つかさ「でも18時までって……だいぶ余裕ねーか？」

P「そう思うやろ、観光地では必ず30分は観光せなあかんねん」

李衣菜「えーと……それでも移動に4時間は使えますよね？」

P「それぞれの観光地にはアイドルが待ち構えとってクイズを出してくるから、それに正解して初めて『回った』ことになる。あと電車代は1人1200円までな。それ以外は自分の足で、っちゅーことや」

みく「きっつ！？」

P「観光地はどういう順番で回ってもええし、今から8時半までは作戦タイムやからじっくり考えやー」

みく「ぎにゃぁぁぁぁぁ！」

P「はい、8時29分。準備はええ？」

みく「出来てるわけ無いにゃ！」

李衣菜「流石にロックすぎるよ！」

つかさ「……いや、ギリ行けるか？ならこっちを先に……」ｽﾏﾎﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

P「これはつかさ頼みになりそうな予感。ほな、俺たちはゴールで待っとるから……」ｶﾀﾄﾝﾄﾝ

カンペ「Pさんはカメラマンとして同行して下さい」

P「」

みくりーな「「ようこそ」」ﾏﾝﾒﾝﾉｴﾐ

P「ｳｿﾀﾞﾄﾞﾝﾄﾞｺﾄﾞｰﾝ!」

みく「8時半！大阪市内弾丸ツアー、スタートにゃ！」

つかさ「で、最初どこ行く？」

みく「最初は住吉大社に行くにゃ！一番遠い住吉から難波八阪神社に行って、ミナミ周辺のスポットを全部回ってから歩いてキタの方に行く作戦がいいと思うにゃ！」

李衣菜「私土地勘無いし、みくにお任せしよっと」

つかさ「おっし、アタシも賛成」

30分後

みく「JRと南海乗ったらすぐだったにゃ」

P「この門前町の雰囲気ええよなぁ」

李衣菜「ん～、静かで落ち着く！……ってあれ、路面電車？」

みく「この辺りは阪堺電車っていうのが走ってるんだにゃ」

つかさ「いい雰囲気出してんなー」

「阪堺電車は落ち着いた色合いで街に溶け込むのよね、分かるわ」

みく「こ、このキャンプしてたりピンクお団子の奉仕部部員だったり英国からの帰国子女だったりしそうな声は！」

川島瑞樹「やかましいわ」ﾊﾘｾﾝﾍﾟｼﾝ


みく「ふにゃ！」

李衣菜「これが本場のハリセンツッコミ……ロックだ！」

つかさ「李衣菜はそれでいいのかよ」

みくwithたんこぶ「はい、ここの番人は瑞樹さんにゃ……」

瑞樹「はーい、ピチピチの28歳の川島瑞樹ですっ♪」ｷｬﾙﾝ

李衣菜「ピチピチ……？」

瑞樹「ん？」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

李衣菜「な、何でもありません、マム！」

瑞樹「よろしい」

つかさ「瑞樹さんはどんなクイズを出すんだ？」

瑞樹「私はここの神様の使いについてのクイズを出すわ。難しいかもしれないけど、頑張ってちょうだい！」

李衣菜「ここって一寸法師の舞台だったんだね」

P「せやな。ちょうどお椀あるし乗ってみるか？」

李衣菜「私そんな年じゃないよ！？」

1分後

李衣菜inお椀「ウッヒョー！」ﾜｰｲ

P「知ってた」●REC

※一方その頃

みく「きついにゃ！この橋きついにゃ！」ﾃｸﾃｸ

つかさ「でもここ歩くだけでお祓いになるってよ」ﾄｺﾄｺ

みく「うぅ……お祓いしてもらっていじられキャットポジションから抜け出したいにゃ……」

つかさ「そりゃ無理じゃね？みくはいじられてこそ輝くし」

みく「つかさチャン！？」

P「で、30分経ったけどどうする？クイズ挑む？」

みく「やってやるにゃ！さっき猫チャンを見つけたみくは無敵にゃ！」

李衣菜「じゃあ今日のお昼は魚でいい？」

みく「……はやくクイズを出すにゃ」

つかさ「逃げた」

瑞樹「自信が消えたわね……それはさておきクイズよ」ﾃﾃﾝ

瑞樹「住吉大社の神様の使いはうさぎなんだけど、そのうさぎを助けたおかげて求婚に成功した神様と言えば？」

つかみくりーな「」ﾎﾟｶｰﾝ

P「割と鬼畜」

瑞樹「ちなみにプロデューサーは分かる？」

P「多分」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

瑞樹「正解！……でも難しすぎたかしら」

P「ヒント出さんとキツない？」

瑞樹「そうね。その神様は出雲大社に祀られているわ」

P(ほぼ答えやないかい)

