344: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 00:40:37.59 ID:UsMsiI4Ro
――――
P「ちょっと速水奏には可哀想なことをしたかな……」
P「結果的に、彼女の力になればなんでもいいんだ……うん」
P「さて、次は……↓3って娘がいいな」
↓3 アイドル名
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347: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/16(水) 00:41:01.52 ID:DxUmLsfpo
泰葉
358: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 00:46:25.11 ID:UsMsiI4Ro
P「岡崎泰葉って娘がいいな」
P「年齢は……16?及川雫と同い年か……」
P「うん。やっぱり凄いんだな……あの体は……」
P「多分だけどプロデューサーはどうだろう……」
岡崎泰葉と現プロデューサーの好感度は?
↓4 のコンマ以下の値で決定
362: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/16(水) 00:47:00.75 ID:lhaM5CiW0
はい
388: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 10:53:02.60 ID:U7E13MVpo
P「とりあえず連絡しないとな……」
P「……ただ、短期移籍も毎回引き受けてもらえるとは限らない」
P「奏は冗談で言ってたけど、確かに短期移籍という方法でやり過ぎるのも問題になるかもしれんな」
P「なら、俺が直接岡崎泰葉のプロダクションに行くとするか」
ポパピプペ プルルルル……プル ガチャ
P「お忙しいところ申し訳ございません、私CGプロダクションのPと申しますが――」
389: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 11:03:36.85 ID:U7E13MVpo
P「――はい。短期間ではありますが、そちらのプロダクションで研修ということでお勉強させて頂きたく思い……」
P「はい、社長からもそちらのプロダクションとは昔から交流を持っているので是非どうかと……」
P「はい、はい。――それでは急で申し訳ございませんが、来週お伺いさせて頂きますので、よろしくお願いいたします」
P「失礼します……」ガチャ
P「うん。話は取り付けた。皆に報告しにいくかな」
390: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 11:30:44.75 ID:U7E13MVpo
P「みんな~よく聞いてくれ」
ちひろ「はいはい。短期移籍で誰が来るんですか」
P「いや、今回はアイドルが来るんじゃなくて、俺が行きます。研修に」
「!?」
ちひろ「え! ちょちょちょ……ちょっと待ってください!」
雫「Pさん、いなくなっちゃうんですかー!?」
のあ「…………」
愛梨「駄目ですっ絶対駄目ー!」
奏「貴方も罪作りな人ね……私も魅惑された一人だけれど……」
P「まあまあ、落ち着けみんな」
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391: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 12:01:40.80 ID:U7E13MVpo
雫「落ち着いてられないですよーっ!」
愛梨「詳しく説明してください!」
のあ「…………ふふ……」
奏「逃げられないわよ」
P「ちょっと! 一旦離れて。皆凄いからいろいろ!」
ちひろ「まあまあ……皆、話を聞きましょう?」
――――
393: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 12:24:56.82 ID:U7E13MVpo
P「――ということで、たった一ヶ月間向こうに行くだけだから。永遠とかじゃないから」
雫「その間私たちはどうするんですかー?」
P「こういうときの為に、皆にはセルフプロデュースのやり方を教えてきたつもりだ」
愛梨「そうですけどー……」
P「迷惑かけるけど、俺も頑張るからさ。皆も頼んだよ」
のあ「……二人の作りだした偶像は……私が守る……安心して行きなさい…………」
奏「帰ってきたらキスして貰おうかな。ふふ……」
愛梨「Pさんの為にも頑張りますねっ!」
雫「もーぉ!」
P「……皆ありがとうな。また一ヶ月後に会おう」
394: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 12:30:38.60 ID:U7E13MVpo
――プロダクション――
P「てなわけで着いたが」
P「自分から行くのって案外緊張するな……」
コンコンコン ハーイ!
