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トップページモバマス > 【デレマス】遊佐こずえ「…かの人の名はジャン・ヴァルジャン」他

1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 01:35:44.90 ID:0LZQvbJd0


クライマックスを迎え、演劇が、ファンファーレとともに終幕する。


演者達が舞台上に整列して、一様に客席へと礼をする。

割れんばかりの拍手がおこる

その中で俺は目当ての小さな影を探した。


小さなコゼット。演じていた、遊佐こずえのことを



彼女はどうだろう、来ているであろう両親のことでも探しているのか

それとも…





2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/13(火) 01:47:41.44 ID:0LZQvbJd0


 幕がおりた後、すっかり顔なじみになった警備員の脇を抜けて、
関係者用通路を歩く

こずえは、舞台用の衣装をすっかり着替えて


共演者たちと談笑にふけっていた。すこし声をかけるのを躊躇われるくらいに楽しげだった。


P「…おーい、こずえやーい」

こずえ「…あー、ぷろでゅーさー」


控えめに声をかけたのだが、劇の余韻の中でも彼女は振り向いて、すぐ気づいてくれた。

仲間たちにペコリと頭をさげ、トテトテとしたゆるやかな歩みでこちらへやってくる


見ているだけで微笑ましくなる光景だ。


こずえ「……むかえ…まってたー。…ぷろでゅーさー、おつかれー」


P「はは、すっかり元のしゃべりだな、舞台の上だとあんなにはきはき喋れるのに」


こずえ「むー…あれは…えんぎ、だから…でも……すっごく…つかれる」


P「歌いながらだったしな、まあ当然か…」


3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 01:56:51.48 ID:0LZQvbJd0



舞台上の"コゼット"は文字通り、まるっきり別人のようだった。キレのある動きに朗々とした語り、

華やかなオーラをまとって、一段と輝きを放っていた。


P「いつもあれくらいだと、連絡事項とか楽なんだけどな」


こずえ「えー…それは……むーりー…なのー」


P「こら、そんなの覚えちゃいけませんっ」


こずえ「…えへへー」


彼女は文字通り、まるで花が咲くように笑う。

その笑顔があんまりかわいかったから、思わずそれに惹かれるよに

また、劇の成功を労う意味でも、彼女の肩をぽんぽんと叩いた。



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4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 02:01:26.53 ID:0LZQvbJd0



こずえ「…………むぅー」


あれ、なんで不満げ?