李衣菜「出雲大社って鳥取だっけ？」

つかさ「島根な。島根の吉◯くんにしばかれるぞ」

みく「出雲大社の神様……あっ！思い出したにゃ！」

瑞樹「みくちゃん、答えをどうぞ！」

みく「答えは、大国主命にゃ！」

瑞樹「……」

瑞樹「……」

みく「嘘っ、やらかしたにゃ？」

瑞樹「……正解！」

みく「ためすぎにゃあ！」ﾌｼｬｰｯ

つかさ「ところで瑞樹さん、何か宣伝することねーの？」

瑞樹「んー、毎月最初の辰の日に来るとお参りの効果がさらにアップするってことぐらいね」

李衣菜「割と大事。いつなの？」

瑞樹「来月は11日の土曜日よ！ぜひここに来てちょうだい！」

現在時刻　9時半
使用金額　430円

みく「南海で取って返して難波八阪神社に来たにゃ」

つかさ「難波八阪神社って何の神社なんだ？」

みく「八阪神社は素戔嗚尊(すさのおのみこと)とその奥さんと8人の子供が祀られている神社なの。縁結びや厄除けの神様として有名にゃ」

李衣菜「縁結びかぁ」

みく「おやおや～？李衣菜チャンは気になる人でもいるのかにゃ～？」

李衣菜「ファンがもっと増えて人気ももっと増えればいいなーって」

みく「切実」

「何や何や、しんみりした空気やな！せっかくのお正月やのにもっと元気出してかな！」

李衣菜「こ、このこってこての関西弁と頭に非常食のたこがついてそうな髪の毛は！」

ｹｾｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞｰﾝ!!

つかさ「M-1始まったぞオイ」

難波笑美「どーもー！難波笑美言いますーっ！邪魔さしてもらうでー」


みく「邪魔するんやったら帰ってやー」

笑美「はいよー……ってうちの出番これだけかいな！」ｽﾊﾟｰﾝ

みく「これに付き合ってくれる笑美チャンの芸人魂助かるにゃ痛い！」

30分後

笑美「どや、ミナミもええもんやろ？」

李衣菜「ミナミ？」

みく「難波の辺りを大阪人はミナミって言うのにゃ。逆に梅田の辺りはキタになるにゃ」

P「キタは割と上品なイメージでミナミは昔ながらの豪快なイメージがあるな」

つかさ「へー」

笑美「ところで、そろそろクイズにチャレンジできるけどどうするん？」

みく「どんなクイズでもどんと来いにゃ！」

笑美「よっしゃ、ほな行くでー！ちなみにクイズは難波にまつわる問題や！」

ﾃﾞﾃﾞﾝ

笑美「難波八阪神社は昔の難波村って村の氏神様やってんけど、この難波村の名産品は何でしょう！」

みく「知るかボケェ！」

みく「え、ほんまに知らんねんけど」

笑美「いやいや絶対食べたことあるはずやで。流石にネギ食べたことない人は……あ」

李衣菜「」

つかさ「」

みく「……Pチャン、これってありにゃ？」

P「オモロイからOK」

笑美「せっかく考えたのに何でこうなってもうてん！」

P「ウケるやろから結果オーライや。それと解説やってくれへん？」

笑美「うん……難波名産の難波葱ってのがあってな、京都の九条葱とかのご先祖様みたいな存在やねん。ぬめりが強いことが一番の特徴なんやって……ってこんな悲しい解説ある！？」

みく「それでも完璧にこなす笑美チャンの大阪魂……みくは惚れ直したにゃ！」ﾆｺｯ

笑美「みくちゃん……」ﾄｸﾝ

李衣菜「何だこれ」

つかさ「さぁ？……待てよ、ぬめりが特徴ってことは長期保存とか難しくねーか？」

P「それもあるし、他の葱より機械で切りにくいのもあって戦後は敬遠されがちになったんや。やから今ではほとんど作られてへんのやけど、なにわの伝統野菜として保存が図られてるみたいやね」

