんですか? いやー、光栄だなぁ」
留美「私の方こそ、感謝しているのよ。元々無趣味だったから。…貴方のおかげで、人生に潤いが得られた気がするわ」
P「い、いや、大袈裟ですよ」
留美「…何を言ってるのかしらね、私…。準備するわね」
272: 1 2013/12/10(火) 17:26:50.07 ID:3tu6I4nCo
■和久井留美 Will You Love Me Tomorrow
ttp://www.youtube.com/watch?v=m8KlYc0xG80
今夜、あなたは私のものよ あなたは優しく愛してくれる
その瞳には 私への愛が煌めいているわ
だけどあなたは 明日になっても 変わらず私を愛してくれるのかしら?
これは永遠の宝物? それとも一夜の戯れなのかしら
あなたの囁きを信じていいの? 明日も変わらず愛してくれる?
今夜あなたは、それとなく 貴女だけ…そう言ってくれるのね
だけどこの夜が明けた時 私の心は傷つくのかしら
あなたの気持ちが知りたいわ 私が信じていいものなのか
だから教えて もう聞かないから 明日も変わらず愛してくれる?
だから教えて もう聞かないから 明日も変わらず愛してくれる?
────
──
273: 1 2013/12/10(火) 17:28:05.45 ID:3tu6I4nCo
菜々(あ、あれ、なんだか重っ!)
P「いいなぁー、このチョイス。和久井さんのハスキーボイスにぴったりだ」
菜々「あ、あははー…そうですねー」
P「もちろん下手じゃ駄目だけど、技術だけじゃ感動させられないタイプの歌だよな」
留美「そう言って貰えるなら、選んだ甲斐があるわ」
P「あ、お帰りなさい。すいません、貴重なオフにこんな遊びにつきあって頂いて」
留美「いえ……オフと言っても、時間を持て余してばかりいるから」
P「そうですか? それなら良かった! ……って、もう前みたいな事が無いように気をつけないとですね」 ハハハ
菜々「前? 何かあったんですか?」
P「あぁ。ロケ現場の近くで偶然和久井さんに会ってさ。悪いとは思ったんだけど、急遽ヘルプに入って貰ったんだよね」
274: 1 2013/12/10(火) 17:28:33.15 ID:3tu6I4nCo
菜々「そ、そんな事が…」
留美「構わないわよ。必要として貰えるのは、私に取っても嬉しい事だから」
P「ははは、駄目ですよ、そんな社畜みたいな事言っちゃ。和久井さんは輝くアイドルなんですから」
菜々(何故か聞いててハラハラします…)
留美「今日は何か困っている事はない?」
P「え、うーん…。ちょっと思いつかないですね、元々仕事じゃないですし、むしろ俺すら要らないんじゃないかってぐらいで」
留美「そう、ならいいわ」
275: 1 2013/12/10(火) 17:29:00.32 ID:3tu6I4nCo
P「最近さ、オフの和久井さんによく会うんだよなー」
菜々「!?」
P「え、なんでびっくりしてんの。いや、オフは一人で旅行してるって言うからさ、ロケとか、移動中とかにばったり、って感じで会うだけだよ」
菜々「ぐ、偶然起きるものなんですか、そんなの?」
P「そう言われてもなー。実際よくあるんだし、そうなんじゃないか?」 ハハハ
菜々(なんでこんなに暢気なんだろう……!)
279: 1 2013/12/13(金) 07:19:39.65 ID:Nl3dolqjo
ガチャ
かな子「おつかれさまですっ」
周子「どもーっす」
菜々「おつかれさまでーすっ♪」
P「おう、おつかれさまです。かな子に周子か、え、ていうかオールディーズを歌おうって企画だけど、それで来たの?」
周子「うん。なんかまずかった?」
かな子「え、そうなんですか?」
P「あ、ああいや、それならいいんだ。二人ともありがとな」
P(周子はただ冷やかしに来たとか、かな子は予定勘違いして来たとか、そういうの多いからな…)
280: 1 2013/12/13(金) 07:20:08.71 ID:Nl3dolqjo
菜々「お二人は一緒に歌うんですか?」
周子「うんにゃ、あたしは面白そうだから来ただけで、かな子ちゃんとはすぐそこで会って一緒になっただけだよ」
かな子「あ、差し入れにチーズケーキ焼いて来たんです!」 ガサガサ
菜々「わぁ♪ それじゃ、菜々はお茶を淹れてきますねっ」
周子「おー、洋菓子ってなんかテンション上がるよねー」
かな子「えへへ、そう言って貰えると嬉しいな」 ドォンッ!!
P「」
周子「」
かな子「今、切り分けますね♪」
P「な、なぁかな子、参考までに聞くけど何人いることを想定して作ったんだ?」
かな子「はい? うーん、Pさんと、あと一人か二人いるかなーって思っていたので、私含めて四人ですねっ」
281: 1 2013/12/13(金) 07:20:36.70 ID:Nl3dolqjo
P(ウソだろ!その三倍は賄えるよ!)
かな子「余ったら勿体ないと思ったんですけど、丁度よかったです♪」
P(かな子が鼻歌交じりにケーキを切り始めた……。すごい嬉しそう)
周子「ね、ねぇかな子ちゃん。四等分しない方がいいと思うんだ」
かな子「? どうしてですか?」
周子「ほら、Pさん男の人だから、あたしらと同じ量じゃ多分足りないと思うんだよね。丁度今半分だから、それをPさんの分にして、残りをあたしらで分けようよ」
P「おま……俺を売る気か!?」
周子「んー、何言ってるか分かんないな。かな子ちゃんの作るスイーツは美味しいって言ってたし、やったねPさん!」
P「……」
かな子「ホントですかぁ! えへへ、嬉しいです。それじゃPさん、召し上がれ♪」
282: 1 2013/12/13(金) 07:21:22.38 ID:Nl3dolqjo
P「…」
P「……はっぴばーすでーとぅーゆー」
周子「!?」
P「はっぴばーすでーとぅーゆー はっぴばーすでーでぃあ周子ー はっぴばーすでーとぅーゆー」 ズイッ
かな子「あ、周子さんお誕生日今日なんでしたっけ? おめでとうございますっ♪」
周子「ちちち違うよ!? 確かに近いけど…」
P「うん、今日ではないけど近いよな。折角だから前祝いという事で、この大きい部分は周子が食べるといいと思うんだ。洋菓子はテンション上がるって言ってたし」
※このSS中の時系列はてきとーですが、以前蘭子が2ndアニバーサリー前か中を匂わせる台詞を言ってから一日経ってないので大体そのあたりという事で書いてます。
かな子「あの……。チーズケーキ苦手でした? 食べたくないなら言ってくれた方が……」 ションボリ
P「そんな事はないさ、超食べたいよ! なぁ周子!」
周子「も、勿論! あたしんち和菓子屋だから、おやつって言うと店で余った和菓子でさー。かな子ちゃんのスイーツはあたしも美味しいと思うしちょー食べたいよっ!」
283: 1 2013/12/13(金) 07:22:02.32 ID:Nl3dolqjo
かな子「えへへ、そうですかぁ? それじゃ、揉めないように四等分でいいですねっ」
かな子「はい、召し上がれ♪」
P「そ、そう言えば菜々がお茶の用意をしてくれてるし、戻って来たら頂こう。先に歌ってくれないか?」
かな子「あ、そうですね。それじゃ、ちょっと行ってきますっ」
菜々「お待たせしました旦那様、お嬢様♪ 菜々特製のウサミンティーでーs…うわでかっ」
P「おう、おかえり」
周子「やっぱ大きいよね……。こんなに食べたら大変な事になりそ…」
菜々「かな子ちゃんの作るお菓子って美味しいんですけど、これ食べたらしばらく絶食しないといけないかもです…代謝が落ちたのか一度お肉がつくとなかなか落ちなくなりましたし…」
周子「Pさんはいーじゃん、体重とか気にしないでしょ?」
P「あーいや。甘い物は好きなんだけど、たくさんは食べられないんだよな。あと安部さん、17歳で代謝落ちるってどこか悪いんですかね?」
菜々「あ、は、始まりましたよっ! 手拍子から始まる歌みたいですねっ」
284: 1 2013/12/13(金) 07:22:29.42 ID:Nl3dolqjo
■三村かな子 Lollipop
ttp://www.youtube.com/watch?v=9-DuC0tE7V4
口リポップ 口リポップ 口リ口リ 口リポップ
彼の事、口リポップって呼ぶの どうしてって?
それは、彼のキッスがアップルパイより甘いから♪
彼が落ち着いてる時がチャンス だけどなかなか出来ないの
そう彼は
口リポップ 口リポップ 口リ口リ 口リポップ
285: 1 2013/12/13(金) 07:22:57.95 ID:Nl3dolqjo
棒付きキャンディより甘いの
チェリー味 コーラ味 ストロベリークリーム味
お好きな味を選んでね だけど彼のキッスは独り占め♪
口リポップ 口リポップ 口リ口リ 口リポップ
彼、いつも私をドキドキさせるの 何故かって?
彼、私がぼんやりしてる時にいきなりキスするのが好きなの
もう、彼ったら!
そう彼は
口リポップ 口リポップ 口リ口リ 口リポップ...
────
──
286: 1 2013/12/13(金) 07:23:39.38 ID:Nl3dolqjo
かな子「もどりましたっ」
P「え、早っ。よかったぞー、口リポップ……日本語カバーだとラリパップだったかな…は定番で可愛いし、よく似合うな」
かな子「えへへ、そうですか? えへへへ…(////)」
かな子「あ、そうだ。チーズケーキ召し上がって下さい、菜々ちゃんも!」
菜々「う、うんっ。ありがとう。うわぁ、美味しそうです! うわぁ…」
かな子「えへへ、わたしも早速…… あむっ! んー、おいしー!」 フルフル
P「うん、これは美味いな」 モグモグ
周子「うん、うまっ! これはやばいねー、食べ過ぎちゃうねー」 ハムハム
菜々「かな子ちゃんは本当においしそうに食べますねー。見てるこっちまで幸せになっちゃいます♪」
かな子「あ……。……」
287: 1 2013/12/13(金) 07:24:06.72 ID:Nl3dolqjo
P「ど、どうした?」
かな子「そういえばPさん、キスって甘いんですか?」
周子「ブッ!」
P「!?」
菜々(今時、小学生でも聞かないような質問……!?)
P「そ、そういう客観的事実はないと思うぞ。う、うん、無いんじゃないかな…」
かな子「でも、もっと甘いものじゃなくて、アップルパイと比較するあたりリアリティがあると思うんですっ」
P「ねえよ!?」
かな子「そうなのかな……キスなら食べ過ぎて体重が~とか気にしなくていいと思ったのに…」 シュン
周子(しょげるとこおかしいよね!?)