ガチャ
P「おはようございます。本日からお世話になります、Pと申します」
岡崎P「はい、話は聞いています。私岡崎Pと申します。どうぞ中へ」
P「失礼します」
395: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 12:36:15.48 ID:U7E13MVpo
P (うちの事務所と同じくらいだな……)
岡崎P「どうぞ、お掛けになってください」
P「失礼します」
岡崎P「さっそくですが、うちのプロダクションでPさんにやってもらうことを説明しますね。まず――」
P (岡崎泰葉担当できるかな……)
396: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 12:49:55.40 ID:U7E13MVpo
岡崎P「――と、こんな感じですね」
P 「はい。わかりました」
岡崎P「で……Pさんに担当してもらうアイドルなんですが……」
岡崎P「うちにはまだ少人数のアイドルしかいなくてですね。この中から選んでもらうことになるんですが……」スッ
P「岡崎泰葉で」
岡崎P「え? 泰葉ですか……」
P「はい。この岡崎泰葉という娘を担当してみたいです。是非」
岡崎P「うーん、ちょっと会ってみないと……どうかな……」
岡崎P「……レッスン場にいると思うんで、まず呼んできますね」
P「いえ、実際にどうレッスンしているか見てみたいので、同行しても構わないでしょうか?」
岡崎P「え、えぇ……ついてきてください」
403: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 15:08:42.62 ID:U7E13MVpo
――レッスンスタジオ――
岡崎泰葉「……はぁ……はぁ」
P (お……)
岡崎P「あれが、岡崎泰葉です。今は僕が担当しています」
P「そうなんですか……」
泰葉「……? 岡崎プロデューサー!」タタッ
岡崎P「おう、泰葉。お疲れさん」
泰葉「はい。あそこの動きのところで、相談したいことが……」
泰葉「……? こちらの方は?」
P「やあ。こんにちは。今日から一ヶ月間こちらの事務所でお世話になる、Pです」
P「よろしく」
泰葉「あぁ、貴方なんですね。岡崎泰葉です。よろしくお願いします」
404: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 15:12:18.33 ID:U7E13MVpo
岡崎P「それで……」
P「あぁ、先に動きの確認してもらって大丈夫ですよ」
岡崎P「そ、そうですか?」
泰葉「ありがとうございます。ステップがですね――」
岡崎P「おうそこは――」
P「ふぅん……」
P (ちょっと、今までの娘よりプロデューサーとの信頼関係ができてるかな……)
405: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 15:16:00.32 ID:U7E13MVpo
泰葉「――なるほど。やっぱり岡崎プロデューサーに相談してよかったです。いつもありがとうございます」
岡崎P「いや、気にしなくていいさ。俺は泰葉のプロデューサーだからな……」
岡崎P「……と、お待たせしましたPさん。泰葉、ちょっとシャワー浴びたあと時間いいか?」
泰葉「? はい。わかりました」
岡崎P「うん。じゃあまたあとで応接室に来てくれ」
P「わざわざすみませんね?」
岡崎P「いえいえ、僕らは先に行きましょうか」
407: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 15:35:08.10 ID:U7E13MVpo
岡崎P「最近、ようやく泰葉も慣れてきましてね……」
P「と、言いますと……」
岡崎P「泰葉は子供の頃から芸能界に入ってたみたいで……アイドルになったのは最近なんですが」
岡崎P「昔から芸能界に居た分、ちょっとだけ大人びてまして……」
P「あぁ……岡崎泰葉って名前。気になってたんです。昔モデルやってましたよね」
岡崎P「ええ……その時の経験からか、大人のこととか、あまりいい目で見てないところもまだあるんです」
岡崎P「僕も新人なもので……最初はそんな感じだったんですが……」
P「信頼されるように頑張った……と」
岡崎P「ええ……でもそのおかげで、最近なんとか泰葉に認められた気がしましてね。時間はたくさんかかりましたが、やってよかったと思っています」
P「そうですか……」
岡崎P「ですから、泰葉を担当するのはよしたほうが……」
P「なぜですか?」
岡崎P「先程言ったとおり、あまり大人のことはいい目で見てません。Pさんも気分が悪くなるかも知れませんし……」
408: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 15:42:56.81 ID:U7E13MVpo