現時点での使用金額　670円

10時35分

つかさ「走ったら意外とすぐじゃねーか、コミュニティフードホール大阪」

李衣菜「ここでアイドルが待ってるはずなんだけど……いないね」

みく「……Pチャン、何か隠してること無いにゃ？」

P「ななな何のことやら」

李衣菜「挙動不審すぎない？」

みく「詳しく……説明するにゃ。今、みくは冷静さを欠こうとしているにゃ」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

P「パンフレットの説明をよーく見るんや」

みく「え？……ぎにゃああああああ！」

李衣菜「えっ、どういうこと？」ﾉｿﾞｷ

つかさ「うわー……P、お前エグいな」ﾉｿﾞｷ

P「褒め言葉やわー」ﾆｺﾆｺ

みく「ここにいるはずのアイドルはアニメイト日本橋店で待ってるとか聞いてないにゃ！」

P「これは『日本橋オタロード』がチェックポイントであって『コミュニティフードホール大阪』がチェックポイントな訳やないってのがミソやね」

李衣菜「え、でも普通にアニメイト日本橋店に行けばいいんじゃ……？」

つかさ「アニメイトが開くのは11時からだってよ」

李衣菜「……待ってたら時間ロスだね」

みく「残ってるところのうち一番南にあるのは通天閣、だから今から大急ぎで通天閣に行って1時間で取って返すにゃ！」

P「……みく、逞しくなったな」ﾎﾛﾘ

李衣菜「間違いなくプロデューサーさんのせいだよね」

10時50分

みく「い、意外と何とかなったにゃ……」ｾﾞｰﾊｰ

李衣菜「こういうのもロックだよね……」ｾﾞｰﾊｰ

つかさ「ロックというか労苦じゃねーか……」ｾﾞｰﾊｰ

久川颯「あ、あの、Pちゃん……？」


P「」ﾁｰﾝ

みく「颯チャン……この業界、こんな無茶ぶりする奴はうちのPチャンぐらいやから気にしなくていいにゃ……」

颯「気にするよ！？」

みく「紹介が遅れちゃったけど、ここの番人をしてくれるのは徳島から来た期待の新人、久川颯チャンにゃ！」

颯「久川颯、14歳です！よろしくお願いします！」

李衣菜「颯ちゃんは今寮暮らしなんだよね？大阪で暮らしてみて、通天閣のイメージって変わったりしたの？」

颯「大阪の人って通天閣が好きだーってイメージがあったんですけど、ほんとはみんな通天閣だけじゃなくてその周りの商店街とかもぜーんぶ含めて好きなんだって気づきました！」

みく「その通り！大阪人は通天閣だけじゃなくて、通天閣周りの新世界エリアもこよなく愛してるのにゃ！」

つかさ「へー」

颯「ってことで、はーがそんな通天閣とその周りを軽く案内しちゃうよ！」

30分後

つかさ「通天閣って思ってたよりスゲーな、ビリケンさんぐらいしか知らなかった」

颯「でしょでしょー！最近は地上26メートルのところにある展望台屋上を一周するアトラクションや、地上40メートルから飛び降りるアトラクションも出来てるんだよ！」

みく「もちろん昔ながらのビリケンさんも健在にゃ！でも残念ながら新世界の将棋クラブはもう残っていないんだにゃ……」

李衣菜「最後に残ってた三桂クラブも去年の7月に閉館したんだって……見たかったなぁ」

みく「にゅふふ、李衣菜チャン将棋出来ないのに～」

李衣菜「私だってマス目の交点に駒を置くくらいは知ってるよ！？」

つかさ「え？」

颯「え？」

みく「え？」

P「え？」

李衣菜「……え？」

みく「えー、李衣菜チャンがアホの子なことが分かったところで颯チャン、クイズをお願いするにゃ！」

颯「はーい！今の通天閣は戦争のあとに出来た2代目なんだけど、その2代目通天閣には、2011年まで世界で初めて設置されたあるものがあったんだって！それは何でしょう！」