288: 1 2013/12/13(金) 07:24:34.31 ID:Nl3dolqjo
P「仮に甘かったら誰かとキスするのか…」
かな子「あ、それであともう一つあったんです。口リポップってなんですか?」
P「ん? あぁ、それなら歌の歌詞にも出てきた…」
周子「口リータポルノ大好きプロデューサー、略して口リポップだよ」
かな子「えぇぇーっ!?」
P「なんだその略語! 初めて聞いたよっていうかアイドルがそう言う事言っちゃ駄目ですっていうかよく咄嗟に思いつくな!」
周子「あははは♪ よく年少組とイチャイチャしてるから、絶対好きだよねこの人とは前々から思ってた」
P「ないから! 確かに許容年齢の範囲は広いかもしれないけど、そういうのは好きじゃないです!」
かな子「あわあわ……口リポップがPさんだとすると、私、Pさんと……?」 チラッ
P「…」
かな子「あぅぅ…(////)」
289: 1 2013/12/13(金) 07:25:04.04 ID:Nl3dolqjo
P「ほらかな子が良く分からない事になっちゃったよ……後でフォローしといてくれよもう……。あ、もう食べないのか?」
P(節度を決めてそこで留まるあたり、流石だな)
周子「ん? 食べたい?」
P「おう、良かったらくれないか。(正直つらいけど残すのも悪いし)」
周子「しょーがないなぁ、Pさんは。はい」
P「さんきゅ」
周子「あ、間接キスじゃんこれ。チーズケーキ味だねー。ま、JKも卒業しちゃったあたしじゃガチ口リのPさんは嬉しくないかー」
P「おい!」
周子「さーてと、それじゃあたしも腹ごなしに歌ってこようかなー! ……ありがとね」
P「ん、いや。うまいしな。周子は何歌うんだ?」
周子「Pにピッタリの歌を用意してきたから、刮目して聞くといいよ!」
290: 1 2013/12/13(金) 07:25:48.49 ID:Nl3dolqjo
■塩見周子 Please Come Home For Christmas
ttp://www.youtube.com/watch?v=XeShHAZk3to ※イーグルスバージョン。歌詞はこちら準拠。
ttp://www.youtube.com/watch?v=mput_1lVYus ※ぼんじょびバージョン
ジングルベルが鳴る それは俺には悪い報せ
最低のクリスマスだ あの子は行っちまって 共に祝う友達もいない
ああ、どうかもう一度
聖歌隊の歌う きよしこの夜 クリスマスキャロル
手にしたキャンドルが 優しく照らす
お願いだ周子 クリスマスには帰ってきてくれ
それが駄目なら 新年の晩でもいいんだ
291: 1 2013/12/13(金) 07:26:15.36 ID:Nl3dolqjo
親類や友人は 挨拶のカードを贈ってくれる
星々が夜空に 変わらず輝いてる それ同じに
なぁ、クリスマスなんだ クリスマスなんだぜ? 周子
一年の間で 恋人同士がずーっと一緒にいる時なんだ
頼むよ もうどこにも行かないって 言ってくれないか
クリスマスから年明けまでは 家で一緒にいたいんだ
お願いだ周子 クリスマスには帰ってきてくれ
それが駄目なら 新年の晩でもいいんだ
こんなに 悲しくて 辛くて 苦しいのは もうたくさんだ
だから頼むよ 周子がいれば それだけでいいんだ
────
──
292: 1 2013/12/13(金) 07:26:43.47 ID:Nl3dolqjo
P「え、ひどくない?」
菜々「アテが外れる相手がいるだけマシですよ……菜々なんてもうクリスマスは明石家サンタを見る日になって久しいです」 ケッ
P「あ、あれ、菜々がまた黒くなってる!?」 チラッ
かな子「あぅぅ…(////)」 チラッチラッ
P「かな子もおかしいままか…」
かな子「お、おかしくないですよぉ。ただちょっと……あぅ…。やっぱり駄目です(////) お、おつかれさまでしたっ!」
パタパタパタ
P「あ、おい! 口リポップは棒つきキャンディの事だからな! 誰かに間違って伝えるなよ!」
293: 1 2013/12/13(金) 07:27:21.99 ID:Nl3dolqjo
P「なんだったんだろう……」
周子「ただいまーっと。どうよ?」
P「あ、こいつ! どこが俺の歌なんだよ!」
周子「え、否定できるの? クリスマスは誰かと過ごすつもり? 彼女? せめて友達?」
P「う、ぐ……ま、まだ時間はある! 分かんないだろ!」
周子「ふーん。じゃ、賭ける?」
P「お、おういいぞ! 俺が勝ったら、嫌がってた水着グラビアのロケだかんな!」
周子「ふーん。あ、ねえ。あたしの誕生日って?」
P「ん? 言われた通りその日はオフにしてあるよ。俺は現場に入って、その後は下手すっと徹夜かもな」
周子「意味ないじゃん…。んじゃ、あたしが勝ったらクリスマスはその埋め合わせであたしと過ごすこと!」
294: 1 2013/12/13(金) 07:27:49.76 ID:Nl3dolqjo
P「へ?」
周子「んじゃ、決まりね。それじゃせいぜい頑張ってよねっ♪」
P「……あ、あれ? いや駄目だろ! っていうか、あれ? クリスマスに一人だったら俺の負けで、そうするとクリスマスは周子と……あれ?」
菜々「もう帰っちゃいましたけど…。見事に化かされてますね」
299: 1 2013/12/15(日) 11:09:37.61 ID:PiotjITEo
礼子「おはよう。妙な事を始めたみたいね」
P「あ、おはようございます礼子さん……と、珍しい取り合わせだな」
千枝「えへへ。おはようございます、Pさんっ」
ありす「おはようございます」
P「おう、おはよう二人とも……って、妙な事とは何ですか妙な事とは」
礼子「歌で嫁選びしてるんでしょ? アイドルの女の子を競わせて、その中から選んでやるなんて、一体何様なのかしら」
P「ブッ! ちちち違いますって! それは早苗さんが悪ふざけで言っただけで…」
礼子「冗談よ、知ってるわ。全く……一人しか勝ち残れないのに、群れた勢いで押し通そうなんて。勤め人の発想が抜けてないのかしら」
P「は、はぁ……」
礼子「あら、でも考えてみたら、あなたの甲斐性次第よね。一人だけなんて言って御免なさい」 ウフフ
P「あ、おはようございます礼子さん……と、珍しい取り合わせだな」
千枝「えへへ。おはようございます、Pさんっ」
ありす「おはようございます」
P「おう、おはよう二人とも……って、妙な事とは何ですか妙な事とは」
礼子「歌で嫁選びしてるんでしょ? アイドルの女の子を競わせて、その中から選んでやるなんて、一体何様なのかしら」
P「ブッ! ちちち違いますって! それは早苗さんが悪ふざけで言っただけで…」
礼子「冗談よ、知ってるわ。全く……一人しか勝ち残れないのに、群れた勢いで押し通そうなんて。勤め人の発想が抜けてないのかしら」
P「は、はぁ……」
礼子「あら、でも考えてみたら、あなたの甲斐性次第よね。一人だけなんて言って御免なさい」 ウフフ
300: 1 2013/12/15(日) 11:10:09.77 ID:PiotjITEo
P「ひ、一人ですよ!」
礼子「もう決まった人がいるの?」
千枝「え、そうなんですか!?」
ありす「……」 フンス
菜々(なんでありすちゃんドヤ顔してるんだろう…)
P「あっ、いや……出来るとして一人、結婚出来なかったら0人ですよ!」
千枝「なんだ…よかったです…」
ありす「……」 ムーッ
菜々(なんでありすちゃん急にむくれ出したんだろう…)
301: 1 2013/12/15(日) 11:10:41.30 ID:PiotjITEo
礼子「そ? じゃ、私と結婚しなさいよ」
ありす「な…!?」
千枝「えっ!?」
菜々「だだだ駄目です絶対駄目ですよぅ!」
礼子「あら……。おちびちゃん達をからかうつもりが、意外なものが釣れたわね」
菜々「っっーー!!(////)」
礼子「冗談よ。結婚なんて、頼まれたってお断りだわ。だから安心して頂戴」 クスクス
千枝(ほっ…)
ありす(ほっ…)
菜々(//////)
302: 1 2013/12/15(日) 11:11:10.68 ID:PiotjITEo
礼子「5年、10年後は分からないし、恋人なら今すぐでもOKだけどね?」
千枝「!?」
ありす「!!!」
菜々「!?!?」
礼子「ウフフ、おちびちゃん二人はともかく、大人二人までこんな面白い反応をしてくれるなんて」
P「ったく……。礼子さんはからかいに来たんですか?」
菜々「うー…(////)」
P(菜々が17歳アピールを忘れるほど動揺するとは……流石礼子さんだ)
礼子「それもあるけど、主に二人の付き添いよ。ほら、二人とも、折角練習したんだから、歌っていきなさいな」
千枝「あ、はいっ! じゃ、まず千枝から歌いますねっ」
303: 1 2013/12/15(日) 11:11:46.83 ID:PiotjITEo
■佐々木千枝 Too Many Rules
ttp://www.youtube.com/watch?v=6mhRjZ_rKoU
深夜2時過ぎに帰ったら パパもママもすごく怒って
10時15分までに寝なさい! なんて決まりを作られちゃった
決まり決まり 決まりごとばっかり
どうしてパパもママも ばかげた決まりを作るのかしら
お星様お願いです 千枝の事きらいになってなかったらでいいんですけど
決まりごとをちょっぴり減らして下さい
プロデューサーさんが電話をくれる時
家の電話だと うちに掛けてきた事になっちゃうじゃないですか
だから時々 千枝だけに電話して下さいね
304: 1 2013/12/15(日) 11:12:23.43 ID:PiotjITEo
決まり決まり 決まりごとばっかり
どうしてパパもママも ばかげた決まりを作るのかしら
お星様お願いです 千枝の事きらいになってなかったらでいいんですけど
決まりごとをちょっぴり減らして下さい
私の弟、いつも私の後をついて回って つまらない話ばかりするんですよ
プロデューサーさんには、私がどれだけ苦労して抜け出して来てるか分かって欲しいんです
私、どうすればいいのかなぁ
決まり決まり 決まりごとばっかり
どうしてパパもママも ばかげた決まりを作るのかしら
お星様お願いです 千枝の事きらいになってなかったらでいいんですけど
決まりごとをちょっぴり減らして下さい
────
──
305: 1 2013/12/15(日) 11:12:50.63 ID:PiotjITEo
菜々「元気がよくて、女の子らしい、可愛い歌ですね」
P「コニー・フランシスか。日本語カバーもされた有名曲だけど、よく知ってたなぁ」
千枝「戻りました!」
P「おー、お帰り千枝。よかったぞ」
菜々「うんうん、可愛かったですよっ」
千枝「えへへ、大人っぽかったですか?」
P「うん? お、おう」
P(内容的にも子供っぽさを前面に出してる気がするけど、確かコニー・フランシスが24歳ぐらいの時の曲だから、まぁ大人だよな)
千枝「えへへへ…。帰るのが2時10分なんてすごい大人っぽいです」
P「親御さんとの約束もあるし、うちの事務所は遅くても8時には帰れるようにしてるからなぁ」
306: 1 2013/12/15(日) 11:13:22.47 ID:PiotjITEo
千枝「夜も、10時には寝ちゃうから…10時15分までに寝なさい、ってどんな感じなのかな?」
P「早寝早起きか、千枝はいい子だなぁ」 ナデナデ
千枝「あ……っ。えへへへ(////)」
ありす(むっ…)
千枝「早く大人になりたいなぁ…。あ、でも、弟がいたらきっとすごい可愛がっちゃいます」
P「ああ、千枝はひとりっ子だもんな」
千枝「はいっ! みりあちゃんや莉嘉ちゃんの話聞いてて、すごく羨ましくって…。だからもし私に弟か妹がいたら、いっぱい面倒みたいです」
P「えらいなぁ千枝は。弟や妹はどうにもできないけど、事務所にいる千枝より下の子達の面倒とか、見てやってくれな」 ナデナデ
千枝「えへへへ…。あっ、でも、赤ちゃんなら大丈夫ですよね! 千枝、はやく大人になってPさんをユーワクしたいですっ」
P「ははは、そういうことは全然いい子じゃないなぁ千枝は」 ナデナデ
千枝「えへへへ…」
ありす(むーっ…!)
ありす「つ、次は私です! ちゃんと聞いてて下さいねっ!」
307: 1 2013/12/15(日) 11:13:57.88 ID:PiotjITEo
P「ありすも燃えてるな。千枝の歌を聞いたからかな」 ハハハ
菜々「Pさんいつか刺されますよ…」
礼子「大人の無邪気さは罪ね」
308: 1 2013/12/15(日) 11:14:24.87 ID:PiotjITEo
■橘ありす Fly me to the moon
ttp://www.youtube.com/watch?v=ZIDYqECkhGA
※この曲は本当に色んな人が歌ってるのですが、ありすが歌うならこのアレンジかなと思ったブレンダ・リーのバージョン
月まで連れて行って下さい
あと、星屑の中で遊びたいです
えぇと… あと、木星や火星の春ってどんな感じなのか教えて下さい
分からないですか? 別の言葉で言いますね
手を…握ってくれませんか? あと、キスして下さい
心を歌で満たしたい ずーっと、歌い続けたいです
Pさんこそ 私の心の拠りどころ 探し続けていた輝きなんです
何笑ってるんですか 別の言葉で言いますから、ちゃんと答えてください
…あなたの事を愛しています 私の告白、受けてくれますか?
────
──
309: 1 2013/12/15(日) 11:14:59.87 ID:PiotjITEo
菜々「うわ重……じゃなくて、お、面白い歌詞ですねっ」
P「ん、あぁ、ありすが歌ったバージョンだと省略されてるけど、前部分があるんだよ」
菜々「そうなんですか?」
P「ああ。歌詞のストーリーを要約するとまぁそのなんだ。スパッとストレートに言えば済むとこ、回りくどい詩にして、回りくどい前置きをしてから、ようやくありすが歌った部分に入っていくんだよ」
菜々「あぁ! すごく納得しました! だから詩的な歌詞の後で言い直してるんですね」
千枝「ありすちゃん、大人っぽい…」 キラキラ
ありす「ど、どうですか…?」
菜々「よかったですよー!」
P「うん、ありすらしさがよく出た選曲だった」
ありす「ほ、本当ですか?」
310: 1 2013/12/15(日) 11:15:26.65 ID:PiotjITEo
P「おう。めんどくさいありすにばっちりマッチしたチョイスだ。本当に良かった!」
菜々(それ絶対けなしてますよね!?)
