ユッキ「あたしキャッツファンなんだけど！？」

P「何でや、大阪近鉄の公式応援歌なんやし問題あらへんやろ」

ユッキ「問題しか無いよ！サンテレビがいきなりキャッツの応援し始めるようなもんだよ！」ﾌﾟｸｰ

P「関西圏の住人にしか分からん例えやめい」

※サンテレビは関西人を阪神ファンに洗脳するため関西で放映されているテレビ局です。

ユッキ「とにかく！プロデューサーが近鉄ファンなの知ってるけどこれでキャッツのお仕事減っちゃったらどうすんのさ！」

P「そこはほら、俺が何とかしたるわ」

ユッキ「プロデューサー……」ﾄｸﾝ

ありす「かっこいいこと言ってますね」

朋「でも今の会話に惚れる要素無かったと思うの」

唯「ヘンテコ運転？ってやつっしょ」

ありす「平常運転」

唯「そうそれ！」

P「……いざとなれば俺が〇〇゛テレビに枕営ぎ」

ありす「アウトォ！！！」ｽﾊﾟｰﾝ

ユッキ「今ほんとにヤバいネタは止めよう！？」ｽﾊﾟｰﾝ

唯「え、Pちゃん枕を売りに行くの？」ｷｮﾄﾝ

朋「お願いだから唯ちゃんはそのまま育ってね……！」

P「ってのは冗談で、こっちが本物のカバー曲な」

ありす「分かりにくいわアホ！」ﾄﾞｺﾞｫ!

P「理不尽！」ｸﾞｼｬｯ

♪～

P「どう？」

ユッキ「誰の曲だっけこれ」

P「ジュディマリやな。ボーカルの名前つながりもあるけど明るくて元気な曲って思ったらこれが思いついたんや」

ユッキ「『チーズピザ』かぁ……でも何でこれ？もっと有名な曲とかあるじゃん」

P「ジュディマリの曲で一番甘い曲やと個人的に思ってな。フレンドリーなユッキにぴったりやって」

ユッキ「ふーん……もしかしてあたしとこういうことしたいってこと？ソーダ水に映った瞳にキスしてあげよっか？」ﾂﾝﾂﾝﾆﾔﾆﾔ

P「そんなんお前、されたくないわけないやん」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ありす「いちゃつかないで下さい！！」

朋「そうよね、妹の目の前でお姉ちゃんと彼氏にいちゃつかれたらたまったもんじゃないもの」

唯「ママだって見てるんだよ！」ﾌﾟﾝｽｺ

ありす「勝手に家族を作るなぁ！！！」

P「んでありすのカバー曲なんやけど」

ありす「いきなり戻ってきましたね」

P「まず前提として、ありすの声は透き通ってて綺麗やん」

ありす「ふぇ」ｶｧｧ

ユッキ「うんうん、甲子園の青空に響き渡るような綺麗な声だよね！」

ありす「な、な、何を言い出すんですか！？」ｶｧｧｧｧｧ

朋「聞いてるだけでパワースポットにいる時みたいな気分になれるいい声よね」

ありす「朋さんまで……」ｶｵﾏｯｶ

唯「初夏の朝の爽やかな風が雲一つない草原を吹き抜けるような光景を連想させるありすちゃんの声、ゆいすーっごく好きだよ！☆」

ありす「いきなり語彙力上げないでくださいよ……」ﾌﾟｼｭｰ

P「で、本題に戻して」

ありす「ふぁう」ｶｵﾏｯｶ

P「やから綺麗な声が映える曲がええと思ってん。ちゅーわけでこれなんかどうやろ」

♪～

朋「これは……槇原敬之さん？」

P「正解。マッキーの『DARLING』や」

ありす「……ちょっと高い気がします」

P「キー2つ下げるか、これでどう？」

ありす「行けそうです！完璧にやってみせます」ﾌﾝｽ

ゆいともゆっきP(なにこれかわいい)