つかさ「シンプルな割に難しくね？」

みく「颯チャン颯チャン、ここはテレビ的には答えをポロっと言っちゃうのが美味しい展開にゃ」

P「同じネタを2回やらせようとすな」ﾍﾟｼ

颯「2回目なの！？」

李衣菜「颯ちゃん、ヒント！ヒントちょうだい！」

颯「ヒント？んー……あ、そうだ！その世界で初めて設置されたものはここから見えるよ！」

李衣菜「ここから？でもここから見えるものなんて、エレベーターくらいしか……」

颯「！？」ﾋﾞｸｯ

みく「おやおや～？颯チャンの反応が怪しいにゃ～」

つかさ「でもエレベーターってどこにでもあるし、世界で初めてにはならないんじゃね？」

李衣菜「確かに……じゃあ形とかシステムとかかな？」

颯「！？！？」ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ!

みく「……颯チャン、分かりやすいにゃ」

李衣菜「……円柱型のエレベーターが世界初だった、とか？」

颯「……せ、正解！せっかく難しい問題にしたのに～！」

みく「反応が分かり易すぎるからね。収録が終わったらみくと一緒に演技レッスン受けるといいにゃ」

颯「はーい……うぅ、悔しい～！」

11時30分

李衣菜「お腹空いてきたね」

つかさ「どこかの誰かが走らせまくってっからな」ｼﾞﾄｰ

P「うわぁ目が怖い」

みく「せっかくだし先に黒門市場に行って何か食べていくにゃ。あそこならだいたい何でもあるし」

11時40分

魚のオブジェ「」ﾃﾃｰﾝ!

みく「ふにゃあ……」ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

李衣菜「知　っ　て　た」

つかさ「みく、オブジェでもダメなのかよ……」

P「みくの魚嫌いは筋金入りやからなぁ。ここ通らへんとチェックポイントには行けへんけどどうする？」

みく「……みくは、戦う！アイドル魂でみくはお魚を超えるにゃ！」

李衣菜「これ魚の話だよね？」

ﾃﾞﾃﾞﾃﾞｯﾃﾞﾝﾃﾞﾃﾞﾃﾞｯﾃﾞﾝﾃﾞﾃﾞﾃﾞﾝﾃﾞﾝﾃﾞﾃﾞﾃﾞﾃﾞﾃﾞﾝ

李衣菜「パイレーツ・オブ・カリビアンのBGM流すような話でも無いよね！？」

つかさ「李衣菜のツッコミ力パネェな」

みく「……っしゃ！みくは、魚を、超えたにゃ！」

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ　ﾜｰﾜｰ　ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾊﾟﾌﾊﾟﾌ

李衣菜「大阪の人ってロックだなぁ」ｼｺｳﾎｳｷ

P「さて、この辺におるはずなんやけど……おーい、よしのんどこやー」

依田芳乃「呼びましてー？」ﾊﾟﾘﾎﾟﾘ


みく「うにゃぁっ！？」

つかさ「いきなり肩叩かれたら怖いからな？」ｶﾞｸｶﾞｸ

李衣菜(意外とつかささんビビりなんだ……)

芳乃「これはこれはー、申し訳ないのでしてー」ﾊﾟﾘﾎﾟﾘ

P「とりあえずせんべい食べるのやめんかい」

芳乃「ほー？」ﾊﾟﾘﾎﾟﾘ

P「おい依田」

P「さて、よしのんが選ぶここの見所はどこや？もちろんせんべい関連は無しね」

芳乃「むー」

芳乃「この地はかつてー、天下の台所大阪のー、魚介類の卸売市場として栄えたところでしてー、その名残として魚の品揃えがー、すばらしき市場となっておりますー」

芳乃「名物としてはー、ホタテ串やイイダコ串などのー、食べ歩きしやすい串物などが挙げられるでしょー」

みく「うぅ……芳乃チャン、海鮮系以外はどうなの？」

芳乃「吉本系人御用達のー、うどん屋さんなどはいかがでしょー」

みく「それにゃ！」ﾊﾞｯ

芳乃「通しませんのでー、クイズに正解してから参りましょー」

李衣菜「みく、頼んだよ！」

つかさ「アタシらも応援してっからな！」

みく「よーし、みくが突破する……って2人も協力せんかい！」ﾌｼｬｰｯ!