ありす「め、めんどくさ…!? ……自分のめんどくささは自覚してますから、それが何か?」
P「ありすは本当にめんどくさ可愛いなぁ!」 ガバッ ポスッ
ありす「きゃっ!?」
菜々(ありすちゃんを抱え上げて膝にのせた!?)
P「それがありすの良さだし、歌は歌だけどさ。もっとやりたい事はやりたい、欲しい事は欲しい、嫌な事は嫌ってストレートに言っていいんだからな?」 ナデナデ
ありす「は、放して……! うぅぅ…(////)」
千枝「ありすちゃん、いいなぁー」 キラキラ
菜々(いいなぁー)
311: 1 2013/12/15(日) 11:15:54.04 ID:PiotjITEo
ありす「ぜ、全然よくないです! こんなの子供扱いです、大人はしないの!」 ジタバタ
礼子「あら、大人もするし、して欲しいと思うわよ?」
千枝「ほんと? 礼子さん!」 パァァ
菜々「!!」 パァァ
ありす「だ、駄目! 私が乗るの!」 ギュッ
菜々(全然良くない、大人はしない。言い換えれば、私が乗るの! ですか…) ヤレヤレ
※おまけ:省略された前部分付バージョン
ttp://www.youtube.com/watch?v=2z2CmrVsc2E
312: 1 2013/12/15(日) 11:16:33.78 ID:PiotjITEo
ありす「~♪」
千枝「~♪」
P(結局二人とも膝に乗せてしまった……。子供とはいえ小学校高学年が二人ともなると流石につらいな…)
礼子「さてと……それじゃ、おちびちゃん二人は、先に出て待っててくれるかしら?」
千枝「どうしてですか?」
礼子「大人の話をするからよ」
ありす「(むっ)菜々さんだって大人じゃないのに、私たちだけ仲間外れになるのはおかしいです」
礼子「でも二人よりはお姉さんでしょう?」
ありす「でも、未成年ですっ」
菜々「えっ!?」
千枝「えっ?」
313: 1 2013/12/15(日) 11:17:04.81 ID:PiotjITEo
菜々「あ、あぁ! そ、そうですよ! 菜々は17歳だから成人してないんでした!」
P(ウサミン星人ぐだぐだだな…)
礼子「あら、実際の年齢はあなたたち二人を足しt…」
菜々「わ…わー! わー!わー!わー! ふ、二人ともちょっと休憩してこよっか! 菜々お姉さんが特製ココアをご馳走しちゃいますっ♪」
P「千枝は素直に、ありすは渋々ながら…って感じだったな…。大人の話って、一体なんです?」
礼子「さぁ? Pくんが重そうだったから」
P「へ? あ、あぁ、助かりました。流石に二人乗せたら成人男性ぐらいの重さになりますし、子供は元気よく動きますからね」
礼子「まんざらでもなかったみたいだけど、却って悪かったかしら?」
P「誤解を招く表現はやめてくださいよ、もう! …そりゃ担当してる子に懐かれるのは嬉しいですけど、それだけですから!」
礼子「そ? よかった」 クスクス
314: 1 2013/12/15(日) 11:17:32.80 ID:PiotjITEo
P「ところで、二人の選曲は礼子さんが?」
礼子「あら、何故そう思うの?」
P「タチが悪いから…」
礼子「ウフフ、言うようになったわね。確かに二曲とも私が教えたけど、手持ちを適当に聞いて貰って、好きに選ばせただけよ」
P「ああ、そういう……」
礼子「でも、千枝ちゃんだけは、誘導したと言えなくもないかしらね」
P「どういう事です?」
礼子「邦題を教えたの」
P「ああ……。『大人になりたい』ですか」
礼子「なりたいと言ってる時点で大人じゃないんだけど…気づかないかしらね」 クスクス
P「本当にタチ悪いな!?」
礼子「さてと……私も一曲歌っていいかしら?」
P「あ、どうぞどうぞ!」
礼子「そ? じゃ、ちょっと行ってくるわね」
315: 1 2013/12/15(日) 11:17:59.63 ID:PiotjITEo
■高橋礼子 The House of The Rising Sun
ttp://www.youtube.com/watch?v=zq_DpxCs27M
ニューオリンズに、『朝日の家』と呼ばれる施設があります
そこには大勢の、身を持ち崩した貧しい少女がいて ああ、神様 私もその一人になります
母は仕立て屋でした 母は真新しい青いジーンズをよく仕立てていたものです
私の恋人は ニューオリンズの南を中心に旅する博打打ちでした
博打打ちに必要なのは、スーツケースとトランクだけ
彼が満たされるのは、お酒を飲んでいる時だけ
彼はグラス一杯にお酒を注いでは、カードゲームに興じます
彼の人生でたった一つの娯楽は 街から街へと旅する事だったんです
316: 1 2013/12/15(日) 11:18:32.08 ID:PiotjITEo
私の妹に伝えて下さい 私のように生きてはいけないと
私は隠棲します、だから会いには来ないで下さい 私が余生を送る、あの場所には
私が捕まったのは駅のホーム まさに列車に乗り込もうとした瞬間でした
服役するのは、そう ニューオリンズになるでしょう
私はニューオリンズに帰ります 思えば私の人生は駆けどおしでした
でもそれもようやく終いに出来そう 残りの生涯が、あの『朝日の家』で待っているのだから
ニューオリンズに、『朝日の家』と呼ばれる施設があります
そこには大勢の、身を持ち崩した貧しい少女がいて ああ、神様 私もその一人になります
────
──
317: 1 2013/12/15(日) 11:19:02.66 ID:PiotjITEo
礼子「ふう…」
P「これは……ボブ・ディラン版の歌詞ですね?」
礼子「そうね。というより、アニマルズが少年の歌にアレンジしただけで、元々の歌詞に近いのはこちらよ」
P「そ、そうなんですか? 実は俺、この歌なんとなく聞いてたんですけど、なんだか胸が苦しくなりましたよ」 ハハハ…
礼子「そう? 私は逆に、こちらの歌詞の方が淡々と受け入れられるわ」
P「そんなもんですか?」
礼子「可哀相な誰かじゃなくて、自分への教訓という聞き方が出来るからかしらね」
P「ああ……そう言う事はあるかもしれないですね。礼子さんの表現力もあるけど、なんだか歌の女性が可哀相で」
礼子「そういえば、この歌は昔、明るい曲調のカントリー音楽だった事、知ってる?」
P「え、本当ですか!?」
318: 1 2013/12/15(日) 11:19:36.94 ID:PiotjITEo
礼子「ええ、機会があったら聞いてみるといいわ。とても興味深いから」
P「興味深い…ですか? 礼子さんらしくない言い方ですね」
礼子「あら、どういう意味?」
P「いやその、ははは…」 アセッ
礼子「歌は歌という事よ。そこから何かを感じ取る感性は素敵だけどね」
P「はあ…」
礼子「いくらPくんでも、歌に出てくる女の子はスカウト出来ないでしょ。いない女の子より、いる女の子をもっと見なさいな」
P「え、い、いや、さすがにそんな事考えてないですって…ははは」 アセッ
礼子「ならいいけど。折角歌ったのに、落ち込まれたら困るもの」
P「い、いやそんな! いいものを聞かせて貰いました、ありがとうございます!」
319: 1 2013/12/15(日) 11:20:04.59 ID:PiotjITEo
礼子「そ? よかったわ。それじゃそろそろ、おちびちゃん二人を連れて退散しようかしら」
P「え、別に戻って来てからでもいいですけど」
礼子「そしたら、また膝に乗りたがるわよ? 他の子も来る手前、それはあなたが大変になるんじゃないかしら」
P「へ? あ、あぁ、薫とかの年少組は真似したがるかもしれないな。そうですね、お願いします」
礼子「…あなた。くれぐれも言っておくけど、新しい子をスカウトする前に、いる女の子をもっとよく見た方がいいわよ…」 ヤレヤレ
P「え? あ、はぁ…」
※おまけ:『The House of The Rising Sun』長調バージョン
ttp://www.youtube.com/watch?v=UlbLs_bvimU
ボブ・ディランのバージョンはようつべで手っ取り早く見つかりませんでした。
323: 1 2013/12/21(土) 09:44:38.12 ID:b1giKcn9o
P「……なんだかすごく教訓めいた話をされた気がするな…。すっごい甘えてきたり、おふくろより怖かったり、どっちがホントの礼子さんなんだか」
P「やたら刹那的で快楽主義的な事を言ったかと思えば、ストイックで哲学的な事言ったりするしな……。うーん…」
ガチャ
P「あ、菜々お帰り……えっ?」
ゾロゾロ
P(な、なんか外人が大勢入って来た…!?)
P「あ、あの……部屋をお間違いでは…って、ええええっ!?」
桃華「Pちゃま!」
P「と、桃華? こ、この方達は…?」
桃華「わたくしがお招きしましたの!」
※具体的に誰ってちょっと思いつき兼ねたので決めませんでしたが、なんかもう「世界的アーティスト」がぞろぞろ現れたと思いねえ。
ヘレンさんが気圧されてドヤ顔できなくなるレベルの。
324: 1 2013/12/21(土) 09:45:07.97 ID:b1giKcn9o
P「お、お招きって……一大ニュースになっちゃう面々じゃないか!」
桃華「Pちゃまはこういう趣向はお嫌いだったですの…?」 シュン
外人達「Oh...」 シュン
P「い、いや、とんでもない! 生でお会いできるだけで光栄です!」
桃華「!」 パァァ
外人達「!」 パァァ
桃華「そ、そうですわよね!」
菜々「あれ、随分にぎやかですね……って、うわっ!?」
外人達「Wow! Maid-SAN!」「Cute!」「So KAWAII!」
菜々「えっ…、ええっ!?」
325: 1 2013/12/21(土) 09:45:39.32 ID:b1giKcn9o
────
───
──
P「……大人気だったな」
菜々「なんかもう、今日一番疲れました…」
P「しっかし、さすがだなぁ。お遊びだからこそ全力で、か。ちょっと真似できないわ」
菜々「真似しようにも出来ませんよぅ。一体いくらかかったんでしょう…」
P「考えたくないや……。おい菜々、こんな贅沢二度と出来ないぞ。観客が俺達二人だけってのが申し訳ないぐらいだ」
菜々「桃華ちゃんの歌もちゃんと聞いてあげて下さいね!?」
326: 1 2013/12/21(土) 09:46:09.39 ID:b1giKcn9o
■櫻井桃華 L-O-V-E
ttp://www.youtube.com/watch?v=6BW4W_hTi1s
~L~
何って…宿題ですわ。Pちゃまったら、何だと思いましたの?
そういう事しない子だと思ってたから、なんて。どういう意味かしら。
ウフ、流石はPちゃま。わたくしの事をよく見てますのね。
確かにわたくし、この手の私的な用事を人前でするなんて、以前はなかった事ですわ。
あら、『分からないところはないか』ですって? ありがたい申し出ですわ。
でも『流石の桃華も英語は苦手だったか』なんて、レディに失礼じゃありません?
誰かに教えを請いたくて、こんな場所で宿題を拡げているのではないんですのよ。
わたくし、帝王学の一環として主要外国語は一通り修めましたの。小学校の課題なんて退屈で欠伸が出ますの。
でも、そうですわね……丁度いいですし、『L』で始まる言葉には、Pちゃまがわたくしを見守る『Look at me』を入れますわね。
327: 1 2013/12/21(土) 09:46:37.25 ID:b1giKcn9o
~O~
『そっか~』なんて笑って、Pちゃまがデスクに戻っていきますの。
ちょっぴり残念ですけれど、わたくし、Pちゃまの仕事ぶりを見に、ここに来ておりますのよ?
宿題なんて、ただの口実ですわ。
だからPちゃま、いつものようにお仕事に打ち込んで下さいまし。
そしてその凛々しい横顔を、わたくしにいーっぱい、見せて下さいましね。
そうですわ! 『O』で始まる言葉には、『Only one I see』を入れましょう。
ウフ、わたくし、いつもPちゃまだけを見つめておりますもの。
328: 1 2013/12/21(土) 09:47:05.70 ID:b1giKcn9o
~V~
ねえ、分かってらっしゃるのかしら。
Pちゃまは、わたくしにとって、それはそれは特別な殿方ですのよ?