P「構いませんよ。その方がいい経験になる」
P「もしかしたら、今後同じようなアイドルを担当する機会があるかもしれません」
P「その時に、今岡崎さんを担当していれば、経験が役に立つ可能性がある」
岡崎P「それは……そうですが」
P「私の為だけとは思いません。岡崎さんにも、いい刺激になると思います」
P「違うプロデューサーの指導を受けることで、岡崎Pさんがどれだけ自分にとって重要だったか。感じてくれると思いますよ」
岡崎P「そ、そうですかね? 泰葉にもっと信頼されるかもしれない……」
P「そうです。これはお互いにこれからの為のチャンスですよね」
岡崎P「……確かにそうですね! Pさん、泰葉のこと、大変かもしれませんがよろしくお願いします!」
P「ありがとうございます。私もいい経験になると思うので、精一杯頑張ります」
416: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 17:14:49.52 ID:U7E13MVpo
泰葉「失礼します」ガチャ
岡崎P「おお、泰葉! 話があるんだ。ちょっと座って」
泰葉「……?」
岡崎P「こちらのPさんが、一ヶ月間泰葉の担当を勤めることになった」
泰葉「え?」
P「岡崎Pさんのかわりに、貴方のプロデュース、担当させていただきます」
P「よろしく。岡崎さん」
泰葉「こ、これはどういうことですか?」
岡崎P「ああ、泰葉の為になることなんだ。俺だけじゃなく、他の人に指導してもらうことによって、ワンステップ上にいくことができるかもしれない」
泰葉「でも……岡崎プロデューサー以外の人に……」
岡崎P「大丈夫。Pさんは頼りになる人だよ。俺が保証する」
泰葉「プロデューサーさんがそこまで言うなら……断ることは出来ません」
418: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 17:20:29.34 ID:U7E13MVpo
岡崎P「そうか! ありがとう泰葉」
泰葉「はい。プロデューサー、明日からよろしくお願いします」
P「よろしくね」
泰葉「……岡崎プロデューサー。もう話は終わりですか? お暇なら動きの確認、DVDと比較をお願いしたいです」
岡崎P「うーん……でもPさんが」
P「私のことは大丈夫です。とりあえず今日はここまでということで……」
岡崎P「そうですね……じゃあ明日から本格的に、よろしくお願いします」
P「ええ、では……」ガチャ
バタン
421: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 18:29:32.30 ID:U7E13MVpo
――次の日――
P (さあ、どうやって岡崎泰葉をこちらに引き込むか……)
P 「岡崎さん、さっそく撮影にいこうか」
泰葉「ええ。わかりました」
422: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/16(水) 18:38:53.24 ID:U7E13MVpo
――撮影スタジオ――
P (ううむ……さすが元モデル……撮影は完璧だ)
カメラマン「相変わらずいい表情するね
泰葉ちゃん!」カシャ
カメラマン「ふ~、よし。休憩しようか」
泰葉「ありがとうございましたっ」
P「凄いね。岡崎Pさんの指導が成果がわかるよ」
泰葉「ありがとうございます。けど、ただ感心するだけじゃなくて、指導をしてください。いるだけじゃ、なにもなりませんよ」
P「確かにそうだなぁ……うーん……撮影のとき、アゴを引くとか?」
泰葉「……それ、岡崎プロデューサーに、もう聞きました。他のことでお願いします」
P「うーん……もう特にはないかな」
泰葉「はあ……じゃあ撮影はいいですね。他のところに期待します」
426: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 05:21:49.10 ID:/38bO7+ro
――レッスンスタジオ――
泰葉「……はぁ……はぁ」
トレーナー「休憩いれまーす」
P「ハードだなあ……」
泰葉「なにか、気になるところありましたか? 動きで……はぁ……」
P「ん~」
P「いや、特にはない」
泰葉「はぁ……はぁ……岡崎プロデューサーなら、なにかしら指摘してくれるのに……」
P「それより、疲れたんじゃない? はい、飲み物」
泰葉「……どうも」
P「飲まないのかい」
泰葉「もうちょっと、動きのイメージができたら飲みます」
P「すぐに飲んだ方がいい。まずは体ほうが優先だからな」
泰葉「……頂きます。……んぐっ……」
429: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 07:03:58.12 ID:9SkaqwT0o
――――
P「岡崎さんの趣味ってなんなの?」
泰葉「またお仕事に関係ないことを……」
P「いや、もしかしたら必要になるときが出てくるかもしれない」
