1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 18:49:36.65 ID:cW/IzL/G0
ミィンミンミンミンミィィィィン……
チリリリンッ、チリンチリーン……
八月某日
女子寮:ひかルーム
扇風機「ぶおおおー、ぶおおおー」
晴「毎日昼にこれで飽きないのは、光だけだっての」

光「素早く作れて手早く食べられて、その上冷たくて好きなんだけどなあ」

晴「だから飽きが早いんだろ?」
光「それもそっか。じゃあ、晩御飯は工夫するか?」
晴「カレーは無しな。朝昼晩カレーで統一しようとするだろ」
光「そこら辺は抜かり無しだ。今晩はカレーライス、朝はカレーうどん、昼はカレーそーめん、夜はチーズカツカレーでどうだっ!」
晴「カレーとそーめん縛りダブルじゃねーか!」
光「好きだろ?」
晴「好きだな」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 19:03:16.94 ID:cW/IzL/G0
光「ま、バリエーションは増やすから心配しないでって!」
晴「あのなぁ。……ところでさ、そろそろエアコンつけようぜ?」
光「二時まで……あと三十分頑張ろう!」
晴「死ぬ!」
光「ガッツだ!」
晴「無茶だろ。それに今日猛暑!」
光「それも、……そっかぁ。はい、麦茶」コトッコトッ
晴「めんつゆじゃねーよな?」
光「もち!」b
晴「んく、んくっ、……ぷはぁ、よく冷えてんなあ」
光「氷を入れたからな」
晴「で、エアコン」
光「ありすちゃん、マジカルテット2に出るらしいな。何でもすごく強いクールな女を演じるとか!」
晴「話そらすな!」
光「まぁまぁ。棒アイスあるけど、おやつそれにする?」
晴「食う!」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 19:10:07.96 ID:cW/IzL/G0
晴「ってか、そんなにエアコン嫌いなのかよ?」
光「電気代凄いし、冷え過ぎちゃう気がしてさ」
晴「心頭滅却すれば寒さもどうにかなるんじゃないか?」
光「そんなに冷える時なら、そもそもエアコンつけないかも」
晴「おっしゃる通りで」グルグル
光「そーめんかき混ぜてくれるのは嬉しいけど、もう十分だよ?」
晴「いやほら、箸の動きに合わせてぐるぐるーって」
光「おお、これは面白い!」
晴「……茹ですぎ」
光「晴ちゃんは成長期だろ?」
晴「光もな」
光「いただきまーす!」
晴「スルー!?」
スポンサーリンク
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 19:16:33.05 ID:cW/IzL/G0
十数分後
晴「ごちそーさま……」ポンポン
光「わ、ホントに食べきった」
晴「そういうのを心配する量なら最初から作んなっての」
光「食べきれるかな、って思ってつい。晴ちゃんは一杯食べられるからな」テヘヘ
晴「なんじゃそりゃ」
光「ま、そんなにお腹いっぱいなら、アイスキャンディはいらないって解釈でいいのかな?」
晴「ソーダ」
光「アタシは……どうしよ?」
晴「バニラとかは?」
光「それで決まりだ!」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 19:25:11.74 ID:cW/IzL/G0
光「はむ……はむ……」
晴「ん、あま……」
光「ソーダだもんなぁ」ジャクッ
晴「光、ちょっとこっち向いてくれ」
光「ん?」
晴「あむっ」ジャクッ
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 19:29:12.24 ID:cW/IzL/G0
光「うん? 欲しいなら言ってくれればいいのに」
晴「そこは怒るとこだろ、光……」
光「そう?」
晴「そうだ」
光「じゃあ、こらっ。これでいい?」
晴「よくねーよ」
光「もう少し食べるか?」スッ
晴「はむっ。……ほら、光もオレの食えよ」
光「食い足りないからアタシのを食べたんじゃないのか?」
晴「ちげーって。光が食ってんのをオレも食いたかったの」
光「そっか。じゃ、お言葉に甘えて……はむっ、はぷっ」
晴「食い過ぎ。二口食いったな?」
光「なら、もう一本開ける?」
晴「あるのか?」
光「ふっふっふ、一年分はある!」
晴「多すぎぃ!?」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 19:47:09.71 ID:cW/IzL/G0
光「だって晴ちゃん、アイス好きだろ? 一日二本くらいならお腹壊さないよねたぶん」
晴「……なんつーか、光って将来重い女っつーの? なんかそういうのになりそうな気がしてきた……」
光「ありがとう。もっと鍛えて、筋肉の比率を増やしてみせるっ!」シュッ
晴「うん前言撤回。コーラ味ある?」
光「あるよ!」
晴「やったぁ♪」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 20:01:37.98 ID:cW/IzL/G0
晴「っと、その前に、そろそろ水捨てなきゃな」ヨイショ
光「そーめん冷やしてたボウル?」
晴「おう。でもそれまでしばらく……くぅー、きくっ」チャプン
光「手、溶けた小麦粉まみれになるぞ」
晴「洗えばいいだろ」
光「あ、そっか」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 20:05:12.01 ID:cW/IzL/G0
晴「 あー、まだ氷ちょっぴり残ってる…… 」チャプチャプ
光「おお、水加減は良好みたいだな!」
晴「湯加減じゃねーのか。……ってか、光はいれねーの?」
光「晴ちゃんが堪能してからでいいかなぁ」
晴「ほら、つめれば入るって。ここここ」チャプチャプ
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 20:07:58.65 ID:cW/IzL/G0
光「なら早速……お、これは冷えてるな」チャポン
・
晴「だろ?」
光「夏場にはいいなあ。うん、とても気持ちいい……」
晴「……あのさ光」
光「なんだ?」
晴「オレ、涼もうと思ってんだ。だからボウルに腕突っ込んでる」
光「知ってる。それがどうかしたの?」
晴「知ってるならさ、……指絡めるの、止めてくれよ」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 20:12:27.93 ID:cW/IzL/G0
光「……ダメぇ?」
晴「お前は南条、北条じゃねーぞ」
光「確かに、アタシはアタシにしかなれないかもしれない……」ズーン
晴「おい、光?」
光「けど、これがアタシなんだ!」フッカツ!
晴「その一人で落ち込んで一人で復活するクセ治そうな?」
光「一生付き合うものだと思ってたけど……けど、晴ちゃんが望んでくれるなら!」ギュッ
晴「うんマジで無理っぽいみたいだな。あと、ぎゅっとすんな」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 20:17:28.33 ID:cW/IzL/G0
光「……何でだ?」
晴「何でって……せっかく冷えてんのに、……熱く、なるじゃん」
光「……それもそっか。じゃあ、離すね?」チャプ
晴「……手、抜いちゃうのか?」
光「次のアイス取ってきたいしなぁ。晴ちゃんは涼んでてよ」
晴「……ありがとな」
光「じゃ、すぐ戻るから。コーラだっけ?」
晴「おう。気をつけてな」
光「ありがと。けど、冷蔵庫はすぐそこだよ」スタスタ
晴「いてらー」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 20:24:17.23 ID:cW/IzL/G0
光(もうちょっと繋いでみたかったとか、……言えばさせてくれただろうになぁ。晴ちゃんだし。けど、嫌がってたのも事実だよね)
晴(ったく、何で光は、あんなにマイペースなんだよ。人の、ううん、オレの気持ちとか考えたことあんのか)
光(……晴ちゃんの気持ち、もうちょっと知りたいな)
晴(……光が何を考えてるか、か)
晴(…………)
光(…………)
晴 光((……上手く、いかないな……))ハァ……
おわり
コメント