わたくしの事、『櫻井家の子女』、あるいは『家は関係ない一人の小娘』と見る輩は大勢いますの。
けれど、わたくしを『櫻井桃華』として評価して下さるのはPちゃまだけですわ。
それがどれだけ難しくて、どれほどわたくしが切望していた事なのか、Pちゃまは多分ご存知ないでしょうね。
他にも大勢の女の子をプロデュースしているのに、一人一人と向き合って、その本質を見抜くというのは並大抵ではないんですのよ?
ですから、『V』には有用……いえ、多才…? ううん、どれも違いますわね。
えい、それはそれは特別な『Very Very Extraordinary』! これですわ!
329: 1 2013/12/21(土) 09:47:37.93 ID:b1giKcn9o
~E~
ねえ、分かってらっしゃるのかしら?
わたくしほど、Pちゃまを慕っている人間は他におりませんことよ。
生涯の伴侶として、これほどの献身・専心を考えている娘が、わたくしの他におりまして?
ですから、『E』には、他の誰より、『Even more than anyone』が入りますの。
これはいわばプロダクションの皆に対する挑戦状、白手袋ですわよ!
330: 1 2013/12/21(土) 09:48:05.84 ID:b1giKcn9o
~LOVE~
さて……これで『LOVE』が揃いましたわね。
LOVEこそが、わたくしがPちゃまに捧げられるものの全てですわ。
櫻井家をその手にできますのよ? そう言いましたのに、Pちゃまったら。
『そしたらプロデューサーと兼業なんてとても無理だろ? だから俺には要らないよ』なんて!
そう言って、頭を撫でてくれたのはまぁ、評価して差し上げますけど。
子供扱いはレディに失礼ですわっ。
小金持ちの道楽とか、年上への憧れを恋と混同する小娘とは、わけが違いますのよ?
331: 1 2013/12/21(土) 09:48:33.31 ID:b1giKcn9o
わたくしとPちゃま。
二人なら、何だって乗り越えていけますわ。
Pちゃまなら、わたくしのこの思い。無碍にしたりは、しませんわよね?
ちゃんと受け止めて下さいましね。
わたくし思いますの。
LOVEはわたくし達、二人のためにあるんですわ。
────
──
332: 1 2013/12/21(土) 09:49:15.30 ID:b1giKcn9o
ガチャ
菜々「あ、お帰りなさ……あ、あれ、Pさんは?」
桃華「バンドマンの皆様にご挨拶してらっしゃいますわ」 ムスーッ
菜々「あ、あぁ……。あの、何か飲まれます…?」
桃華「頂きますわ。まったく…Pちゃまったら…」 プンスカ
P「いやー、もう大感激だわ! 名刺も交換したし、握手もしてもらっちゃった。今日はもう手洗わないっ!」 ホクホク
菜々(昔のアイドルファンみたいな事言って…)
P「桃華、ありがとな! 皆さん、日本を観光してから帰るってさ!」
桃華「Pちゃまっ! ちょっとそこにお座りなさい!」
P「へ? あ、はい…」
333: 1 2013/12/21(土) 09:49:42.96 ID:b1giKcn9o
桃華「よいしょっと…」
菜々(当たり前のように膝に乗った!?)
桃華「Pちゃま、わたくしがお招きした方達へのご挨拶が大事だという事は分かりますわ。けど、一番大切な事を忘れているのではなくて?」
P「ん? お、おぉ。桃華の歌、よかったぞ。選曲も良かった、ナット・キング・コール最期の名曲で来るとはな!」 ナデナデ
桃華「あっ…。うふふ、もっと撫でてもよろしくてよ?」
P「桃華は甘えん坊だなぁ」
桃華「普通ですわ! わたくしのお母ちゃまもよくお父ちゃまのお膝に乗って、こうして頭を撫でてもらっていますもの!」
菜々(櫻井家当主夫妻の私生活をこんなところで曝露されるとは…!)
P「桃華のご両親は仲が良いもんな」
桃華「そうですわ! わたくしも将来、あんな家庭を築きたいと思っていますの」
334: 1 2013/12/21(土) 09:50:11.14 ID:b1giKcn9o
P「いつまでも仲の良いおしどり夫婦ってのは素敵だな。でもいいのか、旦那さん以外の膝に乗っても仕方ないだろ」
桃華「時間の問題ですから、大丈夫ですわ。それに色んな殿方のお膝に乗っておかないと、将来『あなたのお膝が一番ですわ』って言えませんもの」
P「(時間の問題…?) でも桃華、あんまり軽々しく男の膝に乗るもんじゃないぞ」
桃華「あら、やきもちですの? 安心なさって、お爺ちゃまに、お父ちゃま、叔父ちゃまにじいやのお膝には乗りましたけど、Pちゃまのお膝が一番ですわよ」
P「ははは、そいつは光栄だなぁ」 ナデナデ
桃華「Pちゃまは如何かしら。色んな娘をお膝にお乗せしているようですけど、わたくしが一番ではなくて?」
P「えっ? うーん、そうだなぁ……一番はサバかなぁ」
菜々(!?)
桃華「だ、誰ですのそれはっ!?」 ガーン
335: 1 2013/12/21(土) 09:50:39.73 ID:b1giKcn9o
P「え、いや……実家の猫だけど…」
ガクッ
桃華「も、もぉぉ! Pちゃまっ!?」
菜々(そんな事だろうと思いました)
P「しかしこのL-O-V-Eは、アイドルの歌に通じるチョイスだな、考えさせられたよ」 ナデナデ
桃華「? どういう意味ですの?」
P「いや、ぶっちゃけさ。この歌、誰でも歌えるだろ。楽しい歌だし、親しみやすいメロディに、分かりやすい歌詞」 ナデナデ
菜々「そ、それは確かに……そうかもしれないけど…ちょっと乱暴じゃないですか?」
P「菜々が引っ掛かってるのはさ、違うとこだと思うんだ。うまく歌うのは難しいんだよ。例えばナット・コールみたく歌うのは、誰にでも出来る事じゃない」
P「そこで求心力のあるアイドルが歌う事に意味が出てくるわけだ。誰でも歌えるに、誰もが知ってて口ずさめて、かつ名演…名唱?ていう理想のイメージが加わるわけだな」
336: 1 2013/12/21(土) 09:51:08.94 ID:b1giKcn9o
菜々「あ、それはちょっと分かります!」
P「勿論、そもそも歌うのに歌唱力を求められる難しい歌が邪道だってわけじゃない。けど、それだけじゃないって事を思いだしたよ」
桃華「Pちゃま! さっきからお手々がお留守ですわよっ」
P「ん、あぁ。ごめんごめん。桃華、ありがとな~」 ナデナデ
桃華「えへへ…わたくしの有り難さ、分かればいいんですわっ」
菜々(ちょろい)
────
───
──
337: 1 2013/12/21(土) 09:51:37.26 ID:b1giKcn9o
P「ふう、なんか腱鞘炎になるぐらい頭撫でたな」
菜々「桃華ちゃん、満足そうでしたね」
P「良い事をしたら褒める、悪い事をしたら叱る、ってのがしっかりしたご両親なんだろうな」
菜々(そういう事じゃないと思いますけど…)
P「しかし急に膝が軽くなるとなんか寂しいな……。菜々乗らない?」
菜々「えっ乗りますっ!」 ガタッ
P「なーんて、流石に大人の安部さんには失礼…えっマジ?」
菜々「も、もぉー! またからかったんですか!」
P「い、いや、からかったというか……乗るわけないですっ的なツッコミを期待したというか…ちょ、待って、さすがに菜々を乗せるのは社会的にまず…」
菜々「菜々は17歳で大人じゃないから乗るんです! ウサミン星では普通の事なんですーっ」
338: 1 2013/12/21(土) 09:52:24.40 ID:b1giKcn9o
ガチャッ
涼「はよーっす……あ、取り込み中?」
P「お、涼か。いや、菜々をからかったらブチギレて困ってたとこ」
菜々「き、キレてないですよ!? 菜々をキレさせたら大したもんですよ!」 アタフタ
涼「ふーん。ま、いいけど」
P「どうした涼、ギターなんか担いで珍しいな」
涼「いや…別にアタシ、楽器できないからボーカルやってた…ってわけじゃないからね?」
P「歌う代わりに演奏してくれるのか? ロッカーらしいへそ曲がりぶりだなぁ」
菜々(Pさんの言うロックが分からない)
涼「違うわ! 昔いたバンドのヘルプでね。ボーカルは後任がいるから、アタシはギターで入るってワケ。別にいいだろ?」
P「ああ、いいぞ。規模によっては事前に話通してくれるとありがたいけど、友達は大事だもんな」
339: 1 2013/12/21(土) 09:52:52.15 ID:b1giKcn9o
涼「そゆこと。でさ、久しぶりだから、合わせる前にちょっと触っておきたいんだよね」
P「ん、いいんじゃないか? 一曲披露しに来てくれたのかと思ったけど、そう言う事なら今は誰も来てないし、使ってってくれよ」
涼「んじゃ、Pさんボーカルやってよ」
P「え、なんで?」
涼「感じが掴めなくてさー。夏樹だったら李衣菜に頼むだろうけど、アタシはそういうのいないじゃん? あ、別に羨ましいわけじゃないかんね?」
P(羨ましいのか)
菜々(羨ましいんですね)
P「いや…意味が分からないんですが…」
涼「なに、嫌なの?」
P「いや、別にそういう訳じゃないけど…」
340: 1 2013/12/21(土) 09:53:19.89 ID:b1giKcn9o
涼「そっかー、Pさんは自分が嫌な事を普段アイドルにやらせるような男だったかー」
P「ち、ち、違ぇし!? ボーカルとか超あこがれるし?」
涼「よし、決まりだね!」
P「あ、あのでも…アイドルの前で歌うのは流石に気後れするって言うか…ましてやクールボイスにスカルスピリットの涼さんなわけじゃないですか…」
涼「っせーなぁ。グダグダ言ってないで行くぜ、ほら!」
ズルズル
────
───
──
341: 1 2013/12/21(土) 09:53:48.76 ID:b1giKcn9o
P『今夜は夜通し……ロックンロールだぁぁーーーー!!! イエェェーーーー!!!!』
菜々「ノリノリじゃないですか……」
■松永涼(&P?) Lost in Hollywood
ttp://www.youtube.com/watch?v=NYVqpauiq8E
最後まで聞いてくれ 俺はお前を失ったと思ってる 俺は遅すぎたんだよな?