芳乃「ではクイズをー、お出ししましょー」

芳乃「黒門市場は当初ー、この近くにあった寺院の名から圓明寺市場と呼ばれておりましてー。ではー、一体いつから黒門市場と呼ばれるようになったのでしょー？」

みく「これは……大正時代！ミナミの大火で焼けたあとだったはずにゃ！」

芳乃「流石でしてー、正解ですー」

李衣菜「え、何で分かったの！？」

みく「ふっふっふ、これが生粋の大阪っ子の実力にゃ！」

つかさ「いやすげーな、助かったわ」

みく「でしょでしょ、みくをもっと褒めるといいにゃ！」

P「せやな、というわけでご褒美の『まぐろや黒銀』の本マグ口どうぞ」

みく「ちょ」

12時40分

みく「何だかんだ結構時間使ったにゃ」ﾃｸﾃｸ

つかさ「でもまだまだ余裕あるな、サクッとオタロードと上方浮世絵館をクリアしてクルーズしてくか」ﾃｸﾃｸ

「おっと、そうはさせないぞ？」

李衣菜「誰！？」

神谷奈緒「あたしのクイズは難しめにしたからなー、簡単には行かせない！」


みく「というわけで、関東346プロが誇るお笑いトリオ・トライアドプリムスの眉毛と癖っ毛とツッコミ担当の奈緒チャンがここの番人にゃ！」

奈緒「まずあたしたちは芸人じゃないしツッコミ担当でもないしそもそも眉毛と癖っ毛の担当って何なんだよ！！！！」

李衣菜「あの量のボケを捌き切った！？」

P「これが……眉毛の力！」

奈緒「じゃないからな！？」
　
みく(みくかてたまにはボケに回りたいの……奈緒チャン、許しは乞わないにゃ)

つかさ(でもみくのことだからすぐにツッコミに戻るっしょ)

みく(つかさチャン、今のみくはみくにあらず！なにわのボケ魂を受け継いだボケみくにゃ！)

つかさ(年取っただけみたいになってねーかそれ？)

奈緒「何で脳内で会話してんだ！喋れよ！！」

P「さて奈緒のオタトークはほぼカットしまして40分後」

奈緒「そこカットしたら意味ないじゃん！」

P「編集の都合やからね、しゃーないね」

みく「ノリノリでオタトークする奈緒チャン、可愛かったにゃあ」

奈緒「あたし恥ずかしい思いしただけじゃねーか！」

つかさ「少し押してるしクイズ頼むわ」

奈緒「うぅ～、クイズ出すぞ！」

奈緒「大阪を舞台にしたアニメって色々あるんだけど、そのアニメの中に『りゅうおうのおしごと！』って作品があるんだ。この作中に出てきた大阪の将棋クラブ『双玉クラブ』のモデルは、大阪のどこにあるでしょう！」