こずえ「……あたま」


P「え?」


こずえ「……あたま…なでて……くれないのー…?」


P「ああ、ごめんごめん」


こずえ「……」


特に深い意味は無かったのだが、こずえにとっては何か大事だったのか

頭を十分なでなでするまで、口を尖らせたままだった。


5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 02:08:04.56 ID:0LZQvbJd0



P「お父さんとお母さん、ちゃんと見に来てたか?」


こずえ「うんー…ふたりともいて…わらって……ないてた」


P「だろうな、うん、俺も感動したよ…こずえも大きくなったなって」


こずえ「…そう…なの…?」


そう言うと彼女は両手を頭の上につけて、精一杯背伸びをした。

いや、そういう意味じゃなくてな、うん


P「…ああ、こんなとこで立ち話してる場合じゃないよな、きっと二人が愛娘のことを待ってるはずだし」


こずえ「……うん…そう…だねー」


6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 02:15:20.69 ID:0LZQvbJd0



P「今日は事務所の皆も忙しかったから来れなかったけど、公演はまだまだ続くからそれぞれどこかで観に来ると思うし」


こずえ「……うん」


P「だからこの後も気が抜けないな、こずえは」


こずえ「………うん」


P「それに……こずえ?」


こずえ「…んー?」


P「どうした?なんだか元気ないみたいだけど、疲れたか?」


こずえ「んーんー…だいじょうぶ…」


そうは言いつつも、彼女の顔色はどこか暗いままだった。

どうして?さっきまであんなに元気だったのに、急に


7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 02:27:20.89 ID:0LZQvbJd0




こずえ「………あのね…ぷろでゅーさー」


P「…なんだ?」


こずえ「…あの…こずえね…ずっと…」


P「…うん」


こずえ「ずっと…かんがえてたことがあったの…げきのあいだ…れんしゅうのときも…ずっと」



何事かと思ったそのとき、こずえはまるで舞台上のそれのようにステップをふんで

通路を遮るように、前方に躍り出た。


P「…こずえ」


こずえ「プロデューサーは…目の前から急に、消えたりしないよね?」


P「………」


果たして、それはやはり演技のような朗々とした話口だった。

それほどまでに、こちらに何かを伝えたいということなのか


こずえ「ずっとずっと、一緒にいるんだよね?…プロデューサー」


P「……なるほど、な」


彼女の瞳は切実そのもので、中には怯えのようなものさえ感じられた。

それでようやく合点がいった。


ああそうか、こういうことを言われるのは久しぶりだったから忘れていた。

こずえも、言うようになったな、と父性にも似た気持ちが湧き上がった。


8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 02:41:37.15 ID:0LZQvbJd0


これまで、たくさんの別れを目の当たりにしてきた。

笑顔で別れたときもあったけど、

ほとんどは悔しさに唇を噛み締めながら、涙をためての「さようなら」だった。


でも共通することは、かならず、別れはいつかやってくるということ


P「そうだな、約束したからな」


最初はみんな恐がる、別れたくないな、って呟く子もいた。

泣いちゃうくらい悲しがる子もいた。


P「こずえを、てっぺんまで連れて行くって」


だけどいつか、慣れる、そういうもんなんだ、人と人って

小学生には分からないだろうけれど


P「ずっと一緒だって、心配するな、流石に手紙一枚で消えたりなんてしないからさ」


だから俺はこういうとき、嘘をつく、慣れたもんだ。


しかし、そんな風に考えるなんて、この劇の仕事をとってきたのは失敗だったかな

この後、最後まで公演を終わらせるまで、何もなければいいが


こずえ「………はぁ」


そんな風なことを考えていたら、彼女は一つ、ため息をついた。


9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 02:51:55.29 ID:0LZQvbJd0


P「………」


こずえ「…つ…つかれた…のー……ふぅ」


一瞬ひやりとしたけれど、やっぱりこずえはこずえだった。


こずえ「…ありがとー…へんなこといって……ごめんなさい」


彼女はそう言って、小さいお辞儀をペコリとした。

それでいい、今はまだ余計なことを考える必要はない

どうせいつか、全部辞めた後にでも、いくらでも振り返る時間はくるのだから


P「いいよ、さ、お父さんとお母さんのとこに行こうか」


こずえ「うんー…」


そうとも、皆そうだった。

コゼットはジャンの手を離れて、いつか誰かを好きになる。

この世界のどこかにいる、マリウスの手を見つけるだろう。


そういう筋書きがふさわしいんだ、世の中ってやつは


10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 03:02:21.88 ID:0LZQvbJd0


父親が運転する車の中、後部座席から、こずえはずっと俺の方を見て手を振っていた。

もちろん俺も振りかえした。車が見えなくなって、こずえがこっちを見なくなるまで


今の彼女の目を見ていると、心がキリと痛むから

正直に、止めてくれ、と言いたかった。


プロデュース業の中で、一番辛いのだ、

こうやって嘘をつき続ける時期が、本当に


P「…さて、こっちも引き上げるか」


彼女もいつか結婚するんだろうな

初めて会ったときは、何も知らないような子供だったように思うけれど、


それでもやっぱり何かを考えてて、何かを内に秘めてるものなのだろうか


P「………」


これまで出会った、たくさんのアイドル達の顔が、頭に浮かんですぐ消えた。

もう何度目だろう、こんな光景。


11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 03:07:17.44 ID:0LZQvbJd0


from:遊佐こずえ

to:プロデューサー

件名:無し


本文:







         うそつき


12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 03:21:04.31 ID:0LZQvbJd0



………いつか来るどんな日でも、桜はいつだって咲いてくれていた。

季節はまだちょっと寒いけれど、その日はいつもそんな日に


「…ほら、見てよプロデューサー、桜が満開だよ」


ここからでもよく見える、でも

あんまり桜が眩しすぎると、彼女も紛れて見えなくなりそうで


だから二人で手を繋いだ。

遠い日の、出会った頃のように


「プロデューサー、相変わらず手が冷たいねー…えへへへ」


彼女は本当によく笑う、意味もなく、ということもないけれど。


「え?だって…手が冷たい人は、心があったかいんだよ…だって」


「こずえのために、こんなになるまで頑張ってくれたんだから…えへー」



「…ありがとう、ぷろでゅーさー…なんてね」


近くにいすぎて、さよならを言いそびれる、そんな日もあるさ



終わり


15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 09:34:57.09 ID:gnQMh5380

ーーー
ーー


こずえ「………とゆー…ゆめをみたのー…」


唯「うっひゃー、こずえちゃんってば小ちゃいのに意外とおませさーん☆」


こずえ「?……どーゆー…いみー?」


唯「ん~?うひひひ、それはねぇ…」


P「ほい、それ以上は言わなくていいぞー、唯」


杏「なんだそれー!それじゃまるで年中ぬくぬくしてる私が冷血人間だってのかー?」ガーッ


唯「…えっと」メソラシ
P「否定はしない」


杏「なにー!」


P「突然ズタボロのウサギがマイクの前に吊るされてたら、見た人は引く」

唯「あははー…」


小梅「お、おはよう…ございます」


こずえ「…ふぁ」


16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 09:41:40.47 ID:rA3q5Xdb0


小梅「……あ、単眼娘さんだ」


(o 3「…ふんふふーん」


あの子「」ホントダ


小梅「こ、こんにちわ…」


( 3「うん、こんにちは小梅ちゃん」


小梅「あの、これ前言ってた、よく効く…目薬…です」


あの子「」…


(ミ3「ありがとう!早速使ってみるね」



あの子「」コウメチャン


小梅「…?…なに?」


あの子「」ソレ ネリカラシ


小梅「…あ」


17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 09:52:40.47 ID:GfHK3t7S0


X 口「ぎゃーーっ!」


小梅「ご、ごめん…なさい、間違え…ちゃった…!」


(OP1「うううっ、酷いよ小梅ちゃん!」


小梅「…うう、ごめん…なさい」


あの子「」ゴメンナサイ


X口「ひぐっ、うわーん!さっちゃーん!」


小梅「……悪いこと、しちゃった」

あの子「」ウン


小梅「あとで……お供えした方が、いい?」

あの子「」ソレハベツニ


18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 09:55:40.59 ID:FSp5biyq0

ーーー
ーー



小梅「……っていうことが、あって」


こずえ「…ふぁぁ」


P「え?なにそれどこの横丁の話?」


唯(小梅ちゃん、どこに住んでるんだろ…)


19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 10:03:17.26 ID:yMjbAetA0


「内」と「外」

内「おい外…」


外「なんだよ、内」


内「お前最近、"中"と仲良いみたいじゃねえか…」


外「……ああ、そうだな」


内「なんでだよ!俺たちさあ、ずっと対義語だって言ってたじゃないか!それなのに、なんで…」


外「……」


内「なぁ、おい」


外「うるっせえな!お前扱いづらいんだよ!」


内「…っ!!」


外「………ちっ」


内「…なんだよ、中の方が汎用性高いって、言いてえのかよ」


20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 10:08:55.84 ID:saTzxWgW0


内「あんな奴、ただの浮気野郎じゃねえか!」バンッ

『大中小』『小中高』


外「こ、この写真は…!」


内「そうだよ、お前の愛しの中は、前から後ろから挟まれて随分と居心地良さそうだな、なぁ?」


外「…くっ」


内「…なあ、俺にはお前しかいないんだよ、戻ってきてくれ」


外「内、ごめん、俺間違ってた…」


内「いいんだよ、外」


外「内…」


内「…外」


21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 10:12:53.05 ID:ROATMPga0


「ちょっとまったー!」

「「!?」」


ナカ「うふん、あたしのこと、忘れてない?」


外「な、ナカ…お前」


内「…は?」


ナカ「いや~ん、ナカに…いっぱいでてりゅのぉ!」


外「お、お前にはちゃんと外にだしたはずだろ!」


内「なんだこれ!」


22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/13(火) 10:25:56.97 ID:mjpToZ4M0

ーーー
ーー


由里子「…っていうの、考えたんだけどー、どう?」


比奈「……はぁ、そうっスね、いいと思いまス」


由里子「比奈センセー的には、外×内派?それとも外×中派?」


比奈「い、いやちょっと、考えさせて欲しいっス…」


友紀「んー、あたし的にはぁ、中×内派かなぁ?あはははー!」グビグビ


由里子「中内て、友紀ちゃんそれエーダイのナーオーwwwプククw」グビグビ

友紀「それをいうならダイエーのオーナーww」


比奈(二人とも、酔ってるっスね…)


P「事務所で酒盛りと腐女子トークはやめろよー…」


杏「こずえは、あーなっちゃ駄目だぞー」

こずえ「んー…?」


終われ


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