酔いの勢いに任せて聞くけど 俺はまだお前の彼氏か? もう待っていられない
最後にお前を見た時 泣いていたよな お前は隠そうとしていたけど 見えちまったんだ
できる事ならそこにいたかった だけど遠すぎる 俺はハリウッドに夢中なんだ
342: 1 2013/12/21(土) 09:54:16.06 ID:b1giKcn9o
暗がりにハゲタカが待ち構えている そいつらがノックする音が聞こえる だけど俺はそこにはいない
コーヒーはぬるくなって 肉ももうまずくなっちまった ロサンゼルスの夜は悲痛なサイレンが鳴り響いてる
お前にも分かるだろ? こっちじゃ星も輝いて見えない
スコッチにウィスキー それにレインボーの地元ワインさ
それらは俺をもっと駄目にする 俺はすぐにでも逃げ出すべきなんだが ハリウッドに夢中なんだ
日差しの暖かい通りで お前は『ざまぁみろ』って思ってるかな
だけどお前の恋人は 撃鉄を起こした拳銃みたいに 影を追いかけて夜通し駆け回ってるのさ
ロックンロールと引き換えにお前を失ったら 俺はおかしくなっちまうだろう
俺は家に帰るべきなんだ 俺だってそうしようと頑張ったさ でも駄目だった
俺はハリウッドに夢中なんだ
※おまけ:Pの最初のシャウト
ttp://www.youtube.com/watch?v=csmfoNEY8F8
────
──
343: 1 2013/12/21(土) 09:54:43.32 ID:b1giKcn9o
P「ただいま…」
菜々「うわ、ひどい声…おつかれさまです」
P「本職はすごいわ……。まさかレインボーを歌わされるとは思わなかった」
菜々「元のアーティストですか?」
P「ああ。ディープパープルのギタリスト、リッチー・ブラックモアが作ったバンドでさ」
菜々「あ、ディープパープルは分かります! 王様で知ったんですけど…えへへ」
P「えへへじゃないだろ、王様の深紫伝説は95年ですよ安部さん。……まぁいいや、取り敢えず涼にも一曲歌って貰えるよう頼んできた」
菜々「Pさんは戻って来てよかったんですか?」
P「俺に何が出来ると…?」
菜々「えぇと……?」
344: 1 2013/12/21(土) 09:55:14.82 ID:b1giKcn9o
■松永涼 Seven Doors Hotel
ttp://www.youtube.com/watch?v=CP3W3QmCQeU
今から四世紀ほど前の話 舞台はここ、セブンドアーズ・ホテル
虐殺が起き、若い男が死んで 地獄の門が開いてしまった
エイボンの書を開け その目で見て学ぶのだ そう “お前の番”が来たのだ
時は1981年 ホテルの廃墟が発見されたとき 災厄の記憶は誰からも失われていた
一人の女がお前を誘う それは正しく破滅への先導人 お前と同じく、己が盲目を知らない
セブンドアーズ・ホテル 地獄へと続く七つの門の一つ
セブンドアーズ・ホテル 地獄へと続く七つの門の一つ
例え理解出来なくても 目に映るもの全てに注意しろ
悪魔はどこにでもいて 隙を窺っているのだから
セブンドアーズ・ホテル 地獄へと続く七つの門の一つ
セブンドアーズ・ホテル 地獄へと続く七つの門の一つ
────
──
345: 1 2013/12/21(土) 09:56:34.68 ID:b1giKcn9o
P「あいつ普通にギターもこなすんだな…流石に歌いながらはきついけど、ギターソロとか見事なもんじゃないか」
菜々「これはメタル…ですか? なんだか怖い歌詞ですね」
P「北欧メタルの始祖とも言われる、ヨーロッパのデビューアルバムだな。名前のわりに、日本で最初にブームに火がついたらしい。菜々、覚えてたりしないか?」
菜々「えっ…ええっ? な、何年ごろの話ですか?」
P「セブンドアーズ・ホテルは82年、多分一番有名なファイナル・カウントダウンは86年」
菜々「流石に生まれてないですね…」
P「事実上の解散が92年だったかな」
菜々「あ、それなら生まれて……ないですよっ! 菜々は17歳だから生まれてないですっ!」
涼「Pさん、次の子が来るまででいいから……んだよ、またイチャついてんのか」
菜々「イチャついてないですっ!」
P「イチャついてはいないな」
346: 1 2013/12/21(土) 09:57:07.62 ID:b1giKcn9o
涼「せっかくギグでPさんと繋がったと思ったのにな…」
P「つ、繋がったとか言うんじゃありませんっ。まぁでも、良い経験だったよ。みんなでやる音楽の楽しさって奴を久しぶりに思い出せた気がする。忘れてた事ばっかりだな」 ハハハ
涼「なんかやってたんだ? 道理で……。案外悪くなかったよ」
P「いやいや、逆にギャップを思い知らされたよ。……今度そうだな、涼はセブンドアーズ・ホテルの元ネタ知ってるか?」
涼「元ネタ? 原曲があんのか?」
P「いや、81年だったかな。イタリアのゾンビ映画『ビヨンド』がネタ元なんだ」
菜々「ぞ、ゾンビ映画なんですか…?」
P「俺も実物は小梅のコレクションで見たんだけどね。まぁ、そういや趣味が合いそうだって思いついただけなんだが」
涼「小梅か…アイツ、筋金入りだよね。ハロウィンの時ちょっと話したけど、心霊スポット巡りとか一人で行かないよ…」
P「マジかよ!? 心霊スポット巡りは霊よりDQNが怖いんだ、見かけたら止めてくれ!」
涼「お、おう…」
347: 1 2013/12/21(土) 09:57:34.90 ID:b1giKcn9o
P「ああ、で、脱線したな。小梅はメタル好きだし、ホラー映画にも詳しいし、ユニット考えてみないか?」
涼「ホントかっ!?」 ガタッ
P「まぁ、実現するかどうかはまだ分からないけど」
涼「し…しょーがねーなPは。アタシに子守させようってのか? まったくしょーがねーなー」 ニヤニヤ
P(嬉しいのか)
菜々(嬉しいんですね…)
353: 1 2013/12/29(日) 14:09:11.86 ID:xEggRQi6o
P「それにしても、面白いものを聞かせてもらっちゃったなぁ」
菜々「? どちらの話です? 桃華ちゃんが連れてきたバンドと、涼さんのギターと…」
P「ああ、どっちもだけど、今は涼の方だな。原点であって帰る場所ではない、みたいな事を言ってたけど、縁は切れてないみたいで安心したよ」
菜々「どうしてですか?」
P「まぁ、色々あるけど……一番綺麗な理由としては、アイドルになったせいで、友達と疎遠になったりしないでよかったな、と」
菜々「うーん、なるほど…芸能活動の為に時間を割かれたら、そう言う事もあるわけですもんね」
ガチャッ
ゆかり「おはようございます、プロデューサーさん。あと、菜々さんも」 ペコリ
P「おっ、ゆかりか。おはよう」
菜々「おはようございますっ!」
354: 1 2013/12/29(日) 14:09:53.03 ID:xEggRQi6o
P「ゆかりは何を歌ってくれるんだ?」
ゆかり「あ、はい。色々考えたんですけど…」 ストン
菜々(Pさんの隣に座った…?)
ゆかり「あの、あまりオールディーズって分からなくて…いつ頃までの歌なら良いですか?」
P「ああ、そのへん適当でいいよ。自分にとって懐かしかったり昔の歌だったりしたらそれで」
ゆかり「ああ、よかった! ふふ、せっかく選んだのに、駄目って言われたらどうしようかと思っちゃいました」
P「そんな事言わないって。多少外れてたってありがたく聞かせてもらうよ」
ゆかり「なら、安心して挑戦できます!」
P「ああ!」
ゆかり「はいっ!」
355: 1 2013/12/29(日) 14:10:33.09 ID:xEggRQi6o
P「…」
ゆかり「……♪」
P「……ところでさ」
ゆかり「はい、なんでしょう?」
P「何歌うの? っていうか歌わないの?」
ゆかり「あ、そうでした! それじゃ、準備しますねっ」
────
───
──
P「……どうせ分かるから良いんだけど、曲名教えてくれなかったな」
菜々「…はっ!?」
356: 1 2013/12/29(日) 14:11:14.10 ID:xEggRQi6o
■水本ゆかり The Eternal Flame
ttp://www.youtube.com/watch?v=qNDifMyQuv8
目を閉じて 手を貸して下さい…Pさん
ね、分かりますか? 私の心臓…すごくドキドキしてます
分かるかしら 貴方も同じに感じてますか?
私が夢見てるだけ? それともこの熱さは 永遠のもの?
これは運命 私、そう信じてるんです
Pさんに相応しいのは私 貴方の寝顔を見つめながら
貴方も同じ思いでいてくれますか?
私が夢見てるだけ? それともこの熱さは 永遠のもの?
357: 1 2013/12/29(日) 14:11:42.01 ID:xEggRQi6o
ねえ、『ゆかり』って、呼んでくれますか?
それだけで 冷たい雨模様に陽が差し込むみたいに
寂しさが消えて 痛みも和らぐんです もう放したくない ああ…
ねえ、『ゆかり』って、呼んでくれますか?
それだけで 冷たい雨模様に陽が差し込むみたいに
寂しさが消えて 痛みも和らぐんです もう放したくない ああ…
目を閉じて 手を貸して下さい…Pさん
ね、分かりますか? 私の心臓…すごくドキドキしてます
分かるかしら 貴方も同じに感じてますか?
私が夢見てるだけ? それともこの熱さは 永遠のもの?
────
──
358: 1 2013/12/29(日) 14:12:10.13 ID:xEggRQi6o
菜々「……」
P「バングルスの名作だな。89年だけど、ゆかり達から見れば充分オールディーズなんだろうなぁ」
菜々「え、そ、それだけ!? 感じるところはそれだけなんですか!?」
P「? あ、いや、もちろんゆかりの歌は良かったけど、戻って来たら本人に言おうかなって…」
菜々「な、菜々がおかしいのかな……」
ゆかり「どうでしたか?」
P「ん、おお。元々歌自体うまくはあったけど、それに表現力が加わったなぁ。やっぱ芝居を始めたのが大きいのかな」
ゆかり「ふふ、ありがとうございます。プロデューサーさんがいてくれたから、新しい自分になれたんだと思います」 ストン
菜々(また自然にPさんの隣に座った…!?)
P「そんな大層なものじゃないって。ものにして見せたのはゆかりの資質と頑張りのおかげだよ」
359: 1 2013/12/29(日) 14:12:38.00 ID:xEggRQi6o
ゆかり「プロデューサーさんとなら、何だって出来る気がするんです。これからもどうか、よろしくお願いしますね?」
P「お、おう…任せといてくれ。と、ところで、ゆかりがこの歌を知ったいきさつは何だ? 映画音楽とかって訳でもないし」
ゆかり「叔母…といっても、母と年が離れているので姉のような存在なのですが、その叔母が最近結婚したんです」 ウトウト
P「お、おう…?」
菜々「あーっ! どこかで聞いたと思ったら、それです! 菜々も友達の結婚式で聞いたんでした…ってぇ、そーんなわけないじゃないですかっ!」
菜々「菜々は17歳の女子高生ですからぁ、結婚するような歳の友達なんていませーんっ! もーPさんったら変な事ばっかり言って!菜々困っちゃいますよっキャハッ☆」 バンバン
P「痛いです安部さん。あと落ち着いて下さい、17歳なら一応結婚出来ますし、そもそも友達が全員同い年とは限りません」
ゆかり「?」 ウツラウツラ
菜々「あ……あぁー、えぇーっと! と、歳はちょーっと離れてるんですけど、お友達みたいなお姉さんが近所にいまして……キャハッ☆」
P「いつにも増してぐだぐだだな……でもそうか、結婚式の余興で歌われてもおかしくない曲だよな」
ゆかり「はい…私もいつかPさんと……一緒に…聞きたい…」 ウツラウツラ
360: 1 2013/12/29(日) 14:13:08.36 ID:xEggRQi6o
P「? ゆかり、眠いのか?」
ゆかり「ふぁい…ちょっと……。昨晩……おしょくまで…れんしゅう……してたから…」 コックリコックリ
P「そうなのか…なんだか済まないな。あーおい! 寝るなら帰って寝なさい!」
ゆかり「ふぁ…ちょっと…だけ……くぅ…」 コテン
P「ちょっと、おい! なんでそんな寝付きがいいんだ! ……寄りかかられてたら何もできないな。しょうがない…ソファーまで運ぶか…」
ギュッ
P「あっ、いつのまに裾を掴んで…くそ、動けなくなってしまった」
菜々(ゆかりちゃん、すごい幸せそうな寝顔…)
361: 1 2013/12/29(日) 14:13:51.73 ID:xEggRQi6o
ガチャッ
響子「おつかれさまですっ! あのっ、差し入れ持ってきたんですけど如何がががななな何やってるんですかぁ!?」
P「しーっ。寝てるから、静かにな?(小声)」
響子「あっはいっ、ごめんなさい…(小声) じゃなくって!」
P「あまり寝てないらしいんだ。少ししたら起きると思うから、な?(小声)」
響子「分かりました……けど」 チラッ
ゆかり「…すう…すう…」 スヤスヤ
響子「うう…いいなぁ…」 チラッ
P「? なにが?」
響子「あ、い、いえっ! そそそれよりサンドイッチ作ってきたんです。食べませんかっ」 アタフタ
362: 1 2013/12/29(日) 14:14:21.41 ID:xEggRQi6o
P「おー、これはうまそうだ。クラブハウスサンドか。悪いなぁ」
響子「いえいえっ♪ ええと……」 キョロキョロ
ゆかり「…すう……んふふっ…♪」 スヤスヤ
菜々「?」
響子「あ、えへへ…失礼します…」 ペコリ
菜々(菜々とPさんの間に座った!? 確かに間は空いてましたけど…)
響子「はい、召し上がれ♪ 菜々さんも、よかったらどうぞっ」
菜々「わぁ、菜々も頂いちゃっていいんですか?」
響子「もちろんですっ。あ、Pさん動かないで。私がお取りしますから」
P「え、い、いや、そこまでしてもらわなくても…」
363: 1 2013/12/29(日) 14:15:13.75 ID:xEggRQi6o
響子「だーめーでーすー。ゆかりちゃんが起きちゃいますからっ。はい、あーーん」
菜々( 新 婚 さん か !! )
P「あ…あーん…。むぐ…うん、うまいな!」
響子「えへへ、よかった♪ たくさんあるから、どんどん食べて下さいね。はい、もう一つ…」
P「あ、あー。それより、響子は何か歌ってくれないのか?」
響子「へ? あ、用意はしてきましたけど…」
P「先に歌ってくれないかな~。響子の歌が聞きたいな。ほ、ほら、食べながら聞いてるから!」
響子「うー…。わ、分かりましたっ♪ それじゃ、聞いて下さいねっ」
パタパタパタ ガチャッ
P「このサンドイッチ、うまいなぁ。うまいけど、腹いっぱいなんだよなぁ……」 モグモグ
菜々(さっき食べたばっかりですもんね…)
364: 1 2013/12/29(日) 14:18:36.45 ID:xEggRQi6o
■五十嵐響子 Here There and Everywhere
ttp://www.youtube.com/watch?v=DP2fpZKrWtk
幸せな日々 その為に必要なのは 隣に貴方がいる事ですっ
此処で 一日一日を 作り上げていくの
大好きな人が 手を振ってくれる それだけで私は幸せ
その不思議な力は 誰もが認めるところだと思いますっ
彼処で あの人の髪を 撫でてあげるんです
二人の 素敵な未来を 思い浮かべながら
誰か何か言ってるけど あの人は知らん顔 私も気にしません
何処だって あの人に傍にいて欲しい
あの人さえいれば どんな不安も消えてしまうの
あの人を愛する事は 何処にいても あの人を求めてしまう事
365: 1 2013/12/29(日) 14:19:34.28 ID:xEggRQi6o
愛とは共有する事 それは不滅で永遠 互いにそう信じる事なんです
あの人の瞳に そこに私が映っているのを確かめながら ずっと映っていたいと望みながら
何処だって あの人に傍にいて欲しい
もしあの人がいれば どんな不安も消えてしまうの
あの人を愛する事は 何処にいても あの人を求めてしまう事
愛とは共有する事 それは不滅で永遠 互いにそう信じる事なんです
あの人の瞳に そこに私が映っているのを確かめながら ずっと映っていたいと望みながら
ずっと一緒にいましょうね
此処でも 彼処でも 何処でも
※おまけ:わりと好きなポールのセルフカバーバージョン
ttp://www.youtube.com/watch?v=dlOGs21mTl8
────
──
366: 1 2013/12/29(日) 14:20:17.67 ID:xEggRQi6o
菜々「……。これは、また…」
P「ビートルズ、ポール・マッカートニー作の名曲だな。ポール自身もビートルズ時代で一番気に入ってるって言ったことがあるとか」
菜々「それだけ!? ねえ、とぼけてるとかじゃなくて、本当にそれだけなんですかっ」
P「うわ、なんだよ……」
ゆかり「んん…いいにおい…」
P「おっ、ゆかり起きたか?」
ゆかり「ふぁれ…?」
響子「も、戻りましたっ」
P「おー、おかえり響子。よかったぞー」
ゆかり「どぉして…Pさんときょうこちゃんが…わたしの部屋にいるの…?」
367: 1 2013/12/29(日) 14:20:45.46 ID:xEggRQi6o
P「まだ寝ぼけてるのか。おい、起きろゆかり、サンドイッチ食うか?」
ゆかり「ん……いたらきまふ…」
響子「は、はいこれっ」
ゆかり「…もぐ……おいしぃ…」 モグモグ
P「寝ながら食べてるのか…赤ちゃんみたいだな…」
響子「ふふ、ゆかりったらしようのない子ね。ねぇ、あなた♪ …なんちゃって(////)」
菜々(どういうプレイですか!?)