P「ちなみに最後までAliceの『チャンピオン』と迷ってたのは内緒な」

ありす「雰囲気ぶち壊し！！」

P「次は朋やな。朋は割と悩んだんやけど……しっとりした中に明るさを感じる曲で行こうと思う」

朋「なるほど……クールのあたしにぴったりね！」

P「えっ」

ユッキ「えっ」

ありす「えっ」

唯「えっ」

朋「……何その反応」ﾑｽｰ

♪～

朋「……これタイトルで選んだでしょ」

P「まぁそれはちょっとある。でも歌詞もええ曲やろ？椎名林檎さんの『幸福論』」

朋「うん、あたしにぴったりだと思うわ！」

P「せやろ」ﾌﾌﾝ

ありす「すごいドヤ顔してますね」

ユッキ「プロデューサーも大概子供っぽいよね」

唯「身長もゆいたちとあんま変わんないもんね～☆」

P「わｧ……ァ……」

ありす「ないちゃった！」

P「さて、最後は唯やな」

唯「うんうん！」

P「……」

唯「あれ？」

P「……どないしよ、ボケが思いつかへん」ｷﾘｯ

唯「え～、ボケがないと話始まんないじゃん！」

唯「って普通に始めんかーい！☆」ﾍﾟｼｰﾝ

ありす「唯さん、ナイスノリツッコミです。欲を言えばキメ顔にも触れてほしかったところですね」

ユッキ「辛辣」

唯「はーい、ありす先生！」

ありす「橘大先生、ですよ？」ﾒｯ

唯「めちゃくちゃ自己評価高くない？」

P「楽しそうやなー」ﾎｯｺﾘ

P「さて、曲やけどこれでどうやろ」

♪～

唯「ん～……」

P「あれ、どうした？」

唯「Pちゃん……ワガママってだめ？」

P「内容によるから1回言うてみて」

唯「あのね、この曲すっごく元気になれる曲じゃん。聴いてくれるファンのみんなだけじゃなくて歌う人たちも！だから、えっとね……」

P「……うちのアイドルみんなでカバーしたいってこと？」

唯「うん！みんなで歌った方がゼッタイ楽しいよ！」

P「よっしゃ、それ採用！」

朋「即決！？」

ユッキ「それじゃあ唯ちゃんの曲はどうすんのさ」

P「それなんやけど実はボツにした案があってな。リンドバーグの『今すぐKiss Me』とか、どう？」

♪～

唯「あ、これもちょーいいじゃん！これにしよ！」

P「こんな即決でええの？」

ありす「それPさんが言うんですか？」

唯「うん！Pちゃんも言ってたっしょ？『迷うならやった方がいい』ってさ」　

P「言うたなぁそんなこと。ほな唯も決定、と」ｶﾀｶﾀ

P「さて、リストはこうなったわけやが」

・友紀　Cheese "PIZZA"(JUDY AND MARY)
・ありす　DARLING(槇原敬之)
・朋　幸福論(椎名林檎)
・唯　今すぐKiss Me(LINDBERG)
・全体曲　LOVEマシーン(モーニング娘。)

ユッキ「……ちょっと少なくない？」

P「せやろ。そういう訳でさらに5人入れるつもりや」

ありす「その5人はどうやって決めるんですか？」

P「じゃんけん」

朋「ウソでしょ」

P「後から加入した組は実力がみんな拮抗してるししゃーないやん。やから後腐れ無さそうな手段で選ぶわけ」

唯「で、誰と一緒に歌うの？」

P「もう呼んでる。入っておいでー」ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ

前川みく「……ドッキリにゃ？」


白菊ほたる「ま、また事務所が……」


櫻井桃華「でしたら櫻井で買収いたしますわ！」


西島櫂「ナチュラルにその発想が出てくるのすごくない？」


佐城雪美「P……何か、しちゃった……？」


P「わぁ見事に全員おびえてる」

ｶｸｶｸｼｶｼﾞｶｺｳｲｳｺﾄﾔﾈﾝ

P「ってわけでみんなのカバー曲候補ドーン！」ﾊﾞﾊﾞｰﾝ

・みく　猫になりたい(スピッツ)
・ほたる　電光石火(ザ・ブルーハーツ)
・桃華　桃色吐息(高橋真梨子)
・櫂　勝手にシンドバッド(サザンオールスターズ)
・雪美　BLUE TEARS(JUDY AND MARY)

みく「ジュディマリ好きすぎにゃあ」

P「割と似合う曲が多いからしゃーない」

ほたる「あの……何で私が電光石火を？」

P「ほたる、1回歌詞のBメロを読んでみ？」

ほたる「Bメロ……ですか？『寂しい夜が何度続いても　切ない朝を何度迎えても　出かけよう』……もしかして」

P「そこが理由や。不屈のほたるのイメージにこれ以上沿った歌詞もそう無いやろ」

桃華「Pちゃま、私この曲を知りませんわ……それでも構いませんの？」

雪美「私も……知らない……」

P「」ｸﾘﾃｨｶﾙﾋｯﾄ!

櫂「プロデューサーがジェネレーションギャップで死にかけてる」

みく「この事務所じゃないとめったに見られない光景にゃあ」

ありす「特に疑問に思ってない私たちもおかしくないですか？」

みく「ありすチャン、考えたら負けにゃ」ｼﾝﾀﾞﾒ

ありす「あっはい」

しばらく後

ユッキ「そういえば今日カバーCDの発売日じゃなかったっけ」ﾃｸﾃｸ

ありす「CD自体はそうですね。配信はもう始まってます」ﾄｺﾄｺ

朋「あたし達がありすちゃんぐらいの時なんて配信の文化なんか無かったのにねぇ」ｽﾀｽﾀ

ありす「そんなこと言ってるとおばさんみたいになっちゃいますよ」

朋「誰が40代よ」ﾌﾟｸｰ

唯「誰も言ってないよ？」

ユッキ「ただいまー」ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ

P「おかえりー、CDの売れ行きは好調みたいやぞ」

ユッキ「いいじゃんいいじゃん！流石だよねあたしたち！」

ありす「流石兄弟ネタはもう賞味期限切れですよ」

P「ただなぁ……一つ問題があって」

唯「問題？特典をつけ忘れたとか？」

P「ちゃんとサイン入りライブチケット割引券つけてるからそこは大丈夫」

朋「割とアコギな商売してない？」

P「何言うとんの、CDの中に入ってるQRコードから予約して正規金額の2割引になるしそこから割引券のコード入力でその3割プラス200円がキャッシュバックされるお得なチケットやぞ」

ありす「めんどくさい算数の問題文じゃないですか。えっとつまり……実質半額強ぐらいになるんですね。確かにお得です」

ゆいともゆっき「？？？？？」ｵﾒﾒｸﾞﾙｸﾞﾙ

ありす「え？」

P「話逸れすぎやけど問題ってそういうことやないのよ」

ありす「はぁ」

P「若い子がTwitterで購入報告してくれてるんやけど……これ見てみ」

『これちっちゃい頃パパと聴いてたやつ！懐かしすぎてテンション爆上げ！マジ神！』

ありす「……これのどこが？」

P「全部この子らの親世代の曲なんやって……そんな悲しいことある！？」

ありす「あるに決まってるでしょう！！！！」

CDはミリオンセラーになり、Pのダメージは致命傷で済みましたとさ。おしまい。


一カ月ぶり二度目のカバー曲ネタSSです。ネタ切れは起こさない