泰葉「まあないとも言えませんが……そうですね、ドールハウス作りとでも言っておきます」
P「ドールハウスって……シルバニアファミリーとかのアレ?」
泰葉「まあ……そうですね。家の方を作ったりします」
P「そうなんだ。俺も昔は集めてたなあ……」
泰葉「男の方なのにですか? 珍しいですね……」
P「あんまり同級生には言えなかったけどね」
泰葉「それはそうですね……ふふっ」
430: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 07:08:54.53 ID:9SkaqwT0o
P「そういえば、今度ドールハウスの展示会みたいなのやるらしいよ」
泰葉「え? そうなんですか……」
P「……行ってみる?」
泰葉「でも、レッスンもあるかもしれませんし……」
P「いいからいいから、たまには息抜きも大事だよ。仕事も大切だけど、やりすぎるのも良くないからね」
泰葉「でも……」
P「でもじゃない! 行くと決めたらいくぞ、泰葉!」
泰葉「! まあ……たまにはいいかな……」
P「決まりね。今から時間。調べてみようよ」
431: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 07:13:14.98 ID:9SkaqwT0o
………………
…………
……
…………
……
432: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 07:14:42.70 ID:9SkaqwT0o
――――
泰葉「わあ……!」
P「いっばいあるね。どれもクオリティーが高くて、見惚れるなあ……」
泰葉「凄いですね……あ! あっちにもあります。行ってましょう!」
P「はは、そんな急がなくても、時間はたくさんあるよ」
泰葉「す、すみません……つい」
P「楽しみだった?」
泰葉「ちょ、ちょっとだけです……」
P「そっか。良かった」
433: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 07:23:05.02 ID:kGaEhhtWo
P「いやあ……久しぶりに見たけど、また興味が湧いてきたな……」
泰葉「また買ってみたらどうです?」
P「そうだなあ、いいかもしれない……泰葉のドールハウスも、見てみたいな」
泰葉「そ、そんな人に見せられるものじゃ……おままごととかに使ってただけですから」
P「それでも、泰葉が作ったものだろう? ちょっと興味あるな」
泰葉「ま、まあ……また今度、機会があったら見せてあげます」
P「ありがとう」ナデ
泰葉「はい……」
P「……ちょっとお腹減ったね。確か近くにちょっと人気のカフェがあるから、行ってみない?」
泰葉「いいですけど……」
434: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 07:29:20.53 ID:kGaEhhtWo
――――
「以上でご注文の品、お揃いでしょうか」
P「はい」
「ごゆっくりどうぞ……」
P「……ここ、美味しいって評判らしいんだ」
泰葉「そうなんですか……」
泰葉「……」
P「どうかしたの?」
泰葉「いえ……そういえば、こうやって外で休日を過ごすのって、久々だと思って」
P「そうなの? いつもは……」
泰葉「休日は家で体を休めてることが多いですから。岡崎プロデューサーからも、休日は休めとよく言われているので……」
P「出掛けたりはしてなかったのか」
泰葉「……第一、アイドルと休日過ごそうとする人なんて、いませんよ……」
泰葉「貴方くらいですよ。こんなこと」
P「あはは……それを言われると……まいったな」
435: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 07:36:14.16 ID:kGaEhhtWo
泰葉「というか、手慣れてますよね。こういうこと、よくするんですか」
P「いや、そんなことはないけど……泰葉がはじめてだよ」
泰葉「どうですかね……」
P「いや、ほんと「あーっ!」」
泰葉「?」
愛梨「Pさんだ! 雫ちゃん、Pさんこんなところにいたよー!」
雫「ほんとですー! なにやってるんですかー」
P「愛梨、雫!」
泰葉「え、えと……この人たちは……?」
P「俺のプロダクションのアイドルの娘たちだ……」
泰葉「そうなんですか……」
436: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 07:43:39.29 ID:kGaEhhtWo
愛梨「ひどいですPさん! 私、こんなところ連れていってもらった記憶ないですー」
雫「私もですー……もぉー……その娘だけ特別なんですかー?」
P「い、いや……これはだな……」
泰葉「……」
泰葉 (私……だけ? 私、特別なんだ……)
泰葉 (……プロデューサーの……はじめて……)