P「そういえば、響子はどういういきさつであの歌を?」
響子「あ、はいっ。親戚の結婚式で聞いて以来、大好きなんです」
P「あー、これも結婚式か。確かに合うよなぁ」
368: 1 2013/12/29(日) 14:21:14.61 ID:xEggRQi6o
響子「はい! すっごい素敵な結婚式で、憧れなんですっ」
P「そっか。じゃあ、いつか響子が結婚する時、歌って貰えるといいな」
響子「どちらかというと、私は自分で歌いたいです。…その、いつかPさんと、一緒に…」 テレテレ
P「響子……」
響子「Pさん…」
P「俺が旦那さんにぶっ飛ばされちゃうから、旦那さんと歌ってあげなさい」
ガタッ ドテッ
P「え、なに二人してずっこけてんの? 仕込み?」
菜々「も、もぉー! なんなんですか、もぉー!」
響子「あ、あはは……気にしないで下さいっ、私こんなことでへこたれませんから!」
ゆかり「…もぐ…もぐ…… ……くぅ…」
369: 1 2013/12/29(日) 14:22:07.81 ID:xEggRQi6o
────
───
──
P「いやー、ゆかりは前も事務所で寝ぼけた事あったよな」
ゆかり「うう…私、起きしなはいつも頭が回らなくって…忘れていただけると嬉しいです…(////)」
響子「もう! Pさんっ、女の子を恥ずかしがらせるような事はしちゃダメですよっ!」
P「いや、悪い悪い。可愛かったから、つい」
ゆかり「はぅ…(//////)」
響子「もーっ!」
菜々(二人とも居座るんですね…)
370: 1 2013/12/29(日) 14:23:39.00 ID:xEggRQi6o
ガチャ
まゆ「こんにちはぁ、Pさん♪ 貴方のまゆがきましたよぉ♪」
P「おー、まゆか。おはよう」
まゆ「おはようございまぁす……何だか楽しそうな事やってますねぇ」 ニコッ
P「おー、いま俺、人生で一番モテてるとこだ」
菜々(うわぁ…)
響子「こんにちは、まゆちゃん」
ゆかり「こんにちはっ」
まゆ「うふ♪ ダメですよぉ、Pさん。ええと…」 キョロキョロ
まゆ「まゆの席が無いですねぇ、仕方ないから、まゆはPさんの膝に…」
菜々「や、やめて! これ以上ここに修羅場を持ち込まないで!?」
388: 1 2014/01/12(日) 02:32:06.59 ID:AMAop8wlo
P「ま、まゆ? 別に俺の膝なんかを勿体ぶるわけじゃないが、流石にまゆが乗るのはちょっとどうかと思うぞ?」
まゆ「どうしてですかぁ? 他の子は乗ってるのに……」
響子&ゆかり「!?」
P「ね、年少組の事だろ? ほら、まゆはもう大きいんだからさ。な?」
響&ゆ(ほっ…)
まゆ「幸子ちゃんは乗せるのに…」
響&ゆ「!?」
P「さ、幸子はほら、14歳だろ? まゆはそれより二つもお姉さんじゃないか。な? な?」
まゆ「輝子ちゃんは乗せるのに…」
P「う、ぐっ…あ、あー…えーっと! そんな事よりも、まゆも歌いに来てくれたんだろっ?」
まゆ「輝子ちゃんは15歳なのに……」
P「あー、まゆの歌が聞きたいなぁー! すっごい聞きたいなぁー!」
まゆ「どうしてですかぁ? 他の子は乗ってるのに……」
響子&ゆかり「!?」
P「ね、年少組の事だろ? ほら、まゆはもう大きいんだからさ。な?」
響&ゆ(ほっ…)
まゆ「幸子ちゃんは乗せるのに…」
響&ゆ「!?」
P「さ、幸子はほら、14歳だろ? まゆはそれより二つもお姉さんじゃないか。な? な?」
まゆ「輝子ちゃんは乗せるのに…」
P「う、ぐっ…あ、あー…えーっと! そんな事よりも、まゆも歌いに来てくれたんだろっ?」
まゆ「輝子ちゃんは15歳なのに……」
P「あー、まゆの歌が聞きたいなぁー! すっごい聞きたいなぁー!」
389: 1 2014/01/12(日) 02:32:43.07 ID:AMAop8wlo
まゆ「…」
響&ゆ「…」
P「……」
まゆ「あっ、まゆ分かっちゃいましたぁ♪」
P「えっ」
まゆ「うふ♪ それじゃぁ、まゆ、Pさんの為に歌いますねぇ」 ニコッ
────
───
──
菜々「まゆちゃん、何が分かっちゃったんでしょう……」
P「わ、分からん。まゆはよく気がつく賢い子なんだが、時々良く分からない事を言ったり、とんでもない空回りをするから……」
390: 1 2014/01/12(日) 02:33:11.29 ID:AMAop8wlo
■佐久間まゆ The Secret Marriage
ttp://www.youtube.com/watch?v=YfnXHRMfZYI
地球上のどこにも
まゆ達を祝福してくれる教会はなく
まゆ達を許す国はなく
お互いの家族からも縁を切られて
仲間達からも見捨てられてしまいました
391: 1 2014/01/12(日) 02:35:26.16 ID:AMAop8wlo
払うべき負債も 受け取るべき持参金もなく
社会や世俗のしがらみも関係ない
外の世界は 全て消えてしまって
まゆ達の美しい婚礼を 邪魔するものはありません
秘密の婚姻 誓いは口にしない
秘密の婚姻 壊れる事はない
392: 1 2014/01/12(日) 02:36:29.27 ID:AMAop8wlo
祭壇に花はなく
まゆには花嫁衣装もベールもなくて
誓約に使う聖句もありません
秘密の婚姻 誓いは口にしない
秘密の婚姻 壊れる事はない
────
──
393: 1 2014/01/12(日) 02:38:38.44 ID:AMAop8wlo
P「スティングか。映画で使われた曲もあるのに、渋いの来るなぁ」
ゆかり「綺麗な歌ですね…」 ウットリ
響子「憧れちゃいます…」 ウットリ
P「き、綺麗な歌だけど、綺麗すぎてちょっと怖いんだよな…」
菜々(両方の気持ちが分かる…)
まゆ「どうでしたかぁ?」
P「おお、よかったぞ!」
まゆ「うふ♪ ありがとうございます。それじゃあ…よいしょっと」
P「まてまてまて! なんで膝に乗ろうとする!」
まゆ「?」 キョトン
394: 1 2014/01/12(日) 02:41:46.10 ID:AMAop8wlo
P「きょとんとされても…」
まゆ「だって、お膝に乗るのはご褒美って事ですよね?」
P「違うよ!? そもそもご褒美になってないというか、ゆかりも響子も乗ってないだろ?」
響子「えっ? あ、はい」
ゆかり「うっかりしてました…」
P「(うっかり?) ほら、な? あのなまゆ、まゆはもう16歳なんだから…」
まゆ「まゆが16歳だから駄目なんですかぁ?」
P「あー、うーん…えーっと…」
響子「ま、まゆちゃんっ! 15歳と16歳の間には大きな差があるんですよっ!」
ゆかり「? そうなんですか?」
395: 1 2014/01/12(日) 02:43:16.18 ID:AMAop8wlo
P「! 響子の言う通りだ! えーと…?」
響子「ほら、16歳なら結婚出来る! もう大人の女性なんですよっ」
まゆ「!」
P「おお、なるほど…確かに結婚出来る年齢の女性を人前で軽々しく膝に乗せるのは、アイドルとか以前に、社会的にもよくないな」
まゆ「…わかりましたぁ。でも……」
P「でも?」
まゆ「……でも、15歳ならいいんですかぁ? 凛ちゃんや紗枝ちゃんも15歳ですけど」
P「う…ぐっ…」
響子「15歳はいいんです! ね、Pさんっ」
ゆかり「私も15歳まではいいと思います」
P「あ、ああ。15歳はまだ子供だからな!」
菜々(16歳どころか、17歳の卯月ちゃんによじ登られたり、李衣菜ちゃんハグしてかいぐり回したりしてましたけどね…)
396: 1 2014/01/12(日) 02:44:45.52 ID:AMAop8wlo
~~~~~
凛「よしっ」 グッ
未央「? どったのしぶりん」
凛「…? なんとなく、やりたくなったんだけど、なんでだろ」
卯月「次、凛ちゃんの番だよー」
~~~~~
397: 1 2014/01/12(日) 02:45:30.75 ID:AMAop8wlo
まゆ「でも、16歳は駄目なんですかぁ?」
ガチャ
智絵里「あ、あの…おはようございます…」
P「ああ、15歳までだ! 16歳以上は受け入れられない……ん?」
智絵里「」
バタン
P「わーっ! 待ってくれ智絵里、顔面蒼白でそのまま帰ろうとしないで!」
ギャーギャー
────
───
──
398: 1 2014/01/12(日) 02:46:04.14 ID:AMAop8wlo
菜々(結局Pさんが立つ事で膝を封じてしまいました…)
智絵里「そういう事だったんですか…」
P「おう。智絵里も子供みたいに扱われるの嫌だよな?」
智絵里「あの、わたし……わたしも…あの…嫌じゃ…ないです……」
智絵里「あの、でも…ずっと見ていてもらえれば…見捨てないでもらえればそれで…」
P「おう、そこは大人も子供も関係なく、きっちり最後まで見守らせて貰うから安心してくれ」
智絵里「よかった…」 ホッ
響子&まゆ&ゆかり(むっ…)
まゆ「まゆの事も見ていて下さいねぇ」
響子「わ、私もまだまだ失敗とかしちゃうので、お願いしますっ!」
ゆかり「Pさんと新しい事に挑戦し続けたいと思います。だから、これからもよろしくお願いします」
P「なんだ信用無いな…。約束するよ、みんなの事をしっかりプロデュースさせて貰うからなっ」
キャッキャッ
399: 1 2014/01/12(日) 02:46:32.00 ID:AMAop8wlo
────
───
──
P「そういえばまゆの歌の話、してなかったな。まゆはどうしてあれを選んだんだ?」
まゆ「まゆ、あの歌大好きなんです♪」
P「そういえば響子とゆかりも気に入ってたみたいだなぁ。女の子の感性だと、琴線に触れるものがあるんだろうか」
まゆ「そうですよぉ。だぁれもいない、静かな、静かな場所で、二人だけで結ばれるんです。うふ♪」
P「なるほどなぁ。結婚するなら、親戚や、友達や、職場の同僚をみんな呼んで、大勢に祝福して欲しいって思っちゃうけど、そういう考え方もあるのか」
響子「それが理想ですけど、現実的じゃないって思うんです。私も親族ぐらいは呼べたらなって思いますけど…」
ゆかり「単純に、二人きりに憧れるというのもあるんです。ライバルが200人近くもいますから、殊更に…」
400: 1 2014/01/12(日) 02:47:10.42 ID:AMAop8wlo
P「えっ、お、おう…?」
P(ゲームか何かの話かな…)
響子「Pさんは、そう思わないんですか?」
P「えっ? いやその…気を悪くしたらごめんな? 良い歌だし結構好きなんだけど、なんだか心中っぽくて怖くもあるんだよ…」
まゆ「死を以て永遠に結ばれる、ですかぁ? うふふ、ロマンチックですねぇ♪」
P「ロマンチックじゃないよね!? お願いだから好きな人と生きて結ばれてね!?」
菜々「あ、智絵里ちゃんの歌、始まりますよっ」
デデデデデデ デデデデデデ デッ
智絵里『お、おんりー…ゆーーーっ!!!!』
ガタガタッ ドテッ
401: 1 2014/01/12(日) 02:47:42.50 ID:AMAop8wlo