李衣菜「……あれ、将棋の話ってさっきしなかったっけ」

つかさ「さっきしたよな、通天閣のあたりで」

みく「三桂クラブのことにゃ？」

奈緒「だーもう何で元ネタ知ってるんだよぉ！」

P「奈緒もツイてないなぁ、先に通天閣の方回ってなかったら苦戦してたやろに」

みく「答え言っちゃっていいにゃ？」

つかさ「もち！」

李衣菜「いいよ、言っちゃおう！」

みく「答えは、新世界にゃ！」

奈緒「正解！せっかく難易度高いの出来たと思ったのにだーもう！」

P「さーて、奈緒だけは番組と賭けをしてたよな。あっさり負けたし罰ゲームといこか」ﾆﾔﾆﾔ

奈緒「くっ……！」ｶｧｧｧ

つかみくりーな「罰ゲーム？」

5分後

奈緒(振袖猫耳メイドコス)「ここまで恥ずかしいのだなんて聞いてないぞ！？」ｶｧｧｧ

P「ええやん、新春やし」

みく「属性でおせちでも作ったみたいになってるにゃ」

つかさ「でもかわいいしウケるっしょ」ﾊﾟｼｬﾊﾟｼｬ

奈緒「ってつかささん何撮ってるんだよぉ！」

つかさ「え、アタシがプロデュースした服なんだからウチの宣伝に使おうと思って」

奈緒「そんなぁ！？」

みく「はい、猫のポーズ♪」

奈緒「にゃん♪……って何やらせるんだぁ！」

李衣菜「今のは乗ってしまう奈緒ちゃんが悪くない？」

13時40分

李衣菜「ものすごい人だね……」

みく「この辺りは有名な道頓堀の近くだからにゃ……っと、通り過ぎるところだったにゃ」

つかさ「ここだよな？上方浮世絵館って」

「そうどす、ようこそおこしやす～」

みく「こ、このアストルムにいそうな声とはんなりした京都弁は！」

小早川紗枝「みくはんは何言うてはるん？まぁええわ、小早川紗枝どす。あけましておめでとうございます～」


李衣菜「紗枝ちゃん和服似合ってるねぇ」

紗枝「和服はうちのあいでんてぃてぃどす～」ﾌﾝｽ

つかさ「洋服も似合いそうだけどなー、いっぺんだけ着てくんね？」

紗枝「ぶぶ漬けにしますえ？」ｺﾞｺﾞｺﾞ

P(こっわ)

30分後

紗枝「どうどす？上方浮世絵もええもんやろ？」

みく「役者の絵が多かった気がしたにゃ」

紗枝「それが特徴なんどす。上方では江戸で流行ったような美人絵は肉筆で楽しむものやっちゅう雰囲気があったみたいで、浮世絵版画は贔屓連中と呼ばれた熱狂的な役者のファンに受け入れられた役者絵ぐらいしか広まらへんかったようどすなぁ」

つかさ「大阪は金のある商人が多かっただろうし、量産される安い浮世絵版画の美人絵よりも一品物の肉筆の美人絵を買えってことだったのかね」

李衣菜「それでもその、贔屓連中？はたくさん欲しがったから版画を受け入れたのかな」

みく「歴史で読み解いていく上方浮世絵、面白いにゃ」

P「さて、クイズはどうする？」

みく「今ならやれそうな気がするにゃ！紗枝チャン、お願いにゃ！」

紗枝「分かりました、ほな浮世絵の題材から出しますえ」

紗枝「浮世絵の題材になる歌舞伎の演目としても有名な『曽根崎心中』は元になった事件がほんまにあったんやけど、その事件が起きたのは何神社ですやろ？」

みく「……え、曽根崎心中って元ネタあったの」

つかさ「そもそも曽根崎心中って人形浄瑠璃じゃねーの？」

P「当時の歌舞伎は人形浄瑠璃でヒットした作品を歌舞伎化することも多かったんやって」ｽﾏﾎﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