437: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 08:31:38.70 ID:kGaEhhtWo
泰葉 (……たまには息抜きも大事か……)
泰葉 (岡崎プロデューサーは……私にお仕事のこと、いろいろ教えてくれる……)
泰葉 (プロデューサーは……お仕事のことはなにも教えてくれない……けど)
泰葉 (お仕事以外のこと……教えてくれる気がする)
泰葉 (……本当に大切なことは……どちらなんだろう……)
P「――泰葉?」
泰葉「はい!? あれ……あの方たちは?」
P「もう行ったよ。ごめんな。泰葉……」
泰葉「いえ、大丈夫ですけど……ひとつ、聞いてもいいですか」
P「うん?」
438: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 08:35:10.76 ID:kGaEhhtWo
泰葉「プロデューサーは、お仕事のこと、なにもアドバイスしてくれませんよね」
P「まあ……そうだな」
泰葉「でも、こんな風に外に連れ出したて、お仕事以外のことは教えてくれる」
P「……」
泰葉「貴方は、私になにをしたいんですか?」
P「……」
P「俺は、泰葉に人形にはなってほしくないから」
440: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 09:28:38.94 ID:kGaEhhtWo
泰葉「人形……」
P「レッスンのレベルを高くしても、仕事をどれだけ頑張っても、最終的には他人の為にしかならない」
P「なあ泰葉」
P「お前はなんのために仕事を頑張る?」
泰葉「それは……ファンのため……」
P「ファンの為にか。自分を犠牲にして、ファンのためだけに頑張っているのか」
泰葉「……」
P「人のために、身を呈して他人を喜ばせる……か」
P「まるで人形だな」
泰葉「……!」
P「誰にそんな可哀想な活動をしろと言われた?」
P「自分が楽しむ時間は与えられないんだろう。休日は、次の仕事のために体を休めて終わるんだろう」
P「誰がそういう風に仕向けた?」
P「なあ泰葉……お前は誰かに利用されてるんじゃないのか」
450: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 12:14:10.53 ID:wJAhXW0zo
泰葉「そんなこと……私……」
P「さあ、考えてみるんだ泰葉……」
泰葉 (利用されてた? 誰に……?)
泰葉 (一生懸命レッスンして……お仕事して……)
泰葉 (アドバイスをもらって、より良いものに……)
泰葉 (……岡崎プロデューサー……?)
泰葉 (岡崎プロデューサーが頼れって……なんでも聞けって!)
泰葉 (私、いいように使われてたのかな……)
泰葉 (……信用してたのに……あの人は私のこと都合のいい人形としか思ってなかった……)
泰葉 (もう、大人なんて……みんな同じ……お金儲けの為にしか私を見てない……)
459: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 14:03:48.01 ID:wJAhXW0zo
P「泰葉」
泰葉 (私……なんなんだろう……)
P「泰葉」
泰葉「……貴方も……私を利用したいんですか……?」
P「俺はそんなことしない」
P「泰葉のことを利用なんてしない」
P「一緒にドールハウスを見ただろう? 楽しかったろう?」
泰葉「……はい」
P「泰葉はもっと遊んだ方がいいと思ったから。泰葉にもっと外を見てほしかったから。だから俺は泰葉を外に連れ出した」
P「俺は泰葉を、都合のいい人形にしたくないんだ。わかるか、泰葉……」
泰葉「……人形には……なりたくない……」
P「そうだろう? 俺は泰葉をそんな風に扱わない」
泰葉「Pさんは……本当の私を見てくれる……?」
P「そうだ。周りはどうだ? お前をどう見てる?」
泰葉「アイドルの岡崎泰葉……都合のいい人形……」
P「……店の外にでよう。泰葉のしたいことをさせてあげる」
466: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 16:34:12.06 ID:wJAhXW0zo
P「ほら、おいで。泰葉はなにがしたい?」
泰葉「……」ギュッ
泰葉「今は……なにもしたくないです……」
P「……」
泰葉「こうやって、近くに居させてください……安心させて……」
P「いいよ。泰葉が望むなら、なんでも」ギュッ
P「俺だけは……泰葉の味方だからな」ナデナデ
泰葉「あ……ぁあ……Pさん……! Pさん! Pさん! Pさぁんっ!」ギュッ
P「よしよし……」
泰葉「Pさんだけ……Pさんだけが信頼できるっ! 安心させてくれる!」スリスリ
P「そうだ。俺は泰葉を理解してやれる」スッ
泰葉「ぴーさぁん……」
P「なあ、泰葉。ちょっと頼みがあるんだけどいいか?」スリ