■緒方智絵里 Only You
ttp://www.youtube.com/watch?v=9r2pEdc1_lI
Pさんがいるから 世界が素敵に思えるんです
あなただけが 暗闇を照らしてくれます
あなただけ そう ただあなただけです
わたしの心を ぬくもりで満たしてくれるのは
Pさんだけが わたしを変えてくれる
わたしの真実の 運命の人
あなたに手を引かれて 分かったんです
あなたはきっと魔法使い わたしの夢を叶えてくれる ただ一人 わたしの大切なひと
402: 1 2014/01/12(日) 02:48:26.92 ID:AMAop8wlo
あぁ… Pさんだけが わたしを変えてくれる
わたしの真実の 運命の人
あなたに手を引かれて 分かったんです
あなたはきっと魔法使い わたしの夢を叶えてくれる ただ一人 わたしの大切なひと
ただ一人 わたしの大切なひと
────
──
403: 1 2014/01/12(日) 02:48:56.67 ID:AMAop8wlo
響子「出だしのインパクトが凄かったけど…こうして聞くと素敵な歌ですね」
菜々「出オチに使えるほど強烈で有名な曲ですからね…」
P「…俺も最初、智絵里には似合わないんじゃないかと思った。けど、一所懸命歌う姿を見てたらむしろ智絵里にぴったりな気がしてきたよ」
まゆ「あなただけ……。うふ♪ 歌詞もとっても素敵です」
P「そうだなぁ、歌詞も智絵里にぴったりで…っと、アイドルをこんな目で見ちゃプロデューサー失格だよな」
響&ま&ゆ「!?」
菜々(またこの人は三人を挑発するような事を言って…)
ゆかり「ど、どういう意味ででしょうか? 参考までに伺いたいんですが…」
P「いや、まぁ、いいじゃないか…」
まゆ「よくないですよぉ」
404: 1 2014/01/12(日) 02:49:38.42 ID:AMAop8wlo
響子「そ、そうです。聞きたいですっ!」
P「ええぇ…。いや、あの、智絵里はさ、真面目さと一途さが良いところなんだけど、それでちょっと思い込みすぎちゃうとこあるからさ」
P「それでついぴったりだなんて言っちゃったけど、これって陰口だし、良くないなぁと反省したんだよ」
ゆかり「ああ…」 ホッ
響子「なんだ…」 ホッ
まゆ「そういう意味ですかぁ…」 ホッ
P「ほんと、友達のこと悪く言ってごめんな…」
智絵里「あ、あの…ど、どう…ですか?」 オドッ
P「お、おぉ! すっごい良かったぞ! 智絵里の新しい一面を見れた気がした!」 ナデナデナデナデ
智絵里「ふぇっ!? あ、あの……うぅ…」
405: 1 2014/01/12(日) 02:50:26.31 ID:AMAop8wlo
ゆかり「む…」
響子「むむっ」
まゆ「むぅー…」
智絵里「あ、あの…恥ずかしい…です…(////)」
P「あっと、ごめんな。立ってると丁度良い位置に頭が来るから、つい」 スッ
智絵里「あ……」 シュン…
P「智絵里は、なんでオンリーユーなんだ?」
智絵里「えっ!? あ、あの…あの……わたし、ずっと…一番大切で……他に、考えられなくて……」
菜々(歌の話ですよね!?)
P「そうか。まぁ、プラターズは一発屋だと思われてるけど、他にも良い歌あるから、良かったら聞いてみてくれよ」
406: 1 2014/01/12(日) 02:51:00.31 ID:AMAop8wlo
智絵里「えっ? あの……はい…」
P「まぁ、続けて聞くと流石に飽きるんだけどさ。有名なとこだと、『煙が目にしみる』とか、好きだなぁ」
ゆかり「不思議な題名ですね。どういう歌なんですか?」
P「うん。元々はミュージカル用の歌で、色んな人がカバーしたナンバーでさ。プラターズのはリバイバル・ヒットなんだよ」
響子「煙たいシーンで流れるんですか?」
P「いや、それはよく知らないんだけどさ。原題が『Smoke Gets in Your Eyes』で、はい菜々、訳して」
菜々「えっ!? ええーっと、急に言われると難しいというか、英語なんて昔授業でやったきりだし…」
ゆかり「? 菜々さんの学校では英語の授業がないんですか?」
菜々「あ、あぁーっ! えぇーっと…な、菜々疑いようもなく17歳なんですけどぉ、個人的に苦手なだけと言いますか…」
P(ウサミン星では英語を勉強しないとか言っとけば良いのに…)
407: 1 2014/01/12(日) 02:51:31.72 ID:AMAop8wlo
響子「えっと、煙はあなたの…目に、入ります…?」
P「おっ、えらいぞ響子。流石だ」
響子「えへへへっ♪」 ズイッ
P「響子の言う通り、原題だと目にしみるってニュアンスはないんだ……どうした響子? 頭でも痛いのか?」
響子「いえ…大丈夫です……」 シュン
菜々(撫でて欲しかったんですね…)
P「? まぁともかく、歌の中で二回、煙が目に入るって言うんだけど、最初と最後で意味が違うんだよ」
まゆ「そのどちらかで、目にしみているんですかぁ?」
P「うん。最初は恋は盲目みたいなニュアンスでさ、恋に舞い上がってるところに、友人達が尋ねるんだよ。『それがホントの恋だって、どうして分かるのさ?』って…」
響子&智絵里&まゆ&ゆかり「「「「本当の恋ですっ!(ですよぉ♪)」」」」
P「お、おう…。でまぁ、次に出てくる時は、恋破れて泣いてるところを、友人達に嗤われてさ。『愛の火が消える時、その煙が目にしみて涙が出るんだ』って返すんだ」
408: 1 2014/01/12(日) 02:52:02.51 ID:AMAop8wlo
ゆかり「可哀相…」
まゆ「まゆ達の恋が破れるなんてありえないですよぉ。嗤う人達はどうだか分かりませんけど…」
響子「わ、私は笑ったりしませんから! いつでも来て下さいねっ」
智絵里「あ、あの…わたしは……最後にわたしのところに来てくれれば、それでいいですから……」
P「え、いやあの、歌の話だよね……?」
────
───
──
菜々「なんだかんだ言って一緒に帰りましたね…」
P「うん。仲良いよな、趣味が合うのかな」
菜々「そこは間違いないと思いますけど、一緒に帰った理由は違うと思います…」
P「?」
413: 1 2014/01/18(土) 11:55:20.95 ID:h5++Adw9o
ガチャッ
あい「やあ、邪魔させてもらうよ」
菜々「あ、おはようございます、あいさん!」
P「おお、おはよう」
あい「ああ、おはよう。Pくんに菜々さん」
あい「なにやら面白そうな事をやってるそうじゃないか。私が混ざっても大丈夫かな?」
P「ああ、もちろん歓迎ですよ!」
あい「フッ、ありがとう。それじゃ、準備をさせて貰うよ」
────
───
──
414: 1 2014/01/18(土) 11:55:54.69 ID:h5++Adw9o
菜々「やっぱりあいさんはかっこいいですねー、颯爽としてて」
P「あれで可愛いところもあるんだけど、男らしい……というと悪口になっちゃうかな。間合いの取り方が絶妙で付き合いやすいんだよな」
菜々「あ、やっぱりそういうのあるんですか? Pさん、よくあいさんと一緒にいますよね」
P「そうだなぁ」
菜々「……誰かに絡まれてる時と、誰かをからかう時以外は」
P「い、癒しなんだよ!いいだろ!」
415: 1 2014/01/18(土) 11:56:22.08 ID:h5++Adw9o
■東郷あい When a Man Loves a Woman
ttp://www.youtube.com/watch?v=Y8raabzZNqw
男が女を愛したなら 他の全てはどうでもいいのさ
全てを投げ出す事さえ厭わない
見つけだしたその宝を 手に入れる為なら
彼女に欠点があっても まるで目に入らないのさ
彼女は完全無欠
もし彼女を悪く言うなら 親友とだって縁を切る
416: 1 2014/01/18(土) 11:57:07.77 ID:h5++Adw9o
男が女を愛したら 有り金すべてをつぎ込んだって惜しくはない
彼女をつなぎとめておく為なら
男は全ての安らぎを棄てて 雨に濡れながら暮らしたっていい
それが似合いだと 彼女が言うならば
さて、ここにいる男は 一人の女に惚れている
男の持つ物全てを 君に捧げたんだ
君の愛を繋ぎ止めておきたくて
だからお願いだ 私につれなくしないでおくれ
417: 1 2014/01/18(土) 11:57:52.97 ID:h5++Adw9o
男が女を愛して それが余りに深い時
彼に酷く 惨めな思いをさせる女がいる
もし彼女が そんな女だったとしても
男は最後まで気づかない 何故なら恋は盲目だから
男が女を愛したら 男は大胆不敵
他の女には目もくれない
そう 男が女を愛する時 その時の気持ちは良く分かるよ
何故ならベイビー 君こそ私の全てだから
────
──
418: 1 2014/01/18(土) 11:58:24.80 ID:h5++Adw9o
P「すごいパワーだ…パーシー・スレッジの代表曲だな」
菜々「やっぱり楽器やってると肺活量とか違うんでしょうか…菜々も何か始めてみようかな…」
P「メリットはあるだろうけど、どこで練習するんだ? 菜々の部屋は普通のアパートだし、終電早いからこちらでスタジオ借りたりも難しいんだろ?」
菜々「うーん、いっそ都内に引っ越そうかと思うんですけど、今の部屋は愛着あるし、商店街はおまけしてもらえたりするし……って、菜々はウサミン星のお城に住んでるんですっ!」
P「そっすね。あ、あいさんお帰り」
あい「ああ、ただいま。また菜々さんをいじめていたのか? 女性をそんな風に扱うのは感心しないな」
菜々「あいさぁ~ん;;」
P「ち、ちゃうねん! これは愛情表現やねん! な! 菜々!」
菜々「ふぇ!? あああ愛情…!?(//////)」
あい「そういうのはますます感心しないな…」
419: 1 2014/01/18(土) 11:58:52.31 ID:h5++Adw9o
P「うぐ…すいませんでした…。ところで随分男臭い歌だったけど、あいさんの趣味なのか?」
あい「まあ、そうだね。男の気持ちで歌っているというより、こんな風に愛されたいと思っているのかもしれない」
P「うへ…。じゃああいさん的には、雨の中、外で寝泊まりさせたり、惨めな扱いしたりする感じ?」
あい「そんなわけがないだろう! ……だがそうだな、盲目的に愛されて、盲目的に愛せたら素敵だなと思うよ」
P「なるほど、いわゆるバカップルか」
あい「全く、私も大概、小娘のような願望を持っているな。笑わないでくれよ、Pくん」
P「いや、笑わないさ。しかし、そうか、それがあいさんの恋愛観かぁ」
あい「そんな大仰なものではないよ。ある種の反動かもしれない」
P「反動…? ああ、具体的に誰か相手がいるとか?」
あい「……まあ、そうだね」
420: 1 2014/01/18(土) 11:59:26.03 ID:h5++Adw9o
P「マジでっ!? ああいや、警戒しないで。あまり大っぴらにされると泣くファンもいると思うけど、あいさんぐらいの歳であいさんほど美人ならいない方が不自然でしょ」