李衣菜「そもそも曽根崎心中って何だっけ……」

みく「李衣菜チャン……」

みく「紗枝チャン、1回浮世絵館に戻ってもいいかにゃ？」

紗枝「もちろん、構いまへんえ」

みく「それじゃあみんなで再確認だにゃ！」

20分後

紗枝「少し難しくしすぎたんやろか」

P「あれでええよあれで……っと、戻ってきたな」

みく「ふぅ……答えは、露天(つゆのてん)神社にゃ！」

紗枝「正解どす。流石どすなぁ」

李衣菜「でしょでしょ！」ﾄﾞﾔｧ

みく「李衣菜チャンがドヤ顔するものでもないにゃ」

14時・道頓堀

みく「ぎにゃあああああああ！！！」

李衣菜「あ、クルーズ船が……」

つかさ「しゃーねー、他に回れる所先に……」

みく「……この近辺はもう全部行き尽くしてるにゃ」

つかさ「oh…」

李衣菜「プロデューサー、乗らずに行くってのは……」

P「もちろんアカンよ」

李衣菜「ですよねー」

P「まぁあったかいものでも飲んでゆっくり待っとき、人生そんな日もあるやろ」

みく「そもそもこんな弾丸ツアーにしたPチャンが悪くないかにゃ？」

P「何のことやら」ｽｯﾄﾎﾞｹ

30分後

つかさ「お、船が帰ってきた。誰か乗ってねーか？」

みく「ほんまにゃ。あれは……」

西島櫂「あけおめー！水辺のアイドルといえば私！大阪湾で寒中水泳してきた西島櫂だよ！」


みく「無謀すぎるにゃ！」

櫂「そのせいで今めっちゃ寒いんだよねー」ｶﾞｸｶﾞｸ

みく「アホにゃ……アホがいるにゃ……」

李衣菜「ロックだけど安全は考えよ？」

つかさ「李衣菜がまともなこと言ってる……」

櫂「道頓堀といえば阪神が優勝する時に集まる所ってイメージあるよね」

みく「一昨年はえげつなかったにゃ……元々大阪のランドマークみたいなところだけど、あんなに人が押し寄せるのは初めて見たにゃ」

李衣菜「阪神ファンって勝ったら道頓堀に飛び込むんだっけ？」

みく「そんなしょっちゅう道頓堀ダイブしとったら全員死んどるわぁ」

つかさ「でも道頓堀ってめちゃくちゃ汚いんだよな？」

みく「今はマシになったらしいけど、それでも汚い方にゃ。飛び込みは絶対ダメ！みくたちとの約束にゃ」

P「そういやクイズも道頓堀と阪神にまつわる話やったよな」

櫂「うん！それじゃあクイズ出すよ！」

櫂「道頓堀に飛び込む阪神ファンのため、道頓堀川を管理する大阪市河川課がとった対策とは何でしょう！」

みく「ニュースで見たような気がするけど絶妙に思い出せないやつ！」

李衣菜「え、水をきれいにするとかじゃないの？」

櫂「ブブー。道頓堀は何十年もかけてきれいにしてる真っ最中です」

つかさ「他の所に誘導するとかじゃね？『藤川球児が梅田にいる』とか投稿したらバズって阪神ファンが移動するっしょ」

櫂「ブブー、多分それやると梅田がパンクするよ」

みく「何かヒント！ヒント欲しいにゃ！」

櫂「ヒントかぁ……もっと直接的に安全を確保するような作戦だよ」

李衣菜「デカいネットを川の上に張る！」

櫂「近い！飛び込む人のダメージを減らすって方向性は合ってるよ！」

つかさ「川の水位を上げる、か」

櫂「正解！50センチほど上げたらしいよ！」

15時20分

P「ここで電車を使ったか、まぁしゃーないわな」

つかさ「道頓堀の最寄りの日本橋からここの最寄りの谷町四丁目まで190円だし、まだ余裕あんだろ？」

P「今の使用金額は860円。あと340円か、意外と持ちこたえとる」

みく「時間はあと1時間40分……ただ残りはここ大阪城公園を含めてあと2箇所にゃ」

李衣菜「ここは誰が待ってるの？」

P「ここには……あれ？」

ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ

椎名法子「あ、プロデューサー！今みんなにドーナツ配ってたんだ！」ﾊｲｯ


P「法子らしいというか何というか……あとドーナツは先に3人とスタッフさんに渡してあげて」

つかさ「……仕入れコストどうなってんだ？」

みく「気にしたら負けにゃ」

みく「疲れ気味の体にドーナツが染みるにゃあ……」ﾓｷｭﾓｷｭ

つかさ「赤いイチゴと白のシナモンで正月仕様にしてるんだな、普通にバズるんじゃね？」ﾓｷｭﾓｷｭ

李衣菜「これレシピ後で教えて！」ﾓｷｭﾓｷｭ

法子「もちろん！ドーナツの美味しさを関東にも広めてね！」

P「忘れかけてるけどクイズ解かないと次行けへんで？」

法子「忘れてた！それじゃあ大阪城公園にまつわるクイズを出すね！」

法子「大阪城公園のあるあたりには、第二次世界大戦前何があったでしょう？」

みく「ごめん法子チャン、これ知ってるんだにゃ……答えは軍需工場！」