泰葉「ぁん……なんでもききます……ぴーさんのいうことなら、なんでも……」トロン
P「ありがとう。泰葉……じゃあ――」
468: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 16:40:32.27 ID:wJAhXW0zo
――プロダクション――
岡崎P「最近……泰葉と会う機会が少ないな……」
岡崎P「Pさんに泰葉を担当してもらって気づいたけど、俺って泰葉に仕事以外じゃなにもしてやれてなかったかな……」
岡崎P「……うん。いい教訓になった。泰葉の担当に戻ったら、仕事以外のこともなにかしてやろう」
岡崎P「泰葉、Pさんとちゃんとやれてるのかな……あんな性格だから、少し心配だったけど……」
ガチャ
474: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 17:14:06.11 ID:nxHRfyYvo
岡崎P「?」
泰葉「……」バタン
岡崎P「泰葉! 久しぶりじゃないか!」
岡崎P「Pさんとうまくやれてるか? 泰葉のことだから、指摘ばかりしちゃ――」
泰葉「名前、呼ばないでください」
岡崎P「……泰葉?」
泰葉「馴れ馴れしく、名前を呼ばないでください」
岡崎P「……?」
泰葉「私を利用しようとしてた癖に……まあもうどうでもいいです。貴方なんて」
岡崎P「お、おい……何をいってるんだ?」
泰葉「私、貴方のことも、このプロダクションことも大嫌いです。なので、このプロダクションを辞めます」
岡崎P「は……? おい……冗談だろ……泰葉?」
泰葉「話は以上です。それじゃあ、お疲れ様でした」
岡崎P「お、おい! 詳しい話を聞かせてくれ!!」
泰葉「もう一度だけ言います。私は貴方のことが大っ嫌いです。外で会っても絶対に喋りかけないでください」
岡崎P「泰葉……? なんで……なんでだよっ……!」ドン
泰葉「……気持ち悪い……」
ガチャ
477: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 17:22:34.46 ID:nxHRfyYvo
バタン
P「……」
泰葉「Pさん……怖かったです……」ギュッ
P「よくやったな、泰葉」ナデ
泰葉「Pさんのためなら……」
泰葉「……ねえPさん? 私まだ不安なんです……誰かに利用されるかもしれないって……」
泰葉「安心させて……Pさぁん……」
P「仕方ないな……っ……」
泰葉「んっ……んちゅ……はぁ……ちゅぅ……れろ……れろ……」
泰葉「ぷはっ…………ぁん……ちゅう……ちゅ……」
P「……ほら、もういいだろ」
泰葉「もう……終わりですか?」
P「うちのプロダクションにいれば、いくらでも機会はあるから」
泰葉「はいっ大好きです。Pさん……」
481: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 17:31:34.19 ID:66BhkQFBo
――――――
――――
P「いやあ……疲れましたよ。研修」
ちひろ「またまたぁ、 Pさんならちょちょいのちょいでしょう!」
P「そんなことないですよ……」
「ハハハ……」
ちひろ「……で」
泰葉「Pさん……」ギュー
ちひろ「……」
P「……」
ちひろ「どうすんすか、これ……」
P「スカウトしたかったんだから、仕方ないでしょう。ほら、泰葉離れて」
泰葉「えー……はい、わかりました……」スッ
486: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 17:41:32.14 ID:66BhkQFBo
ちひろ「まあ、向こうのプロダクションが潰れたんじゃ仕方ないですけどね……」
P「そうです。仕方ないです」
ちひろ「プロデューサーが辞めて、経営困難でしたっけ?」
P「ええ。アイドルもそんなに売れてなくて、もともとあまり上手くいってなかったみたいですね」
ちひろ「まさか、Pさんのせいで潰れたとか……」
P「ハハハ……ま、まっさかあ……」ダラダラ
泰葉「でも、私はPさんと出会えて良かったです」
P「俺もそうだよ……ほらちひろさん、こんな天真爛漫な良い子が入ってくれたんです。喜びましょう!」
ちひろ「そうですね! 他のプロダクションを心配するほどの立場じゃないですからね、私たちも」
P「ええ、そこは俺に任せてください!業界最大手まででかくしてやりますよー! 」
泰葉「私も、精一杯Pさんのお手伝いします!」
P「おお、頼りにしてるぞ、泰葉!」ナデ
泰葉「はいっ! えへっ……」
488: ◆jG7j9/TnTg 2014/04/17(木) 17:42:40.03 ID:66BhkQFBo
――――
岡崎泰葉 編 終了
転載元:モバP「他のプロダクションのアイドルをスカウトする」
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