あい「いや心配無用。どうやら私の独り相撲のようだからね」
P「? どんな相手なんです?」
あい「可愛い子と見れば声をかけずにいられないような男性だよ」
P「うわ、最低だなそいつ……。あいさん、自由恋愛を認めるような事を言っておいてなんだけど、そんな奴とは…」
あい「いや、そう捨てたものでもないさ。彼に声を掛けられた子は皆、アイドルという新しい自分を見つけて幸せになっているよ」
P「えっ、同業の人?」
あい「……全く、私の独り相撲だよ。さて、それじゃそろそろ私は行くよ」
P「え、あ、うん。はい。ありがとうあいさん、素敵な歌だったよ」
あい「フッ…ではね」
バタン
────
───
──
421: 1 2014/01/18(土) 11:59:59.30 ID:h5++Adw9o
P「うーん、あのあいさんがねぇ…。しかし心当たりがないな、そんな敏腕スカウトマンがお知り合いにいたとは…。なあ、菜々?」
菜々「愛情……愛……うぇへへ…(////)」 クネクネ
P「菜々がおかしい」
バターン
フレデリカ「ハーイ♪プロデューサー、しるぶぷれー♪」
P「おっ、珍しいな。あとシルヴプレは挨拶じゃないぞ」
フレデリカ「そーなの? じゃ、こまんたれぶー♪」
P「もうそれでいいや。今日はどうしたんだ、ライブ以外は呼びにいかなきゃ来ない勢いのお前が」
フレデリカ「あ、ひどーい! アタシ別にレッスンも撮影も嫌いじゃないんだけどなー?」
P「じゃあなんでだよ…」
422: 1 2014/01/18(土) 12:00:29.95 ID:h5++Adw9o
フレデリカ「だって、そうすればプロデューサーに会えるでしょ? プロデューサーもアタシに会えて嬉しいでしょ♪」
P「はいはい嬉しいです。で、今日はなんの用事で来たんだ?」
フレデリカ「オールディーズを歌おうって企画に混ざりにきたの。ね、ところで菜々どーしたの?」
P「菜々も人生について真面目に考える歳だからな。大人は色々大変なんだよ」
フレデリカ「ふーん。じゃ、アタシも一曲歌ってくるね♪」
────
───
──
423: 1 2014/01/18(土) 12:01:09.40 ID:h5++Adw9o
P「聞いといてそれかよ…あの天真爛漫さは流石だな……」
菜々「フレデリカちゃんはやっぱり、フランスの歌とか歌ってくれるんですかねー? 菜々、キュンキュンしちゃいますっ」
P「おお ななよ きが ついたか!」
菜々「だいじょうぶだ… ななは しょうきに もどった! って、何やらせるんですかっ!」
P「別に頼んでないだろ……。あと、フレデリカはフランス語全然分からないらしいぞ」
菜々「もー、なんで歌う前から夢を壊すような事言うんですかぁ!」
424: 1 2014/01/18(土) 12:01:37.40 ID:h5++Adw9o
■宮本フレデリカ Les Champs-Elysees
ttp://www.youtube.com/watch?v=oamRCeLNAWA
気持ちが弾んで 誰かと友達になりたくて 歩いたの
誰にでもボンジュールって言いたくて
その「誰か」が キミだった キミとは何でも話したよね
キミとアタシが仲良くなるには それで充分だったの
シャンゼリゼには シャンゼリゼにはね
晴れでも雨でも 昼でも夜でも
欲しい物なら何でもあるよ それがシャンゼリゼ
425: 1 2014/01/18(土) 12:02:05.25 ID:h5++Adw9o
アイドルになってみないか?
最高の仲間と 素敵なファンがいて 楽しく歌って踊るのさ
キミがそう言うから アタシついていったの
そして キスするのも忘れるぐらい 夢中になった
シャンゼリゼには シャンゼリゼにはね
晴れでも雨でも 昼でも夜でも
欲しい物なら何でもあるよ それがシャンゼリゼ
426: 1 2014/01/18(土) 12:02:51.97 ID:h5++Adw9o
昨日の夜は見知らぬ二人 今朝は連れ立って歩く恋人同士
熱い一夜にフワフワしながら エトワールからコンコルドまで
まるでオーケストラ 小鳥たちも愛を歌ってる
シャンゼリゼには シャンゼリゼにはね
晴れでも雨でも 昼でも夜でも
欲しい物なら何でもあるよ それがシャンゼリゼ
────
──
427: 1 2014/01/18(土) 12:03:33.13 ID:h5++Adw9o
P「まさかのフランス語……。なんか、やたらハマってるのが逆に予想外だな……」
菜々「フレデリカちゃんのイメージにぴったりの、可愛い曲でしたねっ♪ やっぱりシャンゼリゼ通りを歩いたりしたのかなぁ…」
P「いやだから…ああでも、お母さんの実家はあちらだし、分からないな」
菜々「そういえば車のCMでも使われてましたねー」
P「あー、あったなぁ」
菜々「いすゞジェミニでしたっけ」
P「えっ。スズキのラパンだろ?」
菜々「えっ」
P「えっ?」
菜々「……」
P「……」
428: 1 2014/01/18(土) 12:04:33.41 ID:h5++Adw9o
フレデリカ「くらえ!ブッシュ・ド・ノエル!」 ポヨン
P「ぬわぁぁ!?」
菜々「!?」
フレデリカ「ただいまっ、プロデューサー!」
P「い、いきなり何だよ…」
フレデリカ「菜々と見つめ合ってるから、ピンチ!と思って♪」
P「悪戯ならピンチじゃなくてチャンスだろ……おかえり。綺麗なフランス語だったぞ」
フレデリカ「ホントっ!? 丸暗記だから、意味は全然わかんないんだけどねー♪」
菜々「それはそれですごい気もしますけど…」
フレデリカ「それにしても、シャンゼリゼってどんなところなんだろ。きっと素敵なトコだよねー」
429: 1 2014/01/18(土) 12:05:01.66 ID:h5++Adw9o
P「ああ、お母さんもこちらにいるもんな。でも、覚えてないだけで一回ぐらい行ったことあったりしてな」
フレデリカ「? シャンゼリゼってフランスでしょ?」
P「なにアタクシ生まれも育ちも日本でございって顔してんだ! 出身フランスってプロフィールに書いたよね!?」
フレデリカ「あ、そっか。んー…でも赤ちゃんだったから全然覚えてないなぁ」
P「里帰りについてったりもしないのか?」
フレデリカ「お爺ちゃんとお婆ちゃんも大体こっちに来ちゃうから」
P「アクティブだな…そりゃ、お母さんもフランス語忘れるわ」
フレデリカ「日本ファンなんだって。そうだ、この歌ってどういう内容なの?」
P「分からないで歌ってたのかよ!」
フレデリカ「うん。ママが若い頃好きだった歌なんだって」
P「ああ……1970年ぐらいだから、フレデリカのお母さんが~っていうと確かにそのぐらいか」
430: 1 2014/01/18(土) 12:05:32.51 ID:h5++Adw9o
フレデリカ「そーそー。それで、どんな歌なの?」
P「えーっとだな……。なんだか開放的な気分で浮かれてシャンゼリゼ通りを歩いて、たまたま出会った人と挨拶しておしゃべりして仲良くなって…」
フレデリカ「へーっ。アタシとプロデューサーの時と一緒だね」
P「あぁ、そういやそうだったな。いきなり話しかけて来るからびっくりしたよ」
フレデリカ「アタシも、いきなりスカウトしてくるからびっくりしちゃった」
P「続けるぞ。で、相手についてなんかギタキチがいる胡散臭い店に行って、夜通し歌って踊って、あんまり夢中になったのでキスするのも忘れてしまった事であるよ、と」
フレデリカ「そこも一緒!」
P「一緒じゃねえよ!?」
フレデリカ「キスはまだでしょ?」
P「まだって言うのか……まぁ、まだっちゃまだか。ギター弾きの店もまだだな」
431: 1 2014/01/18(土) 12:06:12.22 ID:h5++Adw9o
P「で、夜通し踊って、朝帰りのシャンゼリゼ通り。昨日まで他人だったのが、今では恋人同士。小鳥たちも愛の歌を奏でている事であるよ、と」
フレデリカ「朝帰りはあったね!」
P「あー…あったな」
菜々「え!?」
P「ん?」
フレデリカ「?」
菜々「どどどどういう事ですか!? 納得のいく説明を要求しますっ!」
P「いや、出先で宿も取れなくて、次の朝イチから現場だから帰れなくてさ。朝までカラオケボックスで凌いだんだよ」
フレデリカ「オール明けでそのまま仕事はきつかったなー」
432: 1 2014/01/18(土) 12:06:41.73 ID:h5++Adw9o
菜々「よかった……行きずりで朝チュンしてそのまま恋人とか、そういう展開じゃないんですね……」
フレデリカ「そこもまだだねー」
P「まだとか言うな!? 別に将来予定されてるような事はないからね?」
フレデリカ「んー、でも、未来のことは分かんないでしょ?」
P「分かんないけどさ……。あ、ところで話変わるんだが、フレデリカはどんな風に愛さるのが理想?」
フレデリカ「え!」
菜々「は!?」
フレデリカ「そ、そういうこと、本人に聞くかなー普通」
P「(本人…?) い、いやまぁ、変な質問だったか。忘れてくれ」
菜々(あいさんの話を受けて、なんとなく世間話として振ったつもりなんでしょうけど…本当にこの人は…)
433: 1 2014/01/18(土) 12:07:08.81 ID:h5++Adw9o
フレデリカ「んー」 ジロジロ
P「な、なんだよ…」
フレデリカ「フレちゃんとしては、プロデューサーはもうちょっと俺様ちゃんになってくれると嬉しいかなっ。たまには仕事以外でもリードして欲しい♪」
P「へ? いや、俺がどうこうじゃなくて…」
フレデリカ「でも、そんな風に気に掛けてくれたのは嬉しいよ。それじゃ、期待してるからねっ」
P「え、どういう事? ちょ、待ってくれ!」
フレデリカ「頑張ったら、ご褒美にチューしてあげる♪ それじゃ菜々もまたね♪ せしぼ~ん!」
P「だからそれも挨拶じゃねえから!」
────
───
──
435: 1 2014/01/18(土) 12:09:46.27 ID:h5++Adw9o
P「いつにも増して話を聞いてくれなかったな…」
菜々「流石に恥ずかしかったんじゃないですか? 顔赤かったし、最後の方だんだん早口になってましたし…」
P「うーん、考えてみればいきなり恋愛観について聞くなんて、セクハラだよな。悪い事したなぁ、ちょっと気をつけないといかんな」
菜々「他にもっと気をつける事があると思うんですけど……」
436: 1 2014/01/18(土) 12:14:24.63 ID:h5++Adw9o
──────────
ここまで。
フレデリカのスカウト云々は捏造です。
ここまで。
フレデリカのスカウト云々は捏造です。
転載元:安部菜々「オールディーズ?」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383349396/
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383349396/
コメント