高垣楓「散桜スクラップ・ブック」【ぷちかれシリーズ】

更新します。

166話【ぷちシリーズ】高垣楓「私をアイドルに…してくれますか？」モバP「…ああ」

170話　モバP「人攫いのピーター・パン」

こちらでちょこっと触れていたスクラップブックのお話。

～事務所～

楓「……」ﾍﾟﾗｯ


P「何で途中から真っ白なんだっけな、このスクラップブック」

加蓮「そう言えば結局聞いてないかも、他の諸々は根掘り葉掘りしたんだけど」


楓「……聞きたいです？」ﾎﾟｯ

P「いや、やっぱいい」ﾌﾟｲｯ

楓「もー！」

加蓮「私聞きた～い」

楓「じゃあ加蓮ちゃんにはお話します、ピー君はそこで働いててください、きりきりと」

P「お前に言われんでも働いてるんだよ」

楓「これ、ピー君が私を助けてくれた時に、思い立って作っちゃったんです。バックナンバーを図書館で探してコピーしたり…」

加蓮「Pさんってそんなに売れっ子だったんだっけ。…あ、でも聖來さんがPさんのダンスがどうとかって前に…」

楓「新進気鋭のアイドル、って言われてましたね。私も後から調べて知ったんですけど」

加蓮「新進気鋭……あ」ﾋｮｲｯ…ﾍﾟﾗｯ…

加蓮「…あった、この最後の記事」

楓「新進気鋭のアイドル、傷害罪で…なんやかんやで無罪」ﾌﾝｽ

P「…お前な」ﾊｧ

加蓮「楓お姉ちゃんが悪い事務所のエラい人を蹴落としたんだっけ。で、結果的にPさんは経歴に傷を付けることもなく……でも」

P「アイドル生命は残念ながら、そこで終わっちまった、って話だな。いやー、燦然たる俺の伝説が見せられなくて残念だ」

楓「あっ、思い出した」

加蓮「？」

楓「ピー君、お金返して」ｼﾞﾄｯ

P「急にタメ口に戻すなよびっくりすんな…金って何の金だよ」

楓「ノート代です、このスクラップブック、結局ページが余っちゃったじゃないですか」

加蓮「しかもかなり不名誉なとこで途切れてるね、伝説」

P「……燃やしちまおう、伝説」

楓「焚書はダメです！言論の自由です！貴重な歴史だよピー君！」

P「あのなぁ…」

加蓮「愛だねぇ」ﾆﾔﾆﾔ