法子「すごい、正解！ドーナツパワーだね！」

P「まぁ今うちらがおるミライザ大阪城も、元々旧陸軍関係の建物やもんな。戦前の大阪城の中には軍の施設が集まってたんや」

みく「だから大阪大空襲でこの辺りはほぼ廃墟になってしまったんだにゃ……」

法子「でも緒方洪庵の適塾みたいに生き残った建物もあるんだ！なにわ魂は不滅だよ！」

つかさ「適塾って橋本左内先生がいらっしゃったところだよな？」

P「詳しいな、その適塾や。やっぱ福井では橋本左内は有名なんやな」

李衣菜(適塾……？橋本左内……？)ｵﾒﾒｸﾞﾙｸﾞﾙ

※福井県民なら誰もが尊敬する(らしい)橋本左内は適塾の塾生でした。そのためか現存する適塾にはその足跡を求める福井県民がやたら来るんだとか。

16時10分

李衣菜「地下鉄を使ってOrange Fields Tea Gardenに来たけど……ここで合ってるよね？」

みく「地図の上ではここに……あ！入り口こんな所にあったにゃ！」

つかさ「隠れ家喫茶店ってカンジでやってんのか、そういうのもアリか……」

P「おーいつかさ、入るぞー」

ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ

高森藍子「あ、来ましたよ！お疲れ様です」


みく「藍子チャン……ゆるふわ力で時間感覚を狂わせてくる、ラスボスに相応しい強敵にゃ！」

藍子「私そんな能力持ってませんよ！？」

30分後

みく「ふにゃぁ～……」ﾎﾟｹｰ

つかさ「ここのお茶、うめーな……」ﾎﾟｹｰ

李衣菜「ここでゴールしても……いいよね……」ﾎﾟｹｰ

P「一ノ瀬印のパルプンテお薬飲んでもええなら」

みく「……はっ！ダメにゃダメにゃ、クイズ解かないと！」

藍子「ﾁｯ」

李衣菜「舌打ち！？」

藍子「では問題です。実は大阪府はこの店にまつわるあるものが日本で一番多い都道府県だそうです。それは何でしょう？」

みく「……お茶の輸入量とか？」

藍子「残念。1位は静岡県ですね」

つかさ「じゃあ紅茶の消費量？」

藍子「違います。1位は兵庫県だそうです」

李衣菜「分かった、コップだ！」

藍子「残念。もっと大きなものです！」

P「時間は刻一刻と迫ってきてるで、さぁどうする」

みく「大きいもの……喫茶店とか？」

藍子「みくちゃん正解！大阪府は喫茶店が日本一多いんです！」

みく「っしゃぁ！」ｶﾞｯﾂﾎﾟ

李衣菜「あと何分！？」

P「あと18分、走ればギリギリ間に合うはずや」

つかさ「おし、いっちょ走るか！」

みく「ここまで来たらやってやるにゃ！」

ﾌﾄｼﾀｼｭﾝｶｰﾝﾆｰ　ｼｾﾝｶﾞﾌﾞﾂｰｶﾙｰ

みく「誰にゃいきなりZARDかけ始めたのはぁ！」

ゴール地点・タワーレコード梅田茶屋町店前

ﾜｰﾜｰ

みく「すごい人にゃ……」

P「みくが築き上げた人気がこれや、誇れ」

みく「うん……」ｳﾙｯ

李衣菜「あれ、みく泣いてる？」

みく「な、泣いてなんてないにゃ！」

つかさ「ま、そういうことにしとくか。ゴールして、終わらせようぜ」

みく「うん！16時57分、前川みくのぶらり魚河岸旅、完了にゃ！」

ﾜｧｧｧｧｯ!!

ロケ終了後

みく「鴨南蛮あったかくておいしいにゃ！」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

つかさ「しかもこれ、本来のレシピ通りにマガモを使ってるのな」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

李衣菜「出汁も良く出てる、今度作ってみよっと」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ

P「新年早々おつかれさん、おかげさまで大成功や」

みく「これがみくの実力にゃ」ﾄﾞﾔｧ

P「せやな。あとみんなにこれ渡すわ」

つかさ「おいおい、これって……」

李衣菜「ポチ袋に入ってる……」

P「そう、お年玉(という体にした正月手当)や！もちろんギャラとは別やぞ！」

つかさ「社員の福利厚生を気にする経営者の鑑かよ」

李衣菜「え、これ貰っていいの？本当に？」

P「そら正月に仕事させたんやし手当の一つや二つ出さんでどうすんねん」

みく「Pチャンありがとっ！どんな仕事でもやって見せるにゃ！」

P「ほな次はマグ口漁船でマグ口釣りする番組行こか、これその書類な」

みく「ぎにゃああああああああ！！」

しっかりマグ口漁船でマグ口を獲ってきましたとさ。おしまい。

新年早々やたら長くなってしまいました。今年もよろしくお願いします。